伊澤タオル(365a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


伊澤タオル(365a)の株価チャート 伊澤タオル(365a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

 (1)事業の特徴

伊澤タオルは、消費者目線を第一として日用品としてのタオルの使い心地にこだわり続けており、「悩んだらこのタオルを買えば間違いない」というタオルのグローバル・スタンダードを創ることをビジョンに掲げております。小売店やキャラクターIP事業者へのタオル製品の企画・販売及びECサイト・Amazon内における自社ブランド「タオル研究所」を軸に、「タオル製品等の企画、製造及び販売」の単一セグメントで事業を展開しているファブレスメーカーです。

伊澤タオルが事業領域としているタオル業界は、ギフト需要やイベント需要を除く生活需要領域です。伊澤タオルの主な販売先は、CVS(コンビニエンスストア)、IP事業者(玩具メーカー)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等です。

伊澤タオルは幅広いターゲット層に対し、ニーズに基づいた日用品タオルを生産する「ODM生産」(ODMは「Original Design Manufacturing」の略であり、委託側からの要望に基づいて製品の設計から製造までを一貫して行うこと)、IP企業と連携し高品質なキャラクタータオルを提供する「キャラクターIP製品」、自社ブランドを展開するB2Cビジネス「EC販売」の3分野に注力をしております。

とりわけ、EC販売において「タオル研究所」ブランドのタオルは、Amazonのタオル売れ筋ランキングで第一位から第三位(注)を占めており、多くの消費者に支持されております。「タオル研究所」では伊澤タオルが独自に企画・開発したタオルを取り扱っており、そこで得た販売動向や消費者からの声などの情報を利用して、伊澤タオルの各販売チャネルの製品開発にも反映させることで強みを発揮しております。

伊澤タオルの特徴は大きく2点あります。1点目はファブレスモデルを採用している点です。伊澤タオルは自社工場をもたず、主に海外の協力工場に製造委託をしております。製品の設計や製造工程の開発に関しては伊澤タオルが担っており、詳細にわたって協力工場に指示をすることで品質を保証しつつ大量生産を可能としております。2点目はファブレスモデルを活かしつつ、研究・開発から、企画、製造委託、販売までの商流を一気通貫でマネジメントしている点です。これにより消費者のニーズを踏まえた機動的な生産に対応できる体制を整えております。

 

(注)2025年2月28日時点 出典:Amazonマーケットプレイス

https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/kitchen/268267011

 

伊澤タオル製品の商流における各工程の特徴については以下のとおりであります。

 

1.研究・開発

伊澤タオルは、R&Dにも注力するタオルメーカーであり、従来の枠にとらわれない製造方法や素材、設計等新たな開発を実施しております。また、タオルの使い心地の数値化や、使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することで開発力を高めております。タオルに関する特許取得にも注力しており、自社のみでの研究・開発にとどまらず、大学との共同研究、大手メーカーとの共同開発など、タオル専門の研究員が中心となって、素材・製法の両面から様々な開発・特許取得を進めております。高い技術力はタオルの製造・製法に関する特許取得にも結び付いており、2025年4月30日時点で18件の特許を保有しております。

 

2.企画

日本を代表する大手小売企業とのPB商品開発で培った企画ノウハウが社内に蓄積されており、数多くの製品の販売実績を背景とした製品企画が可能となっております。単発のアイデア製品に依存するのではなく、過去の販売データやベーシックながらも、長期的な大量販売が期待できる分野の企画力を強みとしております。

 

 

3.製造委託

タオル製造は装置産業であり、製造工程において大型の機械(装置)を保有する工場が必要です。伊澤タオルは自社工場をもたない代わりに、紡績・製織・加工・裁断・染色といった、糸から製品までのタオル製造の全工程を一貫して対応可能な装置を有する大規模工場へ委託しております。それにより、各製造工程を横断して製品開発を行うことで、顧客ニーズに対応した製品を製造できるようになります。また、高い生産効率からくるコスト競争力を持ち合わせている点も伊澤タオルの強みであると考えております。また、伊澤タオルは複数の大規模工場とのコネクションがあることから、製造するタオルに応じた工場を選定することで費用・製造時間両面での効率的な生産を可能にしております。

タオル製造においては、主原料である綿花の栽培や、製品染色等の工程で大量の工業排水が生じることなど、環境負荷が高く、工場はそれに対応するためのリソースが必要となります。伊澤タオルは、自社工場を持たず、先に述べた大規模工場を製造委託先として複数起用することで、小規模な組織でありながら大規模な製造・販売までのバリューチェーンを手掛けることが可能となっております。委託先の選定にあたっては、工場基本情報、生産管理状況、品質管理状況、品質実績の4つの観点で評価をしております。これらの選定の際の基準に加えて、定期的な往査により工場を評価・教育する体制としております。さらに、複数の協力会社の設備を活用した製造が可能であることは、伊澤タオルのタオル製造におけるイノベーションを促進し、伊澤タオルの技術力向上に寄与しております。

 

4.販売

伊澤タオルでは、営業販売と購買を一体の組織としており、営業担当者が顧客の企画段階からコミュニケーションを重ねつつ、製造委託先ともスペックやコストを交渉し販売・仕入両面を一貫して担当しております。このような体制は営業の迅速さはもちろんのこと、顧客に対して製品詳細や過去データに基づいてより効果的な提案ができることにも繋がっております。また、伊澤タオルでは、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS(注))しており、営業担当者が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することが可能です。

 

(注)IOPMSは「Izawa Original Production Management System」の略称です。製品の設計図作成から顧客への納品まで、業界唯一のシステム化された管理体制を構築しており、従来のタオル製造を超えるクオリティーと、高いコストパフォーマンスを提供しております。

 


 

 

(2)製・商品及びサービスの特徴

1.ODM生産

伊澤タオルの顧客であるCVS(コンビニエンスストア)、EC事業者、DS(ディスカウントストア)、HC(ホームセンター)、GMS(総合スーパー)、DgS(ドラッグストア)等において、日用品として購入しやすい価格のベーシックなタオルから、伊澤タオル技術を生かした高価格設定のタオルまで、幅広いプロダクトを展開しております。価格ごとにマーケットが分けられているタオルマーケットですが、より多くの顧客層をターゲットに幅広いプロダクトを扱っていることが特徴です。

 

2.キャラクターIP製品

伊澤タオルの顧客である大手玩具メーカー向けに、キャラクター柄を配したタオル製品や雑貨を供給しております。キャラクター製品は、その表現や配色等に関して著作権保有者及び販売元等のチェック体制が必要となりますが、伊澤タオルのナレッジを活用しつつ管理体制を構築しており、ニーズに対して的確な製品を製造供給しております。キャラクター製品はプリント等の技術力を要する中で、伊澤タオルの技術力の強みを活かしたプロダクトであると考えております。

 

3.EC販売

ECサイト・Amazonで自社ブランド「タオル研究所」のタオル製品を販売しております。Amazonにおけるフェイスタオル及びバスタオルの国内売上シェアは順調に拡大しており、消費者からの口コミも多く高い評価をいただいております。現在、機能・サイズ等の異なるバラエティに富んだラインアップを展開しており、今後もシリーズを追加することとしております。また、ECサイト・Amazonでは、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社、株式会社サンリオといった大手キャラクターライセンサーとのライセンス契約を締結し、「タオル研究所」ブランドとキャラクターのコラボ製品も展開しております。

 

以上の製品群の売上高比率は2025年2月期において、ODM生産が56.6%、キャラクターIP製品が26.5%、EC販売が16.9%となっております。

 

 

・事業系統図

 


 


有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

伊澤タオルの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであります。

 

(1) 経営方針について

伊澤タオルは、企業理念として次の「ミッション/使命」、「ビジョン/未来の姿」、「バリュー/心構え」を掲げております。

ミッション/使命    革命児として、圧倒的な地位を築き、社会に対して大きな価値を約束する。

ビジョン/未来の姿  タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。

バリュー/心構え    革命児の自覚を持ち最先端を突き進む。

           やりとげる力でアイデアを具現化する。

           真心を尽くし価値創造の関係を築く。

           タオルのプロとして業界で存在感を示す。

 

(2) 経営戦略について

伊澤タオルは、「タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。」のビジョンを実現するため、タオル業界のプラットフォーマーとして、製造業者及び小売業者と一体となり、「タオル製品等の企画、製造及び販売」を行っております。現在は「ODM生産」「キャラクターIP製品」「EC販売」の3つのチャネルで伊澤タオル製品を販売しております。伊澤タオルが今後更なる成長と発展を遂げ、持続的な事業展開を実現するには、これら3つのチャネルを更に成長させることが重要であると認識しております。なお、前事業年度及び当事業年度の各チャネル別の売上高は以下のとおりであります。

 

事業区分

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

ODM生産(千円)

5,408,306

5,557,558

キャラクターIP製品(千円)

2,658,569

2,604,893

EC販売(千円)

1,871,941

1,662,908

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

伊澤タオルの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、のれん償却前当期純利益(注)を重視しており、中期的な事業拡大と収益率の向上により企業価値の向上と株主価値の向上を図ってまいります。前事業年度及び当事業年度ののれん償却前当期純利益の推移は以下のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

のれん償却前当期純利益(千円)

1,304,609

780,073

 

  (注)「のれん償却前当期純利益」とは、当期純利益にのれん償却額を加えた数値であります。

 

  (4) タオル市場規模及び業界環境

①市場規模

 国内のタオル及びタオル製品の小売市場規模は、2021年度は約1,560億円、2022年度は約1,580億円、2023年度は約1,588億円(表1)となっております。

 この背景には、コロナ禍を経て家庭でのタオル共用が見直され、抗菌タイプや機能性などのタオルの付加価値が注目されたことなどが寄与したものと考えられます。また、タオル地の原料は高騰しており長引く円安により2023年以降の価格上昇が想定されますが、身近な日用品であるタオル市場の需要は堅調に推移することが考えられます。

 一方で、2020年にコロナ禍によって落ち込んだ一部の需要は戻らず、特に贈答用のタオル市場が厳しい状況は現在も続いております。これまでの市場が縮小しつつある中、その合間を縫うようにしてSPA型(調達・企画・生産・物流・販売・在庫管理など、すべての過程を一貫して行う)で製品を提供する大型小売店やホームセンター、100円ショップ、量販店などによる日用品向けの低価格製品の供給が増加していることが考えられます。なお、この市場規模推計では、ホテル及び病院等向けのリネンサプライを含む、いわゆる業務用タオルを除いた推計となっております。

なお2023年度の世界のタオル市場規模に関しては、バスタオルに限っても約1兆5,725億円(Fortune Business Insights「市場研究報告2023 バスタオル市場分析」より110億3,000万米ドルを2025年4月30日TTMである1ドル=142.57円で換算)となりました。

 

国内タオル市場の推移(年小売金額/億円)(表1)

 


出典:株式会社矢野経済研究所「繊維白書2025」

 

②業界環境

 株式会社矢野経済研究所の分析によると、リーマンショックによる景気低迷を機に、ギフトの慣例を取り止める消費者が増加しました。そして、取り止められた慣例は再び戻ることなく、ギフト市場は縮小したままです(矢野経済研究所「繊維白書2025」)。一方で、自家需要を取り込むEC市場は拡大傾向にあります(経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査」)。これらの市場動向は、伊澤タオル主力製品であるタオルにも影響を与えております。

 タオル小売市場においては、PB商品を供給する大型小売店が、対面販売に加え、自社プラットフォームにおけるECを強化しております。また、原材料価格の高騰や為替の変動によるコスト増加に対応するため、PB商品開発を加速させております。さらに、ホームセンターや100円ショップ等でのタオル販売も増加し、大手ドラッグストアや家電量販店もタオルを取り扱うようになり、タオル小売のマルチチャネル展開が進行しております。

 昨今ではコロナ禍の影響により抗菌機能を付したタオルの需要が増加しており、また、家族間でタオルを共用せずに自分専用のタオルを使用する習慣も生じたこともあり、自家需要のタオル購入枚数は増加傾向にあります(矢野経済研究所「繊維白書2024」)。公共のトイレにあるハンドドライヤーもコロナ禍により使用が減り、男女共にタオルハンカチを持ち歩く習慣も生じております。

 新たな販売チャネルとして、キャラクター関連製品にも着目しております。キャラクターIP市場は2兆6,508億円(2023年度、矢野経済研究所「2023年版キャラクタービジネス年鑑」)、アミューズメント市場での2021年度の景品類の店舗購入高は1,010億円(前年比 125.3%)(「月刊アミューズメント産業 第620号」)であり、コロナ禍からの回復は進んでいると考えております。キャラクターIP市場の成長に伴い、キャラクター付きタオル製景品の販売も増加傾向にあります。

 また、ECのトレンドもタオル市場に影響を与えております。EC市場は13兆5,600億円(2023年度、日本通信販売協会)であり、伊澤タオルのEC販売額も伸長しております。

 

  (5) 伊澤タオル経営環境

 足元の経営環境については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。今後の見通しについては、円安やインフレの進行、ウクライナ情勢、米国新政権の政策動向等の影響を受けるものの、国内経済は中期的に回復基調が続くものと想定しております。

 

  (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   ① 円安の進行

伊澤タオルは、製品の大半を国外で製造しており、今後、更なる円安の進行による製品コストの上昇により、厳しい事業環境が続くことも予想されます。そのような想定の中、為替予約取引による一定のリスクヘッジを行いながらも、業務効率の改善やスケールメリットの創出によって価格競争力を常に維持してまいります。

   ② 適地生産の徹底

 伊澤タオルは、製品製造にあたり、中国、ベトナム、インド及びその他諸外国のサプライヤーに製造を委託しております。製造委託先のある各国には、政治的・社会的な混乱、自然災害・テロ・紛争・感染症によるサプライチェーンの混乱、原材料価格の変動や賃金上昇等のリスクが存在しますが、これら有事の際の損害を最小限に抑えるべく、その国の特色や状況を把握したうえで、機動的な生産地の切り替えや複数の生産拠点の確保、物流の最適化といった対応を図ってまいります。

   ③ EC市場の強化

 今後、国内販売においてデジタル化がより一層加速すると想定しており、またEC市場における新規参入による競争激化などが見込まれる中、EC販売におけるブランド戦略の強化、継続的な新規商材の投入などにより、ECにおける更なるブランドプレゼンスの向上と、売上の増加を図ってまいります。

   ④ 内部管理体制の強化による事業基盤強化

 伊澤タオルは、業務運営の効率化やコーポレート・ガバナンス、リスクマネジメントのための内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。引き続き経営の透明性を確保するために内部統制の実効性を高め、内部管理体制の強化に取組み、事業基盤を強化してまいります。

   ⑤ サステナビリティへの対応

 伊澤タオルは、持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるために、企業価値の向上を維持しながら地球環境に配慮し、タオル業界におけるサステナビリティに貢献していきたいと考えております。今後は人的資本に関する取組みも含め、サステナビリティ経営の強化に努めてまいります。

 

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

伊澤タオルの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであります。

 

(1) 経営方針について

伊澤タオルは、企業理念として次の「ミッション/使命」、「ビジョン/未来の姿」、「バリュー/心構え」を掲げております。

ミッション/使命    革命児として、圧倒的な地位を築き、社会に対して大きな価値を約束する。

ビジョン/未来の姿  タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。

バリュー/心構え    革命児の自覚を持ち最先端を突き進む。

           やりとげる力でアイデアを具現化する。

           真心を尽くし価値創造の関係を築く。

           タオルのプロとして業界で存在感を示す。

 

(2) 経営戦略について

伊澤タオルは、「タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。」のビジョンを実現するため、タオル業界のプラットフォーマーとして、製造業者及び小売業者と一体となり、「タオル製品等の企画、製造及び販売」を行っております。現在は「ODM生産」「キャラクターIP製品」「EC販売」の3つのチャネルで伊澤タオル製品を販売しております。伊澤タオルが今後更なる成長と発展を遂げ、持続的な事業展開を実現するには、これら3つのチャネルを更に成長させることが重要であると認識しております。なお、前事業年度及び当事業年度の各チャネル別の売上高は以下のとおりであります。

 

事業区分

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

ODM生産(千円)

5,408,306

5,557,558

キャラクターIP製品(千円)

2,658,569

2,604,893

EC販売(千円)

1,871,941

1,662,908

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

伊澤タオルの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、のれん償却前当期純利益(注)を重視しており、中期的な事業拡大と収益率の向上により企業価値の向上と株主価値の向上を図ってまいります。前事業年度及び当事業年度ののれん償却前当期純利益の推移は以下のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

のれん償却前当期純利益(千円)

1,304,609

780,073

 

  (注)「のれん償却前当期純利益」とは、当期純利益にのれん償却額を加えた数値であります。

 

  (4) タオル市場規模及び業界環境

①市場規模

 国内のタオル及びタオル製品の小売市場規模は、2021年度は約1,560億円、2022年度は約1,580億円、2023年度は約1,588億円(表1)となっております。

 この背景には、コロナ禍を経て家庭でのタオル共用が見直され、抗菌タイプや機能性などのタオルの付加価値が注目されたことなどが寄与したものと考えられます。また、タオル地の原料は高騰しており長引く円安により2023年以降の価格上昇が想定されますが、身近な日用品であるタオル市場の需要は堅調に推移することが考えられます。

 一方で、2020年にコロナ禍によって落ち込んだ一部の需要は戻らず、特に贈答用のタオル市場が厳しい状況は現在も続いております。これまでの市場が縮小しつつある中、その合間を縫うようにしてSPA型(調達・企画・生産・物流・販売・在庫管理など、すべての過程を一貫して行う)で製品を提供する大型小売店やホームセンター、100円ショップ、量販店などによる日用品向けの低価格製品の供給が増加していることが考えられます。なお、この市場規模推計では、ホテル及び病院等向けのリネンサプライを含む、いわゆる業務用タオルを除いた推計となっております。

なお2023年度の世界のタオル市場規模に関しては、バスタオルに限っても約1兆5,725億円(Fortune Business Insights「市場研究報告2023 バスタオル市場分析」より110億3,000万米ドルを2025年4月30日TTMである1ドル=142.57円で換算)となりました。

 

国内タオル市場の推移(年小売金額/億円)(表1)

 


出典:株式会社矢野経済研究所「繊維白書2025」

 

②業界環境

 株式会社矢野経済研究所の分析によると、リーマンショックによる景気低迷を機に、ギフトの慣例を取り止める消費者が増加しました。そして、取り止められた慣例は再び戻ることなく、ギフト市場は縮小したままです(矢野経済研究所「繊維白書2025」)。一方で、自家需要を取り込むEC市場は拡大傾向にあります(経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査」)。これらの市場動向は、伊澤タオル主力製品であるタオルにも影響を与えております。

 タオル小売市場においては、PB商品を供給する大型小売店が、対面販売に加え、自社プラットフォームにおけるECを強化しております。また、原材料価格の高騰や為替の変動によるコスト増加に対応するため、PB商品開発を加速させております。さらに、ホームセンターや100円ショップ等でのタオル販売も増加し、大手ドラッグストアや家電量販店もタオルを取り扱うようになり、タオル小売のマルチチャネル展開が進行しております。

 昨今ではコロナ禍の影響により抗菌機能を付したタオルの需要が増加しており、また、家族間でタオルを共用せずに自分専用のタオルを使用する習慣も生じたこともあり、自家需要のタオル購入枚数は増加傾向にあります(矢野経済研究所「繊維白書2024」)。公共のトイレにあるハンドドライヤーもコロナ禍により使用が減り、男女共にタオルハンカチを持ち歩く習慣も生じております。

 新たな販売チャネルとして、キャラクター関連製品にも着目しております。キャラクターIP市場は2兆6,508億円(2023年度、矢野経済研究所「2023年版キャラクタービジネス年鑑」)、アミューズメント市場での2021年度の景品類の店舗購入高は1,010億円(前年比 125.3%)(「月刊アミューズメント産業 第620号」)であり、コロナ禍からの回復は進んでいると考えております。キャラクターIP市場の成長に伴い、キャラクター付きタオル製景品の販売も増加傾向にあります。

 また、ECのトレンドもタオル市場に影響を与えております。EC市場は13兆5,600億円(2023年度、日本通信販売協会)であり、伊澤タオルのEC販売額も伸長しております。

 

  (5) 伊澤タオル経営環境

 足元の経営環境については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。今後の見通しについては、円安やインフレの進行、ウクライナ情勢、米国新政権の政策動向等の影響を受けるものの、国内経済は中期的に回復基調が続くものと想定しております。

 

  (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   ① 円安の進行

伊澤タオルは、製品の大半を国外で製造しており、今後、更なる円安の進行による製品コストの上昇により、厳しい事業環境が続くことも予想されます。そのような想定の中、為替予約取引による一定のリスクヘッジを行いながらも、業務効率の改善やスケールメリットの創出によって価格競争力を常に維持してまいります。

   ② 適地生産の徹底

 伊澤タオルは、製品製造にあたり、中国、ベトナム、インド及びその他諸外国のサプライヤーに製造を委託しております。製造委託先のある各国には、政治的・社会的な混乱、自然災害・テロ・紛争・感染症によるサプライチェーンの混乱、原材料価格の変動や賃金上昇等のリスクが存在しますが、これら有事の際の損害を最小限に抑えるべく、その国の特色や状況を把握したうえで、機動的な生産地の切り替えや複数の生産拠点の確保、物流の最適化といった対応を図ってまいります。

   ③ EC市場の強化

 今後、国内販売においてデジタル化がより一層加速すると想定しており、またEC市場における新規参入による競争激化などが見込まれる中、EC販売におけるブランド戦略の強化、継続的な新規商材の投入などにより、ECにおける更なるブランドプレゼンスの向上と、売上の増加を図ってまいります。

   ④ 内部管理体制の強化による事業基盤強化

 伊澤タオルは、業務運営の効率化やコーポレート・ガバナンス、リスクマネジメントのための内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。引き続き経営の透明性を確保するために内部統制の実効性を高め、内部管理体制の強化に取組み、事業基盤を強化してまいります。

   ⑤ サステナビリティへの対応

 伊澤タオルは、持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるために、企業価値の向上を維持しながら地球環境に配慮し、タオル業界におけるサステナビリティに貢献していきたいと考えております。今後は人的資本に関する取組みも含め、サステナビリティ経営の強化に努めてまいります。

 

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

伊澤タオルの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであります。

 

(1) 経営方針について

伊澤タオルは、企業理念として次の「ミッション/使命」、「ビジョン/未来の姿」、「バリュー/心構え」を掲げております。

ミッション/使命    革命児として、圧倒的な地位を築き、社会に対して大きな価値を約束する。

ビジョン/未来の姿  タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。

バリュー/心構え    革命児の自覚を持ち最先端を突き進む。

           やりとげる力でアイデアを具現化する。

           真心を尽くし価値創造の関係を築く。

           タオルのプロとして業界で存在感を示す。

 

(2) 経営戦略について

伊澤タオルは、「タオルのグローバル・スタンダードを創出し、世界市場で存在感を示す。」のビジョンを実現するため、タオル業界のプラットフォーマーとして、製造業者及び小売業者と一体となり、「タオル製品等の企画、製造及び販売」を行っております。現在は「ODM生産」「キャラクターIP製品」「EC販売」の3つのチャネルで伊澤タオル製品を販売しております。伊澤タオルが今後更なる成長と発展を遂げ、持続的な事業展開を実現するには、これら3つのチャネルを更に成長させることが重要であると認識しております。なお、前事業年度及び当事業年度の各チャネル別の売上高は以下のとおりであります。

 

事業区分

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

ODM生産(千円)

5,408,306

5,557,558

キャラクターIP製品(千円)

2,658,569

2,604,893

EC販売(千円)

1,871,941

1,662,908

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

伊澤タオルの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、のれん償却前当期純利益(注)を重視しており、中期的な事業拡大と収益率の向上により企業価値の向上と株主価値の向上を図ってまいります。前事業年度及び当事業年度ののれん償却前当期純利益の推移は以下のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自 2023年3月1日

  至 2024年2月29日)

当事業年度

(自 2024年3月1日

  至 2025年2月28日)

のれん償却前当期純利益(千円)

1,304,609

780,073

 

  (注)「のれん償却前当期純利益」とは、当期純利益にのれん償却額を加えた数値であります。

 

  (4) タオル市場規模及び業界環境

①市場規模

 国内のタオル及びタオル製品の小売市場規模は、2021年度は約1,560億円、2022年度は約1,580億円、2023年度は約1,588億円(表1)となっております。

 この背景には、コロナ禍を経て家庭でのタオル共用が見直され、抗菌タイプや機能性などのタオルの付加価値が注目されたことなどが寄与したものと考えられます。また、タオル地の原料は高騰しており長引く円安により2023年以降の価格上昇が想定されますが、身近な日用品であるタオル市場の需要は堅調に推移することが考えられます。

 一方で、2020年にコロナ禍によって落ち込んだ一部の需要は戻らず、特に贈答用のタオル市場が厳しい状況は現在も続いております。これまでの市場が縮小しつつある中、その合間を縫うようにしてSPA型(調達・企画・生産・物流・販売・在庫管理など、すべての過程を一貫して行う)で製品を提供する大型小売店やホームセンター、100円ショップ、量販店などによる日用品向けの低価格製品の供給が増加していることが考えられます。なお、この市場規模推計では、ホテル及び病院等向けのリネンサプライを含む、いわゆる業務用タオルを除いた推計となっております。

なお2023年度の世界のタオル市場規模に関しては、バスタオルに限っても約1兆5,725億円(Fortune Business Insights「市場研究報告2023 バスタオル市場分析」より110億3,000万米ドルを2025年4月30日TTMである1ドル=142.57円で換算)となりました。

 

国内タオル市場の推移(年小売金額/億円)(表1)

 


出典:株式会社矢野経済研究所「繊維白書2025」

 

②業界環境

 株式会社矢野経済研究所の分析によると、リーマンショックによる景気低迷を機に、ギフトの慣例を取り止める消費者が増加しました。そして、取り止められた慣例は再び戻ることなく、ギフト市場は縮小したままです(矢野経済研究所「繊維白書2025」)。一方で、自家需要を取り込むEC市場は拡大傾向にあります(経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査」)。これらの市場動向は、伊澤タオル主力製品であるタオルにも影響を与えております。

 タオル小売市場においては、PB商品を供給する大型小売店が、対面販売に加え、自社プラットフォームにおけるECを強化しております。また、原材料価格の高騰や為替の変動によるコスト増加に対応するため、PB商品開発を加速させております。さらに、ホームセンターや100円ショップ等でのタオル販売も増加し、大手ドラッグストアや家電量販店もタオルを取り扱うようになり、タオル小売のマルチチャネル展開が進行しております。

 昨今ではコロナ禍の影響により抗菌機能を付したタオルの需要が増加しており、また、家族間でタオルを共用せずに自分専用のタオルを使用する習慣も生じたこともあり、自家需要のタオル購入枚数は増加傾向にあります(矢野経済研究所「繊維白書2024」)。公共のトイレにあるハンドドライヤーもコロナ禍により使用が減り、男女共にタオルハンカチを持ち歩く習慣も生じております。

 新たな販売チャネルとして、キャラクター関連製品にも着目しております。キャラクターIP市場は2兆6,508億円(2023年度、矢野経済研究所「2023年版キャラクタービジネス年鑑」)、アミューズメント市場での2021年度の景品類の店舗購入高は1,010億円(前年比 125.3%)(「月刊アミューズメント産業 第620号」)であり、コロナ禍からの回復は進んでいると考えております。キャラクターIP市場の成長に伴い、キャラクター付きタオル製景品の販売も増加傾向にあります。

 また、ECのトレンドもタオル市場に影響を与えております。EC市場は13兆5,600億円(2023年度、日本通信販売協会)であり、伊澤タオルのEC販売額も伸長しております。

 

  (5) 伊澤タオル経営環境

 足元の経営環境については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。今後の見通しについては、円安やインフレの進行、ウクライナ情勢、米国新政権の政策動向等の影響を受けるものの、国内経済は中期的に回復基調が続くものと想定しております。

 

  (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   ① 円安の進行

伊澤タオルは、製品の大半を国外で製造しており、今後、更なる円安の進行による製品コストの上昇により、厳しい事業環境が続くことも予想されます。そのような想定の中、為替予約取引による一定のリスクヘッジを行いながらも、業務効率の改善やスケールメリットの創出によって価格競争力を常に維持してまいります。

   ② 適地生産の徹底

 伊澤タオルは、製品製造にあたり、中国、ベトナム、インド及びその他諸外国のサプライヤーに製造を委託しております。製造委託先のある各国には、政治的・社会的な混乱、自然災害・テロ・紛争・感染症によるサプライチェーンの混乱、原材料価格の変動や賃金上昇等のリスクが存在しますが、これら有事の際の損害を最小限に抑えるべく、その国の特色や状況を把握したうえで、機動的な生産地の切り替えや複数の生産拠点の確保、物流の最適化といった対応を図ってまいります。

   ③ EC市場の強化

 今後、国内販売においてデジタル化がより一層加速すると想定しており、またEC市場における新規参入による競争激化などが見込まれる中、EC販売におけるブランド戦略の強化、継続的な新規商材の投入などにより、ECにおける更なるブランドプレゼンスの向上と、売上の増加を図ってまいります。

   ④ 内部管理体制の強化による事業基盤強化

 伊澤タオルは、業務運営の効率化やコーポレート・ガバナンス、リスクマネジメントのための内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。引き続き経営の透明性を確保するために内部統制の実効性を高め、内部管理体制の強化に取組み、事業基盤を強化してまいります。

   ⑤ サステナビリティへの対応

 伊澤タオルは、持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるために、企業価値の向上を維持しながら地球環境に配慮し、タオル業界におけるサステナビリティに貢献していきたいと考えております。今後は人的資本に関する取組みも含め、サステナビリティ経営の強化に努めてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであり、将来事項の達成を保証するものではありません。

 

(1) 方針

 伊澤タオルは、大規模災害などのリスクを想定したうえで、顕在的・潜在的なリスクを予防し、適切に管理することが持続的な事業の成長には不可欠だと考えており、事業活動に伴うリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の強化を常に行っております。

 取締役会の諮問機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会は、全社のリスクを一元管理する組織です。リスク・コンプライアンス委員会では、事業への影響度・頻度などを分析・評価し、重要度の高いリスクから発生前の予防を行うことを目指しております。リスク・コンプライアンス委員会は原則として四半期毎に1回の開催としております。さらに、管理担当の取締役を局長とするリスク・コンプライアンス委員会事務局を設置し、毎月1回の会合によりリスク・コンプライアンス委員会運営の効率性及びリスク・コンプライアンス委員会機能の有効性を確保しております。

 

(2) 個別のリスク

 伊澤タオルの経営成績や財務状況など特に重要度の高いリスクとして認識している主なものとして、以下のものが挙げられます。文中における将来に関する事項は、本書提出日において伊澤タオルが判断したものです。また、以下は、全てのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない又は重要と認識していないリスクの影響を将来的に受ける可能性はあります。

 

 ①市場縮小に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルの売上は現状国内市場に依存しており、国内消費動向やタオルの国内市場の動向が伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼします。そのため、少子高齢化、人口減少等に起因する国内消費の落ち込み、販売先の戦略・方針・事情等に伴い伊澤タオル業績が影響を受けるリスク(特に売上構成比が大きい販売先の方針等により業績が大きく変動する可能性がある点を含みます)があり、伊澤タオルはかかるリスクに適時適切に対応していくことが求められます。伊澤タオルは消費者のニーズに合った製品を投入し続けることで、シェアを拡大し持続的な成長を目指してまいりますが、想定を上回る市場の縮小が生じた場合や市場の変化に十分に対応できない場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②消費者嗜好の変化により業績に影響が生じるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは日用品タオルを中心とした製品を取り扱っております。日用品タオルは生活必需品の1つに数えられるため、将来にわたってタオルそのものの利用価値が失われ代替製品に取って代わられることは想定し難いと考えております。一方で、タオルに求められる消費者ニーズは多様化しており、ライフスタイルや素材を切り口とした機能性製品の拡充など嗜好の変化が見受けられます。そのような消費者需要に関する予測や流行の変化に対する的確な対応ができない場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③競合リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは、自社の研究開発組織により、タオルの使い心地の数値化や、本当に使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することに加えて、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS)しており、営業が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することで、競合他社との差別化を図っております。

 しかしながら、新規事業者の参入等により、新たな高付加価値製品の提供等がなされた場合、伊澤タオルの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、品質の向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ④自然災害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル所在地及び取引先工場の所在地において、地震、台風、火災、風水害、建物倒壊などの大規模災害が発生した場合、製品の生産、供給並びに経営管理体制に悪影響を及ぼす可能性があります。

 伊澤タオルではリスク・コンプライアンス委員会を中心として、大規模地震、その他大規模災害発生又は発生の恐れがある場合の有事指揮体制の準備、従業員の安全確保、経営資源の被害軽減、二次災害防止、業務早期復旧のためのシステムインフラ並びに、復旧拠点の分散配置の整備、BCP対策の整備などを含む体制の準備に努めてまいります。しかしながら、伊澤タオルの想定を上回る大規模災害が発生した場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤感染症に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 大規模感染症などの世界的拡大により、伊澤タオル従業員の感染や、感染拡大防止のため生産工場の操業停止などを引き起こした場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 取引先工場の感染状況や操業の見通しなどについては、顧客に対し、適切な情報提供に努めてまいります。また、取引先工場の分散化を図ることで、ロックダウンのリスク低減に努めております。

 

 ⑥情報流出、ウイルスへの感染並びにサイバー攻撃に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業秘密や開発情報などの機密情報が流出・消失した場合、当該情報の回収や、損害賠償の支払などの対処を要し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。機密情報の管理・トレースを徹底するため、伊澤タオルは、「情報セキュリティ基本方針」「情報セキュリティ基本規程」「パソコン・スマートデバイス取扱基準」「個人情報アクセス権一覧」などを定めて運用しております。なお、伊澤タオルはODMをメインとするファブレスメーカーであり、入手する個人情報は限定的です。

 また、伊澤タオルの顧客に対するサイバー攻撃の発生については、与信管理によって特定の顧客に売上を依存することが無いように管理してまいります。伊澤タオルの取引先倉庫に対するサイバー攻撃の発生については、伊澤タオルにおいて在庫品の売上は限定的であるため、影響は少ないものと考えております。

 

 ⑦知的財産権の侵害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 製品に使用する伊澤タオルの知的財産権に基づく最新の技術を第三者に模倣され、安価で販売された場合など、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルの製品が他社の知的財産権を侵害していた場合には、多額の賠償請求やライセンス費用の支払請求を受ける可能性が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、「知的財産管理規程」を定めて知的財産を取り扱う担当者を置き、製品企画時における侵害調査を行って知的財産の侵害防止に努めております。新規技術を開発した際には、積極的に権利化を行っております。被侵害の事実が確認された場合には、顧問弁護士や顧問弁理士と連携し、速やかに法的措置を含めた対処を検討します。

 

 ⑧取引先の信用リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業債権である売掛金、受取手形及び電子記録債権は、顧客の信用リスクに晒されております。伊澤タオルでは、「与信管理規程」を定め、信用情報の分析に基づき、新規販売先については取引先毎に与信限度を設定するとともに毎期一定期間ごとに継続取引先についても与信限度額の調査を行い、信用リスクの回避に努めております。また、仕入先の倒産等で製品の供給に影響が生じる可能性について、伊澤タオルの取引が仕入先の経営に重大な影響を及ぼさぬようリスク・コンプライアンス委員会事務局において、定期的にモニタリングをしております。取引先の倒産などにより債権回収に問題が発生した場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ⑨為替に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは製品の多くを海外の生産工場から輸入しているため、決済通貨の急激な為替の変動が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。為替の変動リスクへの対応として、想定仕入見込額に基づく先物為替予約取引を実行しており、2025年2月28日現在9,734,025千円の米ドル買建ての為替予約取引の契約を行っており、1年超に受渡日が到来する契約額は3,161,703千円となっております。為替予約の契約の締結の際には、ヘッジすべき通貨、ヘッジ比率や期間など、具体的なヘッジ方針については、財務の安全性に資するかを検討のうえ実施し、取締役会にて定期的にモニタリングを行っております。

 伊澤タオルはヘッジ会計を適用しておらず、また、伊澤タオルの売上原価は各製品の原価額(仕入及び諸掛費用等)で構成されており、仕入の大半はドル建てとなることから、円高進行時には売上総利益はプラスの影響を受ける一方、為替予約及び外貨建て資産の期末での時価評価によるマイナスの影響を受けます。今後においても為替変動の状況及び想定仕入見込額を踏まえて新たな為替予約契約を締結していくことで、中長期的な為替変動への影響の平準化に取り組んでいく予定ではありますが、為替の急激な変動により為替変動への影響を十分に平準化できない場合や期末の時価評価の影響が大きくなる場合、伊澤タオルの経営成績に影響が生じる可能性があります。

なお、第3期及び第4期における四半期別の為替差損益を含む主要な財務数値は、次のとおりであります。また、当該数値は、為替の変動による影響を理解するために有用な情報と判断して記載しておりますが、監査法人による監査・レビューを受けた数値ではなく、また、将来の為替の変動による影響が同程度になる保証もありません。

 

第3期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,605,445

2,682,864

2,570,843

2,079,664

売上総利益(千円)

721,232

678,921

569,314

319,253

営業利益 (千円)

420,479

238,911

153,605

156,580

為替差損益(千円)

228,772

257,560

60,526

320,350

決算日レート(円)(注)

139.77

146.20

147.08

150.74

 

 

第4期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,232,735

2,722,555

2,468,813

2,401,255

売上総利益(千円)

506,482

515,845

503,696

508,287

営業利益 (千円)

177,321

166,905

140,534

153,376

為替差損益(千円)

384,432

△ 687,054

577,908

91,762

決算日レート(円)(注)

156.76

144.76

150.71

149.63

 

(注) 決算日レートについては、各期末日における為替レート(TTM)を記載しております。

 

 ⑩製品調達コストに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルが取り扱う製品の調達価格及び調達に係る費用(以下「製品調達コスト」という。)は、原材料価格や燃料価格の高騰、賃金上昇、外国為替相場での円安の影響、輸送費用の高騰により上昇する可能性があります。伊澤タオルでは、最適な価格での仕入れを実現するために必要に応じ仕入先の変更を行うほか、輸入貨物の積載効率の改善を図り、また定期的に販売価格の見直しを行っておりますが、製品調達コストの上昇が販売価格の見直しに先行する場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑪サプライチェーンに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの製品生産国・地域及び製品流通網における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品生産の中止や制限、流通網の遮断などが生じた場合には、生産遅延や納品遅延などにより伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、具体的には、2028年2月期までに中国40%、インド30%、その他30%の生産地の分散目標数値を定め、生産拠点の中国偏重を徐々に是正・分散するサプライチェーンの確立を進めております。

 

 

 ⑫特定仕入先への依存に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの主要な仕入先はSunvim Group Co.,Ltd.(中国)であり、2025年2月期の仕入高に対する割合は49.6%となっております。同社とはタオルの製造委託契約として取引基本契約を締結しており、長年にわたる取引関係に基づき、安定した供給体制と価格競争力を確保できているため、仕入高割合が高くなっており、伊澤タオルの主要な事業活動の前提となっております。伊澤タオルは今後もこの関係を継続する方針でおります。しかしながら、生産工場の存在する地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品の生産、供給が停止あるいは制限される場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、現状、発生していないものの、同社の経営状況が悪化し、倒産、破産、又はそれに準ずる状況に陥った場合、伊澤タオルの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 同社との取引基本契約について、同社又は伊澤タオルが下記のいずれかに該当したときは取引基本契約の全部又は一部を解除できると契約で定められております。

(1)  監督官庁より営業の取消、停止等の処分を受けたとき

(2)  支払停止又は支払不能の状態に陥ったとき

(3)  信用資力の著しい低下があったとき、又はこれに影響を及ぼす営業上の重要な変更があったとき

(4)  破産手続、民事再生手続、任意整理、特別清算もしくは会社更生手続の申立て等の事実が生じたとき

(5)  解散の決議をしたとき

(6)  資産又は信用状態に重大な変化が生じ、本契約及び個別契約に基づく債務の履行が困難になるおそれがある と認められるとき

(7)  相手方に対する詐術その他の背信的行為があったとき

(8)  その他、前各号に準じる事由が生じたとき

 伊澤タオルでは、生産工場の偏重の是正・分散を進めております。

 

 ⑬期ずれに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはタオル製品等の販売を行っておりますが、販売先の在庫状況や販売先での販売動向等によっては納入時期や販売時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌事業年度への期ずれが発生する場合があります。

 販売先の状況を適時に把握するよう努め、販売先の分散化を図ることで、期ずれリスクの低減に努めておりますが、これらの事象が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑭経営人材に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 代表取締役社長である伊澤正司は、伊澤タオルの事業推進において重要な役割を果たしております。特段の事情により業務執行が出来なくなった場合、並びにそのような重要な役割を担い得る人材を確保できなかった場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、意思決定及び業務執行が特定の人材に依存することのないよう、取締役会や営業会議等において役員及び社員への情報共有・権限委譲を進め、組織的な経営執行体制を構築しております。

 

 ⑮人材育成に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 競合他社との人材獲得競争の激化により採用が計画どおりに進まなかった場合、人材の育成及び多種多様な人材が活躍できる就労環境の整備が順調に進まず、在職する人材の社外流出が生じた場合等には、労働力が不足し、労働生産性が低下する恐れがあり、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑯人権に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル及びサプライチェーンにおいて、労働環境・安全衛生の悪化や人権侵害行為、特に強制労働や児童労働、ハラスメント、差別的行為など、関係者の人権を著しく傷つける行為が発生した場合には、伊澤タオルに対する顧客及び取引先の信用低下を招き、伊澤タオルの製品供給や販売体制が停止あるいは制限されることで、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオル、取引先を問わず伊澤タオルの影響を受けるすべての人の基本的人権を尊重し、伊澤タオルにおいては心身の健康や安心・安全、政治的自由の確保を最も重要な責務との考えのもと、企業行動指針・役職員行動規範を定めております。製品の供給元に対しては、伊澤タオルの考えを共有したことを宣言する供給元にのみ製品生産を許可しております。人権侵害に関する事象が発生した場合は、リスク・コンプライアンス委員会にて調査・審議を行う体制を整えております。

 

 ⑰クレーム・係争リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。伊澤タオルが事業活動を行うにあたっては、各種法令を理解し、社内規程等とあわせて遵守することに最善の努力をしておりますが、顧客及び取引先等から伊澤タオル製品についての不備等により、クレーム・係争等の対象となる可能性があります。これらのクレーム・係争等の発生は予測困難であり、その解決には相当の時間と費用を要する可能性があります。このようなクレーム・係争等が発生し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑱反社会的勢力の排除に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず反社会的勢力と取引を行ってしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会の信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、不適切な取引先との間で取引関係を開始することを防止するため、東京都渋谷地区の特殊暴力防止対策協議会に加入することをはじめ、新規取引先との取引開始時に与信・信用調査、取引先の反社会的勢力との関係性や犯罪関与、不祥事等の情報について公知情報から確認を行っております。

 

 ⑲化学物質の管理に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず禁止化学物質の混入が起きてしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会からの信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。消費者に健康被害があれば、訴訟の可能性があります。伊澤タオルでは、取引工場の不適切な化学物質管理を防止するため、各禁止物質を特定し、毎年1回の不使用宣言書の提出を求めております。また、遊離ホルマリン試験、特定芳香族アミン24種の検出試験を特定製品に行っております。また、ベビー製品を取り扱う一部工場については、包装作業スペースで遊離ホルマリンを検出する検知器を設備させ、作業前の確認を行っております。

 

 ⑳のれんの減損リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、2021年8月30日に旧伊澤タオル株式の100%を取得したことによりのれんを認識しております。その後、2022年3月1日に伊澤タオルを存続会社として旧伊澤タオル及びインタークラフト通商株式会社を吸収合併したことにより当該のれんを伊澤タオルの財務諸表に引き継いでおります。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、伊澤タオルの将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上する可能性があります。なお、当事業年度の財務諸表に計上したのれんの金額は3,325,405千円となっており、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、20年間の定額法により償却しております。当該リスクの対策として、経営成績の定期的なモニタリング、優秀な人材の採用・育成を進め、将来の収益性を向上させてまいりますが、これらの対策が計画通りに進まず当該のれんに係る減損損失を計上する場合は、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉑借入リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、金融機関を貸付人とする金銭消費貸借契約を締結し借入れを行っており、最近事業年度末の総資産額に占める有利子負債残高の割合は39.3%となっております。2023年8月に長期借入金の借換(リファイナンス)を行い利息削減に努めておりますが、当該借入は変動金利により行われているため、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉒借入金に係る財務制限条項(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、資金調達方法の一つとして金融機関と金銭消費貸借契約を締結し借入を行っており、株式会社福岡銀行をエージェント兼アレンジャーとする株式会社福岡銀行、株式会社みずほ銀行及び株式会社りそな銀行の3行によるシンジケートローンの契約金額3,755,000千円には、当期損益が2期連続して損失にならないこと、担保提供を行う場合は書面による事前承認が必要なこと等を確約する財務制限条項が付されています。万が一、伊澤タオルの業績が悪化し、これらの財務制限条項に抵触し、借入金の返済等を行わなければならない状況になった場合には、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ㉓風評リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルや伊澤タオルの製品について何らかの否定的な風評が広まった場合、伊澤タオルや伊澤タオルの製品に対する信用や信頼が低下する可能性があります。伊澤タオルは品質管理規程、リスク・コンプライアンス基本規程などに基づきリスク発生の未然防止やリスク発生時の対応を行いますが、それらにも関わらず否定的な風評が広まった場合には、顧客離れが生じるなどし、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉔法令遵守リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、景品表示法、家庭用品品質表示法、個人情報保護法、労働基準法、下請法等の様々な法的規制を受けております。伊澤タオルでは法令遵守に努めておりますが、何らかの法令違反により伊澤タオルの社会的な信用力が低下した場合及び伊澤タオルにとって不利な法的規制の改正が行われ伊澤タオルの事業戦略に影響を及ぼした場合は、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉕大株主(ファンド)について(発生可能性:中、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはJAFCOが投資助言を行う2つのファンドから投資を受けており、本書提出日現在において、当該ファンドが伊澤タオルの筆頭株主となっております。当該ファンドは伊澤タオル株式の上場時において、保有する伊澤タオル株式の一部を売却する予定ですが、伊澤タオル株式の上場後においても伊澤タオル株式を一部保有することとなる見込みです。伊澤タオル株式の上場後においても、株主総会を通じて伊澤タオルの役員の選解任やその他株主の承認を必要とする事項について引き続き影響を与える等、伊澤タオルの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、伊澤タオル株式の上場後、当該ファンドが伊澤タオル株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、伊澤タオル株式の需給の悪化又はそのおそれにより、伊澤タオル株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであり、将来事項の達成を保証するものではありません。

 

(1) 方針

 伊澤タオルは、大規模災害などのリスクを想定したうえで、顕在的・潜在的なリスクを予防し、適切に管理することが持続的な事業の成長には不可欠だと考えており、事業活動に伴うリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の強化を常に行っております。

 取締役会の諮問機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会は、全社のリスクを一元管理する組織です。リスク・コンプライアンス委員会では、事業への影響度・頻度などを分析・評価し、重要度の高いリスクから発生前の予防を行うことを目指しております。リスク・コンプライアンス委員会は原則として四半期毎に1回の開催としております。さらに、管理担当の取締役を局長とするリスク・コンプライアンス委員会事務局を設置し、毎月1回の会合によりリスク・コンプライアンス委員会運営の効率性及びリスク・コンプライアンス委員会機能の有効性を確保しております。

 

(2) 個別のリスク

 伊澤タオルの経営成績や財務状況など特に重要度の高いリスクとして認識している主なものとして、以下のものが挙げられます。文中における将来に関する事項は、本書提出日において伊澤タオルが判断したものです。また、以下は、全てのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない又は重要と認識していないリスクの影響を将来的に受ける可能性はあります。

 

 ①市場縮小に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルの売上は現状国内市場に依存しており、国内消費動向やタオルの国内市場の動向が伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼします。そのため、少子高齢化、人口減少等に起因する国内消費の落ち込み、販売先の戦略・方針・事情等に伴い伊澤タオル業績が影響を受けるリスク(特に売上構成比が大きい販売先の方針等により業績が大きく変動する可能性がある点を含みます)があり、伊澤タオルはかかるリスクに適時適切に対応していくことが求められます。伊澤タオルは消費者のニーズに合った製品を投入し続けることで、シェアを拡大し持続的な成長を目指してまいりますが、想定を上回る市場の縮小が生じた場合や市場の変化に十分に対応できない場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②消費者嗜好の変化により業績に影響が生じるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは日用品タオルを中心とした製品を取り扱っております。日用品タオルは生活必需品の1つに数えられるため、将来にわたってタオルそのものの利用価値が失われ代替製品に取って代わられることは想定し難いと考えております。一方で、タオルに求められる消費者ニーズは多様化しており、ライフスタイルや素材を切り口とした機能性製品の拡充など嗜好の変化が見受けられます。そのような消費者需要に関する予測や流行の変化に対する的確な対応ができない場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③競合リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは、自社の研究開発組織により、タオルの使い心地の数値化や、本当に使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することに加えて、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS)しており、営業が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することで、競合他社との差別化を図っております。

 しかしながら、新規事業者の参入等により、新たな高付加価値製品の提供等がなされた場合、伊澤タオルの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、品質の向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ④自然災害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル所在地及び取引先工場の所在地において、地震、台風、火災、風水害、建物倒壊などの大規模災害が発生した場合、製品の生産、供給並びに経営管理体制に悪影響を及ぼす可能性があります。

 伊澤タオルではリスク・コンプライアンス委員会を中心として、大規模地震、その他大規模災害発生又は発生の恐れがある場合の有事指揮体制の準備、従業員の安全確保、経営資源の被害軽減、二次災害防止、業務早期復旧のためのシステムインフラ並びに、復旧拠点の分散配置の整備、BCP対策の整備などを含む体制の準備に努めてまいります。しかしながら、伊澤タオルの想定を上回る大規模災害が発生した場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤感染症に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 大規模感染症などの世界的拡大により、伊澤タオル従業員の感染や、感染拡大防止のため生産工場の操業停止などを引き起こした場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 取引先工場の感染状況や操業の見通しなどについては、顧客に対し、適切な情報提供に努めてまいります。また、取引先工場の分散化を図ることで、ロックダウンのリスク低減に努めております。

 

 ⑥情報流出、ウイルスへの感染並びにサイバー攻撃に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業秘密や開発情報などの機密情報が流出・消失した場合、当該情報の回収や、損害賠償の支払などの対処を要し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。機密情報の管理・トレースを徹底するため、伊澤タオルは、「情報セキュリティ基本方針」「情報セキュリティ基本規程」「パソコン・スマートデバイス取扱基準」「個人情報アクセス権一覧」などを定めて運用しております。なお、伊澤タオルはODMをメインとするファブレスメーカーであり、入手する個人情報は限定的です。

 また、伊澤タオルの顧客に対するサイバー攻撃の発生については、与信管理によって特定の顧客に売上を依存することが無いように管理してまいります。伊澤タオルの取引先倉庫に対するサイバー攻撃の発生については、伊澤タオルにおいて在庫品の売上は限定的であるため、影響は少ないものと考えております。

 

 ⑦知的財産権の侵害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 製品に使用する伊澤タオルの知的財産権に基づく最新の技術を第三者に模倣され、安価で販売された場合など、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルの製品が他社の知的財産権を侵害していた場合には、多額の賠償請求やライセンス費用の支払請求を受ける可能性が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、「知的財産管理規程」を定めて知的財産を取り扱う担当者を置き、製品企画時における侵害調査を行って知的財産の侵害防止に努めております。新規技術を開発した際には、積極的に権利化を行っております。被侵害の事実が確認された場合には、顧問弁護士や顧問弁理士と連携し、速やかに法的措置を含めた対処を検討します。

 

 ⑧取引先の信用リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業債権である売掛金、受取手形及び電子記録債権は、顧客の信用リスクに晒されております。伊澤タオルでは、「与信管理規程」を定め、信用情報の分析に基づき、新規販売先については取引先毎に与信限度を設定するとともに毎期一定期間ごとに継続取引先についても与信限度額の調査を行い、信用リスクの回避に努めております。また、仕入先の倒産等で製品の供給に影響が生じる可能性について、伊澤タオルの取引が仕入先の経営に重大な影響を及ぼさぬようリスク・コンプライアンス委員会事務局において、定期的にモニタリングをしております。取引先の倒産などにより債権回収に問題が発生した場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ⑨為替に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは製品の多くを海外の生産工場から輸入しているため、決済通貨の急激な為替の変動が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。為替の変動リスクへの対応として、想定仕入見込額に基づく先物為替予約取引を実行しており、2025年2月28日現在9,734,025千円の米ドル買建ての為替予約取引の契約を行っており、1年超に受渡日が到来する契約額は3,161,703千円となっております。為替予約の契約の締結の際には、ヘッジすべき通貨、ヘッジ比率や期間など、具体的なヘッジ方針については、財務の安全性に資するかを検討のうえ実施し、取締役会にて定期的にモニタリングを行っております。

 伊澤タオルはヘッジ会計を適用しておらず、また、伊澤タオルの売上原価は各製品の原価額(仕入及び諸掛費用等)で構成されており、仕入の大半はドル建てとなることから、円高進行時には売上総利益はプラスの影響を受ける一方、為替予約及び外貨建て資産の期末での時価評価によるマイナスの影響を受けます。今後においても為替変動の状況及び想定仕入見込額を踏まえて新たな為替予約契約を締結していくことで、中長期的な為替変動への影響の平準化に取り組んでいく予定ではありますが、為替の急激な変動により為替変動への影響を十分に平準化できない場合や期末の時価評価の影響が大きくなる場合、伊澤タオルの経営成績に影響が生じる可能性があります。

なお、第3期及び第4期における四半期別の為替差損益を含む主要な財務数値は、次のとおりであります。また、当該数値は、為替の変動による影響を理解するために有用な情報と判断して記載しておりますが、監査法人による監査・レビューを受けた数値ではなく、また、将来の為替の変動による影響が同程度になる保証もありません。

 

第3期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,605,445

2,682,864

2,570,843

2,079,664

売上総利益(千円)

721,232

678,921

569,314

319,253

営業利益 (千円)

420,479

238,911

153,605

156,580

為替差損益(千円)

228,772

257,560

60,526

320,350

決算日レート(円)(注)

139.77

146.20

147.08

150.74

 

 

第4期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,232,735

2,722,555

2,468,813

2,401,255

売上総利益(千円)

506,482

515,845

503,696

508,287

営業利益 (千円)

177,321

166,905

140,534

153,376

為替差損益(千円)

384,432

△ 687,054

577,908

91,762

決算日レート(円)(注)

156.76

144.76

150.71

149.63

 

(注) 決算日レートについては、各期末日における為替レート(TTM)を記載しております。

 

 ⑩製品調達コストに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルが取り扱う製品の調達価格及び調達に係る費用(以下「製品調達コスト」という。)は、原材料価格や燃料価格の高騰、賃金上昇、外国為替相場での円安の影響、輸送費用の高騰により上昇する可能性があります。伊澤タオルでは、最適な価格での仕入れを実現するために必要に応じ仕入先の変更を行うほか、輸入貨物の積載効率の改善を図り、また定期的に販売価格の見直しを行っておりますが、製品調達コストの上昇が販売価格の見直しに先行する場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑪サプライチェーンに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの製品生産国・地域及び製品流通網における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品生産の中止や制限、流通網の遮断などが生じた場合には、生産遅延や納品遅延などにより伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、具体的には、2028年2月期までに中国40%、インド30%、その他30%の生産地の分散目標数値を定め、生産拠点の中国偏重を徐々に是正・分散するサプライチェーンの確立を進めております。

 

 

 ⑫特定仕入先への依存に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの主要な仕入先はSunvim Group Co.,Ltd.(中国)であり、2025年2月期の仕入高に対する割合は49.6%となっております。同社とはタオルの製造委託契約として取引基本契約を締結しており、長年にわたる取引関係に基づき、安定した供給体制と価格競争力を確保できているため、仕入高割合が高くなっており、伊澤タオルの主要な事業活動の前提となっております。伊澤タオルは今後もこの関係を継続する方針でおります。しかしながら、生産工場の存在する地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品の生産、供給が停止あるいは制限される場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、現状、発生していないものの、同社の経営状況が悪化し、倒産、破産、又はそれに準ずる状況に陥った場合、伊澤タオルの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 同社との取引基本契約について、同社又は伊澤タオルが下記のいずれかに該当したときは取引基本契約の全部又は一部を解除できると契約で定められております。

(1)  監督官庁より営業の取消、停止等の処分を受けたとき

(2)  支払停止又は支払不能の状態に陥ったとき

(3)  信用資力の著しい低下があったとき、又はこれに影響を及ぼす営業上の重要な変更があったとき

(4)  破産手続、民事再生手続、任意整理、特別清算もしくは会社更生手続の申立て等の事実が生じたとき

(5)  解散の決議をしたとき

(6)  資産又は信用状態に重大な変化が生じ、本契約及び個別契約に基づく債務の履行が困難になるおそれがある と認められるとき

(7)  相手方に対する詐術その他の背信的行為があったとき

(8)  その他、前各号に準じる事由が生じたとき

 伊澤タオルでは、生産工場の偏重の是正・分散を進めております。

 

 ⑬期ずれに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはタオル製品等の販売を行っておりますが、販売先の在庫状況や販売先での販売動向等によっては納入時期や販売時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌事業年度への期ずれが発生する場合があります。

 販売先の状況を適時に把握するよう努め、販売先の分散化を図ることで、期ずれリスクの低減に努めておりますが、これらの事象が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑭経営人材に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 代表取締役社長である伊澤正司は、伊澤タオルの事業推進において重要な役割を果たしております。特段の事情により業務執行が出来なくなった場合、並びにそのような重要な役割を担い得る人材を確保できなかった場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、意思決定及び業務執行が特定の人材に依存することのないよう、取締役会や営業会議等において役員及び社員への情報共有・権限委譲を進め、組織的な経営執行体制を構築しております。

 

 ⑮人材育成に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 競合他社との人材獲得競争の激化により採用が計画どおりに進まなかった場合、人材の育成及び多種多様な人材が活躍できる就労環境の整備が順調に進まず、在職する人材の社外流出が生じた場合等には、労働力が不足し、労働生産性が低下する恐れがあり、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑯人権に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル及びサプライチェーンにおいて、労働環境・安全衛生の悪化や人権侵害行為、特に強制労働や児童労働、ハラスメント、差別的行為など、関係者の人権を著しく傷つける行為が発生した場合には、伊澤タオルに対する顧客及び取引先の信用低下を招き、伊澤タオルの製品供給や販売体制が停止あるいは制限されることで、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオル、取引先を問わず伊澤タオルの影響を受けるすべての人の基本的人権を尊重し、伊澤タオルにおいては心身の健康や安心・安全、政治的自由の確保を最も重要な責務との考えのもと、企業行動指針・役職員行動規範を定めております。製品の供給元に対しては、伊澤タオルの考えを共有したことを宣言する供給元にのみ製品生産を許可しております。人権侵害に関する事象が発生した場合は、リスク・コンプライアンス委員会にて調査・審議を行う体制を整えております。

 

 ⑰クレーム・係争リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。伊澤タオルが事業活動を行うにあたっては、各種法令を理解し、社内規程等とあわせて遵守することに最善の努力をしておりますが、顧客及び取引先等から伊澤タオル製品についての不備等により、クレーム・係争等の対象となる可能性があります。これらのクレーム・係争等の発生は予測困難であり、その解決には相当の時間と費用を要する可能性があります。このようなクレーム・係争等が発生し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑱反社会的勢力の排除に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず反社会的勢力と取引を行ってしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会の信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、不適切な取引先との間で取引関係を開始することを防止するため、東京都渋谷地区の特殊暴力防止対策協議会に加入することをはじめ、新規取引先との取引開始時に与信・信用調査、取引先の反社会的勢力との関係性や犯罪関与、不祥事等の情報について公知情報から確認を行っております。

 

 ⑲化学物質の管理に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず禁止化学物質の混入が起きてしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会からの信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。消費者に健康被害があれば、訴訟の可能性があります。伊澤タオルでは、取引工場の不適切な化学物質管理を防止するため、各禁止物質を特定し、毎年1回の不使用宣言書の提出を求めております。また、遊離ホルマリン試験、特定芳香族アミン24種の検出試験を特定製品に行っております。また、ベビー製品を取り扱う一部工場については、包装作業スペースで遊離ホルマリンを検出する検知器を設備させ、作業前の確認を行っております。

 

 ⑳のれんの減損リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、2021年8月30日に旧伊澤タオル株式の100%を取得したことによりのれんを認識しております。その後、2022年3月1日に伊澤タオルを存続会社として旧伊澤タオル及びインタークラフト通商株式会社を吸収合併したことにより当該のれんを伊澤タオルの財務諸表に引き継いでおります。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、伊澤タオルの将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上する可能性があります。なお、当事業年度の財務諸表に計上したのれんの金額は3,325,405千円となっており、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、20年間の定額法により償却しております。当該リスクの対策として、経営成績の定期的なモニタリング、優秀な人材の採用・育成を進め、将来の収益性を向上させてまいりますが、これらの対策が計画通りに進まず当該のれんに係る減損損失を計上する場合は、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉑借入リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、金融機関を貸付人とする金銭消費貸借契約を締結し借入れを行っており、最近事業年度末の総資産額に占める有利子負債残高の割合は39.3%となっております。2023年8月に長期借入金の借換(リファイナンス)を行い利息削減に努めておりますが、当該借入は変動金利により行われているため、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉒借入金に係る財務制限条項(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、資金調達方法の一つとして金融機関と金銭消費貸借契約を締結し借入を行っており、株式会社福岡銀行をエージェント兼アレンジャーとする株式会社福岡銀行、株式会社みずほ銀行及び株式会社りそな銀行の3行によるシンジケートローンの契約金額3,755,000千円には、当期損益が2期連続して損失にならないこと、担保提供を行う場合は書面による事前承認が必要なこと等を確約する財務制限条項が付されています。万が一、伊澤タオルの業績が悪化し、これらの財務制限条項に抵触し、借入金の返済等を行わなければならない状況になった場合には、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ㉓風評リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルや伊澤タオルの製品について何らかの否定的な風評が広まった場合、伊澤タオルや伊澤タオルの製品に対する信用や信頼が低下する可能性があります。伊澤タオルは品質管理規程、リスク・コンプライアンス基本規程などに基づきリスク発生の未然防止やリスク発生時の対応を行いますが、それらにも関わらず否定的な風評が広まった場合には、顧客離れが生じるなどし、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉔法令遵守リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、景品表示法、家庭用品品質表示法、個人情報保護法、労働基準法、下請法等の様々な法的規制を受けております。伊澤タオルでは法令遵守に努めておりますが、何らかの法令違反により伊澤タオルの社会的な信用力が低下した場合及び伊澤タオルにとって不利な法的規制の改正が行われ伊澤タオルの事業戦略に影響を及ぼした場合は、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉕大株主(ファンド)について(発生可能性:中、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはJAFCOが投資助言を行う2つのファンドから投資を受けており、本書提出日現在において、当該ファンドが伊澤タオルの筆頭株主となっております。当該ファンドは伊澤タオル株式の上場時において、保有する伊澤タオル株式の一部を売却する予定ですが、伊澤タオル株式の上場後においても伊澤タオル株式を一部保有することとなる見込みです。伊澤タオル株式の上場後においても、株主総会を通じて伊澤タオルの役員の選解任やその他株主の承認を必要とする事項について引き続き影響を与える等、伊澤タオルの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、伊澤タオル株式の上場後、当該ファンドが伊澤タオル株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、伊澤タオル株式の需給の悪化又はそのおそれにより、伊澤タオル株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において伊澤タオルが判断したものであり、将来事項の達成を保証するものではありません。

 

(1) 方針

 伊澤タオルは、大規模災害などのリスクを想定したうえで、顕在的・潜在的なリスクを予防し、適切に管理することが持続的な事業の成長には不可欠だと考えており、事業活動に伴うリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の強化を常に行っております。

 取締役会の諮問機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会は、全社のリスクを一元管理する組織です。リスク・コンプライアンス委員会では、事業への影響度・頻度などを分析・評価し、重要度の高いリスクから発生前の予防を行うことを目指しております。リスク・コンプライアンス委員会は原則として四半期毎に1回の開催としております。さらに、管理担当の取締役を局長とするリスク・コンプライアンス委員会事務局を設置し、毎月1回の会合によりリスク・コンプライアンス委員会運営の効率性及びリスク・コンプライアンス委員会機能の有効性を確保しております。

 

(2) 個別のリスク

 伊澤タオルの経営成績や財務状況など特に重要度の高いリスクとして認識している主なものとして、以下のものが挙げられます。文中における将来に関する事項は、本書提出日において伊澤タオルが判断したものです。また、以下は、全てのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない又は重要と認識していないリスクの影響を将来的に受ける可能性はあります。

 

 ①市場縮小に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルの売上は現状国内市場に依存しており、国内消費動向やタオルの国内市場の動向が伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼします。そのため、少子高齢化、人口減少等に起因する国内消費の落ち込み、販売先の戦略・方針・事情等に伴い伊澤タオル業績が影響を受けるリスク(特に売上構成比が大きい販売先の方針等により業績が大きく変動する可能性がある点を含みます)があり、伊澤タオルはかかるリスクに適時適切に対応していくことが求められます。伊澤タオルは消費者のニーズに合った製品を投入し続けることで、シェアを拡大し持続的な成長を目指してまいりますが、想定を上回る市場の縮小が生じた場合や市場の変化に十分に対応できない場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②消費者嗜好の変化により業績に影響が生じるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは日用品タオルを中心とした製品を取り扱っております。日用品タオルは生活必需品の1つに数えられるため、将来にわたってタオルそのものの利用価値が失われ代替製品に取って代わられることは想定し難いと考えております。一方で、タオルに求められる消費者ニーズは多様化しており、ライフスタイルや素材を切り口とした機能性製品の拡充など嗜好の変化が見受けられます。そのような消費者需要に関する予測や流行の変化に対する的確な対応ができない場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③競合リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルは、自社の研究開発組織により、タオルの使い心地の数値化や、本当に使いやすいタオルを科学的に実証、試作、検証することに加えて、過去の様々なODM製品の実績データを下に、価格×スペック×デザインのバランスを最適化するノウハウを社内システム化(IOPMS)しており、営業が顧客の要望に応じた製品とその最適な価格を提案することで、競合他社との差別化を図っております。

 しかしながら、新規事業者の参入等により、新たな高付加価値製品の提供等がなされた場合、伊澤タオルの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、品質の向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ④自然災害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル所在地及び取引先工場の所在地において、地震、台風、火災、風水害、建物倒壊などの大規模災害が発生した場合、製品の生産、供給並びに経営管理体制に悪影響を及ぼす可能性があります。

 伊澤タオルではリスク・コンプライアンス委員会を中心として、大規模地震、その他大規模災害発生又は発生の恐れがある場合の有事指揮体制の準備、従業員の安全確保、経営資源の被害軽減、二次災害防止、業務早期復旧のためのシステムインフラ並びに、復旧拠点の分散配置の整備、BCP対策の整備などを含む体制の準備に努めてまいります。しかしながら、伊澤タオルの想定を上回る大規模災害が発生した場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤感染症に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 大規模感染症などの世界的拡大により、伊澤タオル従業員の感染や、感染拡大防止のため生産工場の操業停止などを引き起こした場合には、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 取引先工場の感染状況や操業の見通しなどについては、顧客に対し、適切な情報提供に努めてまいります。また、取引先工場の分散化を図ることで、ロックダウンのリスク低減に努めております。

 

 ⑥情報流出、ウイルスへの感染並びにサイバー攻撃に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業秘密や開発情報などの機密情報が流出・消失した場合、当該情報の回収や、損害賠償の支払などの対処を要し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。機密情報の管理・トレースを徹底するため、伊澤タオルは、「情報セキュリティ基本方針」「情報セキュリティ基本規程」「パソコン・スマートデバイス取扱基準」「個人情報アクセス権一覧」などを定めて運用しております。なお、伊澤タオルはODMをメインとするファブレスメーカーであり、入手する個人情報は限定的です。

 また、伊澤タオルの顧客に対するサイバー攻撃の発生については、与信管理によって特定の顧客に売上を依存することが無いように管理してまいります。伊澤タオルの取引先倉庫に対するサイバー攻撃の発生については、伊澤タオルにおいて在庫品の売上は限定的であるため、影響は少ないものと考えております。

 

 ⑦知的財産権の侵害に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 製品に使用する伊澤タオルの知的財産権に基づく最新の技術を第三者に模倣され、安価で販売された場合など、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルの製品が他社の知的財産権を侵害していた場合には、多額の賠償請求やライセンス費用の支払請求を受ける可能性が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、「知的財産管理規程」を定めて知的財産を取り扱う担当者を置き、製品企画時における侵害調査を行って知的財産の侵害防止に努めております。新規技術を開発した際には、積極的に権利化を行っております。被侵害の事実が確認された場合には、顧問弁護士や顧問弁理士と連携し、速やかに法的措置を含めた対処を検討します。

 

 ⑧取引先の信用リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの営業債権である売掛金、受取手形及び電子記録債権は、顧客の信用リスクに晒されております。伊澤タオルでは、「与信管理規程」を定め、信用情報の分析に基づき、新規販売先については取引先毎に与信限度を設定するとともに毎期一定期間ごとに継続取引先についても与信限度額の調査を行い、信用リスクの回避に努めております。また、仕入先の倒産等で製品の供給に影響が生じる可能性について、伊澤タオルの取引が仕入先の経営に重大な影響を及ぼさぬようリスク・コンプライアンス委員会事務局において、定期的にモニタリングをしております。取引先の倒産などにより債権回収に問題が発生した場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ⑨為替に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは製品の多くを海外の生産工場から輸入しているため、決済通貨の急激な為替の変動が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。為替の変動リスクへの対応として、想定仕入見込額に基づく先物為替予約取引を実行しており、2025年2月28日現在9,734,025千円の米ドル買建ての為替予約取引の契約を行っており、1年超に受渡日が到来する契約額は3,161,703千円となっております。為替予約の契約の締結の際には、ヘッジすべき通貨、ヘッジ比率や期間など、具体的なヘッジ方針については、財務の安全性に資するかを検討のうえ実施し、取締役会にて定期的にモニタリングを行っております。

 伊澤タオルはヘッジ会計を適用しておらず、また、伊澤タオルの売上原価は各製品の原価額(仕入及び諸掛費用等)で構成されており、仕入の大半はドル建てとなることから、円高進行時には売上総利益はプラスの影響を受ける一方、為替予約及び外貨建て資産の期末での時価評価によるマイナスの影響を受けます。今後においても為替変動の状況及び想定仕入見込額を踏まえて新たな為替予約契約を締結していくことで、中長期的な為替変動への影響の平準化に取り組んでいく予定ではありますが、為替の急激な変動により為替変動への影響を十分に平準化できない場合や期末の時価評価の影響が大きくなる場合、伊澤タオルの経営成績に影響が生じる可能性があります。

なお、第3期及び第4期における四半期別の為替差損益を含む主要な財務数値は、次のとおりであります。また、当該数値は、為替の変動による影響を理解するために有用な情報と判断して記載しておりますが、監査法人による監査・レビューを受けた数値ではなく、また、将来の為替の変動による影響が同程度になる保証もありません。

 

第3期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,605,445

2,682,864

2,570,843

2,079,664

売上総利益(千円)

721,232

678,921

569,314

319,253

営業利益 (千円)

420,479

238,911

153,605

156,580

為替差損益(千円)

228,772

257,560

60,526

320,350

決算日レート(円)(注)

139.77

146.20

147.08

150.74

 

 

第4期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高  (千円)

2,232,735

2,722,555

2,468,813

2,401,255

売上総利益(千円)

506,482

515,845

503,696

508,287

営業利益 (千円)

177,321

166,905

140,534

153,376

為替差損益(千円)

384,432

△ 687,054

577,908

91,762

決算日レート(円)(注)

156.76

144.76

150.71

149.63

 

(注) 決算日レートについては、各期末日における為替レート(TTM)を記載しております。

 

 ⑩製品調達コストに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:中)

 伊澤タオルが取り扱う製品の調達価格及び調達に係る費用(以下「製品調達コスト」という。)は、原材料価格や燃料価格の高騰、賃金上昇、外国為替相場での円安の影響、輸送費用の高騰により上昇する可能性があります。伊澤タオルでは、最適な価格での仕入れを実現するために必要に応じ仕入先の変更を行うほか、輸入貨物の積載効率の改善を図り、また定期的に販売価格の見直しを行っておりますが、製品調達コストの上昇が販売価格の見直しに先行する場合には伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑪サプライチェーンに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの製品生産国・地域及び製品流通網における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品生産の中止や制限、流通網の遮断などが生じた場合には、生産遅延や納品遅延などにより伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、具体的には、2028年2月期までに中国40%、インド30%、その他30%の生産地の分散目標数値を定め、生産拠点の中国偏重を徐々に是正・分散するサプライチェーンの確立を進めております。

 

 

 ⑫特定仕入先への依存に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルの主要な仕入先はSunvim Group Co.,Ltd.(中国)であり、2025年2月期の仕入高に対する割合は49.6%となっております。同社とはタオルの製造委託契約として取引基本契約を締結しており、長年にわたる取引関係に基づき、安定した供給体制と価格競争力を確保できているため、仕入高割合が高くなっており、伊澤タオルの主要な事業活動の前提となっております。伊澤タオルは今後もこの関係を継続する方針でおります。しかしながら、生産工場の存在する地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、地震や風水害などの大規模な自然災害の発生などにより、伊澤タオルの製品の生産、供給が停止あるいは制限される場合には、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、現状、発生していないものの、同社の経営状況が悪化し、倒産、破産、又はそれに準ずる状況に陥った場合、伊澤タオルの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 同社との取引基本契約について、同社又は伊澤タオルが下記のいずれかに該当したときは取引基本契約の全部又は一部を解除できると契約で定められております。

(1)  監督官庁より営業の取消、停止等の処分を受けたとき

(2)  支払停止又は支払不能の状態に陥ったとき

(3)  信用資力の著しい低下があったとき、又はこれに影響を及ぼす営業上の重要な変更があったとき

(4)  破産手続、民事再生手続、任意整理、特別清算もしくは会社更生手続の申立て等の事実が生じたとき

(5)  解散の決議をしたとき

(6)  資産又は信用状態に重大な変化が生じ、本契約及び個別契約に基づく債務の履行が困難になるおそれがある と認められるとき

(7)  相手方に対する詐術その他の背信的行為があったとき

(8)  その他、前各号に準じる事由が生じたとき

 伊澤タオルでは、生産工場の偏重の是正・分散を進めております。

 

 ⑬期ずれに関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはタオル製品等の販売を行っておりますが、販売先の在庫状況や販売先での販売動向等によっては納入時期や販売時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌事業年度への期ずれが発生する場合があります。

 販売先の状況を適時に把握するよう努め、販売先の分散化を図ることで、期ずれリスクの低減に努めておりますが、これらの事象が発生した場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑭経営人材に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 代表取締役社長である伊澤正司は、伊澤タオルの事業推進において重要な役割を果たしております。特段の事情により業務執行が出来なくなった場合、並びにそのような重要な役割を担い得る人材を確保できなかった場合、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルは、意思決定及び業務執行が特定の人材に依存することのないよう、取締役会や営業会議等において役員及び社員への情報共有・権限委譲を進め、組織的な経営執行体制を構築しております。

 

 ⑮人材育成に関わるリスク(発生可能性:高、特定時期なし、影響度:高)

 競合他社との人材獲得競争の激化により採用が計画どおりに進まなかった場合、人材の育成及び多種多様な人材が活躍できる就労環境の整備が順調に進まず、在職する人材の社外流出が生じた場合等には、労働力が不足し、労働生産性が低下する恐れがあり、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑯人権に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオル及びサプライチェーンにおいて、労働環境・安全衛生の悪化や人権侵害行為、特に強制労働や児童労働、ハラスメント、差別的行為など、関係者の人権を著しく傷つける行為が発生した場合には、伊澤タオルに対する顧客及び取引先の信用低下を招き、伊澤タオルの製品供給や販売体制が停止あるいは制限されることで、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオル、取引先を問わず伊澤タオルの影響を受けるすべての人の基本的人権を尊重し、伊澤タオルにおいては心身の健康や安心・安全、政治的自由の確保を最も重要な責務との考えのもと、企業行動指針・役職員行動規範を定めております。製品の供給元に対しては、伊澤タオルの考えを共有したことを宣言する供給元にのみ製品生産を許可しております。人権侵害に関する事象が発生した場合は、リスク・コンプライアンス委員会にて調査・審議を行う体制を整えております。

 

 ⑰クレーム・係争リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。伊澤タオルが事業活動を行うにあたっては、各種法令を理解し、社内規程等とあわせて遵守することに最善の努力をしておりますが、顧客及び取引先等から伊澤タオル製品についての不備等により、クレーム・係争等の対象となる可能性があります。これらのクレーム・係争等の発生は予測困難であり、その解決には相当の時間と費用を要する可能性があります。このようなクレーム・係争等が発生し、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑱反社会的勢力の排除に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず反社会的勢力と取引を行ってしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会の信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。伊澤タオルでは、不適切な取引先との間で取引関係を開始することを防止するため、東京都渋谷地区の特殊暴力防止対策協議会に加入することをはじめ、新規取引先との取引開始時に与信・信用調査、取引先の反社会的勢力との関係性や犯罪関与、不祥事等の情報について公知情報から確認を行っております。

 

 ⑲化学物質の管理に関わるリスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 意図せず禁止化学物質の混入が起きてしまう可能性があります。リスクが顕在化した場合、伊澤タオルに対する顧客、取引先及び社会からの信用低下を招き伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。消費者に健康被害があれば、訴訟の可能性があります。伊澤タオルでは、取引工場の不適切な化学物質管理を防止するため、各禁止物質を特定し、毎年1回の不使用宣言書の提出を求めております。また、遊離ホルマリン試験、特定芳香族アミン24種の検出試験を特定製品に行っております。また、ベビー製品を取り扱う一部工場については、包装作業スペースで遊離ホルマリンを検出する検知器を設備させ、作業前の確認を行っております。

 

 ⑳のれんの減損リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、2021年8月30日に旧伊澤タオル株式の100%を取得したことによりのれんを認識しております。その後、2022年3月1日に伊澤タオルを存続会社として旧伊澤タオル及びインタークラフト通商株式会社を吸収合併したことにより当該のれんを伊澤タオルの財務諸表に引き継いでおります。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、伊澤タオルの将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上する可能性があります。なお、当事業年度の財務諸表に計上したのれんの金額は3,325,405千円となっており、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、20年間の定額法により償却しております。当該リスクの対策として、経営成績の定期的なモニタリング、優秀な人材の採用・育成を進め、将来の収益性を向上させてまいりますが、これらの対策が計画通りに進まず当該のれんに係る減損損失を計上する場合は、伊澤タオルの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉑借入リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、金融機関を貸付人とする金銭消費貸借契約を締結し借入れを行っており、最近事業年度末の総資産額に占める有利子負債残高の割合は39.3%となっております。2023年8月に長期借入金の借換(リファイナンス)を行い利息削減に努めておりますが、当該借入は変動金利により行われているため、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉒借入金に係る財務制限条項(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、資金調達方法の一つとして金融機関と金銭消費貸借契約を締結し借入を行っており、株式会社福岡銀行をエージェント兼アレンジャーとする株式会社福岡銀行、株式会社みずほ銀行及び株式会社りそな銀行の3行によるシンジケートローンの契約金額3,755,000千円には、当期損益が2期連続して損失にならないこと、担保提供を行う場合は書面による事前承認が必要なこと等を確約する財務制限条項が付されています。万が一、伊澤タオルの業績が悪化し、これらの財務制限条項に抵触し、借入金の返済等を行わなければならない状況になった場合には、伊澤タオルのキャッシュ・フロー、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ㉓風評リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルや伊澤タオルの製品について何らかの否定的な風評が広まった場合、伊澤タオルや伊澤タオルの製品に対する信用や信頼が低下する可能性があります。伊澤タオルは品質管理規程、リスク・コンプライアンス基本規程などに基づきリスク発生の未然防止やリスク発生時の対応を行いますが、それらにも関わらず否定的な風評が広まった場合には、顧客離れが生じるなどし、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉔法令遵守リスク(発生可能性:低、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルは、景品表示法、家庭用品品質表示法、個人情報保護法、労働基準法、下請法等の様々な法的規制を受けております。伊澤タオルでは法令遵守に努めておりますが、何らかの法令違反により伊澤タオルの社会的な信用力が低下した場合及び伊澤タオルにとって不利な法的規制の改正が行われ伊澤タオルの事業戦略に影響を及ぼした場合は、伊澤タオルの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ㉕大株主(ファンド)について(発生可能性:中、特定時期なし、影響度:高)

 伊澤タオルはJAFCOが投資助言を行う2つのファンドから投資を受けており、本書提出日現在において、当該ファンドが伊澤タオルの筆頭株主となっております。当該ファンドは伊澤タオル株式の上場時において、保有する伊澤タオル株式の一部を売却する予定ですが、伊澤タオル株式の上場後においても伊澤タオル株式を一部保有することとなる見込みです。伊澤タオル株式の上場後においても、株主総会を通じて伊澤タオルの役員の選解任やその他株主の承認を必要とする事項について引き続き影響を与える等、伊澤タオルの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、伊澤タオル株式の上場後、当該ファンドが伊澤タオル株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、伊澤タオル株式の需給の悪化又はそのおそれにより、伊澤タオル株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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