サカタのタネグループ(サカタのタネおよびサカタのタネの関係会社)は、サカタのタネ、子会社36社および関連会社3社により構成されており、園芸商材(野菜種子、花種子、球根、苗木、農園芸資材)の販売業務を営んでおります。
事業内容と、サカタのタネおよび関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりです。
野菜種子、花種子、球根、苗木および農園芸資材等を生産もしくは仕入れ、国内の種苗会社等へ卸販売しております。
野菜種子、花種子および苗木等を生産もしくは仕入れ、海外の種苗会社等へ卸販売しております。
一般園芸愛好家を対象とした商品を仕入れ、国内のホームセンター向けに販売しているほか、通信販売での販売を行っております。
官公庁・民間向け造園工事の施工・管理、人材派遣業務、研究開発の受託業務を行っております。
事業内容とサカタのタネおよび関係会社の当該事業に係る位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
以上の企業集団等の状況について事業系統図を示すと次のとおりです。(2025年5月31日現在)
(1)経営方針
サカタのタネは、「品質・誠実・奉仕」を社是に掲げ、良質な商品とサービスの提供により世界の人々の生活文化向上に貢献し、世界一の種苗会社を目指すこと、そして顧客、取引先、サカタグループの三者が共に栄える「三者共栄」、社員、経営者、株主は一体であり共に繁栄する「三位一体」、地球上の自然とその自然に内包される社会、そして社会に帰属する企業の持続的な共生を目指す「三層共生」を経営理念として掲げています。
サカタのタネは、採算性と財務の健全性を重視する堅実な経営と株主利益の追求によって企業価値の増大に努めます。
また、生産者にも消費者にも喜んでいただける「野菜と花の種苗」をいち早く開発するとともに、高品質種子の安定生産と供給を実現することによって、世界の種苗界をリードする種苗会社として躍進することを目指します。
(2)経営環境及び対処すべき課題
世界的な大規模自然災害や地球温暖化などの大きな課題が山積する中で、今まで以上の高い付加価値を種苗に付与し、それを生産者の方々に安定供給すること、そして、持続可能な農業の実現、ひいては世界の人々の豊かな暮らしに貢献していくことが、私ども種苗会社に託された使命です。
サカタのタネグループでは、事業活動を通じて、より良い社会の実現に貢献するとともに、企業としての更なる成長を目指してまいります。具体的には下記の5つの事業戦略に基づき、サカタのタネの事業計画を推進しております。
①高収益ビジネスモデルの確立
生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、サカタのタネでは高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。
また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を確立いたします。
②各地域における健全な収益構造の構築と重点戦略の推進
成長市場における市場拡大、成熟市場における高収益モデルの確立を行うことによって、アジア・北米・南米・欧州アフリカの各地域における健全な収益構造を確立いたします。また、成熟市場においては、戦略品目でのシェアの拡大、新興市場においては、野菜や花の消費需要喚起と地域栽培環境に応じた商品の開発等、具体的な重点戦略を立案、実行いたします。
③安定供給と効率化を実現するサプライチェーンインフラの整備
種子の安定供給を実現する生産体制・技術・機能を強化し、効率的なグローバルサプライチェーンマネジメント体制の実現に向けた仕組みづくりを行い、コストと在庫の削減を目指します。
④グローバルカンパニー実現に向けた人財育成、組織、マネジメント体制の構築
日本国籍のグローバルカンパニー実現に向けた人的資源の管理体制の構築や、経営体制の整備とグループマネジメントの高度化をさらに進めます。
⑤経営の効率化を実現するグローバルIT基盤の整備
情報系、会計、サプライチェーン管理のシステムを再整備し、グローバルに最適な事業管理、経営判断を支援するITシステム基盤を構築します。
(サステナビリティの推進)
サカタのタネグループでは、サステナビリティへの取り組みを明確にするため、2022年に新たに「三層共生」を経営理念に位置付けました。自然環境は地球上の生命維持システムであり、社会は人の暮らしや企業活動を支える基盤です。そして企業は、自然や社会から新たな価値を創出していきます。サカタのタネグループは社業である種苗事業や緑花事業を通じて、環境や社会の持続性に寄与するサステナビリティ経営を目指しており、その実現のために2022年8月、「サステナビリティ基本方針」を制定するとともに、国際的な枠組みやガイドライン等を活用し、「地球環境の保全」「持続可能な農園芸業への貢献」「豊かな暮らしの提供」「事業基盤の強化」の4つを重要課題として特定いたしました。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてサカタのタネグループが判断したものです。
(1)天候・自然災害リスク
サカタのタネグループの主要販売商材である「種苗」の生育は天候に大きく左右されるため、天候状況は販売および生産に影響を与えます。まず販売面では、暴風雨などの自然災害や天候不良による不作などは生産者の活動に影響を与え、サカタのタネ商材の販売が減少するリスクがあります。販売地域を世界170か国以上に広げたり、厳しい生育環境にも適応する品種を開発することなどによりリスクの軽減に努めていますが、世界的に異常気象は増加傾向にあると認識しており、各地における天候不良は売上の低迷をもたらす可能性があります。また、商品種子の生産については、天候不良により充分な品質や数量を確保できないリスクや生産コストが上昇するリスクがあります。このため世界19か国に生産を分散し、かつ同一地域でも複数の種子生産者にその生産を委託してリスク分散を図っているほか、一定量の安全在庫を保有することとしております。しかしながら、特に主要な産地において播種期から採種期までに大規模な天候変化や自然災害が生じた場合、欠品による売上減少や生産コストの大幅な上昇など、業績に悪影響を与える可能性があります。
(2)育種開発リスク・知的財産権の侵害リスク
育種開発リスクとしては、育種目標を設定してから10年以上を必要とする育種開発の性格上、投資コスト負担リスク、開発実現性リスク、商品ニーズが変化してしまうリスク、他社との開発競争リスク、新規育種技術の普及により参入障壁が下がり開発競争が激化するリスクなどがあります。さらに、育種研究者であるブリーダーが社外流出することにより、担当する品種の育成に障害が出て良質な商品の完成が難しくなるリスクや、遺伝資源の流出により模倣品が出回り知的財産が侵害されるリスクを有しております。サカタのタネグループでは、育種工学の拡充や社外研究機関との連携などを含めた研究開発体制の整備、開発者に対する報奨制度の導入やチーム体制での育種の採用、種苗法に基づく品種登録や特許などを用いての知的財産権保護などを行っておりますが、急激に需要が変化した場合や強力な他社品種が出現した場合などは、業績に悪影響を与える可能性があります。
(3)保有資産の価値変動リスク
サカタのタネグループは様々な資産を保有しておりますが、定期的な不動産の現状確認や政策保有株式に関する社内規程整備などの管理体制を構築し、適切な評価・管理に努めております。しかしながら、土地や有価証券などの資産価値が急激に下落した場合には、サカタのタネグループの業績に悪影響を与える可能性があります。また、『(1)天候・自然災害リスク』にて記載したとおり、商品種子の生産は天候条件に大きく左右されるというサカタのタネグループの事業の特性上、顧客への安定供給責任を果たし、事業を安定的に継続するための安全策として、棚卸資産である種子を一定量確保しているため、種子の品質低下や商品の需要変化などにより、棚卸資産の廃棄・評価損が増加するリスクがあります。品質や販売動向に基づき定期的に評価の見直しを行っておりますが、生産や販売実績が計画から大きく乖離した場合などには、サカタのタネグループの業績に悪影響を与える可能性があります。
(4)品質と安全性に関するリスク
サカタのタネグループでは、創業者坂田武雄の唱えた社是「品質・誠実・奉仕」に則り、品質と安全性に対する信頼を最重要課題のひとつと位置づけ、品質管理部を設けサカタのタネの品質基準に照らした商品チェックを行うと同時に、お客様相談室を設けるなどして商品クレームに適切に対応できる体制を採っております。しかしながら、「生き物」である商品の性質上、品質の水準や均一性などに不測の事態が生じるケースや、種子に由来しない環境や生産技術面からのリスクが発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。
(5)カントリーリスク
サカタのタネグループは、生産・研究開発・販売拠点として、日本を含めて全世界で22か国に事業展開を行っております。うち、農場および研究施設として、国内5か所、海外で11か国14か所に拠点を持っております。これらの事業展開地域の一部においては、次のようなリスクが内在しております。
a.予期しない法律又は規制の制定又は改廃
b.政治・経済の混乱
c.テロ・紛争の発生などによる社会的混乱
d.地震などの天変地異の発生
e.コンピューターウイルスや諸情報の漏洩など、情報化に伴う問題の発生
グローバルに事業を展開することで、販売や生産のリスク分散が図れるメリットはありますが、一定の地域において何らかのリスク事象が生じる可能性が高まる面もあります。拠点展開先の各国からは、常に情報を早期に収集し、迅速な意思決定ができるように、経営やリスク管理体制の強化を図っておりますが、これらの事象が発生した場合、当地での事業の継続、需要の大幅な低下、種子生産から撤退などのリスクがあり、サカタのタネグループの業績に悪影響を与える可能性があります。
なお、サカタのタネグループのウクライナおよびロシア向け売上の連結売上高に対する割合は僅少ですが、世界的な資源価格や物流コストなどの高騰が、サカタのタネグループの売上原価を増加させる可能性や、生産コスト上昇により生産者が作付け意欲を減退させるリスクがあります。
(6)為替変動に関するリスク
サカタのタネグループは海外各地において商品を生産・販売しており、各地域において現地通貨にて作成された財務諸表は、連結財務諸表作成のために円換算されております。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、業績に影響を与えます。また、サカタのタネグループが原材料および商品の一部を調達あるいは輸出している海外との取引は、為替変動の影響を受けます。こうした影響を最小限に止めるべく、サカタのタネグループでは通貨別金額の変化に常時注意を払っており、適切な管理体制の下、先物為替予約取引や通貨オプションなどを活用し、リスクの軽減に努めております。しかしながら、予測を超えて急激に為替レートが変動した場合などには、サカタのタネグループの業績に悪影響を与える可能性があります。
(7)取引先の信用リスク
サカタのタネグループでは、国内外の様々な顧客や仕入先との取引を行っており、売掛金、前渡金などの信用供与を行っております。サカタのタネグループでは、定期的な信用調査や信用リスクに応じた取引限度額の設定、貸倒引当金の計上など、信用リスク管理のための施策を講じておりますが、取引先の財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、サカタのタネグループの業績に悪影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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