日本化学工業(4092)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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3【事業の内容】

 日本化学工業グループは、日本化学工業、子会社7社及び関連会社4社で構成され、化学品及び機能品の製造、仕入、販売を主な内容とし、その他に不動産賃貸等の事業を行っております。

 日本化学工業グループの事業内容及び日本化学工業と関係会社の当該事業に係る位置づけは次の通りであります。

 なお、次の4部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

 東邦顔料工業㈱は、2024年5月20日開催の日本化学工業の取締役会において解散及び清算することを決議いたしました。必要な手続きが完了次第、清算結了となる予定であります。

 

化学品事業……  日本化学工業が製造し、日本化学工業、子会社JCI USA INC.、捷希艾(上海)貿易有限公司、JCI(THAILAND)CO.,LTD.、台灣日本化學工業股份有限公司が販売するほか、子会社東邦顔料工業㈱、関連会社京葉ケミカル㈱、エヌシー・テック㈱、CT GLASS CO., LTD.が製造販売しており、一部を日本化学工業で仕入れて販売しております。

 なお、原材料の一部については、子会社JCI USA INC.、捷希艾(上海)貿易有限公司、関連会社シンライ化成㈱から仕入れております。

機能品事業……  日本化学工業が製造し、日本化学工業、子会社JCI USA INC.、捷希艾(上海)貿易有限公司、JCI(THAILAND)CO.,LTD.、台灣日本化學工業股份有限公司、関連会社シンライ化成㈱が販売しております。

なお、原材料の一部については、子会社JCI USA INC.、捷希艾(上海)貿易有限公司、台灣日本化學工業股份有限公司、関連会社シンライ化成㈱から仕入れております。

 

賃貸事業………  日本化学工業が不動産を賃貸しております。

その他…………  子会社㈱ニッカシステムが不動産管理及びコンサルティング、子会社㈱日本化学環境センターが環境測定、日本化学工業の電子材料の原材料、製品等の分析業務を行っております。

 

 以上に述べた事項を事業系統図で示すと次の通りであります。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

日本化学工業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本化学工業グループが判断したものであります。

(1)経営方針

日本化学工業は130年以上という長きにわたり、大きな社会変動を乗り越えて良質な製品とより良いサービスを提供してきました。この伝統と実績を受け継ぎ、「人を大切に、技を大切に」を経営理念とし、如何なる市場環境変化の時代においても、高収益体質企業を実現させ、長年蓄積してきた「人と技術」を通して、高品質の製品とサービスを提供し、価値創造企業へ向けて更なる挑戦を行うことを経営の基本方針としております。

 

(2)中期経営計画

中期経営計画(2022年度~2024年度)におきましては、外部環境が悪化し、顧客需要が低調に推移する中、原燃料価格の上昇に合わせた価格改定や新製品の売上寄与などがあり、売上高は計画を上回る水準で推移しました。営業利益につきましては、需要低迷に伴う操業度低下などにより、2022年度、2023年度ともに計画に対して大幅に未達の状況となっておりますが、そのような中でも、2023年度の営業利益は前期との比較では75.2%の増益と大幅に回復しております。

中期経営計画の2年目である2023年度までの成果としましては、電子セラミック材料や半導体材料向けの投資や、グローバル化推進に向けた海外販売拠点の体制強化、サステナビリティ経営を推進する体制構築など、中長期成長に資する取り組みを積極的に進めたことが挙げられます。一方で、課題としましては、成長分野製品の売上拡大が遅れていることや、ROE、EBITDAといった、企業価値向上に資する指標が非常に低調であることが挙げられます。また、サステナビリティの取り組みについては、更に踏み込んだ対応を進める必要があると認識いたしました。

このような状況から、中期経営計画の見直しを行い、2024年度を初年度とする中期経営計画を作成致しました。

 

(新中期経営計画)

2024年度を1年目とする新中期経営計画(2024-2026)におきましては、「成長戦略の推進と新たな価値の創造」の方針のもと、サステナビリティ経営の推進をベースとした3つの重点施策により、安定的な収益基盤の構築と収益力の向上に向けて取り組んでまいります。

 

サステナビリティ経営の推進

サステナビリティ経営の実践には、環境、社会、経済のバランスが大切と認識しております。環境、社会、ガバナンスに関わる様々な要請を考慮しつつ、ありたい姿からバックキャスティングによる新たな価値の創出を通して、持続的な経済成長を目指してまいります。サステナビリティ経営の推進により、新たな価値の創出に注力します。

 

①事業拡大と体質強化

電子セラミック材料への戦略的投資継続による事業機会の獲得と、半導体向け材料の生産効率化および安定化追求により、事業拡大を目指します。また、基礎分野においては、生産スケールの最適化などによりコスト競争力を強化し、製品の価値を最大限に高め、確実に利益を出せる企業体質への改善に取り組んでまいります。さらに、固有技術の見える化や、デジタル・AI技術の導入による生産体制の向上にも取り組み、顧客の要求品質を満たす製品を安定かつ安全に生産する体制を構築してまいります。

 

②グローバル化の推進

海外拠点の組織力の強化と、拠点間の連携を高めることで、現地ニーズに合った製品の販売を促進し、新たなビジネスモデルを探求・発展させることによりグローバル化を推進してまいります。

 

③新たな価値の創造

積み重ねてきたコア技術・知的財産に加え、外部リソースを活用して技術プラットフォームを広げ、多様化・高度化する顧客ニーズに対応してまいります。また、カーボンニュートラルをはじめとする事業環境の変化を的確に捉え、社会課題の解決に繋がる製品開発にチャレンジしてまいります。

 

 

日本化学工業では、企業価値をさらに向上すべく、2030年のありたい姿として営業利益60億円、ROE8%(連結)を目標数値として設定しております。このありたい姿を実現するため、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画において、営業利益33億円、ROE6%(連結)を目標数値として設定しております。持続的成長を可能とするため、中長期的な戦略や優先的に対処すべき事業上の課題につきましては、部門横断的に分析および検討を行っております。さらに、資本コストについて、取締役会を通じて定期的に検証する体制を有しており、その分析および検討の結果、構築された収益向上に向けた施策につきましては、中期経営計画等に反映し公表しております。中期経営計画等の各種施策により収益力を向上させ、事業構造の見直しや資産の効率化、キャッシュ創出強化を図ることで、企業価値およびPBRの向上を目指してまいります。

 

・中期経営計画資料:下記URLをご参照ください。

https://www.nippon-chem.co.jp/ir/financial/presentations.html

 

・資本コスト経営の推進について:下記URLをご参照ください。

https://www.nippon-chem.co.jp/dcms_media/other/20240514_irrelease.pdf

 

「株主との対話の実施状況」

・株主との対話の実施状況について:下記URLをご参照ください。

https://www.nippon-chem.co.jp/ir/stockholder/dialogue.html

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

中期経営計画(2024~2026年度)の最終年度において売上高490億円、営業利益33億円を目標といたします。また、EBITDA80億円、ROE6%を重要経営指標に設定しております。

 

 

中期経営計画

最終年度(2026年度)

目標値

売上高

490億円

営業利益

33億円

重要経営指標

EBITDA(※)

80億円

ROE

6%

(※)EBITDA=営業利益+減価償却費

 

(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

わが国経済は、新型コロナウイルス感染症における社会経済活動の制限が緩和され、緩やかに回復しつつあるものの、原燃料価格の高止まりや円安の影響、さらに国際情勢の悪化等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況のもと、日本化学工業グループは、中期経営計画に掲げる成長戦略の推進と成果の実現に向け、「成長事業の拡大」、「グローバル化の推進」、「経営基盤の強化」という3つの重点施策に全社一丸となって取り組んでまいりました。また、事業活動を通じた中長期的な企業価値向上を実現すべく、サステナビリティ経営を推進しております。

日本化学工業グループは『如何なる市場環境変化の時代においても、高収益体質企業を実現させ、長年蓄積してきた「人と技術」を通して、高品質の製品とサービスを提供し、価値創造企業へ向けて更なる挑戦を行う』を経営の基本方針に掲げております。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本化学工業グループが判断したものであります。

 

①経済状況の変動に係るリスク

日本化学工業グループは、クロム製品(自動車部品等のめっき、顔料等)、シリカ製品(土壌硬化剤、紙・パルプ向け等)、燐製品(液晶・半導体向け、食品添加物等)等の基礎化学品から、ホスフィン誘導体(量子ドット用原材料、触媒等)、農薬、電池材料(リチウムイオン二次電池用正極材等)、回路材料(液晶パネル向け導電フィラー等)、高純度電子材料等のスペシャリティーケミカルに渡る多種多様な製品を扱い、グローバルかつ幅広い用途に事業を展開しています。そのため、日本化学工業グループの製品及び商品が販売されている国又は地域の経済状況が大幅に変化した場合、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、最終用途が自動車、電子部品である製品を多く取り扱っており、これら業界の生産動向に大きな変化が生じた場合にも、同様の影響を与える可能性があります。

リスク対策:日本化学工業グループを取り巻く環境の変化を把握するために常に情報収集を行い、製品需要に応じた生産及び在庫調整等を行い、これらの影響の低減を図っています。

 

②海外事業活動に係るリスク

日本化学工業グループは、米国、中国、タイに現地法人を設置し、グローバルな事業展開を行っております。しかしながら、事業展開エリアにおいて経済成長の鈍化をはじめ、政情不安、労働問題、インフラ障害、テロ・戦争の勃発による社会的混乱、予期しない法的規制の変更、異常気象、天候不順等による自然災害、感染症等が発生した場合、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:海外拠点ごとで定期的に情報を収集し、リスクの洗い出しを行い、グループで情報を共有することで、海外事業の戦略見直しを行っています。

 

③為替レートの変動に係るリスク

日本化学工業グループは、製品の一部を海外に輸出し、原材料の一部を海外から輸入しております。そのため、為替レートに大幅な変動があった場合は、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:短期的な変動の影響を最小限に抑えるため、一部の取引について為替予約によるヘッジを行っております。

 

④原材料調達及び価格変動に係るリスク

日本化学工業グループが使用する原材料のうち、地政学リスク等を受けた需給のタイト化による調達リスクや、相場上昇による仕入価格変動リスクを抱えております。いずれも、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:サプライヤーを分散させるために多国・複数購買化を推進し、地政学リスクや物流における課題にも対応できる強靭なサプライチェーンを構築いたします。

 

⑤在庫に係るリスク

日本化学工業グループは、顧客の需要予測をもとに適正在庫を保有しながら販売を行っている製品や商品があります。しかしながら、実際の受注が需要予測を下回った場合には、大量の在庫を抱える可能性があり、在庫の削減が進まなければ廃棄処分や評価損によって、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:適正な在庫量を保つため、顧客の需要動向と景気動向から生産量と購買量をマネジメントしています。また、定期的に在庫量と在庫回転数を管理評価し、適正在庫量の見直しを行っています。

 

⑥固定資産の減損に係るリスク

日本化学工業グループは、さまざまな有形固定資産及び無形固定資産を有しております。事業環境の急激な変化に伴う生産設備の遊休化や稼動率の低下等により、保有資産から得られる将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:設備投資の計画段階から、将来の収益計画や投資額の回収見込を意識して取り組み、重要な生産設備の新設、改造及び処分については、取締役会の承認を経て、減損リスクの極小化に努めています。

 

⑦法的規制等に係るリスク

日本化学工業グループは、化学工業薬品の製造及び販売を主たる事業としており、それに関連した各種の法的規制を受けております。これらの法的規制の大幅な変更等があった場合は、生産活動に支障をきたし、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:化学品の法的規制の動向に関し、社内に専門部署を設置し最新の情報を入手して適切に対応しております。

 

⑧研究開発に係るリスク

日本化学工業グループでは、既存製品の改良や新規製品の開発を積極的に行っております。その開発には、多くの人的、財務的資源及び長い期間を必要とします。しかし、開発期間中の市場環境の変化や技術の進歩により、新製品の開発中止や開発後の利益計画が変更となり、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:研究開発テーマの選択及びその後の管理の徹底、他企業や大学・研究機関との連携やアウトソーシング等による開発の迅速化を図っています。

 

⑨知的財産に係るリスク

日本化学工業グループは、研究開発や製品製造において独自の技術を有しており、その保護のため、知的財産権の取得を積極的に行っており、第三者の知的財産の尊重にも努めております。日本化学工業グループの知的財産が第三者により侵害を受けた場合、また第三者から知的財産権の侵害を訴えられた場合、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:知的財産権保護のための体制を整え、第三者の知的財産権を侵害しないよう、先行する技術の調査を行っております。

 

⑩情報セキュリティーに係るリスク

日本化学工業グループでは、サイバー攻撃や不正アクセス等により、情報の流出やネットワーク障害等の問題が発生した場合、競争力の低下、事業活動の停滞及び信用の低下等により、日本化学工業グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対策:日本化学工業グループで使用する情報システムに、様々なセキュリティーを施すことで、防衛策を施しております。

 

⑪気候変動に係るリスク

気候変動が経済・社会・環境に及ぼす影響は年々深刻さを増しております。世界規模で脱炭素社会の実現に向けた動きが加速しており、企業にも確実な対応が求められております。日本化学工業グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同し、TCFDの提言に沿った気候変動に対する取り組みを推進し、積極的な開示を進めております。

気候変動1.5℃シナリオにおいては、政府の環境規制強化にともなう炭素税導入や、再生可能エネルギー需要の増加による価格上昇等費用の増加、世界規模での地球温暖化対策が講じられることによる資源調達費用の増加が想定されます。また、気候変動4℃シナリオにおいては、異常気象による自然災害の発生に伴う事業活動の停止やサプライチェーンの断絶が大きなリスクとなります。自然災害は、発生の予測が難しく、一度発生すれば、日本化学工業の製造拠点が被災し、化学物質の漏洩等甚大な被害をもたらす可能性があります。設備損傷や化学物質漏洩による操業停止等を回避するためには、災害対策に関する設備投資が必要となり、投資による製造コスト上昇も想定されます。

リスク対策:気候変動リスクを含む大災害に対応できるよう、専門の委員会を設置しBCP(事業継続計画)体制を全社ベ一スで策定し、緊急時においても事業活動への影響を最小限にとどめるよう備えています。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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