アクシスグループ(アクシス及びアクシスの関係会社)は、アクシス及び非連結子会社(AXIS ITSolution Singapore PTE.LTD.)の計2社で構成されており、システムインテグレーション事業とITサービス事業の2つの事業を営んでおります。それぞれの事業内容は以下のとおりです。
(1)システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業は、金融機関、官公庁等の公共機関、一般事業会社及びそのグループ会社、もしくは一次請けとなるシステムインテグレーターを顧客として、各種業務アプリケーションの設計開発業務及び運用保守業務を請け負うサービス(以下、「業務アプリケーション開発サービス」とする)、インフラシステムの設計構築業務及び運用保守業務を請け負うサービス(以下、「インフラシステム構築サービス 」とする)を提供しております。
業務アプリケーション開発サービスは、主に金融業向けにサービスを提供しており、デリバティブ取引、外貨資金繰りなどの市場系、債権管理、リスク管理などのシステム開発・構築等に携わってきました。これらの金融機関のシステム開発・構築にて培ったノウハウ、大規模プロジェクトの管理経験等をベースに、現在は官公庁分野(車両情報管理システム、電子申請・届出システム等)、航空関連分野(予約システム、顧客管理システム等)などの公共性の高い業務アプリケーション開発等に対応可能な分野を広げております。
インフラシステム構築サービスでは、業務アプリケーションを稼働させるための基盤となるインフラシステムを構成する各種サーバー、ネットワーク、ストレージ等の設計構築や、稼働後のインフラシステムの運用保守を行っております。運用保守においては、主に金融機関を対象として、アクシスグループの技術者が日々のシステム稼働状況を監視し、ソフトウェア更新計画の策定・実行、次期システム構成に関する検討・提言を行っております。アクシスグループが行うインフラシステムの対象はメガバンクを始めとした金融機関、公共機関が中心となっております。インフラシステムでは安定稼働(処理量が多い場合でも処理速度が落ちないこと、インターネットからの一時的な利用増加にも対応可能であること)が求められておりますが、アクシスグループの技術者は、そのために必要なサーバー仮想化に関する高度な設計構築能力を有していることが特徴です。更に、近年ニーズが高まっている、顧客にてサーバー機器を保有しないAWS(注1)等のIaaS(注2)をはじめ、PaaS(注3)やSaaS(注4)を活用したインフラ構築についても対応可能であることが強みであります。
業務アプリケーション開発サービス及びインフラシステム構築サービスともに、アクシスグループの技術者だけでは人員が不足する場合には、技術者派遣や再委託先であるビジネスパートナーに協力頂き、顧客からの需要増に対応しております。
(主な関係会社)アクシス
事業の特徴は以下のとおりです。
① 金融業務についての専門性
アクシスグループは、金融機関をエンドユーザーとする売上割合が多いことが特徴です(2024年12月期の売上比率は、金融52.5%、公共20.3%、情報通信15.5%、その他11.7%)。その理由として、銀行業における、金融商品取引管理、外貨資金取引等の市場系システム、融資ローン、預金為替等の勘定系システム、債権管理、リスク管理等のその他の金融系システムの開発において、銀行員と対等にコミュニケーションを図るために必要な深い業務知識を有していることが挙げられます。具体的には、有識者が少ない市場系業務において顧客と継続的な協力関係を築き、そのシステムに関わることにより、システム企画・設計段階で顧客がシステムに求める機能や使い勝手等を顧客目線で検討し提案を行うことができる有識者及び市場系業務で使われるパッケージ製品に関する有識者を育成することができております。これにより、市場系業務においてコンサルティング・情報分析からシステム企画・設計、システム開発、システム運用・保守までのトータルサポートを請負うことができることも強みとなります。銀行業以外の証券・クレジット・保険・その他の金融機関向けには、顧客管理、加盟店管理、契約・保全管理等についてのシステム開発の実績を有しております。
インフラシステム構築サービスにおいては、金融機関向けシステムに求められる品質を満たす設計、構築に関する経験を有しており、特に、クレジット決済の業務知識を保有していることにより、多数の金融機関が相互に関わるクレジットカード決済プラットフォームの構築を手掛ける等、インフラシステム構築においても金融業務の専門性を有しております。
② 環境変化に適応する柔軟性
現在、システムインテグレーションは、クラウドから始まったデジタル革命(注5)により、大きな変革の時を迎えており、アプリケーションやインフラシステムの構築技術は、従来のプログラミングを主体とするシステム開発から、一般的にノーコード、ローコードと呼ばれる、プログラミングを必ずしも必要としない開発手法やプラットフォームを活用した開発へのシフトが進展しており、これにより生産性が向上し、コストダウンが実現すると共にシステム投資全体の拡大が見込まれております。これらクラウド技術の活用などは、金融機関や公共機関にも広がり始めており、金融分野においては、総合金融へのシフトやネットバンク、流通系の銀行の増加、貸金業の台頭や決済の多様化が進む中で、新しいIT技術を活用したFintech(注6)が進展しており、システムインテグレーション事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
このような市場環境の中で、顧客の事業に対して新しい価値を作り出していくデジタルトランスフォーメーション(注7)を支援するために、アクシスグループは、システムをゼロからプログラムにより開発する従来型のシステムインテグレーションから、Salesforce(注8)、intra-mart(注9)、AWS、Google Cloud Platform(注10)、RPA(注11)、AI(注12) 等のプログラムレスやプラットフォームを活用したシステムインテグレーションに着手するとともに、金融分野で進展する業務システムのクラウド化、ネットバンク、レンディング、決済サービス等のFintechにも取り組んでおります。
プログラムレスやプラットフォームを活用したシステムインテグレーションについては、ワークフローシステムの構築、複雑なフローの追加や修正及び新たな機能の追加が簡易な操作で可能なintra-mart、営業支援システムを簡単に構築可能なSalesforce、業務自動化需要の高まりを受け注目されているRPAに着目し、アクシスグループでもスキル習得を行い多数の有識者を育成することで、業務効率化支援に積極的に取り組んでおります。業務自動化を有効に構築するには、RPAツールについての知見が重要となりますが、アクシスグループはWinActor(注13)とUiPath(注14)についての知見を有しております。国産RPAツールであるWinActorについては多くの構築実績を持っており、RPAツールで高いシェアを持つUiPathについては、UiPath株式会社が運営するUiPathアカデミー(注15)のRPAデベロッパー上級プログラム(注16)修了者を有しております。RPAを活用した実績としては、複数の金融機関において、業務の自動化を通じた作業効率の大幅な削減を実現しております。
Fintechについては、トランザクションレンディングシステム(注17)の開発、キャッシュレス化への対応を行うネット銀行向けの決済プラットフォームの構築、銀行の基幹業務システムや市場系システム等をAWS等のクラウドサービス上で構築する業務にも取り組んでおります。
また、既存の領域にとらわれることなく、このような今後シフトしていくと見込まれているプログラムレスやプラットフォームを活用したシステムインテグレーション、Fintech及び主に後述のクラウドサービスにて取り組んでいるIoT(注18)サービスについても柔軟に取り入れており、既に実績を重ねていることが特徴になります。
なお、アクシスグループでは、金融業務システムのクラウド化、キャッシュレス決済のプラットフォーム開発等の新しいテクノロジーに対応した金融分野の開発(Fintech)、プログラムレスでのシステム導入、intra-martやSalesforceのようなプラットフォームを活用したシステム導入、RPAを活用した業務効率化、様々な業務システムのクラウド化のような新しい業務システムの導入や支援、また、AWS IoT(注19)を活用したテレマティクスサービス(注20)等のIoT技術を活用したサービス提供を成長領域とアクシスグループでは定義づけております(2024年12月期の成長領域の売上に占める割合は50.2%)。
③ 大手顧客との継続取引による安定性
アクシスグループは、人材育成に力を入れてきたことから、金融業務に関する深い知識を有した人材、大規模プロジェクトを管理できる人材を有しております。また、金融機関向けのシステム開発に求められる高い品質要求を満たすため、ISO9001(注21)、ISO27001(注22)やプライバシーマーク(注23)の認証を取得してきたこと、セキュリティ及び個人情報保護に対する意識を高める施策を継続して実施してきたこと等により、大手システムインテグレーターからは、継続的に取引を頂いております。
更に、アクシスグループは大手システムインテグレーター及びそのグループ会社だけではなく、メガバンクを含む銀行グループを顧客としております。2024年12月期の事業別売上高に占める大手システムインテグレーター上位3社グループ(エヌ・ティ・ティ・データグループ、富士通グループ、BIPROGYグループ)の割合は47.2%、銀行グループ上位3社グループ(三井住友フィナンシャルグループ、あおぞら銀行グループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ)の割合は18.1%となります。また、各社との取引年数が長いこと、つまりリピートによる継続取引が多いことも特徴です(2024年12月期の取引年数別の取引割合は、10年以上が71.6%、5年以上10年未満が13.6%)。
(注)
1. AWSは、Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービス)の略で、Amazonにより提供されているクラウドコンピューティングサービスです。
2. IaaSとは、Infrastructure as a Service の略。インターネットを利用したコンピュータの利用形態で、コンピュータシステムを構築及び稼働させるための基盤(仮想マシンやネットワーク等のインフラ)そのものを、インターネット経由のサービスとして提供することを言います。
3. PaaSとは、Platform as a Service の略。ソフトウェアを構築及び稼働させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供することを言います。
4. SaaSとは、Software as a Serviceの略。必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)もしくはその提供形態のことで、一般的にはインターネット経由で必要な機能を提供することを言います。
5. デジタル革命とは、インターネットやクラウド技術の発達と低コスト化、スマートフォンに代表される携帯機器の普及、コンピュータの処理能力の向上や記憶容量の拡大、無線通信の帯域が拡大しリアルタイムで大容量の双方向通信が可能になったこと等によって、経済活動や社会システムの基盤が、大きく変化することを言います。
6. Fintech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけた様々な革新的な動きやサービスを指します。
7. デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation; DX)とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、概ね「企業がテクノロジーを利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる」という意味合いで用いられています。
8. Salesforceは、セールスフォース・ドットコム社が提供するクラウド型の営業支援(SFA)・顧客管理(CRM)システムです。
9. intra-mart(イントラマート)は、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートが開発、販売しているパッケージ製品であり、業務をスムーズに処理するワークフロー、部門・システム間をまたがる複雑なビジネスフロー、業務パフォーマンスの測定等、業務を支える機能が搭載されています。
10. Google Cloud Platformは、Googleが提供しているクラウドコンピューティングサービスであり、様々な管理ツールに加えて、一連のモジュール化されたクラウドサービスとして、コンピューティング、データストレージ、データ分析、機械学習等が提供されています。
11. RPAは、Robotics Process Automationの略で、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取組みです。人間の補完として業務を遂行できることから、仮想知的労働者とも言われています。自動化の仕組みを構築するためのソフトウェアは、RPAツールと呼ばれます。
12. AIとは、Artificial Intelligence の略で、コンピュータを使って、学習・推論・判断等、人間の知能のはたらきを人工的に実現したものを言います。
13. WinActorは、8,000社以上の導入実績(2023年11月末現在)をもつ、エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社が開発した国産RPAツールです。
14. UiPathは、世界のRPA市場において多数の導入実績を持つ、米国UiPath社が開発したRPAツールです。
15. UiPathアカデミーは、UiPath株式会社が運営するUiPathを使ったRPA活用に関する基礎から応用までを学習することができるオンライン学習です。
16. UiPathデベロッパー上級プログラムは、UiPathアカデミーにて提供されているUiPathフレームワークを活用した安定的な自動化プロジェクトの開発方法の習得を目的とした学習コースです。
17. トランザクションレンディングシステムとは、従来の財務情報を基に融資条件を設定するのではなく、借主の日々の取引データ等を基に融資条件を設定するシステムです。
18. IoTとは、Internet Of Thingsの略です。モノをインターネットに接続して制御・認識等を行う仕組みを意味しています。
19. AWS IoT は、Amazonが提供するインターネットに接続されたデバイス (センサーやスマート家電等) と AWS クラウドとのセキュアな双方向通信を可能とする仕組みです。
20. テレマティクスサービスとは、車両に搭載したカーナビやGPS機能を搭載した機器を、通信システムを利用してインターネットに接続し、様々な情報を管理する等の関連サービスを提供するサービスで、「テレマティクス」とは “telecommunications” (遠隔通信)と “informatics” (情報科学)の造語です。
21. ISO9001は、品質マネジメントシステム(Quality Management System)に関して、国際標準化機構(ISO)が定めた規格です。
22. ISO27001は、情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System)に関して、国際標準化機構(ISO)が定めた規格です。
23. プライバシーマークは、個人情報の適切な取り扱いについて一定の基準を満たしている団体を認定する制度です。一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)プライバシーマーク運用センターが制度を運営しています。
(事業系統図)
・システムインテグレーション事業
(2)ITサービス事業
ITサービス事業は、クラウドサービス、デジタルコンサルティングサービスにて構成されております。
(2.1)クラウドサービス
クラウドサービスは、「はたらく車」(注1)の位置情報や走行距離等をリアルタイムで把握することが可能となるフリートマネジメントサービス(注2)「KITARO」を提供しております。
「KITARO」サービスは、デバイスを利用して車両の様々な情報をクラウドにアップロードし有効活用するIoTのサービスであり、位置情報・走行履歴管理機能により、車の位置情報をリアルタイムで把握することができるとともに、渋滞情報と走行履歴情報から目的地の到着時刻を予測すること等が可能です。アクセル操作やアイドリング時間の基本情報に加え、急ブレーキ、急ハンドル等の発生情報を取得し、安全運転やエコドライブに関する分析評価を行う機能及びアルコールチェッカーとの連携やビデオ通話などを活用したアルコールチェック機能を備えております。
また、多くの顧客と契約できるように、アフィリエイターに紹介頂いた契約実績に応じて紹介料をお支払いするアフィリエイトプログラムを提供しております。
(主な関係会社)アクシス
クラウドサービスの特徴は以下のとおりです。
① 安定収入
「KITARO」サービスは、車両ごとに月々の利用料を徴収するサブスクリプションモデルのため、継続して安定的な売上を確保することが可能なビジネスモデルであることが特徴です。
② 簡便な操作性
ウェブブラウザで利用する管理画面は、パソコン操作に不慣れなご担当の方でも操作に迷わないようにスマートフォンアプリを操作する感覚で利用できるようなインターフェースを実現しております。また、「KITARO」サービスと連動したスマートフォンアプリもリリースしており、ドライバーが乗車、降車、休憩、荷積、荷降等の作業をワンクリックで簡単に記録することで、詳細な日報が自動で作成される等、様々な機能を、直感的に操作できる使いやすいインターフェースで提供していることが特徴であります。
③ 多様なサービスメニュー
現在は、運送会社の運送用トラック、一般事業会社の営業車の利用に留まらず、特殊車両など幅広い業種で利用いただいています。サービスとしては、通信型ドライブレコーダー(注3)と連動し事故時の画像の確認が遠隔より可能となる「KITARO×ドラレコ」、デジタルタコグラフ(デジタコ)(注4)と連動した「KITARO×デジタコ」、宅配車両を主なターゲットとした「KITARO×バイク」、更にはスマートフォンを使用して車両の動きを見える化する「KITARO×モバイル」などサービスを増やしており、広い範囲の「はたらく車」に対応できることが特徴であります。またアルコールチェック義務化に完全対応しており、効率的で確実な検査結果の記録が可能です。
④ 他社への技術支援
アクシスグループでは、「KITARO」サービスとして一般事業会社に直接サービス提供するだけでなく、自社サービスの提供を通じて蓄積したリアルタイム車両運行管理に関するノウハウ等を活用し、アクシスグループ以外のフリートマネジメントサービス提供事業者に対する技術支援を行っております。
(注)
1.「はたらく車」とは、業種規模問わず企業が所有・利用する幅広いジャンルの車両(トラック・バス・ハイヤー・営業車・建機等)とアクシスグループは定義づけております。
2. フリートマネジメントサービスとは、車両の定期点検、保険の契約管理等、車両に関わる手続きを一元管理し、移動体通信技術を利用して運行中の車両データを見える化する仕組みにより、車両の運用効率の改善やコスト減少を行うことを目的としたサービスです。
3. 通信型ドライブレコーダーとは、運転中の車の前方・後方や車内の映像及び音声を録画・保存することができる車載装置であるドライブレコーダーに通信機能が付加されたもので、録画した映像や音声をインターネット経由で送信することが可能です。
4.デジタルタコグラフとは、自動車の走行時間や走行速度等の運行記録を自動的に記録し、メモリーカード等に保存するシステムのことです。略してデジタコと呼ばれています。「KITARO」サービスでは、運行記録をクラウド上に保存する通信型デジタコを使用しております。
(事業系統図)
・ITサービス事業(クラウドサービス)
(2.2)デジタルコンサルティングサービス
デジタルコンサルティングサービスは、企業が抱えるDXに関する課題を、新しいテクノロジーを活用して解決に導くコンサルティングサービスと、それを補完する以下の4つのサービスを提供しております。
・業務の効率化、生産性の向上、ビジネスルールの対応を目的としたクラウドサービスの導入や業務システムの構築を行う「デジタル化支援サービス」
・既存事業を活かしたデジタルビジネスへの展開を促進する「デジタルビジネス創出支援サービス」
・従業員のITリテラシーの向上等、顧客ニーズを満たした研修プログラムの提供を行う「デジタル人材育成サービス」
・社内ITサポート、ITリソースの活用、管理機能を集約したアウトソーシングサービス「テクノロジーサポートサービス」
金融・運輸・公共・製造・医療・流通など様々な業種において、データの活用、業務の効率化、デジタル人材の育成、更には市場の変化に対応した新たなビジネスやサービスの創出などに向けた取組みがより一層求められております。アクシスはこれまでに培ってきた課題抽出力・要件定義力、DXを進めるうえで必要となる各種サービスの活用実績を発揮することにより、データ活用の支えとなる業務システムや業務プロセスの課題を明確にし、企業のDXを加速させるとともに新たな顧客体験やサービスを創出するための支援を行っております。
また、DX推進ニーズは高いものの、人材採用が困難、人件費が高い、といった問題からDX化の推進に課題を持つ中小企業に対しては、IT・デジタルに関する様々な問題を毎月定額で解決する相談サービス「まるっとアクシス」の提供を行い、中小企業がDX化を推進するための支援を行っております。
(事業系統図)
・ITサービス事業(デジタルコンサルティングサービス)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、アクシスが判断したものであります。
アクシスは、次の経営理念を掲げ、創業以来一貫して顧客の企業価値向上のため事業を推進してまいりました。
・全社員の物心両面の幸せを実現する
・公明正大に判断し、素直な心で全力で取り組む
・全社員が同じベクトルを持つことに努める
・事業を通して社会・人類に貢献をする
この経営理念の下、今後も引き続き、顧客の更なる企業価値向上に努めるとともに、株主・債権者・顧客・ビジネスパートナー・従業員等の全てのステークホルダーへの社会的責任を果たし、広く社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。
アクシスは、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、事業規模を拡大し収益性を向上させることが経営上重要であると認識し、客観的な経営指標として、売上高、売上高営業利益率を重視しております。売上高営業利益率は10%以上を目標としております。
ITは社会・経済の全てのインフラに急速に進化し、デジタル革命等により社会経済は大きく変化し、あらゆる物・サービスの価値が大きく変わり、求められるシステムやサービスは大きく変化していくと考えられます。このような環境の中、事業を継続して成長発展させるために中期経営計画「Vision2027」を策定し、以下の中期経営方針を掲げています。
① 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術とサービスを提供する
社会環境の変化に伴い、ITに対する期待は変化すると共に増大しています。この変化を的確にとらえ、アクシスのシステムインテグレーション事業の主軸を成長領域へシフトしてまいります。またクラウドサービスをはじめとするITサービス事業は、新たな社会ニーズに応えるべくサービスの拡大を行ってまいります。アクシスは顧客が求めるより良いサービスを提供し、社会の中において存在価値の高い企業となり、益々の成長発展を目指します。
② 生産性の高い事業を構築し、高収益企業となる事を目指す
デジタル技術の進展により、従来型のシステムインテグレーションは大きく変化をしています。システム開発中心のシステムインテグレーションから顧客の必要とするデジタル化を分析提案するコンサル型システムインテグレーションに進化をしています。アクシスではこれに対応するためシステムインテグレーション事業においてITコンサル領域を拡大すると共に、より高い収益性を目指しております。そしてITサービス事業では、サービス品質の向上により更なる顧客開拓を進めてまいりたいと考えております。これらにより高収益企業となる事を実現し、事業の安定性を高め、投資によるさらなる成長発展を可能にし、企業価値の向上を図ってまいります。
③ 社会への還元と課題解決に努め、存在価値の高い企業となる
サスティナブルな社会を実現するための取り組みは、企業自らにとっても大変に重要な活動となっています。アクシスでは、CSR活動を通じた地域・社会への貢献を継続していくとともに、アクシスの提供するサービスを通じた社会貢献も進め、社会において求められる企業となる事を目指します。
また、この中期経営方針に基づく、経営戦略(事業戦略(ITコンサルへのシフト、成長性の高い領域の拡大、クラウドサービスの拡充)、経営基盤強化(働き方改革、人材成長支援、業務改革)、投資戦略(人材投資、サービス開発投資、M&A))、サステナビリティ、株主還元を着実に実行してまいります。
現在、アクシスの主要な事業分野である金融分野においては、銀行、証券、保険などの業態の垣根を越えてサービスを提供する総合金融へのシフト、ネットバンク及び流通系銀行の増加、非金融事業を営んでいる事業会社の融資事業への参入及び決済の多様化など、新しいIT技術を活用したFintechが進展しております。このようなFintechの進展は、新しいIT技術の中でも特に、クラウドに関わる技術が進化したことによりもたらされたものです。また、金融分野以外でも、プログラムを用いたシステム開発からプログラムレスでの開発へのシフト、プラットフォームを活用した開発へのシフトなど、新しいIT技術により、アクシスの主要事業であるシステムインテグレーション事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけとした社会環境の変化、新たな成長戦略や働き方改革などに伴う顧客ニーズの多様化やDXのさらなる加速により、求められるシステムに変化が生じるものと考えております。この変化を的確に捉え、顧客がシステムに求める業務性を兼ね備えたシステム開発をすることが重要であり、アクシスの中期的な経営環境において好機となるように取組む必要があると考えております。
このような急速に進化する事業環境に対応したサービスを提供する組織体制の構築・強化を行い、アクシスの重要な資産である人材を確保し育成することを経営上の重要な課題と認識しております。
① デジタル革命により進化した事業環境への対応
アクシスが創業以来得意としてきた金融分野の変化への対応は、アクシスの成長には欠かせないものであります。また、今後のデジタル社会の進展に伴い、新たに発展する産業領域への事業拡大を図るため、既存のノウハウと先端技術を融合することが不可欠であります。このため、既存のノウハウを活用していくとともに社会の変化や先端技術に常に注目し、事業環境の進化に積極的に対応してまいります。
② 変化に柔軟に対応できる組織体制の構築・強化
アクシスを取り巻く急速に進化する事業環境の中で、安定的かつ継続的に成長していくためには、組織体制の整備・強化を行うとともに、組織体制に柔軟性を持たせることが不可欠であります。このため、コーポレート・ガバナンス体制の構築・強化やコンプライアンスの徹底を図るとともに、将来の事業環境や技術の進歩を想定した組織体制を構築してまいります。
③ 事業の収益性向上と業務ノウハウ獲得のための直接取引の拡大
顧客との直接取引を拡大し、事業の収益性を向上するとともに、業務ノウハウの獲得を推進していきます。さらには業務の成果を通して、顧客との信頼関係を構築するとともに、安定的な取引を実現してまいります。
④ 持続的競争優位を保つアクシスの資産である人材の確保・育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大
アクシスの人材が持続的競争優位の源泉となるため、優秀な人材を採用し育成していくことが重要であり、また、ビジネスパートナーとの連携を強化・拡大することも同様に不可欠であります。このため、積極的な採用による人材の拡充、人材の育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大に力を注いでまいります。
その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
アクシスは、アクシス株式の流動性の確保に努めておりますが、アクシスの株主構成は、アクシス代表取締役会長執行役員CEO小倉博文が46.26%を保有するなど、役員株主の保有比率が高く、安定している一方、東京証券取引所が定める流通株式比率はアクシスの上場するスタンダード市場において25%以上と定められているのに対し、2023年12月末時点のアクシスの流通株式比率は31.93%となっております。
ストック・オプション行使による流通株式数の増加を見込んでおりますが、アクシスの流通株式数は投資家の売買を通じて変動するため、アクシスはその動向を注視し、役員株主に保有株式の売出し等にご協力を頂くなど、アクシス株式の流動性向上に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてアクシスが判断したものであります。
アクシスは、顧客企業のITへの要望に迅速に応えるために、日々進化するIT技術等への対応を行い事業活動を拡大してまいりました。しかしながら、今後の技術革新への十分な対応ができなかった場合及び景気低迷等により顧客企業のITへの投資が減少した場合には、顧客企業からの受注が減少し、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」という)」、「下請代金支払遅延等防止法」等の規制を受けております。アクシスは、以下の免許を取得し顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取消しを命じられる可能性があります。また、法令の制定、改正、解釈の変更が行われた場合に、アクシスの事業活動に影響が生じ、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社による影響について
アクシスは、企画力、提案力、人材力等の強化、ニアショア開発及びビジネスパートナーの活用による競争力の強化、付加価値の高いサービスの提供、等により顧客との良好な取引関係の維持等に積極的に取り組み、競争優位性を確保し、品質及び価格の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社のサービス力の向上や価格競争の激化によりアクシスグループの競争力が相対的に低下した場合、収益性の低下等を招き、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスは、金融関連分野向けのシステム開発及び大規模プロジェクト管理等の業務ノウハウを保有し、その知見と経験を生かしたシステム構築に多く携わっていることから、金融関連分野への依存割合が高くなっております。なお、公共分野等の他の分野での取引額の拡大を図り、金融関連分野への依存割合の低減を図っておりますが、金融業界の今後の動向によっては、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスは、大手システムインテグレーターからの依頼による設計開発業務及び運用保守業務を多く取り扱っているため、大手システムインテグレーターへの依存割合が高くなっており、当事業年度の売上高に占める大手システムインテグレーター上位3社グループ(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、富士通株式会社、BIPROGY株式会社及びそのグループ会社)の割合は42.2%となっております。現在まで、長期にわたり取引を維持しており、今後も継続的かつ安定的に取引を行っていく方針であります。なお、他の顧客との取引額の拡大を図り、大手システムインテグレーター上位3社グループへの依存割合の低減に努めておりますが、何らかの事情により事業方針の変更等がなされた場合、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスでは、作業工程等に基づき発生コストを予測し、適正な利益を加味した見積り金額を算出し、プロジェクトの採算管理をしておりますが、当初想定できなかった事象等の発生による追加コストの発生、アクシスの過失による納期遅延又はシステムの不具合による損害賠償が発生した場合等には、当初見込みからプロジェクトの採算が悪化するほか、アクシスの社会的信用が低下し、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
システム開発のプロジェクトにおいては、一時的に長時間労働が発生することがあるため、アクシスでは、日々の勤怠を確認することはもちろんのこと、月次での長時間労働の状況及び今後の残業発生見込みの確認を行う等、長時間労働の発生を未然に防ぐ労務管理体制を整備しております。しかしながら、やむを得ない事情により長時間労働が発生した場合には、過重労働、それらを起因とした健康問題の発生及びそれに伴う訴訟、システム開発の生産性の低下、従業員の士気の低下等により、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスは、システム設計・構築等において、必要に応じてビジネスパートナーに外注をしております。ビジネスパートナーとは良好な関係を築いておりますが、ビジネスパートナーから十分な開発人員を確保できない場合、外注コストに変化が生じた場合等には、適正価格でのサービスの提供が困難になる等により、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスの事業活動は人材に大きく依存しており、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると考えております。しかしながら、優秀な人材の確保・定着及び育成が計画どおりに進まない場合、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
アクシスは、業務に関連して多くの機密情報及び個人情報を取り扱っており、厳格な情報管理が求められていることから、アクシスでは、ISO/IEC27001:2013の認証取得及びプライバシーマークを取得し、情報管理の徹底を図っております。しかしながら、何らかの理由により機密情報及び個人情報の外部への漏洩が生じた場合、アクシスの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
➂ システム障害について
アクシスは、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、ソフトウエアの不具合、コンピュータウイルス、事故等により、システム障害が発生する可能性があるため、社内システムの定期的なバックアップ等を講じておりますが、システム障害が発生した場合には、アクシスの事業運営に支障が生じ、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 知的財産権の侵害について
アクシスは、当事業年度末現在において、第三者から知的財産権の侵害に関する指摘等は受けておりません。しかしながら、アクシスの認識外で第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、アクシスへの損害賠償請求や信用力の低下等により、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 訴訟リスクについて
アクシスは、当事業年度末現在において、第三者から訴訟を提起されている事実はありません。アクシスは、法令遵守に努めておりますが、事業活動を行う中で、訴訟、その他の法律的手続の対象となるリスクがあり、重要な訴訟等の提起を受けた場合には、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
地震・台風等の自然災害、テロ、パンデミック等が発生した場合、アクシスの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。アクシスは事業継続のための体制の構築を図っておりますが、災害等の状況によっては、事業活動に支障が生じ、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 退職給付債務について
アクシスの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。
➂ 配当政策について
アクシスは、2023年8月に策定した中期経営計画「Vision 2027」を着実に実行しており、配当性向が2027年12月期に35%以上となるよう、毎事業年度5%程度の段階的な引き上げを予定しております。
しかしながら、アクシスの業績が計画どおりに進展しない場合には、配当を実施できない可能性があります。
④ 大株主について
アクシスの代表取締役社長執行役員 小倉博文は、アクシスの大株主であり、当事業年度末現在で発行済株式総数(自己株式を除く。)の46.26%を所有しております。
同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。
アクシスと致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、アクシス株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ M&Aにおけるのれん等の減損リスク
アクシスは、事業規模の拡大と収益源の多様化を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして考えております。
M&Aによる事業展開においては、アクシスが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があります。これらに加えて、子会社化後の業績悪化やのれんの償却又は減損等により、アクシスの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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