ブレインパッド(3655)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 ブレインパッドグループ(ブレインパッドおよびブレインパッドの関係会社)は、2004年のブレインパッド創業以来「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」をPurpose(パーパス)とし、DX、AI、ビッグデータなどの言葉が広まる前から、データ活用のリーディングカンパニーとして、アナリティクスとエンジニアリングを駆使し、企業のビジネス創造と経営改善を支援しております。その支援実績は、金融・小売・メーカー・サービスなど幅広い業種を対象に1,300社を超え、データ活用のコンセプトデザインから運用による成果創出までをトータルに支援することで、データを価値に変えるサービスを提供しております。 ブレインパッドグループの事業領域は、次のとおりであります。 (1)プロフェッショナルサービス事業 プロフェッショナルサービス事業は、データ分析、システム開発を含むコンサルティング、人的支援を通じて、顧客企業のデータ活用支援を行う事業であります。 (2)プロダクト事業 プロダクト事業は、自社製および他社製プロダクトの提供を通じて、顧客企業のデータ活用支援を行う事業であります。 主な取扱製品は、以下のとおりであります。 製品名カテゴリ概要Rtoaster(アールトースター)レコメンドエンジン・プライベートDMP・CDPあらゆる顧客データを統合・分析し、高度なアルゴリズム・多彩なアクション機能により、精度の高いパーソナライズを実現するトータルソリューションRtoaster GenAI(アールトースター・ジェンエーアイ)生成AI搭載レコメンドエンジン自然な言葉や感覚的な表現にも対応する“あいまい検索”を実現する生成AI搭載のレコメンドエンジンLigla(リグラ)LINE特化型マーケティングオートメーション顧客データと機械学習アルゴリズムを用いた配信シナリオ設計で、パーソナライズされたLINEコミュニケーションを自動化するマーケティングオートメーション(連結子会社 株式会社TimeTechnologies提供)Probance(プロバンス)マーケティングオートメーションプラットフォーム機械学習により顧客ニーズを予測し、パーソナライズコミュニケーションを実現するBtoC向けマーケティングオートメーションプラットフォームConomi(コノミ)マッチングエンジン収集・蓄積したデータを活用して、独自のアルゴリズムでヒト・モノを複合的にマッチングでき、組み込み先や利用データを選ばない柔軟なマッチングエンジンBrandwatch(ブランドウォッチ)デジタルコンシューマー・インテリジェンスデジタルボルテックスの時代に必要となるリアルタイム意思決定を支援する、業界最大級のデータとAIを搭載した、次世代マーケティングリサーチプラットフォームAltair Analytics(アルテア・ アナリティクス)機械学習・統計解析・分析・レポーティングシステムスケーラブルなデータの加工と分析を可能にする、パワフルで高い汎用性を持つ、分析ソフトウェアプラットフォーム ブレインパッドグループの事業の系統図は、以下のとおりであります。 ※上記の他に、ブレインパッドの関連会社として、株式会社電通クロスブレインがあります。
有価証券報告書(2025年6月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ブレインパッドグループは、「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」を普遍的なブレインパッドグループのPurpose(パーパス)に掲げ、データ活用によるサステナブルな社会を創ることを目指し、社会課題の解決に貢献していくことを私たちの存在意義としております。そして、この普遍的なPurposeを私たちの事業において具体的に実現していくためのVision(ビジョン)を「息を吸うようにデータが活用される社会をつくる」とし、さらに時間軸の短いMission(ミッション、使命)を「技術と人材のサプライチェーンを再構築し、国際競争力のある豊かな日本の再生に貢献する」と設定しております。 これらの理念を定めた背景には、IMD「世界デジタル競争力ランキング2022」において、日本が「デジタル/テクノロジースキル」において63か国中62位、「ビッグデータと分析の活用」において63か国63位に沈んでいるという厳しい現実があります。日本経済が国際競争力を取り戻していくには、日本企業は、ITやデジタルの力を活用し、時代に応えた新しい価値を創造するための「内なる力」を高めることが必要であります。その実現に向けて、私たちは、国内のIT人材やデータ活用人材の不足、リスキリング、そして、ITやデータ活用の内製化促進という課題解決に真正面から取り組むこととし、日々進化するさまざまなテクノロジーを実用的な形に転換し、技術と人材のサプライチェーンを再構築していくことで、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の高度化・高速化に貢献していきたいと考えております。 ブレインパッドグループは、これらの考え方をまとめ、2023年5月12日開催の取締役会において、2024年6月期を初年度とする3か年の中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)を策定し推進しております。その概要は、以下のとおりであります。 [中期経営計画の位置付け]ブレインパッドグループは、本中期経営計画期間を「構造改革期」と位置づけ、これまで急速に拡大させてきた事業体制から経営モデルを刷新し、今後の環境変化にも機動的に対応できる高利益体質への転換を図ります。 [財務目標] 中期経営計画の達成状況を判断するための客観的指標としては、連結ベースにて、事業規模の拡大を示す売上高、高利益体質への転換の進捗を示すEBITDAマージン、資本効率性を示すROEの3つを設定しております。 特に、構造改革期と定めた本中期経営計画期間においては、従来の「組織拡大による成長」から「利益重視のマネジメント」へと舵を切り、売上高の成長以上にEBITDAマージンの向上に力点を置いております。なお、重視する利益を、営業利益や経常利益ではなくEBITDAとしたのは、今後は、M&Aや子会社/合弁会社設立による事業拡大を成長戦略のひとつに置いているためであります。 ブレインパッドグループは同計画の2年目であった当連結会計年度において、期初に掲げた10%超の売上成長と利益率維持の両立を実現できたことをふまえ、同計画の最終年度となる翌連結会計年度(2026年6月期)においては、M&Aを含む大胆な投資による売上成長の加速を伴う構造改革の完遂を目指すべく事業計画を立案しております。 翌連結会計年度において対処すべき課題は次のとおりであります。 [課題と取り組み1:プロフェッショナルサービス事業] AIを活用した社内の生産性改革と、内製化支援モデルの洗練と高度化プロフェッショナルサービス事業においては、日々進化を遂げる生成AI技術を業務に適用し、社内のプロフェッショナル人材の業務効率を飛躍的に高めることで、サービスの提供効率と品質の両面を向上させてまいります。また、生成AIの進化により、企業がデータ/AI活用の内製化に取り組みやすい環境が整ってきているため、この変化に対応できるよう、ブレインパッドの内製化支援モデルのさらなる洗練と高度化に取り組んでまいります。 [課題と取り組み2:プロダクト事業]新プロダクト、AIエージェント事業の早期収益化プロダクト事業においては、デジタルマーケティング市場の成熟に伴い、売上高の拡大ペースが緩やかになることが想定されます。この状況をふまえ、当連結会計年度に発表した新製品「Rtoaster GenAI(アールトースター・ジェンエーアイ)」や、新たに設立した子会社で展開するAIエージェント事業を早期に収益化し、同事業における新たな成長の柱を確立することに注力してまいります。 [課題と取り組み3:非連続成長の加速]新たなM&Aの推進ブレインパッドグループの中期経営計画の財務目標においては、M&Aの実現によるインオーガニックな成長を織り込んでおります。同計画期間中の第1号案件として本年8月に公表した株式会社アクティブコアの株式取得(子会社化)による業績貢献に加え、新たなM&Aの実現にも取り組み、計画の最終年度に掲げる連結売上高140億円超の達成を目指してまいります。 その他、当連結会計年度に達成できたことと、積み残した課題をふまえた、翌連結会計年度の主要な取り組みは以下の図のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在においてブレインパッドが判断したものであり、不確定な要素を含んでおります。そのため、経済環境をはじめとするさまざまな要因の変化により、実際の業績はこれと異なる可能性があります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がブレインパッドグループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、将来的には、現時点で予見できないリスクや重要とみなされていないリスクの影響を受ける可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてブレインパッドグループが判断したものであります。 また、ブレインパッドグループは、経営体質の強化および経営の透明性・健全性を一層向上させることを目的に、リスクマネジメント委員会を任意の委員会(代表取締役の諮問機関)として設置しております。同委員会は、代表取締役社長を議長に、社内取締役、常勤の監査等委員(社外取締役)、常務執行役員COOを中心に構成されており、リスクマネジメントに関する統括的監督機能を持ち、対処すべき重要なリスクの特定と評価および優先度の設定を行い、リスク軽減にむけた具体的なアクションの実行状況についての評価を行っております。 (1)現状の事業戦略における、全社共通のリスクカテゴリリスクの内容→リスクが顕在化した場合の影響リスクに対する主要な取り組み中期経営計画の達成に必要な人材確保採用の遅れにより、必要な人員の質または量が不足する→業績目標未達・人事部門の強化および人事部門以外が採用活動へ十分なリソースを配分することによる、全社的な採用活動への注力・リファラル採用の活性化 ほか新たに採用した人材に対する教育が進まない→受注するプロジェクトに制約発生、または、受注したプロジェクトの品質・利益率低下による業績目標未達、業績悪化の可能性・オンボーディングの仕組みの確立、教育研修制度の充実 ほか退職率の上昇や、重要な人材の流出→受注するプロジェクトに制約発生、または、受注したプロジェクトの品質・利益率低下による業績目標未達、業績悪化の可能性・従業員がやりがい・働きがいを感じられる魅力的な業務環境の構築・キャリアプランや報酬体系の整備・改善と、上司・部下における対話の促進 ほか個人情報をはじめとする機密情報の流出事故何らかの理由による情報流出→ブレインパッドグループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜の可能性・ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)およびプライバシーマーク制度の認証維持活動を通じた、従業員の情報セキュリティ意識の向上・強化・リモートワークに適応した情報セキュリティ体制の構築・機密情報へのアクセス管理等の厳格化 ほか (2)現状の事業戦略における、セグメント別のリスクカテゴリリスクの内容→リスクが顕在化した場合の影響リスクに対する主要な取り組みシステム障害(プロダクト事業)自然災害や不正アクセス、ネットワーク障害等によるシステムダウン→SaaS型の「Rtoaster」、「Probance」のサービス提供が一時的に停止することにより、ブレインパッドグループへの損害賠償請求の可能性・発生可能性からするとリスクは甚大ではないとの認識ではあるが、データ分散の検討等は進める カテゴリリスクの内容→リスクが顕在化した場合の影響リスクに対する主要な取り組み個人情報をはじめデータ管理を厳格化する法改正など(プロダクト事業)法改正等により、「Rtoaster」で活用するCookieデータの活用が制限される→「Rtoaster」のサービス価値が下がり、プロダクト事業の売上高が減少する可能性・国内外の法改正等に関する最新情報の把握・仕様変更に対応できる開発体制の構築 ほかブラウザ仕様の変更等により、Cookieデータが取得しづらくなる→「Rtoaster」のサービス価値が下がり、プロダクト事業の売上高が減少する可能性・国内外の最新のITトレンドの把握・仕様変更に対応できる開発体制の構築 ほか競合製品の台頭(プロダクト事業)ブレインパッド取扱製品の競争力が低下→解約発生や新規受注不振により、プロダクト事業の売上高が減少する可能性・最新の市場トレンドおよび顧客のニーズを捉えた機能開発・改善・対策を講じるための業界内トレンドの調査・把握 ほか円安の進行、長期化海外製品の仕入高やクラウド利用料の増加→プロダクト事業の利益率が低下する可能性・プロダクトの販売価格の見直し・その他のコストの適正化 ほか (3)中長期的な視点から事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクカテゴリリスクの内容→リスクが顕在化した場合の影響リスクに対する主要な取り組み競合の人的サービスの出現ブレインパッドより質・量ともに勝る人材ポートフォリオを持つ競合企業の台頭→ブレインパッドグループの競争力が相対的に低下し、業界内での存在感を失い、業績が伸び悩む・悪化する可能性・先進的で実践的なデータ活用の実績を積み重ねることにより、人材の質を高め続けるとともに、採用競争力もさらに高める・人材採用・育成に対する投資を決して止めない ほか人的サービスに代わる新技術の出現ブレインパッドの人的サービスを置き換えることが可能な先進技術・新サービス等の出現→ブレインパッドグループの人材が保有するノウハウが陳腐化し、業績が伸び悩む・悪化する可能性・基本的には、特定の技術だけでは顧客企業の課題は解消しないものと認識・いくつもの技術やサービスを人間の知恵で組み合わせて顧客課題を解決する領域、先進技術や新サービスでは補いきれない人的サービスの付加価値が生きる領域において、先進的で実践的なデータ活用の実績を積み重ねる ほかM&A対象企業や出資先企業の業績不振M&Aの対象子会社や少額出資を行った投資先の業績がブレインパッドの想定を下回る→のれんの減損処理や有価証券の評価損等が圧制し、業績や財政状態が悪化する可能性・M&Aをはじめとする戦略的な投資の検討・実行に特化した専門部署を設立・M&Aに知見の深い社外取締役を交えた投資委員会(任意の委員会)にて、投資案件に対する適切な事前検討を実施・ブレインパッド取締役会でのモニタリングをはじめ、適切なグループ・ガバナンスを通じて、子会社の事業運営をサポートする ほか新規事業の業績不振新たに開始した事業の拡大・成長が当初の想定を下回る→業績が伸び悩む・悪化する可能性・新規事業に関しても戦略的な投資の一環として位置付け、上記と同様の検討体制・モニタリングを実施する ほかグループ・ガバナンスの手抜かりグループ会社において上述したリスクが顕在化し、その発見が遅れる→リカバリー策も含めて対応コストが増加し、業績が悪化する可能性・グループ会社の管理体制を構築・ブレインパッド取締役会でのモニタリングや、ブレインパッドからの役員派遣を通じて、一定のマネジメント水準に基づき、グループ運営を遂行する ほか
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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