南海化学(4040)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


南海化学(4040)の株価チャート 南海化学(4040)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

南海化学グループは1906年の創業以来、化学品メーカーとして歩み続けてきました。現在は、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を企業理念に掲げ、様々な製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる次亜塩素酸ソーダをはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開しております。また、南海化学及び南海化学の関係会社は、南海化学及び国内外の連結子会社3社並びに持分法適用関連会社2社により構成されております。

南海化学グループの事業における報告セグメントの概要及び位置付けは次のとおりであり、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

セグメントの名称

 主な事業内容

会社名

化学品事業

 

(基礎化学品)

苛性ソーダ、合成塩酸、次亜塩素酸ソーダなどのクロール・アルカリ製品、水の衛生管理に

利用される塩素系殺菌・消毒剤、工場排水や

下水排水に利用される水処理凝集剤の製造・

販売業務

南海化学㈱(南海化学)

如皋市四友合成化工有限公司

(連結子会社)

如皋南海水処理剤有限公司

(連結子会社)

ATNグラファイト・テクノロジー㈱ (持分法適用関連会社)

(機能化学品)

食品添加物や健康食品の製造・販売、医療機器の洗浄剤、樹脂等の添加剤の受託製造業務

南海化学㈱(南海化学)

(アグリ)

クロルピクリン及びクロルピクリン錠剤の

製造・販売業務

南海化学㈱(南海化学)

 

(環境リサイクル)

硫酸リサイクル並びに当該技術を応用した

リサイクル業務

南海化学㈱(南海化学)

サンワ南海リサイクル㈱

(持分法適用関連会社)

  各種塩事業

各種塩の製造・販売業務

㈱エヌエムソルト(連結子会社)

 

 (注)報告セグメントについては、「化学品事業」と「各種塩事業」に区分しておりますが、「化学品事業」に
 おける取扱品目が多岐にわたることから、以下の説明においては、「化学品事業」を基礎化学品・機能化学
 品・アグリ・環境リサイクルに分類しております。

 

上記に掲げている報告セグメント別の事業の詳細は、次のとおりです。

 

[化学品事業]

(基礎化学品)

当事業は南海化学和歌山工場のほか、連結子会社である如皋市四友合成化工有限公司、如皋南海水処理剤有限公司、持分法適用関連会社であるATNグラファイト・テクノロジー㈱にて行っております。

当事業では、塩水の電気分解により生成される苛性ソーダを中心に、併産される塩素や水素を活用した各種製品の製造及び販売を行っております。具体的には、南海化学が長年取扱っている水資源関連・医療・食品等の分野で漂白や殺菌、中和用に利用されるクロール・アルカリ製品(合成塩酸、次亜塩素酸ソーダなど)、浄化槽やプール水及び魚肉の解体場、食品工場等の衛生管理に利用される塩素系殺菌・消毒剤(高度さらし粉など)、工場排水や下水排水などに利用される水処理凝集剤などのほかに、重亜硫酸ソーダ、含鉄バンドの取扱拡大を図っており、商社経由あるいはメーカー直販の商流にて、原料メーカーや中間製品メーカーといった製造業を中心に提供しております。製品の特性や輸送コストの観点から、遠隔地への供給には適していないものが多く、関西地方を中心に供給を行っております。

 

(機能化学品)

当事業は、南海化学において、各種食品の日持ち向上剤として使用される酢酸ナトリウムなどの食品添加物やグルコサミンなどの健康食品の製造・販売と、医療機器の洗浄剤、樹脂等の添加剤の受託製造業務を行っております。

 

(アグリ)

当事業は南海化学土佐工場にて行っております。当事業では、農薬の一種である土壌殺菌剤として使用されているクロルピクリンの製造・販売を行っております。クロルピクリンは液剤と錠剤があり、液剤は高濃度品(濃度99.5%)と低濃度品(濃度80%)、錠剤は液剤を特殊な方法で固形化した新しいタイプの商品となっております。クロルピクリンは液剤タイプが主流ではありますが、農業従事者の皆様により安全に安心してご使用いただくため、南海化学独自の固形化技術による錠剤タイプの普及活動に重点を置き、営業活動を行っております。

クロルピクリンは、畑地をクリーンにする農薬の一つとして、1948年にたばこ向けに実用化されて以降、用途は野菜、花き等に広がっており、今後も適用作物の拡大に努めております。

 

化学品事業における基礎化学品、機能化学品、アグリの事業系統図は、次のとおりであります。

 

             [基礎化学品、機能化学品]          [アグリ]


(注)基礎化学品、機能化学品の販売先メーカーは主に化学工業、鉄鋼・製紙、化粧品・洗剤等の業界になります。

 

(環境リサイクル)

当事業は南海化学青岸工場及び持分法適用関連会社であるサンワ南海リサイクル㈱が行っております。当事業では、石油精製業者などの廃硫酸供給業者より廃硫酸を引取り、硫酸を精製し各種メーカーへ販売しております。

 

化学品事業における環境リサイクルの事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

[各種塩事業]

当事業は連結子会社である㈱エヌエムソルトが行っております。当事業では、オーストラリアやメキシコから輸入した原塩(天日塩)を、洗滌(せんでき)などの加工工程を経て、食品関係や道路の凍結防止など様々な用途に用いられる塩を製造し、国内有数の梅干しの原産地である和歌山県南部地区の梅干加工業者や全国の食品メーカーをはじめとした各種メーカーに販売しております。また、凍結防止剤として、道路を維持管理する団体などに販売しております。

 

各種塩事業の事業系統図は、次のとおりであります。

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において南海化学グループが判断したものであります。

 

(1)  経営方針

南海化学グループは1906年の創業以来、化学品メーカーとして歩み続けてきました。現在は、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を企業理念に掲げ、様々な製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる次亜塩素酸ソーダをはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開しています。

特に、2013年にそれまでの親会社であった㈱中山製鋼所から独立したタイミングを機に、それまでの化学品のシナジーを生かしたプロダクトアウト型から、顧客のニーズをふまえ商品開発を行うマーケットイン型の企業へと大きく企業体質を転換しており、顧客に近接した工場立地と、硫黄、水素などの原料を自社製造できるコスト競争力を強みに、商品提案力に磨きをかけ、さらなる発展に繋げていく方針です。

 

(2)  経営環境及び中長期的な経営戦略

南海化学グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類へと移行し、社会・経済活動の正常化が進展したことに伴い、穏やかな回復傾向にありますが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東地域の地政学的リスクの高まり、中国経済の減速、急速な円安の進行に伴う物価上昇による個人消費への影響が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。円安の進行による原材料コストの不透明感や、人手不足による物流費の増加懸念が継続すると見込まれ、安定的な収益の確保が喫緊の課題となっています。

このような環境のもと、南海化学グループは2023年4月に東京証券取引所スタンダード市場に上場を果たし、上場企業として相応しいガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底の下でステークホルダーの満足度向上に向けた施策を実施してまいります。

 

(3)  経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

南海化学グループは、企業価値の向上と株主利益の増大を図るため、事業の収益性と設備投資を効果的に実施しながら成長性を高めるため、主な経営指標(KPI)として、売上高、経常利益及び資産効率を示すROE(自己資本利益率)を掲げております。2024年度の目標値は売上高21,030百万円、経常利益1,200百万円、ROE9.2%であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(4)  経営上及び財務上の対処すべき課題

南海化学は2023年4月に東京証券取引所スタンダード市場に上場を果たし、今後も引き続き上場企業として相応しいガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底の下でステークホルダーの満足度向上に向けた施策を実施してまいります。

具体的には、2025年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画に基づいた各施策を実行してまいります。

 

① 収益基盤の強化~強い事業を更に強く

  事業ポートフォリオの入れ替え、並びにあらゆる効率化の推進による収益力向上に取り組んでまいりま

 す。加えて、南海化学の強みである地域立脚を活かし差別化が図れる事業へのリソース集中にも注力してまいり

 ます。

 

② 環境リサイクル事業領域拡大~成長への布石造り

     南海化学の環境リサイクル事業の中心である廃硫酸リサイクル事業を伸長させていくとともに、2023年10月

   から南海化学土佐工場にて開始いたしました脱塩事業を拡大してまいります。加えて、南海化学の強みを活かした

   新たなリサイクル事業の創出にも取り組んでまいります。

 

③ サステナブル経営の推進~経済価値・社会価値・環境価値の同時実現

  環境リサイクル事業は、その先駆者として事業拡大を通じて環境・社会に貢献してまいります。また、BCP

 も念頭に置いた安心・安全な持続的製販体制の強化に努めてまいります。加えて、人材育成、DE&I施策推進

 により、人的資本投資も拡充していきます。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

南海化学グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避や発生した場合の対応に最善を尽くす方針としております。

また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項であっても、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において南海化学グループが判断したものであり、南海化学グループに係る全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外にも予測が困難な事業等のリスクがあるものと考えられます。

 

(1) 突発的な事故や災害の発生 影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、全ての製造設備を対象とした定期的な点検や必要に応じての修繕を行うことにより、安全かつ安定的な工場設備の操業に努めておりますが、不具合や事故による製造設備の損壊に起因する生産活動の中断により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、南海化学グループの製造拠点は主に和歌山県及び高知県に立地しており、南海トラフを震源とする地震災害の影響を受ける可能性があり、また台風による風水害の影響を受けやすいことからBCP策定ワーキンググループによる対策検討を実施し、その影響の最小化を図っておりますが、当該製造設備の損壊に起因する生産活動の中断により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競争の激化 影響度:中、発生可能性:低、発生時期:短期

南海化学グループでは、総合化学メーカーとして苛性ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、水処理剤など各種無機化学工業製品を取り扱う基礎化学品事業、酢酸ナトリウム、グルコサミン、染料及び電子材料製品など有機化学工業製品を取り扱う機能化学品事業、農薬を取り扱うアグリ事業及び廃硫酸のリサイクルなどを取り扱う環境リサイクル事業、塩製品を取り扱う各種塩事業を営んでおり、古くからの関西地区をターゲットとした地域密着型の事業展開によって一定の存在感を確立しているという強みを有しております。しかしながら、近年の原材料や燃料等の高騰により、販売価格への転嫁が急務となっております。市況及び他社動向を注視しつつ適正な利潤を確保するため、販売先との価格交渉を継続的に実施しておりますが、調達価格と販売価格の価格変動にタイムラグが生じた場合は、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料及び製商品に係る相場変動並びに原材料の減耗 影響度:中、発生可能性:大、発生時期:短期

南海化学グループでは、事業の特性上、恒久的に塩やニトロメタンを中心とした原材料の調達が必要となっております。このため、常時複数の調達チャネルを確保した上で調達価額の低廉化を主眼としつつ、全体最適を図りながら安定調達に努めておりますが、自助努力にてコントロールできない急激な為替変動や市況価格の変動により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ原材料のうち塩につきましては、岸壁の貯塩場に大量に保管しており、シート掛けを行うなどの措置を講じておりますが、風雨により流出し減耗することで南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、製造の過程において電力を大量に使用することから、電力価格の変動により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり、電力の安定的な供給が達成されない場合には、生産活動の中断により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 製造拠点の稼働 影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、営業部門からの需要動向や原材料の調達状況を踏まえ、生産計画を策定のうえ、製造設備の稼働を実施しております。さらに計画的な保全計画を策定実施し安定稼働に取り組んでおりますが、製造設備のトラブル等により生産が停止した場合には、製品供給がされず、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 製品の品質 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、品質管理体制を整備し品質の維持に努めておりますが、予期できない品質トラブルが発生した場合には、顧客からの信用の低下や南海化学グループの社会的信用の低下を招く可能性があります。これらに対しては、製造物責任保険に加入し、影響額を最小限にとどめる取組みを行っているものの、損害賠償や補償の履行により南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 知的財産の保護 影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、事業の優位性確保の観点から開発を通じて獲得した技術について、特許を出願するなど知的財産の保護に努めておりますが、開発した技術や各種ノウハウの外部への流出、知的財産権に係る係争案件や侵害の発生により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また南海化学グループでは、各種製品の研究開発段階において、南海化学研究開発本部にて他の者が所有する知的財産権を侵害していないか確認並びに調査を実施しておりますが、結果として他の者が所有する知的財産権を侵害するに至った場合やその他知的財産権に係る紛争が発生した場合には、南海化学グループの製品の生産活動が制約を受けたり、損害賠償金の支払が発生することにより、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 事業の前提となる許認可、届出並びに法令や規則の遵守

 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、各種工業化学製品の製造・販売を営んでおり、事業を遂行するために以下のような法令や規則に基づく許認可等を取得し、当該法令や規則の遵守徹底を基本として事業活動を行っております。

これらの許認可等については、各種法令にて定める手続きを適切に実施しなかった場合、その効力を喪失いたします。また、万が一各種法令に違反した場合、許認可等の取消や期間を定めて対象となる業務の全部若しくは一部の停止を命ぜられる旨が定められております。南海化学グループにおいては、現時点では許認可等の取消や業務の停止となる事実は存在しないものと認識しておりますが、将来許認可等の取消や業務の停止が命ぜられた場合、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(主な許認可等の取消や業務の停止事由)

セグメント

法令・許可証等

許認可等の取消や業務停止事由

化学品事業

毒物及び劇物取締法

・毒物劇物一般販売業登録

・毒物劇物製造業登録

製造業又は輸入業の登録は5年ごとに、販売業の登録は6年ごとに、更新を受けなければその効力を失う。また、都道府県知事は法令に定める基準に適合しなくなったと認めるときは登録の取消し、又は期間を定めて業務の停止を命ずることができる。

(第4条第3項、第19条)

消防法

法令又は法令に基づく処分に違反したとき等の場合、市町村長等は、製造所等の許可の取消し、又は期間を定めて製造所等の使用の停止を命ずることができる。

(第12条の2第1項)

食品衛生法

・食品添加物製造業営業許可

法令又は法令に基づく処分に違反したとき等の場合、都道府県知事は、許可を取り消し、又は営業の全部若しくは一部を禁止し、若しくは期間を定めて停止することができる。

(第60条及び第61条)

 

(許認可等の有効期限(注))

名称

認証機関

登録組織

有効期限

毒物劇物一般販売業登録

大阪市長

南海化学㈱営業本部

2030年5月26日

和歌山市保健所長

南海化学㈱和歌山工場

2027年12月31日

高知市保健所長

南海化学㈱土佐工場

2029年2月9日

毒物劇物製造業登録

和歌山県知事

南海化学㈱和歌山工場

2026年11月30日

高知県知事

南海化学㈱土佐工場

2026年5月31日

食品添加物製造業営業許可

和歌山市保健所長

南海化学㈱和歌山工場

2026年2月28日

高知市保健所長

南海化学㈱土佐工場

2027年2月28日

 

(注)南海化学グループの主要な製造拠点(南海化学和歌山工場及び土佐工場)と販売拠点(南海化学本社)につき、記載しています。

 

(8) 法的規制 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

「(7) 事業の前提となる許認可、届出並びに法令や規則の遵守」にも記載のとおり、南海化学グループは法令や規則の遵守徹底を基本として事業活動を行っておりますが、過失あるいは政策、実務慣行、解釈変更により発生する事態が、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において当該法令や規制が強化されることも想定され、このような場合には事業活動に対する制約の拡大やコストの増加が発生し、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(9) 環境規制 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、化学物質を製造し、又は取り扱う事業者として、自己決定・自己責任の原則に基づき、化学物質の開発から製造・流通・使用・最終消費を経て廃棄に至る全ライフサイクルにわたって「環境・安全・健康」を確保することを経営方針として公約し、環境・安全・健康面の対策を実行し、改善を図っていく自己管理活動である「レスポンシブル・ケア活動」を推進しておりますが、万が一、有害物質が南海化学グループ外に流出した場合には、損失補償や損害賠償の発生や生産活動の中断により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、南海化学グループは、土壌汚染・大気汚染・水質汚濁・産業廃棄物処理等各種の環境規制を遵守のうえ、業務を行っておりますが、これらの規制の動向により、過去、現在及び将来の南海化学グループの事業活動に関し、法的又は社会的責任の観点から対応を行う場合には、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 借入金と金利変動について 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループは、設備投資資金、運転資金を銀行からの借入により賄っており、業容拡大等に伴う設備投資、運転資金の増加は今後も想定されます。南海化学グループは借入金比率の低減を図り財務体質の強化に努めてまいりますが、金利の上昇傾向が続いた場合、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 情報セキュリティ 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、コンピュータシステムによって、販売・受注・出荷・生産・在庫・購買・給与・財務・経理といった事業活動に必要な業務情報の一元管理を行っており、当該管理体制には万全を期しております。さらに、情報セキュリティを含めたコンプライアンス研修などを実施しておりますが、予期せぬコンピュータシステムの停止、誤作動や不正使用、又は外部からのサイバー攻撃などにより、業務運営に支障をきたし、あるいは重要情報の漏えいや紛失による対外的信用の低下により、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 人材の採用及び育成 影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループは、今後の事業展開に応じて、積極的な人材の採用及び育成に取り組む方針であり、新卒社員向けのメンター制度や階層別研修の実施などに取り組んでいるものの、人材の採用及び技術の継承が順調に進まなかった場合や、既存の人材が南海化学グループ外に流出した場合には、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(13) 労働災害 影響度:小、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、多くの生産設備や製造装置を用いて業務を行っており、従業員の安全管理が不可欠であると認識しております。このため、各製造拠点単位で安全衛生委員会を定期的に開催し、従業員への安全教育や危険予知活動といった啓発活動並びにトップ自らが点検パトロールを行い、事故防止の安全管理を徹底しております。しかしながら、万が一重大な事故や労働災害が発生し、一時的な復旧費用や補償金等の負担が生じた場合には、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(14) 内部管理体制 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループは、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」の企業理念のもと、企業価値の継続的な向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な運用、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底するにあたり、現時点では十分な体制を構築していると考えておりますが、将来において法規制等が厳格化された場合や、事業環境の変化により内部管理体制の構築が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(15) 固定資産の投資 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループでは、各製造拠点から提出され、予算編成の過程での検討手続きを経た上で作成された設備投資計画に基づき、工場の建物や製造設備、工具器具備品に至るまで生産活動の維持・向上に必要な固定資産の投資を計画的かつ継続的に行っておりますが、何らかの要因により当該固定資産の投資がスケジュールどおりに完了しなかった場合、生産計画に影響を及ぼすため、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 固定資産の減損 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし

南海化学グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に関する会計基準」を適用しております。同会計基準では、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に、帳簿価額を回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額若しくは当該資産又は資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)まで減額し、減額した当該金額を減損損失として計上することとなります。

 

また、南海化学グループは、キャッシュ・フローを生み出す資産又は資産グループの最小単位として、製造拠点単位を基本とした資産のグルーピングを行っております。

このため、当該資産又は資産グループが属する製造拠点の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 経営成績の季節変動 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループの事業は、融雪などに用いられる各種塩や、農薬などの取扱製品の特性上、冬期から春先(11月から翌年5月頃)にかけて売上高及び利益が計上される結果、第1四半期(4~6月期)、第3四半期(10~12月期)及び第4四半期(翌1~3月期)が堅調に推移する一方で、夏場である第2四半期(7~9月期)は一時的に売上高及び利益が落ち込む傾向となっております。これに対応するため、夏場に需要の高まる水処理剤の営業強化に努め、年度を通じて売上高及び利益が安定するよう取り組んでおりますが、特定の四半期業績のみによって通期の経営成績を判断することは困難であります。さらに、先に述べた取扱製品の需要動向については、各年の気象条件にも左右されることから、特定の年度の四半期の経営成績をもって通期の業績見通しを判断することは困難であります。

なお、第73期(2024年3月期)連結会計年度の南海化学グループの経営成績は以下のとおりであります。

第73期

(2024年3月期)

連結会計年度

第1四半期

連結会計期間

(4~6月期)

第2四半期

連結会計期間

(7~9月期)

第3四半期

連結会計期間

(10~12月期)

第4四半期

連結会計期間

(翌1~3月期)

通期

売上高(百万円)

4,876

4,265

5,280

5,564

19,987

構成比(%)

24.4

21.3

26.4

27.8

100.0

営業利益(百万円)

571

320

397

274

1,564

 

 

(18) 訴訟等 影響度:中、発生可能性:中、発生時期:短期

南海化学グループは、事業又は企業活動に関連して、製造物責任、環境、労務、商取引等、様々な訴訟や紛争その他法的手段(以下、「訴訟等」という。)が提起される可能性があります。これに対応するため、南海化学グループではコンプライアンスの徹底が最重要かつ第一義であると役職員が認識した上で各自の職務にあたっております。具体的には、取引先と「取引基本契約書」を締結し、商取引のルールを明確化することにより、無用の訴訟等を生じさせない取組みを講じており、また不測の事態に備えて各種保険の付保を実施し、損失を最小限にとどめるよう努めておりますが、訴訟等が提起された場合は、その対応により南海化学グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 新株予約権(ストック・オプション)による希薄化 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループは、南海化学及び南海化学グループの役員及び従業員などに対するインセンティブを目的として、新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。また、資金調達を目的として第三者に対し新株予約権を発行することがあります。当該新株予約権の発行については、必要最小限にとどめるなど、その影響を考慮した各種検討や取組みを実施しておりますが、これらの新株予約権が行使された場合、南海化学株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。本書提出日現在、新株予約権の潜在株式数は48,300株にて、発行済株式総数2,330,330株の2.1%に相当しております。

 

(20) 繰延税金資産の取崩し 影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし

南海化学グループは、税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得が見積りと異なり、回収可能性の見直しが必要となった場合、又は税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、南海化学グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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