ワッツ(2735)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】ワッツグループは、ワッツ及び小売販売会社6社(連結子会社4社と持分法適用関連会社2社)、卸販売会社1社(連結子会社)により構成されており、100円ショップの運営及びその付随業務の単一セグメントであります。ワッツグループは、文具、掃除、台所、衛生用品といった日用消耗品を中心とした「100円ショップ」を、『Watts(ワッツ)』『Watts with(ワッツウィズ)』『meets.(ミーツ)』『silk(シルク)』等の名称で直営店舗にてチェーン展開することを主な事業の内容とするとともに、他の小売販売会社への卸販売も行っております。ワッツグループの100円ショップ店舗数は、2025年8月31日現在1,877店舗であり、一部ロードサイド型独立店舗がありますが、その多くはショッピングセンター、スーパーマーケット、百貨店等の量販店内におけるテナント型店舗であります。なお、ワッツグループは上記事業を遂行するために、メーカー及び問屋の協力を得て各店舗への直送体制を構築し、迅速な商品供給と運賃負担の軽減を実現しております。また、外部委託の物流センターを設置することにより、売れ筋商品については機動的な小口配送体制を確立しております。ほかに国内では、心地よい生活を提案する雑貨店「Buona Vita(ブォーナ・ビィータ)」を10店舗、生鮮スーパーとのコラボである「バリュー100」を1店舗、日用品全般を取扱うディスカウントショップ「リアル」を7店舗、時間をテーマにしたおうち雑貨店「Tokino:ne(ときのね)」を1店舗運営しております。海外におきましては、均一ショップ「Watts」「KOMONOYA(こものや)」をタイで1店舗、ペルーで3店舗運営しております。加えて、100円ショップ向け卸売業の「㈱ニッパン」にて事業展開しております。主な事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年8月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ワッツグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてワッツグループが判断したものであります。(1)経営方針私たちの仕事は、株主の皆様、ご来店いただくお客様、お取引先の皆様、店舗で直接運営に携わっていただいているパート・アルバイトの皆さん、店舗・本社で働く社員への「おかげさま」をもって成り立っています。ワッツグループは、「おかげさまの心」を大切に、お世話になっている皆様に役立ち、地域社会に貢献することを使命とし、皆様とともに成長してゆくことを目指しております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等ワッツは常に経営の効率性向上による収益性を追求しており、経営指標として売上高経常利益率と自己資本当期純利益率(ROE)を重視しております。足元の状況を踏まえ、次期の計画はそれぞれ2.4%及び7.1%としておりますが、中期的にはそれぞれ5.0%、10.0%を目指してまいりたいと考えております。 (3)経営環境及び経営戦略等個人消費の回復には、実質賃金がプラス圏で推移する状況が定着することが必須だと考えます。また、企業動向では「日米関税合意」の最終決着(相互関税そのものが違憲とされ、解消されることも含む)、日米双方の金融政策とそれに伴う円ドル為替、資源価格、米欧及び中国をはじめとする海外の景気等の影響を注視しつつの展開になると考えます。このような状況のもと、ワッツグループは引き続き100円という売価に拘りつつも、他の価格帯の商品においてもお買い得感のある商品を提供し続けます。また、多様化する顧客ニーズに応えるため、ビジネスモデルのさらなる改善を進めることで、お客様に価格以上の価値を感じていただけるショップを目指し続けてまいります。また、新たな成長の原動力とすべく、「Buona Vita」、「Tokino:ne」、「リアル」といったその他の事業へも積極的に取り組み、100円ショップ事業を補完する新しい収益源の多角化を図ります。加えて、海外事業において、グループ内売上シェアのさらなる拡大と利益の獲得に向けて、既存事業の拡充と新規市場の開拓に取り組んでまいります。 以上により、次期の連結業績は、売上高63,000百万円(前期比2.3%増)、営業利益1,500百万円(同5.7%増)、経常利益1,500百万円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益900百万円(同3.4%増)を見込んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「国内100円ショップ事業の成長性の確保」、「新業態の収益性の確立」、「海外事業の再拡大」、「収益力及びコスト増加への対応力強化」、「次世代人材の確保・育成」、「SDGs/ESG経営の推進」を重点課題として取り組み、収益性の一段の向上と、持続的成長と中長期的な企業価値の増大の実現を目指した経営を展開してまいります。これらの課題に対し、ワッツグループでは以下のように取り組んでおります。 「国内100円ショップ事業の成長性の確保」ワッツグループが成長していくためには、中核事業である国内100円ショップ事業の継続的な成長は欠かせないものであると考えております。当事業でのさらなる成長を目指し、Wattsブランド店舗の展開、月替わりの販促企画の実施、お客様にさらに満足いただけるように価値をプラスした100円以外の価格帯の商品導入、インフルエンサーとの協働による商品開発、オンラインショップの強化といった施策を進めております。オンラインショップにつきましては、「Buona Vita」、「Tokino:ne」、オンラインショップ限定商品等の国内100円ショップ事業以外の商品も取扱っており、将来的にはグループ全体のECサイトを目指しております。新たに開始した、店舗での商品受け取りも強化してまいります。また、これまで同様実生活雑貨を重点商品と位置付け、独自に開発した良品質でお買い得感のある商品を、プライベートブランド商品として店舗へ投入してまいります。 「新業態の収益性の確立」ワッツグループは、新たな事業を開発し、経営内容の多角化及び国内100円ショップ事業との連携による事業拡大を新たな成長の原動力にしたいと考えております。心地よい生活を提案する雑貨店「Buona Vita」、時間をテーマにしたおうち雑貨店「Tokino:ne」、ディスカウントショップ「リアル」等、100円ショップ事業を補完する直接消費者との係わりを持つ新しい収益源の発掘に取り組んでまいります。 「海外事業の再拡大」ワッツグループでは、将来の国内市場の成長の鈍化を見込み、2009年8月期より海外での店舗展開を行っております。新型コロナ等により事業規模は一旦縮んでしまいましたが、今後は、東南アジア並びに中南米で展開するFC店舗の拡大と、卸売(現地パートナーとの協業)での新規市場の拡大を進めていくことで、グループの成長を牽引する事業となりうるよう、さらなる挑戦を継続してまいります。 「収益力及びコスト増加への対応力強化」前述した「国内100円ショップ事業の成長性の確保」、「新業態の収益性の確立」、「海外事業の再拡大」の3つの取組みによって、毎期の増収を図るとともに、自動発注システムやセルフレジ導入による省人化・生産性の向上、適正な売価の反映等の施策を進めることで、人件費や家賃をはじめとする販売費及び一般管理費の売上高に対する比率を抑制してまいります。 「次世代人材の確保・育成」ワッツグループは、人材も重要な経営資源の1つと位置付け、優秀な人材の確保及び育成に努めております。人材の確保につきましては、昨今の深刻な人手不足に対応すべく、積極的な新卒採用・中途採用に加え、パート・アルバイト従業員の正社員への登用に取り組んでおります。人材の育成につきましては、グループ規模の拡大、業務内容の多角化、海外への積極展開、未経験業務への挑戦など、グループを取り巻く環境の変化に対応できる人材を多く育成するために、この要請に応えられる人事制度の構築を目指しております。また、性別・国籍等を問わず、誰もが活躍できる社内環境整備を進めております。 「SDGs/ESG経営の推進」会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向け、SDGsを意識した経営が正に求められています。主な取組みとして、環境面に配慮したレジ袋の導入や、社内ペーパーレス化、店内照明のLED化、安価でも環境面・安全面・健康面を十分意識した価格以上の価値を感じていただける商品の開発等を行っております。また、「近年頻発する自然災害への備えの重要性と100円ショップという身近な存在から防災意識を広めたい。」という思いから「ワッツ防災プロジェクト」を発足いたしました。社内外への防災情報発信、イベント参加、商品開発、アンケート調査等を実施し地域住民の声を反映しながらCSR・社会価値創出を目指してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてワッツグループが判断したものであります。① 出退店施策についてワッツグループが全国でチェーン展開している100円ショップは、特定の地域に重点的に出店する施策をとっておりません。出店の判断基準は、収益性が見込め、存続する店舗となりうるかどうかであります。賃借料、入居保証金その他費用といった出店条件、商圏人口及び競合店舗の有無等を総合的に勘案して、収益性を見極めております。出店の判断は、各担当地域の責任者が行っておりますので、採算条件に合致する案件がない場合は、出店数の減少により業績に影響を与える可能性があります。また、売上より利益を重視する方針をとっておりますので、不採算店舗は積極的に退店してまいります。また、ワッツグループの出店先は、ショッピングセンター、スーパーマーケット等量販店が中心になっているため、商業施設全体の閉鎖やテナントの入れ替え等により、退店を余儀なくされる場合があります。その結果、店舗数が減少し、業績に影響を与える可能性があります。 ② 従業員の確保、指導教育についてワッツグループは、各地域のスーパーバイザー(正社員)が担当店舗のパート、アルバイト従業員の指導教育を行い、店舗運営は所定のマニュアルにより、このパート、アルバイト従業員に任せております。そのため、指導力のあるスーパーバイザーを確保できない場合は、パート、アルバイトへの指導が行き届かず、店舗運営のレベル及びお客様へのサービスの質が低下し、業績に影響を与える可能性があります。また、パート、アルバイト従業員を確保できない場合は、求人関連費用の増加や賃金の上昇により、収益性が悪化する可能性があります。さらに労務面においては、短時間労働者に対する社会保険の適用基準拡大や有給休暇制度適用等により、新たに社会保険に加入するパート、アルバイトの増加等による費用負担が発生する可能性があります。 ③ 為替変動、商品市況についてワッツグループは、原則円建てで国内メーカー及び問屋から仕入れておりますので、直接為替変動の影響を受けませんが、それらのメーカー及び問屋は中国を始めとする海外からの輸入商品を多く扱っております。このため、為替レートの変動により、ワッツの業績に間接的に影響を与える可能性があります。また、原材料価格や原油価格の上昇等により、プラスチック製品をはじめとした一部商品について原価の変動幅が大きくなっており、ワッツの仕入コストの見通しが不安定になる可能性があります。 ④ 新規参入リスクについて現在、100円ショップ業界はまだ業績を拡大させておりますが、他業界からの100円ショップ事業への参入及び既存量販店内の均一販売コーナーの増加等、ワッツグループの主要事業の市場において競争が激化する傾向にあり、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 在庫リスクについて店舗数の増加に伴い、商品在庫が増加してまいります。また、今後も店舗数のさらなる増加を計画しております。店舗における売場効率を維持するためには、常に新規商品の投入を行うとともに、陳腐化した滞留在庫の撤去及び処分を行う必要があります。POSシステムから得られるデータの有効活用により、在庫のコントロールを図ってまいりますが、今後、消費者動向の変化等により多額の滞留在庫が発生した場合、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 貸倒損失についてワッツグループは出店に際して家主に対して敷金、保証金の差入を行っているほか、一部のインショップ店では売上金を預託しております。また、卸販売(掛売り)も行っております。これら出店先及び卸販売先の財務内容に応じて貸倒引当金を設定するなど、現状なしうる限りの保全対策を行っておりますが、破綻等が発生して貸倒損失が発生した場合、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ システム障害に関するリスクについてインターネット網の不通やサーバの故障、コンピュータウィルスへの感染等によってワッツグループの商品発注・配送システムに支障が生じる可能性があり、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑧ 天候、自然災害、その他の事故について長雨、大雪や長期的な暖冬、猛暑といった天候不順により、来店客数が減少することで、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。また、台風や地震等の自然災害、その他突発的な事故により、店舗運営の休止や本社機能の停止に追い込まれ、売上減少やワッツグループ全般の業績に影響を与える可能性があります。 ⑨ 海外での事業展開についてワッツグループは、規模の拡大を目的として海外市場での店舗展開を目指しております。海外における事業活動は、経済の動向や為替相場の変動、また投資、貿易、競争、税制等に関する法的規制の変更、商慣習の相違、労使関係、異常気象、その他の政治的・社会的要因により、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑩ 固定資産の減損についてワッツグループは「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、毎期、必要性の計測を実施しております。その結果として固定資産の減損処理が発生し、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑪ M&Aに係わるリスクについて100円ショップ事業を補完する新しい収益源の構築に際し、M&Aも有力な選択肢として捉えております。実施にあたっては投資対効果を慎重に検討してまいりますが、様々な要因で所期の目的を達成できず投下資金が回収できない場合、ワッツグループの業績に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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