信和(3447)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


信和(3447)の株価チャート 信和(3447)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

信和グループ(信和及び信和の関係会社)は、信和及び連結子会社である株式会社ヤグミ、株式会社池田工務店、株式会社ITABASHI、Kisaragi Global Link協同組合及び広東日信創富建築新材料有限公司の計6社で構成されており、主に仮設資材、物流機器を中心とした金属製品の製造・販売及び仮設施工工事を行っております。

信和グループの報告セグメントは仮設資材及び物流機器の製造・販売事業の単一セグメントとしておりますが、「仮設資材部門」「物流機器部門」の別で説明します。

 

<仮設資材部門>

仮設資材部門では、建設現場などで使用される仮設資材の製造・販売を主軸に、仮設資材のレンタルサービス、仮設施工工事を行っております。

建設現場で用いられる仮設足場は、主に低層~中層用で使用されるシステム足場(注)(くさび緊結式足場)と中層~高層用で使用されるシステム足場(次世代足場)並びに、主に高層用や大規模施設等で使用される枠組足場の3種類に大別されますが、当事業においては、主にシステム足場(くさび緊結式足場・次世代足場)の製造・販売を行っております。

(注)システム足場とは、「くさび緊結式足場」と「次世代足場」の総称です。

 

門型の建枠にジャッキベース・交差筋かい・踏板等の基本部材を組み合わせ、積み上げていく枠組足場と比べ、システム足場は各製品(支柱、手すり、踏板等)が軽量かつシンプルな形状であるため、熟練したとび職でなくとも施工が容易という特徴があります。またコンパクトに結束できるため、現場への輸送効率が良く、保管場所も少なくて済むという特徴があります。さらには、ハンマーを使用して、くさびを緊結するだけであるため、ボルト締め等の作業が不要であり、枠組足場よりも施工効率が高く、短期間で施工できる特徴があります。

 

信和が調査依頼した仮設資材市場調査報告書(2021年12月調査実施・非公表)によると、信和が提供する「システム足場」は、2020年度の出荷金額ベースで市場シェア1位となっております。

 

・くさび緊結式足場「シンワキャッチャー」について

信和の取り扱うくさび緊結式足場の「シンワキャッチャー」は、主に支柱、手すり、ジャッキベース、ブラケット、踏板から構成されております。

 

主な製品群

支柱

手すり

ジャッキベース

ブラケット

踏板

製品写真






 

 

シンワキャッチャー製品においては、既存の顧客に対するリレーションを保ちつつ、新規顧客に対しては、高い施工性や製品・サービスの豊富なラインナップを活かした幅広い提案、丁寧な営業活動を行うことで、新規顧客の獲得に努めております。また次世代足場「SPS(サイレントパワーシステム)」により、次世代足場市場でのシェア拡大を目指しております。

 

・次世代足場「SPS(サイレントパワーシステム)」について

「SPS」は、信和の開発した次世代足場製品であります。次世代足場は、従来の枠組足場における寸法規格であるインチサイズに準拠して作られており、寸法感は枠組足場である一方、くさび緊結式足場と同様に組み立て式となっており、各製品(支柱、手すり等)が軽量かつシンプルな形状となっております。くさび緊結式足場と比較したときの大きな特徴は、手すりに抜け止め機能を有しているほか、支柱本体にロック機能が備わっており、高所作業における安全性・安定性を高めた製品であります。

また、「SPS」は軽量な樹脂ハンマーを使用して組み立てることが可能であるため、組立時や解体時における騒音が少なく、マンション等の住宅街の工事における騒音対策に配慮されているほか、従来のくさび緊結式足場では踏板に段差が生じていたところ、次世代足場においては支柱ポケットの構造上、段差が生じないため、より安全性が高いという点にも特徴があります。

 

「SPS」の特徴説明

特徴の図示

手すりに備えられた抜け止めロック


支柱本体に備えられたロック機能


段差を生じさせない支柱ポケット


 

 

その他、クランプ、壁つなぎなどの一般仮設資材の製造・販売をしております。

 

(主な関係会社)信和、株式会社ヤグミ等

(主な仕入先)原材料メーカー及び商社、必要に応じて国内外の外注先を活用

(主な販売先)レンタル会社、足場架払業者、商社、代理店、ホームセンター

 

<物流機器部門>

物流機器部門では、主に工場、倉庫、建設現場における物品の保管・搬送等に使用される物流機器の製造・販売を行っております。

用途に合わせて様々な製品を製造しており、自動車部品、液晶パネル用ガラス等の保管・搬送用パレット及びスチールラックといった物品保管用の物流機器を、顧客の要望に基づいて企画設計・提案・試作・製造・納品をし、顧客のニーズに最も適した製品を提供できるよう努めております。

また、建設現場向けに、吊りパレット、先行手すり用パレット、キャッチャー専用パレット等といったパレット製品を販売しております。

各パレット製品の概要は、下記のとおりであります。

 

製品区分

概要

製品例

吊りパレット

吊ることが可能なメッシュパレット


先行手すり用パレット

先行手すりの収納に特化したパレット


キャッチャー専用パレット

キャッチャーの支柱の収納に特化したパレット


 

 

今後は、信和の強みである提案型営業と受注生産力をさらに補強し、これまで取引の希薄であった農水産、住設・建材、流通、倉庫業といった新たな業界へとアプローチをし、取引チャネルの拡大を図ってまいります。

 

(主な関係会社)信和

(主な仕入先)原材料メーカー及び商社、必要に応じて国内外の外注先を活用

(主な販売先)レンタル会社、足場架払業者、商社、代理店、ホームセンター

 

[事業系統図]

 

<仮設資材部門>

 


 

<物流機器部門>

 


 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において信和グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

信和グループでは、経営上の重要な基本理念、目標等を「パーパス」及び「私たちの信条(Our Credo)」として取りまとめております。

パーパス

「いのちを守り、未来を支える」

経営理念(Our Mission)

(a) 私たちは、製品・サービスを通じて大切な「命」を守ります。

私たちがご提供する製品やサービスは、これらを利用する方々の安全、ひいては命に直結しています。

私たちはそれをいつも心にとどめて活動し、全ての品質に対して決して妥協することはありません。

(b) 私たちは、社員のやる気を応援し、「夢と未来」の実現を支えます。

社員が夢を描き、その実現に向かって、持てる力を存分に発揮できることが重要と考えています。

私たちは、社員が誇りとやりがいをもって仕事に臨み、成果を分かち合い、さらなる成長を目指していくことを全力で支えます。

経営目標(Our Vision)

(a) 私たちは、お客様から信頼される企業を目指します。

私たちの『品質方針』である「安全性」・「品質向上」・「納期厳守」・「価格競争力」のレベルを高めるべく、お客様との対話を大切に、一切の妥協なく努力を続けます。

(b) 私たちは、お客様とともに成長を続けます。

社員の一人ひとりが、日々の活動を通じて人間として成長できるよう、一歩ずつでも前進していきます。

やがて、社員が自分の人生を託すにふさわしい、素晴らしく夢のある企業を自ら創りだせるよう、努力と工夫を怠らない組織となることを目指します。

 

(2) 経営上の重要な指標

信和グループは、売上収益、営業利益のほか、EBITDA(※)を経営上の重要な指標としております。

※EBITDA=営業利益(損失) + その他の費用 - その他の収益 + 減価償却費及び償却費

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

(a) 事業環境

信和グループが属する建設業界において、我が国の建設投資の状況は、2010年度の41.9兆円を底に下げ止まり、2023年度は前年対比2.2%増の70.3兆円の見通しとなっております。(注1)

住宅においては、国土交通省ウェブページ「令和5年度 住宅経済関連データ」によると、居住世帯のある住宅数5,362万戸のうち、1990年以前に建築された住宅が全体の約38%(2,055万戸)を占めており、今後は住宅の改築・リフォーム・耐震工事などの需要が高まるものと認識しております。

また、道路橋などの社会的インフラは、高度経済成長期等に集中的に整備されたため、今後急速に老朽化することが懸念される中、2014年に策定された国土交通省インフラ長寿計画により、インフラの戦略的な維持管理・更新等が推進されております。

建設現場の環境に目を転じると、2015年には厚生労働省「安全衛生規則」が改正され、足場からの転落事故を防止する「手すり先行工法」の推奨など、より一層、安全に配慮した製品が求められております。

また、慢性的な建設技能者の不足問題(注2)や、労務単価の上昇(注3)、労働時間の適正化といった問題が顕在化しており、より一層、工期短縮に資する施工効率の高い製品や、軽量で作業負担の少ない製品、コスト削減に資する保管効率や運搬効率が高い製品が求められております。

 

(注1)国土交通省(2023年8月発表)「令和5年度(2023年度)建設投資見通し」より

(注2)国土交通省(2024年5月発表)「建設労働需給調査結果」より

(注3)国土交通省プレスリリース(2024年2月発表)「令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について」より

 

(b) 信和グループの特徴

信和が調査依頼した仮設資材市場調査報告書(2021年12月調査実施・非公表)によると、信和が提供する「システム足場」は、2020年度の出荷金額ベースで市場シェア1位となっております。

これは信和グループが、仮設資材のリーディングカンパニーとして「製造力」「マーケティング力」「営業力」の三位一体の総合力で競争力のある製品を開発し、製造・販売することでシェアの拡大に努めた結果であると考えております。例えば、2015年7月の安全衛生規則の改正に対応した「先行手すり」を迅速に開発・販売したところ、多くの顧客より価格と扱いやすさを高く評価いただいております。

また、市場シェア1位を支える信和の土倉工場(岐阜県海津市、敷地面積40,642㎡)では、その生産能力を活かし、顧客の求める仕様に柔軟に対応した多品種対応を行うとともに、原材料の調達コストや外注コストの低減を図ることにより、国内生産でありながら競争力の高い製造原価を目指しております。

信和グループは、これらの「より高く売れるもの」を「より安く作り」「より多く売る」取組みにより、高い収益性の獲得を目指しております。

また、様々な顧客ニーズに対応した製品開発のノウハウを培う中で、自動車産業で使用される特殊パレットなど、顧客の課題解決に特化した特注型の製品開発を実現する技術力とノウハウが蓄積された結果、物流機器部門が仮設資材部門に次ぐ新たな柱として成長しております。

 

(c) 成長戦略

信和グループは、2024年5月9日に、2029年3月期を最終年度とする中期経営計画を公表いたしました。2029年3月期の売上収益目標として200億円、営業利益として24億円を目標としております。今後、その実現のため、仮設資材部門、物流機器部門において、以下の注力分野を中心とし、事業活動に取り組んでまいります。

 

橋梁向けシステム吊り足場の拡販(仮設資材部門)

老朽化が進行している社会インフラのうち、特に「道路橋」の老朽化ペースは他を上回る速度で進行しており、その対策は喫緊の課題であります。この状況を背景に、国土交通省やNEXCOでは「システム吊り足場」の採用促進にとどまらず、「システム吊り足場」が指定工法とされるなど、一歩踏み込んだ対応が見られます。信和は2023年に、橋梁補修分野向け製品として、国内大手の仮設資材リース企業、橋梁施工企業と業務提携し、最新式のシステム吊り足場「ラピッドフロア」を共同開発いたしました。信和の製造力、業務提携先の商流・ノウハウを活用し、高い安全性と効率性を誇る本製品の速やかな普及と拡販に注力してまいります。

 

仮設施工サービスの拡大(仮設資材部門)

建設投資の堅調な推移に対し、その担い手不足が社会問題となっているほか、近年の資源高騰を背景に、顧客の仮設資材調達マインドには大きな変化が生じております。そのような中、信和は2024年4月に、全国有数の仮設施工企業である「ヤグミグループ」を子会社化しました。仮設資材のトップメーカーである信和とのグループ化により「製造から施工まで」強固なバリューチェーンを構築することが可能になりました。国内全体では約4,636億円、東海3県だけでも470億円あるとみられる巨大な「軽仮設工事市場」において、このグループ化は大きな価値とアドバンテージをもたらします。グループ内でシナジーを創出し、販売・施工共にシェアアップを図りつつ、新たな仮設・建設関連サービスを創出してまいります。

 

物流事業の領域拡大と強化(物流機器部門)

物流はすべての産業・業界に関連しており、ニーズも一様ではありません。顧客それぞれの課題に対し、開発力、営業力、製造力、そして蓄積してきたノウハウを活かし、「新領域への進出」と「既存領域の強化」に取り組んでまいります。新領域では、省人化分野、海外展開、未経験分野への積極的挑戦など、柔軟な対応力で、製品のみならず付帯サービスまで、事業領域を拡大してまいります。また既存領域については、さらなる低コスト・短納期の追求、レンタル事業の拡大による利便性の向上など、今ある製品・サービスに一層の磨きをかけ、収益の基盤をより強固にしてまいります。

 

 

(4) 対処すべき課題

信和グループは、2024年5月に2025年3月期から2029年3月期までの5カ年を実行期間とする「中期経営計画」を策定・公表いたしました。今後、強固なバリューチェーンの構築と新たな仮設・建設関連サービスを創出することを通じて、以下の課題にも対応してまいります。

 

①信和グループ全社員の活力の創出

信和グループは、経営理念(Our Mission)として『私たちは、社員のやる気を応援し、「夢と未来」の実現を支えます。』を掲げております。また、信和グループが持続的な成長を果たすためには、社員が夢を描き、その実現に向かって、持てる力を存分に発揮できることが重要だと考えております。

その実現のために、信和グループは社員の働き甲斐を高め、社員の活力の創出に資するよう、人事評価の透明性を図り、成果や情報の共有を図るインフラの整備を行うとともに、業務の効率化やコミュニケーションの活性化を推進するIT投資、ブランディングを通じた意識・意欲の高揚など、多様な人材が能力を最大限に発揮できる職場環境の整備等を推進してまいります。

 

②優秀な人材の確保と育成

信和グループが持続的な成長を果たすためには、優秀な人材を確保し育成することが不可欠であると考えております。

信和グループでは、積極的な採用活動を推進し、製品開発力の強化や営業力の強化、内部管理体制の強化等に資する優秀な人材を確保してまいります。

また、成長を促す仕組みづくりに取り組み、社内外の研修体制の整備、人材管理体制の構築、外部ノウハウの活用等を推進してまいります。

 

③コーポレート・ガバナンスの強化

信和グループは、コンプライアンスの方針・体制・運営方法を定め、企業の社会的責任を深く自覚するとともに日常の業務遂行において関係諸法令を遵守し、社会倫理に適合した行動を実践することが、継続的な企業価値の向上につながると考えております。

全てのステークホルダーを尊重し、企業の健全性、透明性を高めるとともに、長期的かつ安定的な株主価値の向上に努めるため、迅速で合理的な意思決定体制及び業務執行の効率化を可能とする社内体制を構築し、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。

また、子会社においても管理体制を強化し、グループ全体でのガバナンスの強化を推進してまいります。

 

 

④製品品質の更なる向上

信和製品が顧客に選ばれ続けるための基盤は、製品品質の維持・向上にあるものと考えております。

製造人員、製造設備、製造方法等の変更時などの変化点における特に重点的な品質確認を実施するほか、過去に発生した品質問題を毎日のミーティング時に振り返り、対応策の継続確認や更なる対策の検討を行うことで、同じ問題を繰り返さない体制をさらに強化してまいります。

また、製品自体の品質確認のみならず、製造設備の造り込みやメンテナンスの定期化等の確認、検出された不具合の速やかな情報展開・情報共有を通じ、品質に問題のある個体を造らせない活動も行ってまいります。

 

⑤コストダウンの推進

信和グループの製造・調達部門においては、従来からの手法をそのまま踏襲し続けるのではなく、常に改善点を模索し、コストダウンを実践しております。

その範囲は、工程短縮だけにとどまらず、設備のランニングコスト、検査コストなど幅広い視点から、様々なコストダウン活動の積み重ねにより大きな効果を目指すものであります。材料調達においても、歩留まり向上を意図した適切なサイズの材料発注や複数社購買の推進などに注力することで、仕入れコスト低減に努めてまいります。

これらの活動は定期的にレビューし、取り組みの効果や方向性などを確認しつつ、コストダウンに対する不変的な姿勢としての定着を図ってまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下の事項があります。

なお、本項において将来に関する事項を含んでおりますが、本書提出日現在において信和グループが判断したものであり実現を保証するものでは無く、また、以下の記載は信和株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。

 

(1) 建設投資動向などの影響について

信和グループの主要販売であるシステム足場は、主に建設足場で使用される仮設資材であります。そのため、日本国内の景気動向や当該市場の経済環境の変化により、仮設業界全体が影響を受けた場合、信和グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料の価格変動等によるリスクについて

信和グループが提供する製品の原材料であるパイプやコイルといった鉄鋼製の部材は、鉄鋼を取り扱う国内外の専門商社やメーカー等から品質を厳選して仕入を行っておりますが、その価格は商品相場、為替、政治情勢、需給ギャップ等の影響を受けて変動いたします。信和グループは、複数の重要な仕入先のルートを確保することにより価格高騰による業績変動リスクや供給リスクを軽減しておりますが、今後、価格変動の可能性は否定できません。

これらの原材料の価格高騰が生じた場合、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 借入金の期限の利益喪失について

信和は、複数の金融機関とシンジケートローン契約を締結しております。当該契約には、以下の禁止事項及び財務制限条項が定められております。

① 全貸付人及びエージェントの事前の書面による承諾がなく、本契約上の債務以外を担保するため担保提供しないこと

② 全貸付人及びエージェントの事前の書面による承諾なく、本担保契約を除き、一部の貸付人のために、本契約上の債務を担保するために担保提供を行わないこと

③ 2024年3月期決算以降、各年度の決算期の末日において、連結の損益計算書に示される営業損益が2期連続して損失とならないようにすること。なお、最初の判定は、2025年3月決算期の末日及びその直前の期の決算を対象として行われる。

④ 2024年3月期決算以降、各年度の決算期の末日における連結財政状態計算書上の資本合計の金額を2023年3月決算期末日における連結財政状態計算書上の資本合計の金額の75%以上に維持すること。但し、各決算期につき、のれんに関する減損会計にもとづく損失控除額は組戻すものとする。

 

 当該契約においては、以下の資産制限条項が定められております。

① 組織変更(会社法(平成17年法律第86号、その後の改正も含む。)第2条第26号で定義された意味を有する。)、合併、会社分割、株式交換、株式移転、もしくは自己信託の設定

② 事業もしくは資産の全部もしくは一部の第三者への譲渡(セールアンドリースバックのための譲渡を含む。)

③ 第三者の事業もしくは資産の全部もしくは一部の譲受

 

これらの条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があり、信和グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 総資産に占めるのれんの割合が高いことについて

信和グループは、当連結会計年度末現在において非流動資産にのれんを、9,221,769千円計上しており、総資産に占める割合が44.6%と高くなっております。なお、当該のれんは、2014年9月にリバーホールディングス株式会社が旧信和③を取得したことにより生じたものであります。

信和はIFRSを採用しているため毎期の償却負担は基本的に発生いたしませんが、のれんの対象となる事業の収益力が低下し、減損損失を計上するに至った場合には、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2024年3月期末においては、減損テストの結果、将来キャッシュ・フローによる使用価値(回収可能価額)は帳簿残高を上回っているものと判断しております。仮に、将来の各期の見積キャッシュ・フローが8.2%減少した場合、または税引前割引率が1.47%上昇した場合、回収可能価額と帳簿価額が等しくなります。

 

(5) 人材の確保と育成について

信和グループにおいては、優秀な人材の確保と育成が不可欠となりますが、確保と育成ができない場合または社外に流出した場合には、信和グループの事業運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 外注管理について

信和グループは、製品の製造過程の一部において外注を活用しております。このうち、製品のメッキ加工、並びに、社内製造における業務請負については、それぞれ1社に当該外注が集中している状況にあります。

信和グループは、供給・価格の安定性の観点から、可能な限り特定の相手先に外注が偏らないよう努めておりますが、依存度の高い外注先からの供給が何らかの理由により不安定になった場合、信和グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、外注先の工場の稼働率や原材料の高騰が外注費の上昇をもたらすことにより信和グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 品質の保証について

信和グループが事業を展開する仮設業界においては、製商品の保証期間を明確に定める慣行はありません。しかしながら、信和グループが提供する製品の品質については、製造物責任法、労働安全衛生法、労働安全衛生規則及びその他の法令等により、実質的な品質の保証が求められており、また、信和グループの企業倫理の観点からも、提供した製品の品質の万全性・アフターサービスについては真摯に取り組むべき課題であると認識しております。

信和グループは、提供した製品の不良等による万が一の重大事故の発生に備え、賠償責任保険へ加入しリスクの低減を図っておりますが、信和グループの製品の品質に重大な契約不適合や不備が認められ、重大事故等が発生した場合には、信和グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 信和グループの製品に係る仮設工業会の認証制度について

信和グループは、一般社団法人仮設工業会の認証制度に基づき、「仮設機材に関する認定制度」及び「承認制度」の認定及び承認を受けております。同会の認証制度は、仮設構造物等に係る労働災害防止とその工事施工の円滑化に寄与することを目的として、仮設構造物の安全性や規格が、同会の定める仮設機材認定基準等に適合していることを検査するためのものであります。

信和グループは、提供する製品及びその製造過程において不測の事態が生じないよう品質管理には万全の体制をとっておりますが、万が一、当該認証制度に合格できないまたは更新できないような状況となった場合には、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 生産拠点の集中と自然災害などについて

信和グループの製品は、その大部分を岐阜県の土倉工場にて生産しており、生産拠点が岐阜県に集中しております。また、物流の中心は岐阜県、愛知県を中心とした東海エリアであります。

したがって、自然災害などの不可抗力及び工場内の事故等の発生によって、工場の罹災や従業員の生活が脅かされることにより土倉工場の生産が停滞し、取引先への製品の安定供給ができない場合、また東海エリアの主要幹線道路や港が寸断され納期に重要な影響が発生する場合には、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10) 法的規制等について

信和グループにおける仮設資材部門及び物流機器部門においては、仮設資材及び物流機器等の製造・販売を行っております。信和グループは、労働安全衛生法、労働安全衛生規則及びその他の法令等に基づき、従業員の労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等、その防止に関する総合的な計画に基づく対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成に努めておりますが、これらの法的規制が強化された場合、または、製品の安全性について社会的な要求水準が高まった場合、設備投資等の新たな費用が発生・増加すること等により、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 知的財産権について

信和グループにおける知的財産権の管理は、研究開発から知的財産の申請及び申請後の登録や維持の事務を営業開発部が担当し、所有する知的財産を管理しております。また、知的財産権の保護に関しては、営業担当者が信和グループの知的財産権が侵害されているか否かの情報を入手し、侵害されていることを発見した場合には、関係部門に報告し、知的財産権の侵害の有無を社内で検討しております。

信和グループは、これまで第三者により知的財産権の侵害に関する指摘等を受けた事実はありませんが、信和グループの事業分野で信和グループの認識していない知的財産権が既に成立している可能性または新たに第三者の知的財産権が成立する可能性があり、当該侵害のリスクを完全に排除することは極めて困難であります。

万が一、信和グループが第三者の知的財産権等を侵害した場合には、損害賠償請求、差止請求や知的財産権の使用に関する対価等の支払い等により、信和グループの事業活動並びに経営成績及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) ITへの依存について

信和グループは、受注から出荷までのあらゆる業務について、基幹システム等のITを広い範囲で活用しております。信和グループは、外部からのインターネットを通じた情報システムへのサイバー攻撃や重要なデータの喪失等に備え、適切なファイアウォールの設定やデータのバックアップについての物理的な分散等を講じ、リスクの低減を図っておりますが、予期しないプログラムの不具合等やコンピュータ・ウィルス、外部からのサイバー攻撃等により、信和グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、信和グループの業務が滞り、重要なデータを喪失し、または対応費用が発生すること等により、信和グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 海外事業展開に関するカントリーリスクについて

信和グループは、事業地域の拡大の一環として中国をはじめとするアジア地域において海外事業を展開しております。信和グループは、各国市場のニーズに適合した製品を投入することにより積極的な販売活動に努めてまいりますが、進出先における景気の後退、為替の大幅な変動、予測し得ない税制や法規制などの急激な変更、政治・経済情勢の混乱、テロ・紛争などの勃発、自然災害などによるリスクが顕在化した場合、信和グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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