エンカレッジ・テクノロジは、パッケージソフトウエア事業を行っておりますが、事業の内容は以下のとおりであります。
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事業区分 |
区分 |
事業内容 |
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パッケージソフトウエア事業 |
ライセンス |
セキュリティ対策や内部統制強化に対応する パッケージソフトウエア製品の開発・販売 |
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保守サポート サービス |
製品の改良版の提供、使用方法に関するQ&A窓口対応や製品情報の提供 |
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クラウドサービス |
クラウドサービスや期間限定利用に対応する製品の開発・販売 |
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コンサルティング サービス |
エンカレッジ・テクノロジ製品導入に伴うインストールやトレーニング、アドバイザリーサービスなどの提供 |
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SIO常駐サービス |
顧客企業のシステム現場に常駐し、エンカレッジ・テクノロジ製品を使用したIT統制管理業務を行う業務受託 |
[事業系統図]
エンカレッジ・テクノロジの主要な事業系統図は以下のとおりです。
エンカレッジ・テクノロジの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてエンカレッジ・テクノロジが判断したものであります。
(1)経営方針
エンカレッジ・テクノロジは、2002年の創立以来、お客様企業にとって最適なシステム運用を実現するため、パッケージソフトウエア・ベンダーとして数々のシステム管理製品を提供してまいりました。
エンカレッジ・テクノロジのモットーは、社名に採用している「勇気づける(エンカレッジ)」です。お客様の悩みやニーズのもとになる真の実現すべき目的を共有するため、お客様との活発なディスカッションとヒアリングを徹底して行っております。その結果を具現化するものとして、新しい価値として創造したパッケージソフトウエアを開発しております。絶えず自ら技術を磨きながら、過信することなく、自らを客体化して、最も良い解決方法を導くことに努めております。
このテーマを達成するため、経営理念として、
1.お客様の視点で新たな価値を創造し、満足いただける製品とサービスを提供します。
2.社員と会社の目的を一致させ、物心一体の幸福を追求します。
3.国内外の法令と企業倫理を遵守し、誠実かつ公平に業務を遂行します。
を定めております。
こうした経営理念のもと、エンカレッジ・テクノロジは、単なる製品・サービスの提供ではなく、お客様の声を反映したパッケージソフトウエアの開発・販売、製品のサポートサービス、コンサルティングを通じた真のソリューションサービスを提供し、社会に貢献することを目指しております。
これらを実現するため、
1. 価値創造の源はお客様にある
2. お客様の喜びは我々の幸せである
3. 勇気を持ってチャレンジすることが会社成長の源である
4. 敬意を払い、感謝し、期待に応える行動をする
5. 小さな成長も大きな感動を育む企業風土を創造する
を経営方針として掲げ、事業に取り組んでおります。
また、エンカレッジ・テクノロジ創立当時と比較をすると、近年は誰もがスマートフォンを利用して情報の収集や発信をするだけでなく、現金に代わる電子決済を行うなど、日常生活においてITの利用は不可欠なものとなっております。エンカレッジ・テクノロジは、拡大するICT社会において、ソフトウエアと関連サービスの提供を通じてシステム運用の安全と安定稼働の実現に貢献することを目指し、2024年4月に『すべての人々が安心してITを利用できる社会を創る』をパーパス(エンカレッジ・テクノロジの存在意義)として定めました。これからもデジタル技術は加速度的に進歩し、人々の生活の隅々までITの活用が行きわたる中で、エンカレッジ・テクノロジはシステム運用を支える役割を確実に果たしてまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
2024年3月期におきましては、生成AIの急激な技術的進歩により利用場面もあらゆる分野へ広がり、一部の先進的な利用者のツールから一般社会に普遍的な技術として浸透しはじめております。新型コロナ感染症の拡大を契機に働き方を変えてきたテレワークも、出社勤務と組み合わせた働き方が日常的に行われるようになりました。こうしたICT社会においては、高度なサイバー攻撃が多発するだけでなく、在籍社員や退職者、協力会社社員による社内の機密情報の持ち出しも発生しております。全ての企業にとって、事業の継続、拡大に向けたIT投資は底堅く推移いたしました。
このような外部環境において、エンカレッジ・テクノロジは2022年3月期に掲げた以下3点を重点項目と位置付け、2024年3月期も継続して取り組んでおります。当該施策の結果につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容②経営成績の分析」に記載しております。
①顧客ターゲット別の営業推進
:2024年3月期も顧客深耕営業(第1営業部)、純新規開拓営業(第2営業部)、ビジネス協業営業(パート
ナー営業部)と戦略的パートナー向け営業(戦略営業部)の4部門による営業活動を継続
:マーケティングプロモーションならびに代理店販売強化により「ESS AdminONE」「ESS REC 6」の純新規顧
客の開拓、獲得
:既存顧客への営業・技術部門一体化により「ESS AdminONE」「ESS REC 6」の新規商談を獲得
②ソリューション強化
:「ESS REC 6」の新機能であるシステム操作者の常時本人確認機能とシステム操作環境の監視・記録機能を
訴求することによるリモート運用市場の開拓
:「ESS AdminONE」のIDaaS、SaaS対応と大規模ユーザー対応の強化
:「ESS REC 6」のUNIX、Linuxへの対応とリモート運用市場創出のための機能強化
③新人事制度定着による生産性向上
:運用とシステムの見直しなど改善を加え、定着した新人事制度の下で、賃上げによる優秀な人材の安定確
保と採用の強化を図り、生産性とモチベーションの向上を目指す。
:小規模多チーム編制により次期中核人材となる新任チームリーダーの実践機会を作り、マネジメント能力
開発と組織の生産性向上を図る。
(3)中長期経営計画
エンカレッジ・テクノロジにおいては2030年に向けた長期ビジョン「VISION2030」を設定し、直近の3ヶ年にあたる第1次中期経営計画(投資フェーズ:2025年3月期から2027年3月期)およびゴールとなる2030年に繋がる第2次中期経営計画(成長フェーズ:2028年3月期から2030年3月期)について中長期経営計画を立案いたしました。
①VISION2030
特権ID/証跡管理などシステム運用(管理)分野において、プロダクトならびにシステムエンジニアリングサービスの新たな価値を創造し、製品と保守売上主体のビジネスモデルに加え、クラウドサービスへの本格参入やコンサルティングサービス、技術サービスなど新たなソリューションを展開します。また、リーダー育成に取組み、円滑な世代交代を行いながら顧客志向で一体化した機動力ある新体制を築きます。
②戦略的サービス
エンカレッジ・テクノロジは、システム運用の統制を極めるオンリーワンベンダーとなるべく、次に掲げるサービス展開を進めてまいります。
・コンサルティングサービス
・プロダクトサービス(パッケージソフトウエア製品/クラウドサービス)
・システムインテグレーションサービス(製品導入に伴う技術支援)
・システムマネージメントサービス(SIO常駐サービス)
③中長期事業戦略
エンカレッジ・テクノロジは、2021年3月に特権ID管理製品「ESS AdminONE」の販売を開始し、その後2023年4月に主力製品「ESS REC」の機能を大幅に強化した「ESS REC 6」の販売を開始しております。2024年3月期の両製品の販売、受注状況、ならびにIT社会の環境やシステム運用に関する証跡管理やセキュリティ対策に対する市場ニーズを鑑みた場合に、今後の業績が合理的に見通せる状況と判断いたしました。従来もエンカレッジ・テクノロジでは中長期の計画に沿った事業活動を行ってまいりましたが、今般、計画や戦略、取組み方針をお伝えすることで投資家のみなさまへ資する情報となるよう、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を開示することといたしました。
第1次中期経営計画(投資フェーズ;2025年3月期~2027年3月期)
当期間は投資フェーズと位置付け、現行製品・サービスを着実に販売し、収益を獲得することで原資を確保して第2次中期経営計画(2028年3月期~2030年3月期)の成長フェーズに向けた新製品の開発に積極的に投資してまいります。当該3ヶ年の売上、損益を達成させる重要なポイントは以下の3点です。
・ライセンス売上の達成
・保守更新率の達成
・ESS AdminONEならびにESS REC 6移行推進
投資フェーズにおける製品・サービス開発のロードマップは以下の通りです。
・既存製品:バージョンアップによる機能拡張
・新製品:第1次中期経営計画期間3ヶ年を通じて企画、開発を行い第2次中期経営計画(成長フェーズ)の売上拡大を目指す
・既存主要製品の統合:ESS AdminONE、ESS REC 6と同じアーキテクチャに統一。新たな運用統制ソリューション製品として提供
・新クラウドサービス:新製品、統合製品をクラウド化(SaaS化)
④中期損益計画 2025年3月期(FY24)~2027年3月期(FY26)
(4)持続的成長に向けた取組み
エンカレッジ・テクノロジが重点項目の実現による成長を持続していくためには、優秀な技術者を安定的に確保して、スピード感をもった新製品・新サービスの開発が重要であると認識しております。さらに、エンカレッジ・テクノロジの事業は製品の販売から保守までを一貫して提供する形態であるため、多様な職種の人材が必要となります。社員の働きがいと生産性の向上を両立させつつ、さらに技術の優位性を維持しながら事業を継続的に拡大するためには、優れた人材の獲得や育成が不可欠となります。
①ダイバーシティの推進
エンカレッジ・テクノロジでは、性別、年齢、国籍に制約を設けず、多様な視点や経験を持つ人材を採用し、その能力や特性を事業に活かす取組みを行っております。特に他社を経験した幹部社員の登用により、幅広く知識・経験の蓄積と融合を進めております。
②女性活躍の推進
エンカレッジ・テクノロジは従業員122名(2024年3月末現在)のうち女性が50名(41.0%)となっており、技術部門においても女性の理科系学卒者の採用が進んでおります。女性幹部社員も部長クラス、課長クラスでそれぞれ1名が従事しております。現在、女性の取締役はおりませんが、将来は現幹部社員が十分なスキル、経験を発揮することにより取締役に就任する可能性があります。また、他の女性社員もマネジメント職に就くことで能力を最大限に発揮できるよう、管理職候補者の育成に向けた取組みを行っております。これらの取組みは、女性の職業生活における活躍の推進に関する行動計画として、2025年3月31日までの期間に課長以上の管理職の女性労働者を1名以上増やすことを目標としております。なお、本有価証券報告書提出時点においては、課長クラスの女性幹部社員は1名増加して2名が従事しており、当該目標を達成しております。
③新人事制度定着による生産性向上
以下に掲げる施策を取り入れることにより、社員が自律的に働くことで生産性とモチベーション向上を目指しております。
:職務記述書にもとづいた自律的な業務計画を立案し、業務進捗(KGI、KPI)を正当・公正に評価するなど、社員一人ひとりの進捗に合わせたマネジメントを図る
:週休3日や週6日勤務を可能とする労働時間制の定着により、社会や社員のニーズに対応し満足度の向上を図る
エンカレッジ・テクノロジは、事業活動に影響を与える様々なリスクを正しく把握し、評価・分析して(Plan)、発生の未然防止、発生した時には影響を最小限にする対策を施し(Do)、その効果を検証(Check)、再発の防止(Action)を行っております。こうしたPDCAサイクルを実施・確認するため、取締役会において「リスク・コンプライアンス管理規程」を定め、四半期に1回以上、リスク・コンプライアンス委員会を開催しております。リスク・コンプライアンス委員会においては、継続的なリスクの把握と改善活動となるリスクマネジメントに取組み、議論、検討された事項については、定期的、または重要なリスクが発生した場合には随時に取締役会に報告を行っております。
2024年3月期におきましては、サプライチェーン等における人権尊重の機運の高まりを受けて、エンカレッジ・テクノロジの人権方針を定めました。(https://www.et-x.jp/company/human_rights/)継続的・自律的なデュー・ディリジェンスを実践するため、リスク・コンプライアンス委員会において進捗および結果のモニタリングを担う体制も整備しております。
エンカレッジ・テクノロジが認識するリスク事象につきましては、
1.経済環境 2.自然災害 3.法律・規制(人権を含む)
4.レピュテーション 5.不正 6.製品/サービスおよびオペレーション
7.システム 8.人材・労務 9.ガバナンス
のカテゴリごとに想定する事象を潜在リスクとして抽出しております。次に、抽出した事象を発生可能性(3段階)と財政状態及び経営成績に与える影響(4段階)の区分で分類した象限に評価・プロットし、リスクマップを作成しております。このリスクマップにプロットされたリスクは、発生可能性と影響度の高いものから低くする取組みとともに、社会や市場の環境、経営状況や人材の状況を勘案して、定期的に見直しを行っております。
こうした手続きを踏まえた上で、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
エンカレッジ・テクノロジはこれらの事業等のリスクを認識した上で、その回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、エンカレッジ・テクノロジ株式への投資判断は本項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてエンカレッジ・テクノロジが判断したものであります。
(1)製品及びサービスについて
①製品競争力について
「ESS REC(REC)」は、克明な操作記録と検索性によって、システム証跡監査ツール市場を創出してきた主力製品でありますが、近年、システム証跡監査ツール市場の認知度が高まるとともに、海外製品も含めた新たな類似製品の参入が続いております。
また、2021年3月に販売を開始した、企業のDX推進を支援する次世代型特権ID管理ソフトウエア「ESS AdminONE」は、より市場規模の大きい特権ID管理ツール市場において後発製品ではあるものの「REC」と組み合わせて総合的な特権ID管理を実現するソリューションとして提案し、国内外の競合製品からの差別化を図っております。さらには、「ESS REC Cloud」では広く普及しているクラウド環境にも対応しております。2023年4月に販売を開始した「ESS REC 6」は、働き方改革をサポートするために、テレワーク時のモニタリングとともに操作者の常時本人確認を行うことで高いセキュリティを確保しております。2024年5月には、在宅・リモートにおけるシステム操作の安全性の担保やブラウザ操作の証跡機能を強化するなど複数の機能を追加して、差別化を進めております。
エンカレッジ・テクノロジ成長の源泉はこれらの製品によるライセンス売上であるため、エンカレッジ・テクノロジ製品と比較して高機能であったり、同等の機能でありながら「低価格」を設定するような強力なライバル製品の出現によって「REC」の優位性が失われた場合や、「ESS AdminONE」「ESS REC Cloud」等他製品でも競争力が保てない場合には、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②製品開発について
エンカレッジ・テクノロジの製品開発の基本スタンスは、システム運用の安全と安定を実現するためのパッケージソフトウエアを提供することにあります。エンカレッジ・テクノロジでは、システム運用のあるべき姿を汎用的に捉えて製品を企画し開発を行うため、開発した製品やサービスが各顧客ごとのシステム運用現場の環境や実運用に適さないことにより、市場に受け入れられない場合があります。また、使い易さ、技術革新への対応の遅れなどの機能面や価格面において他社製品に劣るなどの理由によって、売上貢献できない場合もあります。さらに、企画した時点の計画よりも大幅に製品開発に時間を費やした場合や、開発した製品に不具合があり、当該不具合の改修に多大な工数を要する場合もあり、いずれの場合においても開発費用の回収を実現することが出来ず、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ライセンスに付随する保守サポートサービス及び品質について
エンカレッジ・テクノロジ製品の使用許諾(ライセンス)契約をされた顧客に対しては、原則として保守サポートサービス契約を締結していただき、エンカレッジ・テクノロジ製品の最新バージョンの提供と顧客のシステム環境下で、安定的に使用いただけるようサポートを行っております。顧客のシステム更改で新システムにエンカレッジ・テクノロジ製品が採用されない場合や、システムの縮小・廃止などによる保守契約の解除や変更、また重大な製品の欠陥やインシデントの解決が長期化するなどによって顧客の信頼を損ね保守契約の更新に繋がらない場合、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④コンサルティングサービスについて
エンカレッジ・テクノロジはコンサルティングサービス業務として、エンカレッジ・テクノロジ製品の導入にあたっての導入支援やシステム構築支援をメニュー化して提供しております。「ESS SmartIT Operation」の展開に伴って、従来の単体製品のインストールや各種支援からIT全般統制に向けたシステム構築の支援へと、システム要件の拡大や役務提供範囲が拡大しております。
したがって、要件実現に向けてエンカレッジ・テクノロジの役務提供範囲や検収条件及び納期設定、提出書類の品質に至るまでのマネジメントが要求されます。何らかのトラブルによって検収の遅れや見積以上の工数が発生しても顧客に請求できない場合、あるいは顧客の要求仕様との齟齬が生じ、損害賠償や補償作業を要求された場合、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)特定取引先に対する取引依存について
エンカレッジ・テクノロジにおいては、全売上高に占める株式会社NTTデータへの売上高の割合が高く、2023年3月期は19.7%、2024年3月期は19.3%となっております。株式会社NTTデータとは代理店契約を締結し、取引開始以来永年にわたり安定した取引を継続しておりますが、今後当該契約が何らかの理由で変更あるいは解消された場合には、エンカレッジ・テクノロジの財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)人材の確保及び組織的経営について
①人材確保について
エンカレッジ・テクノロジは、AI技術やクラウドサービス、最新のセキュリティ対策などを盛り込んだ次世代型新製品の開発、既存製品の拡張・改良及び製品の統合化などの研究開発テーマに取り組んでおり、これらの業務にあたる開発技術者の増強を図っております。またコンサルティング業務やサポートサービス業務に従事するシステム技術者の増員に加え、営業職人材の獲得も喫緊の課題となっております。IT技術者不足による賃金の高騰とこれに伴う人材市場の流動化、少子化による新卒採用の売り手市場化により、今後も採用は困難な状況が続くものと考えております。
こうした状況を鑑み、2022年3月期より人事制度を刷新し、育児・介護に関する諸制度や在宅勤務、時短勤務など柔軟な働き方を導入するとともに、職務記述書にもとづく公平・公正な評価制度を実施しております。2024年3月期に行った若手・中堅層を中心に平均9.2%の賃金のベースアップ、新卒初任給の11.1%アップに続き、2024年4月からも全社員平均で6%の賃上げを行い、キャリア採用ならびに新卒採用時の競争力を高めるとともに、離職の防止に取り組んでおります。採用した社員に対しては専門技術教育とOJTによる育成を行い、スキルアップによる能力の発揮と、さらなるモチベーション向上による定着化を図っております。また、在宅勤務が定常化する中でも一般社員と経営者、幹部社員間のコミュニケーションを密にする一体感醸成施策を実施するなど、生産性の向上と仕事や会社生活に関する不安や不満を解消し離職防止にも努めております。
IT技術者の確保が計画通りに進まない場合、研究開発の遅れによる製品リリースの遅延が発生する可能性があり、これにより、連携する営業施策を変更する可能性があります。加えて営業職の人材確保が計画通りに進まない場合は顧客開拓の遅延や競合製品による商談の失注などにより、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、エンカレッジ・テクノロジは「人材」をマテリアリティ(重要課題)と位置付けており、「2サステナビリティに関する考え方及び取組」に具体的な内容を記載しております。
②組織的経営について
エンカレッジ・テクノロジが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るためには、事業計画の立案と実行、その業務進捗管理や部門間の連携などを担う多様性のあるマネジメント層の育成強化が課題となっております。事業基盤の拡大に併せて組織を成長させていくためには、業務執行レベルで部門責任者が意思決定を迅速に行い、全社横断的な課題を解決することが必要になります。
そのため、当事業年度より組織改革を行い、役割による組織化とともに次世代を嘱望する若手リーダーの抜擢により、次世代を担う人材が業務管理や部門間連携を図るなどのマネジメントスキルを体得する機会を創出しております。
現在のところ、技術部門のみならず全社において他社でのマネジメント経験を有するシニア・ミドル層の人材獲得とともに女性の幹部社員登用も進んでおりますが、次世代のリーダーや幹部社員候補育成の遅れなどによって事業計画の推進に支障をきたした場合には、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)知的財産権の侵害による訴訟リスクについて
エンカレッジ・テクノロジは自ら開発した製品に係わる技術要件および商標について知的財産権を登録申請することによって、他社
からの権利侵害の防止を図っております。しかし、エンカレッジ・テクノロジが認識していない知的財産権が既に成立している可能性
や、使用しているフリーソフトウエアが第三者の知的財産権を侵害している可能性は否定できず、エンカレッジ・テクノロジ製品を使
用する顧客あるいはエンカレッジ・テクノロジの侵害について、第三者からの請求に対応する義務をエンカレッジ・テクノロジは負っております。
このような知的財産権に関しての損害賠償請求、使用差し止め請求、ロイヤリティ支払要求が発生した場合、
その訴訟対応や費用負担によりエンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報セキュリティに関するリスクについて
エンカレッジ・テクノロジにおいては、オフィスでの執務だけでなく在宅勤務や協力会社のリモートワーク環境も取り入れ、常に
インターネットを利用したデータセンターのサーバー利用、メールの送受信や情報の発信、収集を行っており
ます。こうした環境では、コンピュータウイルスの侵入や標的型メールの攻撃等により、顧客やエンカレッジ・テクノロジの機密情
報又は個人情報がエンカレッジ・テクノロジ外に流出する危険やランサムウエアによって当該情報が利用できなくなる可能性が常に
存在しております。また、社員(協力会社社員を含む 以下「社員」)だけでなく退職した社員が営業機密や技
術情報などを不正に入手し、外部へ持ち出す可能性があります。
エンカレッジ・テクノロジでは、社外からのネットワークの脆弱性を狙った攻撃やウイルス付メールなどに対し、ハードウエア、
ソフトウエアによる防御とともに社員への教育や啓蒙など、継続的に適切なセキュリティを向上させる対策を
講じております。また、社内からの不正な手段による情報の持ち出し、漏洩に対しても、「ESS REC」「ESS
AdminONE」などエンカレッジ・テクノロジ製品を導入しており、特に「ESS REC 6」では、常時本人認証の機能を活用してPC画面の覗
き見や他人のPC利用を制御しております。
また、リスク・コンプライアンス委員会の下に情報セキュリティ部会を設置し、情報セキュリティ対策およ
び活動計画の策定、実行の評価、情報セキュリティインシデントへの対応、社員に対する情報セキュリティ
に関する啓発と教育に取り組んでおります。
しかし、過去に例の無いウイルス攻撃等によりエンカレッジ・テクノロジが講じた対策が十分に機能しない場合や、エンカレッジ・テクノロジ製品の機
能を無効化するなどの悪意により、情報セキュリティに関するリスクが現実のものとなった場合には、社会的
な信用の失墜等によって、エンカレッジ・テクノロジの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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