ホームポジション(2999)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 創業来地盤としてきた静岡県を中心とする東海エリア及び関東エリアにおいて戸建分譲事業を展開するホームポジションは、これまで『「家がほしい」すべての人のために。』という企業理念の下、その土地に合わせたデザイン・設計・間取りの家づくりで、周辺相場等を意識したお求めになりやすい価格でありながら、品質・性能・居住性を追求した住み心地の良い一戸建て住宅の提供を行ってまいりました。2020年より、デザイン力の更なる向上を目的として社内勉強会を開始するとともに、2021年にはデザイン戦略室を新設するなどの取り組みにより、立地や間取りといったセールスポイントに加えて、コストを抑えることで周辺相場等を意識したお求めになりやすい価格帯を維持しつつ、デザイン性の高い分譲戸建住宅の提供を強化することで差別化を図る戦略を展開しております。 なお、直近5年間の販売件数推移は以下のとおりであります。(売上高:百万円) 2021/8期2022/8期2023/8期2024/8期2025/8期売上高13,42518,44119,84919,73017,364販売件数486572612574461(うち東海エリア)398442448362251(うち関東エリア)88130164212210 ホームポジションの事業エリアは、創業来の地盤とする静岡県を中心に、大きく東海エリア(静岡県、愛知県、岐阜県)と関東エリア(神奈川県、埼玉県、東京都、千葉県)で事業を展開し、営業拠点は全10拠点となります。東海エリアには、静岡県に静岡支店、三島支店、浜松支店、愛知県に名古屋支店を配し、関東エリアは、神奈川県に神奈川支店、相模原支店、海老名支店、埼玉県に大宮支店、東京都には城東支店、町田支店と管理部門を集約した本社を配しております。 現状では東海エリアの販売件数が多い状況にはありますが、関東6拠点による販売件数拡大、デザイン性による差別化により、関東エリアのシェア拡大に努めております。 なお、ホームポジションの事業セグメントは戸建分譲事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 (1)事業の特徴 ホームポジションの属する分譲戸建住宅業においては、建築コストの低減、並びに土地の仕入れから販売までの期間の短縮を図る目的から、画一的なデザイン・設計による住宅を提供するケースが多くあります。その結果、物件ごとの差別化が難しく、価格競争に陥りがちな側面もあります。ホームポジションでは、「家族が幸せになる家」という理想を追求し、顧客の満足度を高めるため、分譲地のロケーションを考慮に入れ全体をトータル的にデザインしつつ、一棟ごとに異なる外観・間取りを低コストで実現しており、デザイン性だけでなく、安心・安全を含めた品質、性能、居住性を追求した住宅を周辺相場等を意識したお求めになりやすい価格で提供を行っております。その結果、他の分譲戸建住宅メーカーが手掛ける商品との差別化が明確となり、仕入れ競争力の向上にも繋がっております。 用地の取得からプランニング・デザインといった商品企画は自社で手掛けております。建築については、全拠点において外部の協力業者に発注しており、価格、品質並びに施工に掛かる時間等を総合的に判断したうえで、適切な協力業者を選定しております。 近年、新築の分譲戸建住宅を購入するお客様のデザインを重視する傾向の高まりもあり、ホームポジションではデザイン専門の部署を設置し、デザインについて徹底的に研究し他社との差別化を追求した結果、コストは従前とほぼ変えずに、「一棟一棟個性のある」デザイン性の高い分譲戸建住宅の提供を可能としております。 また「住む方々がその街に愛着を持ち、新たなコミュニティーが創造できれば、ホームポジション分譲地とその周囲の資産価値も高まっていくはず」との願いも込めて、街づくりの一翼を担う役割にも挑戦しています。単に商品のデザイン性を高めるだけではなく、複数の区画からなる分譲地を「美しく統一感のある街並み、風景の創造」という観点から捉え、日々の生活や暮らしぶりが今まで以上に豊かになる家づくりを目指して、「家族が幸せになる家」という理想を追求しております。 (2)ホームポジションの強み①商品企画力+デザイン力 ホームポジションでは、分譲戸建住宅の用地取得からプランニング・デザインといった商品企画を自社で手掛けております。近年、新築の分譲戸建住宅購入に際し、住宅のデザイン性を重視する傾向が高まっていることから、ホームポジションでは、デザイン力の向上を目的とした全社員参加可能な形式での勉強会を2020年より開始し、デザイン性を徹底的に追求する取り組みをスタートいたしました。更に、2021年にはデザイン戦略室を新設し経験豊富なデザイナーを配置、デザイン性を高める戦略にシフトすることで、お客様が住まうイメージを念頭に「一棟一棟個性のある住宅」と複数の区画からなる分譲地は「美しく統一感のある街並み、風景の創造」を重視した商品づくりを進めております。 具体的に、ホームポジションは「アイコニック(注1)」、「ミニマル(注2)」、「バランス(注3)」、「奥行(注4)」、及び「陰影(注5)」という5つの要素を重視し、人の感性と暮らしに響く魅力的な住まいを追求しており、特にアイコニック(象徴的)で洗練された外観デザインを追求するため、屋根・外壁・構造・内装・外構・植栽等の部材や施工方法を再構築し、細部のディティールにもこだわっております。その結果として「風景に映え、誰もが魅せられる外観デザイン」、「機能性をしっかりと維持しながら、スタイリッシュで流麗な美しさ」、「優れたオリジナリティとコストパフォーマンス」を実現することができました。さらに、単に商品のデザイン性を高めるだけでなく、日々の生活や暮らしぶりが今まで以上に豊かになる家づくりや、分譲地全体を一つの街並みとしてデザインすることで土地に付加価値を与え「おしゃれ+良質+周辺相場等を意識した合理的な価格」を実現しております。 なお、ホームポジションの設計・施工部門は男女比6:4の人員構成となっており、ニューノーマルな暮らし方、多様性といった世の中のニーズに応えられる体制となっております。(注)1.誰にでもわかりやすく象徴的なデザインという意味。アイコン(特徴を示す小さな図形)から派生した言葉。 2.無駄な要素を削ぎ落として必要最小限の機能に絞り、シンプル且つクリアに建物を意匠すること。 3.建物の外観デザインにおいて、屋根・外壁・窓等を美しく調和の取れた比率で設計すること。 4.建物・塀・植栽等を手前から奥へ、奥行きをつけて配置することで立体感が生まれること。 5.外観に陰影をつけることで建物全体が引き締まる。別の角度からも美しく見えること。 ②仕入れ競争力 分譲戸建住宅の購入を希望されるお客様が、デザイン性を求める一方で、物件のロケーションと価格も購入を決定する際の大きな要素であることから、ホームポジションでは魅力ある土地を適正な価格で仕入れる力(仕入力)を重要視しております。 ホームポジションでは、各地域に密着した数多くの地元仲介業者等と信頼関係を深め強力なネットワークを構築することで多くの物件情報を入手(情報収集力)しております。また、入手した情報に基づき、各支店の仕入担当者が対象エリアにおける様々な法規制、建築基準法や民法などの法律知識、周囲の環境などから住みやすさを分析(目利き力)し、それらの物件情報・分析情報について、プランニング・デザイン(商品企画力)を行います。この土地情報の入手からプランニングまでを一貫して社内で行っていることから、仕入判断がスピーディーに展開され、仲介業者等を通じて物件所有者へ適切な不動産価格を迅速に提示することで、好条件の土地を適正価格で仕入れることが可能となっております。また、ホームポジションはプランニングを自社で行っておりノウハウの蓄積があることから、競合他社が住宅の開発をするにはハードルの高いと思われるような形状や状態の土地についても、その土地の持つ潜在的価値に着目した柔軟な商品企画を行うことが可能となっております。結果として、仕入れ競争力の向上やコストダウンが図れることから、周辺相場等を意識したお求めになりやすい価格で住宅の提供が可能となっております。 [事業系統図]
有価証券報告書(2025年8月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ホームポジションの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてホームポジションが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針 ホームポジションは、『「家がほしい」すべての人のために。』という企業理念の下、マイホームを持つことにより、より多くのご家族の皆様が幸せを感じ取って頂けるように、価格を抑えながらも、デザイン性・品質・性能・居住性に優れた住宅を供給する事を目指しております。 このコストとデザイン・品質・性能・居住性を両立させた商品群がホームポジションの戸建分譲事業の基盤であり、競争優位の源泉であると認識しています。顧客層に関しては、従来の主要顧客層に加え、昨今のデザイン性向上により、所得のより高い層への訴求が可能になったものと認識しています。 (2) 経営戦略等 ホームポジションは、上記の企業理念を念頭にデザイン性の高い良質で周辺相場等を意識したお求めになりやすい価格で住宅の提供を全国に供給することを目指すなかで、今後の事業規模の飛躍的な拡大を目指しております。 一方で、ホームポジションの属する不動産業界におきましては、首都圏の戸建住宅に対する需要は底堅い面があるものの、住宅価格の上昇とコロナウイルスの感染拡大が一定の落ち着きを見せたことによる戸建住宅需要の一服もあり、地方エリアを中心に完成在庫が増加傾向となるなど、受注環境の悪化が懸念される厳しい事業環境が続いております。 このような状況を踏まえ、ホームポジションは中長期的に更なる収益力向上を図る観点から、以下の戦略を着実に取り組んでまいります。 ①売上成長(関東エリア)東京都・神奈川県・埼玉県に所在する既存6支店による販売棟数の拡大、及びデザイン性による差別化(東海エリア)静岡県内において一定のシェア維持、及び静岡県内においてホームポジションが開拓していないエリアへの進出 ②収益改善・在庫回転率の改善による値引きリスクの軽減・戸建分譲住宅の販売を主としつつ、収益性の高い土地開発分譲も推進・基幹システムと施工管理システムの連携による生産性の向上・資金調達コストの削減・ホームポジションの成長を牽引する人財の確保及び育成の推進による企業価値の向上 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 ホームポジションの行う戸建分譲事業では、今後の事業の拡大のために積極的なシェア及びエリアの拡大と人員の確保が必要であり、その手段として着実な利益計上による財務基盤の強化が必要であることから、ホームポジションは収益性指標として売上高営業利益率を重視してまいります。 (4) 経営環境 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善し緩やかな回復基調が続いております。一方で、ウクライナ情勢や中東地域の不安定化や米国の通商政策の動向に加え、資源価格の高騰や物価上昇の継続による消費者の節約志向の高まり等景気を下押しするリスクもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。 ホームポジションの属する不動産業界におきましては、住宅の建材・資材価格や人件費といった建築コストは高止まりが続く傾向にあり、依然として先行き不透明な事業環境が続いております。また、国内の住宅需要は人口動態や金利動向の影響を受けやすく、今後の市場環境の変化に対応した柔軟な経営が求められる状況にあります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①関東エリアのシェア拡大 ホームポジションは東海エリア(静岡県3、愛知県1)に4拠点、関東エリア(東京都2、神奈川県3、埼玉県1)に6拠点を構えております。ホームポジションが今後、事業規模を拡大させるには、需要が底堅く、かつデザインによる差別化が図られている関東エリアでのシェアを拡大させる必要があると考えております。そのためには、関東エリアの既存店による販売棟数を拡大することで全社の売上成長を牽引し、シェア拡大に取り組んでまいります。 ②プロジェクト用地取得の強化 ホームポジションの行う戸建分譲事業において、プロジェクト用地の仕入は最も重要な施策であると認識しております。プロジェクト用地の仕入には仲介業者を通じた仕入を多く行っておりますが、常に新規の仲介業者の開拓を行い、既存の仲介業者との密接な関係を継続的に構築しながら、不動産情報についてもより多方面から取得していく仕組みを築き上げ、プロジェクト用地取得の強化に向けて取り組んでまいります。 ③収益力の改善 収益力の改善においては、販売在庫の管理を徹底してまいります。これまでも一定の基準による管理を行っておりましたが、今後は販売ルールをより厳格にしてまいります。これにより在庫回転率が向上し、ひいては値引きリスクの軽減及び利益率の改善に繋がるものと考えております。加えて、戸建分譲住宅以外に土地の開発分譲も積極的に行うことで、利益拡大を図ってまいります。 ④人財の確保・育成 ホームポジションでは、従業員を重要な経営資源(人財)として認識しております。ホームポジションが引き続き持続的な成長をしていくために、不動産・住宅事業に関連する知見及び経験が豊かな人財の確保とホームポジション事業を牽引する人財の育成を積極的に行うことで、企業価値の向上に取り組んでまいります。 ⑤資金調達 ホームポジションのプロジェクト遂行には資金力が不可欠であり、各金融機関よりプロジェクト毎に規模、期間を考慮しながら機動的な資金調達を行っております。あわせて、2025年8月期にケイアイスター不動産株式会社に対する第三者割当増資による資金調達も実施しており、競争力の強化及びシェア拡大の加速を目指しております。 今後も、資金効率の最適化及び金融費用の低減を図り、在庫管理及び財務管理の品質向上に取り組んでまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しておりますが、ホームポジションに関するすべてのリスクを網羅するものではございません。 なお、これらのリスクの情報につきましては、本書提出日現在におけるホームポジションの認識を基に記載したものであり、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてホームポジションが判断したものであります。 (事業環境に関するもの)(1) 景気動向及び不動産市況について ホームポジションの主要事業である戸建分譲事業において、取得用地の価格は景気動向、不動産市場の需給状況の影響により価格変動を受けやすいため、この動向によってはホームポジションの用地取得コストに大きな影響を及ぼすことになるため、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。 また、販売先である個人顧客についても景気動向、金利動向、税制等の動向により購買意欲や需要動向に影響を受けやすい傾向があり、これら諸条件の環境動向によってはホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、常に外部環境を注視しながら、用地仕入や販売活動等に機動的に反映するよう努めております。 (2) 建築コストの上昇について 2021年4月頃からの世界的なウッドショックの発生以降、建築コストは当初急激に上昇した後、その後は供給不安こそ後退したものの価格は高止まりしており、主要部材である木材のほかにも、金属類、諸資材、資材運搬費及び人件費等も高止まりしていることから、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。 ホームポジションでは平時から設計段階や施工段階で、品質・性能・居住性を追求しつつも、建築コストを意識した原価低減あるいは原価上昇を抑える取り組みに努めておりますが、こうした不断の取り組みでは吸収しきれない建築コストの上昇に対しては、代替手段によるコストアップの回避あるいはコストアップ抑制の取り組みに努め、それでも吸収できない場合は販売価格への転嫁等を行う場合があります。その際に販売価格等への転嫁に見合ったデザイン重視の家づくりに努めても価格水準が一般消費者の購買意欲にそぐわないほど上昇した結果、需要が減退した場合にはホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、ホームポジションでは、建築コストや工期の安定化を図るため建築職人の安定確保が重要であると考えており、継続的な発注ができるように施工管理に努めるとともに、建築資材については複数の新規購買先を開拓するとともに、メーカー変更等の代替え手段の確保などに努めております。 (3) 競合について ホームポジションは、本書提出日現在、静岡県、愛知県、岐阜県、神奈川県、埼玉県、東京都、千葉県を販売エリアとして事業を展開しております。これらの地域においては、大手戸建分譲住宅会社やハウスメーカーだけでなく地場の住宅供給会社も数多く存在しており、競争が行われておりますが、ホームポジションの主要営業エリアの一つである静岡県において、大手との競争が数年内に現在より激化する可能性があることから、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。 今後これらの競合他社との競争による市況の変化により、プロジェクト用地の仕入、建築工事、販売活動に影響が出た場合、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、関東エリアでの販売棟数の拡大を行うとともに、コストやデザイン等ホームポジション商品の優位性を一層高め、より差別化を図るよう努めております。 (事業内容に関するもの)(4) 販売用不動産及び仕掛販売用不動産について ホームポジションは、『「家がほしい」すべての人のために。』という企業理念の実現のためにプロジェクト用地の安定的確保が重要であると認識しております。事業の採算性や顧客の需要動向等を考慮しつつ、販売用不動産及び仕掛販売用不動産(以下「販売用不動産等」)を積極的に取得・保有しており、当事業年度末における販売用不動産等残高は10,682,616千円で総資産に占める比率は約73.8%でした。 販売用不動産等を積極的に取得・保有することは、顧客の需要動向に応じた機動的な販売に貢献し、機会損失を回避することができると考えております。一方で、顧客の需要の低下または顧客の嗜好の変化により、滞留在庫として資金が固定化する可能性、値引き販売等により利益率が低下する可能性、また棚卸資産評価損を相当額計上することになる可能性などがあり、外部環境次第では数か月以内に当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。 そのためホームポジションでは、ビジネスチャンスとリスクの両者を勘案して、販売用不動産等の水準を調整しております。 最近2事業年度における販売用不動産等の期末残高は、下表のように推移しております。 前事業年度(2024年8月期)当事業年度(2025年8月期)販売用不動産等の期末残高(千円)8,223,97610,682,616在庫回転期間(月)※6.57.5 ※在庫回転期間=(期首販売用不動産等の残高+期末販売用不動産等の残高)÷2÷売上原価×12 (5) 仕入先の確保について ホームポジションは、事業規模の拡大に併せて、不動産仲介業者、施工協力業者を始めとする取引先の拡充を推進してまいりましたが、取引先拡大のペースが事業規模の拡大に追いつかず、用地仕入、建材等の調達における代替手段が制限される場合、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現時点で特定仕入先への依存はないため、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、ウッドショック発生時のような世界的なサプライチェーンの混乱時には、想定より大きなリスクに発展する可能性もあるため、プレカット業者など新規取引先の開拓を行い、一部の業者に取引が集中しないように努めております。 (6) 資金調達について ホームポジションは、プロジェクト用地の仕入など事業遂行に不可欠な資金の過半を金融機関からの借入れで調達しており、当事業年度末における有利子負債の残高は7,703,992千円でした。今後も事業規模拡大に伴ってプロジェクト用地の仕入件数が増加していくこと等から、有利子負債は増加することが予想されます。しかしながら、不動産市況の動向、景気動向、政府の不動産市場への規制強化等によって金融機関の与信方針に変更が生じた場合には、ホームポジションの資金調達並びに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があることから、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は一定程度あるものと認識しております。 そのためホームポジションでは、資金不足によってホームポジションの事業に影響が及ばないよう、金融機関とは緊密に情報交換を行うよう努めております。あわせて、2025年8月期にケイアイスター不動産株式会社に対する第三者割当増資による資金調達を実施しております。 (7) 物件の引渡し時期について ホームポジションの戸建分譲事業における売上の計上は、一部の建築請負契約を除き、物件の引渡しをもって行っております。ホームポジションでは各プロジェクトの用地仕入れから建築工事の完了に至るまで自社で行っておりますが、各プロジェクトの進捗状況、建築工事の遅延等により引渡時期が変更となる場合があります。このような場合には、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、外部環境次第では数か月以内に当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。 そのためホームポジションでは、各プロジェクトの進捗状況等について現場管理システム等を活用することにより、随時状況の確認を行うとともに、建築資材については不測の事態に備えて代替品の仕入ルートを確保しております。 (8) 施工協力業者の減少及び建築工事の遅延等について ホームポジションの分譲戸建住宅の建築工事については、ホームポジションにおいて技術水準、納期、予算水準等を考慮し、施工協力業者を選定した中で発注を行っております。 しかしながら、今後建築職人の不足や建築業界の景気動向により、施工協力業者が減少もしくはホームポジションの要求する水準への対応ができない場合に代替の施工協力業者をもってしても建築工事が進まない可能性があり、外部環境次第では数か月以内に当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。その場合には工事の遅延、物件引渡しの遅延などにより、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、取引業者の開拓等、不測の事態が起こった場合でも対応できる体制を整えるよう努めております。また、ホームポジションの要求する施工水準を満たす施工協力業者を確保するため、ホームポジションの施工管理担当者は、現場管理システムの活用及び現場巡回等により建築職人との品質確保のためのコミュニケーションや情報共有に努めるとともに、定期的に外注先等を集めた報告会を行うことで安全・品質管理の徹底等に努めております。 (9) 法的規制について ホームポジションは、不動産販売、住宅建築を行っていることから、多くの遵守すべき法令、規制等があります。主なものとして宅地建物取引業法、建設業法、建築士法、建築基準法、都市計画法、土地区画整理法、農地法、宅地造成等規制法、不当景品類及び不当表示防止法、不動産の表示に関する公正競争規約等各種法令及び規制の他、各自治体が制定した条例等の規制も受ける事になります。 また、許認可、免許及び登録番号等の状況は、次のとおりであります。 許認可等の名称宅地建物取引業者免許一級建築士事務所登録一般建設業許可所轄官庁等国土交通省静岡県愛知県国土交通省許認可等の内容国土交通大臣免許(3)第8082号静岡県知事登録(3)第7177号愛知県知事登録(い-4)第13427号国土交通大臣許可(般-4)第26865号有効期間2020年12月17日~2025年12月16日2021年2月21日~2026年2月20日2022年10月31日~2027年10月30日2022年11月14日~2027年11月13日法令違反の要件及び主な許認可取消事由免許取消事由破産手続開始の決定がされたとき、役員等が禁固以上の刑に処せられたとき、役員等が暴力的行為等を禁止する法律に違反し罰金以上の刑に処せられたとき、役員等が暴力団員等に該当するとき、不正の手段により免許を受けたとき、業務停止処分に違反し業務を行った場合等。免許取消事由本人からの免許取り消し要請、死亡の届出、虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けたことが判明したとき、建築士事務所の開設者が暴力団員に該当したとき、暴力団員等がその事業活動を支配したとき、建築士法若しくは建築物の建築に関する他の法令又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反したとき等。免許取消事由破産手続開始の決定がされたとき、役員等が禁固以上の刑に処せられたとき、役員等が暴力的行為等を禁止する法律に違反し罰金以上の刑に処せられたとき、役員等が暴力団員等に該当するとき、経営業務の管理責任者、専任技術者、財産的基礎、誠実性を満たさなくなったと認められるとき等。 ホームポジションでは、過去及び現在においてこれら法的規制に抵触することによる免許・登録の取消しや更新拒否の事由となる事実は発生しておりませんが、これら許認可等には有効期限があることから、その円滑な更新に努めるとともに、関係法令諸規則が遵守されるよう、「企業倫理規程」、「企業倫理ヘルプライン規程」及び「コンプライアンス・マニュアル」を制定・周知しております。また、法的規制に抵触することがないように、法改正情報の収集、顧問弁護士への相談、研修等の社内啓蒙のほか、コンプライアンス委員会の設置・運営など体制整備にも努めております。そのため、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、万が一、法的規制に抵触した場合にはホームポジションの事業活動が大きく制約される可能性もあることから、ホームポジションの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (10) 瑕疵担保責任について ホームポジションは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分について10年間、その他の部分については引渡し後2年間の契約不適合責任を負っております。また、2009年10月1日以降に「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」に基づき、住宅の品質確保措置を確保するために国土交通大臣の指定する保険法人とホームポジションは保険契約を交わしており、また、当該保険を付保するためには、技術的基準に適合しているかどうか第三者機関による現場検査を受ける必要がありますが、万一不測の事態が起こった場合でも、保険金の支払又は保険金の還付によって瑕疵の補修の工事等に必要な資力を確保しております。 なお、ホームポジションは設計の段階から一貫して携わり、品質瑕疵のない不動産を供給するよう努めるとともに、販売後のクレームに対しましても、法令上の責任に基づき、真摯な対応に努めております。 これらの対応により、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えますが、何らかの事情によりホームポジションの販売した不動産の多くに瑕疵があった場合には、契約不適合責任に基づく瑕疵補修のための費用の増加、ホームポジションの品質管理に関する信用が毀損する等により、ホームポジションの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 訴訟等の可能性について ホームポジションは、本書提出日現在、業績に重大な影響を及ぼす訴訟提起を受けておりませんが、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。ホームポジションの販売する不動産において契約不適合責任の発生、工事期間中における事故の発生、近隣住民等からの様々なクレームの発生等により、これらを起因とする訴訟等が提起された場合、訴訟等の結果によっては多額の費用負担、工事の中止、ホームポジションの信用が毀損する等、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このような事案が発生しないよう、契約締結前のリーガルチェックの徹底、クレーム対応マニュアルの整備、紛争未然防止の社内研修、クレームやトラブル関連案件が生じた場合は経営層及び関係部署による情報共有及び顧問弁護士への相談、コンプライアンス委員会等での事案共有、引き渡し後の物件については住宅瑕疵担保責任保険を付保し、地盤保証や白蟻保証を受けるなど、訴訟等に至る前に適切な解決ができるような体制整備に努めております。 (12)風評被害・クレームについて ホームポジションは戸建分譲事業を展開していることから、顧客から品質やサービス、納期等に対する意見・不満等のクレームを受ける可能性があります。こうしたクレームの発生により、ホームポジションに対する顧客からの信頼が低下する場合は、ホームポジションの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ホームポジションに対する否定的な風説や風評がインターネット上の書き込み等により拡散した場合、その情報が正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、ホームポジションの事業展開、業績、及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ホームポジションでは、このようなリスクに対して、法令遵守、品質管理に努めるとともに、否定的な風説や風評が生じる原因となるような行動をしないよう全社員への教育・研修・指導を行うことで、風評リスクの防止対策を実施しております。 また、モニタリングを適宜実施し、虚偽情報の流布があった場合には顧問弁護士等の専門家と緊密に連携することで、その拡散に対応するための体制を構築しております。 (13) 人材確保について ホームポジションが今後事業を拡大していく中で、優秀な人材の確保は経営資源の観点から重要であると考えております。建築や不動産取引においては高度に専門的な知識や経験を必要とする事からも、有資格者をはじめ、企画部門、管理部門においても有能な人材を継続的に確保できるよう努めております。しかしながら、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しており、必要な人材確保が計画的にできない場合には、ホームポジションの経営成績及び事業の推進に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、こうしたリスクに対応して適材を適時に確保できるよう機動的に採用活動を行っております。 (14) 特定の人物への依存について ホームポジションの創業者である代表取締役社長伴野博之は、設立以来、経営方針、経営戦略などの決定に重要な役割を果たしてまいりました。同氏がホームポジションの業務執行を離れる事は想定しておりませんが、同氏に過度に依存しない社内体制の強化に努めております。そのため、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、同氏に過度に依存しない組織体制への移行段階であり、不測の事態により同氏の業務執行が困難になった場合には、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、人材の育成を行う等、組織体制の整備に努めております。 (15)営業拠点の地域偏在について ホームポジションの事業エリアは、創業来の地盤とする静岡県を中心に、大きく東海エリアと関東エリアで事業を展開し営業拠点は全10拠点となり、両エリアに事業エリアが集中しているのが現状であります。そのため、両エリアにおける大規模災害の発生時や地域経済動向の変化が、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、ホームポジションでは中長期的に営業拠点を新設することで事業エリアの拡大を図り、将来的にはホームポジションの住宅を全国へ供給する体制を整えることで、営業拠点の地域偏在に係る事業リスクを軽減してまいります。 (16) 新規拠点開設について ホームポジションは、本書提出日現在、静岡県、愛知県、神奈川県、埼玉県、東京都に拠点を置き事業展開を行っております。ホームポジションが今後積極的な事業規模拡大を図る中で、新規拠点の開設は重要な施策であります。新規拠点開設にあたっては、優秀な人材の確保、及び開設地域において、プロジェクト用地の仕入資金を調達する金融機関の開拓が必要となるため、当該リスクが顕在化する可能性及びその影響は相応にあるものと認識しております。そのため、新規拠点の開設が首尾よく進捗しない場合には事業拡大の制約となり、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があることから、ホームポジションでは新規拠点の開設を経営計画に則り進めていくよう努めております。 (その他)(17) 税務上の繰越欠損金について 本書提出日現在において、ホームポジションは税務上の繰越欠損金を有しております。繰越欠損金は、将来の課税所得から控除することが可能であるため、繰越欠損金を利用することで将来の税額を減額することができます。しかしながら繰越欠損金利用額と利用期間には、税務上、一定の制限が設けられております。よって計画どおりに課税所得が発生しない場合、繰越欠損金を計画どおりに利用できないこととなるため、所定の税率に基づく法人税等が課税されることになり、当期純利益やキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (18) 個人情報の管理について ホームポジションは、住宅購入顧客や来場者リストなどの個人情報を保有しております。これらの情報については、改正個人情報保護法に則し、個人情報漏洩等の事故が発生しないよう関連規則の制定・運用、社内啓蒙、情報システム整備等の管理に努めていることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えますが、万が一個人情報が外部へ漏洩するような事態が発生した場合には、ホームポジションの信用失墜による販売等への影響や損害賠償等により、ホームポジションの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのためホームポジションでは、このような個人情報漏洩等のリスクが発生しないよう、情報管理に係る社内規程の整備・周知、役職員に対して個人情報管理、情報セキュリティに関する研修を定期的に行っております。 (19) 自然災害や不測の事故等について 大規模な地震や台風などの自然災害や火災等の発生により、ホームポジションが保有する施設、建築中の物件や販売物件が滅失、劣化、毀損し、その価値が低下する可能性があります。また、偶然の事故により、第三者へ危害を加えた場合、その補償等が必要となります。これら自然災害や不測の事故等について、ホームポジションの加入する保険では賄う事のできない事象が発生する可能性があります。加えて、大規模な自然災害の発生時において、ホームポジション従業員等に人的損害が発生したり、事業運営に支障を及ぼす可能性があります。 当該リスクが顕在化する時期や影響を予測することは困難ではありますが、ホームポジションでは発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認システムを導入することで非常時の連絡・指示経路の確保等に努めております。 (20) 大株主との関係性について ケイアイスター不動産株式会社は、ホームポジションの発行株式の約36%保有しており、ホームポジションは同社の持分法適用会社であり、同社はホームポジションの「その他の関係会社」であります。ケイアイスター不動産株式会社によるホームポジション株式の取得は、ケイアイスター不動産株式会社とホームポジションが資本関係を構築し、両社の協業体制をより強固にするとともに、業務提携を通じてホームポジションの中長期的な成長及び企業価値の向上に貢献することのインセンティブをケイアイスター不動産株式会社が持つために行っているものであるため、ケイアイスター不動産株式会社は、かかる目的に沿って本株式を保有する意向であると理解しております。 なお、ホームポジションの代表取締役社長である伴野博之(同氏の資産管理会社である伴野アセットマネジメント株式会社を含む)においても引き続きホームポジションの大株主であります。同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。ホームポジションといたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式の多くが減少した場合には、ホームポジション株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21) 新株予約権の行使による株式価値希薄化に関するリスクについて ホームポジションは、ホームポジションの取締役の業績向上や中長期的な企業価値向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、新株予約権(税制適格ストック・オプション)を付与しています。本書提出日時点における新株予約権による潜在株式数は363,202株であり、発行済株式総数9,360,198株の3.9%に相当します。将来的にこれらの新株予約権が権利行使されることにより、既存株主が有する株式の価値や議決権割合が一定程度希薄化する可能性や、株式売買の需給やホームポジション株価の形成に一定程度影響を及ぼす可能性があります。 (22) ホームポジション株式の流通株式時価総額について ホームポジションは2022年6月23日に東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、本書提出日現在、流通株式時価総額は同取引所が定める形式要件を満たしております。ホームポジション株式の流通株式時価総額は投資家による売買を通じて変動することとなりますが、今後も同取引所が定める形式要件を充足し続けるためには、ホームポジションの経営方針・経営戦略に従い、事業規模並びに利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させること及び資本政策を検討すること等により、流動性を高めて流通株式時価総額の拡大に努める方針であります。 しかしながら、株価の変動及び何らかの事情により、上場時よりも流動性が低下する場合にはホームポジション株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりホームポジション株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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