関電工グループは、関電工及び連結子会社30社で構成され、設備工事業、電気機器販売業、不動産事業、リース業及び発電事業を事業内容としている。関電工グループの事業に係る位置付け及びセグメント情報との関連は、次のとおりである。
(設備工事業)
関電工、川崎設備工業㈱、㈱関工ファシリティーズ、㈱神奈川ケイテクノ、㈱千葉ケイテクノ、㈱埼玉ケイテクノ、㈱茨城ケイテクノ、㈱栃木ケイテクノ、㈱群馬ケイテクノ、㈱多摩ケイテクノ、㈱静岡ケイテクノ、㈱阪電工、㈱関工パワーテクノ、㈱神奈川パワーテクノ、㈱千葉パワーテクノ、㈱埼玉パワーテクノ、㈱茨城パワーテクノ、㈱栃木パワーテクノ、㈱群馬パワーテクノ、㈱西関東パワーテクノ、㈱静岡パワーテクノ、㈱タワーライン・ソリューション、佐藤建設工業㈱及び㈱ネットセーブは電気・管工事その他設備工事の施工を、東京工事警備㈱は工事警備業務を、㈱ベイテクノは設計・積算業務を、それぞれ行っている。関電工は、工事の一部、工事警備業務及び設計・積算業務をこれらの関係会社に発注している。
また、関電工及び㈱タワーライン・ソリューションは、東京電力グループより電気工事を受注している。
(その他の事業)
関電工は不動産事業及び発電事業を、関工商事㈱は電気機器販売業を、㈱ケイアセットマネジメントは不動産事業及びリース業を、銚子風力開発㈱、嘉麻太陽光発電㈱及び前橋バイオマス発電㈱は発電事業を、それぞれ営んでいる。関電工は、関工商事㈱より工事施工に伴う材料等の一部を購入し、㈱ケイアセットマネジメントより土地・建物を賃借するとともに車両等のリースを受けている。
また、関電工、銚子風力開発㈱及び前橋バイオマス発電㈱は、東京電力グループに電力を販売している。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりである。
関電工グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において関電工グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。
(1)経営の基本方針
株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが関電工存立の意義であるとの考えから、「人間第一」を社是とし、
①人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。
②お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。
③絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。
を経営理念として掲げております。
(2)経営戦略等
前中期経営計画(2021-2023年度)では、業務プロセス改革や施工技術革新等による生産性向上、半導体やデータセンターを中心とした成長分野への営業展開、サステナビリティに関する取り組みの拡充・情報開示などを実施し、業績面では過去最高の連結営業利益を達成いたしました。
今後の事業環境につきましては、建設業就業者数の減少が確実視される中で、老朽化が進む社会インフラ・建築設備の更新需要への対応や、脱炭素社会実現への貢献などが求められており、魅力ある会社づくりや従来以上の生産力強化、新たな脱炭素化ソリューションの開発・提供などが必要不可欠となっております。
これらの状況を鑑み、創立100周年を迎える2044年に目指す“グリーンイノベーション企業”の実現性をさらに高めるため、2030年度を目標とするMilestone 2030を設定いたしました。加えて、その実行計画として2024-2026年度 中期経営計画を策定し、スローガン「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」のもと、5つの方向性に則り事業戦略及び経営基盤強化戦略に取り組み、数値目標を達成してまいります。
①Milestone 2030
(数値目標)
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連結売上高 |
8,000億円 |
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連結営業利益 |
600億円 |
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温室効果ガス排出量※ |
2020年度比 △50% |
※対象:Scope1,2
②2024-2026年度 中期経営計画
(方向性)
1. 従業員とともに幸せな成長を実現
2. 社会インフラ及びお客様設備の維持・構築に貢献
3. グリーンイノベーションを推進
4. あらゆる手段で生産性・効率性を向上
5. ステークホルダーと確固たる信頼関係を構築
(数値目標)
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連結売上高 |
6,400億円 |
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ROE |
8%超 |
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連結営業利益 |
450億円 |
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ROIC |
8%超 |
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配当性向 |
40%程度 |
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温室効果ガス排出量※ |
2020年度比 △18% |
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※対象:Scope1,2
(3)経営成績
①当期の経営成績
当期のわが国経済は、物価上昇の影響はあったものの、雇用・所得環境の改善を受け個人消費は持ち直し、社会経済活動の活性化により企業収益も好調が続くなど、緩やかな景気回復軌道を歩みました。
このような情勢下にあって、民間建設投資は半導体工場やデータセンター、大型再開発プロジェクトなどを中心に高水準を維持いたしました。また、電力設備投資につきましても、計画的な設備投資を電力会社に促すレベニューキャップ制度の開始に伴い順調に推移いたしました。
このため関電工グループは、豊富な営業情報の多角的な分析に基づく営業活動を強力に展開するとともに、エンジニアリング力を駆使した提案メニューの多様化によるリニューアル工事の獲得に注力いたしました。また、VE・CD検討や事務処理などの現場業務を支援する体制の充実による生産性向上に努めました。
この結果、当期の業績は、下記のとおりとなりました。
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(連結業績) |
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完成工事高 |
598,427百万円 |
(前期比 110.5%) |
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営業利益 |
40,934百万円 |
(前期比 125.0%) |
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経常利益 |
42,648百万円 |
(前期比 125.2%) |
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親会社株主に帰属する 当期純利益 |
27,345百万円 |
(前期比 129.2%) |
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(個別業績) |
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新規受注高 |
572,513百万円 |
(前期比 116.1%) |
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完成工事高 |
520,883百万円 |
(前期比 110.8%) |
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営業利益 |
34,257百万円 |
(前期比 126.0%) |
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経常利益 |
36,116百万円 |
(前期比 126.0%) |
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当期純利益 |
20,594百万円 |
(前期比 112.9%) |
②今後の見通し
建設業界におきましては労働力不足や資機材の供給逼迫が懸念されるものの、民間建設投資につきましては、首都圏を中心としたオフィスビル・商業施設や次世代半導体を始めとする大型工場の建設などにより好調が続くものと見込まれます。また、電力設備投資につきましては、高度成長期に構築された経年設備の更新や再生可能エネルギーの普及拡大に向けた送電網の増強など引き続き堅調に推移するものと予想されます。
このような情勢を踏まえ、次期の業績予想につきましては、
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(連結業績) |
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完成工事高 |
600,000百万円 |
(当期比 100.3%) |
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営業利益 |
37,000百万円 |
(当期比 90.4%) |
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経常利益 |
38,000百万円 |
(当期比 89.1%) |
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親会社株主に帰属する 当期純利益 |
24,500百万円 |
(当期比 89.6%) |
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(個別業績) |
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新規受注高 |
544,000百万円 |
(当期比 95.0%) |
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完成工事高 |
522,000百万円 |
(当期比 100.2%) |
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営業利益 |
30,700百万円 |
(当期比 89.6%) |
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経常利益 |
31,900百万円 |
(当期比 88.3%) |
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当期純利益 |
21,300百万円 |
(当期比 103.4%) |
を見込んでおります。
(4)対処すべき課題
今後の見通しについて申し上げますと、建設業界におきましては労働力不足や資機材の供給逼迫が懸念されるものの、民間建設投資につきましては、首都圏を中心としたオフィスビル・商業施設や次世代半導体を始めとする大型工場の建設などにより好調が続くものと見込まれます。また、電力設備投資につきましては、高度成長期に構築された経年設備の更新や再生可能エネルギーの普及拡大に向けた送電網の増強など引き続き堅調に推移するものと予想されます。
このような状況の中で関電工グループは、絶えず変化する事業環境に適応し持続的成長を実現するため「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」をスローガンとする向こう3か年の新たな中期経営計画を策定し、以下の重点経営施策を実践してまいります。
まず始めに、AIを活用した市場動向分析を通じて、社会・お客様ニーズを先取りした戦略的な営業活動を展開するとともに、脱炭素や防災・BCPなど建物設備に付加価値を与えるリニューアル提案を積極的に行い、受注の拡大を図ってまいります。
次に、施工要員の保有スキルや稼働状況を見える化し最適な要員配置を可能とするプラットフォームの整備、バックオフィス機能の充実による現場生産体制の再構築、プレハブ化・ユニット化拠点の増強など、DXによる業務プロセス改革を通じて生産性向上を実現し、利益の創出に全力を傾注してまいります。
更には、デジタル技術を用いてエネルギーの効率運用や需要予測を可能とする次世代O&Mに関する技術開発、創・蓄・省エネに繋がるコンサルティングサービスの提供に向けた体制の整備など、脱炭素・レジリエンス社会の実現に貢献するグリーンイノベーション事業の拡大を目指してまいります。
加えて、社員一人ひとりの能力・成果を適切に評価しインセンティブを高める報酬制度の導入や専門性・マネジメント力を高める研修メニューの充実に取り組むとともに、採用方式の多様化による幅広い人材の確保やリスキリングによるシニア社員の更なる活躍などダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、魅力的な職場づくりと社会を支える人づくりにまい進してまいります。
また、社会やお客様から信頼される企業で在り続けるため、コンプライアンスの徹底、安全を最優先とする意識の向上、作業品質の確保にグループの総力を挙げて取り組んでまいります。併せて、事業所への太陽光発電設備の設置や環境負荷低減に資する車両の配備など事業運営における脱炭素化を推し進め、豊かな環境づくりに貢献してまいります。
関電工は、本年9月1日をもちまして創立80周年を迎えることとなります。今後とも関電工グループは、構造改革による経営の効率化を推し進めるとともに、中核事業である設備工事業の深化と事業領域の拡大に向けた積極的な成長投資を通じて、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。
関電工グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。
また、これらのリスクに対する管理体制を「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載している。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において関電工グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。
(1)事業環境の変化
想定を上回る建設関連投資及び電力設備投資の減少等、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、関電工グループの売上高のうち、東京電力グループの割合は約3割である。
このリスクの対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している。
(2)資材費・労務費の価格変動
資材費・労務費の価格が著しく上昇し、これを請負代金に反映できない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、工事請負契約への反映を協議するとともに、サプライチェーンの多様化等による原価低減に取り組んでいる。
(3)工事施工等のリスク
工事施工に関し、品質上重大な不具合や事故が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、設備事故に対する要因分析と対策、過去の事故事例を活用した教育等の実施により、施工品質の確保を図っている。
(4)取引先の信用リスク
建設業においては、一取引における請負代金が大きく、また多くの場合には、工事目的物の引渡時に多額の工事代金が支払われる条件で契約が締結される。工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、取引先に対する信用状況確認の徹底により、不良債権の発生防止に努めている。
(5)資産保有リスク
営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等、または事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、事業用不動産は、減損リスク等の把握により管理している。投資有価証券のうち政策保有株式は、保有意義や資産効率等を取締役会等で毎年検証し、保有意義が低下した株式は原則として売却している。
(6)退職給付債務
年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、年金資産運用の基本方針を定め、定期的に運用資産の評価を行っている。
(7)法的規制
建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、各業務執行部門及び法務部門において法的規制の改廃や新設等の動向を常に把握し、対応及び遵守状況を確認することにより、法的規制の遵守に努めている。
(8)情報流出のリスク
サイバー攻撃による情報の窃取や、システムデータの改ざん・喪失等の発生により、多額の損害賠償が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、社内規程を整備し、情報システムのセキュリティ強化や従業員への教育を行っている。また、サイバー攻撃による被害の最小化に向け、インシデント対応体制として組織内CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、役割や報告体制の明確化を図っている。
(9)非常災害のリスク
大規模地震や台風等の自然災害の発生に伴い、事業活動の中断や遅滞が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
このリスクに対応するため、社内規程を整備し、従業員への周知や事業所停電対策の実施、非常用備蓄品の備蓄推進等の対策を講じている。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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