ほぼ日(3560)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ほぼ日(3560)の株価チャート ほぼ日(3560)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

ほぼ日グループは、ほぼ日(株式会社ほぼ日)及び関連会社1社(株式会社エイプ)(注)により構成されています。ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針とし、「場」をつくり、「いい時間」を提供するコンテンツを企画、編集、制作、販売しています。

「場」では、コンテンツの作り手と受け取り手が出会います。ほぼ日が目指す「場」では、作り手だけでなく、コンテンツの受け取り手も前向きな姿勢で参加します。また、「場」に参加する者の役割は必ずしも固定されていません。作る者が、場にある別のコンテンツを楽しむ者にもなる。買い手が、次の機会には作るほうに回ることもある。作り手と受け取り手の、互いの関係がフラットで、役割が固定されすぎず、互いにリスペクトしあう能動的な当事者である。そのような「場」をつくる会社であろうとしています。

 

<ほぼ日がつくる様々な場>
 

場の紹介

ほぼ日

(旧:ほぼ日刊イトイ新聞)

1998年から1日も休まずに続いているウェブサイト。有名無名を問わず、あらゆる人の興味をコンテンツにして共有し合う場です。

ほぼ日手帳

ほぼ日がプロデュースし、世界にファンが広がっている手帳です。つかう人のLIFEが刻まれ、世界に1冊しかない小さな物語が生まれる場です。

ほぼ日手帳アプリ

スマートフォンが集めている写真やでかけた場所、スケジュールなどの記録が、その日の思い出とともに残る、デジタル版の「LIFEのBOOK」です。

ほぼ日オンラインストア

(旧:ほぼ日ストア)

ほぼ日がつくるさまざまな商品を販売しています。ほしいものが形になる場であり、ものを通じてひとびとの価値観が混ざり合う場です。

ほぼ日のアースボール

軽くて持ち運べてスマホをかざせばさまざまな情報にアクセスできる新しい地球儀です。言語を超えて、直感的に地球のことが理解できる場です。

TOBICHI

ほぼ日の運営するリアル店舗です。ウェブサイトや商品を通じて共感し合った人が、現実の場で、実際に、見て、触って、出合う場です。

ドコノコ

犬や猫とのつながりを深めるSNSです。思い出の記録であり、機能的なサービスであり、犬と猫を主役にしたコミュニケーションの場です。

ほぼ日曜日

展覧会やライブ、買い物と、さまざまなことが起こっていくイベントスペースです。

生活のたのしみ展

大量生産品ともアートとも違う、よいものを集めて販売するイベント・フェスです。つくった人と買う人がお買い物を中心に、つながる場です。

ほぼ日の學校

「2歳から200歳までの。」をコンセプトに、人に会い、話を聞くことから、誰もがたのしく学べる、映像配信を中心とした学び場です。

 

 

(注)株式会社エイプは、関連会社で、ゲーム等のコンテンツに係る知的財産権の管理を主な業務としています。「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第10条第2項に照らし判断した結果、重要性が乏しいと判断したため、株式会社エイプは持分法非適用の関連会社としています。

 

 

<コンテンツを生み出すプロセス>

 

 


 

 

円環の内側

[集合]

[動機]

[実行]

ほぼ日発信のコンテンツに顧客が集まります。

社内で、顧客の反応等から、生活者が暗黙のうちに感じている「あったらいいな」という気持ちを考察し、共有します。企画担当者は、自らが「作りたい」と発する動機と、「集合」から得た考察を対照させながら企画を掘り下げます。

企画を編集・制作するプロセスです。「集合」の様子や「動機」の掘り下げと常に同期しながら、臨機応変に進みます。

 

円環の外側

 

[社会]「集合」「動機」「実行」が「社会」に対して開いているのは、独りよがりな内輪受けにならず、社会を意識し、社会に対してオープンでありたいからです。

 

 

ほぼ日では、ほぼ日の独自性を生むカギとなるプロセスを模式化し、「クリエイティビティの3つの輪」と呼んでいます。「社会」が円環で示され、その内側がほぼ日の活動です。

「クリエイティビティの3つの輪」で示したプロセスでコンテンツを企画、制作してきた結果として、生活者の気持ちに関する考察が蓄積され、ほぼ日の独自性を形作っていると考えます。

 

 

 

事業の系統図は、次のとおりです。

 


 


有価証券報告書(2024年8月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてほぼ日が判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

<行動指針>

ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針としています。

[やさしく]

私たちの会社が社会に受け入れられるための前提となるものです。

相互に助け合うということ、

自分や他人を「生きる」「生かす」ということです。

 

[つよく]

企画やアイデアやコンテンツを、

会社として、組織として「実現」「実行」できること、

現実に成り立たせることです。

 

[おもしろく]

新しい価値を生み出し、コンテンツとして成り立たせるということです。

「ほぼ日刊イトイ新聞」や「TOBICHI」のように

「場」を生み出し、人が「場」に集まる理由です。

これがほぼ日の強みです。

 

 

ほぼ日は、この言葉の順番もたいせつにしています。

まず「やさしく」が、おおもとの前提にあり、

「やさしく」を実現する力が「つよく」です。

その上に、新しい価値となる「おもしろく」を

どれだけ生み出せるかが、ほぼ日の特徴です。

 

 

 

<社是>

これまで述べた基本方針にのっとり、ほぼ日は「夢に手足を。」つける会社を目指します。


夢には翼しかついていない。
足をつけて、歩き出させよう。
 
夢に手足を。
そして、手足に夢を。
 

 

 

 

(2) 中長期の経営戦略と対処すべき課題

ほぼ日では、会社の未来の姿を時間的に遠いほうから「遠景」「中景」「近景」の3つに分けて考えています。会社がどこに向かおうとしているのか(遠景)、途中でどうなっていたら順調だと判断するか(中景)、遠景に向けて今、どちらに一歩を踏み出すか(近景)、の道標にしようというものです。

「遠景」は、創業者である代表取締役社長の糸井重里が引退し、次世代経営陣が率いるチームが生き生きと事業を運営している姿です。糸井とほぼ日がよきライバルとなり、お互いにおもしろいから「じゃあ、手を組もう」といったかたちで仕事ができるようになる未来像をイメージしています。

「遠景」に至る道程の途中の段階である「中景」は、「『いい時間』を提供する場をつくり、育てている」姿です。国内外を問わず今よりも幅広い属性のたくさんのお客様とお付き合いしている姿をイメージしています。それには、コンテンツを生み出す力や仕入れる力、そして届ける力も、今よりつよくなっている必要があります。同時に、「場」を今よりも広げるためには、それを支える土台も強化しなくてはなりません。ITシステムに関する技術開発やサプライチェーン開発は、今後も大切な課題であり続けると考えています。また、世界的な情報セキュリティリスクの増大や個人情報保護の関心の高まり、越境DtoCの活性化を踏まえたインターネット通販を取り巻く環境変化にも注意を払っています。

さらに、「やさしく、つよく、おもしろく。」が社内に浸透し、実践され続けるよう、たゆまぬ組織づくりが必要だと考えています。

ほぼ日を取り巻く市場環境においてはスマートフォンの普及などによりインターネットの利用時間が増加しているほか、経済産業省の調査では2023年の日本国内のBtoC-EC市場規模は、24.8兆円(前年比9.23%増)と拡大し、内訳として物販系分野では前年比4.83%増と伸長しています。一方で、国際的な情勢不安による燃料価格や原材料費の上昇及び外国為替相場の変動など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。

このような環境の中、ほぼ日は「いい時間」を提供するためのコンテンツを、種類、量ともに増やし、新しい場を生み育てていけるように取り組んでいきます。

 

これらの状況を踏まえた具体的な課題は、次のとおりです。

 

①「場」の立ち上げと育成

ほぼ日は「ほぼ日刊イトイ新聞」の他に「ほぼ日の學校」「生活のたのしみ展」「ほぼ日曜日」 といった、「場」を立ち上げてきました。今後も魅力的なオリジナルコンテンツの幅を広げるよう、これらの「場」を育て、さらに新しい「場」も立ち上げ、「やさしく、つよく、おもしろく。」の姿勢で複数の「場」を運営する企業になることを目指しています。社外のクリエイターの方々にとってもコンテンツを生む新しい「場」となり、より多くのユーザーにたのしんでいただけるよう、新しいサービスの開発を進めていきます。また、複数の場の開発と並行して、統合IDサービス「ほぼ日ID」を整備し、今後ほぼ日が提供する新たなサービスを、既存のユーザーの方々が容易に利用できるよう努めています。

 

②多様な人材の確保及び育成と組織づくり

今後想定される事業拡大や新サービスを実現するには、継続的な人材の確保及び育成と、 ほぼ日の考え方や価値を生む仕組みが定着するような組織づくりが重要だと考えています。ほぼ日は、コンテンツを生み出す力や届ける力をつけるため、また、それを支える経営基盤を強化するために、職種を限定せず多様な人材の確保に努めています。今後も「やさしく、つよく、おもしろく。」が社内に浸透し、実践され続けるよう、人材の確保及び育成と組織づくりに取り組んでいきます。

 

③インターネット環境変化への対応

総務省の情報通信白書によると、インターネットは2023年の国内利用率(個人)が86.2%と、情報化社会の基盤となっています。この基盤の上には、利便性故にさまざまなサービスが展開されており、利用するデバイスや、アクセスする環境も多様化が進んでいます。ほぼ日も黎明期からコンテンツを提供する「場」としてインターネットを活用してきましたが、今後のサービスの展開にあたっては、日に日に高まる情報セキュリティリスクへの対応及び、国内だけでなく、多くの国や地域で導入が進む個人情報保護制度への準拠など、ユーザーの場所やアクセス手段にかかわらず、いつでも安心してたのしんでいただける「場」であり続けられるよう、組織的、技術的な対応を進めていきます。

 

④経営基盤の強化

中期的な事業成長に向けた経営基盤の強化として、基幹業務システム更改やデータ利活用の促進により経営判断の迅速化や業務効率化を実現し、クリエイティブ活動に集中できる時間を増やすことによるコンテンツを生み出す力の向上、海外ユーザーへの越境DtoCの利便性向上と法適合性の強化、ほぼ日手帳の全世界的な市場成長に伴うサプライチェーンマネジメントの強化に重点を置き、施策を推進します。

 

 

⑤市場の拡大

「ほぼ日刊イトイ新聞」で開発した商品コンテンツは、直販ECサイトで販売を重ね、同時に他の販路にも展開し、より多くのユーザーにたのしんでいただくことが重要だと考えています。近年の、「ほぼ日手帳」のユーザーの拡大と売上増加に加え、ユーザーがSNS上で発信する「ほぼ日手帳/hobonichi」に関する投稿(UGC)の増加による認知拡大を背景に、SNS上で複数言語のコンテンツ発信を強化するとともに、国内では既存取組先販路との連携強化、海外では主要国に適した販路開拓、海外ユーザーとのリアルイベントでの交流等を通してユーザーとの接点を増やし、関係づくりを進め市場拡大を推進します。

 

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあり、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しています。これらのリスクについては、その発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。

なお、文中にある一部将来に関するリスクについては、当事業年度末現在においてほぼ日が判断したものであり、将来において発生可能性のあるすべての事項を網羅するものではありません。

 

(1) ブランドに関するリスク

① ブランド力の低下

ほぼ日は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で糸井重里のエッセイ「今日のダーリン」をはじめとする様々なコンテンツを1998年6月より毎日更新し、高品質のコンテンツをつくり続けており、ウェブサイトとして独自の位置づけと信頼を得てきました。主力商品「ほぼ日手帳」はウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」から独立したブランドとして認知されています。また近年では、「ほぼ日の學校」「生活のたのしみ展」「ほぼ日曜日」といった新しい「場」も立ち上げてきました。今後もコンテンツを生む力を強化し、ウェブメディアのみならず、リアルスペースや商品についてもブランド価値を高めていきます。そのために、経営方針に則って事業を運営していきますが、生活者の志向の変化等をきっかけにほぼ日のブランド価値が低下した場合、サイトへの訪問数や販売数量の低下により、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ほぼ日コンテンツについては、メールやSNS等を通じて顧客から多くのフィードバックを得ており、日々のコンテンツ制作に顧客の声を役立てています。一方、ウェブメディアやSNS等で発信した情報は、即座に拡散され、炎上を引き起こしてしまう可能性が高まっており、これによりほぼ日のブランド力の低下を引き起こす可能性が存在します。ウェブメディアやSNS等の運用については社内外からの継続的なチェックにより、その品質の確保に努めています。

② 新コンテンツに関するリスク

ほぼ日は、より多くの顧客に喜んでいただき、持続的な成長を図るため、生活雑貨の販売イベント「生活のたのしみ展」、映像配信を中心とした「ほぼ日の學校」、幅広い表現で企画やイベントをおこなうリアルスペース「ほぼ日曜日」等の新しいサービスや商品の開発を進めています。加えて、「ほぼ日×地域」に関するプロジェクトや「ほぼ日手帳アプリ」など、さらなるコンテンツの充実に向けての取り組みを進めています。今後も新たなコンテンツについては適切な人材配置や、損益管理を通して、リスクをコントロールしていきますが、予測困難な問題が発生して計画通りに進まない場合には、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 組織に関するリスク

① 人材投資

ほぼ日は、長期的な事業継続と成長を目指して経営しています。そのために人材投資を強化しており、短期的な財務成果より投資を優先することがあります。当期は、会社の動きや仕組みをより健康的なものとし、成長につなげていくために、管理部門の「ほぼ日の大開拓採用」を実施するなど、採用手法や育成機会を多様化し、人材投資の効果向上を図っていますが、人材の確保や能力開発が計画通りに進まない等の場合、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 代表取締役社長CEO兼CCOへの依存について

創業者であり代表取締役社長CEO兼CCOの糸井重里は、ほぼ日全体の経営方針や経営戦略の立案をはじめ、社会的な知名度と信頼、広い人脈による関係構築、新規事業の構想、毎日のエッセイ「今日のダーリン」執筆等、ほぼ日の事業活動上重要な役割を果たしています。代表取締役社長CEO兼CCOに依存しない組織的な経営体制を見据え、各取締役の業務執行区分を明確化するなど体制の構築を進めていますが、何らかの事情により代表取締役社長CEO兼CCOが業務を継続することが困難になった場合、一時的に事業推進力が停滞し、ほぼ日の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 組織風土の維持、強化

ほぼ日では、内発的動機と自己管理を基礎にした組織風土が、高品質のコンテンツやサービスを生む源となっています。そのため、組織風土の維持強化を念頭において、採用、人材育成、組織開発を進めていますが、急激な組織拡大等により、こうした組織風土が十分機能しなくなると、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) インターネット環境等に関するリスク

① インターネットを取り巻く環境について

ほぼ日は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の運営を事業の中核に据えています。また、新しい事業もすべてインターネットとの連動を前提にしています。メディアとして紙媒体や放送と比べて低コストでリアルタイムに発信でき、地域を問わず多くのユーザーとつながることができるメリットは、1998年の開設当時から変わりません。そのため、インターネット・デジタル社会のさらなる発展が、ほぼ日事業の成長にとって重要だと考えています。一方、ICT(情報通信技術)は進展が早い領域であり、例えばユーザーが利用する機器やプラットフォームも急速に変化します。そのためほぼ日では、インターネットを含めたICTに関する技術動向の情報収集及び技術力の向上刷新を図っていますが、こうした変化への対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、購買者数の減少等を通じて、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② インターネット通販の利用動向

ほぼ日は、オリジナル企画商品を販売しており、売上高の約7割がインターネット通販によるものです。インターネット通販には、サイトを訪れた顧客に、商品の作り手とユーザー双方のエピソードを紹介し、その商品の魅力を詳しく伝えられるという、他の販路にはないメリットがあります。ほぼ日では、国内外のインターネット通販利用動向に関する情報を収集し、自社ECの強化や外部ECへの展開を図っていますが、何らかの予測困難な要因により、インターネット通販利用動向が急激に変化し、その対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、購入者数の減少等を通じて、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ システムトラブル

ほぼ日は「ほぼ日刊イトイ新聞」のコンテンツの配信、「ほぼ日ストア」でのEC事業、「ほぼ日の學校」などのサービス運営に社内外の情報システム機器及びサービスを利用しています。個々のサービスの可用性を高い状態で維持するため、定期・不定期のシステムメンテナンス枠を設けて、ソフトウエアのアップデートを行うとともに、外部専門家による診断テストを適宜実施し、既知の脆弱性への対応と潜在的な脆弱性の発見・対策に努めています。また、予見できない障害の発生に備えて、主要なシステム及びネットワークの冗長化を行い単一障害点を作らない設計とし、より大規模な障害に備えて、独自のBCP(事業継続計画)を策定し、障害が発生しても事業を短時間で再開するための準備を行っています。しかしながら、悪意を持った外部からの標的型攻撃、人為的過誤、自然災害などにより、システムの障害が発生し、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 情報セキュリティに関するリスク

ほぼ日は、グローバルで事業を行うために必要な顧客、取引先及びほぼ日内の機密情報や個人情報を保持しています。これらの情報の外部流出や破壊、改ざん等がないように、ほぼ日は管理体制を構築し、ITによるセキュリティ及び施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行し、2024年4月に国際標準規格であるISMS認証(ISO/IEC27001)を更新取得しました。個人情報の定義や保護のために求められている管理レベルは、国・地域で施行される法令により異なることから、ほぼ日が適用を受ける法令を理解し、要求される管理レベルを実践することが求められます。しかしながら、これらの情報セキュリティリスク対策にも関わらず、外部からの標的型攻撃や過失、盗難等により、これらの情報の流出、破壊もしくは改ざんまたは情報システムの停止等が引き起こされる可能性があります。このような事態が生じた場合には、信用低下、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用の発生または長時間にわたる業務の停止や、加えて適用される法令の過失認定により課せられる罰金などにより、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 (4) 商品開発と販売に関するリスク

① 特定商品への依存度に関するリスク

「ほぼ日手帳」は、売上高の約6割を占め、ほぼ日の主要商品となっています。手帳市場動向に関する民間の調査によりますと、手帳市場全体の販売高はやや減少しています。近年のリモート勤務の広がりもあり、スケジュールをデジタルで管理する人が増加する一方で、プライベートな内容や日々感じたことをアナログの手帳に記録するといった用途も増加し、手帳の需要は新しい形に変化していると言われています。「ほぼ日手帳」は「LIFEのBOOK」をコンセプトにした自由度の高い手帳であり、足元の市場動向は堅調です。ただし、将来、市場動向が悪化し、また特定の仕入先への依存はないものの、仕入数量の減少や遅延等を通じて「ほぼ日手帳」の売上が減少する場合は、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 四半期の変動に関するリスク

ほぼ日の主力商品「ほぼ日手帳」は、商品の性質上、例年秋から冬に多く購入され、春から夏には販売が低調になる季節性があります。ほぼ日では、手帳の閑散期に販売を補う商品や市場の開拓を図っていますが、ほぼ日の業績は四半期毎に大きく変動します。このため四半期毎の一定期間で区切った場合、期間毎の業績は大きく変動します。

2024年8月期の四半期毎の売上高及び営業利益(損失)は、次のとおりです。

 

第1四半期

(2023年11月30日)

第2四半期

(2024年2月29日)

第3四半期

(2024年5月31日)

第4四半期

(2024年8月31日)

通期

(2024年8月31日)

売上高

2,922,512千円

2,107,907千円

967,887千円

1,536,479千円

7,534,785千円

売上

構成比

38.79%

27.98%

12.85%

20.39%

100.0%

営業利益(損失)

730,335千円

349,836千円

△390,735千円

△141,959千円

547,476千円

 

③ 商品評価損に関するリスク

ほぼ日は、市場を創造することを方針として、付加価値の高い独自商品を開発し、新販路を含む幅広い市場開拓を図っています。また、特に新商品では、少量販売や受注販売を活用して在庫リスクを抑えています。しかし、不測の事態により想定を超える滞留在庫が生じた場合には、棚卸資産に関して商品評価損を計上する結果、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 物流業務の外部委託に関するリスク

ほぼ日は、インターネット通販において仕入先から納品される商品の在庫管理業務、商品の梱包、発送等に関する業務、顧客への商品受け渡し、商品代金回収業務等の物流業務を外部業者に委託しています。ほぼ日では外部委託業者と緊密に連携し、サービス水準の把握と向上を図っており、また、外部委託先との契約に基づき、直接的な損害は外部委託業者に賠償請求できます。しかし、外部業者のサービスの遅延及び障害等が発生し、ほぼ日に対する顧客の信用低下が発生した場合等においては、ほぼ日への損害賠償請求やほぼ日の信用下落等によって、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 商品調達コストに関するリスク

ほぼ日が取り扱う商品の調達価格及び調達に係る費用は、原材料費や燃料価格の高騰、外国為替相場の変動による影響、輸送費用の高騰により上昇する可能性があります。ほぼ日では、最適な価格での仕入れを実現するために必要に応じ仕入先の検討を行うほか、積載効率の改善を図り、また定期的に販売価格の見直しを行っていますが、商品調達コストの上昇が販売価格の見直しに先行する場合には、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 海外での販売に対するリスク

ほぼ日は、北米・欧州やアジア・オセアニアをはじめとした海外市場にも事業を展開しています。今後も、海外市場における販売に力をいれていきますが、これらの海外市場への販売には、予期しない法律または税制の変更、不利な政治または経済要因、テロ、戦争、その他の社会的混乱等のリスクが内在しています。事前に調査、把握して対処するよう努力していますが、これらの事象が起これば、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 法的規制に関するリスク

ほぼ日は、コンテンツによって「場」をつくり、主にインターネット通販によって収益を得ています。そのため、コンテンツ制作における特許権、商標権、意匠権、実用新案権、著作権等知的財産権に関する各種法規制、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法等の消費者法一般、また独占禁止法等の物販に関する各種法規制、個人情報保護法等情報管理に関する法規制等に基づいて事業を運営しています。ほぼ日は国内外におけるこれらの各種法規制を遵守しており、現時点において重大な法的問題は生じていないものと認識しています。また、各種法規制を遵守すべく、適宜行政当局や弁護士等に相談するとともに、法務の体制強化を進めています。しかしながら、法規制における解釈、運用の変化や規制の強化、新たな規制の制定等により、より厳格な対応を求められる場合には、ほぼ日の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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