工藤建設(1764)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】工藤建設及び工藤建設の関係会社は、工藤建設及び連結子会社2社(㈱日建企画、㈱松下工商)、関連会社1社(㈱東洋リース)で構成され、建設工事・土木工事の請負、不動産の売買・賃貸、建物総合管理事業及び高齢者向け介護事業を主な事業とし、さらに各事業に関連する事業を行っております。工藤建設グループの事業に係る位置づけ及びセグメント情報との関連は、次のとおりであります。なお、セグメント情報に記載された区分と同一であります。建設事業:建設・土木工事の設計・施工・監理及び請負、戸建住宅の設計、施工及び請負を行っております。なお、関連業務を行う連結子会社である㈱松下工商と関連会社である㈱東洋リースがございます。不動産事業:建物の保守点検・管理事業・家賃収納代行など建物総合管理業務並びに賃貸業務、不動産売買を行っております。また、賃貸事業に付帯する管理等、不動産売買の仲介等の業務については、連結子会社である㈱日建企画が行っております。介護事業:介護保険法に基づく高齢者向け介護事業のうち、主に介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の運営を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年6月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、工藤建設グループが判断したものであります。(1) 経営方針・経営戦略等① 会社の経営の基本方針工藤建設は創業以来、神奈川・東京を収益基盤とし、土木工事、建設工事、マンション分譲事業、住宅事業、不動産事業、介護事業と、時代の変化に柔軟に対応しながら事業領域を変化させてまいりました。従来からのコアビジネスである「建設・住宅」の収益基盤の強化を図りつつ、神奈川・東京に住まわれる「地域の人々に対して全ライフステージにわたって居住し続けられる“住まい”を提案する生活舞台創造企業」として事業展開を図ることで、株主の皆様をはじめとした関係者の皆様の期待に応えていくことを経営の基本方針といたしております。<長期経営ビジョン> お客様の感動を創造し、人生のさまざまなステージを支える生活舞台創造企業の実現 <2030年の目指す姿> 未来・環境・幸福をつなぐリーディングカンパニー ② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等建設業を取り巻く厳しい経営環境の中、株主価値を実現することが重要な課題であります。建設部門中心の現状を踏まえつつ、「生活舞台創造企業」として事業展開を図りながら、安定的に利益を創出する事業基盤を構築し、着実な増収増益を目指してまいります。工藤建設グループは、2026年度の連結業績目標を、売上高 25,345百万円、営業利益 634百万円としております。 ③ 中長期的な会社の経営戦略2030年の目指す姿「未来・環境・幸福をつなぐリーディングカンパニー」を実現するため、2026年度を最終年度とする中期経営計画においては、基本方針である「収益力の強化」「人財力の強化」「サステナビリティの推進」の各施策を着実に実行することにより、「安定的に利益を創出できる事業基盤の構築」を図ってまいります。これにより新たな成長とともに企業価値の向上につなげてまいります。基本方針1.収益力の強化環境変化への的確な対応を図り、業績の回復と安定に最優先に取り組む2.人財力の強化企業価値を高めていく人財育成と人財の確保とともに魅力的で働きがいのある職場環境づくりに取り組む3.サステナビリティの推進サステナビリティな社会の実現に向けて、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)のマテリアリティ(重要課題)に取り組む また、工藤建設は、主要3事業の経営戦略のポイントを以下のとおりとしております。建設事業におきましては、環境配慮・長寿命化といった資産価値の維持・向上に資する土地有効活用の提案を積極的に行うとともに、社会インフラの老朽化への対応として公共工事への積極的な取り組みにより、社会への貢献を果たしてまいります。不動産事業におきましては、既存管理物件による安定的な収益の確保及び、管理物件の新規獲得による収益増強、並びに不動産売買の仲介の強化にも取り組んでまいります。介護事業におきましては、高齢者施設の原点である要介護高齢者の「住まい」と「介護サービス」の両面から商品性を高めてまいります。本社管理部門におきましては、人財育成の強化とキャッシュ・フローを重視した経営を行ってまいります。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題わが国経済は、賃上げや経済対策により緩やかに回復しているものの、物価高、金利上昇、海外情勢の不安定化などにより、先行きは不透明です。このような中、企業にはコスト上昇への対応と生産性向上による持続的な成長が求められております。建設業界では、建設資材の高騰、労働環境の整備が課題となっているほか、技術者や技能労働者の高齢化、若手人材の不足により、人手不足が深刻化しております。不動産業界では、人口減少や世帯構成の変化により地域ごとの需要差が広がり、管理物件の老朽化や修繕費増加への対応も課題となっております。介護業界では、介護サービスの需要が増える一方で、人材確保がますます難しくなっております。処遇改善や職場環境の整備に加え、DX・ICTの活用による業務負担の軽減と生産性向上が重要な課題です。各業界においては、今後の持続的な発展に向けて、生産性向上や人材確保に向けた取り組みが不可欠であります。工藤建設グループはこのような環境のもと、持続的な成長を確実なものとし、安定的に収益を確保すべく、以下のとおり事業展開を図ってまいります。 ① 建設部門建設部門は、受注機会の拡大と収益力の向上に取り組むとともに、建設事業と住宅事業の強みを活かした提案力を強化してまいります。また、デジタル化による業務効率化や情報活用の推進を図るとともに、人財育成、組織力向上、安全・品質管理の徹底に努めてまいります。さらに、環境に配慮した建築提案や省エネルギー化を併せて推進してまいります。② 不動産部門不動産部門は、子会社との連携を強化し、管理戸数及び募集管理物件の拡大に取り組んでまいります。また、工事・保守業務の内製化による収益力向上、大規模改修の推進、賃料・管理手数料の適正化を進めるとともに、空室対策やオーナー満足度の向上を図ってまいります。さらに、管理物件のLED化等の環境配慮型施策や人財育成を推進してまいります。③ 介護部門介護部門は、工藤建設グループの組織再編により、2027年1月に介護事業を分社化し、経営の集中と効率化を図ってまいります。運営する介護付き有料老人ホームにおいては、「確かな介護品質」、「きめ細かなリハビリテーション」、「安心の医療体制」、「こだわりの住環境」を提供し、サービスの向上、入居者数の増加、稼働率の維持・向上により一層取り組んでまいります。全体としては、2026年度は「安定的に利益を創出する事業基盤の構築」と位置づけした2024年度を初年度とする中期経営計画の最終年度になります。人的資本への投資を重要な経営課題と位置づけ、採用力の強化、人財育成及び処遇改善を推進するとともに、ICT・AI等のデジタル技術を活用した業務改革を進め、生産性の向上を図ってまいります。さらに、労働環境の改善や働きやすい職場づくりを継続的に取り組み、持続的な成長と企業価値向上の実現を目指してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において工藤建設グループが判断したものであります。 (1) 建設・住宅市場の動向に関するリスク景気後退や建設市場の縮小等により、想定を上回る建設需要の減少や官公庁による公共事業の大幅な減少、住宅市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設・住宅市場における急激な環境の変化により受注額が大幅に減少した場合には、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。工藤建設グループでは、建築物の長寿命化に資するリノベーション等の注力分野に経営資源を投入し、収益の拡大に取り組んでおります。また、工藤建設グループの得意分野である戸建地下室に加え、コンセプト賃貸、木造ビル事業の取り組みを強化しておりますが、市場環境が想定を超える変化をした場合、経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (2) 建設コストの高騰等に関するリスク建設資材の急激な価格高騰や調達難、労務価格の高騰や建設技能労働者の不足等が生じることにより、工事採算の悪化等、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。工藤建設グループでは、営業部門と施工部門が連携して上昇する労務費・資材コストへの対応を図りつつ、効率的な施工体制を構築することでリスクの最小化に向けた施策を推進します。 (3) 品質保証に関するリスク品質保証責任を問われる建築物等の重大な欠陥、リフォーム事業における建築基準法令への不適合対応費用が発生した場合、多額の損害賠償、補修費用、社会的信用の失墜が発生した場合、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、法規制に適合する部材の使用、有資格者の適切な配置、適切な施工体制の整備を徹底しております。また、戸建住宅においては、長期保証制度を設け、きめ細やかなアフターサービスを提供するなど品質管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態や人為的ミスによる重大な品質問題等の発生を完全に回避することはできません。 (4) 労働災害のリスク施工工事において労働災害が発生し、工事の中止や遅延による工事原価の上昇、損害賠償、行政処分等による社会的信用の失墜が発生した場合、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、社内安全基準を策定しているほか、リスクアセスメントを含む「安全衛生マネジメントシステム」を運用し、労働災害防止に向けた取り組みを図っております。 (5) 自然災害のリスク工藤建設グループは神奈川、東京に営業拠点を有しており、首都圏において地震、台風、大雨、大雪等の自然災害が発生し、やむなく業務を停止せざるを得なくなる場合、建物や設備が損傷し、その修復に多大な費用が必要になった場合や感染症が蔓延した場合には、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、事業継続計画(BCP)を策定しております。拠点ごとに緊急連絡体制を整備し、定期的な防災訓練の実施、必要物資の備蓄、大規模停電等による本社機能喪失を想定したデータ保存の二重化、在宅勤務・WEB会議の活用等重要業務の維持継続及び事業への影響の最小化に取り組んでおります。 (6) 情報セキュリティに関するリスク工藤建設グループでは、建設事業・不動産事業における土地所有者様、お施主様、入居者様、及び介護事業におけるサービス提供者様等に関する各種個人情報や機密情報を取り扱っております。情報漏えい、サイバー攻撃又はシステム障害等が発生した場合には、社会的信用の低下や事業活動への支障等により、工藤建設グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、ファイアーウォールの設置による社外からの不正アクセス防止、電子メール対策ではクラウドのセキュリティシステムによるフィルタリングの実施、社員が使用するPCの操作ログ監視システムによるデータ流出防止等に取り組んでおります。 (7) 介護保険制度に関するリスク工藤建設グループの介護事業は、主に介護保険法の適用を受けるサービスの提供を行うため、サービスごとに自治体の指定を受ける必要があり、これらの法令には介護報酬減額や指定取消事由も定められており、コンプライアンスを徹底した運営が求められております。介護保険制度については、3年ごとに介護報酬の改定が行われることとされており、今後、介護報酬の引き下げ、介護サービス料金の自己負担割合の引き上げ等、介護給付費の伸びを抑えるための制度改正や報酬改定が行われた場合、工藤建設グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。工藤建設グループでは、リハビリ強化型ホームなど、差別化要素の明確化による施設の高稼働率を維持するとともに、介護職員の介護福祉士資格保有率等を向上させることで、各種高加算項目の取得により収益の向上を図ることにより、リスクの最小化に向けた施策を推進します。 (8) 法的規制に関するリスク工藤建設グループは、建設事業においては建設業法、建築基準法、住宅品質確保促進法等、不動産事業においては宅地建物取引業法等、介護事業においては介護保険法、老人福祉法等の法的規制を受けております。工藤建設グループでは、建設業法をはじめとした各種関連法令の事前確認を徹底するとともに、役職員、お取引先業者に対して法令遵守の啓発活動及び遵守状況のモニタリングを実施しておりますが、今後、コスト増加や事業上の新たな制約につながる法的規制の新設や改廃、適用基準の変更等があった場合、又は法的規制による行政処分等を受けた場合には、工藤建設グループの経営成績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 減損会計が適用されるリスク工藤建設グループでは、各事業の収益性が著しく低下した場合には、保有する土地・建物・のれん等について減損損失の計上が必要になることも考えられ、その場合、工藤建設グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10) 不適切な業務及び財務報告リスク工藤建設グループは、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、「内部統制システム構築の基本方針」を制定しております。各種規程・マニュアル等の整備、会計処理の適正性のモニタリング等、内部統制の実効性確保に努めておりますが、業務及び財務報告が適正に行われなかった場合には、上場廃止・青色申告取り消し等のリスクが生じる可能性があります。当該リスクに対応するため、速やかな情報収集と正確な情報把握に努めるとともに、不適切な業務及び財務報告事例等について管理部門をはじめ関連する部門に水平展開するなど、正確な業務及び財務報告等に関する啓発教育を実施し、適正な財務報告の重要性を徹底してまいります。 (11) 金利変動に関するリスク金利が上昇した場合には、資金調達コストの増加により事業採算が悪化し、業績等に影響を及ぼす可能性があります。工藤建設グループは、金利上昇による影響を軽減するため、固定金利借入の活用や借入の長期化を図るとともに、営業キャッシュ・フローの確保に努めております。また、金融市場及び金利動向を定期的に把握し、適切な資金調達手段を選択することにより、財務基盤の安定化に取り組んでおります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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