タスキホールディングス(166a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】タスキホールディングスグループは、純粋持株会社としてグループ全体の経営管理を行うタスキホールディングス(株式会社タスキホールディングス)及び子会社6社(うち株式会社ZISEDAI、株式会社タスキパートナーズは非連結子会社)より構成されております。タスキホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。タスキホールディングスグループの主要な事業及び当該事業における主要企業の位置づけは次のとおりです。 セグメントの名称事業内容主要な会社Life Platform事業・IoTレジデンス物件の企画・開発・販売・リファイニング物件の取得・販売・物流施設等の企画・開発・販売・不動産オーナー向け資産コンサルティング・不動産クラウドファンディング、不動産ファンドの組成・運用・空き家物件の取得・リフォーム(再生)・販売・管理株式会社タスキ株式会社新日本建物株式会社オーラ株式会社タスキパートナーズ(非連結)Finance Consulting事業・不動産担保ローン等の金融ソリューションの企画・提供株式会社タスキプロスSaaS事業(※)・不動産業界向けDXプロダクトの開発・販売株式会社ZISEDAI(非連結)(※)非連結子会社が行う事業であり、「第5 経理の状況」における報告セグメントには含まれません。 (1) Life Platform事業a.IoTレジデンス物件の企画・開発・販売(株式会社タスキ、株式会社新日本建物)当事業は、東京23区を中心にタスキホールディングスグループの企画力・デザイン力を活かし、室内設備にIoT(Internet of Thingsの略称。各種家電製品、生活環境などの情報を取得する各種のセンサー等、さまざまな"モノ"をインターネットに接続する技術)対応設備を標準仕様とした新築投資用IoTレジデンスを開発し、投資家や企業等に販売しております。当事業で提供する新築投資用IoTレジデンスは、おもに東京23区内、最寄り駅から徒歩5分圏内の好立地物件という資産価値の高さだけでなく、IoT対応設備を標準装備することで「テクノロジーを取り入れた先進的な暮らしの実現」という高い付加価値を備えております。株式会社タスキが提供する「タスキsmart」シリーズは、60㎡~200㎡程度の広さの土地を対象にした、鉄筋コンクリート造(RC造)で8戸~14戸程度の中低層コンパクトレジデンスです。対して株式会社新日本建物が提供する「ルネサンスコート/ルネサンスプレミアムコート」シリーズは150㎡~500㎡程度の広さの土地を対象にした、鉄筋コンクリート造で10戸~50戸の中高層レジデンスとなっており、2社でエリアを同じくしながら、異なるサイズ・仕様のレジデンスを開発しております。また、出口戦略の一つとして、新築投資用IoTレジデンスの開発用地として取得した土地を、投資家、一般企業や個人事業主から、企画構想の段階より用地での購入を希望された場合には、当該用地の権利関係を整理したうえで販売を行うことがあります。このような場合、用地の確保から建物竣工まで通常、概ね1年を有する新築投資用IoTレジデンスの開発と比較し、在庫回転期間が短縮され、不動産市場におけるマーケット変動リスクを低減できるなど、より効率的かつ安定的な事業運営に繋がるメリットもあるため、当連結会計年度では用地での販売の割合が自社開発プロジェクトの割合よりも高くなっております。 b.リファイニング物件の取得・販売(株式会社タスキ)富裕層顧客をターゲットに提供可能な資産運用商品の幅を広げるべく、当事業では中古物件を取得し、バリューアップのうえ売却を行います。当事業ではレジデンスのみならず、飲食店やオフィスが入居する商業ビルも仕入対象としております。建物の経年により劣化した機能・性能を再生させ、資産価値を最大限に引き出します。具体的には内装の工事、耐震性向上、遵法性確保のための工事等を行い、建物の資産価値にバランスした既存テナントとの賃料最適化のための交渉も実施します。株式会社タスキでIoTレジデンス事業の成長を支えてきた一級建築士や一級施工管理技士のノウハウを活用し、リファイニング事業におけるオリジナルの事業モデルの構築と収益性の確保に努めております。 c.物流施設等の企画・開発・販売(株式会社新日本建物)株式会社新日本建物において、東京近郊エリアの物流施設の企画・販売を行っています。株式会社新日本建物では都心から約2時間程度の立地にこだわり、価格帯は20~50億円、2,000㎡~規模の物流施設を開発してきました。物流施設を取り巻く課題としては、2024年4月からの自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限規制による、ドライバーの労働時間短縮に伴う輸送能力の不足、物流コストの増加が挙げられます(物流2024年問題)。ドライバーの一人あたり稼働時間が減少することで、積卸等の付帯業務の効率化が求められていることを受けて、これまでタスキホールディングスグループがレジデンス開発に「IoT」を取り入れ、物件価値を高めてきたノウハウを活用し、物流の効率化に貢献するべく、スマートロジスティクス設備を兼ね備えた物流施設を企画・販売してまいります。 d.不動産オーナー向け資産コンサルティング(株式会社オーラ)相続の発生や建て替えの検討、売却が難しいなどの不動産の活用に悩みをもつ不動産オーナー向けに、資産コンサルティングを提供しています。株式会社オーラに所属する経験豊富なコンサルタントが、不動産オーナーの悩みを聞き、不動産価値を最大限に引き上げる提案をしています。コンサルティングを提供するなかで、株式会社オーラが買主となって不動産オーナーから対象不動産を購入するケースもあります。 e.不動産クラウドファンディング、不動産ファンドの組成・運用(株式会社タスキ)オフバランススキームの不動産私募ファンドの組成・運用と、一般投資家向けの不動産クラウドファンディング「TASUKI FUNDS」を運営しております。オフバランスの不動産私募ファンドにおいては、株式会社タスキが開発を手がけた物件や、リファイニング事業で取得・バリューアップを行ったアセットを組み入れて運用を行っております。オフバランス不動産ファンドに特化したSPC(Special Purpose Company/特別目的会社)を設立し当該不動産をSPCに売却することで、株式会社タスキの資産及び借入金を圧縮し、バランスシートのスリム化を実現しております。また、万が一運営会社の財務状況悪化等が起こった場合にも、SPCが影響を受けないように倒産隔離の手立てを講じることにより、機関投資家などのプロも参入しやすくなるなど投資家層の拡大にも寄与しております。不動産クラウドファンディングである「TASUKI FUNDS」は、1口10万円から申し込みが可能な不動産小口化商品です。WEBでの申し込みが可能で、不動産クラウドファンディング専業の事業者にはない、物件取得から開発・販売までの管理をタスキホールディングスが行うことでリスクの少ないクラウドファンディングを提供しています。ハードルが高いイメージのある不動産投資ですが、不動産投資クラウドファンディングは専門的な知識や多額の資金を必要としないうえに、低リスクかつ安定した利回りが期待できることから、個人の投資ニーズがこれまで以上に高まりを見せています。 (2) Finance Consulting事業(株式会社タスキプロス)当事業は、株式会社タスキプロスが、不動産事業者の中でも、中小企業をターゲットとして不動産事業にかかわる融資を行っております。他社では査定が難しい事業でも、これまでタスキホールディングスグループが不動産デベロッパーとして蓄積したノウハウにより、不動産査定を実施し、より柔軟な対応が可能です。また、営業年数に関わらず融資の相談が可能なため、他の金融機関では融資を受けにくいスタートアップ企業の事業拡大のサポートも積極的にしております。 [事業系統図]
有価証券報告書(2025年9月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】タスキホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてタスキホールディングスグループが判断したものであります。 (1)経営方針これまでの「あたりまえ」を変えることで、より良い方向へ未来を変えていくことができる。この想いのもと、タスキホールディングス「株式会社タスキホールディングス」は2024年に「株式会社タスキ」と「株式会社新日本建物」が経営統合を行い設立されました。タスキホールディングスは、その存在意義(MISSION)を「人を起点に。空間をデジタルに。未来を変える仕組みをつくる。」と定め、「価値をつなげば、未来はもっと良くなる。」という展望(VISION)のもと、組織全体で共有すべき以下6つの価値観(VALUES)を掲げ、不動産業界の「あたりまえ」をアップデートし、暮らしや社会の変革に役立てていくことを目指しております。 VALUES・TECHNOLOGY 最先端のテクノロジーを人のために。・ADVANCE 未来を見据える先見力を研ぎ澄ます。・SUSTAINABLE サステナブルな世界をめざす。・USER FIRST お客様のために、あらゆる活動をする。・KEEN 少数精鋭で挑み続ける。・INNOVATION ベンチャーマインドを持って変革する。 常識にとらわれることなく、人財が持つ豊富な知見と先端テクノロジーの掛け算によって、すべてのステークホルダーに満足いただける企業活動を推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を図り、より豊かな未来の創造に貢献してまいります。 (2)中長期的な経営戦略タスキホールディングスグループは現在、中核となるLife Platform事業のほか、Finance Consulting事業とSaaS事業(非連結)を展開し、新築投資用IoTレジデンスの企画・販売や不動産業界のデジタル化を実現するDXプロダクトの開発・販売などを行っております。タスキホールディングスグループが中長期的に競争力を高めるためには、これらの既存事業の安定的な成長と、M&Aによる事業規模及び事業領域の拡大並びに事業間のシナジーの確立が重要であると考えております。タスキホールディングスが2024年に公表したタスキホールディングスグループの長期ビジョン・中期経営計画では、経営統合によるグループシナジーを源泉に、2033年9月期(長期ビジョン)の連結売上高を2,000億円、SaaS事業導入企業数を1,500社に設定しております。中長期的な競争優位性の確立に向け、経営資源の効果的な活用やシナジーの発揮を実現する経営体制の強化を計画推進の基礎として、SaaS事業のARR増大と既存ビジネスの拡大を重点施策として掲げております。これら重点施策の推進に関しては、既存の経営資源の活用に加え、新たな経営資源の獲得や新規事業への参入を迅速に実現するという観点から、M&Aによるインオーガニックな成長を中長期的な戦略の柱とし、グループ内でのシナジーを有意義に創出することで、グループ全体の事業成長を加速させ、事業領域を拡大してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等タスキホールディングスグループは中期経営計画の達成に向けた主要KPIとして、Life Platform事業の棚卸資産残高、SaaS事業のプロダクト導入企業数、EBITDA成長率の3つを採用しております。Life Platform事業の棚卸資産残高については、既存ビジネスにおける翌期以降の売上の積み上げ状況を判断する指標として採用しており、SaaS事業のプロダクト導入企業数については、ARR増大の基盤となるユーザー数の拡大状況を判断する指標として採用しております。また、EBITDA成長率についてはキャッシュ・フローの創出力の成長状況を判断する指標として採用しております。これらの事業成長を判断する指標とともに、財務指標として1株当たり当期純利益(EPS)、自己資本利益率(ROE)、自己資本比率を重視しております。 (4)経営環境タスキホールディングスグループがLife Platform事業を展開する不動産市場においては、当連結会計年度において不動産価格は全体として高値圏で推移しており、東京圏においては、賃貸マンション・アパートの賃料上昇に伴い投資用一棟マンションの価格が依然として上昇傾向にあります。建築資材価格や人件費の動向、金利上昇などの不動産市場への影響については注視が必要であるものの、東京都の人口の増加や、円安基調の為替相場からみた国内不動産の割安感の継続などにより、国内外投資家の首都圏不動産への投資意欲は依然として堅調に推移しており、タスキホールディングスグループにとって良好な事業環境が継続しております。タスキホールディングスグループではこのような環境下において、事業機会を確実に獲得するべく、事業規模と事業領域の拡大が重要であると考えております。SaaS事業に関しては、企業による省力化やDXを目的としたソフトウェア投資が活発であり、現在サービスを提供している不動産テック領域の市場規模も今後ますます拡大することが期待されるため、迅速に事業領域を拡大することにより先行者利益の獲得が可能であると考えております。タスキホールディングスグループでは、このような各事業領域の経営環境を最大限に活かすため、M&Aによる事業規模や事業領域の迅速な拡大が有効であると考えております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題タスキホールディングスグループの対処すべき課題は以下のとおりであります。①経営体制強化タスキホールディングスグループの企業価値向上のためにはコーポレート部門の強化、グループ内のシナジー発揮及びインオーガニック戦略が重要であると考えております。タスキホールディングスグループはタスキホールディングスにコーポレート部門を集約しており、グループ経営に資するプロフェッショナル人財の採用や経営の効率化などを推進するとともに、事業における連携などグループ内のシナジー発揮に取り組んでまいります。またインオーガニック戦略として、既存事業領域の拡大や新規事業領域への進出を目的としたM&Aのほか、不動産テック領域におけるプロダクト連携やパートナーの獲得によるエコシステムの構築を目的とした投資を実施してまいります。 ②SaaS事業のARR増大SaaS事業のARRの増大には、新規ユーザーの獲得と顧客単価の引き上げが重要であると考えております。機能拡張や競合サービスからのリプレイスユーザーの増加により拡大したターゲット市場に対する広告宣伝活動や、営業体制を強化するセールス&マーケティング投資の積極的な実施を通じて、新規ユーザーを獲得してまいります。またさらなる機能拡張や精度の向上のほか、投資を通じたエコシステムの拡大により顧客単価の引き上げに取り組んでまいります。 ③既存ビジネスの拡大タスキホールディングスグループの持続的成長には既存事業の拡大が必要不可欠であり、この実現のために以下3点の取り組みが重要であると考えております。 1.組織の拡大及び人財の採用と育成タスキホールディングスグループの成長の源泉となる優秀かつ高い意欲をもった人財の確保と育成を最重要課題と考えております。即戦力人財を中心とした積極的な採用活動を進めるとともに、最大限に能力を発揮できる環境を整備し、全従業員のワークライフマネジメントを後押しする制度の構築や組織風土を醸成してまいります。2.不動産DXの強化生産性の向上にはDXの推進が重要であり、グループDX戦略研究部によるグループ横断的なDXの推進とともに、SaaS事業との情報共有・知見共有を通してプロダクトの開発・改善も併せて推進してまいります。3.事業ポートフォリオの多角化と収益構造の多層化事業の拡大と安定化のため、タスキホールディングスグループ内でのシナジーの発揮による新たな事業機会の創出や新規事業領域をターゲットとしたM&Aを通じて事業ポートフォリオの多角化と収益構造の多層化に取り組んでまいります。 ④システムの安定性確保タスキホールディングスグループの事業はコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故などにより通信ネットワークが切断された場合には、タスキホールディングスグループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。このため、タスキホールディングスグループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。 ⑤内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの強化継続的な企業価値の向上のためには、経営の健全性と透明性を高めるコーポレート・ガバナンスの確立が重要であると考えております。タスキホールディングスに集約したコーポレート部門によるグループ全体での内部管理体制の構築や研修の実施に取り組む方針であります。また経営環境の変化に迅速かつ適切に対応した意思決定、公正で透明性があり、かつ効率的な業務執行体制を構築していく方針であります。 ⑥サステナビリティへの取り組みタスキホールディングスグループはESG経営の推進が中長期的な企業価値の最大化につながると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、事業活動を通じたカーボンニュートラルの推進、環境負荷の軽減、継続的に住み続けられる安全でレジリエントなまちづくりの推進に取り組むほか、多様性や人権の尊重など社会課題の解決、並びにコーポレート・ガバナンスの強化に取り組み、持続可能な社会の実現に向けたESG経営の高度化を図っていく方針であります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】タスキホールディングスグループの経営成績、財務状況等に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。タスキホールディングスグループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合の適切な対応により、事業活動に支障をきたさないよう努める方針でありますが、タスキホールディングスの株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてタスキホールディングスグループが判断したものであります。 (1)事業に関するリスク①経済状況等の影響について(発生可能性:中 発生時期:中長期 影響度:大)タスキホールディングスグループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向、地価動向、建設価格動向及び税制等の経済状況の影響を受けやすい傾向にあります。賃貸相場の下落及び入居率の悪化に伴う賃貸収入の減少、人材不足や資材価格の高騰に伴う建築費の上昇、金融機関の融資動向の変化、需給バランスの悪化や価格競争の激化に伴う購入マインドへの悪影響等により、IoTレジデンス等の開発、販売に支障をきたし、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、連結子会社の株式会社タスキプロスが行う不動産担保ローンのビジネスモデルは、不動産市況が悪化した場合、担保不動産の価格下落を受け新規の貸付が減少するリスクが高まることにより、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②競合について(発生可能性:低 発生時期:中長期 影響度:大)タスキホールディングスグループの事業では、IoTレジデンスを主に東京23区で創出しており、物件取得の規模・立地に加え、企画の差別化を志向しておりますが、大小様々な不動産関連事業者が多数存在し、競合等が発生しております。プロジェクト実績を積み上げることにより、IoTレジデンスの創出にかかるノウハウ等を蓄積するほか、タスキホールディングスグループの認知度及び信用力の向上を推進しており、今後も競合事業者との差別化を図っていく方針であります。しかしながら、今後、競合事業者の業容拡大や新たな事業者参入等により競争が激化した場合には、取引機会が減少し、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③資金調達について(発生可能性:中 発生時期:中長期 影響度:大)タスキホールディングスグループは、物件の取得、建築工事、貸付等の事業資金を自己資金だけでなく、金融機関からの借入金によって調達しており、有利子負債依存度が高い傾向にあります。そのため、市場金利が上昇する局面や、不動産業界又はタスキホールディングスグループのリスクプレミアムが上昇した場合には、支払利息等が増加し、タスキホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、事業資金を調達する際には、特定の金融機関に依存することなく、個別の物件毎に金融機関に融資を打診しており、現時点では安定的に調達ができております。しかしながら、タスキホールディングスグループの財政状態が著しく悪化する等によりタスキホールディングスグループの信用力が低下し、安定的な融資が受けられないなど、資金調達に制約を受けた場合は、物件の取得や建築工事等の発注に支障をきたし、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④事業用地の取得について(発生可能性:低 発生時期:中長期 影響度:大)タスキホールディングスグループは、東京23区を中心として事業用地を取得し、不動産の企画、開発、販売を行っております。東京23区は、交通の便や良好な住環境などから安定した賃貸ニーズが見込まれる地域と判断しており、主に同地域における優良な事業用地の取得に注力してきた結果、事業展開が同地域に集中しております。このような状況において、事業用地の仕入情報の取得先である不動産仲介業者等との間で良好な関係を構築しているものの、同地域の地価が急激に上昇した場合や、競合他社との用地取得競争が激化した場合、同地域において優良な用地を計画通りに取得できず、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、同業他社との競合が予想される優良な事業用地を早期に確保する観点から、事業用地の取得のために売買契約を締結し、一定期間を設けた後に代金の支払い及び事業用地の引渡しを受けることがあります。物件の特性や需給環境等を見極めながら、事業計画を慎重に検討した上で、売買契約の締結を行っておりますが、仕入代金の支払いを行うまでの間に、経済状況、事業環境等に急激な変動が生じた場合には、当該事業用地に係る事業採算性やタスキホールディングスグループの財務状態等を考慮の上、当初の事業計画を変更、または売買契約を解除し、当該事業用地の取得を中止する場合があります。このような場合、当初の事業計画において想定した収益を得られないほか、支払った手付金の没収や違約金の支払いが生じる場合があり、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤近隣住民とのトラブルリスクについて(発生可能性:高 発生時期:特定時期なし 影響度:中)タスキホールディングスグループはIoTレジデンス等の建設にあたり、関係する法令、各自治体の条例等を十分検討したうえ、周辺環境と調和した不動産開発を行うために、近隣住民に対する事前説明会を実施しており、近隣住民との関係を重視して開発を行っております。しかしながら、建設中の騒音や日照問題、プライバシーへの配慮等を理由に近隣住民とのトラブルが発生する可能性があり、問題解決のために工事遅延や追加工事が発生する場合、計画の中止や変更が必要となり、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥外注委託について(発生可能性:高 発生時期:特定時期なし 影響度:中)タスキホールディングスグループの設計施工業務等については、設計・施工等の能力、工期、コスト及び品質等を勘案し、外部の事業者に委託しております。特定の会社に偏向しないよう十分な外注先の確保や外注先に委託した案件の進捗管理に努めているものの、タスキホールディングスグループの選定基準に合致する外部委託先を十分に確保できない場合や、外部委託先の経営不振、繁忙期における対応の遅れによる工期遅延、資材価格の急激な高騰による外注価格の上昇等が生じた場合には、事業推進に影響が生じ、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、施工完了後、外部委託した建設会社に倒産等の事態が発生した場合は、工事請負契約に基づき本来建設会社が負うべき瑕疵の補修責任等が履行されず、タスキホールディングスグループに補修等の義務が発生するため、想定外の費用が発生し、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦収益計上基準及び業績変動について(発生可能性:中 発生時期:短期 影響度:中)タスキホールディングスグループは、物件を不動産オーナーや企業に引渡しをした時点にて収益を認識しております。そのため、事業年度及び四半期ごとに業績を認識した場合、物件の引渡し時期に伴い、期ずれなどの業績偏重が生じる可能性があります。また、各物件のプロジェクトの進捗状況、販売計画、竣工時期の変更、天災やその他予想しえない事態の発生による施工遅延、不測の事態の発生による引渡し遅延があった場合には、計画していた時期に収益が認識できず、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧保有する資産について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループが保有する棚卸資産、有形固定資産、有価証券及びその他の資産について、時価の下落等に伴う減損または評価損の計上により、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に販売用不動産については、開発用地の仕入及びIoTレジデンス等の企画・販売を中長期的な経済展望に基づき実施し、物件の早期売却を図っておりますが、急激な景気の悪化、金利の上昇や不動産関連税制の影響等により、販売が計画どおりに進まなかった場合には、開発の遅延や完成在庫の滞留が発生し、資金収支の悪化を招く可能性があります。タスキホールディングスグループは「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しておりますが、時価が取得原価を下回った販売用不動産、仕掛販売用不動産の評価損が計上された場合、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨契約不適合責任について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:中)タスキホールディングスグループは、民法及び宅地建物取引業法のもと、販売した物件について契約不適合責任を負っておりますが、万が一、販売した物件が契約の内容に適合しないとされた場合には、補修や補修工事費用の負担、損害の賠償等により、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、タスキホールディングスグループは個人・法人・地方公共団体等より事業用地を取得しており、仕入れに際しては土壌汚染や地中埋設物等について可能な限り事前に調査を行い、万が一品質に関して契約の内容に適合しないものが発見された場合の売主の契約不適合責任については売買契約書上に明記しておりますが、取得後において土壌汚染等による契約不適合が発覚した場合には、建築工事の工事延長や契約内容及び売主の責任能力の有無によっては対策費用が追加発生するなど、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩貸付債権の質について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)不動産市況が悪化して地価が下落した場合には、担保不動産の価値の目減りによって、貸付債権の質が低下する可能性があります。タスキホールディングスグループは、貸付実行時における厳格な与信判断、及び不動産市況が悪化した場合の与信事後管理における担保不動産の再評価に注力し、健全な債権内容の維持に努めております。しかしながら、今後不動産市況が悪化した場合、担保不動産の価格下落による担保不足の貸付債権の増加リスク、顧客の返済能力の低下による支払遅延リスクや貸倒リスクが高まることにより、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪法的規制等について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:中)タスキホールディングスグループが行う事業につきましては、以下の法令等による規制のほか、各地方自治体単位の条例等の規制を受けております。しかしながら、今後、これらの法令等の解釈の変更及び改正が行われた場合、また、タスキホールディングスグループが行う事業を規制する法令等が新たに制定された場合には、事業内容の変更や新たなコスト発生等により、タスキホールディングスグループの業績及び今後の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。また、タスキホールディングスグループが取得している以下の許認可(登録)等につき、本書提出日現在において、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後、欠格事由又は取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消や更新ができない等の事態が発生した場合には、タスキホールディングスグループの事業に支障をきたすと共に財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、タスキホールディングスグループが取得している許認可、免許及び登録等の状況は以下のとおりであります。(株式会社タスキ)許認可等の名称許認可登録番号有効期限関連法令許認可等の取消事由宅地建物取引業者国土交通大臣(2)第9357号2028年5月22日以後5年毎に更新宅地建物取引業法宅地建物取引業法第66条金融商品取引業登録(第二種金融商品取引業)関東財務局長(金商)第3323号期間の定め無し金融商品取引法金融商品取引法第52条、第54条不動産特定共同事業者許可金融庁長官・国土交通大臣第99号期間の定め無し不動産特定共同事業法不動産特定共同事業法第36条 (株式会社新日本建物)許認可等の名称許認可登録番号有効期限関連法令許認可等の取消事由宅地建物取引業者国土交通大臣(7)第5335号2028年4月18日以後5年毎に更新宅地建物取引業法宅地建物取引業法第66条不動産特定共同事業者許可東京都知事第125号期間の定め無し不動産特定共同事業法不動産特定共同事業法第36条 (株式会社オーラ)許認可等の名称許認可登録番号有効期限関連法令許認可等の取消事由宅地建物取引業者東京都知事(1)第108369号2027年9月22日以後5年毎に更新宅地建物取引業法宅地建物取引業法第66条 (株式会社タスキプロス)許認可等の名称許認可登録番号有効期限関連法令許認可等の取消事由貸金業登録東京都知事(2)第31878号2028年1月28日以後3年ごとに更新貸金業法貸金業法第24条 ⑫災害の発生について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)地震、暴風雨、洪水等の自然災害、戦争、暴動、テロ、火災等の人災が発生した場合、タスキホールディングスグループが販売する不動産の価値が著しく下落する可能性があり、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、タスキホールディングスグループの主要なプロジェクトエリアは東京23区であり、当該地域において地震その他の災害が発生した場合や、新型インフルエンザ、新型コロナウイルス等の感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬新規事業及び「SaaS事業」への投資について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)非連結子会社を含むタスキホールディングスグループは継続的な成長と収益の多様化を図るために、内部資金や外部からの調達資金により新規事業及び「SaaS事業」への投資を進めていく方針ですが、事業が安定して収益を生み出しタスキホールディングスグループの業績に貢献するまでには一定の時間を要することが予想されます。新規事業及び「SaaS事業」に対し、先行してシステムへの投資や人件費等、追加的な支出が発生することによって、タスキホールディングスグループの全体の利益率が低下する可能性があります。また、将来の経営環境の変化等により新規事業及び「SaaS事業」の拡大・成長が当初の想定どおりに進まない場合や投下した資金の回収ができない場合において、タスキホールディングスグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭M&Aについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループは、積極的なM&Aによるインオーガニックでの成長を継続することで、企業価値の向上を目指しております。M&Aにあたっては、買収前に十分な調査を行い、価値評価を慎重に検討したうえで実施しておりますが、買収後における想定外の事態の発生や、市場動向の大きな変動等が原因で、買収事業が所期の目標通りに推移せず、場合によってはのれん等の減損処理等により、タスキホールディングスグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)組織体制に関するリスク①人員確保について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループは、人財採用及び人財育成を重要な経営課題と位置づけており、不動産業界、IT・FinTech業界における優位性を確保すべく、人財採用と人財育成に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、想定している以上の退職者があった場合や、事業展開に見合う人財確保、育成が困難となった場合、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②個人情報管理について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループは、各事業運営を通じて取得した個人情報を保有しており、これらの個人情報の管理について、「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って作成されたプライバシーポリシーを有し、その遵守に努めております。しかし、コンピューターシステムの瑕疵、コンピューターウイルス、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、役職員・パートナー事業者の過誤、自然災害、急激なネットワークアクセスの集中等により、個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、タスキホールディングスグループへの損害賠償請求やタスキホールディングスグループの信用の下落等の損害が発生し、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績並びに今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他のリスク①疾病の蔓延について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループは、インフルエンザや新型コロナウイルス等の疾病の蔓延が発生した場合であっても、時差出勤や在宅勤務等により柔軟に事業を継続できる体制の整備に努めておりますが、今後、新たな感染症が発生、流行した場合には、商談機会の減少による新規取引案件の減少、出勤や客先訪問が困難になることによるサービスレベルの一時的・部分的な低下、設備・資材等のサプライチェーンの停滞に伴う調達の遅延等が発生し、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績並びに今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ②訴訟等について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスグループは、法令及び契約等の遵守のため「コンプライアンス管理規程」を定めて社内教育やコンプライアンス体制の充実に努めております。しかしながら、事業活動を行うなかで、顧客、取引先又はその他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟の内容及び結果によっては、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生やタスキホールディングスグループの社会的信用の毀損によって、タスキホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③配当政策について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)タスキホールディングスは、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、業績と経営環境を勘案の上、企業体質の強化や将来の事業展開に備えるための内部留保を確保しつつ、累進配当を基本に、非資金取引(M&Aに伴うのれん償却額等)を除く1株当たり当期純利益の35%以上を目標として、安定的な配当を継続することを基本方針としております。事業基盤を支えるシステム開発投資や景気変動の影響を受けにくい企業体質の確立に向けた関連事業投資を進め、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。内部留保資金の使途につきましては、既存事業の拡大発展のほか、今後の新規事業の展開への備えとしていくこととしております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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