リガク・ホールディングス(268a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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リガク・ホールディングス(268a)の株価チャート リガク・ホールディングス(268a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】(1) リガク・ホールディングスグループの事業の概要リガク・ホールディングスグループは、理科学機器の専門メーカーとして、1951年の創業から約75年にわたるグループの歴史を通して、国内のみならず90ヵ国を超える世界各国において、X線回折、蛍光X線分析、X線イメージング等、X線技術を中心とした分析・計測機器の開発、製造、販売、サービス等の事業を展開し、リガク・ホールディングスグループは現在、リガク・ホールディングス及び国内外の連結子会社18社で構成されております。X線には、可視光線よりもはるかに短い波長(高いエネルギー)により物質を透過し、さらにX線を照射した物質との相互作用により二次X線である散乱X線や蛍光X線を発生させる特性があります。これらのX線の物理特性から得られる情報を測定・分析することにより、ナノスケールの微細構造を非破壊で解析し、物質の組成、結晶構造、含有元素等を特定・評価することができます。これらのX線の物理特性を分析技術として応用し、製品化したX線分析・計測機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、半導体製造のためのプロセス・コントロール、ライフサイエンスの発展に寄与する医薬品の研究開発等、アカデミア、産業分野を問わず、幅広く利用され、科学技術の発展に伴うX線分析ソリューションへの需要の高まりにより、その市場が拡大しております。 (2) リガク・ホールディングスグループの事業の内容① 用語の意味リガク・ホールディングスグループの事業の説明では多くの専門用語が使用されますので、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載している用語を含めて、以下に示す一覧表にて説明いたします。用語意味3D NANDメモリメモリセルを平面だけでなく、垂直にも並べた3次元構造のNAND型フラッシュメモリのことを指す。メモリセルを3次元構造に並べることで、チップ面積を増加させることなく大容量化することができる。IC境界補正いくつかのICチップを組み合わせて1つの大きな検出器を作成する際に、各チップ間の境界で検出されるデータを補正し、全体として一つの正しいイメージを表示する仕組みを指す。SiCシリコン(Si)と炭素(C)で構成される化合物半導体材料を指す。X線透過(イメージング)X線画像及びX線を用いた断層撮影法を指す。X線回折(XRD)結晶試料にX線を照射した際、X線が原子の周りにある電子によって散乱し、干渉した結果により起こる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を指す。粉末試料、加工材料試料等を解析することができる。X線透過装置様々な機械部品、電子基板、電子部品等のサンプルにX線を照射し、そのX線透過像から内部の構造や欠陥を非破壊で観察する装置を指す。X線トポグラフ(トポグラフィ装置)結晶試料にX線を照射して回折するX線の強度を記録し、2次元マッピング画像として撮影・観察する、イメージング技術による非破壊評価の手法を指す。様々な結晶材料内の欠陥を視覚化し、品質をモニタリングする際に用いられる。蛍光X線分析(XRF)波長分散型(WDX)とエネルギー分散型(EDX)に大別され、物質にX線を照射したときに発生する蛍光X線を利用して、定性分析や定量分析を行う元素分析手法のことを指す。光学系光線の性質を利用して、それを集中、発散、反射、屈折させるためのレンズ、反射鏡、プリズム等の器具や装置の総称を指す。散乱データの可視化プロジェクトX線回折で検出される散乱データが何を意味するかが分かるように、イメージとして可視化する仕組みを指す。電子回折結晶試料に電子線を照射するときに起こる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を指す。分光素子光学機器や光学系を構成する、入射した光線を波長毎に分けるレンズ、反射鏡、プリズム、フィルター、回折格子等を指す。ラマン分光分析試料にレーザー光を照射した際に発生するラマン散乱光を検出し、試料の化合物状態や結晶構造の情報を得ることでその分析を行う手法を指す。 ② 分析・計測機器の開発、製造、販売及びサービスリガク・ホールディングスグループは、X線技術を中心とした分析・計測機器の開発、製造、販売、サービス等の事業を展開しております。リガク・ホールディングスグループは、X線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、X線分析・計測機器の能力を左右する要素技術の研究開発に重点的に投資し、そうした要素技術をパーツ製品化した要素部品を自社で生産することにより、製品の高性能化、開発サイクルの短縮化、量産効果等を実現するアドバンテージを有しております。リガク・ホールディングスグループの研究開発は、PhD学位保持者をはじめ、高度な専門性を有する約300名のX線技術者をグループ内に擁し、加えて世界各国の著名な研究機関とも緊密なパートナーシップを構築しております。こうして生まれる他社とは差別化された高度なX線要素技術力は、それらの要素部品を搭載する製品の技術優位性と市場競争力の源泉となっております。リガク・ホールディングスグループは、自ら設計・開発するこれらの要素部品やそうした要素部品を搭載する分析・計測機器を製造するために必要となる機械部品や電子部品等を部品メーカーから直接あるいは商社を経由して仕入れするとともに、部品の製造や製品の組立ての一部を協力会社に外注委託しております。リガク・ホールディングスグループは、これらの部品や製品を仕入れし、それらから製造する分析・計測機器を大学や研究機関、企業の研究部門や品質管理部門及び製造部門等に販売しております。また、リガク・ホールディングスグループが販売する製品は精密機械であり、高い精度を長く保持し、万一障害が発生した場合に迅速な修復対応を求める顧客のニーズに応えるため、既納製品に対する消耗品・交換部品の供給、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、修理・点検、予防保守契約、機器の移設サポート等のアフター・サービスを提供しております。リガク・ホールディングスグループは、これらの顧客への製品の販売やアフター・サービスの提供を、地域に応じて直接あるいは代理店を起用して行っております。 ③ リガク・ホールディングスグループの事業の区分と各内容リガク・ホールディングスグループの事業は「理科学機器の製造・販売」の単一セグメントですが、その製品カテゴリーによる区分として、多目的分析機器事業、半導体プロセス・コントロール機器事業、部品・サービス事業の3つを設定しております。それぞれの事業の内容は以下のとおりです。 イ 多目的分析機器事業多目的分析機器事業では、以下のX線技術を利用する分析・計測機器の開発と販売を行っております。X線技術概要主要な製品X線回折結晶試料にX線を照射した際に生じる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を用いて、物質の組成や結晶構造を分析します。X線回折機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、医薬品の研究開発等に利用されております。全自動多目的X線回折装置 SmartLab超高速・超高精度単結晶X線構造解析装置XtaLAB Synergy-S蛍光X線分析分析の分解能に優れる波長分散型と測定の迅速性に優れるエネルギー分散型の機器を開発・販売しております。物質にX線を照射した際に生じる元素特有の蛍光X線を利用して元素情報を得る手法を用いて、物質の含有元素の定性・定量分析を行っております。蛍光X線分析機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、有害元素の適切な管理による環境規制への準拠等に利用されております。走査型蛍光X線分析装置ZSX Primus IV X線イメージングX線の物質透過性を利用して、工業材料や工業製品の内部構造を非破壊で画像化します。X線イメージング機器(X線CT)は、工業材料や工業製品の研究開発や生産プロセスにおける品質管理に利用されております。工業用デスクトップ3DマイクロX線CTCT Lab HX ロ 半導体プロセス・コントロール機器事業半導体プロセス・コントロール機器は、蛍光X線(XRF)、X線反射率(XRR)、X線回折(XRD)等の分析手法を組み合わせて、半導体ウェーハの汚染検査、薄膜評価、膜厚・密度測定、組成・結晶性評価、3次元形状測定等、半導体製造における様々なパラメータを測定し、プロセスをコントロールする工程で利用されております。個々のデバイスの欠陥を検知する半導体検査(Inspection)機器に対して、リガク・ホールディングスグループの製品は、デバイスの製造プロセスの品質を計測し、その改善に寄与することでデバイス製造の歩留まりの改善をもたらす、より高付加価値で、そのために高い需要成長が予測されている半導体計測(Metrology)機器です。リガク・ホールディングスグループの半導体X線計測機器は、世界大手の半導体メーカーのインライン品質管理や半導体製造機器メーカーの研究開発・品質管理等で役立てられております。主要な製品薄膜評価用蛍光X線分析装置WaferX310インラインX線膜厚・密度モニターXTRAIA MF-3000インラインHRXRD/XRR計測ツールXTRAIA XD-3300透過X線CD計測ツールXTRAIA CD-3200T ハ 部品・サービス事業部品・サービス事業では、以下に掲げる様々な事業を展開しております。事業概要主要な製品サービス顧客に販売した製品のアフター・サービスとして、消耗品・交換部品の供給、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、修理・点検、予防保守契約、機器の移設サポート等を提供しております。これらのアフター・サービスを製品のライフサイクルにわたって継続的に提供することを通して、長期的な顧客との信頼関係と定着率の高い顧客基盤の構築に貢献するとともに、販売製品のインストールベースの着実な増加がもたらすストック型のビジネスモデルを確立しております。-要素部品リガク・ホールディングスグループは、X線分析・計測機器の能力を左右するX線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、その高度なX線要素技術力をパーツ製品化した各種要素部品について、自社の製品に搭載するほか、それを評価する他社の技術ニーズにも応えて、一部を外販しております。例えば、リガク・ホールディングスグループの先端多層膜ミラーは、半導体製造のためのEUVマスク検査機器に不可欠な技術パーツとして半導体製造機器メーカーに供給されております。EUV多層膜ミラー その他の分析機器リガク・ホールディングスグループでは、X線技術を利用する分析・計測機器のほかに、熱分析・発生ガス分析装置、携帯型ラマン分光分析装置、水銀測定装置、動物用イメージング・モダリティ装置等の開発・販売を行っております。示差熱・熱重量同時測定装置TG-DTA 8122 (3) リガク・ホールディングスグループの概要等リガク・ホールディングスグループはリガク・ホールディングスとその国内外の連結子会社18社で構成され、リガク・ホールディングスグループを構成しているこれらの各社の役割・取扱製品等は以下のとおりです。リガク・ホールディングスグループの事業は「理科学機器の製造・販売」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は省略しております。なお、リガク・ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。グループ会社名(略称)有する機能事業を展開する国・地域役割又は取扱製品経営管理開発製造販売サービスその他所在地:日本RH〇 全世界グループ会社経営管理RC 〇〇〇〇 全世界理科学機器及びその要素技術製品RLC 〇日本精密機器の梱包及び運送NIC 〇〇〇〇 全世界水銀分析計所在地:米州RAH〇〇〇〇〇 全世界理科学機器及びその要素技術製品RdB 〇 中南米理科学機器(販売支援)所在地:欧州・中東RESE 〇〇 欧州・中東・アフリカ理科学機器RUK 〇〇 イギリス理科学機器RFR 〇〇 フランス理科学機器RITE 〇〇〇 全世界理科学機器の要素技術製品ROP 〇〇 ポーランド理科学機器(単結晶X線構造解析装置)MILabs 〇〇〇〇 全世界理科学機器(前臨床イメージング装置)RSI 〇〇 イスラエル理科学機器(半導体X線計測装置)所在地:アジア太平洋・中国RAPP〇 〇〇 アジア太平洋理科学機器(販売支援)RBC 〇〇 中国理科学機器(販売支援)RSHC 〇〇 中国理科学機器RPDA 〇 アジア太平洋理科学機器及びその要素技術部品RIPL 〇〇 インド理科学機器(販売支援)RTTW 〇〇 アジア太平洋理科学機器(販売支援) 本項目及び「第2 事業の状況 6 研究開発活動」で記載しているリガク・ホールディングスグループの各会社名は以下のとおりです。会社名略称リガク・ホールディングス株式会社(リガク・ホールディングス)RH株式会社リガクRC理学ロジスティクス株式会社RLC日本インスツルメンツ株式会社NICRigaku Americas Holding, Inc.RAHRigaku do Brasil Ltda.RdBRigaku Europe SERESERigaku UK, Ltd.RUKRigaku France S.A.R.L.RFRRigaku Innovative Technologies Europe s.r.o.RITERigaku Polska Sp.z o.o.ROPMILabs B.V.MILabsRigaku Semiconductor Instruments Ltd.RSIRigaku Asia Pacific PTE Ltd.RAPP理学電企儀器(北京)有限公司RBC理学電企(上海)儀器有限公司RSHCRigaku Portable Devices Asia LimitedRPDARigaku India Private Ltd.RIPL理学股分有限公司 (注)1RTTWRigaku Innovative Technologies, Inc. (注)2RITApplied Rigaku Technologies, Inc. (注)2ARTRigaku Analytical Devices, Inc. (注)2RADNewton Scientific, Inc. (注)2NSI (注)1.理学股分有限公司は、2025年5月5日付で設立しております。2.RIT、ART、RAD及びNSIは、2023年12月にRAHへ吸収合併しましたが、RAHの中の部門として残っているため、当略称は部門としての略称として使用しております。 事業の系統図は以下のとおりです。

有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、リガク・ホールディングスグループが当連結会計年度末において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (1) 会社の経営の基本方針① リガク・ホールディングスグループが目指す姿 ~A One-of-a-Kind Global Technology Company~リガク・ホールディングスグループは、新しい時代環境に適応し、事業環境の変化を捉えて成長することで社会に貢献していくことを目指して、2022年にリガク・ホールディングスグループの「Mission, Vision and Values(注1)」を制定いたしました。リガク・ホールディングスグループは、この「Mission, Vision and Values(注1)」に則り、X線技術を中心とした最先端の分析ソリューションを顧客や社会に提供し、様々な活動分野で生まれる技術イノベーションを支援していくことを通して、「視るチカラで、世界を変える」を実践し、企業理念である「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」を追求しております。また、リガク・ホールディングスグループは、かかる経営の基本方針に則り、持続可能な社会の実現に貢献し、それによる企業グループとしての持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、強みとする技術資産、人材資産及び顧客資産を最大活用します。さらに、そうした社会への貢献とあわせて、世界各地の拠点が有する多様性を武器に「グローバル・ワン・リガク(注2)」の総合力を結集し、それらを最大活用することで、優れた技術力をベースとしたリガクらしいユニークな成長モデルを創造する「A One-of-a-Kind Global Technology Company」を目指しております。 A One-of-a-Kind Global Technology Company(注) 1.「Mission, Vision and Values」の詳細は、ウェブサイトをご参照ください。https://rigaku-holdings.com/group/2.リガクで働く全世界の多様性を持つ仲間がグローバル企業としての全体最適を共有・尊重し、役割に応じてそれぞれが持つ能力を結集した「One Team」で、その統合された能力を最大発揮するリガクの企業スピリット。 ② 事業ポートフォリオ戦略の基本方針リガク・ホールディングスグループは、理科学機器の専門メーカー(注3)として、事業ポートフォリオに「多目的分析機器」、「半導体プロセス・コントロール機器」、「部品・サービス」の3つの製品カテゴリーを持ち、リガク・ホールディングスグループの経営資源は、これらに集中配分しております。リガク・ホールディングスグループは、この事業ポートフォリオ戦略の基本方針に基づいてさらなる選択と集中の推進を図り、X線技術を利用したソリューション力をより一層強化するための外部とのパートナーシップの確立やM&A投資、さらにX線を補完する他の分析技術分野への参入・事業拡大等の機会に対しても、これらを排除することなく、選別的に取り上げていきます。(注) 3.リガクの開示上の事業セグメントは「理科学機器の製造・販売」の単一セグメント。 (2) 経営環境① リガク・ホールディングスグループが事業を行う市場の動向とそれぞれの市場における地位リガク・ホールディングスグループの事業において主要な市場となるX線回折機器(XRD)、蛍光X線分析機器(XRF)及び半導体X線計測機器の市場の動向とそれぞれの市場における地位につきまして、以下に説明いたします。X線回折機器(XRD)のグローバル市場の規模は、2024年の965百万米ドルから2027年には1,086百万米ドルに成長すると予想されており、これらから同期間における年間平均成長率は4.0%と算定されております(注1)。また、蛍光X線分析機器(XRF)のグローバル市場の規模は、2024年の1,364百万米ドルから2027年には1,579百万米ドルに成長すると予想されており、これらから同期間における年間平均成長率は5.0%と算定されております(注1)。これらのX線回折機器(XRD)と蛍光X線分析機器(XRF)のグローバル市場の規模からそれらの合計値をベースに算定される2024年から2027年までの年間平均成長率は4.6%であり、堅調な成長が予想されております(注1)。リガク・ホールディングスグループは、その主力製品であるX線回折機器(XRD)において、国内では2024年に76%と第1位の市場シェア(注2)を、またグローバルでは2024年に26%と第2位の市場シェア(注3)を、それぞれ獲得しております。さらに、半導体X線計測機器の需要につきましては、2024年に約498百万米ドルとされているグローバル市場の規模が2027年には643百万米ドルに拡大すると予想されており(注4)、これらから同期間における年間平均成長率を8.9%と算出することができます(注5)。リガク・ホールディングスグループは、半導体X線計測機器のグローバル市場において2024年に38%の市場シェアを有するマーケット・リーダーとなっております(注6)。(注) 1.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」に基づく機器販売額とサービス等の関連売上高を含むグローバル市場規模及びその年間平均成長率。2.株式会社アールアンドディ「科学機器年鑑 2025年版」に基づく機器販売額による2024年国内市場シェア。3.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」に基づく機器販売額とサービス等の関連売上高を含む2024年グローバル市場シェア。4.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年)の市場規模を参照。5.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年)の市場規模を参照して算出。6.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年、販売企業毎)の販売企業毎の売上高を参照して算出。 ② 市場ニーズの変化に伴う技術イノベーションの進展X線技術を利用した分析・計測機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、半導体製造のためのプロセス・コントロール、ライフサイエンスの発展に寄与する医薬品の研究開発等、アカデミア、産業分野を問わず、幅広く利用され、科学技術の発展に伴うX線分析ソリューションへの需要の高まりにより、その市場が拡大しております。さらに、人類社会の豊かで便利な暮らしへの欲求、また健康や環境保全の追求は、それらの新しいニーズに応えるための技術イノベーションを様々な活動分野で促進しております。こうした市場ニーズの変化に伴う技術イノベーションの進展は、X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じてリガク・ホールディングスグループがさらに成長と発展を続けていくための好機となっております。リガク・ホールディングスグループの提供ソリューションが貢献できる、先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野として、次の例を挙げることができます。先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野 X線技術を中心としたリガク・ホールディングスグループの既存の技術の深掘りとその周辺領域にある新しい技術の獲得、市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場におけるさらなる成長の加速、足下で引き合いが増している上記のような先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野における新しいソリューションの提供機会の取り込み等により、将来に向けた事業拡大の機会と潜在性は豊富にあるものと考えております。 (3) リガク・ホールディングスグループの強み① 差別化された高度なX線要素技術力リガク・ホールディングスグループは、X線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、X線分析・計測機器の能力を左右する要素技術の研究開発に重点的に投資し、そうした要素技術をパーツ製品化した要素部品を自社で生産することにより、製品の高性能化、開発サイクルの短縮化、量産効果等を実現するアドバンテージを有しております。リガク・ホールディングスグループの研究開発は、PhD学位保持者をはじめ、高度な専門性を有する約300名のX線技術者をグループ内に擁し、加えて世界各国の著名な研究機関とも緊密なパートナーシップを構築しております。こうして生まれる他社とは差別化された高度なX線要素技術力は、それらの要素部品を搭載する製品の技術優位性と市場競争力の源泉となっております。さらに、リガク・ホールディングスグループの要素部品は、自社の製品に搭載するほか、その高度なX線要素技術力を評価する他社の技術ニーズにも応えて、一部を外販しております。例えば、リガク・ホールディングスグループの先端多層膜ミラーは、半導体製造のためのEUVマスク検査機器に不可欠な技術パーツとして半導体製造機器メーカーに供給されております。また、自動化/ロボティクス、AI(人工知能)/マシンラーニング等の新たな能力についても、外部とのパートナーシップの確立等を通じてその獲得を図り、X線要素技術力とともに、リガク・ホールディングスグループの成長を加速する原動力としていきます。リガク・ホールディングスグループは、その製品の技術優位性と市場競争力をさらに強固なものとするため、「グローバル・ワン・リガク」の技術開発力を結集し、それらを最大活用する一方、外部研究機関との協働を積極的に推し進めて、リガク・ホールディングスグループの強みの源泉であるX線要素技術への重点的な研究開発投資を継続していきます リガクのX線要素技術 ② 強固な顧客基盤X線回折機器(XRD)、蛍光X線分析機器(XRF)、X線イメージング機器(X線CT)を製品ラインアップに持つ多目的分析機器は、リガク・ホールディングスグループの歴史的な事業ドメインであり、大学・研究機関等のアカデミア/ガバメントや産業分野の幅広いエンドマーケットの多様な研究開発ニーズに応えることで、国内外に1万超の製品ユーザーを数える強固な顧客基盤を構築し、なかでも主力製品であるX線回折機器(XRD)では、国内市場においては圧倒的No.1シェアを、グローバル市場においてもNo.1に迫る高いシェアを、それぞれ獲得しております。 多目的分析機器エンドマーケット別売上収益構成(2025/12期)X線回折機器(XRD)市場シェア(2024)国内(注1)グローバル(注2) (注) 1.株式会社アールアンドディ「科学機器年鑑 2025年版」2.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」 (4) 会社の中長期的な経営戦略(成長戦略)① Lab to Fab 戦略の推進リガク・ホールディングスグループは、強みとする卓越したX線要素技術の開発力と内製力、強固な顧客基盤と各業界の技術動向に対する深い知見、さらに顧客とのパートナーシップに基づく共同開発とそれを通じて顧客の顕在・潜在ニーズを解決するソリューション提供力等を活かし、大学・研究機関や産業分野の研究開発部門(Lab)との協働から発展して、社会が必要とする新たな分析技術・手法を確立し、それらを産業分野の生産プロセス(Fab)における標準技術として導入し、幅広く展開していく「Lab to Fab 戦略」の推進により、事業領域を拡大しております。この「Lab to Fab 戦略」は、リガク・ホールディングスグループが持つ固有の強みを活かして、3つのPillarから成る戦略をグローバル・スケールで展開することでリガク・ホールディングスグループの成長をドライブする中長期的な経営戦略の中心となっております。 リガクの成長戦略コンセプト(3本の矢) A. Pillar 1「多目的分析機器」~先端的なX線分析ソリューションの提供と海外市場における成長の加速~リガク・ホールディングスグループは、その歴史的な事業ドメインである多目的分析機器について、大学・研究機関等のアカデミア/ガバメントや産業分野の幅広いエンドマーケットに構築する強固な顧客基盤と高い顧客ロイヤルティをレバレッジとして、卓越したX線要素技術力を武器に得意分野である新材料の発見・開発に貢献する先端的なX線分析ソリューションを提供し、高度化する顧客の研究開発ニーズに応えることで、市場のサイクルと米国政策の影響を受けて成長の踊り場となった2025年から、再びその売上収益と利益率を拡大基調に回帰させていくことを計画しております。リガク・ホールディングスグループは、市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場における成長をさらに加速するため、セールス、サービス、アプリケーション・サイエンティスト等の要員やラボ等、海外のコマーシャル・インフラへの積極的な投資と「グローバル・ワン・リガク」のチーム力の発揮により、グローバル市場での販売シェアをさらに伸ばし、多目的分析機器の分野でX線回折機器(XRD)市場と蛍光X線分析機器(XRF)市場の年平均成長率4.6%(2024年~2027年)(注1)を上回る平均年率約7%の売上収益成長を目指しております。多目的分析機器の業績推移と売上収益成長計画 (注) 1.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」 B. Pillar 2「半導体プロセス・コントロール事業」~半導体の技術進化に貢献するX線技術の応用を通じた事業領域の拡大~a. 半導体X線計測機器市場における高成長と分散ポートフォリオの構築「Lab to Fab 戦略」の推進とその成果により、リガク・ホールディングスグループの製品は、半導体製造におけるプロセス・コントロールでその採用が拡がり、近年高成長を遂げております。リガク・ホールディングスグループは現在、半導体X線計測機器市場でグローバル・リーダーの地位を確立しております。また、リガク・ホールディングスグループは、半導体設備投資額でグローバル上位10社(注2)のうち、全社との間で取引関係を有しているほか、メモリ、ロジック、パワーデバイス等、アプリケーションでもバランスのとれた売上収益構成を形成しており、そうした分散ポートフォリオの構築により、半導体業界のシリコンサイクルに対して強い耐性を持つ事業の安定性を有しております。 半導体X線計測機器グローバル市場シェア(注3)(2024)半導体プロセス・コントロール機器アプリケーション別売上収益構成(2025/12期) (注) 2.TechInsights, Inc.「Capital Expenditure Forecast June 2025」3.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」 b. 半導体の技術進化を捕捉する光学・CD計測機器市場への事業領域の拡大半導体は、日進月歩の技術革新により微細化や積層化が進展し、内部構造がますます複雑化しております。こうした半導体の技術進化は、ナノスケールの微細構造を非破壊で解析できる強みを持つX線技術にとって、その応用領域を拡大する好機となっております。リガク・ホールディングスグループは、高度なX線要素技術力を武器に半導体の技術イノベーションを支援する新しいX線計測機器を開発し、市場に供給することで、これまでのX線計測の市場から、光学計測やCD計測等、他の計測技術分野への事業領域の拡大を目指しております。さらに、この分野では、光学技術とX線技術が相互に補完し合うことで、より高度化・複雑化する半導体計測ニーズに対して優れたソリューション(Hybrid Metrology)を提供できることが期待されており、それを実現するための外部とのパートナーシップの模索についても積極的に取り組んでおります。リガク・ホールディングスグループの半導体プロセス・コントロール機器事業は、半導体X線計測機器市場でのさらなる販売シェアの獲得に加えて、こうした半導体プロセス・コントロールの分野におけるX線技術の応用領域の拡大を通じた事業領域の拡大により、半導体X線計測機器市場の年平均成長率8.9%(2024年~2027年)(注4) を上回る平均年率約18%、あるいはそれをさらに超える売上収益成長を目指しております。X線計測機器市場から光学・CD計測機器 市場への事業領域の拡大余地(注4)(2024) 半導体プロセス・コントロール機器の業績推移と売上収益成長計画 (注) 4.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」 c. アドバンスト・パッケージング検査市場への参入AI(人工知能)技術の普及や進化により、今後新しい技術イノベーションの進展が期待されている次世代AIチップの製品化のために不可欠な技術とされ、高い需要成長が予測されているアドバンスト・パッケージングの分野においても、新しい品質検査製品を開発・供給し、その市場に参入することを計画しております。AIチップの進化を実現するためには、さらに大型化・立体化が進む次世代パッケージにおいて、マイクロバンプやTSV等の複雑な構造の欠陥検査が課題となっております。リガク・ホールディングスグループは、これを解決する高度な測定技術とAI応用検査アルゴリズムの開発に取り組んでおり、近い将来の実用化に向けた製品化を進めております。 C. Pillar 3「多目的分析機器」 ~X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じた新市場の創出~リガク・ホールディングスグループは、幅広いエンドマーケットに拡がる強固な顧客基盤を活かして、技術イノベーションが活発な半導体・電子部品、電池・電池材料、ライフサイエンス等、X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じてその応用領域の拡大が期待される有望市場への重点的なマーケティング活動を展開しております。リガク・ホールディングスグループは、各業界の技術動向に対する深い知見と顧客ニーズを解決するソリューション提供力を活かして、これらの業界で生まれる最先端の技術イノベーションを支援する新たな分析技術とアプリケーションの開発に精力的に取り組み、多目的分析機器の新市場を創出しております。リガク・ホールディングスグループは、半導体プロセス・コントロール機器での成功に続いて、これらの技術イノベーションが活発な産業分野への「Lab to Fab 戦略」の拡大展開とそれを通じた多目的分析機器のFabへの浸透を強力に推進することで、新たな成長機会を開拓し、同事業の売上収益成長を加速していきます。Pillar 3 製品の販売拡大による多目的分析機器の売上収益成長への貢献 新市場を創出するリガクの最先端ソリューション製品 ② 顧客セグメントに応じたサービス戦略リガク・ホールディングスグループの成長戦略をその基盤として下支えするサービス事業では、アカデミア、一般産業、半導体産業等の顧客セグメントに応じて、それぞれの異なるニーズに適応した事業展開を行いその強化を図ることで、安定的なリカーリング収益を創出し、リガクの成長と発展に貢献しております。例えば、半導体産業向けサービスでは、24×7対応のハードウェア保証とパーツ保証にアプリケーション・サポートを加えてパッケージ化したCCS(注5)を提案し、製造ラインのダウンタイムの予防を求める顧客ニーズに応えております。顧客セグメントに応じた注力サービス サービス売上収益成長計画(注6)部品・サービスの業績推移と売上収益成長計画 (注) 5.Comprehensive Customer Support6.サービス売上収益は、部品・サービスに含まれるサービス売上収益のほか、多目的分析機器及び半導体プロセス・コントロール機器に含まれるサービス売上収益を含む。 ③ コマーシャル・インフラや生産能力等への基盤増強投資市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場における成長をさらに加速するため、セールス、サービス、アプリケーション・サイエンティスト等の人材投資を増強し、各地域の顧客の声からグローバルな市場ニーズを捕捉してそれに応えるプロダクト開発体制を拡充することで、製品販売力の強化を目指します。さらに、主要市場に営業拠点、ラボ、テクノロジーセンター等の新設投資を行い、これらのコマーシャル・インフラの有効活用を通じて製品販売の促進を支援します。 コマーシャル・インフラ投資の実績 また、リガク・ホールディングスグループは、国内に4拠点、海外5ヶ国に8拠点の生産拠点を有しており、要素部品生産の特定工場への集約や製品機種に応じた生産分業を通じて生産効率を高め、それに生産の一部を外部委託する協力会社を加えて、高品質の製品を安定的に供給できる体制を確立しております。近年の売上収益成長に伴い、市場の旺盛な需要に適切な納期で応えるため、2024年~2025年の期間で、リガク・ホールディングスグループの主力工場である山梨工場の生産能力を大幅拡大する増強投資を実施し、2025年5月に製造棟を竣工いたしました。この山梨工場の増強投資は、それとともに実施する生産性向上のための各種施策とあわせて、市場の旺盛な需要に応えるためのリガク・ホールディングスグループの生産能力を2022年比で倍増させることにより、その成長戦略を下支えする製品供給基盤となります。 (5) 中期計画目標リガク・ホールディングスグループは、(3)に掲げる強みを武器に、(4)に掲げる成長戦略を推進することにより、以下に示す中期計画目標の達成を目指しております。(注) 1.レンジ幅は売上収益の中期計画目標の5%の範囲内に設定(調整後EBITDA、調整後営業利益及び要員数のレンジ幅についてもそれぞれ同様)。売上収益の中期計画目標におけるYoY成長率は、2023年12月期を基準とする2027年12月期までの4ヶ年における売上収益の年間平均成長率で、2027年12月期の売上収益は想定為替レートを1米ドル145円、1ユーロ156円として算出。2.調整後EBITDA=税金等調整前当期利益+減価償却費及び償却費+減損損失-受取利息及び配当金+支払利息+一時費用(IFRS導入費用、コンサルティング・フィー、中国免除申請関連費用、上場関連費用等)  調整後EBITDAマージン=調整後EBITDA/売上収益3.調整後営業利益=営業利益+PPA償却費+減損損失+一時費用  調整後営業利益率=調整後営業利益/売上収益4.研究開発費比率=研究開発費/売上収益5.CAPEX比率=CAPEX/売上収益 CAPEXは使用権資産を除いた設備投資の金額により算出。6.2027年12月期のCAPEX比率目標は、その分子となるCAPEXに現在時点で計画されていない山梨工場に続く大型の工場改修・増強投資を含まない。7.要員数は年度末の就業人数と年度平均の臨時雇用人数の合計により表示。 (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題リガク・ホールディングスグループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① 外部とのパートナーシップの確立リガク・ホールディングスグループは、その事業ポートフォリオ戦略の一環として、X線技術を利用したソリューション力をさらに強化するための外部とのパートナーシップの確立を推進しております。リガク・ホールディングスグループの高度なX線要素技術力について、外部パートナーが持つそのユニークな技術力と融合することで、さらなる差別化を図るとともに、新材料開発の分野で注目されているラボラトリー・オートメーションやマテリアル・インフォマティクスでの協業、高度化・複雑化する半導体計測の分野において革新的なソリューションを提供するためのHybrid Metrologyでの協業等に積極的に取り組んでおります。 ② 生産キャパシティの増強リガク・ホールディングスグループは、その製品に対する市場の旺盛な需要に適切な納期で応えるとともに、リガク・ホールディングスグループの成長戦略を下支えする製品供給基盤を増強するため、生産体制の中核を担う山梨工場について、大阪工場や外部パートナーの生産スペースの拡張、その他生産性向上のための各種施策の実施とあわせて、生産キャパシティを2022年比で倍増させる投資計画を実施いたしました。この投資計画は、2025年5月に山梨工場において新たな製造棟を竣工し、当事業年度の業績に大きく貢献しております。リガク・ホールディングスグループの主力工場である山梨工場の増強により、東京工場と山梨工場に分散していたX線回折装置の製造・組立・出荷工程を広大な山梨工場に集約することが可能となり、業務効率の飛躍的な向上と高品質な製品の安定供給の実現に大きく寄与するものとなります。 ③ 品質の改善リガク・ホールディングスグループは、市場に供給する製品に対してお客さまにご満足を頂けるよう、品質の改善を最優先課題の一つと捉え、品質保証部と生産本部を中心にKPIを設定して様々な施策を実施しております。具体的には、お客さまのサイトで生じた不良(納入時の不良、1年間の保証期間内の不良)と自社内で生じた不良(生産工程での不良、外注先での不良)とに分けて不良の要因を分析し、改善に結び付けるための諸施策を実施しております。不良の発生、改善の進捗、KPIに対する実績等の状況を週次で品質保証部が経営層や関係者に報告しております。 ④ 成長投資の拡大と一時的な市況変動リスクに備えた財務基盤の強化リガク・ホールディングスグループは、今後とも継続的な成長のための投資を見込む一方、一時的な市況悪化リスクに備える必要からも、強固な財務基盤の整備が必要不可欠と考えております。具体的な取組みとして、製品利益率と資産効率の改善によりキャッシュ創出力を高めるとともに、規律ある資金残高管理と機動的なコーポレート・ファイナンスの実施により財務基盤の強化を図ってまいります。 ⑤ 人材確保・育成リガク・ホールディングスグループが各戦略を推進するにあたっては、国内外を問わず、優秀・多様な人材の確保とその育成が必要不可欠と考えております。そのために、将来を担う人材の確保を目的とした新卒採用、即戦力となる人材の確保を目的とした経験者採用、優秀な開発人材の確保、海外展開の強化を目的とした海外人材の採用等、様々な必要人材を確保するための採用活動を活発に展開する一方で、経営幹部候補の育成を目的とした研修制度の充実化、リスキリングや技能伝承等の人材開発にも注力してまいります。また、人材の定着や活性化に向けて、働き方改革の推進による生産性向上や業務効率化、さらに従業員満足度の向上に対する取組みについても積極的に推進いたします。これらの基礎となるリガク・ホールディングスグループの「Mission, Vision and Values」を会社の文化として定着させる施策を今後とも継続的に実施してまいります。 ⑥ 経営基盤の強化リガク・ホールディングスグループは、企業価値を高めるとともに、株主の皆さまをはじめ、様々なステークホルダーから信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠と考えております。そのために、内部統制システムの整備強化、人材の育成、損益管理を含む戦略達成状況の管理の徹底等、持続的な成長を支える経営基盤の強化に引き続き取り組んでまいります。 (7) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等リガク・ホールディングスグループは、事業を継続的に発展させていくために、安定した財務基盤を維持しつつ売上収益を着実に増加させ、適正な利益の確保を図っていくことが必要と考えております。そのために、売上収益成長率(年間平均成長率(CAGR))、調整後営業利益率、調整後EBITDAマージン、研究開発費比率、CAPEX比率及びNet Debt/調整後EBITDAレシオを重要な経営指標として位置付け、その向上に努めてまいります。「調整後営業利益率」、「調整後EBITDAマージン」、「研究開発費比率」、「CAPEX比率」及び「Net Debt/調整後EBITDAレシオ」の算出方法につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、リガク・ホールディングスグループが当連結会計年度末において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。リガク・ホールディングスグループにおけるリスク管理体制に関し、後掲の「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」において、取締役会、監査役会、経営会議、指名評価報酬委員会、サステナビリティ推進委員会、コンプライアンス委員会、リスク管理委員会の構成と活動状況について詳述しております。 <業界・市場に関するリスク>1.国内外の市場の動向に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループが販売するX線分析機器は、国内外の半導体・電子部品、ライフサイエンス、化学等の幅広い産業分野や大学・研究機関で使用されており、リガク・ホールディングスグループの製品やサービスの需要はこれらの各産業等の市場動向や対象となる国・地域の経済情勢の影響を受けます。とりわけ、その需要は、研究開発予算及び設備投資計画の内容や、その資金源となる企業の業績、資金調達の状況や各国政府の予算編成、補助金政策等に影響されます。特に米国においては、近時、学術・研究用途に使用される研究機器に対する学術資金の投資が削減され、リガク・ホールディングスグループの顧客である大学・公的研究機関等による製品購入が減少しております。これらの動向によってはリガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。品質検査用の装置の需要は、一般に設備投資額の増減の影響を受けます。リガク・ホールディングスグループが販売している品質検査用の装置は、一度導入されると工場の稼働率の影響は受けにくいため、変動リスクは限定的であり、過去の傾向を踏まえても設備投資額の増減による業績への影響は大きくないと判断しておりますが、設備投資額の水準が著しく悪化した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。一方、リガク・ホールディングスグループの主力事業として近年成長している半導体プロセス・コントロール機器の需要は、半導体業界の動向の影響を受けます。半導体デバイスは、急速かつ複雑な技術革新と製品の陳腐化の影響を受け、その需要は、主にマクロ経済と業界動向に基づく需要の変化に大きく影響されます。そのため、リガク・ホールディングスグループの事業は、半導体メモリ分野に代表される大幅な景気変動の影響を受ける可能性があります。リガク・ホールディングスグループが販売する半導体プロセス・コントロール機器はメモリ等の特定のアプリケーション向けに集中しないようバランスを考慮しており、また、半導体製造に関する研究開発投資は全体として今後も堅調に推移すると考えておりますが、半導体を利用した最終製品の需要が著しく減少した場合、又は想定どおりに成長しなかった場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、日本や米国等による半導体製造に対する補助金支給等の政策は、製造設備開発の促進を通じて、リガク・ホールディングスの半導体プロセス・コントロール機器に対する需要の増加をもたらしてきました。しかしながら、このような政府の政策が縮小又は終了した場合、製造設備開発が減少し、その結果、リガク・ホールディングスの半導体プロセス・コントロール機器への需要が減少する可能性があります。 2.競合(価格/非価格競争)の激化に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループが販売している科学分析機器は顧客が求める性能や利便性を備えていることが購買条件です。個別商談においては競合により販売価格を下げるケースもありますが、販売価格を下げたことをもって売上が大きく伸びる製品ではないため、基本的には赤字販売は行わない方針としております。また、リガク・ホールディングスグループは、常に先端技術を開発し、かつ顧客の利便性に配慮した製品を提供することで、競合他社、新興企業や新興国との競争に対応する方針としております。しかしながら、価格や技術の競争が激化し、リガク・ホールディングスグループが顧客の要求や業界・市場動向の変化にうまく対応できず競合他社に遅れを取った場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、リガク・ホールディングスグループは、昨今の物価上昇を受け、販売価格の引き上げによる採算の確保・向上を図っております。しかしながら、コストの上昇を転嫁するに足りる販売価格の引き上げが実行できない場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、X線分析機器の業界では、ある業者の機器が顧客の製品ラインに選定された場合、その保守やアップグレード等の継続的な取引関係が構築される傾向がありますが、その場合、当該顧客が他の業者との取引を切り替えることは費用の観点を含めて困難な場合があります。このような構造から、リガク・ホールディングスグループが、競合他社の機器を使用している先を潜在顧客として市場シェアを拡大することが困難なおそれがあります。 <事業活動に関するリスク>3.海外での事業活動に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中)リガク・ホールディングスグループは、海外に多くのグループ会社を保有し、また、一部の地域については販売代理店を通じた販売を行っており、製品を米州・欧州・中東・中国その他のアジア等の海外の顧客にも販売しております。日本以外の研究・生産拠点は米国・欧州・イスラエルに分布しており、その他、米国・欧州・中国・台湾・シンガポール・インド・ブラジルに販売とサービスの拠点を有します。これまでは、当該地域におけるリガク・ホールディングスグループの事業活動に重大な悪影響を及ぼす事態は生じておりませんが、海外で事業活動を行うにあたっては、地政学的リスク、為替の変動、輸出入管理規制の動向、各国政府の補助金政策動向、許認可等の取得状況、法規制の新設又は変更、税制の変更、販売代理店への依存、サプライチェーン及び販売代理店を含む海外オペレーションのガバナンス及びモニタリングリスク等が内在しております。予期していないこれらのリスクが顕在化した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループのガバナンスに関しては、グローバル企業としての強みを最大限に発揮し、各社がそれぞれの利益を最大化する部分最適化の枠組みを超えて、グループ全体としての最大の成果を追求するために「グローバル・ワン・リガク」体制を採用しております。「グローバル・ワン・リガク」体制を採用するにあたり、各ユニット内及びユニットをまたぐ各種会議体の多層コミュニケーションによりガバナンス体制を浸透させております。また、各社の取締役会を基本的に毎月(一部は四半期ごとに)開催することで、市場動向、業績、内部監査指摘事項の対応状況等をモニタリングしております。各グループ会社の取締役会にはリガク・ホールディングスから取締役(非常勤)を派遣しており、毎月(ないし四半期ごと)の取締役会を通じて業績面、内部管理面から多面的に情報収集・分析によるモニタリングと課題への対応を行っております。また、グループ会社には共通の行動規範(Code of Conduct)とグループ会社管理規程(権限体系)を導入しており、これらにより遵守すべき事項や責任を明確にしております。しかしながら、これらのリガク・ホールディングスグループによる施策が奏功せず、ガバナンス上の問題が発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 4.取引先・製品・技術への依存に関するリスク(仕入先への生産依存) (顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループでは半導体や関連製品の不足による原材料や部品の仕入れ難が一時期見られましたが、リガク・ホールディングスグループのみの現象ではなく、科学分析機器のみならず幅広い業界で見られた現象でありました。リガク・ホールディングスグループでは、同様の事態が再発した場合に備えて、極力複数社購買等によるリスク分散を図っております。技術面や仕入れ面で特定の会社に大きく依存している購買先はありません。しかしながら、原材料や部品の仕入れ難が再度発生した場合には、代替先からより高価格の原材料や部品を購入しなければならなくなる可能性があり、また仕入先の予期せぬ変更により、製品設計の変更を実施することになる可能性があるほか、輸送能力の不足が生じた場合にも追加費用や遅延が発生し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 5.法令・規制に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループの事業は、事業自体に関して許認可が必要とされるものではありませんが、主力のX線分析機器においては各国毎に安全基準や取り扱いについての届出や登録が必要です。また、リガク・ホールディングスグループが事業活動を行っている国・地域により電気規格や環境汚染物質の使用制限等があり、基準を満たしている必要があります。そのほか、各国及び地域における安全保障、外国貿易管理、競争政策、腐敗防止、労働及び税制等に関連する様々な法律及び規制の対象となっております。本書提出日現在では中国向けの輸出規制を含め、法令・規制による事業上の重大な影響はありませんが、予期していない法令・規制の新設や変更等により、リガク・ホールディングスグループの事業の一部が制限され、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。規格や環境規制に関しては、該当製品について規制を満たしている製品を開発することで対応しております。輸出規制に関しては、軍事転用リスクへの懸念を踏まえた安全保障の強化を目的として、日本政府による2025年10月の制度改正により、補完的輸出規制(キャッチオール規制)を含む輸出管理制度が見直され、軍事転用の可能性のある品目の管理が強化される等、規制が一段と強化されました。これを受け、リガク・ホールディングスグループでは貿易管理部によるリガク・ホールディングスグループの製品の輸出プロセスについて適切なデュー・ディリジェンスを実施し、外国為替及び輸出貿易管理令等を遵守する体制を継続的に整備・運用しております。また、リガク・ホールディングスグループは最新の輸出規制動向に関する社内教育・研修を定期的に実施するとともに、専門部門による監査を通じて輸出手続の運営や規制遵守状況を点検・改善し、必要に応じて経済産業省や外部専門機関の知見を取り入れることで、実務対応の精度向上に努めております。しかしながら、これらの施策が奏功せず、法令・規制上の問題が発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 6.外注管理に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)リガク・ホールディングスグループでは、外注先を自社工場の延長線にあるパートナーと位置付けており、品質、コスト及び納期が要求水準を満たしているかのモニタリングが必要であると認識しております。予期していない外注先でのトラブル等によりリガク・ホールディングスの製造プロセス全体が中断又は遅延する等のおそれがあり、その結果、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、外注先については、品質管理を最優先に連携して対応しており、課題のある外注先には数人で訪問して課題把握と改善指導をする品質パトロールという制度により、外注先の管理を行っております。また、コンプライアンスやサステナビリティの観点から、外注先が取引相手として相応しいかという点の確認を行っております。しかしながら、これらのリガク・ホールディングスグループによる施策が奏功せず、外注先での問題が発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 7.原材料の価格高騰や供給停止に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)レアメタルを含むリガク・ホールディングス製品の製造に使用する主要な原材料は、限られた購買先からしか調達できません。リガク・ホールディングスは購買先と強固な関係を築いておりますが、購買先がリガク・ホールディングスの要求水準を満たさない場合には、原材料の供給不足が生じる可能性があります。原材料の供給不足により、高い価格の市場品の購入を余儀なくされ、また他社の製品に切り替えるために設計変更費用が発生するおそれがあります。リガク・ホールディングスグループは、厳しい供給不足の事態が発生した場合には、採算性の良い事業・製品について優先的に部品を確保し、会社全体への影響を極力抑えるよう対応する方針としておりますが、想定を超える原材料の長引く供給不足や急激な価格高騰が起こった場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 8.コスト(設備)に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中)リガク・ホールディングスグループにおいては、製品を生産するにあたり、専用ライン等の大型の設備投資は通常必要となりませんが、重要部品を生産するための加工機や半導体事業向けの部品・製品等を生産するために、クリーン・ルームへの投資が必要です。クリーン・ルームについては、極力設備を有する先への外注・組立て委託により能力拡大を図っておりますが、要素部品として自社生産が望ましい検出器等は、自社でクリーン・ルームを整備しております。また、近年の売上の成長に伴い、生産能力の拡大に関しては、山梨工場、大阪工場や外部パートナーの生産スペースの拡張、その他生産性向上のための各種施策の実施とあわせて、生産キャパシティを増加させる投資計画を実施しており、2027年までに2022年度比で倍増させることを目標に設定しております。生産キャパシティ拡大後には、事業継続計画(BCP)やグローバルな地政学的な観点、及び物流コストの最適化を踏まえて、海外での生産能力の拡大を検討する予定です。また、加工機については、外注化が困難なもの、リガク・ホールディングスグループの技術やノウハウが集約されており自社生産が望ましいものに限定し、加工機への投資を抑えていく方針です。かかる設備投資について、想定外の設備投資費用が嵩んだ場合や、生産能力の拡大が大幅に遅れた場合等には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 9.品質に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)リガク・ホールディングスグループの製品は高度な分析・検査装置であり、仕様どおりに機能することが購買要因となるため、リガク・ホールディングスグループでは品質の確保を最重要課題の一つと位置付けております。また、X線の漏洩防止や取扱いにおける注意喚起といった安全性の確保は極めて重要となります。そのため、品質保証部と生産本部を中心にKPIを設定して品質の向上・改善に取り組んでおります。具体的には、客先での初期不良(納入時の不良、1年間の保証期間内の不良)、自社での不良(生産工程での不良、外注先での不良)に分けて不良の要因を分析して改善に結び付ける施策を行っております。また、不良の発生、改善の進捗、KPIに対する実績等の状況を、週次で品質保証部が経営者層や関係者に報告しております。しかしながら、このような取組みにもかかわらず品質不良や製品安全への懸念等が発生する場合には、リガク・ホールディングスグループの信頼性やブランド力の低下に繋がり、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、リガク・ホールディングスグループの製品に欠陥や安全性に関する懸念が発生した場合、顧客からの信頼を毀損する可能性があるほか、リガク・ホールディングス又はリガク・ホールディングス顧客に対して損害賠償請求がなされ、多額の訴訟費用の負担や顧客への補償を求められる可能性もあります。 10.研究開発に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループが属する市場や業界においては、新しい技術や、それを採用した製品を継続的に市場に投入することが長期的な成長要因となるため、新しい技術の開発はリガク・ホールディングスグループにとっての生命線となっております。予期していない市場動向の変化やリガク・ホールディングスグループの技術を代替しうる技術革新が起こった場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループは、市場動向を反映した迅速な製品開発と、X線コア技術の深化を目指す長期的開発を並行して進めております。開発リソースに関しては、新卒や中途で優秀な学生・研究者等の人材を採用する他、国内外の研究機関・大学・企業と提携した研究開発を多数手掛けております。また、リガク・ホールディングスグループは、技術を有する企業について積極的にM&Aを実施しており、海外のグループ会社の半数以上はM&Aによりグループ会社化したものです。このように、リガク・ホールディングスグループは、今後も幅広いオープン・イノベーションの文化を維持して世の中に貢献する技術や製品を生み出していく方針ですが、技術の発展に追いつけず、又は顧客のニーズを満たす新製品の開発に成功できない場合には、市場シェアや収益が低下し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 11.知的財産権に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループの事業は技術が競争力の源泉であり、積極的に特許・意匠・商標の登録を行っております。しかしながら、知的財産権に対する十分な保護が得られない法域もあり、リガク・ホールディングスグループの知的財産が他社により不正利用されるおそれもあります。他社との間に知的財産紛争が生じた場合、解決までに相当な時間と費用を要し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループではより多くの新しい特許性を有する技術を開発すべく、知的財産部が中心となって出願や権利化活動を行っております。知的財産部では、競合分野での他社特許の動向を監視しており、他社特許侵害をしていないかの確認を行うとともに、必要に応じて他社特許への異議申し立てや特許回避技術の開発を促しております。本書提出日現在において、第三者特許を利用してリガク・ホールディングスグループの主要な技術・製品・事業が行われている事実、又はリガク・ホールディングスグループが第三者の知的財産を侵害しているとの主張を受けている事実はありませんが、リガク・ホールディングスが第三者の知的財産権を侵害していると第三者が判断した場合、当該第三者から差止命令又は損害賠償請求を受ける可能性があり、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <政治・社会情勢・環境に関するリスク>12.国際情勢に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中)リガク・ホールディングスグループは世界的に事業展開を行っているため、リガク・ホールディングスグループの事業は国際情勢や地政学的リスク、例えばサプライチェーン分断による調達・物流・販売規制等の影響を受けます。予期していない地政学的リスクが発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。中国による両用品目の対日輸出規制強化や、米国によるAI・半導体をめぐる対中輸出規制の継続は、リガク・ホールディングスビジネスに少なからず影響を及ぼしうるリスク要因であると認識しております。米国商務省産業安全保障局による規制の強化により特定の顧客への米国原産品の販売制限や半導体製品及び関連技術の輸出に対するライセンス要件が追加され、これらの規制は米国域外にも及んでおります。これらの各国における輸出規制の拡大は、半導体等の関連する産業とそのサプライチェーンに重大な混乱を引き起こすことに伴う影響等、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。そのほか、国際的な貿易摩擦により、関税や貿易障壁、その他の保護主義的措置が強化され、リガク・ホールディングスグループの製造コストの上昇、リガク・ホールディングスグループの製品の競争力の低下、国境を越えたリガク・ホールディングスグループの製品の移動の支障や遅延が生じる可能性もあります。特に2025年1月発足の米国新政権による日本を含む各国からの輸入品に対する関税の大幅な見直しはリガク・ホールディングスグループの事業にも影響を及ぼしており、現時点ではかかる米国を含む各国の関税政策は不確定要素が多い状況です。ここまでリガク・ホールディングスグループでは輸出販売価格への転嫁や現地法人・販売代理店との調整等により影響の緩和を図っておりますが、これらの施策が奏功しない場合や、今後の政策動向によってはリガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 13.為替変動に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループは世界的に製品販売を行っているため、リガク・ホールディングスグループの業績は為替変動の影響を受けます。リガク・ホールディングスグループでは、為替による調達コストや販売価格の変動は期ずれ現象と判断しているため、調達・販売に当たって為替予約は行っておりませんが、今後の市場動向を鑑みながら、為替予約の必要性を検討していきます。また、リガク・ホールディングスグループでは、売上収益における海外比率に対して日本国内での生産・輸出の割合が多いため、円高は減益要因になりますが、引き続き生産性の効率化と販売価格の適正化を中心に対応し、円高が長期に継続する場合は、海外生産能力の拡大や海外からの部品調達の促進等で対応し、マクロベースでの為替ポジションが中立的になる対策も検討してまいります。しかしながら、為替変動による影響を完全に排除することは困難であり、円高が急激に進んだり長期に及んだりする場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 14.自然災害等に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)リガク・ホールディングスグループの主力工場は日本国内の東京都昭島市、東京都武蔵村山市、山梨県北杜市、大阪府高槻市に所在しております。その他海外(米国テキサス州・同マサチューセッツ州・同ミシガン州・ポーランド・チェコ・オランダ・イスラエル)にも製造拠点を有しております。予期していない自然災害等により、リガク・ホールディングスグループの施設、特に生産工場が稼働できなくなる場合、製品の出荷が停止又は遅延し、施設の修理や交換のために多額の損失及び費用が発生する可能性があり、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは、国内及び海外の施設について災害リスク分析を行っており、今後も災害リスクのより正確な把握と保険によるカバーの適正化を進めていく予定ですが、災害リスクは完全にコントロールできるものではなく、保険によるカバーが十分になされない可能性もあります。 15.環境保全に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)リガク・ホールディングスグループにとって、化学物質及び有害物質の適切な管理は、環境保全に関わる事業リスクの一つです。装置の製造、据付、保守、廃棄の各段階においては、X線管や検出器に含まれる重金属、真空系や冷却系で使用されるオイル類、洗浄工程で用いられる有機溶剤等、多様な化学物質を取り扱っております。これらのリスクに対応するため、化学物質の使用状況を把握する管理台帳の整備や、SDS(安全データシート)に基づく取扱い基準の策定を行うとともに、廃棄段階では法令に基づく分別・保管・委託処理を徹底し、適正処理を確認しております。これにより、環境汚染リスクの低減及び関連法令への適合を図っております。また、EUのRoHS指令やREACH規則に代表される製品含有化学物質規制に対応するため、設計段階から製品含有化学物質の把握・管理を行い、部品・材料調達時にはサプライヤーからの化学物質情報を確認しております。さらに、規制対象物質の使用削減や代替材料の検討を継続的に進め、将来的な規制強化による事業影響の低減に努めております。加えて、環境規制の未遵守や環境問題を防止するため、関係法令や規制動向のモニタリング、専門部門による監査及び是正活動を実施しております。これらの取り組みにより、想定外の対策費用の発生や社会的信頼の低下、生産・操業停止といった事業リスクの最小化を図り、業績及び財政状態への悪影響を抑制するよう努めております。以上の対応策が奏功せず、環境規制への未対応や環境問題の発生に伴い、想定を超える対策費用の支出、事業遂行への影響、環境規制への適応が極めて困難となった場合には、リガク・ホールディングスグループへの社会的信頼が損なわれることにより顧客の喪失等が発生するおそれがあるほか、環境規制に違反した場合には損害賠償責任、刑事罰、生産・操業停止等のおそれもあり、これらによりリガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 16.パンデミックに関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)新型コロナウイルスの蔓延等パンデミックにより人の動きに制約が生じることは、人流停滞を補うためのIT/DX促進という社会的な潮流により半導体や電子部品・材料の研究や製造を促進する面があり、リガク・ホールディングスグループの受注・売上にとってプラスの要因になりえますが、他方で、受注活動、外注先の生産活動、販売・購買における物流等への影響や、社員が出社できないことによる業務停滞といったリスクも生じさせます。新型コロナウイルスをはじめとする感染症の流行等により、世界レベルでの経済活動の停滞が発生した場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。その対策として、リガク・ホールディングスグループでは様々な業務の電子処理化を進めることで人の動きに制約が生じた場合でも業務が進むような業務執行の基盤や方法を構築しております。また、製造や物流といった業務は実際に人がいないと進まない面はありますが、リガク・ホールディングスグループの製造拠点は比較的「密」になることを回避しやすい職場環境であると判断しており、加えて自動化の推進や環境整備で対応する方針です。しかしながら、社員の安全を確保するために施設の閉鎖や操業停止が必要になる可能性は否定できず、このような閉鎖や操業停止に関連して発生する費用や生産性の悪化は、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <内部統制・システムに関するリスク>17.コンプライアンス・内部統制に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)法令違反による事業への制約や制裁、社員の不正による経済的損失、ハラスメント等による社風の乱れやモラールの低下等のコンプライアンス問題が発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの社会的信用が低下し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは、グループ共通の行動規範を導入してコンプライアンス遵守を促しております。また、コンプライアンス委員会を設置し、発生した問題の対応に加えて、定期的にコンプライアンス教育を行うことで法令、社内規程、社会規範等の遵守の定着を図っております。加えて、会社を経由しない弁護士への内部通報制度を整備しており、海外のグループ会社においても当該内部通報制度を利用できる仕組みになっております。しかしながら、これらの取組みが奏功せず、コンプライアンス問題が発生する場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、リガク・ホールディングスグループは財務報告に係る内部統制を構築しておりますが、内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全に防止又は発見することができない可能性があります。また、リガク・ホールディングスグループが適正な財務報告に係る内部統制を維持できなかった場合、適時適切な財務報告の実施ができず、リガク・ホールディングスの財務報告に対する投資家の信頼性が低下し、リガク・ホールディングスの株式価格に悪影響を及ぼす可能性があります。 18.情報セキュリティに関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)リガク・ホールディングスグループでは、事業活動全般に亘り情報システムを利用しており、情報セキュリティの確保は重要な課題です。また、リガク・ホールディングスグループはその事業活動において、顧客情報や個人に関する機密情報又は個人情報を保有しております。情報セキュリティ対策としては、情報セキュリティ全般の体制について定期的に分析・評価を実施し、抽出された課題に対応すべく情報システム部が改善に向けた対策を実施しております。加えて、情報セキュリティ委員会が、情報システム部が管轄していない領域についてもセキュリティ対策を強化すべく対応しております。しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃や、予期していない不正利用等が発生した場合、対応のために多額の費用負担が発生するだけでなく、リガク・ホールディングスグループの社会的信用に影響を及ぼし、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、全社的な情報セキュリティのレベルを向上すべく、全社セキュリティ体制の構築、ITインフラの整備、全社員に向けたセキュリティ教育を実施しております。将来的にはISO27001取得を目指す計画です。社内メールへの侵入に関してはシステム上の対策とともに役職員に対して年数回Phish Mailのテストを実施し、定期的に啓蒙と注意喚起を促しております。また、海外のグループ会社は、リガク・ホールディングスで制定した情報セキュリティ規程の内容をベースに自社の実態や規制状況を踏まえて、社内ルールの整備を行っております。しかしながら、これらの取組みが奏功しない場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <人材に関するリスク>19.人材確保に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高)リガク・ホールディングスグループは、成長に向けた様々な活動や新しい技術の開発・獲得を支えるため、また既存の技能やノウハウの承継等の必要性から、人材の確保が事業継続上の大きな課題となっております。有能な人材の確保ができない場合や、人材流出が生じた場合又は人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは、毎年の新卒採用の他、必要な事業・部門で積極的に中途採用を実施しており、海外のグループ会社の多くも業容の拡大に応じて人材増強を図っております。短期では習得できない技術・技能に関しては早期に承継ができるよう後継者育成を行い、また、新入社員から中堅層や経営幹部に至るまで階層別に研修・教育のプログラムを用意し、役職員の成長を積極的に支援しております。しかしながら、このようなリガク・ホールディングスグループの教育努力やプログラムが十分でない可能性があり、そのような不足を補強するために、追加的な費用や時間等を必要とする可能性があります。 20.ビジネスと人権に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)リガク・ホールディングスグループの事業は世界的に展開しており、ビジネス遂行の過程で人権問題が顕在化するリスクがあります。リガク・ホールディングスグループ内のみならず、取引先を含めたリガク・ホールディングスグループ事業に関わる領域全体で人権を侵害する行為が発生した場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは共通の行動規範を制定しており、人権を含む差別や権利侵害を禁止し、またリガク・ホールディングスホームページにおいて「リガク・グループ人権方針」を掲載して開示しております。併せて、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への負の影響を未然に防ぐとともに、万が一影響が生じた場合には、是正や影響の軽減に取り組んでおります。加えて、原材料や部品の購入に関して人権侵害に関与しているサプライヤーからの購入を回避すべく、直接の購入先には人権侵害の無いサプライヤーからの調達であることの証明を求める等の施策を推進しております。しかしながら、これらの取組みが不十分で人権問題が発生した場合には、リガク・ホールディングスグループの社会的信用が低下し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 21.ステークホルダーの信頼及び企業価値に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)事業運営に際してステークホルダーからの信頼は重要であり、何らかの理由でステークホルダーからの信頼を失った場合には、企業価値が毀損し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループではMission/Vision/Values(MVV)を制定し、理念・社是の他、顧客・仲間(社員)・社会・株主といったステークホルダーとの関係を詳細に定めており、それを実効的に推進するために、MVVの定着に向けた施策を実行しております。特にMVVを具体的行動として体系化、言語化した「リガク・コンピテンシー」を全社に展開し、各部門における振り返りや対話の機会、コンピテンシーの各組織や個人の目標への反映等を通じて社員の行動変容をいっそう促進しております。しかしながら、これらの価値観を実現し、ステークホルダーとの良好な関係を維持することができない場合には、リガク・ホールディングスグループの社会的信用が低下し、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 22.労務に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高)労務に関するリスクは基本的人権に関わるため、短期的な影響に留まらず長期的な会社の風土の問題に繋がり、良質な人材が長期に定着する事の阻害要因になると考えられます。リガク・ホールディングスでは36協定の遵守により過大な残業が発生することを防止するとともに、分単位での勤務時間管理によりサービス残業を回避しております。加えて、労働者の健康や安全に関しては、産業医制度、安全衛生委員会によるモニタリングと改善等を行うことで、働く環境の整備と質の向上に努めております。しかしながら、労務管理が不十分な事態が生じた場合には、リガク・ホールディングスグループの社会的な信用低下を招き必要な人材の確保に支障をきたす等、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <経理・財務・会計に関するリスク>23.財務資本に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:3年以内、影響度:高)2025年12月31日現在、リガク・ホールディングスグループの借入金総額は55,556百万円であり、リガク・ホールディングスグループの資本合計88,396百万円の62.8%に相当します。借入金の大部分は、リガク・ホールディングスグループがThe Carlyle Group(関係会社及びその他の関連事業体を含め、以下「カーライル」といいます。)からの出資を受入れたことに関連するLBOローン契約によるものです。当該LBOローン契約には、連結ベースの経常利益が二期連続で赤字となる状態を生じさせない、及び連結ベースの純資産を前期実績の75%以上に維持しなければならないという2つの財務制限条項が含まれており、リガク・ホールディングスグループがこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等成長資金の確保に制約が生じることでリガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、リガク・ホールディングスグループの有利子負債は全て変動金利付であり、金利変動のリスクが存在します。調達した資金のうち一部の借入金については、金利スワップにより金利を固定化するヘッジ取引を実施しております。なお、リガク・ホールディングスグループは2022年9月末にLBOローンの借換えを実施しました。借換え後も上記の財務制限条項は残るものの、その他条件は一般のコーポレート・ローンと同水準に改善しております。また、リガク・ホールディングスグループは、成長に伴う増産実現のため山梨工場を増設しており、工事に係る必要資金を従来よりも有利な条件で新規借入しております。2025年12月31日現在、新規借入が借入金総額に占める割合は限定的であり、リガク・ホールディングスグループの財務資本に関するリスクに及ぼす影響は限られると判断しております。 24.税制に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループは世界的に事業を展開しており、国境をまたぐ取引やグループ会社間取引も多く存在するため、移転価格税制の対象となる場合があります。事業を展開する国毎に税制や税率が異なることから、税務効率の悪化、取引形態によっては付加価値税の還付が受けられない等により、予期せぬ税負担が発生する可能性もあります。グループ会社間取引は税理士法人等の専門家に相談しながら適正な取引形態や取引価格を設定して行っております。また、配当や付加価値税還付についても税務効率が阻害されないよう専門家のアドバイスを得ながら進めております。しかしながら、これらの取組みにもかかわらず、各国の税制の変更や、移転価格税制及び上記還付に関する論点を含む税務当局との見解の相違等によっては、追加的な税負担等が発生するおそれがあり、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 25.固定資産の減損損失に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)リガク・ホールディングスグループは、事業の性質上、不動産や機械設備等の固定資産を多く保有しているため、特定の事業の業績悪化に伴い、不動産や機械設備あるいは投資に関わるのれんの減損損失の計上により、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは、事業に対する投資をする前に採算性や回収可能性を十分に検討して実行することとしており、また事業の採算が悪化した場合は、直ちに立て直しの措置をとるとともに、会計監査人とも協議の上で適正な時期に適正な金額の減損損失を計上する方針としております。なお、現在において業績が計画どおりに推移していない等の事業は既に減損損失計上済みであり、将来における減損損失発生のリスクの影響は少ないと見込んでおりますが、将来、リガク・ホールディングスの固定資産の相当額が減損損失の対象となった場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 26.のれんについてのリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高)リガク・ホールディングスグループは株式会社リガク及びその子会社群を買収した際、並びにその後の新規買収時に多額ののれんが計上されており、その総額は2025年12月末時点において51,876百万円となっており、リガク・ホールディングスグループの資産合計の28.0%を占めております。のれんに関しては、毎期減損テストを実施しており、のれんの対象となっている事業の将来予測キャッシュ・フローの現在価値が買収時の評価を下回る場合には減損損失が計上されます。2025年度において減損損失は計上されておらず、今後も業績の向上に努めて参りますが、リガク・ホールディングスグループの見通しが悪化した場合には、減損損失又は追加的な償却費を認識する必要が生じる可能性があり、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 27.中国製品免除認証届出対応に関する費用の財務影響リスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中)中国においては輻射安全許可証制度があり、放射線装置の製造・販売・使用について許可証の取得を行う必要があります。また許可制度の例外として製品の免除認証届出制度が存在します。リガク・ホールディングスグループの製品について免除届出が認証されたモデルとして販売を行った事案において、中国規制当局から免除認証を得られなかった場合、顧客や代理店が中国規制当局から罰金や制裁金を課される可能性があるほか、中国での販売活動が制限され、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループでは、一部の製品について代理店名義で免除認証を取得したものの、装置のモデルチェンジをしたモデルが、その免除認証の対象外と認定されて輻射安全許可証を取得していない顧客による利用が継続できない可能性が高いことが判明したため、当該対応に関連する費用として、2024年12月期において218百万円の引当金を計上しておりました。もっとも、当該事案については、収束を図るべく、既納製品の認証を満たす装置への置換えや顧客の装置利用継続の確保等の対策を中国規制当局の指導を仰ぎながら順次進めていることを踏まえ、引当金については2025年12月期において40百万円まで減額しております。また、代理店名義で取得していた免除認証を、新型装置からリガク・ホールディングス中国現地法人名義で取得することで、免除認証に関する以下のリスク軽減を図ってまいります。・認証について問題が発生した場合に対応が遅れるリスク・代理店が認証の権利(主権)を主張するリスク・代理店が事業を停止した場合の認証の取扱いが不透明となるリスク <外部関係に関するリスク>28.訴訟等についてのリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明)リガク・ホールディングスグループは、事業活動において、各種契約違反、労働問題(労働組合紛争を含む。)、製造物責任、知的財産権侵害、機密情報漏洩等の請求に関連して、顧客、取引先、競合他社、従業員、規制当局等の当事者から訴訟その他の法的手続を提起されるリスクに晒されております。本書提出日現在において、リガク・ホールディングスグループの経営に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、今後、リガク・ホールディングスグループが契約違反や特許権侵害等を理由とする訴訟を第三者から提起された場合や、リガク・ホールディングスグループに対して多額の損害賠償の支払いを命ずる判断がなされた場合、リガク・ホールディングスグループの社会的信用が低下し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特許権については知的財産委員会において第三者の特許権を侵害しないよう個別案件別にチェックをする体制をとっており、また、上記リスクに備え、製造物責任保険や損害賠償責任保険を付保しておりますが、これらによっても上記リスクに十分に対応できる保証はなく、その場合、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 29.サステナビリティに関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)社会的公器としての企業活動が一層意識されてきており、ステークホルダーからの信用や理解が十分に得られなかった場合には、社会的信用の低下等により、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、気候変動対策に関連する新たな法令や規制の導入がなされた場合には、対応費用の増加により、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リガク・ホールディングスグループではサステナビリティ推進委員会が中心になってサステナビリティ推進活動を行うことで、社会的信用を維持するとともに、リガク・ホールディングスグループの分析装置を利用して顧客のサステナビリティ推進活動に貢献することを通じてリガク・ホールディングスグループの事業にもプラスになるという好循環を生んでおります。リガク・ホールディングスホームページにおいて、サステナビリティ全般や、サステナビリティに関するマテリアリティについて開示しております。しかしながら、ステークホルダーからのサステナビリティに関する企業への期待や要求は急速に変化しており、将来においてリガク・ホールディングスグループがそれらの期待や要求に適切に対応できない場合、リガク・ホールディングスグループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 30.配当政策に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明)リガク・ホールディングスは、中長期の経営視点から成長投資の推進と財務健全性の確保とのバランスを考慮しつつ、各期の業績に応じて当期連結利益の30%を目途に株主への配当を実施していくことを、資本政策の基本的な方針としております。リガク・ホールディングスは健全な業績成長を続けており、かかる成長から創出される利益とキャッシュ・フロー、さらに剰余金を原資として、成長投資や借入金返済等とのバランスを考慮した株主への配当支払いを実施することについて、その支障が生じる可能性は低いと考えておりますが、配当の実施が必ずしも保証されているわけではありません。 31.買収や提携・共同開発に伴う業績や財政状態の変化に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明)リガク・ホールディングスグループは、M&Aや他社(大学や研究機関を含む。)との連携・共同開発により、X線に関する要素技術や要素部品の開発・製造能力を取り込むことで、既存製品の改善や新しい製品の開発に繋げてきましたが、今後も新たな技術を取り入れるべくM&Aや他社との提携・共同開発を実行する方針です。引き続きM&Aや他社との提携・共同開発を行うことでオープン・イノベーションを促進していく方針ですが、事前の調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&A等の実施後に発生又は判明する場合や、M&A等の実施後の事業展開が計画どおりに進まず、当初期待した成果が実現しない場合には、新技術や新製品の開発が遅れ、さらには減損損失を計上し、リガク・ホールディングスグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 32.新株予約権の行使による株式の希薄化に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低)リガク・ホールディングスグループは、リガク・ホールディングスの取締役、監査役及びエグゼクティブオフィサー、並びにリガク・ホールディングスの子会社の取締役及びエグゼクティブオフィサーに対して、企業価値増大への意欲を高めるためのインセンティブとして、ストック・オプション制度を導入し、これらの者に新株予約権を付与しております。2025年12月末時点において行使された新株予約権は25,532個で、それにより発行済株式は5,106,400株増加いたしましたが、2025年12月末時点におけるリガク・ホールディングスの発行済株式総数230,375,000株を基準とした希薄化率は2.21%であり、希薄化の影響度は低いものでした。なお、2025年12月末時点における新株予約権の付与数は11,594個、新株予約権による希薄化性潜在的普通株式数は2,318,800株であり、2025年12月末時点におけるリガク・ホールディングスの発行済株式総数230,375,000株を基準として全ての新株予約権が行使された場合でも希薄化率は1.0%にとどまり、希薄化の影響度は低いものと考えております。 <大株主に関するリスク>33.資本関係についてのリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高)2025年12月末日現在において、リガク・ホールディングスの発行済株式数(自己株式を除く。)の42.08%はカーライルがGeneral Partnerとして支配・運用するAtom Investment, L.P.により保有されております。かかる大株主が今後においても相当数のリガク・ホールディングス株式の保有を継続した場合、大株主と少数株主との間で潜在的な利益相反関係が生じる可能性があります。そうした大株主と少数株主との間で生じうる利益相反関係に対して、リガク・ホールディングスでは、社外取締役4名及び社外監査役3名を独立役員として指定し、経営の透明性を確保するとともに、取締役会の諮問機関として任意設置している指名評価報酬委員会の構成員のうち過半数を独立社外取締役とすることで少数株主の利益の確保に向けた体制を強化しております。また、大株主が保有株式を売却する際には株価への影響、すなわち、株式売買の需給関係に伴う株価形成への影響あるいは特定の株主への売却に伴う事業運営上の影響が生じる可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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