ファーストブラザーズグループは、ファーストブラザーズ、連結子会社24社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、主には以下の事業を行っております。
投資運用事業は、主に機関投資家の資産運用を行う事業であり、比較的大規模(数百億円規模)な不動産を投資対象とし、インカムゲインとともにキャピタルゲインの獲得を目指す運用を行います。また、投資家が主体的に行う不動産投資活動において、期中運営のアセットマネジメント業務を受託することも行っています。
投資銀行事業は、ファーストブラザーズグループが投資主体となって投資活動を行う事業であり、安定収益が見込める賃貸不動産への投資を主軸に、既存事業のプラットフォームや強みを活かしたプライベートエクイティ投資、再生可能エネルギーをはじめとする社会インフラへの投資の他、ファーストブラザーズグループの組成する私募ファンドへの共同投資(セイムボート投資)を行っています。
中長期的に安定した収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得し、これらを積み上げることで数多くの賃貸不動産をポートフォリオとして保有運用しております。個々の賃貸不動産は、その潜在力が発揮できるよう様々な手法を駆使してバリューアップを行い、また、所在する地域の発展に資する場合等には新規の開発も行っております。賃貸不動産ポートフォリオは適宜入れ替えを実施し、バリューアップ等によって得られた含み益を顕在化させつつ、新たな賃貸不動産の取得原資に活用することでポートフォリオ全体を持続的に拡大・成長させております。
事業分野を多様化し収益機会を拡大することを目的として、ファーストブラザーズグループの強みを活かすことのできる様々な分野において投資を行っております。具体的な分野としては、プライベートエクイティ投資、再生可能エネルギー等の社会インフラ投資等を行います。
ファーストブラザーズグループがこれまでに実現してきた、資産のオフバランス化や不動産証券化スキームの構築、ファイナンスのアレンジメント等の経験に基づき、事業再生支援やM&Aに係る助言等、顧客のニーズに応じた様々なサービスを行っています。
ファーストブラザーズグループは、投資運用事業及び投資銀行事業の推進にとどまらず、さらなる企業成長を目指し、時代の変化に対応した事業内容へと大胆な転換を行うことも視野に入れて事業活動を展開していく方針です。ファーストブラザーズグループは、宿泊施設等のオペレーショナルアセットへの投資を増加させているなか、上記方針のもと、これら宿泊施設等の賃貸運用にとどまらず、ファーストブラザーズグループ自らがホスピタリティサービスを中長期的視点で提供することを目的として、宿泊施設等のオペレーション(施設運営)事業を行っています。
[主なグループ会社関係図]
ファーストブラザーズグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ファーストブラザーズグループが判断したものであります。
ファーストブラザーズグループは、急速に変化していく投資分野を中心に、「最高のプロフェッショナルであり続ける」という企業理念のもと、「クライアントファースト」、「パフォーマンスファースト」、「コンプライアンスファースト」を行動規範としております。豊富な知識と経験によって培われたノウハウを活かし、時代の変化に応じて既存の考え方にとらわれない柔軟な発想で業務に取り組み、顧客に満足度の高いサービスを提供することを目指しております。
ファーストブラザーズグループは、売上総利益、経常利益及び株主資本を重要な経営指標と捉え、これらを中長期的に成長させていくことを基本的な考え方としております。
投資運用事業は投資家から資金を預かり、主に都心・大型の不動産に投資・運用を行うファンドビジネス(アセットマネジメント事業)です。ファーストブラザーズグループは、運用資産残高を経営上の目標指標とせず、利益の最大化といった顧客満足を第一に考える投資サービスを提供する方針です。
投資銀行事業は自己勘定で投資・運用するビジネスです。現在は中小型の賃貸不動産を投資対象としており、首都圏のみならず全国を投資対象とすることで良質な不動産を厳選・取得し、ポートフォリオの利回りを確保しています。期中運用においては物件が持つ個別性を踏まえた投資ストーリーを描き、価値が最大化されるよう様々な施策を行います。また、時機を逃さず物件価値が最大化されたタイミングで売却を行い、得られた売却益を新たな物件の取得原資として活用し、ポートフォリオの規模を持続的に拡大・成長させるとともに、新たな成長投資にも振り向けております。
ファーストブラザーズグループ自らが宿泊施設等の運営を行う事業です。施設運営事業においても、顧客の価値観を尊重し、地域との共生を図るという、ファーストブラザーズらしいホスピタリティサービスの提供を行っていきたいと考えております。
ファーストブラザーズグループでは、特に下記を重点課題として取り組んでいます。
ファーストブラザーズグループは、創業時においては投資運用事業(アセットマネジメント業務)を中心に投資家から資金を預かり、投資・運用を行ってきました。株式上場以降はファンドが投資対象とする大型物件の取得競争の激化を踏まえ、自己勘定投資に主軸を移し市場に流通量の多い中小型物件のうち、中長期的に安定収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得し、運用中は様々な手法を駆使して物件価値の向上を図り、売却益と賃貸収益を獲得してきました。直近ではコロナ禍を契機として宿泊施設への投資を行っております。
このようにファーストブラザーズグループは市場の変化に対応しながら、収益機会を探索・企画・実行してきました。今後も既存の収益機会のみに留まることなく、これまで培ってきた投資や運営力を活用し新たな不動産投資領域の拡大を図ってまいります。
ファーストブラザーズグループは創業当初、不良債権処理という社会的課題に対し、不動産流動化という手法を用いて社会課題の解決を図りつつ収益を獲得してきました。また、現在の主要事業である自己勘定投資においては、透明性や流動性が低い不動産の価値を顕在化させることで収益を獲得しております。
このようにファーストブラザーズグループは既存の業界慣習を見直し、従来のやり方に捉われないアプローチで課題に取り組むことで成果を上げてきました。
現在は、再生可能エネルギー分野への投資や自社での施設運営にも取り組んでおりますが、今後もグループ全体の更なる発展に向け、ファーストブラザーズグループの強みを活かし、不動産以外の周辺領域へも積極的に目を向け、行動量を増やすことで新たな気付きを得ながら、事業領域の拡大を図ってまいります。
収益獲得機会の多様化や事業領域の拡大を進めるためには、既にファーストブラザーズで活躍している人材に加え、成長意欲の高い人材を積極的に採用し、社内教育を通じて育成していくことが重要な課題であると認識しております。そのために社員が仕事に打ち込み成長できる環境を提供し、モチベーションを高める取り組みを強化してまいります。
また、ファーストブラザーズグループでは、若年層を重要な役割に積極的に登用しており、従来の視点に囚われない柔軟な発想やアプローチが、今後の市場環境の変化への対応において大きな強みになると考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてファーストブラザーズグループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
今後、金利水準が上昇した場合には、資金調達コストの増加、顧客投資家の期待利回りの上昇、不動産市場の流動性の低下等の事象が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
今後、経済のファンダメンタルズの急速な悪化や税制・金融政策の大幅な変更が行われた場合には、不動産投資市場も中期的に悪影響を受け、投資環境が悪化し、国内外の投資家の投資マインドの低迷等が生ずる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
今後、新規参入会社や既存会社との競合が激化し、市場価格の上昇等により安定した収入の獲得が期待できる不動産の取得が困難となった場合には、投資案件の取得速度の低迷や投資収益率の低下が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループは、現時点の各種法的規制に従って業務を遂行しており、主には「宅地建物取引業法」、「金融商品取引法」、「貸金業法」、「建築士法」、「不動産投資顧問業登録規程」、「旅館業法」などの法的規制等を受けております。ファーストブラザーズグループは、かかる法的規制等を遵守するため、コンプライアンスを重視した経営を行っており、法令等の変更に対しても迅速に対応できるよう努めておりますが、法令違反、法令の改廃や解釈の変更など何らかの理由によりファーストブラザーズグループが業務の遂行に必要となる許認可若しくは登録の取消し、又は一定期間の営業停止等の行政処分等を受けた場合には、ファーストブラザーズグループの事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、ファーストブラザーズグループにおいて、現状、これらの許認可及び登録が取消しとなる事由は発生しておりません。
ファーストブラザーズは、2024年11月30日現在において、取締役6名、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、グループ全体で従業員数160名と比較的小規模組織であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。ファーストブラザーズグループでは、今後の事業拡大に対応すべく人員増強等によりさらなる組織力の充実を図っていく所存でありますが、人材の確保及び内部管理体制の充実が円滑に進展しない場合、既存の人材が社外に流出した場合には、ファーストブラザーズグループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズの代表取締役をはじめとする経営陣は、経営責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、ファーストブラザーズグループの事業推進上、重要な役割を果たしております。
このためファーストブラザーズでは、現役員へ過度に依存しない経営体制を目指し、有能な人材の確保、育成による経営体制の強化を図り、経営リスクの軽減に努めておりますが、不測の事態により、現役員がファーストブラザーズの経営者として業務を遂行することが困難になった場合には、ファーストブラザーズグループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループの営む事業は、金融及び不動産等の分野において高い専門性と豊富な経験を有する人材により成り立っており、今後の事業展開において有能な人材を確保・育成し、成長への基盤を確固たるものとする方針であります。しかし、必要とする人材の確保・育成が計画どおりに実現できなかった場合には、ファーストブラザーズグループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
また、人材の確保・育成が順調に行われた場合でも、採用・研修に係るコスト、人件費等の固定費が増加することが想定され、当該コスト増に見合う収益の成長がない場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループが私募ファンドの組成のために設立し、アセットマネジメント業務を受託している特別目的会社(SPC)については、ファーストブラザーズグループの匿名組合出資比率や支配力等の影響度合いを勘案し、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号)、「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第22号)、及び「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会実務対応報告第20号)に基づき、個別に連結の要否を決定しております。
今後、SPCの連結の範囲に関する会計基準が改正された場合には、ファーストブラザーズグループの連結の範囲に変更が生じ、ファーストブラザーズグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループは、賃貸不動産等の安定的な収益を見込むことが期待できる投資案件に対する投資を行っております。また、中長期的な企業価値の向上を目的として、再生可能エネルギー関係分野への投資や、スタートアップ企業への投資等、ファーストブラザーズグループが強みを持つ分野における新規投資を積極的に行っております。
これらの自己勘定投資については、投資リスクの吟味のため、社内諸規程に従い経営会議、取締役会等により慎重な審議を経た上で行うこととしておりますが、外部環境の変化等により投資収益が悪化し、あるいは投資対象の評価損が発生した場合には、ファーストブラザーズグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループの運用するファンド又は自己勘定投資において投資案件の取得又は売却を行う際には、取得・売却に伴うフィー(アクイジションフィー、ディスポジションフィー及びインセンティブフィー)や売却益(売却損)により、多額の利益(損失)が計上される可能性があります。また、投資案件の取得・売却は市況を勘案しながら行っているため、その時期が偏る可能性があります。これらにより、ファーストブラザーズグループの四半期及び通期業績は大きく変動する可能性があります。
また、投資案件の取得、売却の時期については、売買相手先の意向が反映されるため、ファーストブラザーズグループが想定した時期に実施することが必ずしも可能ではなく、それらの時期が見込みどおりとならない場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループが自己勘定投資(自己資金による投資)として投資案件の取得を行う際には、資本効率を上げること等を目的として、自己資金に加え金融機関からの借入金を投資資金に充当しております。
当連結会計年度末におけるファーストブラザーズグループの連結有利子負債残高は58,175百万円であり、連結総資産額に占める有利子負債残高の割合は65.3%の水準でありますが、今後においても自己勘定により積極的に投資案件(賃貸不動産等)を取得することを計画しており、これに伴い有利子負債残高の水準は上昇することが想定されます。現時点では、取得した賃貸不動産等からの収益が十分に支払金利と元本返済の合計額を上回っている状態であり、今後もそのような条件での調達を継続する予定ですが、経済情勢の変化等により市場金利が大幅に上昇した場合には、支払利息の増加等により、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ファーストブラザーズグループは、このような市場金利の上昇リスクをヘッジするため、金利スワップ取引を用いた支払金利の一部固定化を行っております。
また、借入金の調達にあたっては、特定の金融機関に依存することなく、投資案件毎にその性質や状況等を総合的に勘案したうえで最も適切と考えられる手法、期間、借入先等を選択しております。現時点では、複数の金融機関から超長期の借入金を安定的に調達できておりますが、外部環境の変化やファーストブラザーズグループの信用力の低下等により、ファーストブラザーズグループの希望する条件での融資が受けられない等、資金調達に制約を受けた場合は、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
施設運営事業は、お客様に直接サービスを提供しているため、法令違反、自然災害・事故・感染症等の発生、顧客情報をはじめとする情報漏洩、長時間勤務等の内部告発等が生じ、施設ブランドイメージが損なわれた場合、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
施設運営事業では、旅館、レストラン、宴会場等で食事の提供や販売を行っております。品質管理や食品衛生には十分注意しておりますが、食中毒事故が発生した場合は営業停止の処分を受けるほか、ファーストブラザーズグループの信用やブランドイメージを毀損し、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
施設運営事業では、一定数の従業員の確保が必須であり、少子高齢化により今後若年層の人材確保がさらに困難になることが予測され、最低賃金の引き上げや社会保障政策に伴う社会保険料率の引き上げ等による人件費の上昇、人材不足による既存従業員へのしわ寄せによる長時間労働や、これに伴う離職率の増加、採用コストの増加等により、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
施設運営事業では、原油価格等の上昇による光熱費の高騰、天候不順等による食材価格の高騰、人材不足等による外注費用の値上げにより、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大型台風、豪雨に伴う風水害、冷夏、酷暑、降雪のほか、治療方法が確立されていない感染症が流行した場合等において施設の休業や出控えによるお客様の減少によりファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループの運用するファンドの投資対象となっている不動産や、自己勘定投資の対象として保有している不動産の所在する地域において、台風、洪水、地震等の自然災害や、火災、テロ、戦争その他の人災等を含む何らかの異変が発生した場合には、想定していた収入の減少及び消失、当該不動産の価値の毀損等により、ファーストブラザーズグループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、それらの多くは東京及びその周辺地域に集中しているため、当該地域において何らかの異変が発生した場合には、ファーストブラザーズグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループでは、事業活動を通じて取得した個人情報及びファーストブラザーズグループの役職員に関する個人情報を保有しております。ファーストブラザーズグループでは、個人情報の取扱いについては個人情報保護規程を策定の上、細心の注意を払っております。
しかしながら、万一、ファーストブラザーズグループの保有する個人情報が外部に漏洩した場合あるいは不正使用された場合には、信用の失墜又は損害賠償等によりファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ファーストブラザーズグループは、資産運用会社として、主に不動産を中心に投資を行っておりますが、不動産には土壌汚染や建物の構造上の欠陥など、不動産固有の瑕疵が存在している可能性があります。
ファーストブラザーズグループは、投資不動産の瑕疵等による損害を排除するため、投資前には専門業者によるエンジニアリングレポート(対象不動産の施設設備等の詳細情報や建物の修繕履歴、地震リスクや地盤調査の結果等を記したもの)等を取得するなど十分なデューデリジェンス(投資対象の調査)を実施しておりますが、投資不動産取得後に瑕疵が判明し、それを治癒するために追加の費用負担が生じた場合には、ファーストブラザーズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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