WOLVES HAND(ウルブズハンド)(194a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


WOLVES HAND(ウルブズハンド)(194a)の株価チャート WOLVES HAND(ウルブズハンド)(194a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、WOLVES HAND(ウルブズハンド)、連結子会社3社(株式会社そよかぜ、株式会社バハティー及び株式会社ペット・ベット)及び持分法適用関連会社1社(飛鳥メディカル株式会社)で構成されており、動物病院及びペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信及び医療用機械器具の製造・販売を主な事業として取り組んでおります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが属する動物医療業界においては、人口減少や動物愛護法の規制強化などを背景に、犬・猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、ペット寿命の長期化や「ペット=家族」という価値観の醸成により、ペットに対する医療費支出は増加傾向にあります(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2025年版(矢野経済研究所))。“動物たちにもより良い治療を受けさせたい”という社会的ニーズの高まりを受け、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、身近なケアからCTやMRIを用いた高度医療まで、幅広いニーズに応えることができる動物医療を提供してまいりました。いつでも安心して通える動物病院グループを目指し、動物医療の発展に寄与することで、これからも広く社会に貢献してまいります。

 なお、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、動物病院事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しておりますが、事業・サービス内容を機能別に記載しております。

事業・サービスの名称

事業・サービスの主な内容

主な会社名

① 動物病院運営

動物病院における獣医療の提供

WOLVES HAND(ウルブズハンド)

株式会社そよかぜ

株式会社バハティー

② ペットサロン運営

トリミングサービスの提供、ペットホテルの運営

WOLVES HAND(ウルブズハンド)

③ 動物病院向けソフトウエアの提供

動物病院向け顧客管理システム「わん太郎」の開発・販売

WOLVES HAND(ウルブズハンド)

④ 獣医療教育セミナーの配信

獣医師向け情報サイト「VMN」の運営、セミナーコンテンツの制作

株式会社ペット・ベット

⑤ 医療用機械器具の製造・販売

医療用機械器具、医療用具の研究、開発、製造、販売、リース及び輸出入

飛鳥メディカル株式会社

 

 

 

 各事業・サービスの連結売上高に占める割合は以下のとおりであります。

事業・サービス

第4期連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

第5期連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

第6期連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

第7期連結会計年度

(自 2024年7月1日

至 2025年6月30日)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

動物病院運営

3,579,394

83.3

3,991,259

85.8

4,296,704

86.1

4,759,105

87.1

ペットサロン運営

447,181

10.4

441,713

9.5

463,033

9.3

461,583

8.5

動物病院向けソフトウエアの提供

16,801

0.4

17,154

0.4

18,893

0.4

17,715

0.3

獣医療教育セミナーの配信

108,001

2.5

89,654

1.9

97,557

2.0

104,851

1.9

その他

143,653

3.3

111,286

2.4

114,450

2.3

120,561

2.2

 合計

4,295,031

100.0

4,651,067

100.0

4,990,639

100.0

5,463,817

100.0

 

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの各事業・サービスの具体的な内容は次のとおりです。

 

① 動物病院運営

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)が運営する動物病院において、診察、検査、手術等の診療サービスを提供し、その対価として診療費を受領しております。当該事業は、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループ売上の80%以上を占めております。

 現在、関西エリア、関東エリア、九州・沖縄エリアの3エリアにおいて、CTやMRIなどの高度医療機器を備え、専門分野を持った獣医師が診療を行う『センター病院』と、かかりつけ病院として、診療や簡易的な手術等を行う『サテライト病院』をドミナントで複数配置しており、2025年6月30日現在における年間診療件数は395,059件と豊富な診療実績を誇っております。

 

 各エリアにおける2025年6月末時点における病院数及び獣医師数は以下のとおりです。

 

関西エリア

関東エリア

九州・沖縄エリア

全社合計

 センター病院(拠点)

5

2

4

11

サテライト病院(拠点)

10

12

5

27

   合計(拠点)

15

14

9

38

    獣医師数(人)

50

40

21

111

 

 

 一般的な動物病院では、かかりつけ診療と高度診療は別病院での対応となっており、高度診療は紹介によりペットの受け入れを行っているのが通例ですが、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの各動物病院は、センター病院を中心に相互ネットワークを形成しており、爪切り等の身近なケアから脳神経外科等の高度医療まで、シームレスに提供することを可能としている点に大きな特徴があります。

 豊富な診療実績からノウハウを蓄積し、経験豊富な獣医師を育成するとともに、全拠点と共有することで、質の高い動物医療サービスを提供できる体制を構築しております。

 

<WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの動物医療体制>

 

 

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの動物病院数、診療件数及びそれぞれの関連指標の推移は以下のとおりであります。

 

(注)2019年12月期はWOLVES HAND(ウルブズハンド)が設立された期であり、比較に適さないため、グラフに含めておりません。2020年6月期の診療件数については、当該事業年度が2020年1月から6月の6ヶ月決算であり、動物病院における繁忙期である4月から6月を含む期間の年換算となっているため、各数値が相対的に高めに出ております。

 

 また、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは豊富な診療機会や教育研修機会の提供を通じて、獣医師にとって好ましい環境づくりに努めた結果、獣医師の人手不足が慢性化する中でも大学病院への営業強化などにより新卒採用を推進した結果、十分な獣医師を確保できているものと考えております。

 獣医師に対して十分な経験を積める機会を提供することは、獣医師の確保において有利に機能するだけでなく、診療の質の向上を通じてWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループ動物病院の評判向上につながり、外来・紹介による来院者の増加が獣医師に更なる多様な診療機会を提供するという好循環を形成します。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、当該好循環を継続・改善することが、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの競争力向上に資するものと考えております。

 なお、獣医師は経験・能力によって売上高に差が生じますが、増員を進めながらも、豊富な診療機会の提供、教育研修の推進などにより全体的な能力の底上げに努めております。

 こうした、かかりつけから高度医療までをシームレスに提供する診療体制の構築及び獣医師の確保・育成の取り組みにより、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは十分な診療件数を確保しております。これにより、多数の動物病院を抱え、高価な医療機器を有しながらも保有資産が効率よく機能し、経営の高効率化を実現していることがWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの強みであります。

 

② ペットサロン運営

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが運営するペットサロンにおいて、トリミングやペットホテルなどのサービスを提供し、その対価としてサービス料を受領しております。

 動物病院に併設する形で運営することを基本としており、ペットの医療ニーズが顕在化していない潜在顧客との関係性構築に貢献しております。定期的なトリミングによってペットの体を清潔に保ち、ノミ・ダニの発生を抑制することや、皮膚などの健康チェックを行い、異常があれば併設する動物病院での診療を勧めることなど、ペットの健康管理にも重要な役割を果たしております。

 

③ 動物病院向けソフトウエアの提供

 2020年6月期に動物病院向け顧客管理システム「わん太郎」の開発及び販売会社であるわん太郎株式会社を買収し、利用ユーザーから初期費用や月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業を行っております。

 「わん太郎」は、電子カルテや各種証明書の発行、顧客管理、会計管理など、動物病院を運営するうえで必要な機能を網羅的に有しており、2025年6月末時点で159の動物病院(WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループ病院含む)で導入されております。オンプレミス型(サーバーやソフトウエアなどの情報システムを使用者が管理する設備内に設置し、運用する形態)のソフトウエアとして展開しておりますが、WOLVES HAND(ウルブズハンド)システム管理室を中心としたプロジェクトチームによりクラウド開発を進めており、かかりつけの小規模病院から高度医療に対応した大規模病院まで幅広く使いやすい形に改良を進めております。

 

 

④ 獣医療教育セミナーの配信

 小動物臨床獣医師向けに、さまざまな情報を提供するサイト「VMN(Veterinary Medical Network)」を運営しており、有料会員から会員種別に応じた月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業であります。

 「世界標準を一次病院の獣医師へ」を理念として掲げ、若手獣医師の卒後教育を目的とした、実践的な情報を提供しており、2025年6月末時点で1,200名を超える有料会員に利用いただいております。

 オンデマンドによる動画配信、最新の獣医療情報(獣医療雑誌や文献)、各種コンサルティング、セミナーの開催、臨床現場の疑問をコンサルタントに質問できる「Vet to Vet Board」など、多様なコンテンツを有しております。

 

⑤ 医療用機械器具の製造・販売

 2023年6月期に医療用機械器具の製造・販売を手掛ける飛鳥メディカル株式会社に出資を行い、関連会社化しました。同社は、主にレーザー医療に特化した動物用の製品の製造、販売を手掛けております。なお、同社の業績は、持分法投資損益(営業外損益)としてWOLVES HAND(ウルブズハンド)連結業績に反映されることとなりますが、同社は利益計上をしているものの、現在では債務超過の状態にあることから、のれん相当額の償却部分を持分法投資損失として計上しております。

 

《事業系統図》


有価証券報告書(2024年6月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、生き物の命を救い、守り続けることを唯一の目的とする「Animal is my life」を企業理念として掲げ、絶えず高度な知識や技術の習得に努め、動物医療の発展に寄与することを通じて、「人と変わりない幸せを動物たちに届けたい」及び「世界最先端の動物医療を実現したい」並びに「動物と社会が隔たりなくつながる世の中を実現したい」を使命としております。

 

(2)経営環境

 日本の動物医療(小動物)は、国民の生活レベルの向上に伴うペットの普及を背景に発展してまいりました。獣医療に対する要求度は、ペットからコンパニオンアニマル(伴侶動物)へといった、飼い主の意識変化につれて高まりを見せ、個人獣医師が全科の診療を行う施設が多数であった時代から、専門医への分化、高度医療の導入、総合病院化と動物病院も多様化が進んできたところです。

 現在、動物医療は、その診療内容について、かかりつけ病院による診療や処置(一次診療)と専門的で高度な設備を用いた検査や手術(二次診療)の大きく2つに分類されておりますが、依然として動物病院の8割以上が獣医師数2名以下の一次診療が主体の小規模病院となっている現状があります。なお、当該傾向は、WOLVES HAND(ウルブズハンド)主力拠点のある大阪、東京、沖縄でも同様であります。

 

 

 

 動物病院開設獣医師数はここ10年ほぼ横ばいのまま高齢化が進みつつあります。被雇用者獣医師数は増加傾向にあることから、大学獣医学科の定員がボトルネックとなり獣医師の供給が限られる中、小規模の施設では後継者となるべき獣医師が確保しづらく、世代交代が進みづらい状況となっていることがうかがえます。

 高齢化の進展も手伝い、体力を必要とする職業である獣医師は慢性的に不足傾向にあります。個人診療施設においては、獣医師の高齢化と後継者の不在により廃業を余儀なくされることもあり、場合によっては地域での獣医療提供が不十分となる事態も想定されます。

 

 飼育診療施設数の推移としましては、犬猫等小動物の飼育診療施設数は直近10年で約15.1%増加しておりますが、当該増加をけん引しているのは法人診療施設であり、個人診療施設は緩やかな減少傾向にあります。2023年では、犬猫等の飼育診療施設は法人施設が個人施設と同数程度となっております。

 

 

 当該傾向は、高度化する飼い主のニーズに応えるためには、高額な設備の導入や、優秀な獣医師の確保、技術・サービスレベルの向上が欠かせないことから、競争力のある組織的な病院経営を志向する施設が増加しつつあるためであると考えております。

 ペット医療市場全体の傾向といたしましては、ペット数は漸減しているものの、ペット医療市場規模は拡大傾向にあります(株式会社矢野経済研究所「ペットビジネスマーケティング総覧2022年版」より)。

 これは、ペットのコンパニオンアニマル化に伴い飼い主がペット(犬・猫)にかける1匹当たり年間支出額が増加傾向にあることを示しており、高度医療を含む獣医療サービスに対するニーズも高まっているものと考えております。

 

 

 以上より、ペットの家族化に伴い、獣医療に対する要求度が向上し、高度医療を含む獣医療へのニーズが全体として高まる一方で、安定的な病院運営を行いながら設備投資が必要な高度医療を提供できる施設へのアクセスは、地域によっては未だ十分とは言えない状況にあるものとWOLVES HAND(ウルブズハンド)は考えております。

 動物医療を更に発展させるためには、高度医療への対応が可能な獣医師の育成及び施設の充実が不可欠です。しかし、現在の業界構造下では高度医療にかかる獣医師の臨床教育や医療技術の向上の機会も限られており、高度医療サービスを提供可能な施設を展開し得る十分な規模を有する動物病院が不足していることが動物医療業界における重要な課題となっているものと考えております。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、当該課題を解決していくためには、動物病院の組織的運営を拡大していくことが重要であると考えております。

 

(3)経営戦略

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループではこれらの課題を解決し、飼い主のニーズに応えることでWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの収益を拡大し、企業価値を増大させるとともに、動物医療の発展に貢献することを目標に、以下の基本的な戦略に基づいて経営を行っております。

① 持続的運営が可能な組織的動物病院経営モデルの確立

② 積極的な事業承継による動物医療の継続的発展への貢献

③ インフラ・教育面からの動物医療発展への貢献

 

① 持続的運営が可能な組織的動物病院経営モデルの確立

 動物医療業界では一次診療又は二次診療に特化した病院モデルが大半ですが、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは一次診療と二次診療のいずれかに特化するのではなく、爪切りなどの身近なケアからCTやMRI、放射線治療装置を備えた高度医療までシームレスかつ総合的に提供する経営モデルを構築しております。このような体制により、普段から飼い主と密接なコミュニケーションを築くことができ、飼い主の不安の緩和を実現しております。

 具体的には、各エリアにおいてセンター病院となる二次診療施設を置き、そのサテライト病院として一次診療施設を配置することで、グループ内で一次診療と二次診療の緊密な連携が図りやすく、また、長年の診療記録に関するデータが蓄積・共有されることにより適切な治療方針の策定、医療サービスの提供が行えるよう努めております。

 また、人材育成の観点からも、一次診療の基礎から二次診療に必要な高度医療までの臨床経験をグループ内で積むことが可能であるため、高度医療に必要となる知識や技術を身につけた獣医師の社内育成を促進する環境を構築しております。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、病院1拠点あたり約3人の獣医師を配置し、複数の獣医師チームにより若手獣医師が相談できる体制を構築しております。また、社内獣医師のキャリア志向により複数の選択肢を提供しております。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、このようなグループ内での医療知識の蓄積及び人材育成を組織的に行う経営モデルにより、動物病院を持続的に運営すること、及び動物医療における課題である高度医療提供施設及び人材の不足という課題解決が可能と考えており、この経営モデルを既存及び新エリアへと展開していくことを基本戦略としております。

 

② 積極的な事業承継による動物医療の継続的発展への貢献

 動物医療の現場において獣医師の高齢化が深刻な問題となっており、60歳以上の獣医師数は年々増加し、獣医師全体に占める割合も大きくなっております。また、犬・猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、全国の動物病院数は増加傾向にあり、今後一層市場競争が激しくなると予想されます(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2022年版(矢野経済研究所))。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、後継者不足や経営難による動物病院の廃業・閉鎖を、その地域の飼い主や動物にとっての損失と捉えており、M&Aを主体とした事業承継を積極的に実施して既存病院を継続・発展させていくことにより、動物医療の継続的発展に貢献すべく事業を推進してまいります。

 

③ インフラ・教育面からの動物医療発展への貢献

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループのコアビジネスは動物病院事業でありますが、より効率的かつ効果的に病院運営を行うことができる顧客管理システム「わん太郎」の開発及び販売を行うとともに、WOLVES HAND(ウルブズハンド)システム管理室を中心としたプロジェクトチームにより当該システムのクラウド化を進めております。これにより、かかりつけの小規模病院から高度医療に対応した大規模病院まで幅広く使いやすい形を実現し、動物医療のDXを推進してまいります。また、連結子会社である株式会社ペット・ベットでは小動物臨床獣医師向けの情報サイト「VMN(Veterinary Medical Network)」を運営しており、獣医師への教育コンテンツを配信しております。このようにインフラ面及び教育面からの事業展開を通じて、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの発展だけでなく動物医療全体の発展に貢献することを基本的な戦略としております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、「獣医師数」及び「診療件数」を最も重要な経営指標と考えております。獣医師数はWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが提供可能な医療サービスのキャパシティを把握することができる指標であり、獣医師数の増加により事業規模が左右されるものと認識しているためであります。また、「診療件数」はWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが提供した医療サービスを量的に把握することができる指標であり、これまでに行った診療サービスに対する飼い主の満足度が反映されるものと認識しているためであります。

 また、効果的かつ効率的な運営が行えているかを計る指標として「獣医師1人当たり売上高」も重視しております。

 2024年6月期における各経営指標の実績は、獣医師数は91名(平均在籍人数)、診療件数は355,003件、獣医師1人当たり売上高(動物病院運営にかかる年間売上高を稼働ベースの平均人員数で除して算出)は47,219千円(年間)、動物病院運営にかかる売上高は4,296,704千円となっております。2024年6月期の連結売上高4,990,639千円との差額は、ペットサロン運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療向教育セミナー配信その他に係る売上高となっております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 人材の確保と育成

 グループ病院を継続して拡大するためには、獣医師や看護師など現場スタッフの確保と育成が必要となります。日本最大級の動物病院グループという優位性を活かした積極的な採用活動を行い、研修制度の整備、労働環境の向上、福利厚生の充実など、働きやすい環境づくりを通じて定着を図ってまいります。

 

② 医療サービスの品質向上

 動物医療サービスを提供する会社として、日々高度な知識や技術の習得に努め、医療環境の充実や医療レベルの向上を図ってまいります。また、医療サービス従事者として、インフォームドコンセントの徹底、現場スタッフのホスピタリティ向上など、トータルでの顧客満足度向上に努めてまいります。

 

③ コーポレート・ガバナンスの強化

 内部統制システムの整備を推し進め、サステナブルな企業価値の向上を目指しております。透明性のある経営体制、健全性及び遵法性の確保、コンプライアンス体制の整備などを通じて、役員及び従業員の法令遵守意識を強化し、コーポレート・ガバナンス体制をより一層整備してまいります。

 

④ 財務上の課題

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)は、LBOやM&Aにかかる金融機関からの借入金を有しており、今後の借入返済に備えて、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが判断したものであります。

(1)事業環境に由来するリスク

① 飼育動物頭数について(顕在化可能性:中/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、動物病院事業を主たる事業領域としていることから、飼育動物(特に犬猫)の頭数の影響を大きく受けると考えられます。飼育動物の全体の頭数は2013年以降緩やかに減少傾向にある一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でペットとの生活に癒しを求めることや、家族内でコミュニケーションを深めることを目的に新規飼育頭数は増加傾向にあります(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2022年版(矢野経済研究所))。今後の飼育頭数の推移については人口動態や景気動向によると考えられますが、飼育頭数が減少した場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクは長期的な期間で顕在化する可能性はありますが、短期的に顕在化する可能性は低いと考えており、また、高品質の医療サービス及び高度医療を提供していく体制維持を継続することで、顧客の確保及び診療単価上昇によるリスクの軽減を図っております。

 

② 医薬品や医療用消耗品及び医療機器価格について(顕在化可能性:中/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、動物病院事業を主たる事業領域としていることから、動物病院運営で使用する医薬品や医療用消耗品及び医療機器の価格水準の影響を大きく受けると考えられます。新型コロナウイルス感染症拡大の影響等による昨今の世界的な原材料費や輸送費の高騰に伴い、医薬品、医療用消耗品、医療機器においてもメーカー側での値上げが相次いでおり、今後もこの状況が継続した場合にはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えているものの、価格水準の上昇に合わせて医薬品代や診察単価の改定等の対応を実施することでリスクの軽減を図っております。

 

③ 競合について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが主たる事業領域としている動物医療業界におきましては、動物病院の数が増加傾向にありますが、その大半が少人数の獣医師で運営されている一次診療施設となっております。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループのような一次診療から二次診療までを自社グループ内で行っている病院は少なく、同様のモデル形成には多額の資金や人的資源が必要となることから、競合性は低いと考えております。ただし、今後新規参入等や業界再編等により競争が激化した影響で診療件数が減少した場合等には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えているものの、提供サービスの差別化やM&Aによる事業承継を積極的に推進していくことで、リスクの軽減を図っております。

 

④ 関連法令の規制について(顕在化可能性:中/影響度:小~大)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの動物病院事業につきましては、「獣医師法」、「獣医療法」、「動物の愛護及び管理に関する法律」その他法令により規制を受けておりますが、今後、それらの法令の改廃又は新たな規制が設けられる場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、リスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会を組織し、コンプライアンス体制の充実に向けた取り組みを推進する他、内部監査により法令遵守の状況を確認しております。なお、現時点においては、行政処分に該当する事象は発生していないものと認識しております。

 また、会社法及び金融商品取引法への対応も上記と同様の取り組みを行っております。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループにおいては2020年12月に実施したJ-STAR株式会社の組成する投資ファンドからの自己株式の取得が財源規制に違反しておりましたが、社外役員に法律専門家及び会計専門家を選任しガバナンス体制を強化するとともに、再発防止策として配当や自己株式の取得の際には財源規制に関するチェックリストを用いて確認するフローに変更しており、同様の違反が生じない体制が構築できていると認識しております。

 

イ.獣医師法

 獣医師法では、獣医師の任務、免許の取得、免許の取消・業務の停止、義務等について定められており、同法の規制の動向によってはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ロ.獣医療法

 獣医療法は、飼育動物の診療施設の開設及び管理に関し必要な事項並びに獣医療を提供する体制の整備のために必要な事項を定めること等により、適切な獣医療の確保を図ることを目的とした法律であります。また、診療施設の構造設備の基準、診療施設の管理、獣医療を提供する体制の整備のための基本方針等について定められております。同法の規制の動向によってはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ハ.動物の愛護及び管理に関する法律

 動物の愛護及び管理に関する法律では、動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項について定められており、ペットサロン運営にあたり第一種動物取扱業者としての登録が求められています。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループではペットサロン運営を行っているため、同法の規制の動向によってはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ニ.電波法

 電波法は電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって公共の福祉を増進することを目的とした法律であり、その中で通信、医療、工業等の目的のために高周波電流のエネルギーを利用している設備(MRI等の高周波利用設備)のうち、一定の周波数及び電力を使用するものについては設置や変更にあたり許可を受けることが求められています。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは動物病院事業運営に当たり、高周波利用設備を使用しているため、同法の規制の動向によってはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ホ.放射性同位元素等の規制に関する法律

 放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄その他の取扱い、放射線発生装置の使用及び放射性同位元素又は放射線発生装置から発生した放射性汚染物の廃棄その他の取扱いを規制することにより、これらによる放射線障害を防止し、及び特定放射性同位元素を防護して、公共の安全を確保することを目的とする法律であり、放射性同位元素であってその種類若しくは密封の有無に応じて政令で定める数量を超えるもの又は放射線発生装置の使用、詰替え及び装備をしようとする者は、政令で定めるところにより、原子力規制委員会の許可を求められています。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは動物病院事業運営に当たり、放射線発生装置を使用しているため、同法の規制の動向によってはWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ヘ.その他法令、及び法令改正対応

 獣医療法を始めWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループが運営する事業に関係する法令改正については、本社人事総務部を中心に情報収集を行っており、各部署において必要に応じた対応を行っています。2019年6月に制定された「愛玩動物看護師法」は、今後ますます重要性が増していくことが想定される愛玩動物を対象とした動物看護師の資質向上・業務の適正を図ることを目的に、愛玩動物看護師の国家資格化を定める法律であり、当該制度を踏まえた獣医師と動物看護師の役割分担と連携をより明確にした医療体制の構築を図っていきます。当該法令に関して医療体制の変更等が必要となるような改正が行われた場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業内容に由来するリスク

① 医療サービスの過誤について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、高度医療サービスを提供しているため、提供する医療サービスの品質管理及び飼い主とのインフォームドコンセントに細心の注意を払って事業運営を行っておりますが、提供する医療サービスに過誤が生じるリスクがあります。その場合、医療サービスの過誤が原因で飼い主が被った損失に対する責任を追及される可能性があり、訴訟になった場合には状況によっては裁判が長期化することや、和解、敗訴に応じることにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、医療サービスに過誤を原因として風評等によりWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループのブランド価値が毀損した場合は、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループに対するニーズが低下し、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えており、クレーム等が発生した場合にはクレーム報告書で社内に報告・共有する体制を構築して再発防止を図ることでリスクの軽減を図っております。

 

 

② M&A及び事業承継について(顕在化可能性:小~中/影響度:小~中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、今後の事業拡大及び収益力向上のため、国内外を問わず動物医療施設の買収や事業承継を実施する可能性があります。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループといたしましては、M&A実施に当たり、リスク及び回収可能性を十分に事前評価した上で取引を行う方針ですが、将来的な買収先の事業の状況には不確実性が存在します。

 仮に、当初予測困難な事象の発生により投資額が回収できなくなった場合には、買収時ののれん等の減損処理が必要となり、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある他、何らかの事情によりM&A後の統合プロセスが計画通りに進まない場合にも、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、「第1 企業の概況 (はじめに)」にて記載したとおり、設立当初に実施したLBO取引により生じたのれんについて、2020年6月期に2,054,303千円の減損損失を計上しております。当該減損損失の計上に至った直接の要因は、再編・経営統合のプロセスの中で生じたコスト増加等に起因する当初計画からの乖離でありますが、M&Aに対して多角的な検討を行い得る役員体制、管理体制が整っておらず、M&Aの検討・実施プロセスが十分に整備されていなかったことがその背景にあったものと分析しております。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、これを踏まえ、法律専門家、会計専門家等を社外取締役として招聘するなどの役員体制の充実に取り組むとともに、具体的な案件については、経営戦略会議及び取締役会において外部専門家を起用したデューデリジェンスや価値評価の結果をもとに慎重な議論を実施することとするなど、M&Aの検討・実施プロセスの整備に取り組んでまいりました。その結果、本書提出日現在ではM&Aに対して多角的な検討を行い得る体制が整備されたものと考えております。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、適切なデューデリジェンス及び取引条件の検討・交渉を行い、取締役会等での慎重な議論を経て取引を実行する限り、当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えておりますが、M&Aの検討・実施プロセスを適切に実行することにより、当該リスクの低減に努めてまいります。

 

(3)その他のリスクについて

① 人材の確保及び育成について(顕在化可能性:小/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループで提供する二次診療を含めた高度医療の継続的・安定的な供給のためには、臨床経験及び専門知識の高い優秀な獣医師の確保及びその育成と定着が重要な課題となります。獣医師数は近年増加傾向にありますが、獣医学生のリクルートに関しては激化傾向にあるため、上記取り組みによっても必要な人材を採用できない場合、また役職員の育成から想定通りの成果が得られない場合、もしくは育成した役職員が社外流出した場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えておりますが、獣医大学や人材紹介会社と連携しながら説明会の開催や実習の受け入れを積極的に実施することで獣医大学新卒者を確保する取組みを進めるとともに、入社社員に対する定期的な研修、指導医によるOJT、獣医療教育コンテンツであるVMNの無料視聴等の教育施策の実施、社内評価制度の充実・労働環境の整備等を進めることで人材育成と定着率の向上を図り、リスクの低減を図っております。

 

② 情報管理に関するリスク(顕在化可能性:小/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、医療サービスの提供を通じて、飼い主の個人情報を入手・管理いたします。これらの情報管理につきましては、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩等が不測の事情により発生する可能性があります。これらの機密情報が第三者に漏洩、不正使用された場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えており、システム管理室を設置してグループ内のセキュリティシステムの強化を図るとともに、個人情報管理に関連する規程類を整備すること等によりリスク軽減を図っております。

 

③ 特定人物への依存について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの代表取締役CEOである北井正志はWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの創業以来の最高経営責任者であり、経営戦略や事業の立案、診療現場の運営等についてリーダーシップを発揮しております。そのため、不慮の事故等何らかの理由により当人がWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業展開に関与することが困難になった場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、上記のリスクが顕在化する可能性は低いと考えているものの、属人的な経営体制を避けるため、役員及び幹部社員の情報共有や権限の委譲、業務分掌に取り組んでおり、最高経営責任者に過度に依存しない経営体制の整備を進めることでリスクの軽減を図っております。

 

 

④ ストック・オプションについて(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権によるストック・オプション制度を採用しております。本書提出日の前月末現在における新株予約権による潜在株式数は398,000株であり、発行済株式総数の5.0%に相当しております。今後も、優秀な人材の獲得及び確保を主たる目的としてストック・オプションの付与を継続する方針であります。これらストック・オプションの行使がなされた場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)株式上場後の株価動向によっては需給バランスに変動が生じ、適正な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 関連当事者取引について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは株式会社大冬辰(WOLVES HAND(ウルブズハンド)代表取締役CEO北井正志が議決権の100%を保有する会社)と不動産賃貸契約等の取引を行っています。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)は、独立性の観点を踏まえ関連当事者との取引について「関連当事者取引管理規程」を定めており、その取引がWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの経営上合理的なものであるか、取引条件が外部取引と比較して適正であるかなどの観点から、都度取締役会の承認を得ることとしています。

 なお、2024年6月期における取引実績は次のとおりであります。

物件名

支払賃借料(千円)

備考

大阪動物医療センター駐車場(注)

12,000

取引価格は、周辺駐車場の賃料相場等を参考に価格を決定しております。

当該取引については将来的な取引解消に向けての取組を継続しております。

大阪動物病院店舗建物

12,720

取引価格は、不動産鑑定評価額等を参考に価格を決定しております。

当該取引については将来的な取引解消に向けての取組を継続しております。

 (注) 株式会社大冬辰(WOLVES HAND(ウルブズハンド)代表取締役CEO北井正志が議決権の100%を保有する会社)が所有している物件を、第三者の不動産管理会社を介して賃借しております。直接の取引ではないものの実質的な関連当事者取引として記載しております。

 

⑥ のれんについて(顕在化可能性:小/影響度:小~中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、過去の動物病院事業買収に伴い、相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しており、2024年6月期末現在、のれんの金額は連結総資産の25.4%(1,471,068千円)を占めております。WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、当該のれんにつきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えております。しかしながら、事業環境や競合状況の変化等により期待する投資成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは、「第1 企業の概況 (はじめに)」にて記載したとおり、設立当初に実施したLBO取引により生じたのれんについて、2020年6月期に2,054,303千円の減損損失を計上しておりますが、「(2)事業内容に由来するリスク ② M&A及び事業承継について(顕在化可能性:小~中/影響度:小~中)」に記載しましたとおり、M&Aの検討・実施プロセスの整備に取り組み、直近の動物病院事業の買収に際しては、十分な検討・実施プロセスを経てM&Aを実施しております。

 こうした状況を踏まえ、現在ではWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは過年度に計上されたのれんも含め、収益力に照らして回収可能性が認められると判断された部分について計上していることから、今後のれんの減損リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。

 

⑦ 固定資産の減損について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、病院設備及び医療機器を中心にその資産性を検討した上で、事業用資産を計上しております。当該資産については固定資産の減損に係る会計基準に従い将来のキャッシュ・フローを算定し、減損損失の認識・測定を行っております。しかしながら、経営環境の著しい悪化や収益状況の悪化等により、対象となる資産に減損損失を計上する必要が生じた場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは現在計上している固定資産に関して、収益力に照らして回収可能性が認められる部分について資産計上しており、今後当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。

 

⑧ 借入金及び財務制限条項について(顕在化可能性:小/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの過去の組織再編における買収資金及び病院運営に係る土地購入資金、建築費等は、主として個別案件毎に金融機関からの借入によって調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が常に一定程度あることから、将来において、金利が上昇した場合及び金融機関の融資姿勢に変化が生じた場合には、資金調達コストの増加や資金手当への影響により、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、一部の借入金に財務制限条項が付されており、条項に抵触し一括返済をする場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えているものの、対応策として、定期的に金利動向や金融機関の融資姿勢についてモニタリングを行うとともに、借入における機動的な資金確保のための融資枠設定や金利固定化を行う等、安定的かつ経済的な資金調達に努めております。

 

⑨ 資金使途について(顕在化可能性:小/影響度:小~中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは上場時に実施した公募増資による調達資金につきましては、その全額を運転資金として、事業拡大のための獣医師等の採用活動資金として2025年6月期に充当する予定であります。

 しかしながら、急激に変化する事業環境により柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途にも充当される可能性があります。また、計画に沿って資金を使用した場合でも想定通りの投資効果を上げられない場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 配当政策について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループは現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、より一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えており、創業以来配当を行っておりません。将来的には、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及びWOLVES HAND(ウルブズハンド)グループを取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針ではあるものの、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

⑪ 投資事業組合のWOLVES HAND(ウルブズハンド)株式保有割合に関するリスクについて(顕在化可能性:大/影響度:中)

 当連結会計年度末現在におけるWOLVES HAND(ウルブズハンド)の発行済株式総数(自己株式を除く)は7,474,000株であり、このうちベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は2,852,000株とWOLVES HAND(ウルブズハンド)株式の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合は38.2%となっております。当該VC等はWOLVES HAND(ウルブズハンド)の上場時の株式売出において、保有するWOLVES HAND(ウルブズハンド)株式の一部を売却する方針でありますが、一定割合の株式を引き続き保有することが想定されます。一般に、VC等にとって保有株式の売却によりキャピタルゲインを得ることは投資の目的の一つであり、いずれは売却が想定されます。VC等が当該継続保有するWOLVES HAND(ウルブズハンド)株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、WOLVES HAND(ウルブズハンド)株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を与える可能性があります。

 

⑫ 自然災害・火災・事故・感染症への対応について(顕在化可能性:小~大/影響度:小~大)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの本社及び主要な施設は大阪・東京を中心とした都市部及び沖縄で運営を行っており、当該地域において、地震、津波、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、感染症の蔓延等、予測の範囲を超える事態の発生により、事業活動の停止や事業運営への重大な支障が生じた場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの拠点は全国にあり、当該リスクによる影響は分散されると考えられるため、全社的な影響度は相対的に高くはないと考えているものの、各拠点において停電時における非常電源の確保を行う等の対応を進めてまいります。

 

 

⑬ 風評被害について(顕在化可能性:小/影響度:中)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、噂、悪評、信用不安情報や誤解、誤認、誇大解釈等が、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等やマスコミ、その他社会一般等に広がることによりWOLVES HAND(ウルブズハンド)の評価、評判が低下し、WOLVES HAND(ウルブズハンド)の業績に悪影響が生じる等の影響を及ぼす可能性があります。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループではSNSやメディアでの報道等を注視して誤った情報の拡散状況の有無のモニタリングを実施するとともに、適切な診療サービスの提供を継続することで風評が発生するリスクの抑制に努めており、今後当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。

 

⑭ 業績の季節的変動について(顕在化可能性:大/影響度:小)

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの四半期における業績は、第4四半期において売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。これは、動物病院業界においては狂犬病ワクチンの接種やノミ・フィラリア薬等の購入が集中する3月から6月にかけて来院数が大幅に増加し、繁忙期になる傾向にあるためです。

 WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループでは、当該季節的要因及び過年度の実績を踏まえた業績予測・利益計画の策定に努めているものの、何らかの事情により第4四半期の動向が予測と異なった場合、WOLVES HAND(ウルブズハンド)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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