Schoo(264a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


Schoo(264a)の株価チャート Schoo(264a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 Schooは、「世の中から卒業をなくす」というミッションを掲げ、学びや教育を起点とした事業を展開しております。

 社会人の「学び手」に向けては、法人向け研修サービス「Schoo for Business」、個人向け学習サービス「Schoo for Personal」を提供し、高等教育機関・社会人教育事業者の「教え手」に向けては、学習管理プラットフォームサービス「Schoo Swing」を提供しております。全社売上高に占める「Schoo for Business」の割合が90%を超えており、Schooの主力サービスとなっております。

 なお、Schooの事業は、大人の学び事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

<主要なサービスの概要>

(1)「学び手」に向けたサービス

価値の源泉

 社会人の「学び手」に向けては、法人向けと個人向けの「Schoo」サービスを提供しております。その特徴の1つとして、法人向けと個人向けのサービスの基盤が同一であることが挙げられます。これにより、学習意欲の高い受講者のフィードバックにより最適化されたプロダクト及び今学ぶべき幅広い学習コンテンツを、学ぶ文化の醸成・浸透を課題とする法人顧客へ提供することが可能になり、「受講者視点での学習体験」によるSchoo独自の価値を創造することができております。

 2025年9月末時点の「Schoo」サービス全体の有効会員数は約135万人となります。有効会員数は、当サービスに登録された全会員から退会した会員を差し引いた、当サービスの会員として有効な登録会員数であります。

 

学習コンテンツの特徴

 創業以来蓄積してきた9,000本以上の豊富な学習コンテンツに加え、それらのコンテンツ企画・制作及び配信を可能にするノウハウは、Schooの強みであります。

 学習コンテンツは「時代にリンクした学び」をテーマに掲げ、「ビジネス基礎力」「デジタルリテラシー」「デザイン力」「AI時代の人間力」「リベラルアーツ」という5つの大きな学習領域を定義し、新しい学びのコンテンツを企画開発しております。これらの5つの学習領域が統合され身についていくときに、大量消費・大量生産を原動力とした成長経済から、社会課題を原動力とする持続可能社会をつくり上げていく力が身につくと考えております。

ビジネス基礎力

基本的なデジタルツールを活用する力、ロジカルシンキングの基礎、企画書の作り方、ビジネスライティングなど、ビジネスの現場で「いま」求められるベーススキルを身につけます。

デジタルリテラシー

デジタル社会ではインターネット上に存在するデータや情報を、判断・活用・探求していく能力が重視されています。テクノロジーを正しく活用し、必要な情報を見極め、論理的に思考し、新しい価値を生み出す力を身につけます。

デザイン力

アイデアを形にし社会を豊かにする「デザイン力」を身につけます。あらゆるスキルと掛け合わせることで、課題を解決し、自ら未来を創造するデザインの力が今、注目されています。授業では「モノ」のデザインから「コト」のデザインまでを網羅します。

AI時代の人間力

社会のデジタル化が加速し、AIによる仕事の代替が進む中で、AI社会の人間の役割とは何かが問われています。創造力や高度なコミュニケーション、不確実な問題への対応力、イノベーションを生む思考など、人間ならではの能力を磨きあげていく学びを身につけます。

リベラルアーツ

未来に向かったイノベーションを生み出す時に底力となる基礎学力を身につけます。数学や自然科学からアート、歴史など、単純に広い知識を得るだけでなく、学ぶことを通じて問題解決のためのスキルや思考力、発想力を養います。

 動画制作・配信にあたっては、1本1本の学習動画の構成演出や台本等の作成、ベテランの放送技術スタッフによるスタジオでの生放送や収録を行っており、毎日約60分の生放送授業の配信と月50本以上のコンテンツ制作を実現する体制を構築しております。

 

 

 

 

 

 

 

■「Schoo for Business」(法人向け)

 Schooの主力サービスである「Schoo for Business」は、自律型人材を育成するオンライン研修サービスです。

 法人向けの研修サービスでは、階層別研修や職種別研修等で業務に必要な知識やスキルを確実に学習しながら、社員が自らの意思で能動的に学習し成長する仕組み作りをサポートします。研修設計にあたっては、新入社員や中堅社員、管理職等に向けた200を超える研修テンプレートで体系化されたカリキュラムを用意しており、一人一人の社員の状況や課題にフィットした研修を提供することが可能です。第一線で活躍する現役のビジネスパーソンである講師陣による授業と最新トレンドも網羅した高品質な独自コンテンツにより、リアルな実体験による“生きた知見”とアクションプランまで踏み込んだ実践的な学びを得ることができます。さらに、オンライン集合学習機能(同時視聴、チャット、リアクション等)により、オンラインでも従来の集合型の研修のように社員同士でコミュニケーションを取りながら学習することができます。アーカイブの人気授業等を利用して社員同士で手軽に研修を実施することが可能で、部署内での勉強会や、部署を跨いだ学習コミュニティにも活用することにより、自発的に学ぶ輪を拡げ、学習文化を社内に創り出すことを促進します。

 研修管理者向けの視聴履歴の管理・分析機能やレポート提出機能は、個々の受講状況や学習傾向、興味やキャリア志向を可視化することで、今後の育成方針やキャリアプラン検討に活かすことができます。2023年12月に標準機能として追加されたDXスキル診断機能は、設問形式で経産省のデジタルスキル標準に準拠したスキルを診断します。個人や組織全体のDXに関する課題や強みをグラフで可視化し、診断結果に応じた授業をレコメンドすることで、DX意識の向上やデジタル人材の育成をサポートします。また、40ID以上の契約企業には専属のカスタマーサクセス担当が導入準備から振り返りまでの3ヶ月間のサポートを実施し、導入初期段階の課題解決と継続的な運用のために伴走いたします。

 さらに、多様化・高度化する企業の人材育成および組織変革ニーズに対応するため、Schooは2025年より、主に大企業を対象とした組織変革コンサルティングサービス「Enterprise Drive(エンタープライズドライブ)」の本格展開を開始しております。「Enterprise Drive」は、学習活動および学びを起点として、働く個と組織が変容・変革していくプロセスを設計し、その実装から効果検証に至るまでを一体的に支援するコンサルティングパッケージです。本サービスは、「Schoo for Business」を基盤とし、学習促進及び集合学習支援による行動変容の創出、制度設計やキャリア自律支援を含む人材・組織施策の設計支援、並びに企業内大学の運営支援やインナーブランディング支援等を組み合わせることで、企業における組織変革の推進を総合的に支援しております。これにより、Schooはサービス提供領域を従来のオンライン研修提供に留めることなく、学習を起点とした人材育成および組織変革の実行支援までを含む領域へと展開を進めております。

 「Schoo for Business」の利用にあたっては、月額利用料が1IDあたり税込1,815円(ボリュームディスカウント有り)及び初期費用が税込121,000円になります(本書提出日現在)。2015年3月のサービス開始時点より累計4,500社以上(注1)の法人企業で導入されております(2025年9月末時点)。さらには、「学び」を起点に多角的な側面から地方創生を実現することを目的として、地方自治体への導入を推進しております。その取り組みの1つとして、鹿児島県奄美市及び奄美大島内4町村と地方創生推進の包括的パートナーシップ協定を締結しております。「学び」により、地域に根付く地元企業の事業促進や拡大、個人の稼得能力の向上を実現し、地域社会の経済活性化に貢献していきたいと考えています。

 

■「Schoo for Personal」(個人向け)

 2012年1月から提供する「Schoo for Personal」は、『一生、学べる学校』をコンセプトとしたオンライン学習サービスです。

 当該サービスは、スマートフォンやタブレット、PCなどで受講できます。その特徴は生放送授業に対して受講生がチャット機能でタイムライン上にコメントを送り、講師や他の受講生とコミュニケーションをとれることです。授業中は講師への直接の質問や受講生同士で相談することが可能であり、リアルタイムで疑問点などを解決することができます。また、各授業には『受講生代表』と称するSchoo社員が参加しています。受講生代表は、「学びを伝えたい講師」と「学びたい受講生」の間に立ち、授業の進行をスムーズに、時に身近に感じてもらえるようにファシリテーターとして一緒に授業をデザインしています。誰もが主役になれるような安全な学びの場所をつくるとともに、学び続けたい一受講生の代表として、Schoo自身も学び、楽しみ方や乗り越える方法を模索しています。こうした双方向型の学習環境による講師・受講生代表・受講生の一体感が、オンライン環境においても「共に学び続ける仲間に出会う」ことができるSchoo独自の価値を生み出しております。

 利用にあたっては、無料のオープン会員と有料のプレミアム会員があります。オープン会員は、生放送授業への参加、受講生同士・講師とのコミュニケーション機能などが利用できます。プレミアム会員の月額利用料は税込980円(本書提出日現在)になり、オープン会員の機能に加え、全ての録画授業の視聴や限定の生放送授業への参加などの特典を設けております。

 

(2)「教え手」に向けたサービス

■「Schoo Swing」(高等教育機関・社会人教育事業者向け)

 大学をはじめとする高等教育機関等向けの「Schoo Swing」は、『「学修者本位の学び」を当たり前に』をコンセプトとしたクラウドベースの学習管理プラットフォームサービスです。2021年9月にリリースしてから現在までに累計47校の導入実績を有しております(2025年9月末時点)。

 「Schoo Swing」は、オンライン授業の配信ツール、授業などのコンテンツを管理するためのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)、学習管理のためのLMS(ラーニング・マネジメント・システム)が一体となっており、授業中はもちろん授業前から授業後までのオンライン教育フローを一元化いたします。その特徴は、①対面授業とオンライン授業を柔軟に組み合わせた「ハイブリッド教育」を一つのツールで実現可能なこと、②独自の双方向学習機能により、教員と学生の「双方向コミュニケーション」による授業の共創が実現可能なこと、③学修データを取得・分析し、可視化することにより「授業と経営の質を向上」が実現可能なこと、であります。

 Schooは、オンラインを活用した良質な教育を提供することで、学生に、高等教育機関等での学びを武器に世の中に羽ばたいて欲しい(wing:翼)という願いと、社会に出て学びの重要性・尊さに気づいた時に再び大学に戻ってきて欲しい(swing:ブランコ)という思いを込めて、高等教育機関等のDX化を推進しております。

 

(注1)累計社数

 過去に一度でも「Schoo for Business」サービスの利用契約のあった企業社数で契約ベースのユニーク数となります。解約後に顧客の状況変化等で再契約に至った場合であっても1社としてカウントしております。

 

 

[事業系統図]

 

 

 


有価証券報告書(2024年9月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 Schooの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてSchooが判断したものであります。

 

(1)経営方針

MISSION:世の中から卒業をなくす

人は学ぶことで生きる知恵を身につけ、技術を革新させ、進化してきました。

「学び」には終わりはなく、学び続けることで社会が抱えている課題の解決速度が圧倒的に加速します。一方で、時間や場所、コスト、モチベーションなど、「学び」の障壁となるものもたくさんあります。これらの障壁を取り除くことで、すべての人が学び続けられる世界をつくることがSchooの使命です。

このミッションに伴い、”SCHOOL”の「終わりの”L”をなくす」ことで、Schooという社名は生まれました。

 

VISION:「あたたかい革命」が起こり続ける社会を残す

私たちが暮らすこの社会は、多くの人々が生んだ発明、努力、願いによってつくられました。ですが、少子高齢化という揺るぎない流れが、今の社会システムに留まることを許さず、たくさんの劇的な変化を私たちに要求しています。「誰かを想い、何かを変えるために頑張ること」。それが私たちの定義する「あたたかい革命」です。学びを通じた新しいつながりを編み、しがらみや壁を取り払って、社会課題を解く様々なイノベーションを生み出す。私たちの子供やその先の世代に「未来はきっと良くなる」と信じ続けられる社会を残すことを目指しています。

 

(2)経営環境

 日本国内においては、少子高齢化等により2000年時点で約8,600万人いた労働生産年齢人口は2020年時点で約7,500万人まで減少し、2040年には約6,200万人まで減少すると予想されております(出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」)。労働生産年齢人口の減少が加速する一方、日本の労働生産性は停滞していることが社会課題として認識されております。

 株式会社矢野経済研究所によると、Schooの属する教育産業全体の市場環境(主要15分野計)(注1)は、2020年度には新型コロナウイルスの感染拡大によって生じた各種教室の休校措置や生徒募集活動の自粛など事業活動の大幅な制限により、市場を縮小させました。一方で、2021年度は、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を講じた上で事業運営が概ね継続できたこと、対面授業とオンライン授業の併用などによるサービス提供体制が確立したこと、コロナ禍で需要を高めたサービスが引き続き好調に推移したことなどを受けて全体市場が回復しました。2023年度は少子化の進行や物価上昇による家計の教育投資抑制などの影響を受けて、全体市場としては前年度割れとなりましたが、「資格・検定試験市場」「語学スクール・教室市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」の4分野は前年度の市場規模を上回りました。

 2024年度は、政府の賃上げ促進政策などを背景として、教育への投資回復が一定程度進むことが想定され、教育産業主要15分野のうち、8分野(「学習塾・予備校市場」「幼児向け英会話教材市場」「資格取得学校市場」「資格・検定試験市場」「語学スクール・教室市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング市場」)が成長することによって、教育産業全体市場としては前年度比1.0%増の2兆8,619億7,000万円のプラス成長で推移すると予測されております(出典:矢野経済研究所2024年10月2日発表「教育産業市場に関する調査を実施(2024年)」)。

 社会人教育市場では、コロナ禍によるDXの加速化やニューノーマル、労働生産性向上やリスキリングへの取り組み、持続的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」への関心の高まりなどを背景に、社会人は働き方の多様化による「学び」直しの加速、企業は「学ぶ」機会の提供による従業員へのエンゲージメントの向上、高等教育機関は学生の確保のため社会人へ「学ぶ」機会を拡大、教育事業者は社会人のニーズにマッチした「学び」の提供など、時代の変化に即した知識・スキルの習得と、社会人が学びやすい環境の整備の必要性を強めております。

 このような状況の中で、Schooは、「学び」を起点として、人や社会の基盤となるサービスを提供したいと考えております。社会が抱えている課題はそれぞれが複雑に絡み合い変化・増減し続けていますが、学び続ける人が増えることで解決に寄与すると考えております。Schooは、単なる学習サービスを提供する会社ではなく、「学び」によって継続的に成長できる社会を実現するために“世の中から卒業をなくす”ことを目指しております。

 Schooの事業の最大の強みは、「オンライン×みんなで」で生まれるコミュニティの性質を持った学習形態を提供するプロダクトと、10年以上に亘って蓄積してきた「受講生と共に内製で作り上げた約8,500本(注2)」の学習コンテンツであります。また、Schooは主にSaaS(注3)と呼ばれるクラウド環境下でサービスを提供しており、主要サービスの収益は、利用料を定額課金するサブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル(注4)となります。このため、サービスの提供が開始された後は契約更新時に解約されない限り継続的に売上高が積み上がる性質を持っており、新規や追加の契約金額が解約金額を下回らない限りは収益が前年度を上回るという安定性を有しつつ、その収益基盤をもって安定的な成長を目指すことが可能となるビジネスモデルであると考えております。こうしたSchooサービスの強みを活かし、上述のように順調に拡大する市場を着実に獲得してまいります。

(注1)主要15分野計

 「矢野経済研究所2023年10月6日発表「教育産業市場に関する調査を実施(2023年)」において、①学習塾・予備校、②家庭教師派遣、通信教育(③幼児向け・④学生向け・⑤社会人向け)、⑥幼児向け英会話教材、⑦資格取得学校、⑧資格・検定試験、⑨語学スクール・教室、⑩幼児受験教育、⑪知育主体型教育、⑫幼児体育指導、⑬企業向け研修サービス、⑭eラーニング、⑮学習参考書・問題集を指します。

(注2)学習コンテンツの本数

 2024年11末時点における視聴可能な学習コンテンツ数となります。

(注3)SaaS

 Software as a Serviceの省略表記で、パッケージソフトウエアをクラウドサービスとしてネットワーク経由でお客様に提供する形態で販売するサービスです。

(注4)サブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル

 サービス利用期間に応じたサービス利用料金をサブスクリプション(定期購入)の形態で受領するビジネスモデルです。一度契約すると、解約しない限り継続的に繰り返し収益が獲得できるという意味から、サブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル(継続収益)と呼びます。なお、このビジネスモデルにおいては、前期までに獲得した契約は当期収益の基礎となり、当期の売上高はこの前期までに獲得した契約と当期新しく獲得した契約で構成されることとなります。

 

(3)経営戦略

 Schooは、「世の中から卒業をなくす」ことを実現するため、学びや教育を起点として、人や社会の基盤となるサービスを提供してまいります。そのために、主力サービスである「Schoo for Business」のサービス価値を向上させ、持続的な成長を支える強固な経営基盤を構築するとともに、新規顧客の獲得及び市場のニーズに応えるイノベーティブなサービス・事業の進化に向けた取り組みを進める方針であります。また、事業を拡大していくことにより積み上げる経営資源を活用し、日本国内で「社会人教育の第一想起」を獲得し、社会人教育市場のリーディングカンパニーの地位確立を目指して事業を展開してまいります。

 Schooでは経営戦略をより早期かつ確実に達成するために、主に以下の取り組みを実施しております。

①マーケティングとセールスの強化

 Schooの持続的な成長のためには、Schooが提供するサービスの導入を加速度的に増加させることが重要であると認識しております。

 Schooは、大企業及び中堅企業(注1)への「Schoo for Business」の導入拡大を成長戦略の柱に据えて、Web広告を通じたオンラインマーケティング施策の強化、組織営業力の強化のほか、大企業向けには、SaaSプロダクトと顧客課題に寄り添うオプションサービスを組み合わせることにより、顧客ニーズへの対応力を高める取り組みを積極的に行っております。

(注1)大企業及び中堅企業

 Schooは、従業員数2,000名以上を大企業、従業員数600名以上2,000名未満を中堅企業として顧客カテゴリを定義付けしております。

 

②カスタマーサクセス体制の強化

 Schooは、毎月の利用料を積み上げて継続的な収益を長期的かつ安定的に確保できる収益構造(サブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル)のSaaSを軸とした事業を展開しております。そのため、収益力を更に高めるには、初期段階の導入課題、運用課題を解決し、導入企業の利用継続を促進及びアップセルを推進することが重要であると認識しております。

 Schooは、顧客体験価値の向上が顧客による継続利用及びSchooの収益向上に重要な役割を担っているとの認識のもと、導入初期段階の課題を解決し、継続的な運用サポートを提供するカスタマーサクセス体制を強化しております。法人向けの「Schoo for Business」については、初回導入時には特定社員向けの一部導入から開始し、その後全社導入に向けたアップセルを推進することで、ARPA(Average Revenue per Account)の向上を追求し、MRR(Monthly Recurring Revenue)を高めていく戦略を進めております。

 

 

③新規サービスの展開

 Schooが属する教育産業においては、コロナ禍によるDXの加速化やニューノーマルなど社会環境の著しい変化がもたらされたことから、急速な進化・拡大を続けており、Schooにおいても顧客のニーズを満たす新サービスの展開を常に検討しております。今後、Schooビジネスの強みであるオンライン学習サービスの販売と連関するサービスの商品化を進めることで、持続可能な新たな価値を創造していく方針であります。

 

(4)目標とする経営指標等

 Schooは、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するために、SchooのSaaSから生み出されるサブスクリプション型のリカーリング収益(経常的に得られるSchooサービスの利用料)を継続的に成長させることを基本方針としております。その達成状況を判断する上で、法人向けサービス「Schoo for Business」の、MRR(注1)、契約社数(注2)、ARPA(注3)及びNet Revenue Churn Rate(注4)を重要な指標としております。MRRは、毎月経常的に得られるSchooサービスの月額利用料の合計額であり、経営上の目標の達成状況を把握するものです。MRRは契約社数とARPAにブレイクダウンすることができます。そのため、MRRを高めていくためには、契約社数の拡大、ARPAの向上が重要であると考えております。また、Net Revenue Churn Rateを低く抑えることで安定した収益拡大に繋げます。

(注1)MRR

Monthly Recurring Revenue の省略表記で、月次定期収益のことをいいます。

(注2)契約社数

法人向けビジネスの顧客社数のことをいいます。

(注3)ARPA

Average Revenue Per Account の省略表記で、1顧客当たりの平均売上金額のことをいい、各四半期決算月の法人MRR実績を四半期末時点のサービス提供社数で割って算出した金額を記載しております。サービス提供社数は、サービスの利用契約のあった企業社数で契約ベースのユニーク数となります。

(注4)Net Revenue Churn Rate

解約率は、既存顧客のアップセル/ダウンセルを考慮したNet Revenue Churn Rateを採用しており、四半期決算月ごとに以下の算式により算出しております。

「{今月新規法人MRR(当月獲得)-(今月総法人MRR-前月総法人MRR)}/前月総法人MRR」の12か月平均

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 優秀な人材の確保及び育成

 今後の一層の事業拡大及び収益基盤の確立にあたり、優秀な人材の確保及び育成が重要と考えております。Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションに共感する優秀な人材を適時採用するとともに、Schooの事業領域において市場リーダーシップを構築していくため、各種研修等の人材育成制度を充実させることによって、既存社員の能力及びスキルの向上を図り、企業と人材が共に成長することのできる体制の整備・維持・改善を積極的に推進してまいります。

 

② 知名度の向上

 Schooの企業価値向上にとっては、「Schoo for Business」をはじめとした各サービスの知名度の向上を図り、社会人教育市場のリーディングカンパニーの地位を確立していくことが必要と考えております。また、知名度の向上は、大手企業との提携等も含めた事業展開をより有利に進めることや、サービスを支える優秀な人材を採用・確保することにも寄与すると考えており、それぞれに適した広告活動を推進していく方針であります。

 

③ 利益の定常的な創出及び財務健全性の確保

 Schooは、当事業年度に創業来初の黒字化を達成しましたが、広告投資を含む将来の事業成長のための投資及び当該事業成長を支える優秀な人材の採用強化を積極的に進めたことにより、前事業年度までの経営成績は営業損失となっております。一方で、先行投資に関しては金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等の資金調達により、今後の資金繰りに支障が無いように対応しております。

 Schooの収益モデルは、Schooサービスが複数年にわたり継続して利用されることで収益が積み上がっていくストック型の構造にありますが、収益を積み上げていくために費用が先行して計上されるという特徴があります。事業拡大に伴い増加傾向にある人件費及び採用費、先行投資として計上される広告宣伝費等の費用については、顧客基盤の拡大に伴い売上高に占める比率を低減させていくことが可能となります。

 今後の効率的な新規顧客獲得活動や継続率の確保と人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることにより、収益性の向上に努め、利益を定常的に創出できる体制を構築し、安定した財務健全性を確保していく方針であります。

 

④ 事業領域の拡大

 Schooは、主力サービスの「Schoo for Business」を中心に収益基盤を構築しておりますが、今後の更なる成長を実現するためには、積極的な新規事業の開発・育成をしていくことが課題であると認識しております。既存事業を拡大していくことにより積み上げる経営資源を活用し、学び続けられる仕組みを通じて社会課題の解決に貢献する、価値の高いサービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を図ってまいります。

 

⑤ 情報管理体制の強化

 Schooが運営する事業においては、顧客情報、個人情報を多く取り扱っており、これらの情報管理体制の一層の強化が重要であると考えております。

 個人情報保護方針及びインサイダー取引の未然防止を含む社内規程の整備並びに規程の運用の徹底、社内研修の実施を通じて、これらの情報については厳正に管理していますが、引き続き関連社内システムの一層のセキュリティ強化、社内研修の更なる整備等を図り、情報管理のための体制を強化してまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると判断した事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。

 本項の記載内容はSchoo株式の投資に関するすべてのリスクを網羅しているものではなく、Schoo株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。Schooは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であり、Schooのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」に記載のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてSchooが判断したものであります。

 

(1)競合について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 社会人教育市場については、多くの企業が参入しております。その中でも、Schooと同様のビジネスモデルを有している企業は複数社ありますが、サービスの特性、その導入実績、ノウハウによる技術等、様々な点から他社と比較して優位性を確保できていると認識しております。しかしながら、将来の成長が期待される市場であり、国内外の事業者が新たに参入してくる可能性があります。このため先行して事業を推進していくことで、さらに実績を積み上げて市場内での地位を早期に確立してまいります。しかしながら、今後において十分な差別化等が図られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、Schooの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)想定以上の解約が生じるリスクについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooの主力サービスである「Schoo for Business」はサブスクリプションモデルであることから、Schooの継続的な成長には新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の契約継続が重要であると考えております。予算及び経営計画には、実績をもとに一定の解約率を踏まえた継続率を見込んでおりますが、サービスの魅力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下などにより、Schooの想定以上の解約が生じた場合には、Schooの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 そのためSchooでは、カスタマーサクセス体制の強化によって顧客満足度を高める施策を実施するとともに、機能開発やサポートの充実により継続率の維持・向上を図っております。

 

(3)継続的な投資と損失計上について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooは、継続的な成長のため、事業に対する投資を積極的に進めていく方針であります。近年、オンライン広告等を活用した顧客の集客及び優秀な人材獲得を積極的に進めていることや、Schooのビジネスモデル上、継続的にSchooサービスを利用する顧客を増加させることで収益を積み上げ、投資回収を図る形態であることから、2023年9月期までの経営成績は営業損失の計上となっております。Schooは、継続的な成長のために、営業や開発等における優秀な人材の採用・育成を計画的に行うとともに、知名度と信頼度の向上のための広報・PR活動、顧客獲得のためのマーケティングコスト投下等を効果的に進め、売上高拡大及び収益性の向上に向けた取り組みを行っていく方針であります。しかしながら、先行投資に応じた結果の収益を確実に予測することは困難であり、需要が予測と比較して低迷する可能性を含んでおります。今後も引き続き、費用対効果を慎重に検討の上、継続的な投資を進めていく予定ですが、一定期間内で投資に応じた効果が得られない場合には、営業損失の計上が継続するなど、Schooの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しては、営業利益を定常的に創出するべく、新規顧客の獲得や既存顧客の解約防止等に注力してまいります。

 

(4)システムトラブルについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooが展開する事業は、インターネットを介してサービスを提供する形態であり、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、自然災害、事故、不正アクセス、その他何らかの要因によりシステム障害やネットワークの切断等予測不能なトラブルが発生した場合には、Schooの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、Schooのサービスは、外部クラウドサーバAmazon Web Services社が提供するサービス(以下「AWS」という。)を利用して提供しており、AWSの安定的な稼働がSchooの事業運営上、重要な事項となっております。これまでのところ、SchooにおいてAWSに起因する重大なサービスの停止やトラブル等は起こっておりませんが、システムエラーや人為的な破壊行為、自然災害等のSchooの想定していない事象の発生によりAWSが停止した場合には、顧客への損害の発生やサービスに対する信頼性の低下などにより、Schooの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があり、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。

 SchooではAWSが継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生又はその予兆を検知した場合には、Schooの役職員に連絡が入り、早急に復旧するための体制を整備しております。AWSは、FISC安全対策基準(注)を満たす安全性を備えております。

(注)FISC安全対策基準とは、金融庁が金融機関のシステム管理体制を検査する際に使用する基準のことを指します。

 

(5)提供するアプリケーションの重大な不具合について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooが提供するアプリケーションは、開発計画から本番リリースに至るまでの開発プロセスが定められております。顧客へ提供する前に、品質のチェックを十分に行った上で本番リリースをしておりますが、顧客への提供後に重大な不具合(バグ等)が生じ、補修等追加コストの発生や信用の失墜、損害賠償責任が発生した場合、Schooの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)情報管理体制について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooでは、業務に関連して多数の個人及び顧客企業の情報資産を取り扱っております。万が一、こうしたデータの情報漏洩、改ざん、又は不正使用等が生じた場合、若しくは何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客への損害賠償やサービスに対する信頼性の低下などにより、Schooの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があり、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないと認識しております。

 Schooにおいては、2021年8月に情報セキュリティマネジメントシステム(JIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013))の認証を取得し、当該公的認証に準拠した体制を整備しております。また、個人情報保護管理規程、機密情報管理規程など、重要な情報資産の保護に関する規程等を整備運用するとともに、役職員に対し研修等を行い、情報管理の強化を図っております。加えて、情報セキュリティについては外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止についてもシステム的な対策を講じております。

 

(7)自然災害等の予期せぬ事象により、特徴である生放送ができなくなるリスクについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

 Schooの本社及び放送スタジオは東京都渋谷区にあり、首都直下型地震や南海トラフ地震等を例とする大規模自然災害等が発生した場合、被災地域における本社及び放送スタジオの損壊、停電、及び交通、通信、物流といった社会インフラの混乱及び途絶、取引先の被災、設備の損壊や電力供給の制限等の影響等を受け、業務の停止やコンテンツの収録及び生放送の配信ができなくなる可能性があります。自然災害等の事象が発生する場合に備えて、代替となる放送スタジオの確保、リモートワークに対応したシステムとセキュリティ整備等、不測の事態に伴うリスクを最小限に抑えるよう努めてまいります。

 

(8)配当政策について

(顕在化の可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。

 将来的には、各事業年度における経営成績を勘案しながら、株主への利益還元を検討していく所存でありますが、現時点において、配当実施の可能性及び実施時期は未定であります。

 

(9)税務上の繰越欠損金について

(顕在化の可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 2024年9月期末時点で、Schooに税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後Schooの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10)新株予約権の行使による株式価値の希薄化

(顕在化の可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooでは、Schooの役職員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しております。また、資金調達を目的とした新株予約権を発行しております。

 提出日現在における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は9.4%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、Schooの株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

(11)コンテンツの優位性が低下するリスクについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、自社で企画・制作をした豊富な学習コンテンツをSchooサービスの強みの1つとして認識しております。これらのコンテンツは、「学びの場」として提供するプラットフォームを通して優秀な人材の確保及び教育等により品質の維持・向上を図るとともに、日本国外の同業種の動向分析や他社との差別化を進めることで競争優位性を高めるよう努めております。しかしながら、巨大資本等を背景にした新規参入事業者等により、短期的に数多くの学習コンテンツが構築される脅威が発生する可能性等があり、その結果、Schooの提供するコンテンツの情報価値が相対的に低下し、Schooの提供するサービスの価値が比例して低下した場合、Schooの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(12)コンテンツ管理体制の整備・強化について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 オンライン学習サービス「Schoo」では、ライブ配信コンテンツのタイムラインにユーザー自身がコメントを投稿できる仕組みとなっています。したがって、健全性に欠けるコメントや他のユーザーを誹謗中傷するようなコメントがユーザーによって投稿される可能性があります。

 Schooでは、コミュニティガイドラインを策定し、サイト上に明示することによってサービスの適切な利用を促すよう努めています。また、ユーザーによる投稿内容が、利用規約で禁止している他のユーザーに対する脅迫、嫌がらせ等に該当する又は公序良俗に反する等、不適切と判断される場合には、運営会社が投稿情報の削除を行うことによって、健全なサイト運営を維持しています。また、専用のカスタマーサポートチームを設け、ユーザーからの問合せやクレームに対応することでユーザーコミュニティーとの良好な関係の構築にも努めています。

 このような体制を構築しているにもかかわらず、不適切な投稿に対してSchooが十分な対応ができない場合には、Schooがサイト運営者として信頼を失う可能性があり、Schooの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)インターネット関連市場について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooはインターネットを介してサービスを提供しており、インターネット及び関連サービス等の更なる発展が、Schooが今後成長を図る上で重要であると考えています。

 しかしながら、Schooが事業環境の変化に適切に対応できなかった場合、又は、新たな法的規制の導入等の予期せぬ原因によりインターネット関連市場の成長が鈍化した場合、Schooの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに対しては、最新の市場環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や法的規制の変化に迅速に対応できるよう努めております。

 

(14)技術革新について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooが事業展開しているインターネット関連市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早く、インターネット関連事業の運営者はその変化に柔軟に対応する必要があります。Schooが技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、又は、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、Schooの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクに対しては、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。

 

(15)Apple Inc. 及び Google LLC.の動向について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooの提供するオンライン学習サービス「Schoo for Personal」及び「Schoo for Business」は、ユーザーにスマートフォン向けアプリを提供しており、Apple Inc.及びGoogle LLC.の両社が運営するプラットフォームにアプリを提供することが現段階における事業展開の重要な前提条件です。Schooはプラットフォーム事業者の規約や方針変更に対する情報を収集し、適切に対応する方針であり、また、Webサイトによるコンテンツの配信も行っておりますが、これらプラットフォーム事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、Schooの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)著作権等の知的財産権が侵害される、ないしは侵害してしまうリスクについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooのコンテンツについて、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があり、権利侵害による信用力の低下や損害賠償請求等が発生した場合には、Schooの事業が影響を受ける可能性があります。

 これに対してSchooは、コンテンツ作成時における商標権、著作権の侵害有無の確認、各契約の著作物に関する権利帰属の契約書レビューを実施しております。加えて、Schooが事業活動を行うに当たり、第三者が保有する商標権、著作権、特許権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払い、著作権に関する社内研修の実施や弁護士に随時相談する体制の構築などの対策を行っており、当該リスクに一定程度対処できているものと考えております。なお、Schooは、著作権、商標権、知的財産権等に関連する法令等の下で事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。

 

(17)訴訟等について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooでは、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟や紛争は生じておりません。Schooは法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を整備しておりますが、今後何らかの事情によってSchooに関連する訴訟、紛争が行われる可能性は否定できず、かかる事態となった場合、その経過又は結果によっては、Schooの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)広告等の販促効果低下のリスクについて

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、持続的な成長のため、興味関心・利用意向の高いより多くのユーザーを獲得し、また既存のユーザーを維持していくことが必要であると考え、インターネット広告の出稿を主とした広告宣伝活動を実施しています。

 出稿媒体や実施タイミング及びその内容について費用対効果を検討したうえで、広告宣伝活動を行っております。販促効果の定量的なモニタリングなどの対応策も実施しているものの、マーケティング効果が十分に得られない場合に、新規ユーザーの獲得等が低下する可能性があり、Schooの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)法的規制等について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 現在のところSchooの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はありませんが、Schooは、事業者又は個人との間で業務委託契約を締結し、業務を委任する場合があり、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)が適用される場合があります。

 Schooは、教育・研修体制を充実すること等により、法令を遵守し事業運営を行う体制を整備しておりますが、運用の不備等により法令義務違反が発生した場合には、Schooの社会的信用の失墜等により、Schooの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)人材の確保や育成について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、継続的な事業拡大のためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が最も重要であると認識しております。しかしながら、Schooが求める優秀な人材が必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び事業拡大等に支障が生じることや、採用経費が計画から乖離すること等により、Schooの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクに対しては、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築、教育・研修体制の充実化に努めてまいります。

 

(21)内部管理体制について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、今後の事業拡大に対応するため、内部管理体制をさらに強化する必要があると認識しております。今後も人材採用及び育成を行うこと等により内部管理体制の強化を図っていく方針であります。しかしながら、事業の拡大ペースに応じた内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、Schooの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(22)特定人物への依存について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooの代表取締役社長である森健志郎は、Schooの創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。Schoo事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、Schooの事業活動全般において重要な役割を果たしておりますが、何らかの理由により同氏によるSchoo業務の遂行が困難となった場合、Schooの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 当該リスクに対しては、現在、同氏に過度に依存しないよう、経営体制の整備、人材の育成を行う等リスクの軽減に努めております。

 

(23)単一事業であることのリスク

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooの売上は、オンライン学習サービス「Schoo」とその関連サービスで構成されており、単一事業となっております。社会人向けのオンライン教育市場の成長傾向は継続するものと見込んでおり、また、新規事業の企画立案に取り組んでおりますが、当該市場の成長が鈍化するような場合、事業環境の変化等への対応が適切でない場合には、Schooの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(24)財政状態に関わるリスク

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 Schooは、必要に応じて資金を金融機関からの借入金により調達していますが、業績や財政状態の悪化あるいは金融不安等が発生した場合には、必要な資金を合理的な条件で確保できず、資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。また、今後の金利動向に著しい変化が生じた場合には、支払利息の増加等によりSchoo業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。想定外の経営環境の悪化等がない限り、適切な事業運営を継続することによりリスクに一定程度対処できるものと考えておりますが、金融機関との良好な関係の維持・強化に努めるとともに、手元流動性の確保や資本効率の向上等の観点から検討を行い財務基盤の強化に取り組むとともに、資金調達手段の多様化等を進め、低利かつ安定的な資金の確保に努めてまいります。

 

(25)外部講師の確保について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

 Schooのコンテンツ制作にあたっては、最新の経済・経営の諸問題や自己啓発等をテーマとして取り上げると共に、適確な見識をもって講義を行うことができる外部講師への委託が必要となります。現時点においてSchooでは、これらの講師を確保し、継続してコンテンツを企画・制作して提供できているものと認識しております。

 Schooは、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、Schooが求める適確な見識をもって講義を行うことができる講師を適切な契約条件によって確保できなくなった場合、Schooのコンテンツ制作に重大な支障が生じ、Schooの業績に影響を与える可能性があります。

 

(26)コンテンツ出演者の不祥事・風評等について

(顕在化の可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

 Schooは、講師や受講生代表等といったSchooコンテンツの出演者が、事故、事件、不祥事等を起こした場合、又は巻き込まれた場合、風説、風評及び報道等が為された場合等には、適切に対応することが必要となります。その結果、これまで蓄積してきたコンテンツにおいて、該当する出演者が出演するコンテンツが使用できず、今後、新たなコンテンツの制作に支障が生じた場合には、Schooの業績等に影響を与える可能性があります。これらの発生事象に対し、Schooが適切に対応できなかった場合、Schoo対応の如何に関わらず、Schooにとって悪影響がある形で当該発生事象が投資家、マスコミ報道、インターネット、その他社会一般に広まった場合等には、Schooのブランドイメージ等が損なわれ、Schooの業績等に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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