日本ファルコムはゲームソフトの企画、制作、開発及び販売を主たる業務としており、製品部門及びライセンス部門の二部門によって事業活動を展開しております。
各部門の位置づけは、以下のとおりであります。
(製品部門)
・主にロールプレイングゲーム(注)を中心としたゲームソフトの企画、制作、開発及び販売。
・海外ゲームソフト会社からライセンスを受けたゲームソフトの制作(日本語版制作等)及び販売。
・音楽CDの企画、制作及び販売。
(ライセンス部門)
・日本国内の各種家庭用ゲーム機ソフトの開発及び販売のライセンス許諾。
・海外への日本ファルコムゲームソフトの現地語化及び現地に限定した販売ライセンス許諾。
・日本ファルコムのゲームソフト及びゲーム音楽を利用して、モバイル上でサービスを提供するライセンス許諾。
・日本ファルコムのゲームソフトをインターネット上でダウンロード販売するライセンス許諾。
・書籍等についての製作及び販売のライセンス許諾。
なお、ライセンス許諾は契約一時金、ランニング・ロイヤリティーの契約形態に応じてロイヤリティー収入を計上しております。
[事業系統図]
日本ファルコムの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において日本ファルコムが判断したものであります。
日本ファルコムは個人の創造力を尊重し、その効果をチームワークによって最大限に高めることで、オリジナリティあふれるゲームコンテンツ及びサービスの創出を行います。また、これらの魅力を様々な分野・プラットフォームを通じて、世界中のお客様にお伝えすることに努め、継続して事業の裾野を広げていけるよう尽力してまいります。
日本ファルコムは収益性を重視しており、高い経営効率により、既に高水準の利益率を達成しておりますが、「Nintendo Switch」向けゲームの自社展開やマルチユース・マルチプラットフォーム展開、発売タイトル数の拡大や新しいIPコンテンツ・ゲームの創出を進めることで、営業利益率を維持しながら持続的な成長を目指します。
ゲーム関連業界におきましては、世界のゲーム市場が回復傾向にあるなか、国内のゲーム市場は家庭用ゲーム機を中心に引き続き堅調に推移しております。また、国内PCゲーム市場に関しても拡大が続いているほか、小規模での制作開発によるインディーゲームにも注目が集まるなど、競争は厳しい一方で、優良なコンテンツの引き合いは総じて堅調に推移しております。
創業以来、日本ファルコムが培ってきたノウハウとブランドを基礎に、攻守のバランスが取れた経営基盤作りを推進します。「攻」の要としましては、家庭用ゲーム機やスマートフォンアプリ、オンラインゲームを中心とする新規分野へのチャレンジと開発技術の革新を重視します。また、「守」の要としましては、スピード、品質の更なる向上、人材育成といったテーマに取り組んでまいります。着実に足元を固めるとともに、常に成長し続けられる企業体質の実現を目指します。
コンテンツメーカーとしての競争力をさらに高めるためにも人材の採用及び育成に注力します。業界の中でも老舗として培ってきた多くのノウハウ、技術、価値観を着実に伝えて、組織の中核を担える創造力豊かな人材の育成に取り組みます。
企画・開発・広報・販売といった一連の業務サイクルをより的確かつスピーディーに進めることで、社内の活性化を一層促すとともに、コンテンツ及びサービスを供給するペースをさらに向上してまいります。
日本ファルコムの保有するゲームコンテンツ及びサービスを、パソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォン、オンラインゲームといった各種プラットフォームへ幅広く展開してまいります。自社開発及びライセンス許諾を国内外で効果的に行うことで、ブランドの認知度を高めるとともに収益の最大化を図ります。
日本ファルコムのコンテンツ及びサービスを広く知ってもらうべく、費用対効果を見極めながら、広告宣伝及び広報活動を強化してまいります。これにより企業としての知名度をさらに高め、ライセンス許諾、他社との提携、人材獲得といった事業展開を有利に進めるべく邁進してまいります。
以下において、日本ファルコムの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、日本ファルコムは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に対する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載事項を、慎重に検討された上で行われる必要があります。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。
日本ファルコムの場合、ゲームソフト制作の開発期間は半年から長いもので2、3年を要します。開発期間が長期にわたるため、計画段階における開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。また、昨今の技術革新により、製品に求められる機能が高度化した場合、開発期間が長期化し、日本ファルコムの業績に影響を与える可能性があります。
日本ファルコムは、スケジュール管理を徹底し、開発の遅れを社内全体でカバーできる体制づくりに努め、新技術の情報収集や自社開発エンジンの構築、効率的な開発体制を整備することで、開発期間が長期化しないよう努めています。
日本ファルコムの製品の販売推移については、ゲームソフトの販売開始時に売上の多くが集中するため、新製品を発売した四半期に製品部門の売上高が大きく計上される傾向にあります。
そのため、新製品の発売の時期により四半期ごとに業績が大幅に変動する可能性があります。
日本ファルコムの業績は、「イース」シリーズや「軌跡」シリーズ等、特定のゲームソフトへの依存度が高くなる傾向にあります。シリーズ作品は固定ファンが多く、業績の安定化に寄与しますが、市場環境に変化が生じた場合は、ユーザー離れが起きたり、日本ファルコムのゲームコンテンツ(IP)が陳腐化したりすることで、ライセンス許諾を含めた日本ファルコムの業績に影響を与える可能性があります。
日本ファルコムは、引き続き既存タイトルを投入しながら、新規IPの創出やゲームソフトの開発も進めてまいります。
日本ファルコムでは、新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権・商標権などの取得を目指しておりますが、必ずしもかかる権利を取得できるとは限りません。日本ファルコムの技術、ノウハウ又はタイトルなどが特許権又は商標権などとして保護されず他社に先んじられた場合には、日本ファルコム製品の開発又は販売に支障が生じ、日本ファルコムの業績に影響を与える可能性があります。
なお、現在において日本ファルコム製品による第三者の知的財産権の侵害は存在していないと認識しておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないとは限らず、かかる事態が発生した場合には、日本ファルコムの業績に影響を与える可能性があります。
日本ファルコムは人材戦略を事業における最重要課題のひとつとして捉えており、今後の事業拡大には既存のスタッフに加えて、特に開発の分野で十分な知識と技術を有する人材の確保・育成が不可欠であるという認識に立っておりますが、適格な人材を十分確保できなかった場合には、日本ファルコムの事業拡大に制約を与える可能性があり、また、機会損失が生じるなど日本ファルコムの業績その他に影響を及ぼす可能性があります。
日本ファルコムは、優秀な人材を確保するために、また、現在在籍している人材が退職又は転職するなどのケースを最小限に抑えるため、基本報酬について軽視せず、さらに、業績に応じた報酬プログラムを実践しております。また、人材紹介サービスなどの活用により、必要な人材の確保に努めていく方針であります。
健全なコンテンツの開発及び販売を業容として掲げる日本ファルコムは、「R18(映画倫理規程管理委員会の規程のひとつ。18歳未満の鑑賞が不適切であることを示す。)」などで規制される事業の展開や商製品の取扱いは現在行っておりません。しかしながら、将来的にコンピュータ又はデジタルコンテンツ関連業者を対象とした法規制が強化された場合、日本ファルコムの事業に影響を及ぼす可能性があります。
ゲームソフトに関わる知的所有権を巡って発生している懸案としては、無許諾の不正コピーや海賊版に関する問題があります。
違法コピーや海賊版につきましては、未だこれといった決め手が無いのが現状であるため、無許諾の不正コピーや海賊版が氾濫することにより日本ファルコムの販売機会が損なわれた場合には、日本ファルコムの業績に悪影響が出る可能性があります。
日本ファルコムは、ACCS(一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会)やライセンス許諾先と情報共有を行いながら、必要に応じて対応を進めてまいります。
日本ファルコムは売上の一部を通信販売によっていることから、顧客の個人情報を保有しております。また、今後日本ファルコムホームページを通じた通信販売の増加も予想され、個人情報については社内管理体制を整備し、情報管理への意識を高めるとともに、アクセス権を制限する等個人情報が漏洩することの無いように、取扱いには留意しております。
しかしながら、外部からのハッキングなど、不測の事態により、万が一、個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には日本ファルコムの信用失墜による売上の減少、又は損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、日本ファルコムの業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症に関しては、現時点において開発スケジュールや販売スケジュールに大きな影響はないものの、想定以上の感染拡大により職場内において感染者が発生し、開発・販売をはじめとする各種事業活動を停止せざるを得ない状況に陥った場合、日本ファルコムの業績に影響を与える可能性があります。
日本ファルコムは感染症対策を徹底することはもちろん、オフィスフロアを増床し従業員同士の座席間隔を確保したり、一部在宅勤務を併用することで、感染症の影響を最小限に抑えることに努めています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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