エスプールグループは、2025年11月30日現在、エスプール及び子会社10社(株式会社エスプールヒューマンソリューションズ、株式会社エスプールプラス、株式会社エスプールロジスティクス、株式会社エスプールリンク、株式会社エスプールセールスサポート、株式会社エスプールグローカル、株式会社エスプールブルードットグリーン、株式会社エスプールブリッジ、株式会社CyberCrew、世霹股份有限公司(Shipeee))、関連会社1社(3VOLT株式会社)により構成されております。エスプールグループの事業におけるエスプール及びエスプール子会社の位置付け、並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
[ビジネスソリューション事業]
ビジネスソリューション事業では、障がい者やシニアなど潜在労働力の活用を支援するサービスのほか、企業や自治体の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスおよびコンサルティングサービスを提供しています。
前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者の就労に適した農園を企業に貸し出し、主に知的障がい者の採用・教育から定着までを支援するサービスを行っています。株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるサービスを提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販商品の発送を代行する物流サービスを提供しており、株式会社エスプールリンクは、アルバイトやパートの採用業務を代行するサービスを展開しており、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務や販売促進業務を行っています。また、株式会社エスプールブルードットグリーンは、温室効果ガス(GHG)排出量の算定や環境情報の開示に関するコンサルティング、カーボンオフセット仲介など、企業の環境経営を支援するサービスを提供しています。さらに、株式会社エスプールグローカルでは、複数の自治体の行政業務を一括で受託する広域行政BPOサービスを行っています。
[人材ソリューション事業]
人材ソリューション事業は、人材派遣サービスを主力とする株式会社エスプールヒューマンソリューションズが展開しており、コールセンター等のオフィスサポート業務をはじめ、スマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務、ホテル業など接客業務に関する人材サービスを展開しています。本サービスの特徴は、フィールドコンサルタント(FC)と呼ばれる同社の従業員と派遣スタッフをチームで派遣する「グループ型派遣」の形態を採用している点にあります。派遣先に常駐するFCが派遣スタッフを現場で手厚くフォローすることで、未経験者を短期間で育成できるだけでなく、定着率の向上にもつながっており、顧客満足度の向上およびシェア拡大につながっています。
(事業系統図)
エスプールグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてエスプールグループが判断したものであります。
(1)会社経営の基本方針
エスプールグループは、「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という企業理念に掲げ、事業活動を通じて社会課題を解決するソーシャルビジネスを推進することで、新たな社会的価値を創造し、社会にとって必要不可欠な存在となることを目指しています。経営面では、ポートフォリオ経営を基本方針として、社会貢献性及び付加価値の高い事業を異なる事業領域で複数展開することで、いかなる外部環境の変化にも負けない企業体を目指しています。
(2)目標とする経営指標
エスプールグループは、2025年1月14日発表の中期経営計画にて、2029年11月期の売上収益360億円、営業利益45億円を経営の数値目標としています。また、継続的な企業価値の向上と、それを通じた株主還元に積極的に取り組むこととしており、連結配当性向30%以上とすることを目指しています。
(3)中長期的な経営戦略
エスプールグループでは、次の10年の成長を見据えた新たな事業戦略を進めてまいります。人材アウトソーシングサービスの事業環境が大きく変化する中で、グループとしてより一層の成長を実現していくためには、主力3事業を軸とした更なる発展と新規事業の創出が不可欠だと考えます。中期経営計画達成に向けた重点戦略は以下のとおりとなります。
[戦略Ⅰ]主力事業を軸としたオーガニック成長の継続
高い成長性と競争力を兼ね備える「障がい者雇用支援」、「サステナビリティ支援」、「地方創生支援」を注力事業領域と定め、グループの成長を牽引していきます。また、人材アウトソーシングサービスについては、主力のコールセンター派遣は、AIやDXの加速により需要が縮小する可能性が高いことから、高付加価値化による差別化を図ることで、競争優位性を高めていきます。
[戦略Ⅱ]グループシナジーによる企業価値の向上
各事業が持つ強みや顧客基盤を最大限に活用し、新たな事業機会を創出することで、さらなる成長を目指します。特に障がい者雇用支援サービス、環境経営支援サービス、広域行政BPOサービスにおいては、優良な顧客マーケットに対し、新サービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を進めます。また、その他の既存事業においても、グループ間の連携強化により、営業の最大化を図ります。
[戦略Ⅲ]AI/DX活用による収益性向上、経営効率の向上
AIやDXの積極活用を全社的に推進してまいります。バックオフィス業務については、デジタル化・自動化を積極的に進めていくことで、大幅な業務改善とコスト削減に取り組みます。営業面においても、AIの活用により、営業戦略の策定、顧客分析、営業プロセスを革新し、より効率的かつ効果的な営業活動を実現します。
[戦略Ⅳ]次世代を担う多様な人材の育成
「社員の成長が会社の成長につながる」という方針の下、多様な個性を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、社員一人ひとりがいきいきと活躍し、共通の価値観のもとで共に成長できる組織を目指します。また、グループ経営を担う中核人材の育成にも注力し、変化を恐れず、積極的に挑戦できるリーダー人材を育成することで、持続的な成長と発展を支えていきます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
現状と今後の経営環境を踏まえ、以下、エスプールグループが中長期観点から対処すべき課題は以下のとおりです。
① 既存事業の継続的な発展
持続的な成長を実現するには強固な収益基盤を構築することが重要であると考えています。その根幹となる既存事業では、継続的な改善および高付加価値化によって競争優位性を高めることで、安定収益の確保を目指します。また、各事業が持つ強みや顧客基盤を活用し、派生事業の開発を進めることで収益構造の多角化に取り組み、さらなる成長を目指します。
② 特定事業への依存度の軽減
エスプールグループの営業利益の構成比は、障がい者雇用支援サービスと人材派遣サービスの2事業で79%を占めています。環境変化などにより主力事業の収益が悪化した場合には、業績に大きな影響を与える可能性があることから、新たな収益の柱の構築が必要であると認識しています。具体的には、市場拡大が期待できる広域行政BPOサービスや環境経営支援サービスなど新たな事業領域での成長を目指していきます。
③ 優秀な人材の確保
エスプールグループのビジョンに共鳴する優秀な人材を採用し、組織体制を強化していくことが、持続的な成長のためには必要だと考えています。社会課題を敏感に察知し、主体的に解決に取り組むことができる人材を採用するために、社会的意義のある事業をより一層推進していきます。また、優秀な人材が、高い意欲を持って長期的に活躍できるよう、キャリアチャレンジ制度やカンパニー制など、社員の挑戦を後押しする制度の導入や、従業員持株会の奨励金付与率100%や健康経営の推進などを通して、従業員が安心して働ける環境整備に取り組んでいます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に記載しております。なお、エスプールグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、エスプール株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があります。また、以下の記載はエスプールグループの事業もしくはエスプール株式への投資に関するリスクを完全に網羅するものではありませんので、その点ご注意ください。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてエスプールグループが判断したものであります。
① 事業の許認可について
人材派遣サービスは、労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)に基づく労働者派遣事業として、厚生労働大臣の許可を受けています。労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、派遣事業を行う事業主が、派遣元事業主としての欠格事由に該当したり、労働者派遣法もしくは職業安定法の規定またはこれらの規定に基づく命令処分に違反したりする場合には、事業の許可を取り消され、または事業の全部もしくは一部の停止を命じられる旨を定めております。
また、職業安定法に基づく有料職業紹介についても、労働者派遣法と同様の取り扱いがあります。有料職業紹介事業者としての欠格事由に該当したり、当該許可の取消事由に該当したりした場合には、同様の措置がとられる旨を定めています。
エスプールグループでは、許可を取得している会社ごとに担当部署を配置して、日々の業務における法令遵守のための社内フローの整備や、その遵守状況のチェック体制を整えて法令リスク管理に努めております。しかしながら、万一、将来何らかの理由により法令違反に該当し、事業許可取り消しや当該業務の全部または一部の停止の命令を受けた場合には、業績に影響を与える可能性があります。
② 法的規制について
エスプールグループの行う事業に適用のある労働基準法、労働安全衛生法、労働者派遣法、職業安定法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び厚生年金保険法、個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)その他関連法令は、労働市場を取り巻く社会情勢の変化に応じて、今後も改正や解釈の変更等が想定されます。今後何らかの制度変更が行われた場合、エスプールグループが行う事業についても、影響を受ける可能性があります。
③ 社会保険・雇用保険について
エスプールグループは、業務実施にあたる派遣スタッフについて、健康保険法、厚生年金保険法の範囲内でエスプールグループにて定めた運用方針に基づき、契約形態及び勤務実績に応じて、社会保険(健康保険及び厚生年金保険)や雇用保険に加入させる取り扱いを行っております。
エスプールグループでは関係法令を遵守しておりますが、今後関係法令やその解釈の変更が行われた場合並びに所轄官庁の判断により指摘を受けた場合、業績に影響を与える可能性があります。
また、今後、関連法令の改正や社会情勢の変化等により、エスプールグループの社会保険負担額や雇用保険負担額が増加する可能性があり、この場合には業績に影響を与える可能性があります。
④ 障害者雇用促進法について
エスプールグループの提供する障がい者雇用支援サービスは、障がい者雇用に積極的に取り組む企業に向けて、雇用の各場面における課題解決を支援するソリューションを提供するものであります。当該サービスの需要は、障害者雇用促進法(障害者の雇用の促進等に関する法律)が規定する企業の障がい者の雇用義務に係る法定雇用率に一定の影響を受けます。障害者雇用促進法が規定する障がい者の雇用に関する法定雇用率は引き上げる方向で継続的に見直しがなされることとなっておりますが、今後の法改正によって雇用義務が緩和されたり、雇用義務そのものがなくなったりした場合には、事業運営に重大な影響を与える可能性があります。
⑤ 障がい者雇用支援サービスのビジネスモデルについて
エスプールグループの提供する障がい者雇用支援サービスは、知的障がい者の就労機会の創出と経済的自立の支援を目指して独自に開発したビジネスモデルです。そのため、エスプールグループでは事業主管部門と法務部門が連携し、関連諸法規の遵守に万全の態勢で臨んでおりますが、法律の改正、新たな規制、行政指導等によって事業活動が制限される可能性があります。
また、エスプールグループでは社会課題の解決という高い理念のもとに、法令違反等が生じないよう細心の注意を払って事業活動を行っております。しかし、競合他社の模倣等により、何らかの理由でエスプールグループのビジネスモデルの評判が損なわれる可能性、またはエスプールグループに対する好ましくない風評が立つ可能性があります。
これらの場合には、計画どおりに事業運営を行うことができず、業績に重大な影響を与える可能性があります。
⑥ 障がい者雇用支援サービスの運営する農園について
エスプールグループの提供する障がい者雇用支援サービスにおいては、障がい者を雇用しようとする企業向けの貸農園を運営しております。農園には屋外型と屋内型の2種類があり、外注する工事の発注や進捗管理を担当する専門部署を配置するなど、設備の構築・保守には万全を期して運営しております。しかし、台風や地震などの災害や、人為的なミス、事故、設備上の問題、または第三者による不法行為、あるいはその他運営上のトラブル等が発生した場合、これらに起因して農園の運営に支障が出る可能性があります。
その場合、信頼性や企業イメージが低下して顧客の維持・獲得が困難になり、エスプールグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 個人情報の管理について
エスプールグループは、事業を行う上で、派遣スタッフ等の個人情報を保有し、基幹業務システムにて一括管理しております。これらの個人情報の取り扱いについては、個人情報の保護に関する規程を定め、万全の管理体制を施し、個人情報保護法その他関連法令の遵守に努めております。また、不正アクセス、破壊及び改ざんに対して、基幹業務システムのセキュリティ投資を積極的に行い、厳正な対策を講じています。
また、エスプールグループの各事業に従事する社員や、派遣先のコールセンター等で就業する派遣スタッフは、顧客管理下の個人情報や営業機密に触れる機会があります。エスプールグループでは、顧客の営業機密管理及び漏洩防止のため、全ての社員・派遣スタッフに対して、採用時に守秘義務に関する誓約書を取り付けます。また、集合研修やオンライン研修を通じて定期的に教育・研修を行い、情報の取り扱いの重要性の啓蒙に努めております。
以上のような対策を講じても、個人情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、エスプールグループのイメージの悪化等により、エスプールグループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
⑧ 事業投資について
エスプールグループは、環境変化に対応するために、同業または関連する事業分野の企業または事業の買収や投資を積極的に検討・実行しています。企業買収や事業投資の際には、事前のデューデリジェンス等により経営状況や市場動向を調査した上で慎重に進めるとともに、エスプールグループに合流した後においても、既存の子会社と同様にグループ間の情報共有や営業網の共有等を通じて業績を向上させていくよう努めております。しかしながら、社内外の要因により必ずしも見込みどおりに進むとは限らず、買収資産の毀損や収益性の低下によって、のれんや固定資産の減損、関係会社株式評価損等により、業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 大規模な自然災害及び感染症等の影響について
エスプールグループは、全国に事業拠点を有しており、自然災害や新型感染症等が発生した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。特に、障がい者雇用支援サービスにおいては、運営する農園設備が、台風や地震、大雪や豪雨、竜巻等の自然災害による被害が生じ、長期にわたり農園の稼働が困難になった場合には、業績に影響を与える可能性があります。
⑩ 情報システム障害について
エスプールグループでは、事業管理活動の多くをコンピュータシステム及びネットワーク網に依存しております。エスプールグループでは、コンピュータシステムの障害に備えるため、バックアップサーバーの設置を行っています。また地震等の災害に備えるため、外部のデータセンターに運営を委託しています。しかしながら、予期せぬトラブル等によりコンピュータシステムが停止した場合、あるいは、ネットワーク網に障害が発生した場合には、業績に影響を与える可能性があります。
⑪ 人材の確保について
[社員]
エスプールグループの持続的な成長のためには、優秀な人材の確保・育成が不可欠です。このため、独自の採用イベントやインターンシップの実施、多様なキャリアパスの提供や福利厚生の充実化など、魅力的な職場環境づくりに努めています。また、階層別研修やジョブローテーションといった育成プログラムも充実させ、社員の成長を支援しています。健康経営の推進など、働きやすい環境づくりにも力を入れており、社員の定着率向上にも貢献しています。しかしながら、これらの施策が十分な成果を上げられず、人材確保が計画通りに進まない場合は、事業展開に遅延が生じる可能性があります。
[派遣スタッフ]
派遣スタッフの確保に関しても、事業拡大には欠かせない要素です。募集拠点の拡充やWEB面接システムの導入など、採用方法の多様化を図り、より多くの求職者にアプローチしています。しかし、これらの施策が十分な効果を発揮できず派遣スタッフを確保できない場合は、業務遂行に支障が生じる可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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