オーバーラップホールディングス(414a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


オーバーラップホールディングス(414a)の株価チャート オーバーラップホールディングス(414a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 オーバーラップホールディングスグループは、オーバーラップホールディングスおよび連結子会社2社で構成され、主にライトノベル(注)やマンガをはじめとしたコンテンツIP(Intellectual Property)を取り扱うエンターテインメント事業(単一セグメント)を運営しており、持株会社である株式会社オーバーラップホールディングスと事業を担う株式会社オーバーラップと株式会社オーバーラップ・プラスから構成されております。

 なお、オーバーラップホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 (注)イラスト付きの娯楽小説

 

1.ビジネスモデル

 オーバーラップホールディングスグループのビジネスは、ゼロから作品を生み出し、その生み出した作品について最適な作品展開(マンガ・ノベル・アニメ・ゲーム・WEBなど)を組み合わせていくことで、ヒット作に結びつけるというものです。

 

 具体的には、以下の流れに沿って良質なコンテンツIPを生み出しております。

 

① 小説投稿サイトやSNSを通じて、すでにユーザーの注目があるアマチュア作品の中から優れたコンテンツIPの原石を発掘し、プロの目で編集を行い、ライトノベル作品として刊行します。

 

② ライトノベル作品の中でヒットした作品を原作として、最適な漫画家を組み合わせることで、新たなマンガ作品として刊行します。マンガ化することにより新たなファン層の開拓を行い、コンテンツIPあたりの売上を高めていきます。

 

③ マンガ化された作品の中からヒットした作品をアニメ化することによりコンテンツIPの認知度を高め、ライトノベル・マンガ作品への波及効果による売上増加を目指しております。

 

 ヒットしたコンテンツIPは海外でもライセンス収入を生み出し、国内外のヒット作品としてライフサイクルも長寿化していきます。このように、ライトノベル化等を通じてコンテンツIPを創出し、マンガ化、アニメ化とメディアミックスの段階を経てコンテンツIPの価値を最大化させるよう取り組んでおります。

 

 

 また、オーバーラップホールディングスグループは、シリーズ化させることによって長年にわたって収益貢献するコンテンツIPを多く創出しているという特徴があります。シリーズ化したIPについては、継続的に新刊を発売することによる売上に加えて、過年度に刊行した関連商材も売れ続けるという相乗効果も生じることにより、長期間にわたって収益を生み出す基盤となっていることに加え、毎期新たにIPを創出することによって安定的な成長を実現しているというのが、オーバーラップホールディングスグループのビジネスモデルの特徴となります。

 

 

(1) 2023/8期以降は連結数値(IFRS)、2022/8期以前はオーバーラップホールディングスグループの主要な事業子会社である株式会社オーバーラップの単体数値(日本基準)であり監査未実施

(2) 自社IP(国内)のうち、国内ライトノベル・マンガ売上高の合計(電子書籍を含む)

(3) 各年度に新たに創出したIP

(4) 過年度に創出したIP

 

2.主要な取扱商品及びレーベル

 オーバーラップホールディングスグループにおいては、ライトノベル、マンガ、アニメなどを通じてコンテンツIPの創出及び価値最大化を図っており、主要な取扱商品及びレーベルは以下のとおりです。なお、オーバーラップホールディングスグループの売上の大部分は、ライトノベル及びマンガの売上によって構成されております。

 

① ライトノベル(主要レーベルの価格帯は概ね1,000円前後)

 「オーバーラップ文庫」、「オーバーラップノベルス」、「オーバーラップノベルスf」及び「ロサージュノベルス」というレーベルより作品を刊行しております。

 

② マンガ(主要レーベルの価格帯は概ね1,000円未満)

 オーバーラップホールディングスグループにおける主力レーベル「コミックガルド」をはじめ、「コミッククリエ」、「LiQulle」、「ラブパルフェ」、及び、「はちみつコミックエッセイ」という複数のレーベルより作品を刊行しております。また、「コミックガルド」については、アプリ等を通じた電子書籍配信サービスも行っております。

 

③ アニメ

 オーバーラップホールディングスグループでは、ライトノベルやマンガの原作の刊行を行っているコンテンツIPに関連するアニメーション作品に関して、原作の許諾や製作委員会への出資など様々な形で関与しており、オーバーラップホールディングスグループは、原作元として受領する原作使用料や、製作委員会からの出資金の分配等を収受いたします。

 

④ その他

 オーバーラップホールディングスグループが原作IPを創出する作品以外でも、他社が保有する原作IPをもとにした商品の販売を行うことがあります。具体的には、ポケモンのゲーム攻略本やサウンドトラックのCDなどの商品を発売しております。

 

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

 

 ※クリエイター:作家、イラストレーター、漫画家等

 



事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がオーバーラップホールディングスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてオーバーラップホールディングスグループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 また、以下の記載は将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

 

1.事業に関するリスク

(1)Intellectual Property(以下、IP)市場の商品ニーズ、ユーザー嗜好の変化について

  (顕在化可能性:中、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループのビジネス商材であるIP市場においては、近年のインターネット上でのメディア視聴の世界的な広がり、また、マンガ、アニメ等のコンテンツ消費の国際的な拡大などを背景として、市場規模が拡大しております。こうした中、オーバーラップホールディングスグループでは、ニーズやトレンドの把握、IP数の拡大等に努めることで、コンテンツのユーザー数やオーバーラップホールディングスグループの売上収益も順調に拡大を続けており、今後もこの傾向は継続するものと考えております。

 しかしながら、関連する法規制、景気動向、個人の嗜好等の変化等により、関連市場の成長が鈍化し、それに伴い、オーバーラップホールディングスグループのコンテンツのユーザー数の減少が起きる等、オーバーラップホールディングスグループのビジネスモデルを長期的に維持できない場合や、これらの変化に対応した新しいビジネスモデルを十分に構築できない場合には、ユーザー数の減少を背景とした売上収益成長の鈍化等を通じて、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制及び業界慣行について

①再販売価格維持制度について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが製作・販売している紙の書籍等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下、「独占禁止法」という。)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下、「再販制度」という。)が認められております。

 再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」、「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(以下、「再販売価格」という。)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度です。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。

 公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。

 しかし、当該制度が廃止された場合、販売価格の値引きなどの価格競争に陥る可能性があるため、業界全体への影響も含め、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②委託販売制度について(顕在化可能性:中、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、オーバーラップホールディングスグループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度です。

 オーバーラップホールディングスグループは発生し得ると考えられる予想返金額を、過去の返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③著作権、商標権、知的財産権等について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループとクリエイターとの間において著作権に関するトラブルが生じた場合、又はオーバーラップホールディングスグループと他社間において著作権又は商標権等に関するトラブルが発生した場合においては、訴訟等が発生する可能性があります。オーバーラップホールディングスグループでは、知的財産権に関する専門の弁護士と顧問契約を締結し、常にトラブルが無いよう努めておりますが、万一訴訟等が発生し、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損する事態に至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、著作権、商標権、知的財産権等の法令等に重大な変更やオーバーラップホールディングスグループ事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

④コンプライアンス体制について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として年一回以上の社内研修を実施し、周知徹底を図っております。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後のオーバーラップホールディングスグループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損することとなり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑤青少年保護に関連する法令について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 本書提出日現在、オーバーラップホールディングスグループは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、オーバーラップホールディングスグループの発売するコンテンツは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に該当しないと考えております。

 しかしながら、オーバーラップホールディングスグループではマンガを配信・出版する前に、東京都青少年の健全な育成に関する条例及び書店各社の規制を参考に定めたオーバーラップホールディングスグループの基準への適合性を確認することで、表現の健全性を確保するように努めております。これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、オーバーラップホールディングスグループの事業が何らかの制約を受けることとなった場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑥その他法規制・動向について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが提供するサービスを規制するその他の法律として「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律」、「消費者契約法」及び「不当景品類及び不当表示防止法」等があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、これらの規制に準拠したサービス運営を実施しており、今後も法令遵守体制の強化や社内教育の実施などを行ってまいりますが、新たな法規制の制定や改正が行われ、オーバーラップホールディングスグループが運営するサービスが新たな法規制の対象となる場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)競合他社の動向について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 インターネット上の小説やマンガ等のコンテンツを書籍化するビジネスモデルにより、各社から大型のヒット作が相次ぎ出版されており、今後もオーバーラップホールディングスグループと類似したビジネスへの新規参入等があると考えられます。

 オーバーラップホールディングスグループとしましては、オーバーラップホールディングスグループならびにオーバーラップホールディングスグループのサービスの知名度向上、及びクリエイター・ユーザーの満足度向上のための施策を継続的に実施することで、競合他社に対する優位性を確保することに努めてまいりますが、見込みどおりの効果が得られない場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(4)システムの安定的な稼働について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループWebサイト及びアプリはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。そのため、新システムまたは機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めております。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループが提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、またはコンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(5)海外へのIPライセンス許諾について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、国内のみならず海外の企業に対してもIPのライセンス許諾を行っております。海外へのIPライセンス許諾に際しては許諾先の地域での市場動向、政治・経済、法律・規制、社会情勢、その他の要因によって、海外での事業活動に悪影響を与える可能性があります。

 対応策として各許諾先の地域の状況の情報収集を行い、早期把握に努めておりますが、上記の悪影響が顕在化した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

2.組織体制に関するリスク

(1)オーバーラップホールディングスグループの成長戦略を担う人材の確保について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループを取り巻く事業環境は大きく変わりつつあります。このような環境変化に適時的確に対応するためには、優秀な人材の確保が不可欠となりますが、必要な人材の確保が追いつかない場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、優秀な人材を採用し、それぞれの能力を最大かつ最適な形で発揮できることが持続的な成長を実現する原動力と考えております。そのために魅力的な企業風土の醸成、競争力ある処遇条件の維持、公平公正な人事評価制度の運用などに努めております。

 

(2)小規模組織における管理体制について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、小規模な組織であり、現在の内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。オーバーラップホールディングスグループでは今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定ですが、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

3.その他のリスク

(1)事故・災害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、地震その他の大規模自然災害、火災、停電、テロ、感染症の流行、その他の事故・災害による影響を最小化するために、定期的な災害防止検査、設備点検、避難誘導体制の整備、適切な防災・避難訓練などの対策を行っておりますが、激甚な事故・災害が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(2)風評被害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループの風評や評判は、オーバーラップホールディングスグループのサービスを利用するユーザー、取引先、投資家、従業員及びその家族等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。オーバーラップホールディングスグループは、サービス利用ユーザー及び取引先等に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めております。また今後は、オーバーラップホールディングスグループに対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。

 しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)大株主との関係について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、株式会社日本企業成長投資がアドバイザーとして関与するNIC5ファンド(NIC Fund II Cayman, LP、Cerasus Fund II Cayman, LP、Wisteria Fund II Cayman, LP、Camellia Fund II Cayman, LP、及び、Musa IE 有限責任事業組合)からの出資を受けており、本書提出日現在において、同ファンドはオーバーラップホールディングス発行済株式総数(新株予約権の行使等により発行される可能性のある株式数を含む)の60%を保有しております。またオーバーラップホールディングスの取締役監査等委員の1名である秋里英寿が株式会社日本企業成長投資から派遣されております。同氏は今後、ファンド持株比率変化に応じ、いずれかのタイミングで退任することを想定しております。

 NIC5ファンドは、オーバーラップホールディングスの上場時において、所有するオーバーラップホールディングス株式の一部を売却する予定ですが、オーバーラップホールディングス上場後においても相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有する可能性があります。したがって、今後のオーバーラップホールディングス株式の保有方針及び処分方針によっては、オーバーラップホールディングス株式の流動性や市場価格等に影響を及ぼす可能性があります。

 またオーバーラップホールディングス上場後にNIC5ファンドが相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有し続けたり、又はオーバーラップホールディングス株式を買い増したりする場合には、オーバーラップホールディングスの役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等のオーバーラップホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があり、また、NIC5ファンドがオーバーラップホールディングスの事業や経営方針に関して有する利益は、オーバーラップホールディングスの他の株主の利益と異なる可能性があります。

 

(4)新株予約権の行使による株式の希薄化について(顕在化可能性:高、影響度:小、顕在化の時期:短期)

 オーバーラップホールディングスグループは、取締役や従業員等に対して、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合等には、オーバーラップホールディングスグループ株式が新たに発行または交付されることにより、既存の株主が有する株式及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 本書提出日の前月末日現在(2025年7月31日)でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は1,902,800株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計21,902,800株の8.69%に相当します。

 

(5)配当政策について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、株主への利益還元を経営の重要課題であると認識しております。利益配分につきましては、事業の更なる拡大及び、経営基盤の強化のために内部留保を確保しつつ、安定的な配当の継続を実施していくことを基本方針としております。

 しかしながら、剰余金の配当に関しては業績も勘案しその内容を決定することとしているため、業績が悪化した場合、配当が減少又は配当を行わない可能性があります。

 

(6)減損について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが保有する資産のうち、減損リスクがあると考えられる資産として、のれん及び無形資産(商標権、ソフトウエア等)があります。

 この中でも、のれん及び耐用年数が確定できない無形資産(商標権)については2024年8月を期末とする連結会計年度末現在において、それぞれ7,679百万円及び3,885百万円計上しており、総資産に占める割合が63.5%となっております。

 オーバーラップホールディングスグループはIFRSを採用しているため当該のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の毎期の償却負担は発生しませんが、対象となる事業の収益力が低下し、減損損失を計上するに至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。現状の事業の収益力に基づく減損テストの結果を踏まえると、これらのリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、顕在化に備え収益性や健全性を確保してまいります。

 

(7)借入金及び財務制限条項について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、2024年3月15日付で金融機関との間で金銭消費貸借契約を締結しております。当該契約には、財務制限条項が定められており、2024年8月期以降の各年度の決算期末における、連結財政状態計算書における資本合計の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2024年8月に終了する決算期の末日における連結財政状態計算書における資本合計の金額のいずれか大きい方の70%の金額かつ30億円以上に維持すること、連結の損益計算書上の営業損益又は純損益(契約関連資産償却前)に関して、営業損失又は純損失を計上しないことをそれぞれ求められております。これらの財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があります。

 当該リスクを低減するための取り組みとして、予算統制の強化に取り組んでおり、財務制限条項の見直し交渉も実施しておりますので、現時点においては当該リスクが顕在化する可能性は低いと判断しておりますが、リスクが顕在化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がオーバーラップホールディングスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてオーバーラップホールディングスグループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 また、以下の記載は将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

 

1.事業に関するリスク

(1)Intellectual Property(以下、IP)市場の商品ニーズ、ユーザー嗜好の変化について

  (顕在化可能性:中、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループのビジネス商材であるIP市場においては、近年のインターネット上でのメディア視聴の世界的な広がり、また、マンガ、アニメ等のコンテンツ消費の国際的な拡大などを背景として、市場規模が拡大しております。こうした中、オーバーラップホールディングスグループでは、ニーズやトレンドの把握、IP数の拡大等に努めることで、コンテンツのユーザー数やオーバーラップホールディングスグループの売上収益も順調に拡大を続けており、今後もこの傾向は継続するものと考えております。

 しかしながら、関連する法規制、景気動向、個人の嗜好等の変化等により、関連市場の成長が鈍化し、それに伴い、オーバーラップホールディングスグループのコンテンツのユーザー数の減少が起きる等、オーバーラップホールディングスグループのビジネスモデルを長期的に維持できない場合や、これらの変化に対応した新しいビジネスモデルを十分に構築できない場合には、ユーザー数の減少を背景とした売上収益成長の鈍化等を通じて、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制及び業界慣行について

①再販売価格維持制度について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが製作・販売している紙の書籍等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下、「独占禁止法」という。)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下、「再販制度」という。)が認められております。

 再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」、「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(以下、「再販売価格」という。)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度です。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。

 公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。

 しかし、当該制度が廃止された場合、販売価格の値引きなどの価格競争に陥る可能性があるため、業界全体への影響も含め、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②委託販売制度について(顕在化可能性:中、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、オーバーラップホールディングスグループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度です。

 オーバーラップホールディングスグループは発生し得ると考えられる予想返金額を、過去の返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③著作権、商標権、知的財産権等について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループとクリエイターとの間において著作権に関するトラブルが生じた場合、又はオーバーラップホールディングスグループと他社間において著作権又は商標権等に関するトラブルが発生した場合においては、訴訟等が発生する可能性があります。オーバーラップホールディングスグループでは、知的財産権に関する専門の弁護士と顧問契約を締結し、常にトラブルが無いよう努めておりますが、万一訴訟等が発生し、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損する事態に至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、著作権、商標権、知的財産権等の法令等に重大な変更やオーバーラップホールディングスグループ事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

④コンプライアンス体制について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として年一回以上の社内研修を実施し、周知徹底を図っております。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後のオーバーラップホールディングスグループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損することとなり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑤青少年保護に関連する法令について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 本書提出日現在、オーバーラップホールディングスグループは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、オーバーラップホールディングスグループの発売するコンテンツは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に該当しないと考えております。

 しかしながら、オーバーラップホールディングスグループではマンガを配信・出版する前に、東京都青少年の健全な育成に関する条例及び書店各社の規制を参考に定めたオーバーラップホールディングスグループの基準への適合性を確認することで、表現の健全性を確保するように努めております。これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、オーバーラップホールディングスグループの事業が何らかの制約を受けることとなった場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑥その他法規制・動向について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが提供するサービスを規制するその他の法律として「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律」、「消費者契約法」及び「不当景品類及び不当表示防止法」等があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、これらの規制に準拠したサービス運営を実施しており、今後も法令遵守体制の強化や社内教育の実施などを行ってまいりますが、新たな法規制の制定や改正が行われ、オーバーラップホールディングスグループが運営するサービスが新たな法規制の対象となる場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)競合他社の動向について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 インターネット上の小説やマンガ等のコンテンツを書籍化するビジネスモデルにより、各社から大型のヒット作が相次ぎ出版されており、今後もオーバーラップホールディングスグループと類似したビジネスへの新規参入等があると考えられます。

 オーバーラップホールディングスグループとしましては、オーバーラップホールディングスグループならびにオーバーラップホールディングスグループのサービスの知名度向上、及びクリエイター・ユーザーの満足度向上のための施策を継続的に実施することで、競合他社に対する優位性を確保することに努めてまいりますが、見込みどおりの効果が得られない場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(4)システムの安定的な稼働について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループWebサイト及びアプリはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。そのため、新システムまたは機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めております。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループが提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、またはコンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(5)海外へのIPライセンス許諾について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、国内のみならず海外の企業に対してもIPのライセンス許諾を行っております。海外へのIPライセンス許諾に際しては許諾先の地域での市場動向、政治・経済、法律・規制、社会情勢、その他の要因によって、海外での事業活動に悪影響を与える可能性があります。

 対応策として各許諾先の地域の状況の情報収集を行い、早期把握に努めておりますが、上記の悪影響が顕在化した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

2.組織体制に関するリスク

(1)オーバーラップホールディングスグループの成長戦略を担う人材の確保について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループを取り巻く事業環境は大きく変わりつつあります。このような環境変化に適時的確に対応するためには、優秀な人材の確保が不可欠となりますが、必要な人材の確保が追いつかない場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、優秀な人材を採用し、それぞれの能力を最大かつ最適な形で発揮できることが持続的な成長を実現する原動力と考えております。そのために魅力的な企業風土の醸成、競争力ある処遇条件の維持、公平公正な人事評価制度の運用などに努めております。

 

(2)小規模組織における管理体制について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、小規模な組織であり、現在の内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。オーバーラップホールディングスグループでは今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定ですが、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

3.その他のリスク

(1)事故・災害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、地震その他の大規模自然災害、火災、停電、テロ、感染症の流行、その他の事故・災害による影響を最小化するために、定期的な災害防止検査、設備点検、避難誘導体制の整備、適切な防災・避難訓練などの対策を行っておりますが、激甚な事故・災害が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(2)風評被害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループの風評や評判は、オーバーラップホールディングスグループのサービスを利用するユーザー、取引先、投資家、従業員及びその家族等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。オーバーラップホールディングスグループは、サービス利用ユーザー及び取引先等に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めております。また今後は、オーバーラップホールディングスグループに対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。

 しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)大株主との関係について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、株式会社日本企業成長投資がアドバイザーとして関与するNIC5ファンド(NIC Fund II Cayman, LP、Cerasus Fund II Cayman, LP、Wisteria Fund II Cayman, LP、Camellia Fund II Cayman, LP、及び、Musa IE 有限責任事業組合)からの出資を受けており、本書提出日現在において、同ファンドはオーバーラップホールディングス発行済株式総数(新株予約権の行使等により発行される可能性のある株式数を含む)の60%を保有しております。またオーバーラップホールディングスの取締役監査等委員の1名である秋里英寿が株式会社日本企業成長投資から派遣されております。同氏は今後、ファンド持株比率変化に応じ、いずれかのタイミングで退任することを想定しております。

 NIC5ファンドは、オーバーラップホールディングスの上場時において、所有するオーバーラップホールディングス株式の一部を売却する予定ですが、オーバーラップホールディングス上場後においても相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有する可能性があります。したがって、今後のオーバーラップホールディングス株式の保有方針及び処分方針によっては、オーバーラップホールディングス株式の流動性や市場価格等に影響を及ぼす可能性があります。

 またオーバーラップホールディングス上場後にNIC5ファンドが相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有し続けたり、又はオーバーラップホールディングス株式を買い増したりする場合には、オーバーラップホールディングスの役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等のオーバーラップホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があり、また、NIC5ファンドがオーバーラップホールディングスの事業や経営方針に関して有する利益は、オーバーラップホールディングスの他の株主の利益と異なる可能性があります。

 

(4)新株予約権の行使による株式の希薄化について(顕在化可能性:高、影響度:小、顕在化の時期:短期)

 オーバーラップホールディングスグループは、取締役や従業員等に対して、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合等には、オーバーラップホールディングスグループ株式が新たに発行または交付されることにより、既存の株主が有する株式及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 本書提出日の前月末日現在(2025年7月31日)でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は1,902,800株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計21,902,800株の8.69%に相当します。

 

(5)配当政策について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、株主への利益還元を経営の重要課題であると認識しております。利益配分につきましては、事業の更なる拡大及び、経営基盤の強化のために内部留保を確保しつつ、安定的な配当の継続を実施していくことを基本方針としております。

 しかしながら、剰余金の配当に関しては業績も勘案しその内容を決定することとしているため、業績が悪化した場合、配当が減少又は配当を行わない可能性があります。

 

(6)減損について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが保有する資産のうち、減損リスクがあると考えられる資産として、のれん及び無形資産(商標権、ソフトウエア等)があります。

 この中でも、のれん及び耐用年数が確定できない無形資産(商標権)については2024年8月を期末とする連結会計年度末現在において、それぞれ7,679百万円及び3,885百万円計上しており、総資産に占める割合が63.5%となっております。

 オーバーラップホールディングスグループはIFRSを採用しているため当該のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の毎期の償却負担は発生しませんが、対象となる事業の収益力が低下し、減損損失を計上するに至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。現状の事業の収益力に基づく減損テストの結果を踏まえると、これらのリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、顕在化に備え収益性や健全性を確保してまいります。

 

(7)借入金及び財務制限条項について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、2024年3月15日付で金融機関との間で金銭消費貸借契約を締結しております。当該契約には、財務制限条項が定められており、2024年8月期以降の各年度の決算期末における、連結財政状態計算書における資本合計の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2024年8月に終了する決算期の末日における連結財政状態計算書における資本合計の金額のいずれか大きい方の70%の金額かつ30億円以上に維持すること、連結の損益計算書上の営業損益又は純損益(契約関連資産償却前)に関して、営業損失又は純損失を計上しないことをそれぞれ求められております。これらの財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があります。

 当該リスクを低減するための取り組みとして、予算統制の強化に取り組んでおり、財務制限条項の見直し交渉も実施しておりますので、現時点においては当該リスクが顕在化する可能性は低いと判断しておりますが、リスクが顕在化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がオーバーラップホールディングスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてオーバーラップホールディングスグループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 また、以下の記載は将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

 

1.事業に関するリスク

(1)Intellectual Property(以下、IP)市場の商品ニーズ、ユーザー嗜好の変化について

  (顕在化可能性:中、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループのビジネス商材であるIP市場においては、近年のインターネット上でのメディア視聴の世界的な広がり、また、マンガ、アニメ等のコンテンツ消費の国際的な拡大などを背景として、市場規模が拡大しております。こうした中、オーバーラップホールディングスグループでは、ニーズやトレンドの把握、IP数の拡大等に努めることで、コンテンツのユーザー数やオーバーラップホールディングスグループの売上収益も順調に拡大を続けており、今後もこの傾向は継続するものと考えております。

 しかしながら、関連する法規制、景気動向、個人の嗜好等の変化等により、関連市場の成長が鈍化し、それに伴い、オーバーラップホールディングスグループのコンテンツのユーザー数の減少が起きる等、オーバーラップホールディングスグループのビジネスモデルを長期的に維持できない場合や、これらの変化に対応した新しいビジネスモデルを十分に構築できない場合には、ユーザー数の減少を背景とした売上収益成長の鈍化等を通じて、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制及び業界慣行について

①再販売価格維持制度について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが製作・販売している紙の書籍等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下、「独占禁止法」という。)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下、「再販制度」という。)が認められております。

 再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」、「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(以下、「再販売価格」という。)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度です。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。

 公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。

 しかし、当該制度が廃止された場合、販売価格の値引きなどの価格競争に陥る可能性があるため、業界全体への影響も含め、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②委託販売制度について(顕在化可能性:中、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、オーバーラップホールディングスグループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度です。

 オーバーラップホールディングスグループは発生し得ると考えられる予想返金額を、過去の返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③著作権、商標権、知的財産権等について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループとクリエイターとの間において著作権に関するトラブルが生じた場合、又はオーバーラップホールディングスグループと他社間において著作権又は商標権等に関するトラブルが発生した場合においては、訴訟等が発生する可能性があります。オーバーラップホールディングスグループでは、知的財産権に関する専門の弁護士と顧問契約を締結し、常にトラブルが無いよう努めておりますが、万一訴訟等が発生し、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損する事態に至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、著作権、商標権、知的財産権等の法令等に重大な変更やオーバーラップホールディングスグループ事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

④コンプライアンス体制について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として年一回以上の社内研修を実施し、周知徹底を図っております。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後のオーバーラップホールディングスグループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの信頼を大きく毀損することとなり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑤青少年保護に関連する法令について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 本書提出日現在、オーバーラップホールディングスグループは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、オーバーラップホールディングスグループの発売するコンテンツは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に該当しないと考えております。

 しかしながら、オーバーラップホールディングスグループではマンガを配信・出版する前に、東京都青少年の健全な育成に関する条例及び書店各社の規制を参考に定めたオーバーラップホールディングスグループの基準への適合性を確認することで、表現の健全性を確保するように努めております。これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、オーバーラップホールディングスグループの事業が何らかの制約を受けることとなった場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑥その他法規制・動向について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが提供するサービスを規制するその他の法律として「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律」、「消費者契約法」及び「不当景品類及び不当表示防止法」等があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、これらの規制に準拠したサービス運営を実施しており、今後も法令遵守体制の強化や社内教育の実施などを行ってまいりますが、新たな法規制の制定や改正が行われ、オーバーラップホールディングスグループが運営するサービスが新たな法規制の対象となる場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)競合他社の動向について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 インターネット上の小説やマンガ等のコンテンツを書籍化するビジネスモデルにより、各社から大型のヒット作が相次ぎ出版されており、今後もオーバーラップホールディングスグループと類似したビジネスへの新規参入等があると考えられます。

 オーバーラップホールディングスグループとしましては、オーバーラップホールディングスグループならびにオーバーラップホールディングスグループのサービスの知名度向上、及びクリエイター・ユーザーの満足度向上のための施策を継続的に実施することで、競合他社に対する優位性を確保することに努めてまいりますが、見込みどおりの効果が得られない場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(4)システムの安定的な稼働について(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループWebサイト及びアプリはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。そのため、新システムまたは機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めております。

 しかし、オーバーラップホールディングスグループが提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、またはコンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(5)海外へのIPライセンス許諾について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、国内のみならず海外の企業に対してもIPのライセンス許諾を行っております。海外へのIPライセンス許諾に際しては許諾先の地域での市場動向、政治・経済、法律・規制、社会情勢、その他の要因によって、海外での事業活動に悪影響を与える可能性があります。

 対応策として各許諾先の地域の状況の情報収集を行い、早期把握に努めておりますが、上記の悪影響が顕在化した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

2.組織体制に関するリスク

(1)オーバーラップホールディングスグループの成長戦略を担う人材の確保について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループを取り巻く事業環境は大きく変わりつつあります。このような環境変化に適時的確に対応するためには、優秀な人材の確保が不可欠となりますが、必要な人材の確保が追いつかない場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 オーバーラップホールディングスグループは、優秀な人材を採用し、それぞれの能力を最大かつ最適な形で発揮できることが持続的な成長を実現する原動力と考えております。そのために魅力的な企業風土の醸成、競争力ある処遇条件の維持、公平公正な人事評価制度の運用などに努めております。

 

(2)小規模組織における管理体制について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、小規模な組織であり、現在の内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。オーバーラップホールディングスグループでは今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定ですが、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて(顕在化可能性:低、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

3.その他のリスク

(1)事故・災害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、地震その他の大規模自然災害、火災、停電、テロ、感染症の流行、その他の事故・災害による影響を最小化するために、定期的な災害防止検査、設備点検、避難誘導体制の整備、適切な防災・避難訓練などの対策を行っておりますが、激甚な事故・災害が発生した場合、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(2)風評被害について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループの風評や評判は、オーバーラップホールディングスグループのサービスを利用するユーザー、取引先、投資家、従業員及びその家族等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。オーバーラップホールディングスグループは、サービス利用ユーザー及び取引先等に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めております。また今後は、オーバーラップホールディングスグループに対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。

 しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3)大株主との関係について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、株式会社日本企業成長投資がアドバイザーとして関与するNIC5ファンド(NIC Fund II Cayman, LP、Cerasus Fund II Cayman, LP、Wisteria Fund II Cayman, LP、Camellia Fund II Cayman, LP、及び、Musa IE 有限責任事業組合)からの出資を受けており、本書提出日現在において、同ファンドはオーバーラップホールディングス発行済株式総数(新株予約権の行使等により発行される可能性のある株式数を含む)の60%を保有しております。またオーバーラップホールディングスの取締役監査等委員の1名である秋里英寿が株式会社日本企業成長投資から派遣されております。同氏は今後、ファンド持株比率変化に応じ、いずれかのタイミングで退任することを想定しております。

 NIC5ファンドは、オーバーラップホールディングスの上場時において、所有するオーバーラップホールディングス株式の一部を売却する予定ですが、オーバーラップホールディングス上場後においても相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有する可能性があります。したがって、今後のオーバーラップホールディングス株式の保有方針及び処分方針によっては、オーバーラップホールディングス株式の流動性や市場価格等に影響を及ぼす可能性があります。

 またオーバーラップホールディングス上場後にNIC5ファンドが相当数のオーバーラップホールディングス株式を保有し続けたり、又はオーバーラップホールディングス株式を買い増したりする場合には、オーバーラップホールディングスの役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等のオーバーラップホールディングスの株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があり、また、NIC5ファンドがオーバーラップホールディングスの事業や経営方針に関して有する利益は、オーバーラップホールディングスの他の株主の利益と異なる可能性があります。

 

(4)新株予約権の行使による株式の希薄化について(顕在化可能性:高、影響度:小、顕在化の時期:短期)

 オーバーラップホールディングスグループは、取締役や従業員等に対して、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合等には、オーバーラップホールディングスグループ株式が新たに発行または交付されることにより、既存の株主が有する株式及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 本書提出日の前月末日現在(2025年7月31日)でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は1,902,800株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計21,902,800株の8.69%に相当します。

 

(5)配当政策について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:中期)

 オーバーラップホールディングスグループは、株主への利益還元を経営の重要課題であると認識しております。利益配分につきましては、事業の更なる拡大及び、経営基盤の強化のために内部留保を確保しつつ、安定的な配当の継続を実施していくことを基本方針としております。

 しかしながら、剰余金の配当に関しては業績も勘案しその内容を決定することとしているため、業績が悪化した場合、配当が減少又は配当を行わない可能性があります。

 

(6)減損について(顕在化可能性:低、影響度:大、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループが保有する資産のうち、減損リスクがあると考えられる資産として、のれん及び無形資産(商標権、ソフトウエア等)があります。

 この中でも、のれん及び耐用年数が確定できない無形資産(商標権)については2024年8月を期末とする連結会計年度末現在において、それぞれ7,679百万円及び3,885百万円計上しており、総資産に占める割合が63.5%となっております。

 オーバーラップホールディングスグループはIFRSを採用しているため当該のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の毎期の償却負担は発生しませんが、対象となる事業の収益力が低下し、減損損失を計上するに至った場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。現状の事業の収益力に基づく減損テストの結果を踏まえると、これらのリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、顕在化に備え収益性や健全性を確保してまいります。

 

(7)借入金及び財務制限条項について(顕在化可能性:低、影響度:小、顕在化の時期:未定)

 オーバーラップホールディングスグループは、2024年3月15日付で金融機関との間で金銭消費貸借契約を締結しております。当該契約には、財務制限条項が定められており、2024年8月期以降の各年度の決算期末における、連結財政状態計算書における資本合計の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2024年8月に終了する決算期の末日における連結財政状態計算書における資本合計の金額のいずれか大きい方の70%の金額かつ30億円以上に維持すること、連結の損益計算書上の営業損益又は純損益(契約関連資産償却前)に関して、営業損失又は純損失を計上しないことをそれぞれ求められております。これらの財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があります。

 当該リスクを低減するための取り組みとして、予算統制の強化に取り組んでおり、財務制限条項の見直し交渉も実施しておりますので、現時点においては当該リスクが顕在化する可能性は低いと判断しておりますが、リスクが顕在化した場合には、オーバーラップホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー