アイロムグループグループは、㈱アイロムグループ(アイロムグループ)、連結子会社20社(㈱アイロム、㈱アイロムOM、㈱アイロムIR、㈱アイクロス、CMAX CLINICAL RESEARCH PTY LTD、㈱IDファーマ、㈱ICELLEAP、㈱アイロムPM等)及び関連会社1社(CJ PARTNERS㈱)により構成されており、より良い医療環境実現のため、医療関連分野における総合的な医療サポート企業として、様々な事業を展開しております。なお、CJ PARTNERS㈱は持分法を適用した関連会社であります。
アイロムグループグループの事業におけるアイロムグループ及び関係会社の位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(1)SMO事業
SMO(Site Management Organization、治験施設支援機関)事業では、臨床試験の実施に係る業務の一部を実施医療機関から受託し、代行及び支援しております。アイロムグループグループでは、CRO事業との連携により、医薬品等に関する臨床試験計画の立案、医療機関及び治験責任医師の選定段階から関与し、第I相から第Ⅳ相にいたる臨床試験の実施に係る支援業務を包括的に受託しています。臨床試験は、倫理性、科学性及び信頼性の確保が必要なことから、GCP(Good Clinical Practice、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)、治験実施計画書(Protocol)及びSOP(Standard Operating Procedure、標準業務手順書)等の厳格なルールに基づいて実施しております。
(主な関係会社)㈱アイロム、㈱アイロムOM、㈱アイロムIR
(2)CRO事業
CRO(Contract Research Organization:開発業務受託機関)事業では、日本及びオーストラリアにて保有する臨床試験実施施設において、早期臨床試験を実施し、国内外の製薬企業等のグローバル開発を支援しております。また、国内において、企業主導の臨床試験支援を行うとともに、アカデミアを中心に再生医療等製品や難治性疾患等の医師主導治験・臨床研究の支援を行っております。
(主な関係会社)㈱アイクロス、CMAX CLINICAL RESEARCH PTY LTD
(3)先端医療事業
先端医療事業では、高性能かつ安全性の高いベクター技術を用いて、ワクチンや遺伝子治療製剤の開発及びiPS細胞関連技術等を基盤とした再生医療領域における研究開発と事業化を行うとともに、医薬品製造受託機関として、臨床用ベクター・遺伝子治療製剤・再生医療等製品などの受託製造を行っております。また、先端医療技術を活用した化粧品等の製品開発、製造販売及び受託製造等のサービスの提供及び一般用医薬品、医薬部外品等の販売を行うEC事業(Electronic Commerce、電子商取引)を行っております。
(主な関係会社)㈱IDファーマ、㈱ICELLEAP
(4)創薬事業
創薬事業では、アイロムグループ及び関係会社において国内外の製薬企業等とのライセンス契約等に基づき、有効性の高い重要なバイオシミラー等の医薬品の共同開発を行っております。
(主な関係会社)㈱IDファーマ
(5)メディカルサポート事業
メディカルサポート事業では、クリニックモール(同一フロア内に診療科目の異なるクリニックが集まった複合型医療施設)の設置及び賃貸等やそれに付随する業務、医業コンサルティング等、医業経営を全般的かつ包括的に支援する事業を主として行っております。
(主な関係会社)㈱アイロムPM
(6)その他
上記以外の事業及び海外を中心とした全社的なマネジメント業務を行っております。
なお、アイロムグループは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
アイロムグループグループの主な事業の系統図は次のとおりであります。
アイロムグループグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアイロムグループグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
アイロムグループグループでは、『憂いなき未来のために。』をブランドプロミスに掲げ、全ての人々が健康であり続けることによる持続可能な社会の実現を目指し、グループ各社・各事業間のシナジーにより生み出される総合力を強みに事業のサステナビリティの向上を図り、医療の発展へのさらなる貢献と、それを通じた人々の健康と生活の質の向上に取り組んでまいります。
その上で、アイロムグループグループは、SMO事業やCRO事業の収益性を継続的に高めるとともに、先端医療事業及び創薬事業を本格的な成長軌道にのせることにより、企業の成長と財務体質の強化に努めてまいります。
(2)各事業における経営環境及び中長期的な経営戦略
アイロムグループグループは、事業を取り巻く各種法令の制定や改訂等を更なる事業発展の機会と捉え、各事業において変革と革新に取り組むとともに、人材教育の徹底により事業環境の変化に合わせた高品質なサービスを提供することで、企業価値の向上を図ります。各事業においては、事業環境を踏まえ、経営戦略を次のとおり策定しております。
① SMO事業
医薬品の開発はがんや難治性疾患等の疾患分野へと移行してきており、そのような疾患の治療法として再生医療等の医薬品開発が進められています。また、医薬品・医療機器等の開発はグローバル化や開発期間の短縮化が進むとともに、開発手法の変化により、臨床試験に対するニーズの多様化が続いています。アイロムグループグループのSMO事業では、医薬品開発を取り巻く環境の変化に迅速に対応すべく、引き続き大学病院や専門医療センター等の基幹病院との提携を拡大するとともに、複雑化・高度化する臨床試験に柔軟に対応するため、より一層の人材教育の徹底を図ります。また、臨床試験実施施設における臨床試験の品質向上やプロセス管理強化も求められており、グループSMO各社の業務プロセスの一層の標準化・効率化及びQMS(Quality Management System、品質マネジメントシステム)の有効性の向上により、グローバルスタンダードに準じた高品質な支援体制を構築するとともに、CRO事業との連携強化によるハイブリッド型総合臨床開発企業となることを目指します。
② CRO事業
増加する難治性疾患領域や再生医療等の医薬品開発においては、早い段階から患者様を含めた臨床試験を実施する傾向があり、早期臨床試験実施施設ではより高い品質や多面にわたる役割が求められています。アイロムグループグループのCRO事業においては、日本・オーストラリアに保有する臨床試験実施施設における第I相試験を中心とした早期臨床試験の実施支援を行っており、臨床試験における国際的な品質を確保しながら医薬品開発の動向に迅速に対応できる体制を整えています。引き続き、日本・オーストラリア両国の臨床試験実施施設において安定した収益を確保してまいります。また、オーストラリアにおいては、同国におけるSMO事業の拡大を推進するとともに、欧米及び医薬品開発の動きが著しいアジア地域の製薬企業からの早期臨床試験の受託拡大を目指します。
国内では、統計解析分野の強みを活かしたアカデミアを中心とした臨床試験支援の受託拡大を進めるとともに、製薬企業やバイオベンチャーによる再生医療等製品などの先端医療製品の臨床開発が増加していることから、アイロムグループグループのもつSMO事業や先端医療事業での知見やノウハウを活かし、先端医療製品の臨床開発支援の受託件数と支援実績の拡大を図ってまいります。また、SMO事業との連携強化によるハイブリッド型総合臨床開発企業となることを目指します。
③ 先端医療事業
医薬品開発における創薬技術は低分子医薬品から遺伝子治療や再生医療等のバイオ医薬品に変化してきています。バイオ医薬品市場は年々拡大しており、遺伝子治療製剤の医薬品開発やiPS細胞を用いた臨床試験が進められています。
アイロムグループグループの先端医療事業では、遺伝子治療や再生医療等に重要な役割を果たすベクターにおいて、安全性と効率性に優れた独自の基盤技術であるセンダイウイルスベクターを保有しており、同ベクターを活用した事業展開を進めています。保有しているGMPベクター製造施設・CPC(Cell Processing Center、細胞培養加工施設)においては、厚生労働省関東信越厚生局より特定細胞加工物製造許可を取得しており、高品質な設備環境において、再生医療等に用いる特定細胞加工物の製造を受託しています。また、再生医療等製品製造業許可、第一種医薬品製造販売業許可及び第一種医療機器販売業許可を取得しており、再生医療等製品や開発中のワクチン・遺伝子治療製剤等の製造販売承認取得後の製造販売体制の整備を進めています。
先端医療事業では、基盤技術であるセンダイウイルスベクターをベクターの世界標準とすることを目指し、世界各国の製薬企業や研究機関等に対する積極的なライセンス活動を継続するとともに、国内外代理店等を通じたiPS細胞作製キットの売上拡大を図ってまいります。
また、自社開発品の臨床試験・非臨床試験を推進し、主要パイプラインのライセンスアウトを目指すとともに、治験国内管理人として海外の先端医療製薬企業の日本における開発を支援し、日本における再生医療等製品の開発促進に取り組みます。
さらに、先端医療技術を活用した化粧品等の製品開発に取り組んでおり、より多くの人が、より身近に、最先端の技術を利用することができるよう研究開発を進めています。
④ 創薬事業
グローバルでの開発が進むバイオシミラーは、日本においても厚生労働省から2029年度末のシェア率の目標値が示され、厚生労働省医政局の2024年度予算案にバイオシミラーの普及に向けた製造・開発を行う人材育成支援費用が盛り込まれるなど、バイオシミラー開発の推進が求められています。
アイロムグループグループの創薬事業では、有効性の高い重要な医薬品の開発を進めることで患者様や医療関係者皆様のニーズにお応えするために、国内外の製薬企業等とのライセンス契約等に基づき、バイオシミラー等の医薬品の共同開発を進めています。
⑤ メディカルサポート事業
メディカルサポート事業では、既存のクリニックモールから得られる収益を安定的に確保するとともに、グループ各事業の生産施設や臨床試験実施施設等の整備に注力しながら、それらに関わる不動産取引においても収益を確保します。
(3)会社の対処すべき課題
1.全社的課題
① 収益力の向上
アイロムグループグループは、新しい医薬品・医療技術の発展に貢献すべく、遺伝子治療や再生医療といった先端医療分野における自社開発や受託製造、開発支援等に注力していますが、先端医療事業において安定した収益を確保するには相応の時間がかかるものと考えており、SMO事業・CRO事業・メディカルサポート事業での、収益力の向上が課題となります。これについては、SMO事業において、開発ニーズの高い領域をターゲットに案件の獲得に努めるとともに、支援内容に応じた適切な受託単価の設定や人的資源の適正配置により収益及び利益の向上を図ります。CRO事業においては、海外及び国内における早期臨床試験の受託拡大に努めるとともに、アカデミアや再生医療等製品の新規臨床試験の受託を拡大するための取り組みを強化します。また、メディカルサポート事業において、クリニックモール事業における運営施設の収益性の向上を図ります。先端医療事業においては、iPS細胞作製キットの販売やiPS細胞を作製する技術の特許実施許諾に関わるライセンス事業の推進による収益確保に加え、iPS細胞培養上清液を原料に用いた化粧品の販売及び一般用医薬品、医薬部外品等の販売を行うEC事業により、収益及び利益の拡大を図ります。さらに、アイロムグループグループの優れた遺伝子導入技術を用いた遺伝子治療製剤や遺伝子編集技術など、新たな医薬品・再生医療等製品の創出に努めるとともに、主要パイプラインの早期ライセンスアウトを目指します。
② 資金調達
アイロムグループグループでは、人材の確保や研究開発等のための継続的な投資を行っております。これらの投資は今後の成長のために必要なものと考えています。製薬企業等との共同研究による開発資金の確保や金融機関・資本市場等を通じた資金調達の可能性を必要に応じて検討してまいります。
③ 内部管理体制の整備
アイロムグループグループは従来から、取締役に対する監督機能の強化並びに経営の透明性の向上等、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおり、意思決定の透明性・迅速性を高めるべく内部管理体制の整備を行っています。また、アイロムグループグループはM&A等により業容拡大を図っており、新たにグループ化した関係会社等と理念やビジョン等を共有し、人材・組織・インフラ等の統合を含む実質的な経営統合を早期に実現することが重要となっています。そのような中、関係会社等の業務の適正を確保するため、関係会社管理規程を定めています。さらに、定期的に業務、業績及びその他重要な事項に関する報告を求めるとともに、業務又は業績に重要な影響を及ぼし得る事項については、アイロムグループの事前承認を必要とする体制を確保することで、関係会社等の経営内容を的確に把握し、管理する内部環境整備に努めております。
④ 業務品質の確保
医薬品開発を取り巻く環境は日進月歩で変化し、再生医療をはじめとした新技術の開発の増加や開発のグローバル化、開発期間の短縮化、並びに開発手法の変化等により、臨床試験に対するニーズも多様化してきています。また、そのような変化に伴い、倫理性・科学性・信頼性等の品質に係る関連法規制も複雑化・厳格化してきています。アイロムグループグループでは、創業以来、品質を確保するためのプロセス構築と管理を重視しています。プロセスを可視化し、常に検証・改善するとともに、グループ内の業務手順を統一することで、高いレベルでの品質の標準化と迅速な試験実施支援に努めております。
⑤ 人材の確保
SMO事業におけるCRC・SMA(治験事務局担当者)やCRO事業におけるCRA(臨床開発モニター)・DM(データマネージャー)、先端医療事業における研究開発・ベクター製造・細胞培養加工等の人材等、各事業の成長に適した人材の確保が必要となっています。アイロムグループグループでは、人材の採用及び人材育成を重要な課題と考え取り組んでおります。
2.セグメント別課題
① SMO事業
イ 医療機関との提携拡大
SMO事業においては、製薬企業の医薬品開発動向に合わせた、医療機関の確保が重要な要素となります。医薬品の開発ニーズの高い領域として、がんや難治性疾患を対象とした臨床試験が増加しているため、その実施が可能な医療機関との提携拡大を推進しております。
ロ 高品質なサービスの提供と適正な価格適用の継続
提供するサービスの充実・高品質化を図るため、人材教育の徹底を行っていくとともに、サービスに見合った適正な価格を適用するべく営業活動を推進しております。
② CRO事業
イ 臨床試験実施施設における業務品質の継続的な向上
医療業界では難治性疾患領域や再生医療等の医薬品開発が増加しており、医薬品開発に係る業務は高度化するとともに、高い業務品質が求められています。そのため、早期臨床試験を中心とした臨床試験の実施を受託しているアイロムグループグループの臨床試験実施施設においては、医薬品開発を取り巻く環境の変化や関連法規制の制定・改正等に迅速に対応し、業務品質を継続的に向上することが必要となります。アイロムグループグループが保有する臨床試験実施施設においては、QMS(Quality Management System)年間計画の見直しやSOP(Standard Operating Procedures)の改訂・新設等を積極的に進めるとともに、品質管理委員会等の品質に関わる複数の委員会を設置することであらゆる角度から品質の継続的改善に努めております。
ロ 先端医療製品の臨床試験支援の拡大
国内においては、製薬企業やバイオベンチャー、大学等による再生医療等製品をはじめとした先端医療製品の開発が増加傾向にあり、そのような医薬品開発における臨床試験支援を拡大することがCRO事業の収益向上の重要な要素となると考えております。アイロムグループグループのCRO事業においては、SMO事業が保有する大学病院等の医療機関ネットワークや先端医療事業が推進する治験国内管理人サービスと連携し、先端医療製品に係る臨床試験支援の拡大を推進してまいります。
③ 先端医療事業
イ 医薬品・再生医療等製品の候補品の確保
先端医療事業においては既存の研究開発のみならず、今後の事業の継続・成長のために医薬品・再生医療等製品の新たな候補品を確保することが必要です。アイロムグループグループでは、中長期的な成長を目指して製品の候補品の創出に取り組みます。そのために、アイロムグループグループの基盤技術であるセンダイウイルスベクターやサル免疫不全ウイルスベクターにどのような治療用遺伝子を搭載するのかについて世界中の有力な研究成果情報を収集し、またその専門家と多くの検討機会を得ることが重要です。アイロムグループグループでは、すでに国内外の複数の有力な研究機関との提携や共同研究を実施しており、お互いの保有する技術や知見、ネットワーク等を活用した研究・開発を進めております。そのような優れた研究機関と積極的に連携することで医薬品や再生医療等製品の候補品の確保に努めてまいります。
ロ 医薬品・再生医療等製品の候補品開発の推進
アイロムグループグループは現在、新型コロナウイルスに対する新規ワクチン等の複数の医薬候補品を保有しています。アイロムグループグループでは、SMO・CRO事業等で培った臨床試験に関する知見や国内外ネットワーク等を活用して、医薬品・再生医療等製品の候補品の迅速な開発を推進してまいります。
ハ GMPベクター製造施設・CPCにおける受託製造
アイロムグループグループはGMPベクター製造施設・CPCにおいて、臨床用ベクターや臨床試験に用いられる遺伝子治療製剤の製造や、医療機関において免疫療法等に用いられる細胞の培養加工等を行っています。受託製造は堅調に推移しておりますが、先端医療事業のさらなる収益向上に貢献するよう、引き続き積極的に案件を受託し、製造実績を積み重ねてまいります。
ニ ライセンス活動の強化
アイロムグループグループではこれまでに、iPS細胞作製技術について大手製薬企業に対する技術実施を許諾した実績があります。このようにアイロムグループグループの技術利用可能性を高めるライセンス活動は、開発等の活動の成果として得られるマイルストーンや市販後の売上に応じて得られるロイヤリティといった中長期的な収益を確保する可能性を広げることから先端医療分野の成長に欠かせないものであります。従いまして今後も企業や研究機関等に対して、基盤技術であるセンダイウイルスベクターを用いたiPS細胞・分化細胞を作製する技術や遺伝子改変キットを用いた遺伝子編集技術等のライセンス活動を積極的に推進するとともに、アイロムグループが開発を進める遺伝子治療製剤等の主要パイプラインの早期ライセンスアウトに向けた取り組みを進めてまいります。
ホ 特許戦略の強化
先端医療技術については特許の確保が極めて重要であり、アイロムグループグループではその対応を進めています。成長性の高い領域の特許を戦略的に取得するとともに、特に基盤技術については特許期間満了に対応するため関連した技術改良とその特許取得を行ってまいります。
ヘ 先端医療技術の応用
アイロムグループグループが保有する先端医療技術を製品化することが収益向上の重要な要素であります。アイロムグループグループでは、先端医療技術を医療だけでなく健康や美容に応用することで、オリジナルブランド化粧品等の開発及び販売を推進しています。
ト 取扱商品の拡充
一般用医薬品や医薬部外品、化粧品等の販売を行うEC事業については、顧客のニーズに応じた取扱商品の拡充が収益向上の重要な要素であります。アイロムグループグループでは商品の自社開発を行うとともに、提携企業の拡大を進めてまいります。
④ 創薬事業
イ バイオシミラー等の開発候補品の確保
創薬事業においては、今後の事業の継続・成長のために新たな開発候補品を確保することが必要です。アイロムグループグループでは、国内外の製薬企業等とのネットワークを活用した情報収集やライセンス交渉を行うことで、開発候補品の確保に努めてまいります。
ロ バイオシミラー等の候補品開発の推進
アイロムグループグループは現在、バイオシミラーの開発を推進しています。アイロムグループグループでは、SMO・CRO事業等で培った臨床試験に関する知見や国内外ネットワーク等を活用して、バイオシミラーの迅速な開発を推進してまいります。
⑤ メディカルサポート事業
新規施設の整備と円滑な管理・運営
メディカルサポート事業では、クリニックモール事業における医療機関等の施設管理やグループ各社の施設整備・管理等を行っており、新規施設の適切かつ迅速な整備、及び円滑な管理・運営がメディカルサポート事業の収益向上とグループ各事業の積極的な事業展開に繋がるものと考えています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアイロムグループグループが判断したものであります。
(1)経営全般に関わるリスク
① 法令等の遵守について
アイロムグループグループの事業は、疾病の克服や健康の維持増進に貢献するサービス・製品を提供していくものであり、一般的な会社法制の遵守に加え、GCP等の遵守など多様な範囲でのコンプライアンスが要求されております。仮にこれら各種ルールのいずれかの遵守状況に疑念が生じた場合等には、製薬企業等主力取引先からの信用が損なわれ、アイロムグループグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
② 債権の貸倒れ
アイロムグループグループは、与信管理に十分留意しておりますが、不測の事態による貸付金等の債権の貸倒による損失に備えるために、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。しかし、経済環境の悪化または、その他予期せざる事由により、実際の回収不能額が当該見積りを大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となることもありえます。そのような場合には、貸倒費用の増加からアイロムグループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
③ 資金の調達
アイロムグループグループは、将来、金融システム不安、信用収縮、流動性の低下などの金融情勢の変化により、必要とする十分な資金調達ができない場合、アイロムグループグループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 人材の確保及び育成
SMO事業においては、薬剤師、看護師、臨床検査技師などの有資格者等を採用し、治験実施の基本であるGCPや標準業務手順書、その他医薬品に関する教育研修を行うなど、SMO業務に適した人材の確保及び育成に努めております。しかし、十分な人材の確保ができない場合及び社員教育の不備により人材育成が不十分な場合、SMO業務の遂行に支障が生じるだけでなく、医療機関及び製薬企業等または患者様からの信用が損なわれることも考えられ、アイロムグループグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
CRO事業においては、モニタリング及び統計解析の経験者を中心に採用し、CRO業務に適した人材の確保及び育成に努めております。しかし、十分な人材の確保ができない場合及び社員教育の不備により人材育成が不十分な場合、CRO業務の遂行に支障が生じるだけでなく、医療機関及び製薬企業等からの信用が損なわれることも考えられ、アイロムグループグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
先端医療事業及び創薬事業においては、円滑な事業推進及び新規医薬候補品や化粧品等の新製品の開発のためには、研究開発・ベクター製造・細胞培養加工・原料開発・原料加工等を行う専門的な人材の確保が必要であり、適切な人材が確保できない場合及び優れた人材の流出が起きた場合にはアイロムグループグループの成長が抑制される可能性があります。
⑤ 業務提携・資本提携等について
アイロムグループグループは、医療関連事業の拡大、経営資源の有効活用、企業価値向上を目指して、今後も他社との業務提携や資本提携・買収等を行う可能性があります。しかし、新たに業務提携や買収等が実現したとしても、アイロムグループグループが期待するような成果が生まれる保証はなく、かえってアイロムグループグループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性もあります。
⑥ 海外での事業展開
アイロムグループグループでは、オーストラリアにおけるCRO事業や中国における先端医療事業の取り組み等、複数の海外拠点において事業を展開しておりますが、現地法規制やマーケットの状況の予期せぬ変化や為替相場の変動等が生じた場合には、アイロムグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)各事業推進上のリスク
① SMO事業・CRO事業
イ 法的規制の新設及び法改正による影響
アイロムグループグループでは臨床試験の支援に際し、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」、GCP、その他関連法令等の規制を受けておりますが、今後新たに規制が設けられた場合、あるいは改正等により規制が強化された場合にはアイロムグループグループ業績に影響を与える可能性があります。
ロ 医薬品開発ニーズの変化
従来、糖尿病・高血圧症・脂質異常症など生活習慣病が中心であった製薬企業の開発領域は、がんや難治性疾患等の疾患分野へと移行してきており、さらにそのような疾患の革新的治療法として遺伝子治療や再生医療等の医薬品開発が進められています。アイロムグループグループでは大学病院や専門医療センター等の基幹病院との提携を拡大するとともに、人材育成に注力することで臨床試験を含む医薬品開発を取り巻く環境の変化への迅速な対応に努めています。しかしながら、同業他社との競争激化等により医療機関との提携が停滞した場合や開発ニーズの変化を見越した人材育成を十分に行うことができない場合には、アイロムグループグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ハ 競合状況の変化
アイロムグループグループでは、積極的なM&Aの実施により支援領域や支援エリアを拡大してまいりましたが、同業他社も事業拡大のためのM&Aを進めており、受注活動において規模面で優位性が保てなくなると、アイロムグループグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ニ 臨床試験の中止・延期あるいは臨床試験期間の延長による影響
製薬企業等の開発戦略の変更や試験実施計画書の変更等により、臨床試験の中止や延期、あるいは臨床試験期間が延長された場合には、予定していた売上が計上されない、または計上時期が翌期以降に遅れる可能性があります。アイロムグループグループは、安定した収益を確保するために、受注案件の選定には注意を払い、特定の案件に受注が偏らぬようリスクヘッジを行っております。しかしながら、計画通りに受注が進まず大型案件等に著しく受注が偏り、それらの案件が中止や延期になった場合には、アイロムグループグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
ホ 臨床試験に関わるデータの取扱いについて
臨床試験においては、医療機関の指示の元に被験者データの記録や保管の支援を行いますが、データの取り扱いにおいて故意のデータ改ざんや過誤があった場合には、対象となった臨床試験結果全体の信頼性に影響を与えるだけでなく、依頼者である製薬企業が実施している他の臨床試験にも影響を与えることになり、製薬企業から損害賠償を求められる可能性があります。また、アイロムグループグループの臨床試験受託施設において被験者データの測定機器の整備不良による誤った結果の報告や運用システム上の不備によるデータの取り違い等があった場合にも、同様に、損害賠償を求められる可能性があります。アイロムグループグループは、GCPをはじめとした法令遵守はもちろんのこと、社内研修や定期的な点検を通じてデータの取り扱いには細心の注意を払うよう努めておりますが、故意のデータ改ざんや過失による被験者データの取り違い等があった場合には、損害賠償請求を受けるだけでなく、アイロムグループグループの信用が損なわれ、経営に影響を及ぼす可能性があります。
ヘ 被験者等の個人情報漏洩
臨床試験の支援においては、被験者やその候補者と直接接触し、医療機関が作成・保存するカルテ、症例報告書、その他の個人情報を記録した多くの書類を取り扱っております。このため、アイロムグループグループは、個人情報保護ガイドラインを制定しているほか、被験者等のプライバシーや個人情報の保護に最大限の配慮を払っております。しかし、こうした社内体制が十分に機能せずアイロムグループグループより被験者等のプライバシーや個人情報が漏洩した場合には、被験者等を始め医療機関や製薬企業等からの信用が損なわれ、アイロムグループグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
ト 臨床試験に関する機密情報の漏洩
アイロムグループグループは、臨床試験に関する機密情報を厳重に管理するとともに、役員及び従業員に対して在職中、退職後を問わず機密情報を他に開示することを禁じております。しかし、万一アイロムグループグループ及びその関係者より機密情報が第三者に流出した場合には、製薬企業等からの信用が損なわれ、アイロムグループグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
② 先端医療事業・創薬事業
イ アイロムグループグループの事業に必要な特許権及び商標権について
アイロムグループグループの事業活動に必要な特許権及び商標権につきましてはその成立に努力していく方針ですが、アイロムグループグループが出願中の特許及び商標が全て成立する保証はなく、また特許出願及び商標出願によってアイロムグループグループの権利を確実に保全できる保証はありません。
アイロムグループグループの特許権及び商標権について第三者との間で訴訟やクレームが発生したという事実はありませんが、アイロムグループグループとしては、このような問題を未然に防止するため、事業展開にあたっては弁護士及び特許事務所を通じた特別調査を実施しております。しかしながら、アイロムグループグループのような研究開発型の事業を有する企業にとって、差止請求、損害賠償請求、使用料請求等の知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難であります。
アイロムグループグループが第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合、解決に時間及び多大の費用を要する可能性があり、アイロムグループグループの事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、先端医療事業においては、事業推進の上で重要な技術に関わる特許実施許諾契約等を締結しています。それらの契約が解除、その他の理由に基づく終了及び契約期間満了後に円滑に契約更新がなされなかった場合、または、アイロムグループグループにとって不利な契約更新がなされた等の場合には、アイロムグループグループの事業戦略や経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。
ロ 製造物責任について
医薬品及びバイオ関連製品の研究開発、製造販売及び受託製造並びに化粧品等の研究開発、製造販売及び受託製造においては、製造物責任賠償のリスクが存在しております。アイロムグループグループは、開発・製造・販売した製品により使用者・消費者などに被害を引き起こし、又は臨床試験、製造、若しくは販売において製品の安全性に重大な問題が生じた場合には、製造物責任を負うことがあります。また、訴訟の提起により、アイロムグループグループの業務及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。もし訴訟の提起等による請求が認められなかった場合にあっても、アイロムグループグループの製造物責任による問題が社会的に与える影響により、アイロムグループグループ及びアイロムグループグループの製品及びサービスに対する信用が揺らぎ、アイロムグループグループの事業に重大な影響を与える可能性があります。
ハ 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保等について
アイロムグループグループはベクター技術を用いた遺伝子治療用ベクターやiPS細胞作製用ベクター等の生産を行っており、これらの物質は、基礎研究の他、機能未知遺伝子の機能の解析や、創薬のための研究開発、再生医療等に利用されます。ベクターは遺伝子組換え技術により作製され、利用されますが、その際、遺伝子組換え生物の使用における環境面でのリスクに関する「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」による規制を受けております。アイロムグループグループは本法律を遵守し、安全性及び環境保護の立場から拡散防止の体制を最大限とっております。この規制法成立の前提となったカルタヘナ条約に将来変更等があった場合には、アイロムグループグループの行っている研究開発に重大な影響を及ぼす可能性があります。
ニ 研究開発について
一般に医薬品・再生医療等製品の研究開発において、成功裏に上市させるためには、相当の投資と長い期間を必要としますが、開発の過程で期待した有効性が証明できない場合や安全性などの理由により、開発の継続を断念しなければならない可能性があります。また、第三者との研究開発に係る提携についても、契約条件の変更・解消等が起こった場合、アイロムグループグループの経営に影響を与える可能性があります。
ホ 各国薬機法制の改正等による開発・製造・販売への影響
アイロムグループグループでは医薬品・医療技術の研究開発及び製造販売やサービス提供並びに先端医療技術を活用した化粧品等の研究開発及び製造販売を行っておりますが、これらの活動は、各国における医薬品、医療機器及び化粧品等の品質、有効性及び安全性の確保のための関連法令等の規制を受けております。今後、各国の関連法令等の改正等が行われた場合には、アイロムグループグループの事業戦略及び経営成績、財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ メディカルサポート事業
イ クリニックモールの運営について
アイロムグループグループは、クリニックモールを基盤としたメディカルサポート事業の構築を目指し、地域に応じたクリニックモールを展開中であります。しかし、クリニックモールによる事業展開は、資金負担が大きいこと、入居する医療施設等が予定どおりに集まるとは限らないことなど、その将来性は不明確であり、アイロムグループグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ロ 不動産等の資産の価値下落
アイロムグループグループは、不動産の販売及び賃貸等を行っております。また、製造施設等の不動産を複数保有しております。
将来、不動産市況が悪化した場合や取引相手先の意向に変化が生じた場合などには、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、地価及び賃貸価格等の下落が生じた場合には、保有する不動産の評価額について引き下げを行う必要が生じる可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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