ハウスコム(3275)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ハウスコム(3275)の株価チャート ハウスコム(3275)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 ハウスコムグループ(ハウスコム及びハウスコムの連結子会社、以下「ハウスコムグループ」という)は、ハウスコム及び連結子会社15社で構成され、不動産賃貸仲介業務を中心とし、入居者様及び家主様に対して、損害保険や引越、不動産広告掲載、各種サービスの取次ぎ等を行うとともに、原状回復工事・リフォーム・建築請負工事等の関連事業にも積極的に取り組んでいます。なお、ハウスコムグループの各事業におけるハウスコム及び関係会社の位置づけは次のとおりであり、セグメント情報と同一の区分です。

 

<不動産関連事業>

 不動産関連事業は、不動産賃貸仲介業務及び関連サービスから成り立っています。

 ハウスコムグループの行う不動産賃貸仲介業務は、貸主(家主様)からの入居者斡旋依頼を起点として、住宅や駐車場、商業施設等の賃貸不動産への入居を希望するお客様に物件を紹介し、貸主(家主様)と借主(入居者様)の要望を調整した後、双方が合意すれば賃貸借契約を締結する業務です。

 また、仲介業務の進行にあたり、関連サービスとして、入居者募集用の広告掲載依頼への対応、引越・損害保険等の各種サービスの取次業務、契約更新業務等も手掛けております。

なお、不動産関連事業を営む会社は以下の14社になります。

  ハウスコム株式会社

  ハウスコム東東京株式会社

  ハウスコム西東京株式会社

  ハウスコム東神奈川株式会社

  ハウスコム西神奈川株式会社

  ハウスコム千葉株式会社

  ハウスコム埼玉株式会社

  ハウスコム関東株式会社

  ハウスコム静岡株式会社

  ハウスコム東海株式会社

  大阪ハウスコム株式会社

  琉球ハウスコム株式会社

  ハウスコムテクノロジーズ株式会社

  株式会社シーアールエヌ

 

<施工関連事業>

 ハウスコムグループの施工関連事業は、不動産仲介を契機とする家主様・入居者様からの原状回復工事やリフォーム工事、鍵交換・サニタリー工事の依頼に対応する諸工事等と、リフォームや改修工事等に関わる営繕・建築請負工事、下請け工事等から成り立っています。

 なお、施工関連事業を営む会社は以下の2社になります。

  エスケイビル建材株式会社

  ハウスコムコミュニケーションズ株式会社

 

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

 

事業系統図

 

 

注:大東建託パートナーズ㈱は、大東建託㈱の100%出資の子会社となります。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 ハウスコムグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ハウスコムグループが判断したものであります。

 

(1) 経営基本方針

 ハウスコムグループは、ミッションとして「住まいを通して人を幸せにする世界を創る」を掲げており、このミッションを実現するために、家主様からお預かりした賃貸物件を介して、入居者様には快適な暮らしを、家主様には安定した賃貸経営を提供して、入居者様・家主様の満足度を高めることを追求しております。

 また、事業活動における具体的な指針とするため、経営方針として、①お客様第一主義に徹する、②重点主義に徹する、③お客様の要望に合わせ、我社を創造する(造り変える)、④高能率・高賃金主義に徹する、以上の4項目を定めています。これらはそれぞれ、CS重視の経営、経営資源の重点的な投入、市場環境への適応、高い生産性と成果主義の人事処遇を企図したものであります。

 

(2) 目標とする経営指標

 ハウスコムグループは、継続的かつ安定的な収益の向上を目的とし、今後も賃貸住宅への旺盛な需要が見込まれる地域、具体的には世帯数の増加が見込まれる大都市圏及び人口の流動性の高い中核都市を中心に新規出店を進めてまいります。また、店舗数の増加を通じて、規模の利益による経営の効率化と関連事業の成長機会獲得に注力するとともに、新商品・新規事業による収益源の多様化にも取り組んでまいります。このような方針で事業を展開する上で、ハウスコムグループとしては、成長性として営業収益、収益性として営業利益・経常利益を重要な経営指標として考えております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 ハウスコムグループはこれまで不動産賃貸仲介を事業の柱として成長を遂げてきました。その事業規模の拡大は、店舗数の増加をベースとして、周辺商品・周辺事業に収益の間口を広げながら、IT技術の活用と人材の質を競争力の礎とすることで実現してきたものでした。一方で、新型コロナウイルス感染症の広がりによる転居需要の減少に直面したときに営業収益の減少を補いきれずに減益になったことは、事業ポートフォリオの見直しの必要性を示唆するものでありました。

 このような状況を踏まえ、今後の更なる発展のためには、事業領域の拡大及び競争力の強化等による成長の加速と、継続収入型サービスによる安定収益基盤の構築を含めた新たな事業ポートフォリオの構築が中長期的な経営戦略として重要であると認識しております。

 そして、今後の成長に向けて事業を前進させていく上で、以下の4項目を重点方針として定めております。

 

① 既存事業の競争力強化(不動産テック活用のその先のフェーズへ)

 事業成長のためには、店舗の競争力の維持・強化は重要な要素となります。ハウスコムでは、これまでも不動産テックと呼ばれるIT技術やAI(人工知能)を積極的に活用することで、反響・集客の強化とお客様の利便性の向上、社内の生産性の向上を推し進めてまいりました。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代においてはデータの蓄積と活用が継続的な顧客接点の確保とサービス提供における競争優位性の確保に極めて重要であると認識の下、基幹システムの刷新を進めて新たな時代に備えてきました。今後に向けては、賃貸不動産DXが一層進歩することを想定し、更なるIT技術の導入・活用によりDX時代の競争優位を確保することを目指します。また、DX時代には業界内外の過去の垣根が意味を失い、データで結びついた新たな顧客向けサービス・内部向けツールが従来の分断されたサービス等に置き換わる可能性を視野に入れ、業界内外の企業との協業を積極的に図りながらハウスコムグループの競争力の向上を図り続けてまいります。

 

② 既存事業の店舗数増加による規模の拡大(新規出店・M&A)

 不動産賃貸仲介においては店舗数の増加が事業規模拡大のベースになりますが、その構造が急速に変わることは当面はないものと予想しております。これまでは世帯数の増加が見込まれる大都市圏及び人口の流動性の高い中核都市に積極的に店舗展開をするとともに、出店機会の増加と地域需要変動の吸収余力を高めることを考慮し、地方都市も視野に入れた出店を推し進めてまいります。また、当業界では地域に優良な不動産会社が多く存在しており、成長施策の一環としてM&Aによる会社の取得も視野の一部に入れて、適宜、適切と考えられる取り組みを進めてまいります。

 

③ 事業領域拡大による収益構造の転換(新たな事業ポートフォリオの構築)

  不動産賃貸仲介を起点とした従来の事業に加えて、データや資本財を通じたサービスや継続収入型サービスに事業領域を拡大し、安定収益基盤を含んだ新たな事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。なお、事業領域の拡大においては、自前資源による取り組みに限定せず、異業種を含めた優れた経営資源を持つ他社との業務提携・資本提携も積極的に推し進めてまいります。

 

④ グループ経営を前進させるための内部体制の強化

 ハウスコムは2019年4月にジューシィ出版株式会社(現 ハウスコムテクノロジーズ株式会社)を子会社化して以降、エスケイビル建材株式会社、株式会社宅都(現 大阪ハウスコム株式会社)、株式会社シーアールエヌを子会社化し、ハウスコムグループの拡大を進めてまいりました。グループ経営を進める上では、グループ全体の統制とグループ各社の活発な事業展開を両立することが重要であり、それらを実現するかたちで内部体制を強化することが必要であると認識しています。その担い手となる人材については多様な働き手・多様な働き方を受容して人的資源の厚みを増すことで充足を図り、グループ経営を前進させるための組織や仕組みの構築に注力してまいります。また、サービスの提供・消費においては顧客体験が重要性を持つ時代が到来しているとの時代認識の下、新たな顧客体験を創出できるように、従業員自らが体験の価値を感じ取り入れていくことを促進し、これからの時代にフィットした人材を涵養してまいります。

 

(4) 経営環境

 ハウスコムグループの現時点での事業の中心は不動産賃貸仲介業務であり、その主となる居住用物件の賃貸仲介の潜在的な需要規模は、地域における世帯数の動向や人口流出入の状態、持ち家と賃貸住宅に係る志向の状態に基づき、家族構成の変化、生活改善、転勤・転職、進学等による引越しニーズにより顕在化すると考えられています。また、経済情勢に伴う企業活動の活発さや雇用環境により、その顕在化の程度は影響を受ける傾向にあります。

 競争環境においては、店舗網の規模や地域的な広がり等の出店戦略の巧拙だけでなく、インターネット上のサービスの拡充とスマートフォンの普及による部屋探しの仕方の変化が広まったことにより、不動産テックと呼ばれるIT技術を活用して部屋探しのお客様のニーズを満たすことが競争力の重要な要素になっています。また、そうした技術に基づくサービスに加えて、地元に根ざした地域情報を豊富に持ち、リアリティのある新生活のストーリーをお客様に提案する力も重要性を増しており、企業としての総合的な対応力が業績を左右し得る事業環境が続いております。

 このような市場における需要環境、技術革新の動向と競争環境を考慮して、「(3)中長期的な会社の経営戦略」において中長期的な戦略の要所を示すとともに新たな成長のために必要な4項目を挙げております。そして、それぞれの項目について足元の外部環境・内部環境や各地域の状況に合わせて機敏に対応することが、経営において肝要であると認識しています。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 ハウスコムグループは「(3) 中長期的な会社の経営戦略」に示した、新たな成長のために必要な4項目の取り組みを中心とした事業運営を進めております。そして、今後の発展に向けて事業を前進させていく上では、コンプライアンスやお客様満足度向上の追求等は揺るがせてはならない必要不可欠なものであると受け止めております。

 このような状況認識に基づき、優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。

 

① コンプライアンスの徹底

 ハウスコムグループは、宅地建物取引業法に基づき、監督官庁(国土交通大臣または都道府県知事)から宅地建物取引業免許を取得しており、ハウスコムグループが属する不動産賃貸仲介業界は、当該法規制等の下に事業展開しております。法令遵守は企業存続の基本であり、前提であることから、宅地建物取引業法のみならず、関係諸法令を遵守することは当然のことであるとの認識で事業活動しております。これは将来においても変わることのない方針であるため、全社的に更なる徹底が必要であると考えており、全従業員を対象としたeラーニングシステムを活用し、コンプライアンス意識の更なる醸成を進めてまいります。

 

② お客様満足度の向上

 部屋探しのお客様の満足度を高めるためには、仲介斡旋可能な賃貸物件の品揃え(幅広く多数の物件をご紹介できること)と、ハウスコムスタッフが高い提案力と好感の持てる接客でお客様に向き合うことが重要であると考えられます。それらをより良くしていくために、物件についての仕入れ・空室情報の入手と、各種研修やOJT等を通じたサービス水準の向上に努めてまいります。

 

③ 人材育成の強化

 優秀な人材を確保することができなければ事業の発展は困難であり、お客様満足度の向上も企業価値の向上も、いずれも実現は困難になります。そのため、事業活動の要となる人材の確保・育成強化に努めてまいります。具体的には、入社時からはじまり各職種・各階層別に策定された各種研修プログラムに基づき、計画的に研修を実施し、知識の向上ではeラーニングシステムを活用し人材育成を強化しております。また、経験の幅を広げ蓄積を重ねていくため、店舗間の異動や本社-店舗間の異動を適切なタイミングで行うように努めてまいります。

 

④ IT技術の積極的な導入と活用の浸透(店舗競争力の強化)

 店舗競争力の強化は事業戦略の重要方針の1つであり、そのなかでも、現在、不動産テックと呼ばれるIT技術を活用して部屋探しのお客様のニーズを満たすことが、競争力の重要な要素になっています。ハウスコムグループは、早くよりAI(人工知能)を活用した部屋探し支援サービスやマイボックス(個人別連絡用WEBサイト)、AIを活用したチャット機能などを導入してきました。また、最近の社会情勢下で求められるオンラインサービスにも対応済みです。こうした技術の活用は、単に仕組みの導入だけでなく運用における習熟が快適な利便性の鍵になり得るとともに、常により利便性の高いものが求められる可能性があります。これら技術の導入について常に見直しを進め、スピーディーに習熟して高い品質の実運用を行えるようにするとともに、業務フローやバリューチェーンの変更と一体化させた不動産DXの実現を進めてまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてハウスコムグループが判断したものです。

 以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化したときにハウスコムグループの経営成績等の状況に与える影響について合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記述は行っておりません。なお、ハウスコムグループはリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、リスク管理の基盤としての内部統制システムと組織横断的に構成するコンプライアンス監視委員会において、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスク顕在化の予防を図っております。

 

(1) 外部環境について

① 宅地建物取引業法及び関係諸法令の変更について

 ハウスコムグループは不動産業に属するため、監督官庁 (国土交通大臣または都道府県知事) から宅地建物取引業免許を取得しており、かつ「宅地建物取引業法」及び関連する各種法令によって規制を受けて事業活動しております。現時点におきましては、当該免許の取消し等重大な行政処分の対象となる事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由によって当該免許の取消しを含む行政処分がなされ、またはその更新が認められない場合には、ハウスコムグループの事業活動に支障をきたすとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令等が改廃または新たな法的規制が生じた場合にも、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応として、法規制等の遵守を徹底すべく社内のコンプライアンス教育に努めるとともに、遵守状況を確認するための社内チェック体制の構築・運用を行っております。

(注)1.ハウスコムグループ各社の宅地建物取引業免許の最新の内容は次のとおりです。

ハウスコム株式会社

 免許証番号:国土交通大臣(5)第6094号

 有効期間 :2020年12月5日から2025年12月4日まで

ハウスコム東東京株式会社

 免許証番号:東京都知事(1)第108283号

 有効期間 :2022年9月3日から2027年9月2日まで

ハウスコム西東京株式会社

 免許証番号:東京都知事(1)第108225号

 有効期間 :2022年8月20日から2027年8月19日まで

ハウスコム東神奈川株式会社

 免許証番号:神奈川県知事(1)第31769号

 有効期間 :2022年9月6日から2027年9月5日まで

ハウスコム西神奈川株式会社

 免許証番号:神奈川県知事(1)第31770号

 有効期間 :2022年9月6日から2027年9月5日まで

ハウスコム千葉株式会社

 免許証番号:千葉県知事(1)第18235号

 有効期間 :2022年8月31日から2027年8月30日まで

ハウスコム埼玉株式会社

 免許証番号:埼玉県知事(1)第24888号

 有効期間 :2022年8月19日から2027年8月18日まで

ハウスコム関東株式会社

 免許証番号:国土交通大臣(1)第10263号

 有効期間 :2022年10月13日から2027年10月12日まで

ハウスコム静岡株式会社

 免許証番号:静岡県知事(1)第14629号

 有効期間 :2022年8月23日から2027年8月22日まで

ハウスコム東海株式会社

 免許証番号:国土交通大臣(1)第10227号

 有効期間 :2022年8月19日から2027年8月18日まで

大阪ハウスコム株式会社

 免許証番号:国土交通大臣(2)第8685号

 有効期間 :2019年10月8日から2024年10月7日まで

琉球ハウスコム株式会社

 免許証番号:沖縄県知事(1)第5498号

 有効期間 :2022年8月18日から2027年8月17日まで

 

(注)2.免許の欠格要件の主なものは次のとおりです。

●免許取消しの日から5年を経過しないもの(免許不正取得・情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分に違反をして免許取消されたもの)

●免許の申請前5年以内に宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をした場合

●不正又は不誠実な行為をすることが明らかな場合

●事務所に専任の宅地建物取引士を設置していない場合

 

② 不動産の表示に関する公正競争規約について

 不動産業界は公正取引委員会の認定を受け、「不動産の表示に関する公正競争規約」及び「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しております。ハウスコムグループはこれらの規約を遵守し業務を遂行するように努めておりますが、万一、不測の事態によって規約に違反する行為が行われた場合、何らかの制約を課されお客様からの信頼性が低下することにより、業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクへの対応として、法規制等の遵守を徹底すべく社内のコンプライアンス教育に努めるとともに、遵守状況を確認するための社内チェック体制の構築・運用に取り組んでおります。

 

③ 経済情勢等の変動について

 ハウスコムグループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向、住宅税制等の影響を受けやすいため、これら諸情勢に変化があった場合には、賃貸住宅の家主様の事業意欲の減退及び入居需要の低下等によって賃貸住宅市況に影響し、その結果、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 世帯数の減少について

 不動産業のうち、賃貸仲介業界にとりましては、人口の減少・世帯数の減少により、入居者需要の面で重大な影響があります。人口は2008年より減少の局面に入りました(2024年4月12日公表、総務省統計局「人口推計の結果」による。〉が、世帯総数につきましては、2030年をピークとして減少局面に入るとの将来予測(2024年4月12日公表、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」2024年推計による。)が公表されております。世帯数の減少局面の到来が早まれば、不動産賃貸仲介市場における需要の縮小が予想されます。今後の世帯数の減少に基づく市場動向によっては、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 大手仲介管理会社との競合等について

 大手仲介管理会社による多店舗展開及び賃貸物件の自社への取り込みが強化されている状況においては、ハウスコムグループが取り扱う賃貸物件の確保が困難になる可能性があります。適時に十分な賃貸物件の確保ができなかった場合には、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクへの対応として、ハウスコムグループは店舗網の拡大に努めるとともに、管理会社や個人の家主様を対象に取引先を広げ、賃貸物件の確保に注力しております。

 

⑥ 自然災害等の発生について

 ハウスコムグループは、首都圏・中部圏・関西圏の三大都市圏及び九州圏を主たる営業エリアとしており、当該エリアで自然災害やテロ等、不測の事態が発生した場合は、その発生規模の程度によって人的・物的な被害を受ける可能性があり、ハウスコムグループの業績及び事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクへの対応として、ハウスコムグループはBCP(事業継続プラン)を作成するとともに、その見直しを適宜進めております。

 

 

(2) 事業展開及び組織体制について

① 店舗展開について

 ハウスコムグループは積極的な店舗展開による成長を目指しておりますが、下記の要因により、出店計画に支障が生じ、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応として、出店案件について社内外から広く情報を集めることに努めております。

 

ア.出店予定地での物件の制約について

 ハウスコムグループが出店を希望する駅前やロードサイドの好立地の物件は、同業他社のみならず、他業者も出店等を希望する物件でもあるため、適切な物件が見つからず、出店できないまたは別条件の物件に出店する等、当初の出店計画に支障が生ずる可能性があります。

 

イ.競合他社の店舗展開等の動向について

 ハウスコムグループは、首都圏・中部圏・関西圏の三大都市圏及び九州圏を主たる営業エリアとして事業展開しておりますが、当該地域は、同時にハウスコムグループと競合関係にある事業者も事業展開を進めている地域でもあります。ハウスコムグループは、今後も多店舗展開の営業方針に基づいた出店計画によって、当該地域に店舗展開してまいりますが、同業他社の店舗展開の状況によってはハウスコムグループの出店計画に支障が生ずる可能性があります。

 

② ブランドイメージによる影響について

 ハウスコムグループの賃貸仲介サービスの営業拠点は一部の例外を除いて「ハウスコム」を統一ブランドとして事業展開しており、何らかの不祥事やハウスコムに対するネガティブな情報や風評が流れた場合にはブランドイメージの低下を招き、ハウスコムグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、子会社の大阪ハウスコム株式会社は主として「ミニミニ」ブランドのフランチャイジー(加盟店)として店舗を運営しており、株式会社シーアールエヌは、「クラスモ」ブランドを展開し、フランチャイザー(本部)として運営を行っています。これらブランドのイメージが低下した場合、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これらの当該リスクへの対応として、法令遵守を徹底すべく社内のコンプライアンス教育に努めるとともに、顧客満足に係る活動及び教育に注力しております。

 

③ 人材の確保について

 ハウスコムグループの現在の事業構造においては、店舗数の拡大と事業の拡張を進める場合、必要とする人員数が増加する状況にあります。今後の事業の拡大に向けて計画的な人員増強に努める方針ですが、十分な人員の増強が図れなかった場合には、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応として、新卒採用及び中途採用、カムバック採用に注力するとともに、短時間正社員の採用など、採用の多様化を進めております。

 

④ 親会社(大東建託株式会社)グループとの関係について

 2024年3月期末日現在において、ハウスコムの親会社である大東建託株式会社はハウスコムの議決権の52.3%を保有しています。ハウスコムは、大東建託グループにおいて、親会社グループの管理物件だけでなくグループ外の管理会社及び個人の家主様の賃貸物件を対象として、その賃貸仲介及び周辺サービス業務を担う会社と位置づけられております。ハウスコムの経営方針、事業展開等の重要事項の決定において、独立性は保たれていると認識しておりますが、今後、同社におけるハウスコム株式保有比率に大きな変動があった場合、あるいは、同社グループの事業戦略が変更された場合には、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 ハウスコムは大東建託株式会社及びグループ各社と取引を行っておりますが、取引条件については、その妥当性について十分な審議を行っております。また大東建託グループの一部事業についてはハウスコムビジネスと競合し得るものもあります。主な内容は以下の通りです。

 

ア.大東建託リーシング株式会社との関係について

 大東建託リーシング株式会社は、大東建託株式会社の連結子会社であり、不動産仲介賃貸借及び入居斡旋等の不動産仲介業務を行っており、その仲介斡旋する物件は大東建託パートナーズ株式会社の管理物件がほとんどを占めております。ハウスコムは、家主様自らが管理している物件及び大東建託パートナーズ株式会社も含めた幅広い管理会社からの依頼物件の仲介斡旋を取り扱い、賃貸仲介手数料を収益の柱としております。ハウスコムは大東建託パートナーズ株式会社の管理する物件も取り扱っておりますが、年間の仲介件数に占める割合は約16%であり、個人の家主様が直接管理する物件や他の管理会社が管理する物件の占める割合が大きくなっています。これらの状況が示すように、ハウスコムグループは親会社グループから独立した事業内容を備えているとともに、取扱い物件の重複が限定的であることから、大東建託リーシング株式会社との重要な競合の可能性は低いものと認識しています。

 

イ.大東建託パートナーズ株式会社との関係について

 大東建託パートナーズ株式会社は、大東建託株式会社の連結子会社であり、家主様 (建物所有者) と建物管理契約や一括借り上げを行い、家主様に代って賃貸経営管理を行っております。アにて記載のとおり、ハウスコムは大東建託パートナーズ物件の取扱いも行っておりますが、仲介件数に占める割合は限定的であり、同社との間に重要な取引はないと認識しております。

 

 

ウ.D.T.C. REINSURANCE LIMITEDとの関係について

 D.T.C. REINSURANCE LIMITEDは、大東建託株式会社の連結子会社であり、ハウスコム並びに大東建託グループの紹介する保険会社の一部の保険契約について当該会社への再保険が行われております。またハウスコムは、当該会社の優先株式を保有しており、毎期配当収入を得ております。

 

 

(3) 財政状態及び業績の変動等について

① 収益の季節的変動性について

 ハウスコムグループの事業収益は、日本の慣習である年度末や年度初めでの新卒の入社や人事異動、並びに進学等による転居需要の多い第4四半期、特に3月に集中する傾向があります。その季節的変動性の要因となっている日本の慣例や慣習に変化があった場合には、転居需要の分散により、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

② M&Aにおけるのれんの減損リスク等の影響

 ハウスコムグループでは、企業買収の際に生じたのれんを計上しております。また、グループ外企業に部分的な出資を行った場合にはその出資額を投資有価証券として計上しております。これらの資産については、今後の事業計画との乖離等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出されない場合、ハウスコムグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ システムトラブルについて

 ハウスコムグループの基幹システム等は、耐震構造等を備えた外部のデータセンターにシステム機器を設置する等、 一定の安全を確保しております。しかしながら、地震、火災その他の自然災害、システム、ハード及び通信イン フラの不具合、電源供給の停止、コンピュータウイルスなど、現段階でハウスコムグループにおいて予測不可能な事態 により長期間にわたりシステムを停止せざるを得ない状況が発生した場合には、ハウスコムグループの業績及び事業活動 に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 個人情報の管理について

 ハウスコムグループの事業においては、多くのお客様の個人情報を取り扱っており、個人情報取扱事業者に該当しております。このためハウスコムグループは「個人情報保護規程」及び「個人情報保護マニュアル」を作成して、全社員に個人情報の管理の徹底を図っております。しかしながら、不測の事態によって、ハウスコムグループが保有する個人情報が社外へ漏洩した場合は、社会的信用の失墜、トラブル解決のための費用負担等により、ハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクへの対応として、システム化やペーパーレス化等による漏洩機会抑制の仕組みの導入を図るとともに、法規制等の遵守を徹底すべく社内のコンプライアンス教育に努めております。

 

⑤ 訴訟等の可能性について

 ハウスコムグループは、事業展開において宅地建物取引業法やその他関連法令を遵守した営業活動を推進しておりますが、お客様との認識の齟齬その他に起因して賃貸仲介物件等に関するクレーム・トラブル等が発生する場合があります。

 当該クレーム等の対応については、ハウスコムグループではお客様満足度向上の観点から「クレーム対応マニュアル」を策定して、全社員に指導を徹底するとともに、早期解決の一環として「お客様相談室」をハウスコム本社内に設置して対応の一元化を図っております。

 現在のところは重大な訴訟事件等は生じておりません。しかしながら、今後においてこれらクレーム等に起因 して重大な訴訟等が提起された場合には、ハウスコムグループに対するお客様からの信頼性の低下、損害賠償請求等に よってハウスコムグループの業績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクへの対応として、 法令遵守を徹底すべく社内のコンプライアンス教育に努めるとともに、顧客満足に係る活動及び教育に注力して おります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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