JPMC(3276)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 JPMCグループは、賃貸住宅オーナー(以下「オーナー」という。)から賃貸物件(マンション・アパート等の賃貸住宅)を1棟まるごとお預かりすることで、そのオーナーの賃貸経営の代行を行うビジネスを全国展開しております。すなわちオーナーから物件を一括して借上げ、これを一般入居者に転貸する、一括借上事業(注1)を主軸とし、それに伴い賃貸住宅運営に係る付加価値向上を企図した付帯事業を合わせて全国展開しております。 また、JPMCグループの事業は、プロパティマネジメント事業及びその付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。(1) JPMCの主要な事業内容 JPMCは、主な事業としてオーナーから賃貸物件(マンション・アパート等の賃貸住宅)を一括して借上げ、これを一般入居者に転貸する一括借上事業を中心に、プロパティマネジメント事業を全国展開しております。 大手賃貸住宅メーカー系の事業者による、建築事業に付随して一括借上事業を行うビジネスモデルとは対極に位置しており、JPMCは一括借上事業を中心にオーナーに代わって賃貸経営を代行して行っております。建築工事、リフォーム工事、賃貸物件の管理・仲介及び高齢者住宅の運営は、提携している全国のパートナー企業(賃貸管理会社、建築会社、リフォーム会社及び介護事業者)が担当しております(注2)。 JPMCは一括借上事業適用物件の仲介業務及び賃貸管理業務については基本的にパートナー企業(注3)へ委託しております。また、新築ニーズのあるオーナーに対しては、建築系パートナー(注3)が物件オーナーと工事請負契約を直接締結し、一括借上事業適用物件の建築工事やリニューアル・リフォーム・リノベーション工事を行っております。 地場の賃貸管理会社、建築会社、リフォーム会社及び介護事業者が、一括借上事業を利用して案件を受注する場合は、それぞれパートナー契約を締結する必要があり、その権利を利用する対価としてJPMCが加入金及び月会費を受け取っております。 その他、滞納保証事業、保険事業、ブロードバンド事業(JPMCヒカリ)及び建築部材等の販売事業、また都市圏においてはリニューアル・リフォーム・リノベーション工事の請負を行っております。 (注)1.一括借上事業における主要な契約形態である、スーパーサブリース(以下「SSL」という。)は、約定賃料固定型サブリースと異なり、独自に開発した収益分配型のサブリースであります。このSSLにおきましては、まず、独自のシステムで査定・算定した基準家賃等総額(基準賃料)に約定率を乗じた最低約定賃料(以下「約定賃料」という。)を確定します。そして、入居者から支払われる家賃等総額(集金賃料)が約定賃料を上回った場合には、約定賃料を上回った金額に分配比率を乗じた金額(分配賃料)をオーナーに分配いたします。またSSLのほか、多様化する顧客ニーズに対しフレキシブルに個別対応が可能であるサブリース(JPMCでは「ハイパーサブリース」、「イージーオーダーサブリース」と呼んでおります。)も扱っております。2.パートナー企業に委託することなく、JPMCグループが直接賃貸物件を管理する形態も併用しております。3.パートナー企業の種別、略称及び役割(2025年12月31日現在) 分類種別役割建築系パートナー提携建築会社CP(コンストラクションパートナー)オーナーから、JPMCの一括借上事業を利用する賃貸住宅の建築を受注することにより、JPMCの一括借上物件を獲得する役割を担っております。提携リフォーム会社RP(リフォームパートナー)オーナーから、JPMCの一括借上事業を利用する賃貸住宅のリフォームを受注することにより、JPMCの一括借上物件を獲得し、良質化する役割を担っております。提携高齢者住宅建築会社SLP(シルバーパートナー)オーナーから「高齢者住宅一括借上システム(ふるさぽシステム)」を利用して建築を受注することにより、JPMCの一括借上物件を獲得する役割を担っております。不動産系パートナー提携賃貸管理会社JP(J’sパートナー)JPMCから仲介業務、賃貸管理業務を委託しております。また、JPMCが物件の査定を行うにあたり、近隣の家賃相場に関するデータ収集や現地調査などの役割を担っております。提携売買仲介会社EP(イーベストパートナー)オーナーから依頼を受け、JPMCグループと協力して収益物件の売買を媒介する役割を担っております。介護系パートナー提携介護会社FP(ふるさぽパートナー)オーナーから「高齢者住宅」を転借し、運営する役割を担っております。※運営予定会社も含みます。 一括借上事業における借上げ期間は、建物の構造によって異なりますが、新築物件につきましては、10年から35年まで、既築物件につきましては10年から20年までとなっております。一括借上事業を利用するオーナーは、例えば借入金の返済期間に合わせて、自由に借上げ期間を選択することが可能となります。 (JPMCグループのビジネスモデル概略図) JPMCグループの収益構造は次のとおりとなっております。(プロパティマネジメント収入) プロパティマネジメント収入は、入居者からの賃料、CP及びSLPからJPMC一括借上事業を営業ツールとして、物件建築を受託した対価として受領する初期手数料及びオーナーから受領する事務手数料、パートナー加入契約締結時にパートナーより受領する加入金及び月会費等から構成されております。 (PM付帯事業収入) 滞納保証事業、保険事業、オーナーに対するブロードバンド事業(JPMCヒカリ)から構成されております。 (その他の収入) 賃貸用不動産リフォーム事業、オーナー等へ販売する建築部材等の販売事業、ローン事業、イーベスト事業(収益不動産売買仲介業)等から構成されております。 (2) 株式会社JPMCファイナンスの主要な事業内容 株式会社JPMCファイナンスは主な事業として、貸金業及び家賃の滞納保証を行っております。 (3) みらい少額短期保険株式会社の主要な事業内容 みらい少額短期保険株式会社は主な事業として、保険業を行っております。 (4) 株式会社JPMCエージェンシーの主要な事業内容 株式会社JPMCエージェンシーは主な事業として、法人需要向け賃貸住宅の賃貸を行っております。 (5) 株式会社JPMCシンエイの主要な事業内容 株式会社JPMCシンエイは主な事業として、賃貸管理業を行っております。 (6) 株式会社JPMCワークス&サプライの主要な事業内容 株式会社JPMCワークス&サプライは主な事業として、賃貸用不動産リフォームの工事請負を行っております。 (7) 株式会社JPMCアセットマネジメントの主要な事業内容 株式会社JPMCアセットマネジメントは主な事業として、収益不動産を中心とした売買の斡旋、仲介を行っております。 (8) 株式会社リークスプロパティの主要な事業内容 株式会社リークスプロパティは主な事業として、賃貸管理業及び賃貸の仲介を行っております。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてJPMCグループが判断したものであります。 (1) 経営方針 JPMCグループは、社会の課題と向き合い持続可能な賃貸経営を追求することを“住む論理”と定義し、「住む論理の追求」をパーパスとして掲げ、主要な事業である賃貸経営代行事業を行っております。今後もミッションである「オーナーの資産価値の最大化」を実現すべく、新たなサービス、商品、事業を開発し、事業規模の拡大、さらには、企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 中長期的な経営戦略 JPMCグループは2026年2月12日に発表した「JPMC中長期経営方針」のもと、パーパス経営を通じた持続的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを進めています。 賃貸住宅マーケットにおいては相続税対策等を背景とした新築供給が一定程度継続していますが、資材価格や金利の上昇等といった不透明な経済情勢下において、賃貸物件の新築による市場成長余地は限定的であると認識しています。また、環境負荷の観点からも、既存物件の再生によるリユースエコノミーの重要性が今後一層高まると想定しています。 そのような状況の下、JPMCグループは全国規模のパートナーネットワークや金融機関との提携を活用し、既存物件を中心に全国の賃貸物件の運用を行っております。顧客である賃貸物件オーナーに対し、賃貸経営代行サービスを提供することで、オーナー資産の最大化に貢献しています。JPMCグループのビジネスモデルの特長は全国の賃貸物件の運用に特化し、スモールユニットで効率的に事業を運営できる点にあります。これを支えるパートナーネットワーク、金融機関との提携および既存物件の賃貸経営ノウハウはJPMC独自の無形資産であり、競争優位性の源泉であると考えています。 JPMCグループでは「プラットフォーム(運用戸数)の拡大」×「付加価値の向上」による成長実現へ向けて、オーガニックによる成長のみならず、運用戸数の拡大とシナジーの創出を企図したM&Aによる成長を目指します。加えて、パートナーネットワークを活用した収益源の多角化を進め、PropTechの活用により管理業務のサービス品質の向上と効率化の両立を推進します。また、これらを実現するために、人的資本など経営基盤の強化を図ります。 ※PropTech:JPMCではAIとDXの融合により賃貸住宅業界の課題を解決する技術と定義しています。 (3) 目標とする経営指標 JPMCグループでは、成長投資と株主総還元を適切にコントロールし、資本効率の高い経営を行うことを重要な経営課題としており、「配当性向」「DOE」「累進配当」を重要な経営指標と位置付けております。 配当性向 40%以上、DOE 10%程度を目線に、持続的な累進配当を行うことを目標としています。 (4) 優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題 JPMCが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ①持続的な成長のための競争優位性の強化 JPMCグループのビジネスモデルは、全国規模のパートナーネットワークや金融機関との提携、賃貸住宅経営のノウハウなどJPMCグループ独自の無形資産によって支えられています。これら無形資産の成長がさらなる市場競争力につながるとの認識のもと、運用データの蓄積、それを活用するための人的資本・組織資産の強化、PropTechを活用した賃貸経営代行の効率化・高度化への取り組みを進めてまいります。 ②キャッシュ・フロー・アロケーションを意識した財務戦略 JPMCグループは、これまでと同様に余剰資金を生じさせない高水準の資本効率を維持しながら、持続的な成長を実現していくために、キャッシュ・フローを適切なバランスで成長投資と株主還元に分配することが重要であると認識しております。株主還元方針に基づく配当等の実施や、財務健全性を維持できる範囲内で有利子負債を活用した成長投資を進めてまいります。 ③ESG経営の推進 JPMCグループは、サステナビリティに関するマテリアリティを特定し、事業活動を通じてESG経営の取り組みを推進しております。サステナビリティへの取り組みについては「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてJPMCグループが判断したものであります。 (1) 人口動態による需要の変化 我が国では、人口の減少や少子高齢化の進行、都市への一層の人口の集中が進むと見込まれております。高齢者単身世帯の増加や外国人の増加などの影響もあり、世帯数が急速に減少していく可能性は低いと考えておりますが、賃貸住宅の需給関係が悪化した場合、収益性が低下する可能性があります。JPMCとしては、多様な世帯のニーズに対応した物件の供給、サービスの提供、適切な賃料の設定を行い、競合物件との差別化を図ることで収益性の確保に努めています。しかしながら、想定よりも人口動態の変化が進み、世帯数の著しい減少や地域による偏りが発生した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 経済情勢の変化 不動産に関する税制改正や金利の急激な上昇など、経済情勢の変化により賃貸住宅オーナーの保有物件の収益性見通しが低下した場合、投資意欲に影響を与える可能性があります。JPMCは主に既存物件を取り扱うことに加え、サブリースや付加価値商品と組み合わせることで、賃貸住宅オーナーに対し十分な利回りを提供することが可能であると考えているため、これらの経済情勢の変化による業績への影響は僅少であると考えておりますが、急激な経済情勢の変化により賃貸住宅オーナーの収益の見通しが相対的に悪化した場合、JPMCサービスへの需要動向が変化し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 法的規制等への対応 JPMCグループは、宅地建物取引業法や建築業等の許認可を受けて事業を展開し、またこれらの関連法令をはじめその他各種の法令等に基づいた企業活動を行っています。これらの法令等を遵守するために、コーポレート・ガバナンス体制の下でコンプライアンスの推進体制を強化していますが、法令等の違反や不正の発生等により、許認可の取消や行政処分を受けることとなった場合には、これによる社会的信用度が低下する可能性があります。また、法令等の改廃及び新設等による事業範囲の制限や費用負担の増加など、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競争環境の変化 賃貸住宅マーケットにおいては、大手ハウスメーカーやJPMCのパートナーではない賃貸管理会社などと競合することがあり、競争的な環境にあります。JPMCは、競合他社と異なるビジネスモデルや特徴あるサービスを活用した差別化戦略を進めておりますが、今後、異業種などからの新規参入など競争環境に大きな変化があり、これらの競合会社との競争において優位に立てない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) パートナーの方針変更等 JPMCグループのビジネスモデルは全国規模のパートナーネットワークを活用したパートナー企業や金融機関との協業による点に特徴があり、パートナー企業は、特に運用戸数拡大のための営業や、運用物件の管理などJPMCのサプライチェーンにおいて重要な役割を果たしており、パートナーや金融機関に依存することを想定したビジネスモデルであります。JPMCはパートナー企業に対して必要な研修の実施を含めた各種の支援によるパートナーネットワークの強化や、各地の金融機関との提携強化など、サプライチェーンをより強固にするための取組みを進めております。しかしながら、パートナー企業や金融機関の方針変更や競争力の低下が生じた場合には、JPMCの業績にも影響が生じる可能性があります。 (6) 人材の確保 JPMCグループでは経営理念の実現や更なる企業価値成長へ向け、優秀で多様な人材を確保し、育成し続けることが重要です。しかしながら、そのような人材の獲得競争は激しく、また、個人のキャリアや働き方に対する価値観がこれまで以上に多様化しています。JPMCとしては、人事制度の充実やDXの活用による業務の効率化によって対応していく考えですが、JPMCグループを取り巻く事業環境の変化や新たに生じる社会課題等に対応するための人材の継続的な確保や育成が不十分である場合には、サービスの質が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 気候変動 気候変動課題への関心が高まる中で、規制の導入等によるコストの増加、評判リスクの発現、異常気象による収益減少や費用の増加が発生する可能性があります。JPMCの事業に与える影響は比較的小さいものと考えておりますが、引き続き、影響を注視してまいります。 (8) 情報セキュリティ JPMCグループは、ITやAIを活用して事業や業務を効率的に進めるとともに、データを活用したビジネスを進めており、各事業において個人情報をはじめとする多くの機密情報を取り扱っています。機密情報に関しては、関連する諸法令の遵守と適正な取り扱いの確保に努めておりますが、サイバー攻撃・ウイルス感染等による情報セキュリティインシデント発生等、機密情報が外部へ漏えいした場合やシステムリスクが顕在化した場合には、JPMCグループの社会的信用の失墜や損害賠償の請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 信用リスク JPMCのプロパティマネジメント事業及びその付随業務においては、入居者が賃料を適時に支払うことを前提としております。JPMCは信用リスクを回避するために、適切な情報収集を行い、必要に応じて債権保全を行うなどの対応を行っておりますが、滞納が相次いだ場合には、貸倒れや貸倒引当金の増加等により、JPMCの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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