Umiosグループ(Umios及びUmiosの関係会社)はUmios、子会社96社及び関連会社54社により構成されており、水産資源事業、食材流通事業、加工食品事業を主たる事業として行っております。
Umiosグループの事業内容及びUmiosと関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(1)水産資源事業………Umios及び連結子会社[大洋エーアンドエフ㈱、Austral Fisheries Pty Ltd.、Maruha Capital Investment, Inc.、Westward Seafoods, Inc.、Premier Pacific Seafoods, Inc.、Maruha Nichiro Europe Holding B.V.、Seafood Connection Holding B.V.他28社]、非連結子会社13社[うち、持分法適用会社2社]、並びに関連会社23社[うち、持分法適用会社11社]により、国内外で漁業を行う漁業ユニット、国内において主にブリ、カンパチ、マグロの養殖を行う養殖ユニット、北米・欧州を事業拠点とし、北米の豊富な水産資源を背景とした水産物の加工・販売を展開する北米ユニットから構成されております。
(2)食材流通事業………Umios及び連結子会社[大都魚類㈱、神港魚類㈱、大東魚類㈱、㈱マルハ九州魚市ホールディングス、九州中央魚市㈱、㈱ヤヨイサンフーズ、㈱マルハニチロオーシャン、マルハニチロ畜産㈱他14社]、非連結子会社3社、並びに関連会社23社[うち、持分法適用会社8社]により、国内外にわたり水産物の調達・市場流通も含む販売ネットワークを持つ水産商事ユニット、多様な業態に対して水産商材や業務用商材の製造・販売を行う食材流通ユニット、国内外の畜産物及び農産物を取り扱う農畜産ユニットから構成されております。
(3)加工食品事業………Umios及び連結子会社[アイシア㈱、㈱マルハニチロ北日本、KF Foods Limited、Kingfisher Holdings Limited、Southeast Asian Packaging and Canning Limited他6社]、非連結子会社1社、並びに関連会社4社[持分法適用会社]により、国内外において家庭用冷凍食品・缶詰・フィッシュソーセージ・ちくわ・デザート・調味料・フリーズドライ製品・ペットフード等の製造・販売を行う加工食品ユニット、化成品の製造・販売を行うファインケミカルユニットから構成されております。
(4)その他………………Umios及び連結子会社[㈱マルハニチロ物流他9社]、非連結子会社1社、並びに関連会社4社[うち、持分法適用会社2社]において冷凍品・飼料等の保管、輸配送及び不動産業等を行っております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
Umiosグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUmiosグループが判断したものであります。
(1)経営方針
Umiosグループは、「私たちは誠実を旨とし、本物・安心・健康な『食』の提供を通じて、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献します」をグループ理念と定め、グループ理念の実践により、社会への責任を果たしてまいります。
また、Umiosグループは、グループ理念を通じて以下のグループビジョンの実現を目指します。
・地球環境に配慮し、世界の『食』に貢献する21世紀のエクセレントカンパニーを目指します。
・お客様の立場に立ち、お客様にご満足いただける価値創造企業を目指します。
・持続可能な『食』の資源調達力と技術開発力を高め、グローバルに成長を続ける企業を目指します。
(2)経営戦略等
安全で高品質な商品を、お客様のもとにお届けすることがUmiosグループの使命であり、食品安全を含めた品質保証体制、危機管理体制及びグループガバナンス体制の構築に、継続して取り組んでまいります。
また、2022年度から2024年度までの3ヵ年を対象とする、グループ中期経営計画「海といのちの未来をつくる MNV 2024」を策定いたしました。計画の策定にあたりましては、企業価値向上と持続的成長の実現に向け、長期経営ビジョンを次の3つに再定義しております。
① 事業活動を通じた経済価値、社会価値、環境価値の創造により、持続可能な地球・社会づくりに貢献する
② 総合食品企業として、グローバルに「マルハニチロブランド」の提供価値を高め、お客様の健康価値創造に貢献する
③ 水産資源調達力と食品加工技術力にもとづく持続可能なバリューチェーンを強化し、企業価値の最大化を実現する
以上の長期経営ビジョンの実現に向けて、非連続な成長のロードマップをバックキャストで描き、中期経営計画では、「経営戦略とサステナビリティの統合」「価値創造経営の実践」「持続的成長のための経営基盤強化」の3つのコンセプトに取り組んでまいります。
① 経営戦略とサステナビリティの統合
・ 経営戦略とサステナビリティを一体として実現する、Umiosグループの価値創造のあり方として、Maruha Nichiro Value(MNV)を定義
② 価値創造経営の実践
・ 価値創造経営を推進するガバナンス体制の構築
・ マテリアリティの特定、財務・非財務KGIの設定
・ 事業ポートフォリオに基づく資源配分
・ 成長ドライバー領域への戦略投資
・ 水産・食品の枠組みを超えたバリューチェーンの価値最大化
③ 持続的成長のための経営基盤強化
・ 多様化する消費者のニーズに対応した健康価値の創造と提供
・ イノベーションエコシステムの構築
・ 人的資本経営の推進
・ コーポレートブランドの発信強化
・ 知財リスク対応と無形資産の活用・強化推進
・ DX推進基盤の構築とデジタル技術の活用
「海といのちの未来をつくる」というブランドステートメントのもと、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献するというグループ理念の実現に向けて、変化の激しい経営環境の中にあっても、「経済価値」「社会価値」「環境価値」の創造に引き続き取り組み、企業価値の更なる向上、持続的な成長を目指してまいります。
(3)経営環境
国内経済はコロナ禍からの経済活動の正常化が進み、円安傾向にも影響され、インバウンド需要が拡大し、外食・旅行等のサービス消費の拡大が見込まれております。
一方で、中東の情勢悪化や長期化するウクライナ情勢、為替相場の急激な変動や物価の高騰、資源価格の変動、金融引き締めに伴う世界経済の鈍化も想定され、引き続き予断を許さない状況が継続すると考えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
Umiosグループは2022年度から2024年度までの3ヵ年を対象とするグループ中期経営計画「海といのちの未来をつくる MNV 2024」の最終年度を迎えます。
Umiosグループは、「魚」をコアにした水産食品企業グループであり、製品・サービスの特性、市場及び顧客の種類などの要素で多面的にとらえて編成した複数の事業ユニットを、主に事業類似性の観点から、分割・集約したうえで、「水産資源」、「加工食品」、「食材流通」及び「物流」の4つを報告セグメントとしておりましたが、同種の事業を同じ視点で評価できる組織体系を構築し、バリューチェーンの強化を図るため、次期より、事業セグメントを「水産資源」、「食材流通」及び「加工食品」の3区分に変更するとともに、事業ユニットの編成についても、併せて見直しを行います。
「水産資源」については、海外ユニットを廃止し、北米ユニットを新設するとともに、アジア事業(ペットフード、加工事業等)を「加工食品」の加工食品ユニットに移管します。
「食材流通」については、加工食品ユニットより農産関連事業を移管するとともに畜産ユニットの名称を農畜産ユニットに変更します。また、「水産資源」より水産商事ユニットを移管します。
各事業の次期における対処すべき課題は次のとおりであります。
水産資源事業
漁業ユニットは、燃料代の高止まりが予想されますが、事業環境の変化に対応した漁業オペレーションを実施するとともに、自社加工度を高めるなど販売ルートを多様化することにより、収益の向上に努めてまいります。
養殖ユニットは、引き続き飼料代等の高騰による原価上昇が予想されますが、国内におけるマグロ・ブリ・カンパチの養殖を主軸とし、技術改善とコスト削減、販売価格の安定化、輸出拡大に取り組み、収益の向上に努めてまいります。
北米ユニットは、北米・欧州事業拠点における収益基盤の強化、販売促進を進めてまいります。北米ではすりみ・フィレ製品の相場の軟調、また人件費高騰やインフレ等により生産コストの上昇が続いておりますが、生産アイテムの最適化、生産・販売一体となった事業運営等により、収益力の改善に努めます。欧州は、更なる販売網の拡大を図り、高収益商材の拡販等を進め、収益の向上に努めてまいります。
食材流通事業
水産商事ユニットは、資源国の漁獲・生産状況と主要な需要国の変化の激しい消費動向を把握し、効率的な調達と販売を行うことにより、収益の拡大に努めてまいります。またグループ内協業を加速させ、水産物バリューチェーンの構築を行うほか、鮮魚のワンストップサプライヤーを目指します。
食材流通ユニットは、外食・宅配生協・量販店・介護・CVS・給食など顧客起点での販売を更に強化し、冷凍食品・水産品・畜産品・農産品などすべてのカテゴリーの商品をお客様に提案してまいります。また海外も含めグループ内の全体最適を推し進め、生産・販売両面での効率化を推進し、収益の向上に努めてまいります。
農畜産ユニットは、円安や人件費高騰による調達コストの上昇など厳しい事業環境が見込まれますが、国内外にわたる多様な調達網を活用して市場のニーズに対応し、グループ内連携の強化及び付加価値商品の開発により収益力の向上を図ってまいります。
加工食品事業
加工食品ユニットは、マーケティングや研究開発部門との連携を強化し、商品開発力を向上させるとともに、積極的な販促活動を展開し、売上の拡大とブランド認知の向上を図ります。国内においては、事業構造の見直しと転換を図りつつ、省人化設備導入やDXを推進し生産性向上を進め、収益力の向上を図ってまいります。また海外では加工食品やペットフードの生産・販売の更なる拡大を目指してまいります。
ファインケミカルユニットは、医療原薬事業の拡大、機能性表示取得による既存製品の深掘り、新商品の販売などを行い、事業規模拡大に努めてまいります。
(5)目標とする経営指標
中期経営計画「海といのちの未来をつくる MNV 2024」における財務KGIは次のとおりであります。
|
|
24年度計画 (A) |
27年度目標 (B) |
23年度実績 (C) |
差異 (A)-(C) |
差異 (B)-(C) |
|
MNEV(億円) |
120~ |
110~ |
119 |
1~ |
△9 |
|
売上高(億円) |
10,500 |
10,000~ |
10,307 |
193 |
△307 |
|
営業利益(億円) |
300 |
310~ |
265 |
35 |
45 |
|
EBITDA(億円) |
500 |
500~ |
460 |
40 |
40 |
|
ROIC |
4.3% |
5%~ |
4.2% |
0.1pt |
0.8pt |
|
ROE |
9% |
9%~ |
10.8% |
△1.8pt |
△1.8pt |
|
ネットD/Eレシオ |
~1.1倍 |
~1.0倍 |
1.2倍 |
△0.1pt |
△0.2pt |
(注)1.MNEV(Maruha Nichiro Economic Value):事業活動の成果に伴う経済付加価値額として、投下資本利益率(ROIC)と加重平均資本コスト(WACC)の差(MNEVスプレッド)に、投下資本を乗じ算出しております。
2.24年度計画は2024年5月に更新しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてUmiosグループが判断したものであります。
|
リスク |
当該リスクが顕在化した場合に連結会社の経営成績等の状況に与える影響の程度 |
||
|
中 |
大 |
||
|
当該リスクが顕在化する可能性の程度 |
高 |
・市場ニーズの変化 ・債権管理 ・為替・金利変動 ・カントリーリスク |
・原材料価格の変動 ・原油価格の高騰 ・自然災害・感染症及び事故等 ・労働力の確保 |
|
中 |
・税務 ・知的財産 ・固定資産の減損 ・投資有価証券の減損 |
・情報管理 ・コンプライアンス ・資金調達 |
|
|
リスク項目 |
影響度 |
発生 可能性 |
関連する機会とリスク(○機会 ●リスク) |
主要な取り組み |
|
原材料価格の 変動 |
大 |
高 |
●原材料の需要動向、為替や漁獲高の変動などによる仕入価格の高騰等 ●棚卸資産の評価損 |
・取扱品目、調達先、調達時期の分散化 ・仕入価格、販売価格の適正維持 ・在庫水準の適正化 |
|
原油価格の 高騰 |
大 |
高 |
●動燃料コストの上昇 ●発送配達費等の上昇 |
・設備の省エネ化や効率的な操業 ・カートンモジュール化等による保管配送の効率化 ・在庫水準の適正化 |
|
地震など自然災害・感染症及び事故等 |
大 |
高 |
●地震など自然災害による生産設備の破損及び操業停止、物流機能の麻痺等による商品供給不能 ●養殖事業における予防困難な魚病等の発生による養殖魚の斃死 ●台風、赤潮等による養殖魚の斃死 |
・生産、保管拠点の分散と再編 ・事業継続計画(BCP)の策定 ・衛生管理の徹底、フレックスタイム勤務による時差出勤、在宅勤務等による従業員感染防止 ・共済、保険制度への加入 ・病気に強い魚、養殖方法の研究 |
|
労働力の確保 |
大 |
高 |
○DX推進による、ビジネスモデルの変革、企業風土の改革 ●労働力不足による操業停止、生産性の低下 |
・業務プロセスの標準化、変革による生産性の向上 ・適正な賃金体系の構築 ・労働力確保に視点をおいた操業エリアの選択及び生産拠点の再編 ・機械による省人化の更なる促進 ・キャリア採用の有効活用など人員募集方法の工夫 ・デジタル技術の有効活用 |
|
情報管理 |
大 |
中 |
●個人情報・機密情報の漏洩等 ●重要な情報の盗難、紛失、誤用、改鼠等 ●情報システムの停止等 ●サイバー攻撃による対応費用の発生 ●情報漏洩等による社会的信用の低下 |
・規程、マニュアル等の整備 ・従業員に対する教育の継続 ・システム管理体制の構築、運用 ・サイバー攻撃への対処(インフラの整備、インシデント対応訓練) |
|
コンプライアンス |
大 |
中 |
●食品衛生法、倉庫業法、独占禁止法等の法的規制違反による対応コストの発生 ●全てのステークホルダーからの信頼低下 |
・規程、マニュアル等の整備 ・従業員に対する教育の継続 ・内部通報制度、内部監査 |
|
資金調達 |
大 |
中 |
●金融危機等による資金の枯渇 ●各種リスク要因により計画未達による追加の資金調達等 |
・資金調達先及び期間の適度な分散 ・財務体質の維持・強化 ・各種リスク要因の適時の分析と対応 ・最新の情報に基づく適時の計画の見直し ・CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の適正化による資金効率向上 ・資金調達方法多様化の検討 |
|
市場ニーズの変化 |
中 |
高 |
○適切な市場マーケティングによる顧客層の拡大 ●国内の少子高齢化、人口減少に伴う需要減 |
・冷凍食品・介護食領域等での研究開発力・技術力強化と商品ラインナップ拡充 ・グループ全体での海外市場展開拡大 |
|
債権管理 |
中 |
高 |
●予期せぬ得意先の経営破綻の発生 ●追加的な貸倒損失や貸倒引当金の計上 |
・情報収集、与信管理及び債権保全等 |
|
為替・金利変動 |
中 |
高 |
●輸入製商品の仕入価格への影響 ●借入金の調達金利への影響 ○●為替による海外子会社業績の円貨への換算への影響 ●金利の変動による海外子会社業績への影響 |
・為替予約及び変動金利から固定金利へのスワップ等 ・財務体質の維持・強化 ・資金調達方法多様化の検討 ・CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の適正化による資金効率向上 |
|
カントリーリスク |
中 |
高 |
●海外事業において進出国及びその周辺諸国の政治、経済、社会、法制度等の変化による経済活動の制約 ●テロ、暴動及び戦争の発生による経済活動の制約、サプライチェーンや流通網の遮断等 |
・進出国の適度な分散 ・進出国及び進出エリアに関する情報収集 ・資源アクセス強化による調達先の適度な分散 ・加工食品事業における、外国産原料から国産原料への変更可否を検討 |
|
税務 |
中 |
中 |
●各国における租税制度の改正、税務行政の変更や税務申告における税務当局との見解の相違等による追加的な税務負担等 ○●将来課税所得の見積り変更等による税金費用の減少又は増加 |
・各国における税法の遵守 ・各国における税制や税務行政の変更への対応策の実行 ・税金及び税金関連費用を踏まえた事業計画又は仕組みの計画・実行 |
|
知的財産 |
中 |
中 |
○競合他社に対する優位性の確保 ○●使用許諾料等 ●損害賠償、使用差止等 |
・適切な出願戦略の推進 ・ブランド・商標保護体制の整備 ・知財教育及び啓発による知財人材の育成 ・発明報奨制度 ・社内担当者や弁理士事務所等を通じた日常的な調査・確認 |
|
固定資産の減損 |
中 |
中 |
●物流事業の物流センター及び加工食品事業の生産拠点等の立地条件の悪化、設備の老朽化・陳腐化及び販売不振等による収益悪化による減損 ●金利の急激な上昇 |
・投資審議会・経営会議等における投資計画及び投資金額の適切性に関する審議 ・投資後の定期的なモニタリング及びフォローアップ |
|
投資有価証券の減損 |
中 |
中 |
●急激な株価変動や投資先の業績不振等による資産価値の下落及び減損等 |
・個別銘柄による投資価値の定期的な検証 ・Umiosが継続的に保有する意義や合理性が認められなくなった政策保有株式の売却による縮減 |
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー