オークファングループは、創業以来、膨大な売買データとAI技術を活用して流通の可視化・効率化を推進してまいりました。コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会のさまざまな「RE(再構築・再定義・再流通など)」を統合した唯一無二の流通インフラの構築を目指しています。
また、オークファングループの各サービスを利用するSmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー等のお客様を「Appreciator(アプリシエイター)」と定義しています。“Appreciate”には「真価を認める」「価値を高める」といった意味があり、オークファンは価値を見出し感謝できる人々=Appreciatorが活躍できる社会の実現を目指しています。
こうした理念のもと、オークファンは「BtoB取引市場のDX化」を中核戦略に掲げ、国内流通構造のデジタル化に取り組んでまいりました。国内のBtoB取引市場は約300兆円規模(※1)と推定され、そのうちEC化されていない取引は約200兆円に上ります。こうした巨大な未開拓領域のデジタル化は、創業当初から取り組んできた「データによる流通の可視化・効率化」という理念を発展させたものであり、現在の成長戦略の基盤を形成しています。
一方で、過去3年間はこの戦略をさらに発展させ、海外事業(主に中国)を新規事業・成長戦略の柱として展開してまいりました。Japan to Chinaでは義烏日本国家館・NETSEA CHINAを通じた日本商材の越境販売支援、China to Japanでは中国商品の展示会「大阪義烏マーケット」や「アリババ1688セレクション」の開催、NETSEA×アリババ1688の連携など、さまざまな新規施策に取り組んでまいりました。
これらの取り組みは市場開拓やネットワーク構築の面で一定の成果を得た一方、事業としての収益化には時間を要しており、オークファンは今後の方向性を見直しながら、より収益性の高い領域へのシフトを進めています
その中で、成果が具体的に現れ始めているのが、OEM自社ブランド販売「AP LAB(エーピーラボ)」とライブコマース「NETSEA MallLive(ネッシーモールライブ)」です。「AP LAB」は、中国の生産拠点でオークファン自らが工場を開拓・製造し、日本国内で販売を行うモデルであり、個人向け販売に加えて法人への卸も行うことから、Direct to Consumer(D2C)に加えBusiness(B)も含む「D2X(Direct to X)コマース」として位置づけています。
また「NETSEA MallLive」は、オークファンが自ら商品を仕入れ、TikTokなどのライブ配信を通じて販売するモデルで、将来的にはライバーや販売者への商材提供へと拡張する可能性を有しています。
今後は、このD2Xコマース領域を新たな成長ドライバーと位置づけ、収益性の高い事業ポートフォリオの確立を目指してまいります。
オークファングループは現在、従来のBtoB流通DXからD2Xコマースへの事業転換期にあり、「AP LAB」及び「NETSEA MallLive」への積極的な先行投資を進めています。これらの投資は短期的には収益を圧迫するものの、中長期的な事業拡大に向けた基盤づくりを目的としています。
※1 経済産業省2025年8月26日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
a.ソリューション事業
ソリューション事業は、データを基にAI技術を活用し商品価値の可視化・最適化等を推進するソリューションを提供しております。主なサービスとしてはオークファンが保有する流通相場データを活用した『aucfan.com(オークファンドットコム)』となり、主たる収益源は有料課金収入及びネット広告収入となります。その他、ネットショップ一元管理サービス『タテンポガイド』の提供、専門知識がなくても直感的に操作できるRPAツール『オークファンロボ』、副業・複業として物販ビジネスを行う事業主を対象とするスクール形式の副業支援サービス『good sellers(グッドセラーズ)』、Amazonセラー専用アプリ「Amacode(アマコード)」を提供しております。
なお、Amacode(アマコード)については収益性の改善が見込めない状態が続いたことから、事業の効率化及び収益構造の健全化を目的に、当該サービスを第三者へ譲渡し、2025年2月をもって事業から撤退いたしました。
なお、ソリューション事業における主要サービスの概要は以下の通りです。
ソリューション事業の主要サービス一覧
aucfan.comの商品情報及び価格情報についてはサイト開設から2025年9月末時点で、約700億件を超えるデータを蓄積しており、一般会員(無料会員)数は1,078,844人、有料会員数は31,328人に至っております。また直近3年間の一般会員数(無料会員数)、有料会員数(※1)及び毎年9月時点における有料会員1人あたりの平均月額課金額の年次推移は以下のとおりとなります。
※1 オークファンプレミアム会員、オークファンプロPlus会員、オークファンライト会員の合計にて算出
『aucfan.com』関連の一般会員数(無料会員数)、有料会員数、有料会員1人あたりの平均月額課金額の推移
プラットフォーム事業は、企業の在庫・滞留商品等の流通を支援しており、オンライン及びオフラインにて複数のマーケットプレイスを運営しております。主なサービスとしては、BtoB卸モール『NETSEA(ネッシー)』、滞留在庫・返品・型落ち品等の流動化支援を行う『NETSEAオークション(旧 ReValueBtoBモール)』、オフラインの展示・商談会事業『OSR(オーエスアール)展示商談会』等を提供しております。また、当連結会計年度よりOEM自社ブランド販売「AP LAB(エーピーラボ)」及びライブコマース「NETSEA MallLive」を成長ドライバーと位置付け、『D2Xコマース』として販売活動を開始しております。
より具体的には『NETSEA』においては、在庫を保有するメーカー・卸(以下、「サプライヤー」といいます。)と幅広い商品の仕入れニーズを持つ小売店・卸(以下、「バイヤー」といいます。)をオンライン上でマッチングさせ、既存流通網ではアプローチできなかった新たな販路の提供を行っております。主な収益モデルは、流通金額の8.5~10.5%程度の流通手数料、及びサプライヤーに対する月会費であります。
『NETSEAオークション』においては、滞留在庫・返品・型落ち品等、サプライヤーの持つ在庫をインターネット上でのクローズドなオークションサイトにて、リユース事業者を中心とするバイヤーに販売を行っております。主な収益モデルは、商品売買における販売収益であります。なお、NETSEAオークションについては、収益性及び市場環境を総合的に勘案した結果、今後の成長が見込めないと判断し、成長戦略領域への事業資源集中を目的として、2025年3月をもってサービスを終了いたしました。
『OSR(オーエスアール)展示商談会』においては、サプライヤーとバイヤーをオフラインでマッチングさせることにより、サプライヤーには卸売販売機会の提供、バイヤーには仕入れ機会の提供を行っております。主な収益モデルは、サプライヤーからの決済手数料数収入及びその出店料収入となります。
『D2Xコマース』においては、中国の工場・サプライヤーにて生産された商品を、日本国内のバイヤー及び消費者に向けて販売しております。主な収益モデルは、商品売買における販売収益であります。
直近3年間の『NETSEA』、『NETSEAオークション』及び『OSR』の流通額(※1)は以下のとおりとなります。
※1 NETSEA流通額は注文後のキャンセルを勘案した流通額にて計算
インキュベーション事業は、事業投資及び投資先企業の支援を通じて、オークファンが中長期にわたり競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的とした事業セグメントであります。主たる収益源は、営業投資有価証券の売却益、投資先企業へのコンサルティング収益となります。なお、当セグメントでは将来成長の基盤となる新規事業の開発等も実施しており、中長期の事業拡大に向け取り組んでいる海外事業においても当事業セグメントにて展開しております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
近年における国内のBtoB卸売市場は300兆円規模と推定(※1)されており、非常に大きな市場にも関わらずEC化率は未だ37.5%(EDI(※2)による取引を含む)と、オンライン化されていないBtoB市場は約200兆円あると考えられます。また、海外市場に目を向けると、BtoB卸売市場規模は数千兆円以上と想定されます。
オークファングループはこの課題に真正面から向き合い解決すべく、コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会の様々な「RE」を統合した唯一無二の再流通インフラを構築し、流通市場のDX化に取り組んでおります。
オークファングループは、オークファングループの各サービスを利用していただくSmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサーのお客様をAppreciator(アプリシエイター)と定義しております。Appreciateは「真価を認める、感謝する、面白く味わう、価値が上がる、買う」などの意味を持ちます。すなわちAppreciatorとは「真価を見出し、価値に感謝できる人」と考えており、Appreciatorの皆様が国境を越えて活躍し、自己実現ができるインフラを構築すべく事業を推進しております。
具体的には、創業来培った700億件を超える売買データとAI技術により商品の時価を可視化、価格と販路を最適化するソリューション事業、Appreciator(SmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー)を中心とした小売・流通業向けに流通を支援するプラットフォーム事業を展開しております。
※1 経済産業省2024年9月25日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
※2 電子的データ交換(Electronic Data Interchange)の略称。受注や発注、出荷や納品などの流通に関わる一連の取引を電子データでやりとりする仕組み
オークファングループが対処すべき課題は、次のとおりです。
① 卸売市場のDX化
オークファングループでは、オークション等価格比較メディア「オークファン(aucfan.com)」をはじめとするソリューション事業及びBtoBマーケットプレイス「NETSEA」をはじめとするプラットフォーム事業の提供により、卸売市場におけるDX化を含む市場の発展を推進してまいりましたが、なお、卸売市場におけるDX化の遅れを再認しており、その推進が急務となっています。
そのため、オークファングループでは、その強みがあるAppreciator(SmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー)向け事業への選択と集中を進め、更なるDX化の推進及び市場の発展のため、サービス及び利用者の拡大並びに利便性の向上を図ってまいります。
② オフライン卸売市場への進出
オークファンは、2022年4月よりオークファングループに加わったオーエスアールネット株式会社により、卸売市場におけるオンラインとオフラインの取引をシームレスにすることにより、オークファングループでのGMV(流通額)の成長、並びにBtoB卸売市場におけるDX化を推進しています。
さらにはオークファンの保有する売買データにオフラインの卸売データを取り込むことで、卸価格/小売価格、オンライン/オフラインの4象限において、最適な価格と販路の選択が可能になります。これにより、在庫流動化支援における流通インフラをデータ面でも強化することで、流通市場の拡大に取り組んでまいります。
③ 中長期の事業拡大に向けた海外BtoB卸売市場の開拓
オークファングループでは、これまで国内BtoB卸売市場を中心に取組んでおりましたが、中長期の事業拡大に向けては数千兆円規模以上と想定される海外BtoB卸売市場への進出が必要と考えております。
2022年6月より中国海南省に現地子会社「傲可凡(海南)网絡科技有限公司」を設立し、人口14億人以上の中国バイヤー、さらにはそこから世界各国への流通インフラ構築に向け現地調査を進め、海外向けサービスに着手いたしました。
2024年3月には中国サプライヤーが日本バイヤーに販売ができる展示会「日本東京義烏セレクション」、2024年8月には日本サプライヤーが中国バイヤーに販売ができる「義烏日本国家館」をオープンし、成長戦略を海外市場にシフトし、既存の国内事業で収益性の改善に取り組みつつ、中国を起点とした海外事業に積極的に投資をし、新たな流通市場を開拓してまいります。
④ システム技術・情報セキュリティの継続的な強化
オークファングループの事業は、インターネット上でのサイト運営を中心としており、サービス提供に係るシステムを安全・安定に稼働させることが重要な課題であると認識しております。そのため、利用者数増加に伴う負荷分散や利用者満足度の向上を目的とした新規サービス・機能の開発等に備え、引き続き設備の先行投資を継続的に行ってまいります。
⑤ 多様な売買データの整備・拡充
オークファングループが保有するネットオークション・ネットショッピングを中心とする10年以上の売買データは、分析・加工を経てオークファングループユーザに利用されております。これらのデータは個人・法人を問わず、利用者の増加とともに、その利用方法も多岐にわたってきております。オークファングループでは、これらのユーザニーズの多様化に応えられる分析ノウハウ・加工技術を加速度的に向上させるため、引き続き専門部署においてこれらのデータの整備を積極的に進めてまいります。
⑥ 内部管理統制機能の強化
オークファンは連結子会社である株式会社SynaBizにおいて、2022年9月期を含む複数事業年度にわたって不適切な取引及び不適切な会計処理が行われていた疑念があることを認識し、取引内容の詳細及び影響額等の事実関係の確認等を目的として、外部の専門家により構成される特別調査委員会を設置し、調査を実施いたしました。2023年1月13日付で受領した特別調査委員会からの調査報告書の内容を踏まえ、2019年9月期から2022年9月期第3四半期における有価証券報告書等の訂正報告書を提出するとともに、過年度の決算短信等の訂正を行っております。
オークファンは特別調査委員会の調査結果及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、具体的な再発防止策を2023年3月8日に公表いたしました。再発防止策はもれなく実行しておりますが、適正な内部統制の整備及び運用のさらなる強化に取り組み、内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図るため、引き続き再発防止に努め、上場企業に相応しいコンプライアンス体制の維持・強化を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
オークファングループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、オークファンの株式に関する投資判断は、本項及び本書の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在においてオークファンが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
オークファングループは、インターネットを活用したEC関連市場及びインターネットメディア事業を主たる事業領域としていることから、インターネットの急激な普及に伴う弊害の発生や利用に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因等によって、インターネット市場環境の変化があった場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、オークファンはヤフー株式会社等が運営するインターネットオークション市場の商品情報及び価格情報の提供をユーザー向けに行っており、課金による収入を主たる事業としております。したがって、インターネットオークション市場運営者の動向によりオークファンの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
インターネット業界は、技術革新や顧客ニーズの変化のサイクルが極めて早いことが特徴の一つであり、新たなテクノロジーを基盤としたサービスの新規参入が相次いで行われております。オークファングループは、このような急速に変化する環境に柔軟に対応すべく、オープンソースを含む先端的なテクノロジーの知見やノウハウの蓄積、更には高度な技能を習得した優秀な技術者の採用を積極的に推進していく方針であります。
しかしながら、先端的なテクノロジーに関する知見やノウハウの蓄積、技術者の獲得に困難が生じる等、技術革新に関する適切な対応が遅れ、オークファングループの技術的優位性やサービス競争力の低下を招いた場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、複数のマーケットプレイスの運営をしており、主たる収益はマーケットプレイスの収入であります。2024年9月期における売上高(4,840,369千円)に占める比率は34.4%(1,663,164千円)であり、マーケットプレイス収入への依存度が高い状況にあります。今後、新たな法的規制の導入や予期せぬ事象の発生等により、サイトの利便性の低下による利用者数の減少や、サイト運営が困難となった場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、利用者のニーズに対応するため、オークファングループが運営する各サイトの機能の拡充を進めております。
しかしながら、今後、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの的確な把握が困難となり、十分な機能の拡充ができず利用者に対する訴求力が低下した場合には、サイト利用者数の減少により、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループが運営するサービスの利用者の多くは、特定の検索エンジンからの集客、又はインターネット広告からの訪問であり、今後も検索エンジンからの集客施策及びインターネット広告の配信を実施していく予定です。
しかしながら、検索結果を表示する検索エンジンのアルゴリズムが大幅に変更される等の事象が発生した場合、検索エンジンからのユーザー集客が減少すること及び適切なインターネット広告の配信が出来なくなる可能性が発生し、これらに対応するため追加的な費用等の発生やオークファングループが運営する各サイトへの集客数が減少し、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループの課金サービスについては、その利用料金の回収を回収代行業者に委託しております。オークファンは特定の回収代行業者に依存しているわけではありませんが、特にGMOペイメントゲートウェイ株式会社への委託が大きく、売上に占める割合も高くなっているため、今後取引条件等に変更があった場合、委託先のシステムトラブルにより決済に支障が生じた場合、委託先の経営状況や財政状態が悪化した場合、その他何らかの理由により委託先との取引関係が継続できない場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
『aucfan.com』において利用者に提供している価格等の商品情報及び価格情報は、各ECサイトから公開されている商品情報及び価格情報を整理統合し、統計学的補正を施したものです。オークファンでは、各ECサイトとは良好な関係を築いており本書提出日現在オークファンとの関係において問題はないと認識しておりますが、今後、各ECサイトの戦略方針の変更等何らかの理由により商品情報及び価格情報の取得が困難になる場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、インターネットメディア事業やEC事業を展開しておりますが、当該分野においては、大手企業を含む多くの企業が事業展開していることもあり、競合が現れる可能性があります。今後、十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 海外の事業展開について
オークファングループは、中国を中心とした海外BtoB卸市場の開拓及び越境ECプラットフォーマーサービスの構築に取り組んでおり、現時点では中国における事業展開を計画・実行しております。今後はサービスを段階的に実施するとともに、日本及び中国の双方向での卸商品の流通を促進していく計画となっております。
しかしながら、各国の政治的・経済的要因により、輸出入管理・投資規制・収益の本国送金規制・移転価格税制等に関する予期できない法律・規制の変更等のリスクに直面した場合、オークファングループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループのサービス提供では、サーバーを経由してオークファングループが運営するサイトの利用者にサイト機能やサービスを提供しております。また、サーバー運用に際しては、国内大手データセンターへホスティングを中心とした業務を外部に委託するとともに、クラウド上のサーバーを併用しております。
しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウィルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因によりサーバー及びシステムが正常に稼働できなくなった場合、あるいはオークファングループが過去に蓄積してきた商品情報及び価格情報が消失した場合、オークファングループのサービスが停止する可能性があります。
オークファングループでは上記のような場合に備え、オークファン内においても商品情報及び価格情報を保存しており、オークファン及びデータセンターで保存することで対策を図っております。
オークファングループでは上記のような対策を行っておりますが、それにもかかわらず何らかのシステム障害・通信トラブルによりオークファングループのサービスが停止した場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、今後の利用者数及びアクセス数の拡大に備え、継続的なサーバー等のシステムインフラへの設備投資が必要であると認識しております。設備投資によりシステムインフラを増加したものの、想定していた利用者数及びアクセス数を下回った場合には、稼働率の低下となり、減価償却費等の費用の増加を吸収できず、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、インターネット上の事業展開において各種法的規制等を受けており、その主な内容は以下のとおりであります。
同法におけるアクセス管理者として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。
営利団体等が、個人(送信に同意した者等を除く。)に対し、広告・宣伝の手段として電子メールを送信する場合に、一定の事項を表示する義務等が課されております。オークファングループは、会員向けメールマガジン等の配信においては、その送信につき事前に同意した会員等に対してのみ配信する方針を取っております。
オークファングループの事業に関わる法的規制として、消費者保護に関して「特定商取引に関する法律」があり、規制を受けております。
同法における関係事業者の責務として、青少年有害情報の閲覧をする機会をできるだけ少なくするための措置を講ずるとともに、青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得に資するための措置を講ずるよう努めることが課せられております。
上記以外にも、一般消費者を対象とした「消費者契約法」の適用を受けるほか、有料会員の募集及び広告の取扱いに際して「不当景品類及び不当表示防止法」の適用を受けております。
近年、インターネット上のトラブル等への対応として、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されている状況にあり、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等による規制や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、オークファングループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、事業運営に際して、オークファングループのサービスを利用する会員にIDの登録を依頼しており、オークファングループのデータベースサーバーには、個人情報がデータとして蓄積されております。
これらの情報については、オークファングループにおいて守秘義務があります。このためオークファンにおいては個人情報の保護の徹底を図るべく、個人情報に関する個人情報管理基本規程を作成し、オークファンが取得・保有する個人情報の取扱方法、個人情報データベースへのアクセス制限及びアクセスログの管理について定めるとともにISMSの取得を行うなど、個人情報の漏出を防止するための方策を実施しております。具体的には、オークファンが知り得た情報については、オークファンのシステム部門を中心に、データへアクセスできる人数の制限等の漏洩防止策が講じられております。
しかしながら、オークファンが実施している上記方策にもかかわらず、オークファンからの個人情報の漏出を永久かつ完全に防止できるという保証はありません。
今後、オークファングループの保有する個人情報データベースへの不正侵入や人為的ミス等を原因として、オークファングループが保有する個人情報が万が一社外に漏出した場合には、オークファングループの風評の低下によるオークファングループを経由した売買件数及び会員数の減少、当該個人からの損害賠償請求等を招く可能性があり、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループは、知的財産権の保護をコンプライアンスの観点から重要な課題であると認識しております。
オークファンでは管理部門である経営管理部により、知的財産権の管理体制を強化しておりますが、オークファングループの知的財産権が侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用が発生する等、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、オークファングループの属する市場がさらに成長し、ITの進展とあいまって、事業活動が複雑多様化するにつれ、競合も進み、知的財産権をめぐる紛争件数が増加する可能性があります。このような場合、オークファングループが第三者の知的財産権等を侵害したことによる損害賠償請求や差止請求、又はオークファングループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファン及びオークファン連結完全子会社において、複数事業年度に渡って不適切な取引及び不適切な会計処理が行われていたことが判明しました。そのためオークファンは、調査を行った特別調査委員会からの提言を踏まえ、再発防止策を策定し、2023年3月8日付で「再発防止策及び関係者の処分に関するお知らせ」を公表しております。公表しました再発防止策については既に実行しております。今後も上場企業に相応しいコンプライアンス体制の構築を図り、内部統制体制の強化に努めてまいります。
ただし、これらの再発防止策の着実な実行及びコンプライアンス体制の構築・強化が適切になされない場合には、オークファングループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、その他内部統制の整備上の欠陥や運用上の認識不足等の不備により財務報告等に重大な誤りが生じた場合にも、オークファンの信用が失墜すると共に、オークファングループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
オークファングループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であります。新入社員及び中途入社社員に対する研修の実施をはじめ、リーダー層となる中堅社員への幹部教育を通じ、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努めております。また選択的時差出勤制度やリモートワーク制度など柔軟な働き方を積極的に活用できる風土を醸成するとともに、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員がオークファンの事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたし、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファン代表取締役である武永修一は、事業の立案や実行等会社運営において重要な役割を果たしております。オークファングループといたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏がオークファンの業務を執行することが困難になった場合には、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファンの調達資金の使途については、主に運営するBtoBサイトにおける仕入れ、プロモーション活動等による広告宣伝費、データ・ユーザー数増加のためのサーバー機器等の増設、サイト機能向上のためのソフトウエア開発、及び事業の拡大にかかる人材採用費等に充当する計画となっております。しかしながら、インターネット関連業界その他事業環境の変化に対応するために、調達した資金が計画どおり使用されない可能性があります。また、計画どおりに使用された場合でも、想定どおりの効果を得られず、オークファングループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
オークファンでは、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、オークファンは本書提出日現在、成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来2024年9月期まで無配当としてまいりました。
現在は内部留保の充実に努めておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を実施する方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
オークファングループは、オークファン役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与する場合がございます。
これらの新株予約権が行使された場合には、オークファングループの1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、オークファングループでは今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
また、2019年11月28日開催の取締役会において、オークファン取締役(社外取締役を除く)、オークファン執行役員及び従業員並びにオークファン子会社の取締役、執行役員及び従業員に対して譲渡制限付株式報酬制度を導入することを決議いたしました。
譲渡制限付株式報酬制度は、現時点において株式を割当てておりませんが、これらの株式が新株式発行により付与された場合、ストックオプション制度と同様にオークファンの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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