セーラー広告(2156)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】セーラー広告グループは、セーラー広告(セーラー広告株式会社)および連結子会社7社(株式会社あわわ、アド・セイル株式会社、株式会社ゴング、株式会社adear、株式会社FISH、株式会社MD&アソシエイツ、株式会社フェローおよび持分法非適用関連会社(ひょうたん島不動産合同会社)で構成しております。セーラー広告グループは、広告業を主たる事業とし、四国中国九州エリアおよび東京を主要事業エリアとして、テレビ、ラジオ、新聞および雑誌を中心とする各種メディアを媒体とした広告の企画、立案、制作、ならびに、セールスプロモーションやインターネット関連広告など、広告に関するあらゆるサービス活動を行うほか、『あわわアプリ』の運営、徳島県全域においてフリーマガジン『ワイヤー』およびタウン情報誌『めぐる、』の発行を行っております。その他、物産館『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営およびECサイト『トモニ市場オンライン』の運営ならびに『クラウド斎場予約システム』などソフトウェア等の開発を行っております。なお、セーラー広告は、新たなコミュニケーションサービスの設計・開発が可能になることを期待し、2025年10月1日付で株式会社フェローを子会社といたしました。これに伴い、セグメント情報等の開示に関する会計基準と照らし合わせ、開示セグメントの範囲を検討した結果、新たに自動連絡システムやクラウド予約システムなどソフトウェア等の開発に関する事業を「ソフト開発事業」として区分しております。 〔広告事業〕○コミュニケーションプランニング市場調査や環境分析等によるブランド開発、ターゲット戦略、ポジショニング戦略、企業・商品広報戦略、コンセプト開発等の企画・立案○メディアプランニングテレビ・ラジオ・新聞・雑誌・インターネット・モバイル・印刷物など各媒体を活用した広告活動の企画・立案、および、これらを組み合わせたメディア戦略および表現戦略の企画・立案○セールスプロモーション折込チラシやダイレクトメール、屋外広告、交通広告等を用いた広告戦略の構築や各種イベント・式典等の企画など生活者の購買意欲等を喚起する広告の企画・立案・運営・管理○催事・イベント官公庁・行政・各種団体の式典・大会および啓蒙活動の企画・運営・管理(主な関係会社)セーラー広告、株式会社あわわ、アド・セイル株式会社、株式会社ゴング、株式会社adear及び株式会社FISH 〔リテール事業〕〇通信販売事業、店舗販売事業徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営、および、オンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営(主な関係会社)株式会社MD&アソシエイツ 〔ソフト開発事業〕〇ソフトウェア開発事業自治体における各種自動連絡システムや24時間対応が求められる斎場のクラウド予約システムなどのソフトウェア・ハードウェア機器等の開発(主な関係会社)株式会社フェロー 〔事業系統図〕セーラー広告グループの事業系統図は次のとおりです。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてセーラー広告グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針セーラー広告グループは、企業と生活者を結ぶ情報の橋渡し役として、社会生活の向上と文化の発展に貢献することを経営の基本方針としております。そして、この基本方針のもと、お客さまの課題を提案活動によって解決し、地域の皆様とともに豊かな文化を育て、社会をより楽しく、より美しく、より豊かにすることを目指しております。 (2) 経営環境および中長期的な会社の経営戦略 コロナ禍における非接触型サービスの需要拡大やリモート環境の整備を経て、社会のデジタル化は急速に加速し、メディアの多様化も相まって、社会全体の情報量が飛躍的に増加した結果、生活者が情報に接する機会の増加とともに情報選択の自由度も高まりました。企業はAIやクラウド技術を活用して業務効率を高め、医療分野では遠隔診療が普及し、政府は行政手続きをオンライン化することで国民の利便性を向上させています。日常生活でもスマートデバイスやキャッシュレス決済が普及し、生活がより便利になっています。特にスマートフォンの普及によって、オンラインの利用が常態化し、インターネットに接続されたデバイスの多様化とともに、さまざまなコンテンツの閲覧が可能になりました。2025年の国内広告市場におきましては、インターネット広告費の総広告費に占める構成比が50.2%と初めて過半数に達するなど市場の成長を牽引したほか、大阪・関西万博等の大型イベントを機にリアル媒体の活用も活発化し、4年連続で過去最高を更新いたしました(電通発表)。このような環境の中、各企業ともデジタル技術を活用したプロモーション活動への関心が高く、デジタルデータを積極的に活用したマーケティング手法やデジタル戦略へのシフトを進め、同時に、企業のコミュニケーション領域につきましても、従来のメディア以外に、ECサイトやSNS、動画配信サイトのほかリクルートなど多方面に拡大しており、こうした変化の中で、企業のコミュニケーション活動には従来とは異なる発想が必要とされております。セーラー広告グループはこれまで、お客さまの経営課題の解決に繋がる戦略を設計し、共に実践するパートナーになることを今後の在り方と定義し、これを『マーケティングデザイン』と称して、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んでまいりました。今後につきましても、この基本概念を踏襲し、組織力を結集した素早い対応(クイックレスポンス)と、お客さまへの深い理解に基づく提案活動を基本とし、お客さまの成長イメージを共に描き、その企業理念の実現に伴走してまいります。その変革の象徴として、セーラー広告は慣れ親しんだ「営業」という名称を廃止いたします。これからの私たちに求められているのは、単に広告枠を売る「営業」に留まらず、クライアントの事業そのものをより良い方向へ導き、新しい価値を生み出す「プロデュース(導く・創出する)」能力であると考えております。「御用聞きではなく、プロデューサーであれ」という強い想いと期待をこの名称に込め、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充と、人材・組織の強化を一段と加速させてまいります。これにより、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業へと進化を遂げ、地域社会とともに未来を創造できる地元企業の成長を支えるパートナーを目指してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等セーラー広告グループの外注費を除く諸費用は変動が少なく固定的であるため、セーラー広告グループにおきましては、売上総利益の確保が営業利益および経常利益の獲得に大きく影響するという事業特性があります。従いまして、営業の成果である売上高と連動した収益性の指標として、売上総利益および売上総利益率(=売上総利益/総売上高)を重要な経営指標とし、日々の行動管理・業績管理・人事評価等に連動させ、目標の達成に向けて取り組んでおります。 ※総売上高は、セーラー広告グループの営業活動によって得た販売額の総額であります。『収益認識に関する会計基準』に準拠した指標ではありませんが、投資者がセーラー広告グループの事業規模を判断するうえで重要な指標であると認識し、従前の企業会計原則に基づき算出し、参考情報として開示しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題(1)および(2)に記載の、経営方針および経営戦略を実行していくうえで、セーラー広告グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の経営課題は以下のとおりであります。 〔広告事業〕① 次世代デジタル技術を活用した付加価値提案力の向上 広告業界は、コロナ禍を経て急速に進むデジタル化の中で、新たな挑戦に直面しています。社会のデジタル化とメディアの多様化により情報量が増大し、生活者は自らの欲しい情報を選択するようになりました。また、広告を効果的に届けるためには、生活者の価値観を理解することも不可欠です。企業のコミュニケーション活動に新たな発想が求められ、広告の領域も多方面に拡大しています。今後、ますますスマートフォン利用の拡大とインターネット利用者数の増加に伴い、インターネット広告の需要が増加するとともに、動画ストリーミングサービスの需要や広告クリエイティブのAI化が進むとともに、SNSを起点としたコミュニケーション活動が重要性を増してくると予想されます。セーラー広告グループは、このような社会全体、業界全体の変化に対応すべく、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充を図ります。その実践基盤として、個人の力量に依存した営業スタイルから脱却し、「組織対応」による「チーム戦」へと営業体制を転換いたします。具体的には、商談情報のデータベース化と商談進行状況のフェーズ管理を徹底するとともに、蓄積された社内ナレッジをAIデータベースで共有する仕組みを構築いたします。さらに、数字的根拠に基づいた営業強化研修を実施し、人的資本の底上げを図ることで、お客さまにとってより付加価値の高い提案活動を実践し、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業への進化を目指してまいります。 ② 地域資源を活用したプロモーション活動の展開と組織総合力の強化セーラー広告グループは、地域に密着した営業活動で培ったきめ細かな対応と、四国中国エリアに福岡、東京を加えた拠点ネットワーク、75年の実績に基づくノウハウによってお客さまの様々なニーズに応え、時代に即した提案活動によって、より質の高いコミュニケーション効果の創造に努めてまいりました。しかしながら、社会全体でデジタル化が急速に進展し、あらゆる面において大きな変化が見られている状況にあっては、急速な変化に対応したマーケティング戦略の立案が求められております。このような変化の激しい経営環境を乗り越え、顧客の深層に眠るニーズの掘り起こしや難易度の高い接戦案件を勝ち切るためには、ビジネスプロデュース本部(旧・営業本部)単独の動きにとどまらない「組織の総合力」が不可欠です。そこでセーラー広告グループは、各局を横断的に機能させ、組織全体のソリューション力を最大化させる戦略的専門部隊として「ソリューションデザイン局」を新設いたしました。スペースデザイン室やデジタルデザイン室が持つ専門性を武器に、AI領域の活用やパートナー企業とのアライアンスも積極的に生かし、各局と密に連携しながら、時には先頭に立って包括的な解決策を設計し、会社全体の総合力で案件獲得を目指します。また、これまで高松本社に集結させていたデジタルデザイン室については、グループ会社である「アド・セイル」とより強固に連携することで広域で戦える盤石な体制を築いてまいります。さらに、お客さまに提供できる価値(サービス)を拡充し、地方創生に貢献しながら収益の改善を図るため、地域資源を積極的に活用いたします。四国内の大型スポーツ・文化イベントのサポートを通じた自治体や企業との連携強化、地域の観光振興、文化振興、商業活性化を視野に入れた実践的なプロジェクトの構想を進めてまいります。加えて、既存の広告業の枠を超えたセーラー広告グループの「新しい収益の柱」を創り出すため、社長直轄の未来を創る新事業プロジェクトとして「地域共創室」を高松・松山の2拠点で始動いたしました。事業計画の策定から資金提供まで会社として全面的にバックアップし、事業化を目指すことで、地域社会とともに持続的に成長できる新たなビジネスモデルを確立してまいります。 ③ コミュニケーションビジネスと親和性の高い新規事業への取り組みの推進セーラー広告グループの営むコミュニケーションビジネスの領域では、効果的なコミュニケーション活動はブランドの認知度を高め、信頼を築くのに役立ち、顧客との良好なコミュニケーションは長期的な関係を築き、顧客満足度を向上させるものとなります。セーラー広告グループは、コミュニケーションビジネスをとおして、お客さまの製品やサービスのほかブランドイメージなどを生活者に効果的に伝えるための戦略を提供しており、お客さまのニーズや期待を的確に把握し、それに基づいたコミュニケーション戦略を構築してまいりました。また、セーラー広告グループの持つ創造的なアイデアを生み出す力は、様々なビジネスにおいて新しい価値を提供するための原動力となり、市場での競争力を高める他社との差別化を図るものとなります。セーラー広告グループにおきましては、こうしたコミュニケーションビジネスの遂行により得られた強みを活かし、親和性の高い新規事業への取り組みを積極的に推進してまいります。具体的には、商業空間やオフィス空間における生活者満足度や生産性の向上に繋がる「空間プロデュース」に取り組むほか、地域のクライアント企業のブランディングや採用活動を強力に支援するため、新たに採用マーケティング事業を開始いたしました。高い注目度と費用対効果を両立させることで、クライアント企業の認知拡大と企業価値の向上に貢献してまいります。さらに、地域商社機能と連携した製品開発から販売促進までの一貫したサポート体制の実現として、地元企業と共同で四国の魅力を発信する新ブランドを立ち上げました。四国の産業活性化および観光需要の創出に寄与するなど、既存事業の枠を超えた新たな収益基盤の構築に努めてまいります。 ④ 事業エリアの拡大と西日本攻略に向けた戦略的体制構築セーラー広告グループは、今後の事業拡大および収益力強化のための重要な成長戦略として、既存事業の拡大や新規事業への参入を目的とした事業エリアの拡大を推進しております。この実現に向け、セーラー広告グループと高いシナジー効果を有する企業や、地域創生の推進に寄与する企業等を対象として、積極的に成長投資を行っていく方針であります。具体的には、コア事業であるコミュニケーションサービス業を中心に、デジタル領域における優れた技術、特定の市場での強固な顧客基盤や優秀な人材、あるいは新たな収益機会の創出に資する異業種等をターゲットとして、幅広く投資機会を検討してまいります。また、現在保有する四国中国エリアおよび福岡・東京の拠点ネットワークをさらに拡充・深化させるため、戦略的な組織改編を実施いたしました。これまで少数精鋭で活動していた「マーケティングデザイン推進室」を、高松本社の主力である「第一ビジネスプロデュース局」内へと配置転換いたしました。これは、既存エリアの強化にとどまらず、セーラー広告グループの商圏を西日本全域へと拡大させるための「突破口」を開くという明確な意志に基づくものであります。第一ビジネスプロデュース局とマーケティングデザイン推進室が一体となり、西日本エリア攻略の「コントロールタワー」として機能することで、セーラー広告グループの未来を広げる新たな収益の柱を確立してまいります。 ⑤ 人材への投資セーラー広告グループの競争力の源泉は人材であり、セーラー広告グループにとって最も重要な経営資源であります。お客様に満足いただけるコミュニケーションサービスを提供するためには、優秀な人材の確保と育成のほか、専門的な知識を持った人材の獲得も重要な経営課題であります。また、社員の「健康」や「働き方」も企業の業績や存続に関係する重要な経営課題であります。セーラー広告グループにおきましては、優秀な人員の確保と育成はもちろんのこと、多様な働き方の尊重や心身の健康に配慮した安全衛生について、引き続き取り組んでまいります。なお、詳細につきましては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する戦略・指標目標」をご参照ください。 〔リテール事業〕① 強みを活かした多面的な取り組みの強化 セーラー広告グループにおきましては、今後の事業拡大および収益力強化のための施策として、既存事業の拡大や新規事業への参入に取り組んでおり、四国の選りすぐりの逸品を販売するオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営に努めるほか、徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場〜ふるさと物産館〜』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでおります。こうした取り組みによって、地域産品メーカーの帳合をとれることが強みとなり、百貨店や大型量販店での展示販売に繋がっております。セーラー広告グループにおきましては、県外の物産展や催事へ出展するほか、既存商品の見直しによる商品開発や地域産品のブランディングと販路拡大を実施し、強みを活かした多面的な取り組みと確実な収益化に取り組んでまいります。 〔ソフト開発事業〕① グループシナジーの創出と開発体制の高度化 セーラー広告グループは昨年10月、株式会社フェローを新たにグループに迎え入れました。セーラー広告グループのマーケティング・データ分析力と、同社のコミュニケーション自動化技術および強固な自治体基盤を融合させることで、メディアとダイレクトチャネルを組み合わせた戦略設計や、社会変化に対応した行政コミュニケーションの実現、親和性の高い新サービスの開発が可能となります。セーラー広告グループは、テクノロジーの力でコミュニケーションの質を高め、地域社会と未来を共創するパートナーを目指してまいります。また、今後はソフトウェアの開発を中核に据えた自律的成長への移行が急務であります。属人化していた仕様書やノウハウを集約・効率化するなどナレッジの資産化を推進することによって、デジタルツールを武器に個人の知恵を組織の資産へ変換し、最大の壁である開発体制の高度化を図り、技術と知恵で選ばれる技術者集団へと進化してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】セーラー広告グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてセーラー広告グループが判断したものであります。 〔広告事業に関するリスクについて〕① 市場環境の変動と経営成績の季節的変動について広告主は、経済動向や自社の企業業績に応じて広告費を増減する傾向にあるため、セーラー広告グループの業績は国内の景気動向全般に大きく影響を受ける傾向にあります。そのため、国内経済が低迷し、さらに深刻化した場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に、セーラー広告グループは、四国中国九州エリアを中心として地域に密着した事業を展開しているため、これら地域の個人消費や景気が低迷するほか、異常気象および大規模な震災、感染症の拡大等により経済情勢が悪化した場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、セーラー広告グループにおきましては、特定の業種・業態の顧客に依存しておらず、かつ、顧客も多分に分散されているため、売上高および仕入高を差し引いた売上総利益におきましては大きな変動はありません。しかしながら、10月から12月にかけての第3四半期にみられる年末商戦に合わせた広告需要や1月の年始広告需要等におきましては利益率の高い案件が多く、3月決算会社の年度末の広告活動や官公庁受託案件の収益計上などが3月の年度末にかけて重なるため、セーラー広告グループの経営成績につきましては年後半のウェイトが高い特徴があります。セーラー広告グループにおきましては、毎月開催する経営会議の場におきまして、セーラー広告および子会社の今後3ヶ月の受注予測を確認するほか、週単位での進捗状況の把握につとめ、以降の対策に繋げておりますが、前述した景気の低迷や経済情勢が悪化し、特に、第3四半期以降の受注予測との乖離が生じた場合にはセーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、セーラー広告グループにおきましては、前述した業績管理のほかに、新規開拓に貢献した社員や斬新な企画提案を実行した社員に対する表彰制度を設け、毎年業績貢献賞として表彰し、従業員のモチベーションの維持を図り、市場環境や経営成績の季節的変動に関するリスクの低減に努めております。 ② 市場環境の変化による競合激化についてセーラー広告グループの各事業エリアにおきましては、従来から地元有力広告会社や大手広告会社の地方拠点と競合状態にあります。また、広告制作技術の進展や広告代理店を通さない広告ビジネスの在り方の変化によって、広告ビジネスへの参入障壁が低下し、印刷会社やイベント会社など広告会社以外との競合も見られるようになりました。さらに、インターネットを中心とする新たなメディアを通じたコミュニケーション手段が発達したことにより、セーラー広告グループにおきましても年々インターネット広告の扱い高が増加しており、インターネットを専門に扱う企業との新たな競合も発生してまいりました。インターネットを活用した情報発信手段の多様化は、メディア環境の変化と、各企業のマーケティングコミュニケーション戦略の変化をもたらし、広告主の広告費投下に対する慎重な姿勢として広告会社に対する要望の多様化に繋がりました。セーラー広告グループにおきましては、お客さまの経営課題の解決に繋がる戦略を設計し、共に実践するパートナーになることを今後のグループの在り方と定義し、これを『マーケティングデザイン』と称して、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んでまいりました。引き続き、この基本概念を踏襲し、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充と、人材・組織の強化を進め、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業へと進化し、地域社会とともに未来を創造できる地元企業の成長を支えるパートナーを目指しており、①次世代デジタル技術を活用した付加価値提案力の向上、②地域資源を活用したプロモーション活動の展開と組織総合力の強化、③コミュニケーションビジネスと親和性の高い新規事業への取り組みの推進、④事業エリアの拡大と西日本攻略に向けた戦略的体制構築、⑤人材への投資に取り組み、提供するサービスの充実、ならびに、地元企業としての特性を活かした営業活動や提案力の強化によって、競争力の維持および強化を図っておりますが、前述の競合激化によって広告の受注を確保できない状況が続いた場合、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、セーラー広告グループにおきましては、インターネットを活用した広告活動を取り扱う子会社や他社との業務提携、ウェブ解析士の認定取得、ウェブ広告運用セミナーの開催、AI研修の受講などをとおしてインターネット広告や次世代デジタルメディアの取扱いにも注力しておりますが、今後、こうした新しいメディアの発展によって既存メディアを活用した広告需要が低下した場合、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先との関係についてセーラー広告グループの販売先につきましては、拠点ごとに業種や広告手法等に一定の傾向はあるものの、特定の顧客に対する依存関係はありません。また、セーラー広告グループと広告主との間には、長年のお付き合いによる継続的かつ安定的な取引関係が成立していると考えております。セーラー広告グループにおきましては、地域市場環境の変動や広告主との関係変化による影響を軽減するために、新規広告主の獲得を含め多業種にわたる顧客基盤の構築を図っておりますが、これらの対応が不十分な場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。セーラー広告グループにおきましては、マスコミ四媒体の広告売上高が約3割を占めており、今後ともマス媒体広告の販売を行う方針であります。セーラー広告グループにおきましては仕入先である媒体社との良好な取引関係維持に努めておりますが、媒体社との取引関係に変化が生じた場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、セーラー広告グループは、広告の企画や制作、広報活動、市場調査等において、業務を外部の協力会社に委託する場合があり、インターネット広告における広告効果測定などは高い専門的技術を要するため、そのほとんどを外部に委託しております。セーラー広告グループは、外部協力会社の情報や取引内容を事前に確認し良質な協力会社の選定をとおして委託業務遂行能力が高い優秀な協力会社との取引関係維持に努めておりますが、協力会社との取引関係に変化が生じ、セーラー広告グループが的確に対応できなかった場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 〔リテール事業に関するリスクについて〕セーラー広告グループは、新しい事業領域の開拓として地域商社ビジネスに取り組んでおり、店舗販売事業として徳島県および香川県の物産販店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営等に努めるほか、通信販売事業としてオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでおります。 ① 競合について通信販売事業におきましては多数の競合会社が存在しており、また、店舗販売事業におきましても地方の産出する特産品などを販売する各物産館が多く店舗を構え、特に東京エリアにおいては競合店舗が数多く存在しております。セーラー広告グループにおきましては、特色ある産品のセレクトや販売手法の工夫により商品点数や購入者数の増加に努め、販売する商品の差別化を図っておりますが、既存事業者や新規参入事業者を含めた競争が激化するほか、生活者の嗜好変化が生じた場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 商品に関する損害賠償についてセーラー広告グループは、新しい事業領域の開拓として地域商社ビジネスに取り組んでおり、その事業特性から他社の地域産品を数多く取り扱うとともに、セーラー広告グループが直接製造する製品も一部取り扱っております。セーラー広告グループにおきましては、取り扱う商品の品質については十分留意し、また、製造物責任賠償についても保険に加入し事業を遂行しておりますが、何らかの理由により予想外のリコールや製造物責任賠償につながるような問題が生じ、保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできない場合には、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 〔ソフト開発事業に関するリスクについて〕セーラー広告グループは、新しい事業領域の開拓としてソフトウェアの開発に取り組んでおり、自治体における各種自動連絡システムや24時間対応が求められる斎場のクラウド予約システムなどのソフトウェア・ハードウェア機器等の開発を行っております。 ① 経営成績の季節的変動についてセーラー広告グループが提供するシステムの主要顧客である自治体等においては、予算執行のサイクルに合わせて事業年度末にシステムの納入および稼働が集中する傾向があります。このため、セーラー広告グループの売上高および利益は、毎年第4四半期(特に3月)に偏重する傾向があります。セーラー広告グループにおきましては、クラウドシステム等の保守・運用サービスによるストック収益を増加させることで売上の平準化に努めておりますが、何らかの理由により製品・サービスの納品や検収に遅延が生じた場合には、セーラー広告グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新しい技術の台頭についてセーラー広告グループが展開するソフトウェアやハードウェア機器等の開発ならびにクラウドシステム事業は、情報通信技術と密接に関連しております。当該分野は技術革新のスピードが非常に速く、次々と新しい技術やサービスが台頭しております。セーラー広告グループにおきましては、日々の開発活動を通じて新たな技術動向に対応し、市場ニーズに合致したシステムを提供する方針でありますが、短期間にセーラー広告の予想を上回る速さで技術革新が進み、それらへの対応が遅れた場合には、セーラー広告製品・サービスの競争力低下を招く可能性があります。このような事態が生じた場合、セーラー広告グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ③ システム等の不具合についてセーラー広告グループが開発・提供する自治体向けの自動連絡システムや24時間稼働のクラウド予約システム等は、社会インフラとしての性格も有しており、極めて高い信頼性が求められます。セーラー広告グループにおきましては、システム等を納品・稼働させる前に社内において入念な品質確認を行っておりますが、万が一、何らかの理由により予期せぬ重大な不具合やシステム停止等の事態が発生した場合、その不具合を修正・復旧するための費用の発生に加え、損害賠償の負担やセーラー広告グループの社会的信用の大幅な低下等によって、セーラー広告グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 〔その他のリスクについて〕① 人材の確保および育成についてセーラー広告グループの中心となるコミュニケーションビジネスは「物」としての特定の商品を販売しておらず、コミュニケーション効果の創造、すなわち顧客の課題解決につながる広告活動(コミュニケーション活動)という付加価値を販売しているため、セーラー広告グループの成長性および競争上の優位性の持続的な確保は、優秀な人材の獲得に大きく依存すると考えております。また、インターネットやモバイルなどの普及により、専門的知識を有する人材の確保が急務となっております。セーラー広告グループにおきましては、定期採用や即戦力となる中途採用の推進によって優秀な人材の獲得を図るほか、課題解決型営業力向上研修といったセーラー広告グループ戦略に沿った研修の開催や、若手営業及び企画社員スキルアップ研修の実施などによる人材育成に努めておりますが、何らかの理由により優秀な人材が流出するなどの事態が生じた場合、セーラー広告グループの競争力が低下し、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 法的規制等について広告業に関連する法的規制として、景品表示法、屋外広告物法、著作権法、商標法、不正競争防止法、薬事法等があり、そのほかに、広告主や広告業者などの広告団体が定める自主規制があります。また、広告業そのものには業法規制はないものの、付随する業務に関して、建設業法、警備業法、労働者派遣法、中小受託取引適正化法、個人情報保護法などの法的規制の適用を受けております。その他、通信販売事業としてオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営のほか、店舗販売事業として徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営に取り組んでおりますが、当該事業は特定商取引に関する法律や製造物責任法の法的規制の適用を受けております。セーラー広告グループにおきましては、個人情報の管理をはじめ、各種法改正については十分な注意を払い適切な対策を講じておりますが、各種法令の強化や解釈の変化に対して適切に対応できなかった場合、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、セーラー広告グループの扱うサービスには、インターネット広告がありますが、昨今、プライバシー保護の観点から、企業が取得した個人データの利用に関してポリシーの策定などが要求されております。セーラー広告グループにおきましては、インターネット広告を専門に扱う拠点のホームページ上にプライバシーポリシーを掲載するなど対応を図っておりますが、個人データの取得や利用に関して規制が強化された場合、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事故の発生についてセーラー広告グループは、屋上看板や広告塔の設置などの屋外広告のほかに、イベントや式典の企画・運営・会場設営等を受注しております。これらの業務の実施にあたっては、警備業や一般建設業等に関し公的認可を受け、安全性の確保に充分配慮したうえで業務に取り組んでおりますが、不測の事故等が発生した場合、セーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟等についてセーラー広告グループと媒体社との広告取引は、広告主からの受注に基づきますが、広告主の倒産等により広告料金を回収できない場合には、広告会社は媒体社および制作会社に対して媒体料金および制作費の支払債務を負担することになります。また、広告業界におきましては、広告内容の変更に柔軟に対処するため、慣行上、文書による契約がなじまない場合があります。現在、セーラー広告グループにおいて、これら営業取引上の訴訟・紛争は生じておりませんが、広告業界の取引慣行が認められず、今後何らかの要因によってセーラー広告グループが関係する訴訟・紛争等が発生した場合、広告主からの信頼の低下や損害賠償請求等によりセーラー広告グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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