プリモグローバルホールディングス(367a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


プリモグローバルホールディングス(367a)の株価チャート プリモグローバルホールディングス(367a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

プリモグローバルホールディングスグループはプリモグローバルホールディングス、連結子会社6社(プリモ・ジャパン株式会社、Primo Diamond Shanghai Trading Co.,Ltd.、Primo Diamond Taiwan Inc.、Primo Diamond Hong Kong Ltd.、Primo Diamond Singapore Pte.Ltd.、Primo Israel Diamonds Ltd.)、持分法適用会社1社(Kuno Primo Co.,Ltd.)の計8社で構成されております。持分法適用会社を除くプリモグローバルホールディングスグループの事業は「国内事業」と「海外事業」の2つのセグメントに区分しており、各々ブライダルジュエリーの販売と仕入を行っております。プリモグローバルホールディングスグループは、「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、ブライダルジュエリーという「商品」を販売することにとどまらず、お客様の「おもい」に寄り添い、一生の記念として「かたち」にすることを事業の柱としております。ブライダルジュエリーは主に婚約指輪と結婚指輪で構成されますが、いずれも人生において重要な節目となる結婚の記念品であることに加えて、高額な商品であるため、多くのお客様は店舗に足を運び、デザインや着け心地、予算等を十分に検討した上で購入されます。そのためプリモグローバルホールディングスグループでは、2025年4月末現在、日本国内において87店舗(I-PRIMO 72店舗、LAZARE DIAMOND 15店舗)、海外においては台湾16店舗(I-PRIMO 11店舗、STAR JEWELRY 2店舗、K.UNO 3店舗)、香港5店舗(すべてI-PRIMO)、中国本土24店舗(I-PRIMO 22店舗、STAR JEWELRY 2店舗)、シンガポール2店舗(すべてI-PRIMO)の合計134店舗を運営しております。

 

(1) 展開ブランドについて

プリモグローバルホールディングスグループには、自社ブランドの「I-PRIMO(アイプリモ)」と「LAZARE DIAMOND(ラザールダイヤモンド)」、提携ブランドの「K.UNO(ケイ・ウノ)」と「STAR JEWELRY(スタージュエリー)」の4つの取り扱いブランドがありますが、ブランドイメージや商品コンセプト、販売方法、提供価格や各種サービスをそれぞれ差別化することにより、結婚を控えたお客様のさまざまなご要望に対して幅広くアプローチを行っております。

「I-PRIMO」はプリモグローバルホールディングスグループを代表するブライダルリングのオリジナルブランドとして、2025年4月末現在、国内外で112店舗を展開しております。神話や星座をモチーフにしたデザインや、和のテイストを取り込んだデザイン、ユニセックスなデザインなど、お客様がお求めの機能や特徴に応じた商品を展開し、一生の記念品にふさわしい品質と丁寧な接客により、幅広いお客様にご成約いただいております。

「LAZARE DIAMOND」は“世界三大カッターズブランド”のひとつに数えられる米国ニューヨーク発祥のダイヤモンドブランドであり、プリモグローバルホールディングスグループが日本国内における商標権を取得し、ブライダルジュエリー専門のブティックとして、2025年4月末現在、15店舗を展開しているほか、全国の百貨店や小売店にも商品を供給しております。「LAZARE DIAMOND」はダイヤモンドが理想的に輝くプロポーションである「アイディアルメイク」のダイヤモンドを使用した商品を展開し、外資系ブランドを比較検討されているお客様やダイヤモンドにこだわりのあるお客様にご成約いただいております。集客方法については、オンライン・オフライン双方での各種広告施策や、結婚やプロポーズの素晴らしさを発信する自社運営ウェブサイト、PRイベント等を通じてブランド力を強化し、認知度を高めて集客力の向上に努めております。また、日本全国のブライダル企業(婚礼施設やブライダル関連企業等)との提携により、お客様を相互に紹介する集客基盤を全国規模で確立しております。

提携ブランドである「K.UNO」は、オーダーメイドを主軸にジュエリーや時計でお客様の想いをカタチにするブランドであり、2019年4月にプリモグローバルホールディングスの連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社Kuno Primo Co.,Ltd.を設立し、2025年4月末現在、台湾で3店舗を運営しております。

もう1つの提携ブランドである「STAR JEWELRY」は、「お客様の人生そのものを“輝かせ”“幸せな気持ち” をお届けする」をブランドコンセプトとし、2022年11月に株式会社スタージュエリーブティックスと海外展開に関する業務提携契約を締結し、2025年4月末現在、中国本土で2店舗、台湾で2店舗を運営しております。

 

(2) プリモグローバルホールディングスグループの特徴

プリモグローバルホールディングスグループの主要な商材であるブライダルジュエリーは、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであり、お客様にとっては、一生に一度の大切なお買い物であることから、情緒的価値を求める傾向にあるとプリモグローバルホールディングスグループは考えております。このお客様の特徴を踏まえ、プリモグローバルホールディングスグループは以下3点をValue Propositionとして事業を展開しております。

■ブライダルジュエリー専門店

プリモグローバルホールディングスグループは、ブライダルジュエリーに特化したブランドを展開し、専門店ならではの豊富なデザインと幅広い価格帯の商品をご用意しています。高価で貴いブライダルジュエリーは、多くのお客様が「どのように選んだらよいか」悩むもの。商品はもちろん、お客様一人一人にあったブライダルジュエリー専門店ならではのサービスに、多くのお客様からご支持をいただいております。

■パーソナルサポート

プリモグローバルホールディングスグループでは、一生身につけていただく商品の提案や、お客様のご要望に沿ったパーソナルな対応ができるよう、従業員の育成に注力しております。プリモグローバルホールディングスグループ独自の人財育成プログラムである「プリモカレッジ」では、入社後10年以上にわたって継続的な指導を行い、「マインド(心・気持ち)」「ナレッジ(知識)」「スキル(技術)」の3つの柱に沿って能力の向上を図ることで、従業員が質の高い接客サービスを等しく提供し、効率的な店舗運営を行うことができるよう努めております。また、プリモグローバルホールディングスグループのビジネスモデルにおいては、接客経験が豊富でお客様の対応に長けた従業員が果たす役割が大きいため、従業員の9割以上を占める女性が長期的に活躍できる社内環境を整備し、勤続年数の伸長を目指しております。

■セレクトオーダースタイル

プリモグローバルホールディングスグループの「I-PRIMO」と「LAZARE DIAMOND」においては、お客様のご要望を丁寧にお伺いした上で、様々なリングデザインの中から適切なご提案を行い、ダイヤモンドのグレードや刻印の有無等のご希望を反映させる「セレクトオーダー」形式でブライダルジュエリーを販売しております。お客様のご希望を反映した「世界にひとつのリング」として、ご注文いただいてから生産・加工を始めるため、完成品在庫を極力持たないビジネスモデルとして事業を展開しており、在庫回転率の維持・向上を図っております。リング本体の製造に関しては外注生産する一方、一部のリング加工やアフターメンテナンスを内製化することで、高い品質を保ちながら、多品種を効率的に取り扱う体制を構築しております。また、ダイヤモンドに関しては、複数の仕入れ先から安定的に調達するルートを確立しております。

 

プリモグローバルホールディングスグループの海外事業においては、2007年の台湾進出を皮切りに順調に業績を拡大しております。お客様一人一人のご要望をお伺いする高い接客力が必要とされる「セレクトオーダー」形式のビジネスモデルでは、事業の根幹を担う人財育成に多くの時間と先行投資が必要とされますが、2007年当初より海外の店舗網の拡大と人財育成を行い、海外市場において着実に収益を上げていることは、プリモグローバルホールディングスグループの成長戦略において最も強力な差異化要因であります。商品の品質や日本流のきめ細やかな接客サービスを強みとし、中国本土・東南アジアを中心に着実に出店を進め、これまでに育成した人財を各事業所間でグローバルに登用する取り組みを通じて、各事業所の収益力、ひいてはグループ全体の経営力を高めております。

 

(3) 「I-PRIMO」の特徴

プリモグローバルホールディングスグループを代表するオリジナルブランドである「I-PRIMO」は、お客様一人一人が理想の指輪に出会うためのセレクトオーダーシステムを採用し、品質にもこだわっております。さらに、生涯メンテナンスサービスを提供し、安心してご購入いただけるサービスや、全国47都道府県・72店舗展開でブライダルジュエリーを提供*しており、お気軽に来店していただける体制も備えております。

*2025年4月末現在、「I-PRIMO」店舗は島根県に出店していないため、委託販売方式で展開しております。

 

 


 

■Personalize~理想の指輪に出会う~

「I-PRIMO」は、独自のメソッドである 「パーソナルハンド診断®」*により、お客様の大切なブライダルリング選びをサポートしております。また、200種類以上のデザインからお好きなデザインを選んでいただき、リングの素材やダイヤモンド、刻印等をセレクトできるシステム(セレクトオーダーシステム)を採用しております。

 

 


 

*「パーソナルハンド診断®」は、プリモグローバルホールディングスグループのご成約実績データに基づいた「I-PRIMO」独自のメソッドです。

 

■Quality~品質へのこだわり~

「I-PRIMO」は、ダイヤモンドの品質に厳しい基準を設けており、エンゲージリングのセンターダイヤモンドだけでなく、直径1mm以下のメレダイヤモンドまで、徹底して品質にこだわっております。ダイヤモンドだけでなく、日常使いしやすいように、品質工学の専門家とリングを共同開発し、着け心地や、強度にもこだわっております。

 


 

 

プリモグローバルホールディングスグループの事業系統図は以下のとおりであります。


 

(注)1.Primo Israel Diamonds Ltd.は現在清算申請中であります。

2.Kuno Primo Co.,Ltd.はプリモグローバルホールディングスの持分法適用会社であります。

 


有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてプリモグローバルホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1) 企業理念

プリモグローバルホールディングスグループは「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、一組でも多くのお客様の幸せのお手伝いをすべく、2025年4月末現在において、ブライダルジュエリー専門店としては有数の規模である134店舗をグローバル展開(国内87店舗、海外47店舗)しております。

 

〈企業理念〉

「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」

 

Share The Moment

喜びの瞬間を、永遠の記憶に

 

人生に訪れる特別なできごとの数々。

その喜びを、ともに分かちあうことから私たちは始めたいと思います。

響きあう気持ちは、最高の幸せとなって。

やがて、永遠の思い出に変わっていく。

それをいつも信じているから。

私たちは、プリモグローバルホールディングスです。

 

(2) 経営環境・経営戦略

<経営環境>

ブライダルジュエリー市場は「ジュエリー市場」と「ブライダル市場」が重なり合う形で存在しております。嗜好品としての要素が強いファッションジュエリーに比べて、ブライダルジュエリーは結婚というライフイベントと連動する必需品としての側面が強く、矢野経済研究所が発行する『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』によると、婚約指輪、結婚指輪の取得率は双方ともに近年は安定維持しております。

 

◆取得率推移

婚約指輪取得率

結婚指輪取得率

2020年

58.8%

94.8%

2021年

59.3%

96.9%

2022年

58.2%

97.3%

(2023年速報)

58.1%

98.6%

(2024年予測)

58.9%

98.3%

 

※出所:矢野経済研究所『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』

 

しかしながら、国内市場においては、少子化に起因する婚姻組数の継続的減少や、同業他社との競争の激化や新規参入企業の影響も受けていることから、なお一層の経営努力が必要であります。一方、若年人口が多く、経済発展が著しいアジアを中心とした海外市場においては、日本の商品・サービスに対する関心や信頼が高く、日本ブランドが受け入れられ易い市場であるため、積極的に進出・出店を進めており、国内競合企業に先行してグローバルブランドとしての地位を確立し、先行者利益を獲得することで、プリモグローバルホールディングスグループのさらなる成長の実現を目指しております。

  

<経営戦略>

プリモグローバルホールディングスグループの主要な商材である婚約指輪及び結婚指輪は、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであるため、記念の品にふさわしい品質やお客様一人一人の気持ちに寄り添うきめ細やかな接客サービスを通じて、オンリーワンの商品を提供することが重要であります。そのため、プリモグローバルホールディングスグループでは、2025年8月期から2027年8月期の3か年にわたる新中期経営計画を策定し、国内、海外の市場別に以下の成長戦略を掲げております。

 

■国内市場

国内市場においては、「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」の両ブランドを展開しており、それぞれのブランド価値と顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。具体的には、人財教育や店舗への投資、新商品・サービスの開発を継続して行います。また、お客様に人生の重要な節目で選ばれるブランドとして長く愛されるよう、アニバーサリージュエリー商品の充実やお客様とのコミュニケーション強化を進めてまいります。

■海外市場

プリモグローバルホールディングスグループは、「I-PRIMO」日本で培ったブランド・商品・パーソナルサポートをアジアにおいても活かし、各市場のお客様から高い評価をいただいております。加えて、プリモグローバルホールディングスグループは独自の海外展開ノウハウを活用して「K.UNO」「STAR JEWELRY」の海外市場進出において、ライセンスを受けて店舗展開しております。

海外市場においては、①各市場における「I-PRIMO」のブランド認知・価値の向上、②各市場のお客様のニーズに応じた商品ラインナップ・サービスの開発、販売・価格・マーケティング戦略の実行、③中国本土や東南アジアといった出店余地のある市場における出店の推進、④各市場ローカル人財のグローバル登用、といった取組を進めてまいります。

 


*1 店舗数は、2025年4月30日時点

*2 プリモグローバルホールディングスの連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会

社Kuno Primo Co.,Ltd.の3店舗

 

(3) 目標とする経営指標

プリモグローバルホールディングスグループは、中長期的な企業価値の向上を達成するために、売上収益及び事業利益を重要な指標としており、収益性を意識しながらプリモグローバルホールディングスグループの拡大、成長を目指しております。

 

(4) 優先的に対処すべき課題

① 国内事業の安定成長

プリモグローバルホールディングスグループ全体における日本国内事業の重要性は依然として高く、安定的な事業運営と継続的な成長が重要であります。既存店売上が前年を超える水準を目指し、これを維持するため、以下の取り組みを進めてまいります。

 

a.マーケティング活動のさらなる進化

プリモグローバルホールディングスグループはこれまで、ウェブ広告、ブライダル専門雑誌、テレビCMなどの広告宣伝活動や、イベントやキャンペーン等のPR活動、さらに全国各地の婚礼施設や専門店等との顧客紹介制度等、さまざまな手段で結婚を控えたお客様にアプローチしてまいりました。

一般的にブライダルジュエリーは「一生の記念として購入する必需品」であり「購入期間が明確に定まっている」という特徴があります。またお客様にとっては「一生身につけるので慎重に選びたい」「人と同じものは嫌だ」「特別な購入体験をしたい」などの気持ちが働くため、自ら能動的に情報を調べ、複数ブランドをじっくり比較検討することが一般的であります。このため、マーケティング活動においてはこうしたブライダルジュエリー市場におけるお客様特有のニーズをしっかり汲み取り、実来店につながる広告宣伝や販売促進を実行することが肝要であります。しかしながら昨今、特にデジタルマーケティングにおいては新技術開発のスピードが非常に速く、効果的な施策を実行するにあたっては高い専門性と先見性が求められます。

 

今後は自社内においてお客様の多様なニーズに応えられる専門的知見を有するバランスの取れた社員を組織化するとともに、精度と質の両面で成果創出を図り、ブランド価値を向上することで集客力をさらに強化してまいります。

またプリモグローバルホールディングスグループでは、ご購入いただいたお客様のクチコミにも高い集客効果が認められるという考えのもと、接客サービスのさらなる向上を図りつつ、お客様満足度について数値管理をしており、今後もこれを継続的に行ってまいります。

 

b.店舗開発への積極的な投資

プリモグローバルホールディングスグループは、全国の政令指定都市ならびに主要都市において、有数のシェアを獲得しております。国内事業の安定的な成長は、プリモグローバルホールディングスグループ全体にとって引き続き重要な経営課題であるため、今後は人口動態の変化にきめ細やかに対応すべく、未出店地域での委託事業展開など、新たな収益モデルの確立に力を入れてまいります。同時に、各エリア・各都市における市場環境の変化にも絶えず目を配り、戦略的に店舗を移転改装することにより既存店の魅力を高め、集客力の向上を目指します。なお、これらの新店及び移転改装の店舗開発に際しては、投資基準を明確にし、取締役会での承認を要する手順を構築しており、これを忠実に実行してまいります。

 

c.商品施策

プリモグローバルホールディングスグループは、ブライダルジュエリーの専門店として、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、店頭にて200種類以上のデザインを展開し、「セレクトオーダー」形式で商品を提供しております。

今後もトレンドの変化やお客様の新たなニーズなどに柔軟に対応しながら、絶えず商品ラインナップの刷新を図ってまいります。また、プリモグローバルホールディングスグループの国内・海外における成長に伴い商品調達力もより一層高まっているため、適正な価格設定を行いつつ、収益性の向上にも努めてまいります。

さらに、店頭においては、ブランドの世界観を表現する店内レイアウトや商品を魅力的に見せるための専用什器を開発し、タブレット端末を使っての商品デモンストレーション等、ご来店されたお客様が目にするすべての項目についても品質にこだわり、さらに強化してまいります。

 

② グローバルビジネスの加速と進化

プリモグローバルホールディングスグループでは、2007年5月に初の海外進出先として台湾事業を開始して以来、順調に海外事業を拡大しております。

プリモグローバルホールディングスグループの高品質なブライダルジュエリーと、日本流のきめ細やかな接客サービスは、海外のお客様に支持されるポイントであり、これにより海外においても日本と同水準の品質と接客サービスで商品を販売し、現地競合他社との差別化が出来ております。結果として台湾及び2011年9月に進出した香港、2015年11月に進出した中国本土においては、いずれも1号店の開業から3年目には事業の黒字化を達成致しました。また、2022年11月には今後の東南アジア進出を見据え、シンガポールに1号店を新規出店し、現在2店舗を運営しております。

さらに、マルチブランド展開を進めるため、2019年4月に台湾市場においてPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社「Kuno Primo Co.,Ltd.」を設立し、同年8月に1号店を新規出店し、現在3店舗を運営しております。また、2022年11月には株式会社スタージュエリーブティックスと海外市場における業務提携契約を締結し、2023年5月に中国本土1号店、同年9月に台湾1号店を新規出店し、現在中国本土2店舗、台湾2店舗を運営しております。

今後もプリモグローバルホールディングスグループが持続的な成長を成し遂げるためには、「共感型」「モノからコトへ」の成熟した消費傾向が見込まれる当地において、マーケットシェアを拡大させていくことが重要であります。地域特性や消費者行動を反映させた各種マーケティング活動のローカリゼーションを進めることにより、ブライダルジュエリー専門店としての認知度を高め、ブランド価値を向上させてまいります。また、海外事業の発展とともにそれを支える組織力の強化が不可欠であるため、有能な人財を全体最適の視点で採用・育成し、グローバルで配置してまいります。

 

 

■プリモグローバルホールディングスグループが運営する海外店舗数の推移


注: 店舗数は各年の12月末時点で記載しており、その時点で退店が見込まれていた店舗を控除しております。

 

③ 人財育成、組織力の強化

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様に「一生の記念となるお買い物」を提供し満足していただく上で、最も重要な差異化要素は「接客力=人財」であるという考え方に基づき、「採用」「教育」「評価」及び「配置」の4つの軸で人財育成、ひいては組織力強化の取り組みを行ってまいりました。

特に日本の新卒採用では例年は一人当たり3回の面接を実施し、WEBを活用したオンライン面接を取り入れながら、人物重視かつ多様な角度から厳選するなど、優秀な人財の確保に努めております。

「教育」について、日本では入社後10年間にわたる独自の教育プログラム「プリモカレッジ」のもと、職位ごとに設定されたコンピテンシーを明示しており、社員が自発的に能力開発を目指せるような体制を構築しております。また、販売力強化のため、国内外各エリアに配備しているセールストレーナーがOJTとしてロールプレイング研修を実施しているほか、一般社団法人日本ジュエリー協会が主催する「ジュエリーコーディネーター検定」の3級取得を推奨しております。

「評価」については、すべての社員が生き生きとした将来像を描けるよう、職位に応じたコンピテンシーに基づく評価制度を取り入れており、社会情勢、労働環境、勤労者意識の変化に合わせて制度を定期的に見直しております。また、モチベーションの向上につながるインセンティブを取り入れるほか、個人だけではなくチーム(店舗)単位の仕組みを展開するなど、協調性を育み、互いに磨き合える、働きやすい環境づくりを目指しております。

「配置」については、社員一人一人のライフスタイルや多様な価値観に対応できるよう、時短勤務制度や、販売専門職としてのキャリアパスを用意するなど、職種の選択機会を設けております。また、各国事業所間で人財を積極的に交流させることにより、さまざまな知見やノウハウをグループ内で共有するだけでなく、それらを昇華させて互いに高め合い、結果として新規エリアや新規市場への事業展開を担うバランスの取れたグローバル人財を継続的に育成・輩出し、プリモグローバルホールディングスグループ全体の組織力強化を図ることにも注力しております。

こうした各種取り組みは、人件費のコスト上昇の要因ともなる可能性がありますが、プリモグローバルホールディングスグループのビジネスモデルにおいては、経験を積み、接客に長けたベテラン社員が果たす役割は大きく、店長及び管理職のマネジメント力の向上等に継続して取り組むことで、社員一人一人の業務生産性を向上させ、激化する市場環境に対応できる強固な組織体制の実現を目指しております。

 

④ 生涯顧客化への挑戦

プリモグローバルホールディングスグループでご購入いただいたお客様の情報を有効に活用し、結婚を起点としたお客様との関係性を生涯にわたって構築すべく、国内ではメンバーシッププログラム「I-PRIMO Membership」「My LAZARE」を用意し、アフターサービスの充実や、人生の節目の記念日に手にとっていただけるアニバーサリージュエリーの開発・販売を進めております。また、2018年からはお客様とのコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントと連携するサービスを導入し、双方向型のコミュニケーションを通じてお客様とのリレーション強化に努めております。

情報技術の発展とともに購買スタイルが変化する中、日本国内においては、すでに「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」専用のオンラインショップでの販売を通じて、オムニチャネル化の基盤を構築しております。

プリモグローバルホールディングスグループにおいても取扱商材を拡大し、オンライン・オフライン双方においてお客様との接点を増やし、結果として「生涯にわたって愛されるブランド」として、お客様と継続的な関係性を構築することを目指しております。

 

 

⑤ 財務基盤の安定化

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2024年8月期末時点での連結総資産額に占める借入金額割合は33.8%と高く、金利動向に大きな影響を受ける財務体質となっております。

今後の継続的な成長のためにも強固な財政基盤の構築が必要と考えており、十分な手元流動性の確保に努めることや、中長期的には収益構造の改善を行うことで、財政基盤の安定化を図っております。

 

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてプリモグローバルホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1) 企業理念

プリモグローバルホールディングスグループは「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、一組でも多くのお客様の幸せのお手伝いをすべく、2025年4月末現在において、ブライダルジュエリー専門店としては有数の規模である134店舗をグローバル展開(国内87店舗、海外47店舗)しております。

 

〈企業理念〉

「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」

 

Share The Moment

喜びの瞬間を、永遠の記憶に

 

人生に訪れる特別なできごとの数々。

その喜びを、ともに分かちあうことから私たちは始めたいと思います。

響きあう気持ちは、最高の幸せとなって。

やがて、永遠の思い出に変わっていく。

それをいつも信じているから。

私たちは、プリモグローバルホールディングスです。

 

(2) 経営環境・経営戦略

<経営環境>

ブライダルジュエリー市場は「ジュエリー市場」と「ブライダル市場」が重なり合う形で存在しております。嗜好品としての要素が強いファッションジュエリーに比べて、ブライダルジュエリーは結婚というライフイベントと連動する必需品としての側面が強く、矢野経済研究所が発行する『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』によると、婚約指輪、結婚指輪の取得率は双方ともに近年は安定維持しております。

 

◆取得率推移

婚約指輪取得率

結婚指輪取得率

2020年

58.8%

94.8%

2021年

59.3%

96.9%

2022年

58.2%

97.3%

(2023年速報)

58.1%

98.6%

(2024年予測)

58.9%

98.3%

 

※出所:矢野経済研究所『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』

 

しかしながら、国内市場においては、少子化に起因する婚姻組数の継続的減少や、同業他社との競争の激化や新規参入企業の影響も受けていることから、なお一層の経営努力が必要であります。一方、若年人口が多く、経済発展が著しいアジアを中心とした海外市場においては、日本の商品・サービスに対する関心や信頼が高く、日本ブランドが受け入れられ易い市場であるため、積極的に進出・出店を進めており、国内競合企業に先行してグローバルブランドとしての地位を確立し、先行者利益を獲得することで、プリモグローバルホールディングスグループのさらなる成長の実現を目指しております。

  

<経営戦略>

プリモグローバルホールディングスグループの主要な商材である婚約指輪及び結婚指輪は、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであるため、記念の品にふさわしい品質やお客様一人一人の気持ちに寄り添うきめ細やかな接客サービスを通じて、オンリーワンの商品を提供することが重要であります。そのため、プリモグローバルホールディングスグループでは、2025年8月期から2027年8月期の3か年にわたる新中期経営計画を策定し、国内、海外の市場別に以下の成長戦略を掲げております。

 

■国内市場

国内市場においては、「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」の両ブランドを展開しており、それぞれのブランド価値と顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。具体的には、人財教育や店舗への投資、新商品・サービスの開発を継続して行います。また、お客様に人生の重要な節目で選ばれるブランドとして長く愛されるよう、アニバーサリージュエリー商品の充実やお客様とのコミュニケーション強化を進めてまいります。

■海外市場

プリモグローバルホールディングスグループは、「I-PRIMO」日本で培ったブランド・商品・パーソナルサポートをアジアにおいても活かし、各市場のお客様から高い評価をいただいております。加えて、プリモグローバルホールディングスグループは独自の海外展開ノウハウを活用して「K.UNO」「STAR JEWELRY」の海外市場進出において、ライセンスを受けて店舗展開しております。

海外市場においては、①各市場における「I-PRIMO」のブランド認知・価値の向上、②各市場のお客様のニーズに応じた商品ラインナップ・サービスの開発、販売・価格・マーケティング戦略の実行、③中国本土や東南アジアといった出店余地のある市場における出店の推進、④各市場ローカル人財のグローバル登用、といった取組を進めてまいります。

 


*1 店舗数は、2025年4月30日時点

*2 プリモグローバルホールディングスの連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会

社Kuno Primo Co.,Ltd.の3店舗

 

(3) 目標とする経営指標

プリモグローバルホールディングスグループは、中長期的な企業価値の向上を達成するために、売上収益及び事業利益を重要な指標としており、収益性を意識しながらプリモグローバルホールディングスグループの拡大、成長を目指しております。

 

(4) 優先的に対処すべき課題

① 国内事業の安定成長

プリモグローバルホールディングスグループ全体における日本国内事業の重要性は依然として高く、安定的な事業運営と継続的な成長が重要であります。既存店売上が前年を超える水準を目指し、これを維持するため、以下の取り組みを進めてまいります。

 

a.マーケティング活動のさらなる進化

プリモグローバルホールディングスグループはこれまで、ウェブ広告、ブライダル専門雑誌、テレビCMなどの広告宣伝活動や、イベントやキャンペーン等のPR活動、さらに全国各地の婚礼施設や専門店等との顧客紹介制度等、さまざまな手段で結婚を控えたお客様にアプローチしてまいりました。

一般的にブライダルジュエリーは「一生の記念として購入する必需品」であり「購入期間が明確に定まっている」という特徴があります。またお客様にとっては「一生身につけるので慎重に選びたい」「人と同じものは嫌だ」「特別な購入体験をしたい」などの気持ちが働くため、自ら能動的に情報を調べ、複数ブランドをじっくり比較検討することが一般的であります。このため、マーケティング活動においてはこうしたブライダルジュエリー市場におけるお客様特有のニーズをしっかり汲み取り、実来店につながる広告宣伝や販売促進を実行することが肝要であります。しかしながら昨今、特にデジタルマーケティングにおいては新技術開発のスピードが非常に速く、効果的な施策を実行するにあたっては高い専門性と先見性が求められます。

 

今後は自社内においてお客様の多様なニーズに応えられる専門的知見を有するバランスの取れた社員を組織化するとともに、精度と質の両面で成果創出を図り、ブランド価値を向上することで集客力をさらに強化してまいります。

またプリモグローバルホールディングスグループでは、ご購入いただいたお客様のクチコミにも高い集客効果が認められるという考えのもと、接客サービスのさらなる向上を図りつつ、お客様満足度について数値管理をしており、今後もこれを継続的に行ってまいります。

 

b.店舗開発への積極的な投資

プリモグローバルホールディングスグループは、全国の政令指定都市ならびに主要都市において、有数のシェアを獲得しております。国内事業の安定的な成長は、プリモグローバルホールディングスグループ全体にとって引き続き重要な経営課題であるため、今後は人口動態の変化にきめ細やかに対応すべく、未出店地域での委託事業展開など、新たな収益モデルの確立に力を入れてまいります。同時に、各エリア・各都市における市場環境の変化にも絶えず目を配り、戦略的に店舗を移転改装することにより既存店の魅力を高め、集客力の向上を目指します。なお、これらの新店及び移転改装の店舗開発に際しては、投資基準を明確にし、取締役会での承認を要する手順を構築しており、これを忠実に実行してまいります。

 

c.商品施策

プリモグローバルホールディングスグループは、ブライダルジュエリーの専門店として、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、店頭にて200種類以上のデザインを展開し、「セレクトオーダー」形式で商品を提供しております。

今後もトレンドの変化やお客様の新たなニーズなどに柔軟に対応しながら、絶えず商品ラインナップの刷新を図ってまいります。また、プリモグローバルホールディングスグループの国内・海外における成長に伴い商品調達力もより一層高まっているため、適正な価格設定を行いつつ、収益性の向上にも努めてまいります。

さらに、店頭においては、ブランドの世界観を表現する店内レイアウトや商品を魅力的に見せるための専用什器を開発し、タブレット端末を使っての商品デモンストレーション等、ご来店されたお客様が目にするすべての項目についても品質にこだわり、さらに強化してまいります。

 

② グローバルビジネスの加速と進化

プリモグローバルホールディングスグループでは、2007年5月に初の海外進出先として台湾事業を開始して以来、順調に海外事業を拡大しております。

プリモグローバルホールディングスグループの高品質なブライダルジュエリーと、日本流のきめ細やかな接客サービスは、海外のお客様に支持されるポイントであり、これにより海外においても日本と同水準の品質と接客サービスで商品を販売し、現地競合他社との差別化が出来ております。結果として台湾及び2011年9月に進出した香港、2015年11月に進出した中国本土においては、いずれも1号店の開業から3年目には事業の黒字化を達成致しました。また、2022年11月には今後の東南アジア進出を見据え、シンガポールに1号店を新規出店し、現在2店舗を運営しております。

さらに、マルチブランド展開を進めるため、2019年4月に台湾市場においてPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社「Kuno Primo Co.,Ltd.」を設立し、同年8月に1号店を新規出店し、現在3店舗を運営しております。また、2022年11月には株式会社スタージュエリーブティックスと海外市場における業務提携契約を締結し、2023年5月に中国本土1号店、同年9月に台湾1号店を新規出店し、現在中国本土2店舗、台湾2店舗を運営しております。

今後もプリモグローバルホールディングスグループが持続的な成長を成し遂げるためには、「共感型」「モノからコトへ」の成熟した消費傾向が見込まれる当地において、マーケットシェアを拡大させていくことが重要であります。地域特性や消費者行動を反映させた各種マーケティング活動のローカリゼーションを進めることにより、ブライダルジュエリー専門店としての認知度を高め、ブランド価値を向上させてまいります。また、海外事業の発展とともにそれを支える組織力の強化が不可欠であるため、有能な人財を全体最適の視点で採用・育成し、グローバルで配置してまいります。

 

 

■プリモグローバルホールディングスグループが運営する海外店舗数の推移


注: 店舗数は各年の12月末時点で記載しており、その時点で退店が見込まれていた店舗を控除しております。

 

③ 人財育成、組織力の強化

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様に「一生の記念となるお買い物」を提供し満足していただく上で、最も重要な差異化要素は「接客力=人財」であるという考え方に基づき、「採用」「教育」「評価」及び「配置」の4つの軸で人財育成、ひいては組織力強化の取り組みを行ってまいりました。

特に日本の新卒採用では例年は一人当たり3回の面接を実施し、WEBを活用したオンライン面接を取り入れながら、人物重視かつ多様な角度から厳選するなど、優秀な人財の確保に努めております。

「教育」について、日本では入社後10年間にわたる独自の教育プログラム「プリモカレッジ」のもと、職位ごとに設定されたコンピテンシーを明示しており、社員が自発的に能力開発を目指せるような体制を構築しております。また、販売力強化のため、国内外各エリアに配備しているセールストレーナーがOJTとしてロールプレイング研修を実施しているほか、一般社団法人日本ジュエリー協会が主催する「ジュエリーコーディネーター検定」の3級取得を推奨しております。

「評価」については、すべての社員が生き生きとした将来像を描けるよう、職位に応じたコンピテンシーに基づく評価制度を取り入れており、社会情勢、労働環境、勤労者意識の変化に合わせて制度を定期的に見直しております。また、モチベーションの向上につながるインセンティブを取り入れるほか、個人だけではなくチーム(店舗)単位の仕組みを展開するなど、協調性を育み、互いに磨き合える、働きやすい環境づくりを目指しております。

「配置」については、社員一人一人のライフスタイルや多様な価値観に対応できるよう、時短勤務制度や、販売専門職としてのキャリアパスを用意するなど、職種の選択機会を設けております。また、各国事業所間で人財を積極的に交流させることにより、さまざまな知見やノウハウをグループ内で共有するだけでなく、それらを昇華させて互いに高め合い、結果として新規エリアや新規市場への事業展開を担うバランスの取れたグローバル人財を継続的に育成・輩出し、プリモグローバルホールディングスグループ全体の組織力強化を図ることにも注力しております。

こうした各種取り組みは、人件費のコスト上昇の要因ともなる可能性がありますが、プリモグローバルホールディングスグループのビジネスモデルにおいては、経験を積み、接客に長けたベテラン社員が果たす役割は大きく、店長及び管理職のマネジメント力の向上等に継続して取り組むことで、社員一人一人の業務生産性を向上させ、激化する市場環境に対応できる強固な組織体制の実現を目指しております。

 

④ 生涯顧客化への挑戦

プリモグローバルホールディングスグループでご購入いただいたお客様の情報を有効に活用し、結婚を起点としたお客様との関係性を生涯にわたって構築すべく、国内ではメンバーシッププログラム「I-PRIMO Membership」「My LAZARE」を用意し、アフターサービスの充実や、人生の節目の記念日に手にとっていただけるアニバーサリージュエリーの開発・販売を進めております。また、2018年からはお客様とのコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントと連携するサービスを導入し、双方向型のコミュニケーションを通じてお客様とのリレーション強化に努めております。

情報技術の発展とともに購買スタイルが変化する中、日本国内においては、すでに「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」専用のオンラインショップでの販売を通じて、オムニチャネル化の基盤を構築しております。

プリモグローバルホールディングスグループにおいても取扱商材を拡大し、オンライン・オフライン双方においてお客様との接点を増やし、結果として「生涯にわたって愛されるブランド」として、お客様と継続的な関係性を構築することを目指しております。

 

 

⑤ 財務基盤の安定化

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2024年8月期末時点での連結総資産額に占める借入金額割合は33.8%と高く、金利動向に大きな影響を受ける財務体質となっております。

今後の継続的な成長のためにも強固な財政基盤の構築が必要と考えており、十分な手元流動性の確保に努めることや、中長期的には収益構造の改善を行うことで、財政基盤の安定化を図っております。

 

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてプリモグローバルホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1) 企業理念

プリモグローバルホールディングスグループは「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、一組でも多くのお客様の幸せのお手伝いをすべく、2025年4月末現在において、ブライダルジュエリー専門店としては有数の規模である134店舗をグローバル展開(国内87店舗、海外47店舗)しております。

 

〈企業理念〉

「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」

 

Share The Moment

喜びの瞬間を、永遠の記憶に

 

人生に訪れる特別なできごとの数々。

その喜びを、ともに分かちあうことから私たちは始めたいと思います。

響きあう気持ちは、最高の幸せとなって。

やがて、永遠の思い出に変わっていく。

それをいつも信じているから。

私たちは、プリモグローバルホールディングスです。

 

(2) 経営環境・経営戦略

<経営環境>

ブライダルジュエリー市場は「ジュエリー市場」と「ブライダル市場」が重なり合う形で存在しております。嗜好品としての要素が強いファッションジュエリーに比べて、ブライダルジュエリーは結婚というライフイベントと連動する必需品としての側面が強く、矢野経済研究所が発行する『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』によると、婚約指輪、結婚指輪の取得率は双方ともに近年は安定維持しております。

 

◆取得率推移

婚約指輪取得率

結婚指輪取得率

2020年

58.8%

94.8%

2021年

59.3%

96.9%

2022年

58.2%

97.3%

(2023年速報)

58.1%

98.6%

(2024年予測)

58.9%

98.3%

 

※出所:矢野経済研究所『宝石・貴金属市場年鑑 2024年版』

 

しかしながら、国内市場においては、少子化に起因する婚姻組数の継続的減少や、同業他社との競争の激化や新規参入企業の影響も受けていることから、なお一層の経営努力が必要であります。一方、若年人口が多く、経済発展が著しいアジアを中心とした海外市場においては、日本の商品・サービスに対する関心や信頼が高く、日本ブランドが受け入れられ易い市場であるため、積極的に進出・出店を進めており、国内競合企業に先行してグローバルブランドとしての地位を確立し、先行者利益を獲得することで、プリモグローバルホールディングスグループのさらなる成長の実現を目指しております。

  

<経営戦略>

プリモグローバルホールディングスグループの主要な商材である婚約指輪及び結婚指輪は、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであるため、記念の品にふさわしい品質やお客様一人一人の気持ちに寄り添うきめ細やかな接客サービスを通じて、オンリーワンの商品を提供することが重要であります。そのため、プリモグローバルホールディングスグループでは、2025年8月期から2027年8月期の3か年にわたる新中期経営計画を策定し、国内、海外の市場別に以下の成長戦略を掲げております。

 

■国内市場

国内市場においては、「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」の両ブランドを展開しており、それぞれのブランド価値と顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。具体的には、人財教育や店舗への投資、新商品・サービスの開発を継続して行います。また、お客様に人生の重要な節目で選ばれるブランドとして長く愛されるよう、アニバーサリージュエリー商品の充実やお客様とのコミュニケーション強化を進めてまいります。

■海外市場

プリモグローバルホールディングスグループは、「I-PRIMO」日本で培ったブランド・商品・パーソナルサポートをアジアにおいても活かし、各市場のお客様から高い評価をいただいております。加えて、プリモグローバルホールディングスグループは独自の海外展開ノウハウを活用して「K.UNO」「STAR JEWELRY」の海外市場進出において、ライセンスを受けて店舗展開しております。

海外市場においては、①各市場における「I-PRIMO」のブランド認知・価値の向上、②各市場のお客様のニーズに応じた商品ラインナップ・サービスの開発、販売・価格・マーケティング戦略の実行、③中国本土や東南アジアといった出店余地のある市場における出店の推進、④各市場ローカル人財のグローバル登用、といった取組を進めてまいります。

 


*1 店舗数は、2025年4月30日時点

*2 プリモグローバルホールディングスの連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会

社Kuno Primo Co.,Ltd.の3店舗

 

(3) 目標とする経営指標

プリモグローバルホールディングスグループは、中長期的な企業価値の向上を達成するために、売上収益及び事業利益を重要な指標としており、収益性を意識しながらプリモグローバルホールディングスグループの拡大、成長を目指しております。

 

(4) 優先的に対処すべき課題

① 国内事業の安定成長

プリモグローバルホールディングスグループ全体における日本国内事業の重要性は依然として高く、安定的な事業運営と継続的な成長が重要であります。既存店売上が前年を超える水準を目指し、これを維持するため、以下の取り組みを進めてまいります。

 

a.マーケティング活動のさらなる進化

プリモグローバルホールディングスグループはこれまで、ウェブ広告、ブライダル専門雑誌、テレビCMなどの広告宣伝活動や、イベントやキャンペーン等のPR活動、さらに全国各地の婚礼施設や専門店等との顧客紹介制度等、さまざまな手段で結婚を控えたお客様にアプローチしてまいりました。

一般的にブライダルジュエリーは「一生の記念として購入する必需品」であり「購入期間が明確に定まっている」という特徴があります。またお客様にとっては「一生身につけるので慎重に選びたい」「人と同じものは嫌だ」「特別な購入体験をしたい」などの気持ちが働くため、自ら能動的に情報を調べ、複数ブランドをじっくり比較検討することが一般的であります。このため、マーケティング活動においてはこうしたブライダルジュエリー市場におけるお客様特有のニーズをしっかり汲み取り、実来店につながる広告宣伝や販売促進を実行することが肝要であります。しかしながら昨今、特にデジタルマーケティングにおいては新技術開発のスピードが非常に速く、効果的な施策を実行するにあたっては高い専門性と先見性が求められます。

 

今後は自社内においてお客様の多様なニーズに応えられる専門的知見を有するバランスの取れた社員を組織化するとともに、精度と質の両面で成果創出を図り、ブランド価値を向上することで集客力をさらに強化してまいります。

またプリモグローバルホールディングスグループでは、ご購入いただいたお客様のクチコミにも高い集客効果が認められるという考えのもと、接客サービスのさらなる向上を図りつつ、お客様満足度について数値管理をしており、今後もこれを継続的に行ってまいります。

 

b.店舗開発への積極的な投資

プリモグローバルホールディングスグループは、全国の政令指定都市ならびに主要都市において、有数のシェアを獲得しております。国内事業の安定的な成長は、プリモグローバルホールディングスグループ全体にとって引き続き重要な経営課題であるため、今後は人口動態の変化にきめ細やかに対応すべく、未出店地域での委託事業展開など、新たな収益モデルの確立に力を入れてまいります。同時に、各エリア・各都市における市場環境の変化にも絶えず目を配り、戦略的に店舗を移転改装することにより既存店の魅力を高め、集客力の向上を目指します。なお、これらの新店及び移転改装の店舗開発に際しては、投資基準を明確にし、取締役会での承認を要する手順を構築しており、これを忠実に実行してまいります。

 

c.商品施策

プリモグローバルホールディングスグループは、ブライダルジュエリーの専門店として、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、店頭にて200種類以上のデザインを展開し、「セレクトオーダー」形式で商品を提供しております。

今後もトレンドの変化やお客様の新たなニーズなどに柔軟に対応しながら、絶えず商品ラインナップの刷新を図ってまいります。また、プリモグローバルホールディングスグループの国内・海外における成長に伴い商品調達力もより一層高まっているため、適正な価格設定を行いつつ、収益性の向上にも努めてまいります。

さらに、店頭においては、ブランドの世界観を表現する店内レイアウトや商品を魅力的に見せるための専用什器を開発し、タブレット端末を使っての商品デモンストレーション等、ご来店されたお客様が目にするすべての項目についても品質にこだわり、さらに強化してまいります。

 

② グローバルビジネスの加速と進化

プリモグローバルホールディングスグループでは、2007年5月に初の海外進出先として台湾事業を開始して以来、順調に海外事業を拡大しております。

プリモグローバルホールディングスグループの高品質なブライダルジュエリーと、日本流のきめ細やかな接客サービスは、海外のお客様に支持されるポイントであり、これにより海外においても日本と同水準の品質と接客サービスで商品を販売し、現地競合他社との差別化が出来ております。結果として台湾及び2011年9月に進出した香港、2015年11月に進出した中国本土においては、いずれも1号店の開業から3年目には事業の黒字化を達成致しました。また、2022年11月には今後の東南アジア進出を見据え、シンガポールに1号店を新規出店し、現在2店舗を運営しております。

さらに、マルチブランド展開を進めるため、2019年4月に台湾市場においてPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社「Kuno Primo Co.,Ltd.」を設立し、同年8月に1号店を新規出店し、現在3店舗を運営しております。また、2022年11月には株式会社スタージュエリーブティックスと海外市場における業務提携契約を締結し、2023年5月に中国本土1号店、同年9月に台湾1号店を新規出店し、現在中国本土2店舗、台湾2店舗を運営しております。

今後もプリモグローバルホールディングスグループが持続的な成長を成し遂げるためには、「共感型」「モノからコトへ」の成熟した消費傾向が見込まれる当地において、マーケットシェアを拡大させていくことが重要であります。地域特性や消費者行動を反映させた各種マーケティング活動のローカリゼーションを進めることにより、ブライダルジュエリー専門店としての認知度を高め、ブランド価値を向上させてまいります。また、海外事業の発展とともにそれを支える組織力の強化が不可欠であるため、有能な人財を全体最適の視点で採用・育成し、グローバルで配置してまいります。

 

 

■プリモグローバルホールディングスグループが運営する海外店舗数の推移


注: 店舗数は各年の12月末時点で記載しており、その時点で退店が見込まれていた店舗を控除しております。

 

③ 人財育成、組織力の強化

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様に「一生の記念となるお買い物」を提供し満足していただく上で、最も重要な差異化要素は「接客力=人財」であるという考え方に基づき、「採用」「教育」「評価」及び「配置」の4つの軸で人財育成、ひいては組織力強化の取り組みを行ってまいりました。

特に日本の新卒採用では例年は一人当たり3回の面接を実施し、WEBを活用したオンライン面接を取り入れながら、人物重視かつ多様な角度から厳選するなど、優秀な人財の確保に努めております。

「教育」について、日本では入社後10年間にわたる独自の教育プログラム「プリモカレッジ」のもと、職位ごとに設定されたコンピテンシーを明示しており、社員が自発的に能力開発を目指せるような体制を構築しております。また、販売力強化のため、国内外各エリアに配備しているセールストレーナーがOJTとしてロールプレイング研修を実施しているほか、一般社団法人日本ジュエリー協会が主催する「ジュエリーコーディネーター検定」の3級取得を推奨しております。

「評価」については、すべての社員が生き生きとした将来像を描けるよう、職位に応じたコンピテンシーに基づく評価制度を取り入れており、社会情勢、労働環境、勤労者意識の変化に合わせて制度を定期的に見直しております。また、モチベーションの向上につながるインセンティブを取り入れるほか、個人だけではなくチーム(店舗)単位の仕組みを展開するなど、協調性を育み、互いに磨き合える、働きやすい環境づくりを目指しております。

「配置」については、社員一人一人のライフスタイルや多様な価値観に対応できるよう、時短勤務制度や、販売専門職としてのキャリアパスを用意するなど、職種の選択機会を設けております。また、各国事業所間で人財を積極的に交流させることにより、さまざまな知見やノウハウをグループ内で共有するだけでなく、それらを昇華させて互いに高め合い、結果として新規エリアや新規市場への事業展開を担うバランスの取れたグローバル人財を継続的に育成・輩出し、プリモグローバルホールディングスグループ全体の組織力強化を図ることにも注力しております。

こうした各種取り組みは、人件費のコスト上昇の要因ともなる可能性がありますが、プリモグローバルホールディングスグループのビジネスモデルにおいては、経験を積み、接客に長けたベテラン社員が果たす役割は大きく、店長及び管理職のマネジメント力の向上等に継続して取り組むことで、社員一人一人の業務生産性を向上させ、激化する市場環境に対応できる強固な組織体制の実現を目指しております。

 

④ 生涯顧客化への挑戦

プリモグローバルホールディングスグループでご購入いただいたお客様の情報を有効に活用し、結婚を起点としたお客様との関係性を生涯にわたって構築すべく、国内ではメンバーシッププログラム「I-PRIMO Membership」「My LAZARE」を用意し、アフターサービスの充実や、人生の節目の記念日に手にとっていただけるアニバーサリージュエリーの開発・販売を進めております。また、2018年からはお客様とのコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントと連携するサービスを導入し、双方向型のコミュニケーションを通じてお客様とのリレーション強化に努めております。

情報技術の発展とともに購買スタイルが変化する中、日本国内においては、すでに「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」専用のオンラインショップでの販売を通じて、オムニチャネル化の基盤を構築しております。

プリモグローバルホールディングスグループにおいても取扱商材を拡大し、オンライン・オフライン双方においてお客様との接点を増やし、結果として「生涯にわたって愛されるブランド」として、お客様と継続的な関係性を構築することを目指しております。

 

 

⑤ 財務基盤の安定化

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2024年8月期末時点での連結総資産額に占める借入金額割合は33.8%と高く、金利動向に大きな影響を受ける財務体質となっております。

今後の継続的な成長のためにも強固な財政基盤の構築が必要と考えており、十分な手元流動性の確保に努めることや、中長期的には収益構造の改善を行うことで、財政基盤の安定化を図っております。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

プリモグローバルホールディングスグループの事業内容、経営成績、財政状態等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは主として以下のものがあります。プリモグローバルホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでおります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づきプリモグローバルホールディングスグループが予測及び判断したものであり、将来においてこれらに限定されるものではなく、また、発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 日本国内の市場環境について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

我が国においては、少子化や未婚率の上昇に伴い結婚適齢期人口が減少し、市場のゆるやかな縮小傾向が継続すると予測されております。国内市場規模の縮小が続くことで、将来的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでいち早く海外市場へ展開することでグループ成長を実現して参りました。また、国内においても結婚式場等のブライダル企業との提携等や既存顧客への非ブライダル商品の展開等により盤石な事業基盤の構築に努めております。

 

(2) 海外事業展開について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、海外事業を積極的に展開しており、2007年の台湾進出以降、香港、中国本土、シンガポールにそれぞれ進出し、高い商品品質と日本で培ったきめ細やかな接客サービスを強みとして、事業を拡大してまいりました。こうした取り組みにより、プリモグローバルホールディングスグループの海外事業は安定的に成長を遂げ、それに伴い売上高全体に占める海外比率も上昇するものと見込んでおりますが、諸外国において政治・経済情勢の悪化、政変、治安の悪化、テロ・戦争等が発生し、事業活動に問題が生じるなど新規市場の開拓を見直すことになった場合、あるいは変化が著しい現地の市場動向にプリモグローバルホールディングスグループの事業活動が対応しきれず、結果としてプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループにおいては、このようなリスクに対処するため、政治情勢、財政情勢、法規制変更、紛争等について情報収集を行い、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。

 

(3) 人財の継続雇用、採用、教育について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、「一生の記念となるお買い物」としてお客様に商品をご提供するにあたり、お客様の気持ちに寄り添い、高いレベルの接客を実現できる人財を採用し育成することを重要な経営課題とし、恒常的に取り組んでおります。

しかしながら、少子高齢化の更なる進行を背景に、日本においては人財不足がますます顕著になることが予想されます。今後、人財獲得競争がより一層厳しさを増した場合には、プリモグローバルホールディングスグループが求める能力を有した人財が十分確保できないおそれがあります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、人財の長期育成を前提に社員の多くを正社員として採用しており、新卒・中途採用を問わず、入社後10年にわたって独自の教育プログラム「プリモカレッジ」を開講し、「マインド」「ナレッジ」「スキル」の3つの柱に沿って、高品質なコンサルティングサービスを養っております。

 

(4) 原材料の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

ブライダルジュエリーの商品価格は、原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールド等の国際商品市場における相場に影響され、変動することが一般的であります。これらのことから、プリモグローバルホールディングスグループでは、原材料相場の変動に対して迅速に対応するため、仕入価格安定化のスキームを構築しておりますが、原材料の流通量や経済動向によって原材料価格が急激に変動した場合、一時的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、今後においても仕入先との関係を密接に保ちながら、原材料の安定的な調達に努めてまいります。

 

 

(5) 棚卸資産について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

シンプルなデザインが主流のブライダルジュエリーや、その原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールドは、長期にわたりその価値を維持することが可能であります。また、プリモグローバルホールディングスグループではセレクトオーダー形式での受注生産を行っていることから、店舗サンプル以外の棚卸資産の最小化を図れるビジネスモデルとなっており、さらにお客様のニーズに合わせて定期的に商品構成の見直しを図ることで、高い商品品質を維持しつつ、受注予測に応じた適正規模の棚卸資産を保有しております。しかしながら、今後プリモグローバルホールディングスグループの想定を超えて棚卸資産の収益性が低下した場合には、所定の基準での評価減を行うことにより、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(6) 為替の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは海外に販売拠点を有しており、また、ダイヤモンド等の一部原材料は主に米ドル建てで購入しているため、各拠点における取引価格については直接的または間接的に為替相場変動の影響を受けます。また、プリモグローバルホールディングスの海外子会社では、日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しており、プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円建てで連結財務諸表に記載されます。

このためプリモグローバルホールディングスグループにおいては、国内原材料の仕入と海外事業における販売との間にはナチュラルヘッジ(注)が存在しております。しかしながら、為替相場の変動により海外子会社における通貨の日本円に対する価値が著しく変動する場合、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

(注)同一通貨で仕入と売上を計上することで、為替相場の変動の影響を最小限に抑える手法を指します。

 

(7) 自然災害等について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、大規模な地震、風水害、津波、大雪、感染症の大流行、事故、暴動及びテロ活動等が発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループの本社または各地の店舗の建物や設備等が被災し、または従業員の出勤や業務遂行に支障が生じ、プリモグローバルホールディングスグループの事業及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

また、上記の自然災害等によってプリモグローバルホールディングスグループのお客様に被害等が生じる場合や、経済状況等の低迷が発生する場合には、プリモグローバルホールディングスグループにご来店されるお客様数の減少により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、緊急時の被災状況等の情報収集体制を確立し、お客様や従業員等の安全確保と事業継続に向けた体制の構築に努めております。また、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施するとともに、万一当該リスクが顕在化した場合であっても影響の少ない店舗において事業活動を継続する等リスク低減に努めております。

 

(8) 個人情報その他の機密情報の流出について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様一人一人のご要望に応じたセレクトオーダー商品を提供しており、またプリモグローバルホールディングスグループ独自のメンバーシッププログラムを通じてアフターメンテナンスをはじめとする生涯顧客化の取り組みを強化するため、お客様の大切な個人情報をお預かりしております。プリモグローバルホールディングスグループは個人情報取扱事業者として、個人情報の保護に関する法律及び関係諸法令等に基づき、適切な安全対策を講じております。しかしながら個人情報の流出等のトラブルが発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループへの損害賠償請求や信用の低下等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(9) IT(情報システム)について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、顧客管理、在庫管理、店舗の運営等において情報システムを利用し、効率的な経営を目指しております。プログラムの不具合やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、プリモグローバルホールディングスグループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、店舗の効率的な運営や商物流の阻害、重要データの喪失や、それらの対応費用の発生等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績に影響が生じる可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループがサービスの品質を高め、市場における競争力を維持・向上させるためには、システムに関する投資を積極的かつ継続的に行う必要があると認識しております。システム開発の遅延・失敗・トラブル等により、開発期間の延長・営業機会の逸失・開発コストの増大等が発生して想定どおりの効果が得られない場合、あるいは正常に開発されたシステムによって想定どおりの効果や効率化等が計られなかった場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは「情報セキュリティ管理規程」を定め、適切なセキュリティ体制を構築することにより、外部からの不正アクセスを回避するよう努めております。また、過去のシステム障害の発生状況の分析により適切な対応策を策定し、万一トラブルが発生した場合においても短期間で復旧できるような体制を整えております。さらに、社内において信頼度の高い開発体制を構築・維持し、システムの不具合の発生可能性を低減させております。

 

(10) 訴訟その他の法的手続について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、その事業の過程で、各種契約違反や労働問題、知的財産権に関する問題、情報漏洩に関する問題について、顧客、取引先、従業員、競合他社等により提起される訴訟その他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。プリモグローバルホールディングスグループが訴訟その他の法的手続きの当事者となり、プリモグローバルホールディングスグループに対する敗訴判決が言い渡される場合、またはプリモグローバルホールディングスグループにとって不利な内容の和解がなされる場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

本書提出日現在において、重大な訴訟その他の法的手続は生じておりませんが、プリモグローバルホールディングスグループでは各国における法的規制の動向について、プリモグローバルホールディングス管理部門や海外子会社等を通じて常に最新情報を入手するように努め、特別な対応が必要な場合は、管理部門を中心に迅速に対応するなど、訴訟リスクの最小化を図っております。

 

(11) 多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2025年8月期中間期末時点での連結総資産額に対する借入金額割合は31.4%であります。今後は借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、元本が変動金利によっているため、市場金利が上昇する場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループは、係る既存の借入れがあることから、新たな借入れまたは借換えが制約される可能性や、必要な運転資金等を確保できなくなる可能性、財務的信用力がプリモグローバルホールディングスグループよりも強い競合他社と比較して競争力が劣る可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、対応策として、十分な手元流動性の確保に努めることに加え、今後も金利水準や市場環境等を踏まえた資金調達を行うとともに、取引金融機関への定期的な財政状態及び経営成績の開示をはじめ、事業計画及び資金計画の報告を行うことで、安定的な関係性の構築に努め、資金調達の安定化を図っております。

 

(12) 大株主がファンドであること等について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、インテグラル株式会社から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、同ファンドが組成しているプリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合、プリモ・インテグラル2投資事業有限責任組合及びInnovation Alpha Primo L.P.の3社はプリモグローバルホールディングスの大株主であります。また、プリモグローバルホールディングスの取締役である山崎壮がインテグラル株式会社から派遣されております。

インテグラル株式会社はプリモグローバルホールディングス株式の上場時において、所有するプリモグローバルホールディングス株式を一部売却する予定でありますが、プリモグローバルホールディングス株式の上場後においても相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有する可能性があり、その保有・処分方針によっては、プリモグローバルホールディングス株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、インテグラル株式会社がプリモグローバルホールディングス株式の上場後も相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有することとなった場合には、プリモグローバルホールディングス役員の選解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等のプリモグローバルホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、同社より、プリモグローバルホールディングス株式の将来的な処分時期や手法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた手法で対応する旨を聴取しております。

 

(13) のれんの減損について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループののれんは、2024年8月期末時点で16,201百万円あり、プリモグローバルホールディングスグループの総資産の35.7%を占めております。また、プリモグローバルホールディングスグループが今後M&A等を実施した場合には、のれんを計上する可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表はIFRSを採用しておりますので、のれんは非償却資産であり、毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後いずれかの事業収益性が低下した場合には減損損失が発生し、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

2024年8月期末においては、減損テストの結果、将来キャッシュ・フローによる使用価値は帳簿価額を上回っているものと判断しております。

仮に、国内の将来キャッシュ・フローの見積額が65%の減少、また海外の将来キャッシュ・フローの見積額が37%の減少が生じた場合、使用価値と帳簿価額が等しくなる可能性がございます。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 13.非金融資産の減損」をご参照ください。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

プリモグローバルホールディングスグループの事業内容、経営成績、財政状態等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは主として以下のものがあります。プリモグローバルホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでおります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づきプリモグローバルホールディングスグループが予測及び判断したものであり、将来においてこれらに限定されるものではなく、また、発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 日本国内の市場環境について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

我が国においては、少子化や未婚率の上昇に伴い結婚適齢期人口が減少し、市場のゆるやかな縮小傾向が継続すると予測されております。国内市場規模の縮小が続くことで、将来的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでいち早く海外市場へ展開することでグループ成長を実現して参りました。また、国内においても結婚式場等のブライダル企業との提携等や既存顧客への非ブライダル商品の展開等により盤石な事業基盤の構築に努めております。

 

(2) 海外事業展開について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、海外事業を積極的に展開しており、2007年の台湾進出以降、香港、中国本土、シンガポールにそれぞれ進出し、高い商品品質と日本で培ったきめ細やかな接客サービスを強みとして、事業を拡大してまいりました。こうした取り組みにより、プリモグローバルホールディングスグループの海外事業は安定的に成長を遂げ、それに伴い売上高全体に占める海外比率も上昇するものと見込んでおりますが、諸外国において政治・経済情勢の悪化、政変、治安の悪化、テロ・戦争等が発生し、事業活動に問題が生じるなど新規市場の開拓を見直すことになった場合、あるいは変化が著しい現地の市場動向にプリモグローバルホールディングスグループの事業活動が対応しきれず、結果としてプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループにおいては、このようなリスクに対処するため、政治情勢、財政情勢、法規制変更、紛争等について情報収集を行い、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。

 

(3) 人財の継続雇用、採用、教育について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、「一生の記念となるお買い物」としてお客様に商品をご提供するにあたり、お客様の気持ちに寄り添い、高いレベルの接客を実現できる人財を採用し育成することを重要な経営課題とし、恒常的に取り組んでおります。

しかしながら、少子高齢化の更なる進行を背景に、日本においては人財不足がますます顕著になることが予想されます。今後、人財獲得競争がより一層厳しさを増した場合には、プリモグローバルホールディングスグループが求める能力を有した人財が十分確保できないおそれがあります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、人財の長期育成を前提に社員の多くを正社員として採用しており、新卒・中途採用を問わず、入社後10年にわたって独自の教育プログラム「プリモカレッジ」を開講し、「マインド」「ナレッジ」「スキル」の3つの柱に沿って、高品質なコンサルティングサービスを養っております。

 

(4) 原材料の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

ブライダルジュエリーの商品価格は、原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールド等の国際商品市場における相場に影響され、変動することが一般的であります。これらのことから、プリモグローバルホールディングスグループでは、原材料相場の変動に対して迅速に対応するため、仕入価格安定化のスキームを構築しておりますが、原材料の流通量や経済動向によって原材料価格が急激に変動した場合、一時的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、今後においても仕入先との関係を密接に保ちながら、原材料の安定的な調達に努めてまいります。

 

 

(5) 棚卸資産について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

シンプルなデザインが主流のブライダルジュエリーや、その原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールドは、長期にわたりその価値を維持することが可能であります。また、プリモグローバルホールディングスグループではセレクトオーダー形式での受注生産を行っていることから、店舗サンプル以外の棚卸資産の最小化を図れるビジネスモデルとなっており、さらにお客様のニーズに合わせて定期的に商品構成の見直しを図ることで、高い商品品質を維持しつつ、受注予測に応じた適正規模の棚卸資産を保有しております。しかしながら、今後プリモグローバルホールディングスグループの想定を超えて棚卸資産の収益性が低下した場合には、所定の基準での評価減を行うことにより、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(6) 為替の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは海外に販売拠点を有しており、また、ダイヤモンド等の一部原材料は主に米ドル建てで購入しているため、各拠点における取引価格については直接的または間接的に為替相場変動の影響を受けます。また、プリモグローバルホールディングスの海外子会社では、日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しており、プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円建てで連結財務諸表に記載されます。

このためプリモグローバルホールディングスグループにおいては、国内原材料の仕入と海外事業における販売との間にはナチュラルヘッジ(注)が存在しております。しかしながら、為替相場の変動により海外子会社における通貨の日本円に対する価値が著しく変動する場合、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

(注)同一通貨で仕入と売上を計上することで、為替相場の変動の影響を最小限に抑える手法を指します。

 

(7) 自然災害等について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、大規模な地震、風水害、津波、大雪、感染症の大流行、事故、暴動及びテロ活動等が発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループの本社または各地の店舗の建物や設備等が被災し、または従業員の出勤や業務遂行に支障が生じ、プリモグローバルホールディングスグループの事業及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

また、上記の自然災害等によってプリモグローバルホールディングスグループのお客様に被害等が生じる場合や、経済状況等の低迷が発生する場合には、プリモグローバルホールディングスグループにご来店されるお客様数の減少により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、緊急時の被災状況等の情報収集体制を確立し、お客様や従業員等の安全確保と事業継続に向けた体制の構築に努めております。また、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施するとともに、万一当該リスクが顕在化した場合であっても影響の少ない店舗において事業活動を継続する等リスク低減に努めております。

 

(8) 個人情報その他の機密情報の流出について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様一人一人のご要望に応じたセレクトオーダー商品を提供しており、またプリモグローバルホールディングスグループ独自のメンバーシッププログラムを通じてアフターメンテナンスをはじめとする生涯顧客化の取り組みを強化するため、お客様の大切な個人情報をお預かりしております。プリモグローバルホールディングスグループは個人情報取扱事業者として、個人情報の保護に関する法律及び関係諸法令等に基づき、適切な安全対策を講じております。しかしながら個人情報の流出等のトラブルが発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループへの損害賠償請求や信用の低下等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(9) IT(情報システム)について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、顧客管理、在庫管理、店舗の運営等において情報システムを利用し、効率的な経営を目指しております。プログラムの不具合やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、プリモグローバルホールディングスグループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、店舗の効率的な運営や商物流の阻害、重要データの喪失や、それらの対応費用の発生等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績に影響が生じる可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループがサービスの品質を高め、市場における競争力を維持・向上させるためには、システムに関する投資を積極的かつ継続的に行う必要があると認識しております。システム開発の遅延・失敗・トラブル等により、開発期間の延長・営業機会の逸失・開発コストの増大等が発生して想定どおりの効果が得られない場合、あるいは正常に開発されたシステムによって想定どおりの効果や効率化等が計られなかった場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは「情報セキュリティ管理規程」を定め、適切なセキュリティ体制を構築することにより、外部からの不正アクセスを回避するよう努めております。また、過去のシステム障害の発生状況の分析により適切な対応策を策定し、万一トラブルが発生した場合においても短期間で復旧できるような体制を整えております。さらに、社内において信頼度の高い開発体制を構築・維持し、システムの不具合の発生可能性を低減させております。

 

(10) 訴訟その他の法的手続について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、その事業の過程で、各種契約違反や労働問題、知的財産権に関する問題、情報漏洩に関する問題について、顧客、取引先、従業員、競合他社等により提起される訴訟その他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。プリモグローバルホールディングスグループが訴訟その他の法的手続きの当事者となり、プリモグローバルホールディングスグループに対する敗訴判決が言い渡される場合、またはプリモグローバルホールディングスグループにとって不利な内容の和解がなされる場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

本書提出日現在において、重大な訴訟その他の法的手続は生じておりませんが、プリモグローバルホールディングスグループでは各国における法的規制の動向について、プリモグローバルホールディングス管理部門や海外子会社等を通じて常に最新情報を入手するように努め、特別な対応が必要な場合は、管理部門を中心に迅速に対応するなど、訴訟リスクの最小化を図っております。

 

(11) 多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2025年8月期中間期末時点での連結総資産額に対する借入金額割合は31.4%であります。今後は借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、元本が変動金利によっているため、市場金利が上昇する場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループは、係る既存の借入れがあることから、新たな借入れまたは借換えが制約される可能性や、必要な運転資金等を確保できなくなる可能性、財務的信用力がプリモグローバルホールディングスグループよりも強い競合他社と比較して競争力が劣る可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、対応策として、十分な手元流動性の確保に努めることに加え、今後も金利水準や市場環境等を踏まえた資金調達を行うとともに、取引金融機関への定期的な財政状態及び経営成績の開示をはじめ、事業計画及び資金計画の報告を行うことで、安定的な関係性の構築に努め、資金調達の安定化を図っております。

 

(12) 大株主がファンドであること等について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、インテグラル株式会社から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、同ファンドが組成しているプリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合、プリモ・インテグラル2投資事業有限責任組合及びInnovation Alpha Primo L.P.の3社はプリモグローバルホールディングスの大株主であります。また、プリモグローバルホールディングスの取締役である山崎壮がインテグラル株式会社から派遣されております。

インテグラル株式会社はプリモグローバルホールディングス株式の上場時において、所有するプリモグローバルホールディングス株式を一部売却する予定でありますが、プリモグローバルホールディングス株式の上場後においても相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有する可能性があり、その保有・処分方針によっては、プリモグローバルホールディングス株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、インテグラル株式会社がプリモグローバルホールディングス株式の上場後も相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有することとなった場合には、プリモグローバルホールディングス役員の選解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等のプリモグローバルホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、同社より、プリモグローバルホールディングス株式の将来的な処分時期や手法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた手法で対応する旨を聴取しております。

 

(13) のれんの減損について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループののれんは、2024年8月期末時点で16,201百万円あり、プリモグローバルホールディングスグループの総資産の35.7%を占めております。また、プリモグローバルホールディングスグループが今後M&A等を実施した場合には、のれんを計上する可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表はIFRSを採用しておりますので、のれんは非償却資産であり、毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後いずれかの事業収益性が低下した場合には減損損失が発生し、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

2024年8月期末においては、減損テストの結果、将来キャッシュ・フローによる使用価値は帳簿価額を上回っているものと判断しております。

仮に、国内の将来キャッシュ・フローの見積額が65%の減少、また海外の将来キャッシュ・フローの見積額が37%の減少が生じた場合、使用価値と帳簿価額が等しくなる可能性がございます。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 13.非金融資産の減損」をご参照ください。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

プリモグローバルホールディングスグループの事業内容、経営成績、財政状態等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは主として以下のものがあります。プリモグローバルホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでおります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づきプリモグローバルホールディングスグループが予測及び判断したものであり、将来においてこれらに限定されるものではなく、また、発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 日本国内の市場環境について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

我が国においては、少子化や未婚率の上昇に伴い結婚適齢期人口が減少し、市場のゆるやかな縮小傾向が継続すると予測されております。国内市場規模の縮小が続くことで、将来的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでいち早く海外市場へ展開することでグループ成長を実現して参りました。また、国内においても結婚式場等のブライダル企業との提携等や既存顧客への非ブライダル商品の展開等により盤石な事業基盤の構築に努めております。

 

(2) 海外事業展開について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、海外事業を積極的に展開しており、2007年の台湾進出以降、香港、中国本土、シンガポールにそれぞれ進出し、高い商品品質と日本で培ったきめ細やかな接客サービスを強みとして、事業を拡大してまいりました。こうした取り組みにより、プリモグローバルホールディングスグループの海外事業は安定的に成長を遂げ、それに伴い売上高全体に占める海外比率も上昇するものと見込んでおりますが、諸外国において政治・経済情勢の悪化、政変、治安の悪化、テロ・戦争等が発生し、事業活動に問題が生じるなど新規市場の開拓を見直すことになった場合、あるいは変化が著しい現地の市場動向にプリモグローバルホールディングスグループの事業活動が対応しきれず、結果としてプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループにおいては、このようなリスクに対処するため、政治情勢、財政情勢、法規制変更、紛争等について情報収集を行い、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。

 

(3) 人財の継続雇用、採用、教育について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期~長期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、「一生の記念となるお買い物」としてお客様に商品をご提供するにあたり、お客様の気持ちに寄り添い、高いレベルの接客を実現できる人財を採用し育成することを重要な経営課題とし、恒常的に取り組んでおります。

しかしながら、少子高齢化の更なる進行を背景に、日本においては人財不足がますます顕著になることが予想されます。今後、人財獲得競争がより一層厳しさを増した場合には、プリモグローバルホールディングスグループが求める能力を有した人財が十分確保できないおそれがあります。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、人財の長期育成を前提に社員の多くを正社員として採用しており、新卒・中途採用を問わず、入社後10年にわたって独自の教育プログラム「プリモカレッジ」を開講し、「マインド」「ナレッジ」「スキル」の3つの柱に沿って、高品質なコンサルティングサービスを養っております。

 

(4) 原材料の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

ブライダルジュエリーの商品価格は、原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールド等の国際商品市場における相場に影響され、変動することが一般的であります。これらのことから、プリモグローバルホールディングスグループでは、原材料相場の変動に対して迅速に対応するため、仕入価格安定化のスキームを構築しておりますが、原材料の流通量や経済動向によって原材料価格が急激に変動した場合、一時的にプリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、今後においても仕入先との関係を密接に保ちながら、原材料の安定的な調達に努めてまいります。

 

 

(5) 棚卸資産について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

シンプルなデザインが主流のブライダルジュエリーや、その原材料であるダイヤモンド、プラチナ、ゴールドは、長期にわたりその価値を維持することが可能であります。また、プリモグローバルホールディングスグループではセレクトオーダー形式での受注生産を行っていることから、店舗サンプル以外の棚卸資産の最小化を図れるビジネスモデルとなっており、さらにお客様のニーズに合わせて定期的に商品構成の見直しを図ることで、高い商品品質を維持しつつ、受注予測に応じた適正規模の棚卸資産を保有しております。しかしながら、今後プリモグローバルホールディングスグループの想定を超えて棚卸資産の収益性が低下した場合には、所定の基準での評価減を行うことにより、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(6) 為替の相場変動について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは海外に販売拠点を有しており、また、ダイヤモンド等の一部原材料は主に米ドル建てで購入しているため、各拠点における取引価格については直接的または間接的に為替相場変動の影響を受けます。また、プリモグローバルホールディングスの海外子会社では、日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しており、プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円建てで連結財務諸表に記載されます。

このためプリモグローバルホールディングスグループにおいては、国内原材料の仕入と海外事業における販売との間にはナチュラルヘッジ(注)が存在しております。しかしながら、為替相場の変動により海外子会社における通貨の日本円に対する価値が著しく変動する場合、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

(注)同一通貨で仕入と売上を計上することで、為替相場の変動の影響を最小限に抑える手法を指します。

 

(7) 自然災害等について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、大規模な地震、風水害、津波、大雪、感染症の大流行、事故、暴動及びテロ活動等が発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループの本社または各地の店舗の建物や設備等が被災し、または従業員の出勤や業務遂行に支障が生じ、プリモグローバルホールディングスグループの事業及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

また、上記の自然災害等によってプリモグローバルホールディングスグループのお客様に被害等が生じる場合や、経済状況等の低迷が発生する場合には、プリモグローバルホールディングスグループにご来店されるお客様数の減少により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

上記対応策として、緊急時の被災状況等の情報収集体制を確立し、お客様や従業員等の安全確保と事業継続に向けた体制の構築に努めております。また、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施するとともに、万一当該リスクが顕在化した場合であっても影響の少ない店舗において事業活動を継続する等リスク低減に努めております。

 

(8) 個人情報その他の機密情報の流出について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループでは、お客様一人一人のご要望に応じたセレクトオーダー商品を提供しており、またプリモグローバルホールディングスグループ独自のメンバーシッププログラムを通じてアフターメンテナンスをはじめとする生涯顧客化の取り組みを強化するため、お客様の大切な個人情報をお預かりしております。プリモグローバルホールディングスグループは個人情報取扱事業者として、個人情報の保護に関する法律及び関係諸法令等に基づき、適切な安全対策を講じております。しかしながら個人情報の流出等のトラブルが発生した場合、プリモグローバルホールディングスグループへの損害賠償請求や信用の低下等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(9) IT(情報システム)について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、顧客管理、在庫管理、店舗の運営等において情報システムを利用し、効率的な経営を目指しております。プログラムの不具合やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、プリモグローバルホールディングスグループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、店舗の効率的な運営や商物流の阻害、重要データの喪失や、それらの対応費用の発生等により、プリモグローバルホールディングスグループの業績に影響が生じる可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループがサービスの品質を高め、市場における競争力を維持・向上させるためには、システムに関する投資を積極的かつ継続的に行う必要があると認識しております。システム開発の遅延・失敗・トラブル等により、開発期間の延長・営業機会の逸失・開発コストの増大等が発生して想定どおりの効果が得られない場合、あるいは正常に開発されたシステムによって想定どおりの効果や効率化等が計られなかった場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは「情報セキュリティ管理規程」を定め、適切なセキュリティ体制を構築することにより、外部からの不正アクセスを回避するよう努めております。また、過去のシステム障害の発生状況の分析により適切な対応策を策定し、万一トラブルが発生した場合においても短期間で復旧できるような体制を整えております。さらに、社内において信頼度の高い開発体制を構築・維持し、システムの不具合の発生可能性を低減させております。

 

(10) 訴訟その他の法的手続について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、その事業の過程で、各種契約違反や労働問題、知的財産権に関する問題、情報漏洩に関する問題について、顧客、取引先、従業員、競合他社等により提起される訴訟その他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。プリモグローバルホールディングスグループが訴訟その他の法的手続きの当事者となり、プリモグローバルホールディングスグループに対する敗訴判決が言い渡される場合、またはプリモグローバルホールディングスグループにとって不利な内容の和解がなされる場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

本書提出日現在において、重大な訴訟その他の法的手続は生じておりませんが、プリモグローバルホールディングスグループでは各国における法的規制の動向について、プリモグローバルホールディングス管理部門や海外子会社等を通じて常に最新情報を入手するように努め、特別な対応が必要な場合は、管理部門を中心に迅速に対応するなど、訴訟リスクの最小化を図っております。

 

(11) 多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、2025年8月期中間期末時点での連結総資産額に対する借入金額割合は31.4%であります。今後は借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、元本が変動金利によっているため、市場金利が上昇する場合には、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、プリモグローバルホールディングスグループは、係る既存の借入れがあることから、新たな借入れまたは借換えが制約される可能性や、必要な運転資金等を確保できなくなる可能性、財務的信用力がプリモグローバルホールディングスグループよりも強い競合他社と比較して競争力が劣る可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、対応策として、十分な手元流動性の確保に努めることに加え、今後も金利水準や市場環境等を踏まえた資金調達を行うとともに、取引金融機関への定期的な財政状態及び経営成績の開示をはじめ、事業計画及び資金計画の報告を行うことで、安定的な関係性の構築に努め、資金調達の安定化を図っております。

 

(12) 大株主がファンドであること等について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:中期、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループは、インテグラル株式会社から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、同ファンドが組成しているプリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合、プリモ・インテグラル2投資事業有限責任組合及びInnovation Alpha Primo L.P.の3社はプリモグローバルホールディングスの大株主であります。また、プリモグローバルホールディングスの取締役である山崎壮がインテグラル株式会社から派遣されております。

インテグラル株式会社はプリモグローバルホールディングス株式の上場時において、所有するプリモグローバルホールディングス株式を一部売却する予定でありますが、プリモグローバルホールディングス株式の上場後においても相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有する可能性があり、その保有・処分方針によっては、プリモグローバルホールディングス株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、インテグラル株式会社がプリモグローバルホールディングス株式の上場後も相当数のプリモグローバルホールディングス株式を保有することとなった場合には、プリモグローバルホールディングス役員の選解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等のプリモグローバルホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響が生じる可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループでは、同社より、プリモグローバルホールディングス株式の将来的な処分時期や手法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた手法で対応する旨を聴取しております。

 

(13) のれんの減損について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

プリモグローバルホールディングスグループののれんは、2024年8月期末時点で16,201百万円あり、プリモグローバルホールディングスグループの総資産の35.7%を占めております。また、プリモグローバルホールディングスグループが今後M&A等を実施した場合には、のれんを計上する可能性があります。

プリモグローバルホールディングスグループの連結財務諸表はIFRSを採用しておりますので、のれんは非償却資産であり、毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後いずれかの事業収益性が低下した場合には減損損失が発生し、プリモグローバルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

2024年8月期末においては、減損テストの結果、将来キャッシュ・フローによる使用価値は帳簿価額を上回っているものと判断しております。

仮に、国内の将来キャッシュ・フローの見積額が65%の減少、また海外の将来キャッシュ・フローの見積額が37%の減少が生じた場合、使用価値と帳簿価額が等しくなる可能性がございます。

上記対応策として、プリモグローバルホールディングスグループでは、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 13.非金融資産の減損」をご参照ください。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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