安藤・間(1719)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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安藤・間(1719)の株価チャート 安藤・間(1719)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

安藤・間グループ(安藤・間及び安藤・間の関係会社)は、2025年3月31日現在、安藤・間、子会社7社、関連会社14社で構成され、建設事業(土木・建築)を主な事業とし、さらに各事業に関連する事業活動を展開しています。

安藤・間グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。

 

建設事業(土木事業・建築事業)

安藤・間は総合建設業を営んでおり、セグメントを土木事業、建築事業に区分しています。

グループ事業

連結子会社である、安藤ハザマ興業株式会社は建設用資材の販売及びリースを、青山機工株式会社は土木及び建築工事の施工等を、菱晃開発株式会社は不動産の売買、賃貸並びにその仲介を、在外子会社であるハザマアンドウ(タイランド)等は現地国における建設事業を、それぞれ主要事業としています。

 

事業の系統図は次のとおりです。

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

安藤・間グループは、変化が激しく先行き不透明な今の時代において持続的な成長を実現していくため、長期ビジョン「安藤ハザマ VISION2030」に掲げる4つの価値(お客様価値・株主価値・環境価値・従業員価値)の創造に向け、「企業価値向上」と「会社の魅力向上」を基本方針に掲げた「中期経営計画2025」を昨年5月に策定し、各種施策を推進しています。
 計画初年度となる当連結会計年度においては、ICTやAIを活用した自動化・省人化の技術開発やBIM・CIMの活用による生産プロセスの改革、ZEBリニューアル等の省エネ技術の展開等、本業である建設事業をさらに強化するとともに、保有資産の有効活用を進めるファシリティマネジメント事業や、太陽光PPA事業をはじめとする再生可能エネルギー事業等、建設外事業への取り組みを着実に推進しました。
 人的資本の価値向上については、従業員のWell-beingを施策の中心に据え、報酬水準の見直しや手当の充実等の人事制度改定及び資格取得に向けた研修の拡充等積極的な人財への投資を行っており、会社への貢献意欲や満足度等を測る従業員エンゲージメントスコアも向上しています。

ESG経営の推進については、コーポレートガバナンスの更なる充実と持続的な企業価値向上のため、昨年6月の定時株主総会決議をもって監査等委員会設置会社へ移行するとともに、ESGの重要課題を長期的かつ総合的な視点で審議・検討するサステナビリティ委員会を取締役会の諮問機関として設置し体制を整備しました。また、安藤・間の人権方針に基づく人権尊重への取り組みとして、外国人技能実習生を雇用する国内の主要協力会社に対する人権デュー・ディリジェンスの実施や、環境面では脱炭素社会の実現に向け、SBTの1.5℃シナリオへの見直しと再認定に向けた対応を進めるなど、具体的な施策を展開しています。

なお、「安藤ハザマVISION2030」、「中期経営計画2025」の概要は以下のとおりです。

 

<「安藤ハザマ VISION2030」の概要>
  (1)長期ビジョン
    ~イノベーションの加速とたゆまぬチャレンジで新たな価値を創造、社会課題の解決に貢献~
   「お客様価値の創造」/「株主価値の創造」/「環境価値の創造」/「従業員価値の創造」
  (2)取組内容
   ・建設事業:受注力×現場力×収益力の更なる強化
   ・建設外事業:エネルギー関連事業を核とした収益源の確立
  (3)長期目標数値
    連結経常利益400億円、同利益に占める建設外事業収益比率25%
 

<中期経営計画2025の概要>
  (1)計画期間
    2024年3月期~2026年3月期
  (2)基本方針
    4つの価値創造に向けて ~ 企業価値向上+会社の魅力向上 ~
  (3)取り組むべき課題と対応の方向性

  ①事業強化

   外部環境変化に即応した事業運営、適切な資本施策の実現

   ・安全、品質の向上と利益の確保
    ・強みのあるセグメントの拡充など、建設事業の営業力、現場力、設計能力、及び技術力の強化
    ・成長投資の着実な実行による環境変化への耐性が高い事業ポートフォリオの構築
    ・グループ会社の専門性を生かしたコスト競争力の強化
    ・ノウハウの伝承などの人財育成と協力会社との関係強化による施工体制の強化
    ・DXへの取組強化によるデータに基づく戦略立案・実施と生産性向上
   ②人的資本の価値向上

   積極的な人的資本投資による従業員価値の最大化

   ・人的資本投資の拡充

   ・多様な人財確保と従業員価値の最大化による経営基盤強化

  ③ESG経営の推進

   環境・社会への貢献、ガバナンスの継続的な強化

   ・ESGへの取組強化等により環境変化への感度を高め、社会やお客様のニーズへの対応力強化
    ・ガバナンス強化による資本効率の高い経営推進と適切な成長投資の実行
 

 (4)目標数値

 

2026年3月期(計画最終期)

連結経常利益

265億円

連結R O E

12%以上

連結総還元性向

70%以上

従業員エンゲージメントスコア

80%以上

GHG排出削減率

Scope1+2 34%以上

Scope3   21%以上

 

 

今後の事業環境につきましては、雇用・所得環境が改善する下で回復が続くことが期待されますが、各国の金融施策に伴う影響など、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価・エネルギー価格の上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

建設業界では、長期的な人口減少等を背景にした建設投資の縮小や、建設技能労働者の減少と高齢化による担い手不足等が継続的な課題になっており、働き方改革や技術革新による生産性向上、並びに人的資本の向上に資する人財育成や処遇改善等への対応が必要になっています。加えて、気候変動や脱炭素への対応等、サステナブルな社会の実現への貢献が求められるとともに、足元では時間外労働の上限規制や、資材価格の高騰、労務費の上昇等の影響に注視が必要な状況が継続しています

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

安藤・間は、リスクの発生防止及びリスクが発生した場合の損失の最小化を図り、会社業務の円滑な運営に資するため、リスクマネジメントに関する規定類及び体制を整備し、安藤・間グループ全体で対応すべき重要なリスクの評価、当該リスクへの対応策のとりまとめ、及び当該対応策の推進を図っています。また、内部統制システム全般についての継続的改善を目的に、内部統制・リスク管理委員会が、リスクマネジメントの運営状況について、定期的に検証し、取締役会の諮問委員会として設置されたサステナビリティ委員会に報告し、サステナビリティ委員会は、当該運営状況を監督し、取締役会に報告する体制としています。

リスクマネジメント体制を含む内部統制システムの詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 (3)提出会社の企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 ④その他の提出会社の企業統治に関する事項」に記載のとおりです。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において安藤・間グループが判断したものです。

 

(1) 競争環境の悪化

想定を上回る建設市場の縮小や競争激化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、安藤・間グループを取り巻く事業環境の変化に対応すべく、長期ビジョン、中期経営計画及び事業計画(単年度)を策定した上で事業活動を営んでいますが、想定を上回る環境の変化が発生した場合には、適宜計画等の見直しを行い、業績等への影響を極小化すべく取組む方針です。

 

(2) 法令諸規制

安藤・間グループは会社法、金融商品取引法、労働基準法、独占禁止法、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法等の適用を受けています。役職員に対するコンプライアンスの徹底や法令リスク管理等を行っていますが、法令諸規制の改廃や新設が行われて、もしくは法令諸規制の違反が発生して安藤・間グループの営業活動に大きな制約が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、安藤・間グループにおいて一貫した方針のもと公正かつ透明な事業運営を確保するために、コンプライアンス推進委員会を設置するとともに各部門及び主要グループ会社にはコンプライアンス責任者・担当者を配置し、総務部主管のもと、各種推進活動の効果的な展開を図っています。

 

(3) 諸外国における事業環境の変化

諸外国で事業を行っているため、その国の法令諸規制・税制の予期せぬ改廃・新設、政治・経済・社会情勢の著しい変化、為替相場の大きな変動が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、既進出国の法令諸規則、税制、政治・経済・社会情勢に関する情報を当該国の専門家から入手し、重大な変更が見込まれる場合は事前に社内体制を強化する等、変化に対応すべく取組んでいます。また、新規進出国の事業環境に関する情報は、外部の専門家を使い情報を入手し、入手した情報に基づいて取締役会で進出の可否に関して慎重に検討しています。

 

(4) 気候変動リスク

「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)重要なサステナビリティ項目 ②環境(気候変動) (ハ)戦略」に記載の「リスク要因」が顕在化した場合、安藤・間の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、事業継続に向けて自然災害に対する備えを適切に行うとともに、2020年2月に制定した長期ビジョン「安藤ハザマVISION2030」の中で「環境価値の創造」を掲げ、「脱炭素で低負荷な循環型社会の実現」への貢献を目指しており、SBT、RE100の計画に基づいた、事業活動における再生可能エネルギーの利用拡大や、建物のCO2排出量削減につながる環境配慮型技術の開発等、脱炭素社会の実現に向けた取組を推進しています。

また、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)重要なサステナビリティ項目 ②環境(気候変動) (イ)ガバナンス」に記載のとおり、気候変動に対するガバナンス体制を構築しています。

 

 

(5) 労務費・資材価格の高騰

国内外の急激な経済情勢の変化を受けて、労務・資材・エネルギーの不足や価格の急激な高騰により建設コストが大幅に増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間グループは、集中購買や海外調達等によるコストダウンを図るとともに、物価及び賃金等の変動に基づく請負代金額の変更に関する規定を、発注者と締結する契約書の条項に含める等の対策を実施しています。

 

(6) 技術者の不足

安藤・間では計画的な人員計画により、継続的に新規人材を採用していますが、技術系社員について必要な採用数が確保できない場合、事業規模の縮小を余儀なくされ、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、建設業界においては技能労働者が減少傾向にあり、必要な労務が確保できなくなること、あるいは労務調達コストの上昇により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、2023年5月に策定した「中期経営計画2025」(2023年度~2025年度)において、Well-beingを人財戦略の中心に据え、従業員の報酬アップ、定年後再雇用者の処遇改善、納得性の高い人事制度及び評価システムの再構築、働き方改革の推進等、将来の人材確保、流出阻止に向けた施策に積極的に取り組んでいます。また、協力会社に対してDX化対応支援、人材育成支援、採用支援等を実施し、協力会社との関係強化を図り、将来の施工体制の維持に向けて積極的に取り組んでいます。

 

(7) 労働災害、第三者災害

労働災害等を未然に防止するため様々な安全対策の徹底を図っていますが、労働災害等が発生した場合、工事の一時中断、被災者に対する損害賠償等により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、安全衛生基本方針に「安全はすべてに優先する」を掲げ、労働安全衛生マネジメントシステムを構築、運用し、協力会社を含む全工事従事者に対し安全衛生管理の徹底を図っていますが、万が一労働災害等が発生した場合には、各支店に設置している安全環境部を中心に、営業、施工、管理の各部門と連携して迅速に対応する体制を整えています。

 

(8) 火災・爆発

施工中の工事現場で火災事故等が発生した場合には、工事の一時中断による収益減少、復旧費用や被災者に対する損害賠償等により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、2018年7月26日に発生した東京都多摩市の当時施工中の建築物件における火災事故を踏まえ、再発防止策を策定し、すべての作業所で適切に運用を行っています。また、建設本部、各支店において運用状況の点検、パトロール等を行い、策定したルールを順守するよう指導を行っています。

 

(9) 潜在的な契約不適合

工事目的物の品質管理には万全を期していますが、重大な契約不適合が発生した場合には顧客からの信頼喪失、契約不適合責任等による損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、品質マネジメントシステムに基づき、営業、設計、施工、アフターケアの各段階で顧客満足の向上に向けた生産活動に取組んでいますが、重大な契約不適合が発生した場合は、各支店に設置しているお客さま相談室を中心に、営業、施工の各部門と連携して迅速に対応する体制を整えています。

なお、経営上重要な潜在的なリスクを抱えている、又は一部リスクが顕在化している大型高難度工事に対して、的確かつ可及的速やかに対応していくため、施工と技術の両面からより一体的にリスクを抑制する対策、及びリスク発現後の的確な是正策を検討・実施する組織を設置しています。

 

(10) 情報漏洩

顧客の情報管理には細心の注意を払っていますが、万が一重要な情報が外部へ漏洩した場合には顧客や社会からの信用喪失、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、日々の情報管理の徹底に加えて、政府の定めるサイバーセキュリティ月間の活動にあわせた各種取組も実施し、グループ会社の全従業員に周知徹底すべく、啓発活動を行っています。

 

 

(11) DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応遅れ

DXへの対応が遅れた場合には、業務の効率化が進まず、競合他社と比較して生産性の低下や人件費の増加等が発生し、価格競争に対応できなくなることで、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、全社的なDX戦略策定と、個別プロジェクト推進のスピードアップを図るため、DX推進を担当する専門部署を設置しています。また、2022年11月には「DXビジョン2030」を作成・公開しており、DX推進により安藤・間が目指す姿を明確にした上で、各施策への取組を加速させています。

 

(12) 反社会的勢力との接触

工事現場や各拠点において、錯誤等何らかの要因により反社会的勢力と取引等を行った場合、社会的信用の失墜により業績等に影響を及ぼす可能性があります。

安藤・間は、行動規範において反社会的勢力との関係遮断を掲げ、また、反社会的勢力対応マニュアルを策定し、全役職員に対して周知徹底を図っています。また、調達基本方針の中でも反社会的勢力の排除を掲げており、取引先に対しても当方針の理念を説明し、理解した上で安藤・間との取引を行っていただいています。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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