テクノフレックスグループ(テクノフレックス及びテクノフレックスの関係会社)は、経営理念に「従業員の幸せを追求すると共に、価値ある製品づくりに真心で挑み、世界の発展に貢献します。」と掲げており、金属加工技術を中心に新たな事業を生み出し、安全・安心を提供することで、世界をつなぐ“継手”のリーディングカンパニーを目指しております。
テクノフレックスグループの事業は、金属加工技術を活用し、管継手(かんつぎて)と呼ばれる配管同士の接続部分を製造する継手事業を中心に、その管継手の活用や、その関連技術の応用分野において、防災・工事事業、自動車・ロボット事業及び介護事業の4つの事業を展開しております。
テクノフレックスグループは、テクノフレックス及び連結子会社8社より構成されており、テクノフレックスグループの事業内容並びにテクノフレックス及び連結子会社の当該事業にかかる位置付けは次のとおりであります。なお、以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。
(1)継手事業
継手とは金属や樹脂でできた配管等の接続部分を指します。
テクノフレックスグループの継手事業は、フレキシブル継手、伸縮管継手及び真空機器の3つの製品群で構成されています。フレキシブル継手と伸縮管継手とでは、製品の構造が異なり、フレキシブル継手は、ホース状に製品自身が曲がる構造、伸縮管継手は、提灯のように製品自身が伸縮する構造となっており、用途に応じて使用されます。真空機器は、フレキシブル継手の一種を主体とした製品群ですが、販売するマーケットが他のフレキシブル継手とは異なるため、単独の製品群としております。真空機器のマーケットは、半導体等の精密機器工場や医療機器等であり、それらに必要な気密性の高い真空配管という配管に用いられます。
①フレキシブル継手
フレキシブル継手は、継手自身が可動することから、配管等の屈曲運動や振動等を吸収することが可能であるため、インフラや産業配管に生じる様々な負荷から機器本体と配管を守るために使用される継手で、地震時等に大きく歪曲しても接続部分からの流体の漏洩等を防ぐことができます。本体素材はステンレス鋼で出来ており、ゴム製品やその他の樹脂製品と比較し、温度性能及び耐圧性能に優れていることから、様々な配管の“耐震措置”、“熱膨張変位の吸収”、“振動吸収”が可能であり、また近年では“配管作業の省力化”を目的として様々な配管にフレキシブル継手が使用され、人手不足の解消等に寄与しております。テクノフレックスグループは、配管工事で用いる多様な継手を製品ラインナップとして揃えており、ワンストップで顧客の要望に応えられる体制を構築しております。納入先は建築設備・製鉄設備・プラント設備・造船設備・電力設備・ガス設備・上水道設備等、多岐に渡っております。諸官公庁が発行する配管工事共通仕様書においては、各種配管の防振・耐震措置としてフレキシブル継手の使用を指定する旨の記述があり、空調設備、衛生設備、消火設備等の各種配管に利用されております。また、テクノフレックスグループでは、フレキシブル継手の製造技術を生かし、金属製品のみならず食品、医薬、化学分野に向け、耐食性や衛生上の安全を重視したフッ素樹脂製(いわゆるテフロン)のホースの製造・販売も行っています。
②伸縮管継手
伸縮管継手は、原子力・火力等の発電所、ガス、製鉄、石油化学、LNG及びLPGのプラントや運搬船等、広範囲な産業設備で利用され、用途によっては10メートルを超える大型の配管にも使用されております。近年では、水素エネルギー等の環境に配慮したエネルギーの施設で使用されるようになりました。また、同製品は電気事業法、ガス事業法、高圧ガス保安法等の各種法規則に基づき製作されるものもあり、製造許認可の対象となる溶接部は高度な品質管理が必要になります。その他には、ライフラインである水道管の継手にも利用されていることから、熱膨張・耐震性への性能を考慮し、漏水に対する安全性、耐久性、環境性をクリアすることが必要で、公益社団法人日本水道協会の認証登録を受けた製品を提供しております。
③真空機器
真空機器は、気密性の高い真空配管を必要とする分野がマーケットであり、主に半導体等の精密機器の製造において、パーティクルレス(微小な小片、粒子がないこと)や微細化に用いる特殊なガスを給排気する真空配管の部材として、半導体製造装置や装置と真空ポンプの間等に設置されます。また、気密性の高い特性から、極低温の気体や液体を流すのに適しており、高熱を発する機器を冷却する目的でも使用されています。真空機器のマーケットは、数年単位で大きく変動する特徴がありますが、中長期では右肩上がりで大きく成長しており、テクノフレックスグループの主要マーケットの1つとなっております。
(継手製品の例)
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フレキシブル継手 |
伸縮管継手 |
真空機器 |
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(継手製品の特徴と主な納入先)
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製品の特徴 |
主な納入先 |
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フレキシブル継手 |
主に小口径(10~300mm)のパイプを波づけ加工することで、柔軟性を持たせ配管の「変位吸収」「振動吸収」「作業効率化」に役立つ |
高層ビル設備配管、上水道配管、各種産業配管、都市ガス配管 |
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伸縮管継手 |
主に大口径(200~1,500mm)のパイプに波づけ加工することで、温度変化による配管の伸縮を吸収する役目を果たす |
発電所、水素燃料施設、製鉄、石油化学プラント、LNG運搬船等、広範囲な産業設備と水道配管 |
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真空機器 |
半導体分野や医療用関連装置など、微細なごみを嫌うクリーンな配管にするための真空配管などに使用 |
半導体製造装置、フラットディスプレーメーカー、医療メーカー、食品製造装置メーカー、高純度ガスメーカー |
(注)波づけ加工:真直ぐな管にストローの折れ曲がる箇所のような均一のヒダ、シワを施す加工。
(主な関係会社)
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フレキシブル継手 |
国内においては、テクノフレックスが製造・販売しております。 海外においては、天津天富軟管工業有限公司及びTF(VIETNAM)CO.,Ltd.がテクノフレックスより主要材料を調達し、製造した製品・半製品及び部品をテクノフレックスに供給するとともに、天津天富軟管工業有限公司が、一部、中国国内の取引先に対して、直接、販売をしております。 |
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伸縮管継手 |
国内においては、テクノフレックスが製造・販売しております。 海外においては、天津天富軟管工業有限公司が、テクノフレックスより主要材料を調達し、製造した製品・半製品及び部品をテクノフレックスに供給するとともに、一部、中国国内の取引先に対して、直接、販売をしております。 |
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真空機器 |
国内においては、テクノフレックスが製造・販売しております。 海外においては、天孚真空機器軟管(上海)有限公司及びTF(VIETNAM)CO.,Ltd.が、製品及び商品をテクノフレックスへ供給するとともに、米国や中国等の海外の取引先に対して、直接、販売をしております。 |
(2)防災・工事事業
防災・工事事業では、消防設備用配管及び真空配管に係る配管工事業、並びに水道管及び電柱の切断装置の製造・販売業を行っています。
配管工事業は、消防設備分野と真空配管分野で、配管の設計・施工・管理に加え、施工現場に納入する前の配管を予め加工し、施工現場での工数を削減する配管のプレハブ加工も行います。配管のプレハブ加工では、現場ごとに異なる配管の施工図面を基に、専用ソフトで解析し、配管材料、口径、ネジ管、溶接管を選定したうえで加工管を製造します。この一連の作業を自動化ラインにしたことで、小ロット多品種要求に的確に応えることができ、かつ量を捌くことでコストの低減を図れるといった効果も生じます。このように、顧客ニーズに合わせて、設計からプレハブ加工、施工現場での工事までをセットで請け負うことができるのが、テクノフレックスグループの特徴です。
消防設備分野は、スプリンクラー工事を始め、泡消火・連結送水管、消火設備等の消防施設工事、冷暖房設備工事等を請け負っております。消火に対するニーズは、年々多様化・大型化・高度化・複雑化している中、長年培ってきた豊富な実績・ノウハウと高い技術力によって、オフィスビル、高層マンション、大型再開発、大型ショッピングセンター、病院等において数多くの施工実績を上げております。
真空配管分野は、(1)継手事業で製造している③真空機器と他社の真空配管部材を用いて真空配管の設置工事やプレハブ加工を請け負っており、気密性の高い真空配管を必要とする半導体等の精密機器の工場が主なマーケットです。半導体の製造においては、前工程をパーティクルレス(微小な小片、粒子がないこと)な環境で行う必要があり、パーティクルレス化のために使用する特殊なガスを給排気する真空配管が、半導体製造装置や装置と真空ポンプの間等に設置されます。現在は、半導体産業の成長と共に、半導体工場向けの真空配管工事が増加しており、テクノフレックスグループでは、半導体関連の真空配管工事を成長マーケットと位置付け、ここに注力しております。
水道管及び電柱の切断装置の製造・販売につきましては、主要な販売先は、水道事業は主に土木・建築機材及び工具などを扱っている商社となり、電柱事業は同様の商社に加え特殊車両メーカーを通じて販売するケースもあります。エンドユーザーとしては、水道管の切断装置は水道及び土木工事事業者が中心であり、電柱の切断装置は通信建設及び電力工事事業者が中心となります。また装置の特徴として、自走しながら電柱を切断します。東京都は、都道での電柱新設を原則禁止し、無電柱化を推進する条例を制定し、最も無電柱化の進んでいる都道府県でありますが、それでも2021年度末時点の無電柱化率は5%強であり(高速自動車国道及び高速道路会社管理道路を除く全道路が対象。出所:国土交通省ホームページ)、今後の工事ニーズの拡大が見込まれます。
(主な関係会社)
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消防設備の設計・施工・管理・加工 |
㈱TFエンジニアリング及びニトックス㈱が、スプリンクラー等の消防設備の設計・施工・管理・加工を行っております。 |
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真空配管の設計・施工・管理・加工 |
㈱TFエンジニアリングが、半導体製造ライン等の真空配管の設計・施工・管理・加工を行っております。 |
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水道管及び電柱の切断装置の製造・販売 |
㈱中野製作所が、上水道に用いる鋳鉄管を敷設現場で切断・溝切、接合・解体などの加工作業時の使用機器及び部品、また自走しながら電柱を切断する装置の製造・販売をしております。 |
(3)自動車・ロボット事業
テクノフレックスグループの自動車・ロボット事業では、金属塑性加工という技術を用いて、金属管(鉄・ステンレス・アルミ・銅・チタン等)を加工した金属部品の製造・販売を行っております。金属塑性加工とは、機械的力により金属を変形させ、力を取り除いた後も変形が残る性質(塑性)を利用して、金属を所定の形状、寸法の製品に成形する手段を言います。この金属塑性加工技術は、建設機械、工作機械、精密機械、医療器械、自動車といった様々な産業分野における部品製造で活用されております。
主な製品は大手完成車メーカーの1次部品メーカー向け部品となっており、金属管を曲げたり、広げたり、絞ったり、薄くしたり、厚くすることにより、軽量化、材料費の低減及び強度増加等を進めたことで駆動系、操舵系、排気系自動車部品及びオートバイ用エキマニジョイントに採用されるなど、金属塑性技術が評価されてきました。
また、自動車部品以外にも産業機器等部品にも販路を広げており、産業用大型ロボットアームの駆動シャフト並びにバルブボール等を塑性加工・販売しております。
(自動車・ロボット関連製品の例)
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自動車用部品 エキゾーストマニホールド |
オートバイ用部品 エキマニジョイント |
産業機器等部品 大型ロボットアーム用駆動シャフト |
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(主な関係会社)
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金属管の各種塑性加工品の製造・販売 |
㈱チューブフォーミングが本事業を営んでおります。 |
(4)介護事業
テクノフレックスが製造する配管用の継手は金属製のパイプを加工した製品であり、介護で利用される車椅子や介護用ベッドも金属製のパイプで構成されていることから、継手事業との親和性を見込み、介護事業を展開しております。
テクノフレックスグループの介護事業では、要介護者向けに、福祉用具のレンタル・販売及び介護用住宅改修(バリアフリー化・手すりの取り付け等)等を中心に事業を展開しております。エンドユーザーは個人であり、主な販売先も個人でありますが、一部介護福祉施設向けの販売も行っております。
高齢化が一層進む我が国において拡大が予測される介護業界では、政府の「施設介護から在宅介護へ」という転換姿勢に加え、介護の基本は「人と人のつながり」であるという考えのもと、地域密着型の展開が不可欠と考え、店舗展開を強化しております。利用者の自立支援を最優先して、その身体状況や目的、生活スタイルに合わせた商品の選定やアドバイスを行い、利用者の方々のみならず、介護プランを作成するケアマネージャーの方々から信頼を得るサービスを提供しております。また、商品の販売に加え、利用者の方々や実際に介護を行われているご家族などから直接要望や悩みを伺い、プロの目からの知識や経験を生かすことで、従来の汎用な介護用品・福祉用具とは異なる、一歩踏み込んだ機能的なシーツやクッション等のオリジナル製品の開発もしております。
(福祉用具の例)
車いす主要商品の例
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介助式KL12-38 |
レボ 延長ブレーキ付 |
ネッティⅢ |
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(主な関係会社)
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福祉用具のレンタル・販売、介護用住宅改修 |
㈱スペースケアが本事業を営んでおります。 |
テクノフレックスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてテクノフレックスグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
テクノフレックス及びその企業グループとしての経営の基本方針は次のとおりであります。
a.経営理念
『従業員の幸せを追求すると共に、価値ある製品づくりに真心で挑み、世界の発展に貢献します。』
企業活動の主体である社員の質の向上こそが、テクノフレックスの基盤です。社員の真の満足は、仕事のやりがいと達成感にあると思われます。
会社は社員の期待に応えるため、皆がスキルアップできる環境をつくり、意欲を持って仕事に取り組むことができるようサポートしていきます。
また、新たな課題に対しても果敢にチャレンジする社風を築き、いつも精一杯、真心込めて製品の価値の向上に努め、お客様の満足を第一に、ひいては世界中の人々へ喜びと幸せをもたらす事業を追求してまいります。
b.行動指針
「常にスピードを重視します。」
IT技術の進歩により、あらゆるものの価値が急速に変化していく現代。新しい情報をいち早くキャッチし、迅速な意思決定力と実行力で躍動感ある対応を心がけます。
「常にスキルアップに努めます。」
社員一人ひとりが、一日の中で少しでも進歩できるように考えること。そして、会社はそのための環境づくりを心がけます。
「常に先を読んで行動します。」
公共事業費の削減等により、テクノフレックスグループも既存事業にばかり頼ることはできません。企業として安定した成長を維持するためにも、短期的な視野ではなく、常に5年先、10年先を見据えて行動します。
「常にチャレンジ精神を大切にします。」
批判されることを気にしていては、結局何もできません。常に新しいことを考える意識、失敗を恐れず積極的にチャレンジする精神を大切にし、社員一人ひとりのやる気に応えます。
「常に技術革新を目指します。」
事業の持続的成長の鍵は、技術革新にあります。既存の製品に満足することなく、常にお客様のニーズをくみ、新しい技術の開発に取り組みます。
「常に地球環境を大切にします。」
地球の温暖化は、この星に生きるすべての生命にとって切実な問題です。テクノフレックスグループも地球の一市民として、環境保全活動を重要課題として取り組みます。
(2)中長期的な会社の経営戦略
a.常に「新しいビジネスに挑戦しているか」「常識の打破に挑戦しているか」「高い理想の追求を行ったか」を念頭に置いて、次の4つのキーワードをベースに更なる成長を目指してまいります。
Global :フレキシブル継手の世界展開を視野にいれた戦略への転換
Technology:「安心安全をつなぐ」をコンセプトに新たな付加価値を提供
Synergy :製造業を中心としたビジネスの多層化による付加価値の追求
System :営業・製造業務の全体像からのシステム構築
b.度重なる災害による防災意識の高まり、老朽化した社会インフラを長寿化するニーズの増加、脱炭素、クリーンエネルギーへの移行、ロボティクス等新テクノロジー分野の台頭、高齢化社会における地域包括ケアシステムの構築の動き等の中、「国内外の勝てる市場」を発掘し、その市場への集中投資により成長を実現することをテクノフレックスグループの経営戦略としております。また、省エネや革新的な環境対策を進めることは重要な企業の役割と考え、SDGsへも積極的に取り組んでまいります。
c.その目標を達成するため、①収益力、グループ力の強化、②人材育成を通じての組織の活性化、③中期経営計画を策定し、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
具体的には、継手事業の国内での圧倒的なシェアの確立と世界展開を視野に入れた戦略を検討してまいります。海外生産拠点機能の一部を天津工場からベトナム工場へ移管し、最新鋭の機械装置による生産効率の追求をいたします。貯水機能付給水管事業は、新市場を創造してまいります。また、防災・工事事業では、首都圏における安定した経営基盤をもとに、継手事業との協業、加工管設備による差別化等によりシェアを拡大してまいります。自動車・ロボット事業では、自動車マーケット依存構造を改善し、ロボットマーケットの拡大を図り、自動車マーケットの中ではEV化対応を進めてまいります。介護事業では、差別化製品の取扱い、海外調達による価格競争力等により、介護ビジネスでの収益力向上を計画しております。
(3)目標とする経営指標
テクノフレックスグループは、3ヶ年の中期経営計画を策定し、毎年見直しを行っております。その中で、企業価値向上のために、財務基盤を強化し事業投資に対する適正な評価と最適な資本構成を実現し、徹底した経営効率の改善により、資本効率を更に高め、経営の安定性及び株主還元を重視することで、ROE及び連結配当性向の向上に努めてまいります。
(4)経営環境及び対処すべき課題
テクノフレックスグループの各事業を取り巻く経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。
a.継手事業
(a)継手事業は、景気変動や国内外の設備投資の動向、特に建設投資の動向に影響を受けることから、事業のグローバル展開と開発、製造、営業の一貫性による既存事業の強化を課題として認識し、以下の対応を行ってまいります。
・フレキシブル継手については、グローバルな生産拠点(ベトナム工場)への投資やグローバルシステムへの投資を通じて原価低減を図り、高付加価値製品のシェアアップを目指します。
・真空機器については、半導体業界を中心に短期的な調整局面はあるものの、中長期的には5G等の本格的な普及の中で拡大するものと想定しており、テクノフレックスグループもグローバルな製造拠点をベースに今後の市場拡大に沿って成長を図ります。
・貯水機能付給水管事業は、新市場を創造してまいります。「マルチアクア」(貯水機能付給水管)のターゲットを①住宅メーカー、②建材・管工材商社、③BCP、④帰宅困難者向け一次施設、⑤協業提携先の5つに絞り、集中営業を行い売上増を図ります。なお、①住宅メーカーに関しては、標準化導入の提携先増加を目指してまいります。
・天津を販売拠点として強化し、中国本土にて営業展開を図ってまいります。
・2016年1月に拠点軸から顧客軸・プロダクト軸の組織に改編いたしました。これにより、製販一体による販売力及びマーケティング力の一層の強化を図ります。
・製造部門に対する積極的な設備投資の実行及びIT化の推進により生産性を向上させ、納期の短縮化及び品質管理の徹底を図ります。
・2016年度に独自技術を活かして主力商品(回転ニップル構造によるスプリンクラーフレキシブル継手)の開発に成功しました。本商品を本格的に販売開始し、収益基盤の拡大に努めます。
・2018年12月に導入した5,000トン大型プレスによるマーケットの拡大を図り、溶接技術、加工技術を活用した新たな製品の販売を促進します。
・2018年12月に屋内消火栓設備と給水管とを接続するフレキシブル継手を開発しました。特別な接続構造で、屋内消火栓メーカーとテクノフレックスとの共同出願としています。拡販に努めていきます。
・2019年8月 主力製品であるスプリンクラーフレキシブル継手の安全性と施工性を高めた製品を市場に投入しました。安全性を重視した製品はこの製品だけで、消防推奨製品の指定を頂いています。安全性を全面に出し他社との差別化を図ると共にシェア拡大に努めます。
・2020年7月にベトナム第3工場が完成しました。グローバルな生産拠点の強化を進めてまいります。
・2020年10月に、国内の製造・営業の基幹システムの入れ替えを行い、管理会計の高度化と海外工場とのシステム連携による生産性の向上を進めております。
・2021年6月に、新潟第4工場が完成しました。引き続きマーケットニーズに対する対応力を強化してまいります。
・2022年9月に、千葉工場の拡張工事が着工し、2024年の完成に向け、工事が進行しております。国内の製造を強化してまいります。
・水道管老朽化対策において施工上のメリットがあるSDF工法(注)をテーマに、フレキシブル継手の販売を促進します。
(注)SDF工法
老朽化した水道本管を交換せず、補修、再生する工法の一つで、従来の既設管内挿入工法では施工できない曲がり管を含む本管にステンレス製のフレキシブル継手を引き込み、管路更新工事を行う工法。軌道下や河川下の伏せ越し配管、交通量が多い道路の横断など開削が困難な場所に敷設されている。
・営業体制全体としては、コールセンター、ネットのシェアアップにより効率化を図り、商品・製品構成を基にした価格戦略でフレキシブル継手市場でのシェア向上を目指します。また、フレキシブル継手、伸縮管継手市場でのトップシェア(2018年度。出所:矢野経済研究所によるテクノフレックス宛の「2019年度管継手市場動向調査」)の維持に努めます。
(b)無駄の見える化・排除、組織の活性化を課題として認識し、以下の対応を行ってまいります。
・徹底したコストダウンを推進するため、組織風土を改革し、組織の活性化に取組んでまいります。
・内外の工場において、ロボット、自動溶接機等への積極的投資により生産性向上を図ってまいります。
・顧客ニーズを吸収し、製造本部は技術本部と連携し、他社比優位性・付加価値のある製品を生み出してまいります。
b.防災・工事事業
(a)防災・工事事業は、継手事業と同様の経営環境にあることから、事業ポートフォリオを拡大してまいりました。現在は、㈱TFエンジニアリングをテクノフレックスグループにおける成長事業として位置づけ、売上拡大を図ることと、グループのシナジーを活用した新規事業の創造を課題として認識し、以下の対応を行ってまいります。
・事業の立上げから運営まで、テクノフレックスが財務及び人材面を積極的にバックアップし、新規事業を創造してまいります。
・㈱TFエンジニアリングは、消防設備工事業の請負シェアを増やすことで、資材の発注権限も取得し、スプリンクラーSPの拡販にも繋げ、売上増を図ってまいります。また、TF(VIETNAM)CO., Ltd.に実習生候補者の日本語と実技を中心とした養成システムを構築し、将来、工事業等で活躍する職人或いは監督者を育成してまいります。
(b)M&Aによる事業開拓を課題として認識し、以下の対応を行ってまいります。
・製工一貫体制を推進するため、2017年2月に消防設備工事会社、ニトックス㈱の株式取得により子会社化し、2018年1月には消防設備工事の子会社㈱防災企画を㈱TFエンジニアリングと合併させ存続会社を㈱TFエンジニアリングとし、2社体制に見直しました。これによりユーザーである工事業者との接点を一層拡大させることが可能となり、ユーザーの潜在ニーズ発掘及び継手事業の研究・技術開発との連携強化を図ってまいります。
・その他の新たな成長分野の開拓または既存事業の規模拡大のため、M&Aを積極的に活用してまいります。
c.自動車・ロボット事業
自動車・ロボット事業は、主な販売先が自動車業界であり、自動車業界の景気動向の影響を受けやすい経営環境にあります。また、電気自動車化の加速により、エンジンや排気系で使用される部材が減少する可能性や、国内の技術者、SE等の人材不足によるビジネスチャンスの喪失、中国へ進出する場合のカントリーリスク等々のリスクと収益性の向上、コスト削減を課題として認識し、以下の対応を行ってまいります。
・現在は自動車業界向けの受託生産が売上の半数以上を占めておりますが、独自の金属塑性加工技術を活かして、ロボット等の成長分野への進出を加速化させることによって、事業領域の拡大と、収益性の向上を推進してまいります。なお、テクノフレックスグループはロボットアーム用の駆動軸の部品を国内の主要大型産業ロボットメーカーに納入しております。
・取引先のグローバル化への対応及び製造コストの削減を図るため、テクノフレックスグループの海外生産拠点の活用を推進してまいります。
・国内工場の設備投資・海外工場活用の検討、新規試作納入品の量産立上げ確度を上げ拡販に繋げてまいります。
・自動車用アルミ部材の研究開発を促進してまいります。
d.介護事業
介護福祉用具レンタル市場規模は年々拡大傾向にあるものの、レンタル・販売価格については法令等により制約され、横ばいから下降傾向にあります。介護保険制度の改正による、利用者の自己負担の増加を起因として、福祉用具の利用を控えることによるレンタル・販売減少で事業環境の悪化に対応した事業展開をすることを課題として認識しております。在宅の利用者(要介護者)が希望する生活を営むための支援機器・用品へ、どのように対応していくかがポイントと考え、以下の対応を行ってまいります。
・取引先の選択と集中、OEMによる付加価値の高い独自商品の開発及び品揃えの強化とコストダウン、また、中小の事業者をM&Aすることにより、事業規模を拡大してまいります。
・ダイレクトマーケティング部門を新設し、B2B、B2C事業を推進し、販売チャネルの多様化を図ります。
・地域一番店に向けて法令遵守と定期点検で信用を構築してまいります。
・OEMによる自社商品の製造・販売、居宅介護支援事業の拡大による利用者数の増加を背景にしたヘルパー事業への展開、福祉用具のメンテナンスや洗浄/保管といった受託事業への展開及び障碍者就労支援事業への展開等を視野に入れ、福祉用具の製造小売から地域レンタルまで行う、一気通貫の新ビジネスモデルの構築に注力してまいります。
なお、テクノフレックス連結子会社において、複数年にわたり外注先との間で架空の取引等が発生している可能性が判明しました。これを受け、テクノフレックスは2024年2月5日付で特別調査委員会(外部の独立した第三者である弁護士及び公認会計士を含む)を設置して調査を開始し、2024年3月26日に同委員会より調査報告書を受領しました。その結果、テクノフレックス連結子会社において、得意先及び外注先との間で架空の取引に係る代金の受領及び支払がなされていた事実が判明しました。本件事案につきましては、2024年3月26日付け「特別調査委員会の調査報告書受領及びテクノフレックスの対応に関するお知らせ」にて公表いたしました特別調査委員会の調査報告書による指摘・提言を真摯に受け止め、再発防止体制の構築を含む内部統制の強化を進めてまいります。
有価証券報告書に記載したテクノフレックスグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のものがあり、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。これらのリスクについては、その発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関するリスクについては、当連結会計年度末現在においてテクノフレックスグループが判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべての事項を網羅するわけではありません。
(1)市場の変動に係るリスク
テクノフレックスグループの主要製品である管継手及び同関連製品の売上は、景気変動や国内外の設備投資の動向、特に建設投資の動向に影響を受けます。テクノフレックスグループでは継手事業においては産業別の需要動向に応じて製品等の供給を行い、その関連分野としての防災・工事事業、自動車・ロボット事業、介護事業という成長マーケットを含んだ事業へと事業ポートフォリオを拡大してまいりましたが、想定以上に関連業界の設備投資が落ち込んだ場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)海外生産に係るリスク
テクノフレックスグループは、生産拠点の集中リスクを回避するため、グローバル(中国、ベトナム)な生産体制を展開しておりますが、海外生産におきましては、イ.予期しない法律または規制の変更、ロ.人件費・物価等の大幅な上昇、ハ.ストライキ等による生産活動への支障、ニ.その他の経済的、社会的及び政治的混乱等のリスクが潜在しております。テクノフレックスグループは、それらの法規制、社会情勢の変化等の情報収集を行い、変化への対応、リスクの回避に努めておりますが、予期せぬ事象が発生した場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替、金利の変動に係るリスク
テクノフレックスグループは、海外子会社3社及びテクノフレックスにおいて、外貨(中国元、アメリカドル)建て資産及び負債があります。テクノフレックスグループは取締役会によって定めた方針に基づき、為替変動等のリスクヘッジ対策を講じてまいりますが、予期せぬ事象が発生した場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、テクノフレックスグループは、金融機関からの借入により資金調達を行っておりますが、金利が上昇した場合、支払利息が増加し、テクノフレックスグループの業績または財務状況が影響を受けます。
(4)原材料価格の変動に係るリスク
テクノフレックスグループは、主要原材料としてステンレス鋼を使用しております。ステンレス鋼は市況商品であることからその価格が上昇した場合、製品価格に反映させることを基本方針としておりますが、急騰により製品価格への転嫁が遅れた場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)製品の欠陥に係るリスク
テクノフレックスグループは、ISO9001に準拠して製品の品質管理を行っておりますが、全ての製品について欠陥が発生しないという保証はありません。そのため、欠陥に伴う製造物賠償責任リスクを軽減するため、PL保険に加入しておりますが、保険でカバーできない多額のコストが発生した場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)棚卸資産の廃棄、評価損に係るリスク
テクノフレックスグループは、在庫管理に充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、製品のライフサイクル等の急激な変化により、製品の評価を見直す必要が発生し、棚卸資産の廃棄または評価損を計上する場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)資産の減損に係るリスク
テクノフレックスグループは、固定資産の減損に関する会計基準を適用しております。将来、テクノフレックスグループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、減損損失が発生した場合には、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)知的財産権に係るリスク
テクノフレックスグループは、知的財産管理規程にて知的財産保護を定めるとともに、知的財産に係るトラブルを回避するため事前調査を行なっております。また、知的財産の保護やその侵害に関するリスクについては、リスク管理項目の対象としリスク管理委員会で対応策を検討し、必要に応じて弁理士に相談した上で、早急且つ適切な対応ができるよう努めております。しかしながら万が一、訴訟等に巻き込まれた場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)大規模災害等に係るリスク
テクノフレックスグループは、生産拠点の分散化等により、一部の地域で大規模災害が生じた場合においても一定の製商品の供給を継続できる体制の構築に努めておりますが、複数の生産拠点地区において、大規模自然災害または火災等の事故が発生し生産設備及び物流機能が被害を受け、操業中止または出荷遅延等が生じた場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)情報管理に係るリスク
テクノフレックスグループは、顧客の個人情報並びに顧客の技術、製造、販売及び営業に関する機密情報をさまざまな形態にて保有し、それらの情報を保護するため、適切なセキュリティ対策を講じておりますが、万が一、情報漏洩が発生した場合、法的責任を負う可能性がある他、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)保有資産の価値下落によるリスク
テクノフレックスグループでは、保有資産価値の維持、保全に努めておりますが、保有する不動産や有価証券等の時価が著しく下落した場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12)製品競争力に係るリスク
テクノフレックスグループは、他社製品との差別化を図るため、製品・技術等に関連する特許等の知的財産権を取得し、または海外企業との技術提携によるライセンスの供与を受けておりますが、海外の特定地域において、テクノフレックスグループの模倣製品が製造・販売された場合、またはライセンス契約の更新が困難となった場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13)M&Aに係るリスク
テクノフレックスグループは、テクノフレックスグループの事業に関連する有力な技術等を保有する会社の買収によって、事業の拡大と成長を推進してまいりました。今後も、事業の成長を加速させるために有効と考えられる場合や、既存事業との大きな相乗効果が見込める場合などに、積極的にM&Aを検討していく方針です。
M&Aの実施に際しては、業界動向等を慎重に見定めるとともに、買収対象企業に対して十分なデューデリジェンスを行ったうえで実施する予定でありますが、市場環境の急激な変化や、買収企業の競争力の低下等、予期せぬ事態が生じた場合には、投下資本の毀損が生じ、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14)訴訟等に係るリスク
テクノフレックスグループは、内部統制システムの整備・運用を適切に行っておりますが、取引先や第三者との間で予期せぬトラブルにより損害賠償請求等が発生し、訴訟等に至った場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(15)法令及び公的規制に係るリスク
テクノフレックスグループは、事業を展開する国内及び海外の全ての地域において、建設業法や介護保険法等、さまざまな法令及び公的規制の適用を受けており、これらの法令及び公的規制を遵守するため、内部統制の整備を図っておりますが、万が一、遵守していないと判断された場合、テクノフレックスグループの業績または財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(16)ストック・オプションの行使等による株式価値希薄化について
テクノフレックスは、テクノフレックス及びグループ会社の役職員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストック・オプションを発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与するストックオプションの行使が行われた場合、発行済株式数が増加し、1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。2023年12月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は94,600株であり、発行済株式総数21,360,000株の0.44%に相当しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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