岩塚製菓(2221)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


岩塚製菓(2221)の株価チャート 岩塚製菓(2221)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 岩塚製菓グループ(岩塚製菓および岩塚製菓の関係会社)は、岩塚製菓(岩塚製菓株式会社)、子会社5社および関連会社1社より構成されております。 岩塚製菓グループの事業内容および岩塚製菓と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。菓子事業 岩塚製菓は、菓子の製造・販売を行っております。 連結子会社の株式会社瑞花、株式会社新潟味のれん本舗、里山元気ファーム株式会社は、岩塚製菓で製造した製品を仕入れて販売を行っております。また、里山元気ファーム株式会社は農産物・農産加工品の販売も行い、株式会社田辺菓子舗はかりんとうの製造・販売を行っております。持分法適用関連会社の旺旺・ジャパン株式会社は、主に食料品の輸入販売を行い、非連結子会社のIWATSUKA USA Inc.は、米菓の輸出販売を行っておりましたが、コロナ禍以降現在まで営業を休止しております。〔事業系統図〕

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】  岩塚製菓グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において岩塚製菓グループが判断したものであります。 (1)経営方針 岩塚製菓グループは、経営理念として「我々は会社の事業を通じて、社会の人々に喜びと豊かさを提供し、その見返りとして、この事業に携わる者とその関係者の豊かな生活と社会的地位の向上を図り、併せて地域社会の経済的発展に貢献せんとするものである」と掲げ、日本の伝統ある食文化を世界に広め人々に喜びと豊かさを提供することを使命として、お客様に安全で安心できる価値ある商品とサービスを提供することで持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。 (2)経営戦略等 岩塚製菓グループは、創業精神である「米」「技」「心」の体現のためサステナビリティを経営の根幹に据え、お客様や社会の課題と真摯に向き合い社会から必要とされる企業集団を目指すべく、2025年4月からの中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちはお米の未来を創ります~」を策定、事業戦略と経営戦略それぞれに方針を定めております。    ・事業戦略方針…①企業成長:売上拡大、新規市場開拓、海外展開など、事業規模を拡大し、企業価値を高めることを目指す。            ②効率化:生産設備の自動化など、業務効率化を図り、コスト削減と収益性の向上を実現させる。    ・経営戦略方針…①社会貢献:環境問題や社会問題に対して積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たす。            ②イノベーション:DX推進を通じて、社内基盤を整え、競争力を強化する。            ③人財育成:自社の強みを生かせる人材を育成し、企業の持続的な成長を支える基盤を築く。 昨年度より本中期経営計画をスタートさせ、計画に掲げた各施策について推進してまいりましたが、足元では、原料米をはじめとする原材料の調達環境に変化が生じているなど、事業上のリスクの多様化、複雑化への対応が必要となっております。本年度は中期経営計画の2年度目に当たり、こうした外部環境の変化を受け、次のとおりこれまでの8つの重点テーマに新たに2項目を加え、上記の戦略方針どおり着実に取り組むことといたしました。 なお、「原料調達モデルの構築」「グループ会社の価値創造」の2つの追加テーマにつきましては、5年程度の中長期的取組みとして、本中期経営計画期間においてはその準備段階と位置付け、将来の成長に向けた体制整備や施策内容の検討を進め、2028年度以降の次期中期経営計画における本格的な取組みにつなげていくこととしております。       ・売上拡大         既存主力商品による売上拡大(TOP6+2の拡販)       ・認知度向上         認知度向上によるエンドユーザーへのブランド優位性の確立       ・マーケット創造         新しいマーケットの創造と新市場開拓(北海道事業、海外向け商品開発)       ・海外展開         米国マーケットの開拓、グローバル人財の育成       ・ミライ工場への挑戦         生産設備の省力化、自動化推進       ・環境、社会との調和         公正な取引価格、地域米の使用拡大、温室効果ガス削減       ・DX推進         DX基盤構築、DX育成制度の確立、新工場のデジタイゼーション       ・岩塚らしい人財育成         エンゲージメント向上、キャリアプランが描ける環境づくり、DE&Iの推進       ・原料調達モデルの構築         原料の安定供給体制構築、調達プロセスにおける環境負荷の低減       ・グループ会社の価値創造         グループ全体で力を発揮するための体制づくり、シナジー効果の発揮 (3)経営環境景況感としては物価高の影響等の一方で雇用・所得環境の改善等により緩やかに回復していると見られるものの、米菓業界におきましては、原料米そのものの価格の高止まりや調達環境の不透明さが重しとなるなか、その他原材料、エネルギーコストの増加や人件費・物流費等のコストアップが避けられないことに加え、中東情勢の緊迫化により石油由来品の調達が見通せないなど、暫くは非常に厳しい事業環境が続くものと考えております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 岩塚製菓グループは、新たな中期経営計画の2年目となる第74期経営計画において、「一歩先の取組みを確かな力に変えてゆこう!」をスローガンに掲げ、基本方針を「中期経営計画『米(マイ)ミライ』の推進」と定めました。問題が起きてから対応するのではなく、一歩先を見据えた改善や挑戦を積み重ね、それを確かな力へ変えながら、次の経営戦略課題を実践し持続的成長と社会的価値向上を目指してまいります。・顧客視点の品質保証体制の確立 安全・安心な商品の安定供給は最も重要な社会的責任であると考え、求められる品質を安定的に維持する品質保証体制の確立に取り組みます。また、引き続き自動化・効率化設備を導入し生産性向上を図るとともに、安定供給に努めてまいります。・主力ブランド「TOP6+2」集中戦略の深化 主力商品群に集中した販売戦略を実施し、更なる成長戦略を描いてまいります。岩塚製菓の最大の強みである「日本のお米100%使用」を軸に差別化を図り、うるち商品ともち商品それぞれに役割を持たせ「量」と「価値」の両立による確固たる収益基盤を確立するとともに、適正在庫を維持することで供給責任を果たしてまいります。  ※TOP6:田舎のおかき、岩塚の黒豆せんべい、味しらべ、THEひとつまみ、大袖振豆もち、ふわっと     +2:きなこ餅、新潟ぬれせんべい・ぬれおかき・グループ一体の価値創造 グループ各社の位置づけ、役割を明確にし、お客様が求める価値観、ライフスタイルに見合った商品を提供できるよう努めてまいります。昨年オープンした「お米となかよしパーク」は岩塚製菓グループの商品を購入いただける拠点であり各社の情報発信基地として期待しており、これらを通じたグループの総合力を結集することで、更なる成長を目指してまいります。・BEIKAのグローバル展開 「BEIKA」が海外の大手小売に採用されるなど岩塚製菓の輸出事業は一歩ずつ拡大してきております。その過程で、日本のお米でつくった米菓という文化・価値そのものを浸透させることが、世界へのグローバル展開に重要であると認識してきております。岩塚製菓の原材料および製法へのこだわりを伝え続け、海外でのブランドの確立を目指してまいります。・社員一人ひとりのエンゲージメント向上 持続的成長と企業価値創造の原動力は社員一人ひとりの力によるものと考え、社員個々が身体的・精神的・社会的に満たされたWell-beingな会社を目指し、働きがいと成長実感を両立できるよう取り組みます。社員の挑戦を支え改善を成果へとつなげる環境・仕組み・風土を整備、社員の力を最大化して組織の競争力を高めてまいります。・サステナブル経営の実践 持続的成長と企業価値の向上に向け、ガバナンスの向上、人的資本等の経営資源の配分などに取り組み、労働環境の改善や環境に配慮した経営に努め、「地域・環境と共に生きる」企業、社会から信頼され続ける企業を目指してまいります。・DX経営の本格実装 DXを通じて企業価値の向上を目指します。「モノづくりへのこだわりと品質」をデジタル化して可視化することで、無駄の排除や迅速な情報共有の仕組みを確立してまいります。これら現場主導のDXを実現することで、変化に強く成長し続ける経営基盤の強化を図ってまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 岩塚製菓グループは、「売上高営業利益率」を利益体質強化の指標とし、安定的な利益の確保拡大を目標としております。 また、資産効率の向上および株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。 直近の状況を示すと、次のとおりであります。回次第69期第70期第71期第72期第73期決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月売上高営業利益率(%)△1.8△1.02.73.33.0自己資本利益率(%)1.36.03.14.42.9

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 岩塚製菓グループ(以下「岩塚製菓」という)においては、全社的リスクマネジメント規程を制定のうえ、リスクの所在、リスクの種類・特性、リスクの識別・評価・モニタリング・リスク対応の手法等を十分に理解し、適正な全社的リスクマネジメント体制の整備・確立に向けて、方針および具体策を策定することとしております。 リスクの識別に当たっては、各事業部門の意見を尊重のうえ、全社横断的に網羅し、影響度と発生可能性をベースに重大度を評価、リスクマップとして一覧表に纏め、定期的に更新することとしております。また、リスク対応を行うため、重大度の評価に加え、内外の重大な環境変化や内部監査の検証、費用対効果等を考慮し、リスクの優先順位付けを行うとともに、必要に応じて戦略等の見直しを行い、資源配分や業務の効率化等を促進することとしております。 以下に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在、岩塚製菓の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)に重要な影響を与える可能性があると判断したものであります。併せて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容は岩塚製菓株式の投資に関するすべてのリスクを網羅しているものではありません。 また、当連結会計年度末現在において、以下に記載したリスクが顕在化する可能性はいずれも低いと判断しておりますが、リスクが顕在化する可能性が生じた場合には、早期に経営成績等への影響の検討および分析を行い、必要な対応を図る方針としております。 なお、記載内容のうち将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において岩塚製菓が判断したものであります。 (1)事業活動に関する特に重要なリスク① 商品開発と競合 岩塚製菓においては、国産原料米を100%使用し、安全安心と高品質をアピールする商品政策をとっており、他社に比べやや割高なコスト構造となっていると認識しております。 このため、競合他社によるシェア争い、それに伴う廉価販売等の価格競争に巻き込まれる等により、岩塚製菓が劣勢に立たされた場合には、売上高や利益の伸び悩みなど、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、品質と美味しさを追求するなかで、お客様や卸・小売等取引先のニーズを把握し、いかにしたらお客様に寄り添えるかを真剣に考え、岩塚価値の創造を指針として、商品設計、販売方法、価格設定等を検討しております。② 経済情勢 岩塚製菓においては、米菓製造業として国内市場が大宗を占めておりますが、わが国の景況は内外の経済の動きに敏感に反応するため、経済情勢の変化は岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす重要な要因であると考えております。 経済情勢の変化の要因としては、日本国内の景気変動、労働需給および賃上げの動向、中国や米国等の海外経済政策の動向等に加え、足元ではウクライナ情勢・中東情勢やトランプ関税の影響、円安の進行等に伴い原材料価格やエネルギーコストがさらに高まる懸念が大きいなど、中長期的な視点でそれらに的確に対応できない場合には、売上高や利益の伸び悩みなどにより、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、グループ全体で低価格品や量販品から高級進物品まで幅広いニーズに応え得る体制を整備しているなかで、工場設備の増設・集約等により生産・販売体制を再構築、生産性の向上を図るとともにグループシナジーを高め環境変化に対応していく方針でおります。③ 市場動向 岩塚製菓においては、米菓製造業として、国産原料米100%に拘り品質重視の姿勢を貫いております。しかし、米菓業界におきましては、総合スーパーやコンビニエンスストアに比べ廉価なドラッグストアやディスカウントストアが伸長するといった流通構造の変化が見られ、また、これらの業者が合併または統合することにより大規模な業者が誕生し、これ迄以上に価格競争が激しさを増しております。 岩塚製菓としては、できる限り生産品目の選別や販売価格の見直しを行うとともに、廉価販売に繋がらない高付加価値商品の開発に努める等の企業努力を行ってまいりますが、それらが逆に売上高の伸び悩みや利幅の縮小に繋がる場合には、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、これ迄どおり美味しさと品質を追求し他社との差別化を図る姿勢を貫きながら、主力商品の集中販売や機械化等による生産効率の向上を図り、品質および価格の両面で競争力を高めていく方針でおります。④ 原材料・商品の安全性 岩塚製菓においては、米菓製造業として食品の製造販売を行っており、国産原料米を100%使用するなど高い品質で安全安心な商品を提供するための体制強化に取り組んでおります。品質に関するお申し出を極力削減するよう注力し、お申し出を受けた際には誠実な対応を心掛けるとともに、商品事故等が生じた場合には躊躇せずにお客様の安全を優先する方針でおります。 このように、商品の安全安心に最大限の注意を払っているものの、美味しさを含む品質面で不備が生じた場合には、お客様の信頼の低下からマイナスの風評に繋がり、それへの対応を余儀なくされることも想定しておく必要があり、当該対応のための費用の発生や売上高の低迷等を通じて、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、国産原料米に拘り一定の品質が保てるように努めているほか、極力無添加の副材料を使用するよう商品設計しております。また、厳格な原材料表示やISO22000およびFSSC22000の認証取得を進め衛生管理を徹底、製造工程における異物混入や部品不良などの削減に向けた対策を強化しております。⑤ 生産能力(在庫) 岩塚製菓においては、米菓の製造販売を行うにあたって、遅滞なく商品を供給する使命があり、原材料や商品を在庫として保有しております。また、生産能力、稼働率、生産工程の隘路等を常に把握・管理するとともに、生産拡大や生産性向上のための改善に注力しております。 しかし、販売の予期せぬ変動により在庫が過剰となった場合、その削減が進まなければ廃棄処分や評価損に繋がりかねず、また、生産工程の一部に能力不足があっても受注増や効率化に対応できないなど、生産能力および在庫については常に留意すべきであり、パフォーマンスギャップが生じた場合には、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、仕入・販売・在庫計画の精緻化を図るとともに、受注量と生産能力および在庫の適正化が図られるようコントロール強化に努めております。その上で、供給責任を全うし販売先への信用を高められるよう、適正在庫を厚めに設定することで、欠品を起こさない体制整備を進めております。⑥ 人的資源・資質 岩塚製菓においては、常に美味しさを追求しお客様に安全安心な商品をお届けすることを使命としており、係る経営方針を理解し実現できる多様な人材の確保に努めるとともに、職能・職制に応じた人材教育を行っております。 しかし、人的資本の開示が義務付けられるなどその重要性が高まるなか、このような人的資源・資質の確保および人材育成が効果的に行えない場合には、有効な経営戦略の立案や計画どおりの事業活動遂行に支障が生じることも考えられ、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、採用活動を通じて安定的な人材確保に努めており、そのためにも堅調な業績に基づく処遇の安定性が重要であると考え、人事制度改革や社内研修制度を充実させ、エンゲージメントを重視した従業員が働きやすい職場環境を整えるよう努めております。これら人事面での諸課題について、社内の人事制度プロジェクトの活動により対処していくとともに、サステナビリティに関する取組みの一つとして、サステナビリティ委員会において、中長期目線での方針や目標を設定のうえ確かな進捗に努めております。⑦ サプライチェーン 岩塚製菓においては、米菓製造業としてサプライチェーンの確保は非常に重要であり、特に昨今の米不足・米価格の高騰が大きく影響し、国産原料米の必要量を廉価に安定的に確保することは簡単ではないほか、調味料・包装フィルム等の資材や燃料費、物流費などもコストアップ要因となり易く、全般的に値上がり傾向が続いております。 また、原材料費は製造原価の中で大きなウェイトを占めるため、原料米をはじめとする価格の高騰は原価の上昇に繋がるほか、仕入れの巧拙を含めサプライチェーンの確保いかんによっては必要量の不足または過剰在庫を招きやすく、また物流体制の脆弱性から商品供給コストが膨らみかねないなど、サプライチェーンの動向は岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。  岩塚製菓では、原産地の人権問題等の情報管理を含めサプライチェーン全体の最適化を目指すとともに、契約栽培の拡充等による原料米仕入れの安定化や、生産効率向上によるコストアップ要因の吸収に努める方針でおります。また、2024年問題以降、物流体制の強化が課題となるなか、他社との共同配送を含めた安定した運送体制の構築および在庫集積地の見直しを含め物流システムの効率化に注力しております。⑧ 健康・安全管理 岩塚製菓においては、労働災害の防止や従業員の安全と健康管理のため、労働安全衛生法に則った体制の整備、強化を図っております。 従業員の安全については、作業上の怪我や交通事故等の労働災害対応のほか、病気やメンタルヘルス等の健康問題への取組みも重要であり、万一重大な労働災害等が発生した場合には、直接従業員を失う損失のほか、補償等による費用の発生や風評被害も想定され、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、安全衛生委員会を設置し労働基準監督署等の指導を得ながら作業環境の改善に努めているほか、労働時間管理の徹底による長時間労働の予防など、事故等の未然防止のための安全管理を徹底しております。特に火災事故に対する備えが重要となっており、消防署の指導を仰ぐとともに、夜間勤務者に対する避難訓練の実施を必須として注力しております。これらは、人的資本におけるサステナビリティに関する主要項目であり、目標設定のうえ安全管理に努めております。 (2)事業活動に関する重要なリスク① 政体の安定性 岩塚製菓においては、中国の旺旺集団(WANT WANT CHINA HOLDINGS LIMITED.以下「同社」という)との結びつきが深く、米菓製造の技術指導や商品の販売、同社ベトナム工場建設などで協働してきたほか、お互いに株式を保有、同社からの配当金は岩塚製菓キャッシュ・フローに貢献し財務面の安定に寄与しております。 同社は台湾から中国本土に進出し業容拡大した企業であり、いわゆる台湾有事問題が大きくクローズアップされるなかで、わが国や中国および関連諸国の政情不安や外交関係の悪化が顕在化した場合、同社に派遣している社員の安全が脅かされたり、同社との緊密な関係が一時的にも損なわれかねないなど、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、法や規制および外交関係等の情勢に関し、日頃から社内外において情報収集し、変化への対応等について岩塚製菓社員の安全を第一に継続して検討、全社で共有することとしております。同社では、ベトナム工場など中国、台湾以外の地域に進出しリスク分散に努めており、岩塚製菓においても、引き続き製造工場・設備の効率化により生産性の向上を図り、同社に過度に依存しないよう体質強化に努めております。② コンプライアンスリスク 岩塚製菓においては、米菓の製造販売を行っており、製造物責任や知的所有権の侵害など様々な法的手続きの当事者となり得る立場にあります。昨今の気候変動問題もありCO₂削減に対する規制見通し等、法的規制の制定・変更等により製造や販売活動に制約を受ける可能性も否定できません。また、カスタマーハラスメント対策を含め各種ハラスメントへの対応が重要となっており、事象が発生した場合には訴訟等に至る可能性もあります。 これらの懸念が現実となった場合や、さらに訴訟等で不利な判断がなされた場合には、その手続きや補償等による費用の発生、マイナスイメージ払拭のためのコスト等により、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、法的規制の制定・変更・内容等に関し継続して情報収集するとともに、内部統制システムを有効に整備・運用し、コンプライアンス・リスク管理委員会を活用する等により法令遵守に努めております。また、全社的なコンプライアンス意識の醸成を行い、各種ハラスメントが発生することがないよう未然防止に努めております。③ 少子高齢化と人口減少 岩塚製菓においては、国内市場が商品販売先のほとんどを占めておりますが、米菓業界全体で販売額を維持できているなか、シェア拡大に努め増収基調で推移しております。 しかし、国内の少子高齢化・人口減少により、米菓業界全体の規模縮小が懸念され、より一層競争激化する状況となることが考えられます。また、シェアを獲得したとしても市場自体が小さくなることで売上を確保することができず、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。  岩塚製菓では、美味しさと品質を追求し他社との差別化を図りながら、商品価値やブランド価値向上に努めております。加えて、旺旺集団との連携を強化する等により、海外市場に適した商品ブランドを育成し、販路拡大を図ることとしております。④ サイバー攻撃 岩塚製菓においては、情報セキュリティの確保・対策を進め、特にサイバー攻撃など悪意のある脅威に対するセキュリティ対策の必要性や留意事項について経営会議等の場で周知に努めております。 ランサムウェアなどのサイバー攻撃については、世界的にその脅威が高まっており完全に防ぐことは難しいとされておりますが、事業継続計画等の対策を講じリスクに備えておくことは、リスクの軽減や早期の事業復旧・継続などに繋がるものとして、非常に重要であります。しかし、システムへの不正アクセスを防げず、復旧に時間を要した場合などにおいては、生産活動の停止や金銭的被害のほか、情報漏洩や第三者感染、法的規制違反などの懸念が払拭できず、風評被害を被ること等により、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、データのバックアップやファイヤウォール、アンチウィルスソフトの強化のほか、特にランサムウェアに対し被害を最小限に抑える対策を講じております。ランサムウェアを始めとするマルウェアに対する予防は、リスクマネジメントなどガバナンスにおける重要な経営課題であり、サプライチェーン全体に目配りすることの必要性を認識のうえ、事業継続計画を策定しております。⑤ 情報セキュリティ 岩塚製菓においては、情報の機密性、完全性、可用性といった情報セキュリティの確保・対策を進め、役職員に対し保有する個人情報や重要情報の保護・管理を義務付けるなど、厳正な情報管理に努めております。 しかし、大規模自然災害、長期間の停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピューターウィルス感染や不正アクセス等による情報の漏洩・改ざん・消失、情報システムの長期停止や混乱等が発生した場合には、売上高の落ち込みや補償、マイナスイメージの払拭による費用の発生等により、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、個人情報保護規程など各種規程を整備した上で、不適切な情報の取扱いや重大情報の外部流出等が起こらないよう未然防止に努めており、データ等の定期的なバックアップやウィルス感染対応等のセキュリティ対策を講じるとともに、担当部署が繰り返し注意喚起しております。特にサイバー攻撃がセキュリティ上の脅威となってきているなかで、社会的リスクが高まっているものと認識、セキュリティ対策をマネジメントやガバナンスにまで高めていく必要があると考えております。⑥ ITインフラ 岩塚製菓においては、インターネットにより商品の販売を行っており、社内においてもコンピューターシステムを利用、ITインフラは業務上欠かせないものとなっております。 しかし、ウィルス感染やサイバー攻撃等の事件・事故による被災、アクセスの急増、ソフトウエアの不備など、何らかの理由によってインターネットサービスの中断やシステム障害が発生した場合には、売上高の落ち込みや信用失墜、損害賠償請求等に基づく費用の発生などにより、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、業務効率向上のためITインフラの強化に取り組むなかで、安全性、快適性、耐障害性に配慮し、ネットワーク規程の明文化、セキュリティシステムの導入、クラウドサービスの活用等により、システムトラブルのないよう適切に整備し、デジタル化の進展に対応していく方針でおります。⑦ 取引拡大対応能力 岩塚製菓においては、最近の設備投資として、もち商品(あられ・おかき)の生産増強、スピーディーな商品開発、老朽化工場の移転集約による製造コスト低減などを目的として、工場設備の新設・増強を行ってまいりました。 これらは、岩塚製菓にとって業容拡大のための大規模な投資でありますが、目論見どおりの投資効果が得られず、投下資金や償却負担等を吸収し得ない場合には、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、設備計画と実績との比較検証を行い目論見どおりの投資効果の実現に努めるとともに、これらを通じて生産能力増強と製造コスト低減を併せ進めた上で、販売の伸長に繋げていく方針であります。特に得意分野であるもち商品のシェアアップを目指し、岩塚製菓ブランドの浸透に努めております。 ⑧ 経営資源への依存 岩塚製菓においては、取引関係の円滑化等を目的としてWANT WANT CHINA HOLDINGS LIMITED.(以下「同社」という)の株式を保有しており、その配当は、岩塚製菓キャッシュ・フローに貢献し財務面の安定に寄与、大きな経営資源となっております。 これまで同社の株価および配当は安定的に推移しておりますが、何らかの理由により株価下落または配当が減少する事態が発生した場合には、岩塚製菓の資産や損益面にマイナスの影響が生じるとともに、同社の事業戦略の変更も懸念され、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、岩塚製菓社員が同社工場に常駐して商品の品質維持・改善のための技術指導を行っているほか、品質保証や商品開発についてもサポートするなど、同社業容拡大に一定の貢献をしてきており、同社とは強い絆を有しております。なお、同社株式や配当については岩塚製菓の裁量において管理し使用しております。⑨ 環境への負荷・対応(サステナビリティに対する取組) 岩塚製菓においては、環境に配慮した経営(サステナビリティ経営)が求められているなか、CO₂の削減やプラスチック使用量削減等への取組みを積極的に行っております。 これらに対応できない場合には、排出量取引等によるコストの増大やブランドイメージの棄損など、製造や販売活動に制約を受ける恐れがあり、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、サステナビリティ推進室において、CO₂削減やプラスチック使用量削減、賞味期限の延長等を全社的に推進しており、環境と調和のとれたものづくりを徹底しております。⑩ 敵対的企業買収 岩塚製菓においては、不適切な者によって岩塚製菓の財務および事業の方針の決定が支配され、株主の皆様の利益が棄損することを防止するための取組みとして、2007年6月27日開催の定時株主総会の承認を得て買収防衛策を導入し、現在まで継続しております。 実際に敵対的買収が行われた場合には、岩塚製菓事業戦略の変更を余儀なくされる懸念が生じ、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、IR活動等を通じて株主の皆様のご理解をいただきながら、安定した業績を示し持続的成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。また、当該リスクが顕在化した場合には、取締役会などで慎重に議論し適切に対応する方針でおります。⑪ 固定資産の減損 岩塚製菓においては、米菓の製造販売を行っており、工場設備等の事業用固定資産を多く保有し適時に更新しております。 このため、事業収益が悪化した場合や係る固定資産の時価が著しく下落した場合には、減損会計の適用により減損損失が発生する場合があり、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、安定した業績を示し持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るなかで減損の発生事由を抑えるほか、設備投資については計画段階において収支見込など将来の収益性を十分検討したうえで実行するよう努めております。なお、固定資産の除却については、その意思決定と減損会計の実施時期に留意のうえ、適切に実施しております。⑫ 予算・計画統制 岩塚製菓においては、年度予算を策定し予算に従って事業運営を行っております。予算案は現場からの積上げを基本としており、実績については、現場で差異分析のうえ乖離幅を縮める努力を行い、取り纏め部署である経営企画室に報告しております。経営企画室では、それらを総合的に分析して取締役会に報告し、現場での改善策実施等について指示や承認を得ております。 予算計画達成のためには、予算管理の仕組みづくりを行い計画達成の実効を上げる必要がありますが、係る体制が整わずPDCAサイクルが回らないこと等により予算計画が達成できない場合には、業績の低下に繋がるだけでなく、株主等の信頼が損なわれるなど、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、上場企業として、これまで以上に予算と実績の差異を確認し進捗や達成度を把握、適宜必要な対策を講じて、予算計画達成の実効を上げるよう努めております。⑬ 風評リスク 岩塚製菓においては、安全安心な米菓をお客様にお届けすることを企業使命とし、誠実な企業運営を行いながら「岩塚」ブランドの価値向上を目指してまいりました。  しかし、インターネット情報が氾濫する中で、岩塚製菓グループの商品、サービス、従業員に関連して、その正誤にかかわらず不利な報道がなされた場合やSNS等で悪い風評が流された場合、お客様による不買運動が起きる等の懸念が払拭できないなど、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、良質な商品を提供し続けるほか、経営者および従業員すべてがコンプライアンス意識を強く持ち公私の区別なく行動するように徹底してまいります。 (3)自然災害等に関する特に重要なリスク① 大規模自然災害 岩塚製菓においては、本社や工場および物流拠点が新潟県長岡市に集中しており、効率的な生産活動を可能としておりますが、係る地元地域に地震、風水害、雪害および火災等による大規模な災害が発生した場合、工場施設等の甚大な被害に繋がる懸念があります。 実際に被害が生じた場合には、一部または全部の操業が中断し生産および出荷が遅延する可能性があるほか、情報システムの損傷により営業活動や仕入、物流に支障が生じることも考えられ、売上高の落込みや臨時的な費用の発生等から、岩塚製菓の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 岩塚製菓では、火災を含めた事業継続計画の見直しを行う等により、人命や生産設備、サプライチェーンの確保に留意し訓練・予防に努めるなど、従業員の生活や取引先の事業活動に影響を及ぼさないよう、岩塚製菓事業の継続・早期復旧に繋がるよう取り組む方針でおります。



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