マクロミル(3978)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


マクロミル(3978)の株価チャート マクロミル(3978)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

マクロミルグループは、マクロミル、連結子会社21社及び関連会社4社により構成されております。

マクロミルグループは2023年6月期第3四半期まで、企業集団を基礎とした地域別のセグメントから構成された「日本及び韓国事業」セグメントと、「その他の海外事業」セグメントの2つを報告セグメントとしてきましたが、「その他の海外事業」セグメントを構成するMetrixLabグループを売却したことに伴い、2023年6月期第4四半期連結会計期間より当該事業は非継続事業として分類しています。

また、当該事業の除外により、韓国事業のマクロミルグループ内における重要性が相対的に上昇したため、当連結会計年度より、報告セグメントを「日本事業」と「韓国事業」に変更しています。

 

①「その他の海外事業」セグメントの売却について

マクロミルグループが主な事業を営むマーケティングリサーチの市場は、従来の「リサーチ業界」から、業界の垣根を越えた融合が進み、デジタルデータの収集・分析を行う企業や、コンサルティング・レポート提供を行う企業など、関連するその周辺業界の売上を含む「インサイト産業」へと大きな転換期を迎えています。

こうした状況下、マクロミルグループにおいても事業モデルの変革を推進しており、その変革は日本及びアジア市場を中心に進めてきました。一方、技術変化が早い欧米を中心としたグローバル市場において事業展開し、「その他の海外事業」セグメントを構成していたMetrixLabグループにおいても、同様の変革が必要不可欠だと考えていました。こうした中、グローバルなリサーチパネル及び先進的なリサーチプラットフォーム提供事業者であるToluna社と、MetrixLabグループとの経営統合を行うことが、インサイト産業へと変革を遂げる市場環境の変化にいち早く対応することができ、より競争優位性及び成長力に繋がると判断しました。

このため、「その他の海外事業」セグメントを構成するMetrixLabグループの株式を保有するマクロミルの子会社Siebold Intermediate B.V.社の全株式を、Toluna社に譲渡しました。この取引の結果、2023年6月期第4四半期連結会計期間より、マクロミルグループから「その他の海外事業」セグメントが除外されることとなりました。

 

②「日本事業」セグメントについて

日本においてはマクロミル並びに広告代理店との合弁事業である株式会社電通マクロミルインサイト及び株式会社H.M.マーケティングリサーチ等の子会社で構成され、主にマクロミルが独自開発した自動インターネットリサーチシステムを利用したオンラインリサーチ、デジタルリサーチ(注1)、オフラインリサーチ、データベースサービスを提供しています。

マーケティングリサーチとは、企業や公共機関が、消費者が本当に望んでいるもの、本当に魅力を感じるものを作るための情報(消費者インサイト)を科学的に集め、分析し、商品企画や販売戦略等に反映させる手法です。

マーケティングリサーチ市場における一般的な市場調査は、郵送・電話・座談会等で消費者の意見を聴取する手法(オフラインリサーチ)と、インターネットを活用してパネル(注2)と質問・回答のやりとりを行う手法(オンラインリサーチ)に大別されますが、マクロミルは日本において他社に先駆けてオンラインリサーチ事業を開始し、日本のオンラインリサーチ市場においてNo.1の市場シェア(注3)を有しています。

また、「インサイト産業」へと業界変化が加速する中で、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、データ利活用支援事業(データコンサルティング)の拡大や、プラットフォーム型のソリューション開発を強化し、「マーケティングリサーチ企業」から、「総合マーケティング支援企業」への事業モデルの変革を推進しています。

 

③「韓国事業」セグメントについて

韓国においては、Macromill Embrain Co.,Ltd.とその子会社で構成されており、日本同様に、オンラインリサーチ、オフラインリサーチを主なサービスとして提供しています。

また、韓国の大手リサーチ会社の中で唯一保有する自社パネル基盤を活かし、日本で既に実施している購買データ提供等に係る新規事業を推進するなど、自社の構造的な強みを活かしたサービス展開を図り、日本で先行して進めている事業モデルの変革を韓国においても追求しています。

 

マクロミルグループは、「Build your Data Culture ~ 私たちは、データネイティブな発想でお客様のマーケティング課題を解決し、ビジネスに成功をもたらすData Culture構築の原動力となることを目指します。」というグループビジョンを掲げ、このビジョンの下で、引き続き「総合マーケティング支援企業」へと事業モデルの変革を推進していきます。今後も、マクロミルが保有する消費者パネルから得られる様々なデータを活用した革新的なサービスを提供し、マーケティングビジネス領域全体にイノベーションを拡げることを目指す方針です。

 


 

(注)

1.デジタルリサーチ

デジタルデータやデジタル施策を使ったマーケティング活動の総称であり、広告のプリテスト、様々なメディア媒体における広告効果測定、ソーシャルメディア分析等を通じて国内外における顧客企業のデジタル広告支出の最適化に資するデータを提供することを中心とした事業領域を意味します。

2.パネル

質問票に対する回答者予備群として会員登録されている様々な属性の調査対象者のこと。個々のリサーチの目的に応じ、パネルの中から、年齢、性別、購買履歴、その他から属性別に回答者を抽出し、本調査の対象者として回答を依頼します。マクロミルではその属性を詳細に把握し、必要に応じてタイムリーに直接コンタクトが可能な3,600万人を超える良質な自社パネルをグローバルに保有しております。

3.No.1の市場シェア

オンラインリサーチ市場シェア=マクロミル日本事業 注力事業及び株式会社電通マクロミルインサイトにおけるオンラインリサーチ、株式会社H.M.マーケティングリサーチのオンラインリサーチに係る売上高(2024年6月期)÷一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模アドホック調査のうちインターネット調査分(2023年分)(出典:一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)2024年6月 第49回経営業務実態調査)。

 

[オンラインリサーチの流れ]

オンラインリサーチは、顧客企業のリサーチニーズを反映した調査票をインターネット上で再現した後に、パネルへアンケートを依頼して回答を収集します。インターネットを活用することで、タイムリーかつ低価格なサービスの提供が可能となっています。また、さらに深いインサイトを把握したい顧客に対しては、別途集計グラフ、調査レポートを作成して納品しています。また、オンラインリサーチ以外にも多彩な調査サービスを提供しており、顧客の意思決定に貢献する様々なソリューションの提供を実現しています。パネルには、アンケート回答の謝礼としてポイントを付与しています。

これら一連のソリューションを、データ納品のみを行う最も短い案件では24時間、標準的には実査の開始から1週間程度で提供しています。

 


 

[リサーチパネル及び取得可能なデータ]

マクロミルグループは、日本において自社パネル約130万人、国内アンケート回答パネル約3,600万人(2024年6月末現在)を有しています。マーケティングリサーチ企業のソリューション力を決定づける要素の一つが、取得可能なデータです。パネルから得られた回答結果に、取得・保有する独自のデータ群を組み合わせ、分析することで、消費者インサイトを把握・抽出し、それを踏まえたソリューションを提供しています。

マクロミルグループが取得可能なデータは、パネルのアンケート回答から得られる購入理由や満足度といった「意識データ」、マクロミル独自のデータとして蓄積・保有しているTV視聴ログ、パソコン、モバイル及びスマートフォンにおけるインターネット上のWEB閲覧ログ、EC購買ログ等の「行動データ」、人口統計データや心理特性データを含む「属性データ」から構成されています。自社パネルから取得可能なデータに加えて、グローバルなパネルネットワークを活用することで、マクロミルグループの主要な顧客に対して、世界中の消費者インサイトを提供することが可能となっています。

 

一般的な事業会社におけるマーケティングプロセスは、下表のように4つに分類され、マクロミルグループでは、それぞれのプロセスにおける目的や課題に応じたリサーチサービスを提供しています。

 


 

[事業系統図]

マクロミルグループの事業の系統図は次のとおりであります。

 



有価証券報告書(2024年6月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営の基本方針

マクロミルグループは、創業当初より独自に構築してきた自社パネルから得られる多種多様なマーケティングデータの提供を通じて、消費者ニーズに合致した製品やサービスの提供ができるように顧客企業の意思決定を支援しています。また、リサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援する「総合マーケティング支援企業」へと、その事業モデルの変革を推進しています。

日本においては、マクロミルグループの主力事業であるオンラインリサーチ及びデジタルリサーチの成長を追求するとともに、マーケティング課題全体の解決を支援するデータコンサルティング事業等の新規事業の拡大、加えて、アジア地域での事業展開を加速させていく方針です。また、業界特性に応じた競争優位を確立するため、合弁事業等を通じた事業基盤の強化にも努めます。

さらに、韓国においても、日本の成長プロセスを追求し、リサーチだけでなくデータ提供事業などの新たな取り組みを推進することで、グループ全体での企業価値を向上させていきたいと考えています。

 

(2) 経営環境及びマクロミルグループの取り組み

当連結会計年度(2023年7月1日~2024年6月30日)における日本及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が緩和され、緩やかな持ち直しが続いている一方、円安の継続や物価上昇の影響、及びウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格高騰等の影響による世界的なインフレの継続や政策的な金利上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況で推移しました。

 

このような状況のもと、マクロミルグループが属するマーケティングリサーチ市場は、業界の垣根を越えた融合が進み、デジタルデータの収集・分析を行う企業や、コンサルティング・レポート提供を行う企業など、関連するその周辺業界の売上を含む「インサイト産業」として再定義されており、日本における2023年度のインサイト市場は4,499億円(前年同期比4.2%増)と試算されています。(注1)

 

こうした経済・市場環境のもとで、マクロミルグループは2023年8月に新たに2026年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表し、その達成に向けた戦略を立て、事業規模と利益の拡大を追求しています。

中期経営計画1年目である2024年6月期においては、主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力しました。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革を継続しています。

 

なお、2023年5月15日に公表した「マクロミル連結子会社等に対する債権の株式化(デット・エクイティ・スワップ)及び当該子会社の異動(株式譲渡)並びにToluna Holdings Limited社の持分取得(持分法適用会社化)に関するお知らせ」のとおり、マクロミルグループは「その他の海外事業」セグメントを構成していた企業群であるMetrixLabグループの事業をToluna社へ譲渡していることから2023年6月期第4四半期連結会計期間より、「その他の海外事業」を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、営業利益、税引前利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、継続事業のみの金額と、継続事業及び非継続事業の合算をともに表示しています。

 

また、当該事業の除外により、韓国事業のマクロミルグループ内における重要性が相対的に上昇したため、当連結会計年度より、報告セグメントを「日本事業」と「韓国事業」に変更しています。

 

(注)

注1.2024年6月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第49回 経営業務実態調査」による

 

(3) 中長期的な経営目標

①  中期的な見通し

マクロミルグループでは、2023年8月に2024年6月期~2026年6月期までの新中期経営計画(3ヵ年)を策定し公表しています。財務目標としては、2026年6月期の連結売上高530億円、連結営業利益75億円を目標に、過去最高の利益額の更新を目指します。また、財務レバレッジの目標水準は従来目標を引き継ぎ、既存の信用格付を維持しながら、純有利子負債/EBITDA倍率を2.0倍から2.5倍の範囲でコントロールすることを目指します。中期経営計画の最終年度である2026年6月期までの期間において、株式売却等の一過性損益を除く連結配当性向50%を目標とし、累進配当を実現する形で剰余金の配当を行う方針です。

 


日本事業においては、マクロミルグループの主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力します。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革をさらに加速することで、総合マーケティング支援企業としてのプレゼンス向上を図ります。日本事業では、こうした事業活動を通じて2026年の売上収益460億円(3年平均成長率10%)を目指します。

韓国事業においては、日本で既に実施している購買データ提供に係るサービスを開始するなど、自社パネルから取得したデータを主軸としたサービスの本格展開を図る方針であり、2026年の売上収益70億円(3年平均成長率7%)を目指します。

また、売上収益の拡大とともに、付加価値とサービス範囲の再定義及び価格の見直しや、リサーチプロセスの改善及びリサーチ基幹システムの全面刷新等による業務効率化・生産性の向上に取り組み、利益の最大化を図る方針です。

 

このような計画のもと、中期経営計画の1年目にあたる2024年6月期においては、日本事業の売上収益は前期比8.0%成長、韓国事業の売上収益は前期比7.3%成長となり、連結全体の売上収益は前期比8.0%成長となりました。また、事業利益については、日本事業において生産性の改善が進んだことから前期比13.4%増となり二桁増益を実現しました。このため、計画初年度のグループ全体の業績は、中期経営計画通りに進捗しています。

 

② 2025年6月期の見通し

 

連結経営成績

(単位:百万円、別記ある場合を除く)

2024年6月

2025年6月期

増減額

増減率

売上収益

43,861

48,000

+4,138

+9.4%

EBITDA

7,683

8,300

+616

+8.0%

事業利益

5,624

6,200

+575

+10.2%

営業利益

4,470

5,700

+1,229

+27.5%

税引前利益

4,746

5,900

+1,153

+24.3%

親会社の所有者に帰属する当期利益

2,293

3,100

+806

+35.2%

 

 

日本においては、積極的な営業活動をより一層強化し、オンライン及びデジタルリサーチの拡販を目指します。また、グローバルリサーチや、データ利活用支援(データコンサルティング)、ライフサイエンス等の新規事業も引き続き二桁以上の成長を目指します。さらに、開発を進めているサブスクリプションモデルでのデータ提供サービスについては、2025年6月期の期中に開始する見通しです。

費用面では、グローバルリサーチや、データ利活用支援、新規事業等の売上拡大を見込んでいることにより、外注費の増加が見込まれますが、人件費についてはオンラインリサーチの売上を拡大し、その生産性を向上させることで、増加ペースの抑制に努める方針です。また、将来に向けた持続的な売上成長や利益改善のため、リサーチ基幹システムの刷新等に係る投資を継続することから、システム関連費用が増加する見通しですが、売上成長とのバランスを取り投資配分を柔軟にコントロールする方針です。こうした方針を通じ、営業費用全体の増加率を売上伸長率以下に抑える計画です。

 

韓国においては、景況感の悪化による影響が継続する見込みであるものの、購買パネルデータの提供サービス等の本格展開などにより、増収を維持する計画です。費用面では、当該新規事業に係る投資の拡大などにより外注費が増加する見込みではあるものの、当該事業の売上拡大によりその費用増を吸収し、増益とする計画です。

 

以上の結果、2025年6月期の売上収益は、48,000百万円(前期比9.4%増)、事業利益は6,200百万円(前期比10.2%増)営業利益は5,700百万円(前期比27.5%増)、税引前利益は5,900百万円(前期比24.3%増)親会社の所有者に帰属する当期利益は3,100百万円(前期比35.2%増)を見込んでいます。

 

なお、上記業績見通しの前提となる為替レートは1ウォン0.1100円を想定しています。

 

また、当該業績予想は、本資料の作成日現在において入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

マクロミルグループは、事業展開上のリスクになる可能性があると考えられる主な要因として、以下の記載事項を認識しています。マクロミルグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでいます。

なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づきマクロミルグループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 経済状況等の変動

マクロミルグループは、2024年6月末現在、日本を含む多数の国と地域において、多様な業種の企業・官公庁を顧客として事業を展開しています。そのため、マクロミルグループが行うマーケティングリサーチの需要は、日本国内外の経済状況、各業界の動向、各企業の経営成績やマーケティング予算、広告代理店の広告取扱高の変動等による影響を受ける可能性があります。

特に、マクロミルグループの売上収益の大部分を占める日本では、政府・日本銀行の政策・世界経済の動向等によって、個人消費の減速や企業活動の停滞が発生する可能性があり、マクロミルグループの顧客の商品・サービスの市場規模や活動が縮小し又は停滞する場合には、マクロミルグループのサービスに対する需要が減退する等、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 他社との競合

マーケティングリサーチ業界はインサイト産業への再定義が進む中、従来よりも、より多数の競合他社が国内外に存在し、各市場においてマクロミルグループと競合している状況にあります。マクロミルグループの競合他社は、知名度、リサーチの信頼性、営業力、提供するサービスの価格やラインアップ、納期までの期間、ノウハウ、利用可能なパネル数、顧客のニーズへの対応力等の点においてマクロミルグループより高い競争力を有する可能性があり、また、マクロミルグループに先駆けてより先進的なサービスや完成度の高いサービスの提供を開始する可能性があります。

さらに、スマートフォンの普及やソーシャルメディアの浸透等に伴うインターネット利用者の拡大等により、例えばシステム開発会社や膨大なビッグデータを保有するソーシャルメディアやインターネット検索サービスを提供する企業によるネット履歴データの分析事業への進出等、新たにオンラインリサーチ関連事業に参入する企業が増加しており、また、競合他社が他社との提携や経営統合等を行う場合には、競争が更に激化する可能性もあります。

これらの要因により、マクロミルグループの国内外の市場シェア又は主要顧客ごとのシェアが低下する場合や、業界競争の激化に伴う価格下落圧力等が生じる場合は、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) パネルの維持・拡充

マクロミルグループでは、迅速かつ適切なリサーチを行う上で、多様な属性を有する十分な数のパネルを維持・拡充することが重要であると認識しています。マクロミルグループは、パネルに対して適切なポイント付与を行うこと等により、2024年6月末現在で90ヶ国においておよそ1億3,000万人のパネルを利用可能ですが、今後競合他社による付与ポイント等の魅力の向上、外部パネル提供会社との関係の悪化、提携パネルの利用に係る費用の増加、パネルの獲得方法の変化等によって、マクロミルグループが利用可能なパネルの数やマクロミルグループによる調査へのパネルの参加率が減少し、適切なリサーチを行うために必要なパネルの属性の多様性が失われる場合は、マクロミルグループのサービスの品質が低下する可能性や、顧客の求めるニーズに合ったソリューションを提供できなくなる可能性、また、マクロミルグループが利用可能なパネルを維持・拡充するための費用の増加が生じる可能性があり、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 広告代理店との関係

日本においては、広告代理店がテレビを中心とする広告市場において重要な役割を果たしており、広告代理店はマクロミルグループを含む外部のマーケティングリサーチ会社に対して広告効果測定等の調査を依頼することが多くあります。マクロミルグループにおいても、広告代理店からの調査及び広告代理店を経由した調査に係る売上収益が連結売上収益の相当程度を占めているため、広告代理店との良好な関係を構築し、維持・継続することは重要な経営上の課題であり、マクロミルグループは国内の主要な広告代理店の一部と合弁会社を運営しています。一方、一部広告代理店の中には、マクロミルグループが提供するサービスと類似のサービスを提供するものもあり、マクロミルグループの事業と競業する場合があります。

したがって、マクロミルグループにおける不祥事等によるブランドイメージや社会的信用の低下、マクロミルグループのサービスの品質低下や競争力の低下、広告代理店の経営方針の転換等により、広告代理店との関係が悪化する場合や合弁が解消される場合、広告代理店がマーケティングリサーチ業務を自社内部で行う比率を高める場合又は広告代理店が顧客に対しマクロミルグループが提供するサービスと類似のサービスを直接提供する場合、広告代理店の広告市場における影響力が弱まる場合、広告代理店の不祥事等により企業から当該広告代理店への発注自体が減少する場合等においては、広告代理店からのマクロミルグループへの発注や紹介が減少することにより、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) デジタルマーケティング市場の動向

マクロミルグループは、従来のマーケティングリサーチの枠組みを越え、自ら開発したシステムや自社パネル基盤の活用を通じて顧客の広告効果を分析、その有効性をリアルタイムで把握することで、顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタルリサーチ及び広告配信サービスを提供しています。

デジタルマーケティング市場の動向は、オンライン広告市場の動向に大きく左右されるものと考えられますが、経済環境、技術水準、インターネット利用者数又は利用率の変化その他の要因によってオンライン広告市場の拡大が予想通りに進まない可能性があります。また、仮にオンライン広告市場の拡大が進んだ場合であっても、顧客のデジタルマーケティングの需要が予期せず変化する場合や、マクロミルグループが顧客の求める品質のサービスを提供できない場合等においては、デジタルリサーチ及び広告配信サービスの拡大を実現できず、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 新規サービス

オンラインリサーチ領域は、技術革新及び顧客のニーズの変化に応じて急速に進化を続けているため、マクロミルグループは、かかる変化に対応してオンラインリサーチ事業の新たなサービス基盤を創出すべく、リサーチ領域における新しいマーケティングサービスの開発・展開を進めることが重要であると認識しています。

しかしながら、マクロミルグループがかかる顧客ニーズの変化等に適切に対応できない場合や、競合他社がマクロミルグループよりも早くかかる変化に対応したり、新しい技術によってマクロミルグループよりもより安価にサービスの提供ができるようになること等によってマクロミルグループの競争力が低下する場合のほか、新しい技術やサービスによってマクロミルグループの既存のサービスの優位性や先進性が失われ、又は新技術に対応するための費用や競合他社の新規サービスに対抗するための費用が発生する場合には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) マクロミルグループが提供する情報の正確性

マクロミルグループのサービスにおいて、顧客に対して提供する情報又は分析の真実性、合理性及び正確性は非常に重要です。

したがって、マクロミルグループが分析のために収集した情報に誤りが含まれていたこと等に起因して顧客に対して不正確な情報を提供する場合や、不正確な情報を提供していると誤認される場合には、マクロミルグループの受注案件数の減少、ブランドイメージや社会的信用の低下、マクロミルグループに対する損害賠償請求、マクロミルグループのサービスに対する対価の減額等により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 情報漏洩

マクロミルグループでは、パネルに係る情報など、大量の個人情報を保有しています。また、顧客が計画している新商品・新サービスの情報など、マーケティングリサーチ業務の過程で必要となる顧客の機密情報等も多く保有しています。

これらの情報に対する外部からの不正アクセスや、社内管理体制の瑕疵、マクロミルグループ従業員の故意又は過失、コンピュータウイルス等による情報漏洩が発生した場合、マクロミルグループのブランドイメージや社会的信用の低下、対応費用の発生、マクロミルに対する損害賠償請求等により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、個人情報や機密情報の保護に関する国内外の法令等が改正される場合には、これに対応するためのシステムの改修や業務方法の変更に係る費用等の発生により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。

 

(9) アドホック調査の継続性

マクロミルグループにおけるマーケティングリサーチは、顧客のブランドや商品・サービス等、特定のマーケティング上の課題の解決などに用いられ、データの回収・集計・分析等の調査プロセスが1回限りで完結する、いわゆる「アドホック調査」が中心となっています。実際には、アドホック調査の依頼の大部分が、調査データの継続性等の観点から複数年にわたる継続的な調査の依頼に至るものの、取引の継続性が契約により保証されているわけではないため、マクロミルグループの顧客の多くは、個別の案件ごとに複数のリサーチ業者から発注先のマーケティングリサーチ会社を選択することや、発注先をマクロミルグループ以外の競合他社に切り換えることも可能です。

したがって、マクロミルグループの将来的な売上収益を正確に予想することが困難である場合があるほか、マクロミルグループにおける不祥事等によってブランドイメージや社会的信用が低下し、又はマクロミルグループのサービスの品質が低下する場合に、マクロミルグループのアドホック調査に係る受注が減少し、又は既存の顧客からの継続的な依頼が打ち切られること等により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) AIRsを利用したサービスへの依存

マクロミルグループは、提供するサービスの多くにおいて、マクロミルの基幹システムであるAIRsを利用しています。AIRsを利用した自動調査は、オンラインリサーチ工程の大部分を機械的に処理して高い作業効率を維持できることから、現時点においてマクロミルグループの売上収益及び利益に大きく貢献しています。

近時においては、クライアントニーズの多様化を受け、海外調査や定性調査等の自動調査以外のサービスに係る売上収益が増加する傾向にあります。この結果、AIRsを利用して行う自動調査に係る売上収益も増加しているにも関わらず、その売上収益がマクロミルグループ全体の売上収益に占める比率は相対的に減少する傾向にあります。しかしながら、マクロミルグループは自動調査以外のサービスにおいてもAIRsを利用することが多いため、AIRsへの依存は今後も比較的高い水準で推移する見込みです。

したがって、システム障害等の発生によりAIRsへの信頼性が低下する場合、AIRsに関するシステムの適時の標準化、最適化、更新、改修等を行えない場合等には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、今後顧客ニーズやインターネット利用者数又は利用率の変化等により自動調査への需要が減少した場合に、マクロミルグループが自動調査以外のサービスで十分な収益を得られない場合には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) システム開発

マクロミルグループがサービスの品質を更に高め、マーケティングリサーチ業界における競争力を維持・向上させるためには、技術革新や競争環境の変化に応じ、システムに関する投資を積極的かつ継続的に行っていく必要があると認識しています。システム開発の遅延・失敗やトラブル発生等により開発コストの増大や営業機会の逸失が発生する場合、システム開発に想定以上の費用又は時間が必要となった場合、システム開発に必要な技術者等を確保できない場合、開発したシステムによって想定通りの効果や効率化等が図られなかった場合、開発したシステムを適時に更新できない場合、既存システムを新システムに適合させるための追加費用が発生する場合等には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) システム障害

マクロミルグループは、マーケティングリサーチ業務の過程で、情報の収集、分析、保管、加工等のために情報システムやインターネット等を利用しています。

そのため、自然災害、火災や停電等の事故、プログラムやハードの不具合、コンピュータウイルスやハッカー攻撃、外部からの不正アクセス等により、システム障害が発生した場合、マクロミルグループの業務やサービス提供の停止、重要なデータの喪失、マクロミルグループのブランドイメージや社会的信用の低下、対応費用の発生、マクロミルグループのサービスに対する対価の減額等により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 中期経営計画

マクロミルが策定した中期経営計画では、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、データ利活用支援(コンサルティング)事業やマーケティング施策支援(広告配信等)事業などの新規事業を加速させ、「総合マーケティング支援企業」へと事業モデルの変革を進めることと、主力のオンライン及びデジタルリサーチへの再フォーカスを通じた利益率の着実な改善を、その目指す方向として掲げています。

その上で、日本事業においては、注力事業(オンラインリサーチ及びデジタルリサーチ)の高収益性と安定的な成長の追求、戦略投資事業(コンサルティング、グローバルリサーチ、その他の新規事業)の売上二桁成長と将来の利益貢献の実現、基盤強化事業(オフラインリサーチ、データベース、JV含むその他の子会社群)における競争優位性と参入障壁の確立と安定的な売上・利益貢献の継続、韓国事業においては、日本事業の成長プロセスの再現等の各施策を推し進め、更なる成長と収益性の向上を目指すこととしています。

しかし、これらの施策の実施については、マーケティングリサーチ市場が拡大しないリスク、データ利活用支援事業やマーケティング施策支援事業などの新規事業が進展しないリスク、他社との競合等によりマクロミルグループが国内外のシェアを拡大できないリスク、優秀な従業員を確保できないリスク、販売戦略やコスト削減策、成長戦略等が奏功しないリスク、技術革新等に対応できない、又は対応に多額の費用等を要するリスク等、多数のリスク要因が内在しているため、実施が困難となる可能性や、マクロミルグループにとって当該施策が有効でなくなる可能性があります。

また、かかる中期経営計画を作成するにあたって前提としている多くの前提が想定通りとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性もあります。更に、マクロミルグループが正確に認識又は分析していない要因又は効果により、当該計画の施策がかえってマクロミルグループの競争力を阻害する可能性もあります。これらの結果、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 固定費

マクロミルグループにおいては、その事業の特性上、人件費、賃借料及びシステム運用管理費など、マクロミルグループの売上収益にかかわらず固定的に発生する費用がマクロミルグループの費用の相当程度を占めています。その結果、マクロミルグループの限界利益率は高く、特段の事象が発生しない限り、損益分岐点を超えた以降は売上収益の成長よりも高い利益成長を享受できる収益構造になっているものと認識しています。他方、マクロミルグループの売上収益が何らかの理由により大幅に減少する場合等には、当該減少に比して費用の減少が生じにくく、マクロミルグループの経営成績に相対的に大きな影響を与える可能性があります。

 

(15) 人材の確保及び育成

マクロミルグループが今後も顧客にとって付加価値、満足度の高いサービスを提供し続け、事業の拡大を図るためには、マーケティングリサーチの高い技能やノウハウ等を有し、顧客の業界にも精通した優秀な人材を継続的に確保し、育成していくことが重要と考えています。

しかしながら、かかる優秀な人材はマーケティングリサーチ業界のみならず多くの業界において需要が高いため、今後人材採用競争の激化等の要因により、期待する資質を有する人材や優秀な人材を確保できない場合や、採用等に係るコストや人件費が増加する場合は、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 知的財産権

マクロミルグループの事業分野における他社の知的財産権の保有や登録等の状況を完全に把握することは困難であり、マクロミルグループが意図せず第三者の特許権等を侵害する可能性や、今後マクロミルグループの事業分野において第三者の特許権等が新たに成立し、マクロミルグループを当事者とする知的財産権の帰属等に関する紛争が生じたり、マクロミルグループが知的財産権の侵害等に関する損害賠償や使用差止等の請求を受けたりする可能性があります。

また、マクロミルグループが第三者と提携や合弁等を行うことにより、当該第三者が締結している契約に基づく知的財産権に係る制約を受けたり、第三者に対する新たな対価支払いを強いられたりする可能性もあります。

これらの結果、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 海外事業

マクロミルグループの海外事業の展開にあたっては、各国の経済情勢及び政治情勢の悪化、法律・規則、税制、外資規制等の差異及び変更、商慣習や文化の相違、自然災害や感染症の発生等の可能性があり、これらの要因により特定の国での事業の遂行及び推進が困難になる場合には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) 為替相場の変動

マクロミルの連結子会社及び持分法適用会社を含む関連会社は、多数の海外拠点を有し、取引先及び取引地域も世界各地にわたっているため、外貨建てで取引されているサービス等のコスト及び価格のほか、企業買収等の対価が外貨建てとなる場合は、直接的又は間接的に為替の影響を受けます。

また、マクロミルグループの海外子会社及び関連会社では、米ドル、ポンド、ウォン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しており、マクロミルの連結財務諸表の作成時において日本円に換算され円建てで連結財務諸表に記載されるため、為替相場の変動によりマクロミルグループの海外子会社が所在する国の通貨の日本円に対する価値が著しく変動する場合、マクロミルグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記に加えて、マクロミル又はその国内子会社の保有又は負担する外貨建ての金銭債権又は金銭債務は連結財務諸表の作成時において日本円に換算されますが、マクロミルグループでは、これらの影響の一部を最小限におさえるべく、適宜為替予約等によるヘッジを行っています。かかるヘッジにより為替相場の変動に係るリスクを全部又は完全に回避できるわけでないため、為替相場の変動状況によっては、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 企業買収、戦略的提携等

マクロミルグループは、事業拡大の手段の一つとして企業買収や戦略的提携を積極的に推進しています。これらの企業買収や戦略的提携は、システム等の統合上の問題の発生、事業上の問題の発生、買収先企業における人材の流出等により実施又は維持できなくなる可能性や、当初期待した成果をあげられない可能性があるほか、マクロミルグループが実施した買収に伴い発生するのれんについて国際会計基準(IFRS)に従い減損損失を計上する可能性があり、これらによってマクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20) のれんの減損

マクロミルグループは、2024年6月末現在、連結財政状態計算書にのれんを40,665百万円計上しており、のれんは連結総資産の45.6%を占めています。また、マクロミルグループが今後M&A等を実施した場合に、新たなのれんを計上する可能性もあります。

マクロミルグループの連結財務諸表はIFRSを採用していますので、これらののれんは非償却性資産であり毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後いずれかの事業収益性が低下した場合等には減損損失が発生し、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21) 顧客志向の変化

昨今、国内外を問わず、新たなテクノロジーの登場やサービスの進化等により、顧客を取り巻く事業環境が変化し、これを受けて顧客のニーズが変化するといった状況が続いています。これに対応するため、マクロミルグループもまた、サービス内容の素早い進化や変化が求められています。具体的には、単一のサーベイデータに基づく調査よりも、モバイル、ソーシャルメディア、行動データ、ビッグデータなど、複数のデータソースに基づく調査を求められる傾向が強まっていること、単なるデータ提供に留まらずインサイトの抽出・分析等にも重点を置いたサービス提供を求められる傾向が強まっていること、今まで以上にリアルタイムでの効果測定や有効性の把握が求められるようになってきていること等が挙げられます。また、多国籍企業の顧客を中心として、よりグローバルなサービスを提供するリサーチ会社を好む傾向も強まっています。

今後も顧客のニーズは変化し続けることが予想されますが、かかる変化によりマクロミルグループが提供するサービスの需要が低下する場合や、ニーズの変化への対応に必要なサービス内容等の変更や新規サービスの開発等が成功せず、顧客の要求水準や要求内容に見合うサービスを提供できない場合、また、マクロミルグループが顧客のニーズの変化を適切に把握できない場合には、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(22) 季節変動

マクロミルグループの顧客では、新商品販売のタイミングが各四半期末に、また、広告宣伝予算の消化が各顧客の主な決算期末である3月(海外の顧客については主に12月)に偏る傾向があり、マクロミルグループの売上収益も当該時期に高くなる傾向があります。

このため、かかる時期においてマクロミルグループの経営成績が不調となる場合には、マクロミルグループの通期の経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 

(23) 多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触

マクロミルグループは、公募社債の発行と、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し、両者を合わせて多額の借入れを行っており、2024年6月期末時点での総資産額に占める有利子負債額は34.2%(注)となっています。当該借入金は、元本が変動金利も含まれるため、市場金利が上昇する場合、マクロミルグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、マクロミルグループは、かかる契約の約定に基づく既存の借入れがあることから、新たな借入れ又は借換えが制約される可能性や、必要な運転資金等を確保できず景気の下降に脆弱となる可能性、財務的信用力がマクロミルグループよりも強い競合他社と比較して競争力が劣る可能性があります。

さらに、マクロミルグループが締結している借入契約の中には、財務制限条項が付されているものがあります。かかる財務制限条項については、純資産維持及び利益維持に関する数値基準が設けられており、これに抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となります。万が一何らかの事象によって当該財務制限条項への抵触が生じる場合は、マクロミルグループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、マクロミルグループの他の借入についても期限の利益を喪失することが予測され、マクロミルグループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記の注記「18.社債及び借入金」に記載しています。

 

(注)財務レバレッジ水準を示す本指標の目的を考慮し、2024年6月期より、純有利子負債にリース負債を含め  

   ず、集計対象を借入金と社債のみとしています。

 

(24) 自然災害、事故、感染症の流行等

大規模な地震・風水害・津波・大雪・感染症の大流行等が発生した場合、マクロミルグループの本社建物や設備等が被災し、又は従業員の出勤や業務遂行に支障が生じ、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、これらの自然災害等により、マクロミルグループの業務に必要なシステムやインターネット等のネットワーク環境が使用できなくなる場合、マクロミルグループの業務遂行等が極めて困難となる結果、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

実際、新型コロナウイルス感染症の拡大時においては、世界的な規模で消費行動の停滞や、営業活動の自粛が生じました。この結果、顧客のマーケティング活動のスケジュールや内容が変化し、予定されていたリサーチ案件の延期、規模の縮小、中止等といった影響が出ました。こうした、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は、2024年6月期末現在においてはかなり限定的なものとなっていますが、こうした感染症の流行の拡大や、自然災害等によってマクロミルグループの顧客に被害等が生じる場合や、経済状況等の低迷が発生する場合にも、マクロミルグループの受注案件数の減少等により、マクロミルグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(25) 訴訟その他の法的手続

マクロミルグループは、その事業の過程で、各種契約違反や労働問題、知的財産権に関する問題、情報漏洩等に関する問題等に関し、顧客、取引先、従業員、競合他社等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。マクロミルグループが訴訟その他の法的手続の当事者となり、マクロミルグループに対する敗訴判決が言い渡される又はマクロミルグループにとって不利な内容の和解がなされる場合、マクロミルグループの事業、経営成績、財政状態、評判及び信用に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(26) 財務報告に係る内部統制

マクロミルグループでは、財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでいますが、内部統制報告制度の運用により、マクロミルグループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制を構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、マクロミルグループの財務報告に係る内部統制が有効に機能しない場合や、財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生する場合には、マクロミルグループの財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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