ココナラ(4176)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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ココナラ(4176)の株価チャート ココナラ(4176)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 ココナラグループは、「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」を経営ビジョンとしており、個人の知識・スキル・経験を可視化し、必要とする全ての人に結びつけ、個人をエンパワーメントするプラットフォームを提供することをミッションとしております。個人の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務を売買するスキルのマーケットプレイス「ココナラスキルマーケット」におけるスキル登録者数は120万人を超えており、人手不足の時代における唯一無二のアセット・競争優位性であると考えております。現在は、「すべてが揃うサービスプラットフォームを確立する」という成長方針の下で、これまで培ってきたアセットを活用して事業拡大を進めております。

 ココナラグループは、ココナラと連結子会社である株式会社みずほココナラ及び株式会社ココナラテックで構成されております(2025年8月31日時点)。連結子会社の内容については「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。

 なお、次の2セグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) 1.報告セグメントの概要(報告セグメントの変更)」に記載のとおりです。

 

(1)マーケットプレイスセグメント

 ココナラグループのマーケットプレイスセグメントにおいては、スキルのマーケットプレイス「ココナラスキルマーケット」を主として展開しておりますが、その他に、ユーザーが弁護士へ法律相談ができる「ココナラ法律相談」、希望する納品物や業務委託内容を公開し、対応希望者を募ることができる「ココナラ募集」、企業が120万人超のスキル登録者の中から最適なプロ人材を探せる「ココナラスカウト」、及び記事・画像・イラスト・動画・音声が集客不要で販売できる「ココナラコンテンツマーケット」を展開しております。

 

① 「ココナラスキルマーケット」

 「ココナラスキルマーケット」は、ユーザー間(出品者及び購入者)における多種多様な知識・スキル・経験に基づくサービス・役務の売買を行うマーケットプレイスであります。ユーザーが「ココナラスキルマーケット」を使うメリットとして、本業として利用する出品者にとっては本人に代わって集客がなされることで収入が増加する、また、副業として利用する出品者には、副収入が得られる、自分のスキルが人の役に立つことによる喜びが得られるといったことが挙げられます。また、購入者側は、コストパフォーマンスが高い(既存業者に依頼するよりも移動が不要であり、自身の期待や予算に合った価格帯を選ぶことができる)、多様な出品サービスや幅広いカテゴリから選べる、いつでも必要な時に必要な分だけ購入できる、個々のニーズに合致しているものが見つけやすいといったことが挙げられます。

 購入者は、約100万件(2025年8月末現在)に及ぶ各種出品サービスから、自らが必要とするサービス・役務を選択・購入することが可能であります。また、希望する出品サービスが無い場合には、「見積り・カスタマイズ相談」や「仕事・相談の公開依頼」を通じて特定・不特定の出品者からの提案を募集することが可能であります。

 なお、ココナラグループは、出品者のサービス提供完了時に、出品者側より20%、購入者側から5%を通常手数料として受領しております。

 

(a)サービスの流れについて

 「ココナラスキルマーケット」では、自らの知識・スキル・経験を生かしたサービス・役務を出品者が出品します。出品者は、出品前に予めテキスト、電話又はビデオチャットのいずれかの形態でサービス提供するかを選択し、ココナラが提供する機能を通じてその形態でのみ出品することになります。購入者は、多様な出品サービスの中から希望するサービス・役務を選択し購入します。購入後、出品者と購入者の間で提供サービスにかかるダイレクトメッセージのやりとりが開始されます。メッセージは、非公開の専用トークルームにおいて行われ、相談事項に対する回答・アドバイスの提供、依頼事項に基づく成果物の提供等の役務提供が終了した時点で、サービス提供が完了となります。

 出品者及び購入者間における取引代金の授受については、購入時にココナラが購入者より受領し、サービス提供完了後に、サービス売上金(ココナラ手数料控除後)が出品者に付与されます。

 取引の流れを図で表すと以下のとおりとなります。

 

 

 

(b)多種多様な出品サービス

 「ココナラスキルマーケット」は、出品者が、自らの知識・スキル・経験を出品サービスとして提供することにより、ユーザーが購入できるマーケットプレイスであり、個人が有する幅広い分野の知識・スキル・経験に基づいて、約100万件(2025年8月末現在)の出品サービスから検索・購入でき、注文に関するやりとりから納品まで、全てがオンラインで完結できます。

 出品者が、自分ができることを商品化したサービスを、先に出品し、購入者が出品されているサービスを閲覧して購入する流れになっているため、メジャーなものからニッチなもの、高品質なものからカジュアルなものまで、幅広く出品されております。この結果、多様なユーザーのニーズに応える多種類の出品があふれ、購入者にとっても、広範な世代のニーズにマッチしたサービスが出品されており、自らが必要とするサービスを発見することが容易になっております。例えば、法人や個人事業主向けには、例として起業相談、マーケティング、企業ロゴ・名刺作成、会社HP作成、Web集客サポートという起業から事業拡大までの一連の業務に関する出品物が存在しています。また、個人向けの例として恋愛相談、ダイエットアドバイス、招待状作成、似顔絵作成、ムービー制作、ハネムーンプラン作成という各個人のライフステージやライフスタイルに沿った一連のイベントに関する出品物も存在しております。

 また、購入者によるサービスの検索を容易にするために、出品サービスを19のメインカテゴリ、トータル740を超える小カテゴリであらゆる課題や悩みをカバーしており、各カテゴリを制作・ビジネス系カテゴリと相談・プライベート系カテゴリの大きく2つに分類しております。

 各カテゴリの分類は以下のとおりであります。

分類

カテゴリ

制作・ビジネス系

(11カテゴリ)

デザイン、イラスト・モデリング・漫画、Webサイト・制作・デザイン、音楽・ナレーション、動画・アニメーション・撮影、IT・プログラミング・開発、ライティング・翻訳、コンサル・士業、AI、ビジネス代行・アシスタント、マーケティング・Web集客

相談・プライベート系

(8カテゴリ)

占い、悩み相談・恋愛相談・話し相手、学習・就職・資格・コーチング、住まい・美容・生活・趣味、オンラインレッスン・アドバイス、マネー・副業・アフィリエイト、ハンドメイド・グッズ、出張撮影・出張サービス

 

(c)ユーザーニーズに応じたサービス提供手段

 「ココナラスキルマーケット」は、出品者及び購入者間の取引について、時間や場所の制約を受けずに、誰でも、どこでも、いつでもサービスの売買ができるオンライン上でのサービス提供を基本としております。ココナラは、オンライン上の様々な分野・内容の出品ニーズに対応するため、テキスト、電話及びビデオチャットといったコミュニケーション手段を提供しております。また、トークルームにおいてはデータファイル等による制作物の納品ができるなど、出品者はサービス内容に合わせて提供手段を選択することが可能となっております。

 

(d)ランク制度

 「ココナラスキルマーケット」では、販売実績、納品完了率及び評価に基づく出品者の認定基準を策定し、5段階のランク認定を出品者に対して行なっております。当該ランク認定制度により出品者の信頼性が明示的となり、購入者への判断基準の提供を図っております。購入者はこのランクの明示により、安心して購入することができるため、購入の促進につながっているとココナラは考えております。

 

(e)ビジネスモデルの継続的拡張

 「ココナラスキルマーケット」では、ビジネスモデルの継続的な拡張を進めております。創業当初の「ココナラスキルマーケット」では、取引単価をワンコイン(500円)のみ、対面でのサービス提供を禁止しオンライン限定とすることでマッチングを成立させてきました。その後は、徐々に制約を開放することで、サービスの拡張を行っております。例えば、従来、テキスト、電話を用いたサービス提供のみが可能でしたが、2018年2月よりビデオチャットによるサービス提供を可能とするほか、出品サービスの質の向上に伴って2014年10月から徐々に価格の緩和を開始しております。また、2025年7月より、「ココナラスキルマーケット」においてより「売れる」ためのサポートを行うことを目的に、月額制のオールインワン出品者支援サービス「セラーサポート」を開始しております。

 

② 「ココナラ法律相談」

 「ココナラ法律相談」は、ココナラ登録弁護士とユーザーのマッチングサイトです。ユーザーは、身近な悩みやトラブル等に関する相談をするために、自身にあった弁護士を見つけ、必要に応じて弁護士へ依頼を行うことが可能となっております。

 なお、「ココナラ法律相談」は、登録弁護士に関する情報をサイト上に掲載しており、無料プランと有料プランを提供しています。有料プランは2017年3月から開始しており、ココナラは成果報酬型ではなく、所定の料金体系に基づいた固定の利用料金を受領しております。具体的には、掲載可能な注力分野の個数、ココナラによるインタビュー取材記事の作成サービスや掲載写真の撮影サービスの有無、料金表などの詳細情報の掲載可否や、PR枠表示の有無といった内容によって、有料会員の月額料金が決定されます。

 各種機能の拡充を行った結果、ココナラ「ココナラ法律相談」へのユーザーからの弁護士への問い合わせ数は順調に伸びており、これを背景として弁護士からの広告料収入である固定の利用料金も成長しております。

 

③ 「ココナラ募集」及び「ココナラスカウト」

 「ココナラ募集」は、出品者起点で始まる「ココナラスキルマーケット」とは異なり、購入者起点で求人や仕事の依頼を投稿するだけで、「ココナラスキルマーケット」に登録するプロから応募が集まり、ニーズに合わせた人材と簡単にマッチングできるサービスです。企業側は月額利用料や初期導入費用なしで、納品された成果物に対しての対価や実際の稼働時間に応じた報酬と手数料を支払うシンプルなビジネスモデルで利用することができます。2024年4月にフルリニューアルを行い、今まで「ココナラスキルマーケット」でも対応してきた「単発役務」に加えて、業務委託人材の採用である「継続役務」への依頼へ領域を拡大しております。

 また、「ココナラスカウト」は、2025年4月に開始した、企業がココナラに登録するプロ人材に直接アプローチすることができる新たなマッチングサービスです。120万人超の中から過去の職歴や実績が登録されたポートフォリオ、ココナラにおける取引評価などから選別・アプローチすることができるため、企業のニーズに最適な人材に直接仕事を依頼することができます。

 

④ 「ココナラコンテンツマーケット」

 「ココナラコンテンツマーケット」は、記事、画像、イラストなど100種類以上のカテゴリからオリジナルのデジタルコンテンツを売買できるプラットフォームで、マーケティングやデザインなどのビジネスに役立つコンテンツから、自己啓発や資格・検定など学びに関する記事、小説や健康・ダイエット法といったライフスタイル系のノウハウなど、あらゆるコンテンツを時間や場所にとらわれずに売買できます。手軽に出品できることから、2025年4月のリリース以降出品件数が増加しており、既に累計出品件数が30,000件を突破しております。

 

(2)エージェントセグメント

 ココナラグループでは、「すべてが揃うサービスプラットフォームを確立する」という成長方針の下、マーケットプレイス事業では扱うことが難しい継続役務型のサービスにも対応するために、エージェント事業を展開しております。

 2023年8月期より開始した「ココナラテック」に加え、2024年8月期からは、「ココナラプロ」、「ココナラコンサル」及び「ココナラアシスト」をリリースしました。加えて、2024年6月には、ココナラテック事業の拡大を目指して、株式会社ココナラテックを子会社化しました。これらの対応を通じて、ココナラ経済圏を拡大し、ココナラグループサービスの利用を推進していきます。

 なお、「ココナラテック」はITフリーランス人材をマッチング、「ココナラプロ」はハイクラス人材を実名でマッチング、「ココナラコンサル」はハイクラスのコンサルタント(経営、事業開発、マーケティング領域等)をマッチングするサービスです。また、「ココナラアシスト」は必要な時間帯だけ時間課金形式でビジネス代行(事務、秘書、経理、人事、カスタマーサポート領域等)してくれる人材をマッチングするサービスです。いずれも、ココナラが契約主体となり業務委託形式で事業を展開しております。

 

 

事業系統図

(注)株式会社みずほココナラについては、事業系統図に記載のサービスをみずほ銀行の法人顧客向けに提供、株式会社ココナラテックについては、事業等系図に記載の「ココナラテック」のサービスを提供しております。

 

 


有価証券報告書(2024年8月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 ココナラグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてココナラグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 ココナラグループは、「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」をビジョンに掲げ、個人の知識・スキル・経験を可視化し、必要とする全ての人に結びつけ、個人をエンパワーメントするプラットフォームとして、サービス・役務を売買するスキルのマーケットプレイス「ココナラスキルマーケット」を中心とした事業を展開しております。

 モノの市場は2000年以降のIT勃興期の中でEコマースによるオンライン取引が進んだ結果、複数の大手企業の寡占状態であり、現在ビッグデータ等の活用により、効率性、収益性を追求する環境になっております。一方で、今後サービス市場においてもEC化が進展すると試算されております。(情報通信総合研究所「シェアリングエコノミー関連調査2020年度調査結果」)また、ココナラグループが属するサービスECスキル市場では、近年になってオンライン取引ができる市場が活用され始めており、EC化が進んでいくと考えております。その中で、ココナラは2011年に創業し、サービスECスキル市場のパイオニアとして市場を牽引するとともに先行者利益を享受することを目指しております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 ココナラグループは、あらゆる人が自分の経験や強みの価値に気づき、それを求める人に提供できるようになることで、より自分らしい人生を歩むことができる社会を目指しております。そして、あらゆる分野において誰かの力を借りたいような困りごと、依頼したいこと等が発生した際に「困ったらココナラ」と想起され、利用されるよう、経営戦略を策定しております。ココナラグループサービスは、あらゆる人の多様な課題を対象としているため、各ユーザーによって数多くのカテゴリでサービス購入されることを重要な事業戦略の一つとして考えております。そのため、全体の流通高を重要な経営指標として設定し、企業規模の拡大、企業価値の向上を目指しております。

 

(3)経営環境及び経営戦略等

 日本政府において、厚生労働省がモデル就業規則を改訂して副業を許容する内容に変更され、経済産業省主導の「電子商取引規則に関する準則」にて、シェアリングエコノミーを活用した副業を容認する等、政府を挙げて副業解禁の流れが出来ており、日本の大企業においても副業を容認する動きが広がっております。

 したがって、ココナラグループとしては、知識・スキル・経験を持つ出品者による副業解禁に伴う出品の増加が見込まれます。総合カテゴリ型のサービス版ECサイトとして有する出品サービス数、評価数が増加し、幅広い購入者ニーズに対応できるサービスを選択できるため、購入件数が増加するとココナラグループは考えております。その結果、サービスECスキル市場の成長が大きく見込まれると考えております。

 かかる環境を踏まえ、市場全体の拡大とともに、ココナラグループは、テイクレートを維持しつつ有料購入ユーザー数及び一人当たり購入額を拡大することで流通高を拡大し、また、中長期的には営業利益率の上昇も目指してまいります。

 また、ココナラグループでは、祖業である「ココナラスキルマーケット」で培った人材・クライアントデータベース、及び、プロダクト基盤を活用した事業展開により、経済圏構築を進め、すべてが揃うサービスプラットフォームを確立してまいります。

 財務方針としては、引き続き前年同期比20〜30%の売上高成長を継続できるよう経営してまいります。加えて、黒字経営を前提としつつ、マーケットプレイス事業を中心に戦略領域に対する投資を継続してまいります。

マーケットプレイス事業においては、データベースを活用したコンパウンド戦略でプロダクトラインナップを拡充してまいります。

 エージェント事業においては、労働集約型で行うのみならず、データベースやAIを活用することで、ココナラグループならではの競争優位性を生かした成長戦略を推進してまいります。財務規律を意識し、赤字幅が最小限に留まるようコストコントロールしながら成長させていく方針です。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 出品サービス数の増加に対する検索及び購入の容易さの継続的向上

 「ココナラスキルマーケット」は多様なニーズに対応する出品を揃えることで、仕事や相談の窓口となる存在を目指しております。2024年8月末現在、出品サービス数は約90万件と、多様なニーズに対応するサービス数となっていますが、購入者が欲しいサービスをスムーズに発見できるようにし、また、サービスを検索後に購入完了まで容易にたどりつく必要があると認識しております。

 かかる課題に対処するため、ココナラグループでは出品サービスが適切なカテゴリで出品されることを担保するために、適宜カテゴリを見直し、追加、修正を行っております。この際、ユーザーの利便性や利用頻度向上などの観点から、特定のカテゴリを異なるサービスとして独立して運営することも候補に検討を行っております。また、サービス選択後、購入者が普段から利用する決済手段がないことで、購入完了までたどりつけないことがないように、多様な決済手段を導入しており、クレジットカード決済、キャリア決済及び銀行振込等が利用可能となっております。

 

② 新規ユーザー獲得のための認知度の向上

 ココナラグループのビジョンである「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」の実現に向けて、幅広い利用者が利用できる多種多様なサービスを取り扱うマーケットプレイスとして認知されるためには、購入者、出品者ともに登録数の増加が必要と認識しております。

 これらを促進するためには、安心・安全に利用できる取引環境の提供に加えて、ユーザーニーズに応じた出品サービスの獲得に注力すると共に、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーのリテンション強化のためのマーケティング活動を継続的に推進してまいります。

 創業より数年間は、口コミに代表される有料広告を用いない方法によって利用者登録が増加してきましたが、2016年8月期より本格的にオンライン広告を開始し、複数回にわたりTVCMを放映してまいりました。今後のTVCMについては、費用対効果等を考慮し、慎重に検討した上で、実施する方針であります。

 

③ 新規事業の立ち上げ

 ユーザーの幅広いニーズに対応するため、ココナラグループはサービスラインナップを広げる方針です。2023年8月期より開始した「ココナラテック」に加え、2024年8月期からは、「ココナラプロ」、「ココナラコンサル」、「ココナラアシスト」をリリースしました。加えて、2024年6月には、ココナラテック事業の拡大を目指して、アン・コンサルティング株式会社(現・株式会社ココナラテック)の株式を取得しました。これらの対応を通じて、ココナラ経済圏を拡大し、ココナラグループサービスの利用を推進していきます。

 「ココナラプロ」は、ココナラが契約主体となり、ハイクラス人材を実名でマッチング、「ココナラコンサル」は、ハイクラスのコンサルタント(経営、事業開発、マーケティング領域等)を業務委託形式でマッチングするサービスです。また、「ココナラアシスト」は、必要な時間帯だけ時間課金形式でビジネス代行(事務、秘書、経理、人事、カスタマーサポート領域等)してくれる人材をマッチングするサービスです。

 

④ 安心・安全なサービス体制の強化

 ココナラグループの営む「ココナラスキルマーケット」は、取引が出品者及び購入者であるユーザー間で行われるため、サービスを提供する出品者の信頼性の確認が容易ではなく、トラブル対応等に不安があることを理由に、「ココナラスキルマーケット」の利用を控えるといったことが起こりうると考えております。

 ココナラグループでは、「ココナラスキルマーケット」が安心・安全に取引を行える場所であり続けることを非常に重要な課題として認識しており、カスタマーサクセスのスタッフが中心となり、安心・安全なサービス購入体験を担保するため、利用規約、ご利用ガイドの見直し、サービスやメッセージの監視や出品者の本人確認などを行っております。また、出品サービスの健全性を保つために、専任のスタッフを配置しております。専任スタッフは週次で定例ミーティングを実施し、出品サービスの理解を深めるとともに、新たな論点などを議論しております。このような取り組みに関して、2017年11月には一般社団法人シェアリングエコノミー協会が定めるシェアリングエコノミー認証制度を取得いたしました。当該認証制度は、シェアリングエコノミーに基づくサービスが、内閣官房IT総合戦略室がモデルガイドラインとして策定した「遵守すべき事項」に基づいており、一般社団法人シェアリングエコノミー協会が認定した自主ルールに適合していることを証明する制度です。今後も利用者が安心・安全に「ココナラスキルマーケット」を利用できるように継続的な取り組みを行ってまいります。

 

⑤ 情報管理体制の強化

 ココナラグループが運営するサービスでは、利用者の個人情報を取り扱っており、強固な情報管理体制の確保が重要であると認識しております。

 情報セキュリティ管理規程及び情報セキュリティ管理マニュアルを制定し、また、情報システムにおける管理体制強化を目的として情報システム開発・運用管理規程及び情報システム開発・運用管理マニュアルを制定し、運用をしておりますが、今後も情報管理体制を重要な課題として認識し、情報管理体制を強化するべくサイバーセキュリティに関する各種施策を推進してまいります。

 

⑥ システムの安定稼動

 ココナラグループが運営する「ココナラスキルマーケット」は、インターネットを通じたサービスであり、システムの安定稼動が不可欠であります。

 かかる課題に対処するために、登録者数の増加によるデータ量の増加に対応するためのシステム投資をはじめ、リアルタイムでの各種KPIモニタリングと対応ガイドラインによるサイトアクセスやデータ量増加への初動の強化など運用監視体制の強化を引き続き行ってまいります。

 

⑦ 経営管理、内部管理、及びコンプライアンス体制の強化

 継続的な事業拡大に向けて、経営管理、内部管理体制及びコンプライアンスの強化が不可欠であります。経営管理では会議体の運営を通じて、KPIのモニタリングを適切に実施していきます。内部管理及びコンプライアンスでは、社員に対する継続的な研修及び啓蒙活動を行うことで、内部管理体制の強化を図り、コンプライアンスの徹底に努めてまいります。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてココナラグループが判断したものであります。

 

(1)事業環境に関するリスク

① シェアリングエコノミー市場について

 ココナラグループが事業を展開する国内シェアリングエコノミー市場は、今後も継続的な拡大が見込まれています。スマートフォンの普及とともに簡単にどこからでもサービスを購入することができることが後押していると考えております。シェアリングエコノミーにおけるサービス領域は一般社団法人シェアリングエコノミー協会によると5つのサービス領域があり、シェア×スキル、シェア×モノ、シェア×お金、シェア×移動及びシェア×空間といった幅広い市場が存在します。このうちココナラグループのサービスが属するシェア×スキルのサービス領域は、「働き方改革」を通して潜在労働力となっている専業主婦やシニア、失業者などの新たな収入源として拡大する余地があると考えております。

 ただし、市場自体が未成熟であると考えられることから、今後、法令整備の進展、当業界におけるトラブルや取引の安全性等にかかる問題等の発生、利用者ニーズの変化等、シェアリングエコノミー市場における様々な環境変化が生じる可能性があります。ココナラグループの事業はこれらの市場動向の影響を受ける可能性があり、上記の予測通りにシェアリングエコノミー市場が拡大しなかった場合や、ココナラグループサービスが当該市場及び利用者ニーズの変化に応じた適切な対応が取れない場合、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合について

 ココナラグループが事業展開する国内の「スキルシェア」にかかるサービス領域においては、今後の市場規模拡大に伴い、新規参入が相次ぐ可能性があります。

 クラウドソーシングについては、取引は依頼者が提案依頼したカテゴリに限定されることや受託側の価格交渉の余地が小さいといったことがある一方で、ココナラグループが運営するマッチング型のプラットフォームの場合は、出品者側が提供できるスキルを先に出品し購入者がサービス一覧から選択する購入形態により潜在需要の顕在化による需要創造につながり、出品者側が自分で値付けできることで高いモチベーションにつながる等、棲み分けができている状況であると考えております。

 また、ココナラグループサービスについて、現時点におけるココナラグループ及び他社サービスにおける出品数及び評価件数等を踏まえると、「スキルシェア」サービスにおけるカテゴリーリーダー的なポジションを構築しているものと認識しており、当該要素が一定の参入障壁になっているものと考えております。また、海外の類似サービスによる日本市場への参入についても、日本語対応が求められる商慣習が強いことを考慮すると、出品者の属性として外国籍が主である海外の類似サービスを購入者側は受け入れにくいと考えられ、ココナラグループサービスへの影響は小さいものと考えております。

 今後もユーザー目線に立ってサービスをより充実させていくと同時に、知名度向上に向けた取り組みを積極的に行ってまいりますが、海外大手事業者の個人間取引プラットフォームにおける本格的な日本進出や、他社の新規参入により競争が激化した場合、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ インターネット関連ビジネスについて

 ココナラグループのサービスは、主にインターネットを媒体としておりますが、インターネットやスマートデバイスの更なる普及・利用拡大、関連市場の拡大等を背景として、従来オフラインで提供されてきたサービスがオンラインに置き換わっており、インターネットサービスがより生活において身近な存在になっております。

 しかしながら、インターネット通信環境の悪化、スマートデバイスの普及の著しい鈍化、不正使用等の弊害の発生等、予期せぬ要因により今後のココナラグループサービスの拡大を阻害するような状況が生じた場合、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)ココナラグループ事業に関するリスク

① ココナラグループサービス及びサイト運営について

(a)サイト利用にかかる安全性について

 ココナラグループが運営する「ココナラスキルマーケット」では、19カテゴリにおいて多種多様なサービスが出品及び取引されております。ココナラグループは、ユーザー間の取引の安全性のため、利用規約及びサービス利用にかかるガイドライン等において禁止行為や出品禁止サービスを詳細に定め、定期的に見直しを実施しております。また、違反報告機能によりユーザーによる問題サービス等の通報体制の構築、サービスの健全化専任の担当人員配置及び社内マニュアル・基準等の策定により、出品サービス及び取引内容にかかる監視体制の構築及び継続的な運用を実施しております。

 なお、「ココナラスキルマーケット」で売買されるサービスは、主としてトークルーム(サービス購入後に出品者と購入者のみが見られる非公開ページ)上において、購入者と出品者がコミュニケーションをとることで、役務が提供されていることから、出品サービス及びその取引について適宜かつ適時に網羅的な監視等を行うことには限界があるものと認識しております。そのため「ココナラスキルマーケット」では、購入者の支払代金について取引完了までココナラグループ内に留保する仕組み(エスクロー機能)を提供することにより、不適切取引に対する牽制を図り、ユーザー間取引にかかる安全性向上に努めております。

 しかしながら、「ココナラスキルマーケット」では無形商材である「知識・スキル・経験」を売買することから、ユーザー間のサービス品質等にかかる認識相違が生じる可能性があり、ユーザーの悪意の有無に関わらず、トラブル等が生じる可能性があります。ココナラグループ監視体制が有効に機能しない、又は有効性が低下した結果、ココナラグループサービスにおいて重大なトラブルが発生又は増加した場合には、「ココナラスキルマーケット」の安全性に懸念が生じ、信頼性の低下によりココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、ココナラグループは、利用規約において売買契約の当事者となるものではない旨及びトラブル等については当事者間で解決する旨を定めておりますが、ココナラグループがユーザーからプラットフォーム運営者としての責任を問われることにより、損害賠償請求やその他対応費用等が発生する可能性があり、その場合にもココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(b)出品サービスの健全性について

 ココナラグループに出品されているサービスは、多種多様なサービスがあり、カテゴリ又は出品内容に応じて様々な法規制を受けており、これらに違反するものや、社会通念上は望ましくないと考えられるサービスが出品される可能性があります。ココナラグループにおいては、上記の通り、禁止行為や出品禁止サービスを定めるとともに、社内ガイドライン等を整備し、不適切と考えられる出品サービスについて監視及び排除を行っております。以下は、出品サービスにおいてココナラグループが留意すべき分野として監視対応等を行っている項目となります。

 「ココナラスキルマーケット」内の「占い」カテゴリ等において、多様な占い分野に関するサービスが出品されており、その一部には「エネルギーワーク」や「ヒーリング」等といった行為(以下、「施術」という)が含まれるサービスがあります。ココナラグループは、「施術」サービスについて、占い業界においては1ジャンルとして認知されているものと考えておりますが、一般的には不適切な行為やトラブル等が生じ易いサービス形態と考えられているサービスであると認識しております。ただし、ココナラグループは、「施術」サービスについて、過去の取扱実績において、高い購入満足度が示されている傾向があること等も鑑み、当該サービスは、購入者の悩みや課題等に対して十分なアドバイス行為(鑑定・アドバイス・カウンセリング等)が提供されていると考えられる出品サービスのみを取り扱うこととし、施術行為のみで完結するサービス等については排除に努めております。

 「ココナラスキルマーケット」内の「マネー・副業・アフィリエイト」カテゴリを中心として、主に副業のやり方や、お金の稼ぎ方等のノウハウ提供やツールの販売等(いわゆる「情報商材」と称される分野)といった多様なサービスが出品されております。ココナラグループは、金融商品取引法や景品表示法等の各種法規制に違反している可能性のあるサービスを排除するため、弁護士がレビューをしたガイドラインに基づいてサービス内容を確認し、必要に応じて、サービス内容を変更させるまたはサービスの取下げをするなどの体制を構築することにより、不適切な行為及びトラブル等の発生防止に努めております。

 上記以外にも、一般的に公序良俗に反するものとして猥褻・出会い系・犯罪につながるもの、サービス内での誹謗中傷行為や医療行為に準ずるもの、第三者の著作権侵害や、ココナラグループ利用規約等に反して、個人情報を取得し、ココナラグループの監視が及ばない外部へ誘導するサービス等といった、ココナラグループの利用者のみならず、第三者の権利を侵害する又は不利益を生じさせる可能性が高いサービス、暗号資産やICOに関するサービスといったココナラグループの方針によって出品禁止としているサービスなどを詳細に定め、監視対応を実施することにより、不適切行為及びトラブル等の発生防止に努めております。

 しかしながら、これらの取組みにもかかわらず、ココナラグループサービス内において重大なトラブル等が発生した場合には、ココナラグループが責任を問われる可能性があるほか、ココナラグループ出品サービスに関連する業界等において社会的批判や風評等が生じるような事件・事象等が発生するなど、ココナラグループサービスの信頼性を損なう状況が発生した場合、ココナラグループサービスに対して監視対応の強化や出品基準の厳格化に関する要請が強まる可能性があるほか、ユーザーの離脱が生じる可能性があります。これらの要因によりココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② ユーザーの獲得及び継続性の維持について

 ココナラグループの事業が成長していくためには、ユーザーの継続的な獲得及びユーザーによる継続的な利用が重要であると考えております。これらを促進するためには、安心・安全に利用できる取引環境の提供に加えて、ユーザーニーズに応じた出品サービスの獲得に注力すると共に、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーのリテンション強化のためのマーケティング活動を継続的に推進してまいります。

 今後、ニーズに応じたサービスを獲得できない場合やマーケティング効果が十分に得られない場合に、新規ユーザーの獲得、ユーザーの継続利用が低迷する可能性があり、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、TVCMについては広告宣伝活動の一環として、ユーザーの新規獲得及びココナラグループサービスの知名度向上について一定の効果が出るものと認識しております。今後は費用対効果等を考慮し、慎重に検討した上で、実施する方針であります。しかし、想定通りの広告効果が得られる保証はなく、収益増加に繋がらなかった場合や想定以上の広告宣伝費を投下することが必要になった場合には、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事業領域拡大への投資について

 ココナラグループは、今後もサービス、案件、ユーザー、コンテンツなどの各種マッチング経路の拡充などプロダクト機能の開発に努めてまいりますが、これらの実現には、人材の採用、サービス・システム開発費用等の追加的な支出が発生し、さらに、事業領域の拡大が目論見通りに推移しないことで、追加的な支出についての回収が行えず、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定のプラットフォーム事業者の動向について

 ココナラグループの事業は、スマートフォン向けアプリケーションを提供しており、Apple Inc.及びGoogle Inc.の両社にアプリケーションを提供することが現段階のココナラグループの事業の重要な前提条件であります。これらプラットフォーム事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、ココナラグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 登録人材の獲得について

 ココナラグループが運営するエージェント事業では、フリーランスや副業人材を獲得するためにマーケティング活動を継続的に行っております。エンジニアなど専門スキルを有する人材獲得競争が激化した場合は、新規ユーザーの獲得が低迷する可能性があり、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)事業体制に関するリスク

① 特定人物への依存について

 ココナラグループの代表取締役である鈴木歩は、2017年3月以来取締役として、2020年9月より代表取締役として経営方針や事業戦略の立案・決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。

 執行役員制度を導入するなど、特定人物に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により鈴木歩がココナラグループの業務を継続することが困難となった場合、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保と育成について

 ココナラグループは、継続的な事業拡大や事業領域の拡大のためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が最も重要であると認識しております。現在も、将来的な事業拡大を踏まえた先行的な人員増強を行っており、主にプロダクト開発や、各種ユーザー対応、ユーザー獲得や継続にかかるスタッフの増員を計画し、積極的に採用を進めております。

 しかしながら、ココナラグループが求める優秀な人材が必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や、人材流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び事業領域の拡大等に支障が生じ、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 小規模組織であることについて

 ココナラグループは、当事業年度末現在、取締役6名、従業員265名で事業を運営しておりますが、現在の人員構成における最適と考えられる内部管理体制及び業務執行体制を構築しております。

 ココナラグループは、今後の事業の成長に応じて、人材の採用・育成を行うと共に、内部管理体制及び業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適切なタイミングで実施できなかった場合、又は人材が社外に流出した場合は、内部管理体制及び業務執行体制が有効に機能せず、ココナラグループの事業展開に支障が生じ、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ システムトラブルについて

 ココナラグループの全てのサービスはインターネットを介して提供されております。安定的なサービスの運営を行うために、サーバー設備の増強、セキュリティの強化、システム管理体制の構築等により、システム障害に対する取り組みを継続的に実施しております。しかし、大規模なプログラム不良や自然災害、事故、不正アクセス、想定以上のアクセス増加による一時的な負荷増大、その他何らかの要因によりシステム障害やネットワークの切断等予測不能なトラブルが発生した場合には、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法的規制に関するリスク

① インターネットにおける法的規制について

 ココナラグループが運営するサービスでは、「電気通信事業法」、「資金決済法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「プロバイダ責任制限法」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「消費者契約法」、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「弁護士法」といった法規制の対象となっております。

 これらの法規制を遵守した運営を行ってきており、今後も社内教育や体制の構築などを行っていく予定であります。2016年1月には業界団体となる「一般社団法人シェアリングエコノミー協会」の立ち上げに参画し、業界として独自規制の制定を検討するなど、業界全体の健全性向上に努めております。また、2021年7月に設立された「クリエイターエコノミー協会」に参画し、新しい産業である「クリエイターエコノミー」の普及・促進とその活性化に向けて、クリエイティブ活動の普及・促進、クリエイターの保護及びクリエイターの活躍を促進するための政策提言を行っていきます。しかし、今後新たな法令の制定や、既存法令の強化などが行われ、ココナラグループが運営する事業が規制の対象となるなど制約を受ける場合には、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 著作権、商標権、知的財産権等について

 ココナラグループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。また、出品者に対してもココナラグループはガイドラインを掲載し、サービスを掲載する際は権利に関する確認を行う対応を求めております。

 しかしながら、そうした対応にも関わらず、権利侵害が発生し、訴訟等の紛争に至った場合、社会的信用の失墜、対応にかかる多額の経費発生等により、ココナラグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報保護について

 ココナラグループが運営する「ココナラスキルマーケット」では、メールアドレスをはじめとする利用者本人を識別することができる個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護方針に基づき適切に管理するとともに、社内規程として個人情報保護規程を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。

 しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し不正に悪用されるといった事態が発生した場合には、ココナラグループの業績及び企業としての社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 弁護士法および同法の関連法規について

 ココナラグループが運営する「ココナラ法律相談」では、弁護士へのマーケティング支援サービスを提供しており、弁護士法、同法の関連法規、および各単位弁護士会の規則・ガイドラインなどの規制の対象となっております。例えば、弁護士法第72条において報酬を得る目的での弁護士に対する訴訟事件等の周旋は禁止されておりますが、「ココナラ法律相談」の運営においては、弁護士法及び同法の関連法規等を遵守するために、適宜顧問弁護士に相談し、問題がないことを確認して事業運営を行っております。

 しかしながら、同法の内容又は解釈が変更された場合には、「ココナラ法律相談」の事業が制約を受ける可能性があり、その場合、ココナラグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 偽装請負について

 ココナラグループが運営するエージェント事業では、準委任契約に基づく受任者として、当該契約先の企業およびパートナーから業務を受託し、その業務をフリーランスに再委託しております。業務の特性上、形式上は準委任契約の形態を取っているものの、実態は労働者派遣に該当する偽装請負とみなされるリスクがあります。法令法規等を遵守するために、適宜顧問弁護士に相談し、社内マニュアルを策定して運用しております。

 しかしながら、運用の不備等により、法令等違反行為が発生した場合には、ココナラグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)経営成績及び財政状態について

① 繰越欠損金について

 ココナラグループは、事業拡大のための積極的な人材投資、広告宣伝等を行ってきたことから、第13期連結会計年度末時点において税務上の繰越欠損金が存在しております。今後の税制改正の内容や繰越欠損金の繰越期間の満了により欠損金が消滅し、納税負担額を軽減できない可能性があり、法人税、住民税及び事業税の金額が増加することとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(6)その他

① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 ココナラグループは、取締役、監査等委員及び従業員に対して、業績向上に対する意欲を高めることを目的としたストック・オプション(新株予約権)を発行しております。また、今後もストック・オプション制度などの株式報酬型のインセンティブを活用することが考えられることから、現在付与している新株予約権に加え、今後株式が付与された場合、または、今後付与される新株予約権について、権利が行使された場合には、ココナラ株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は、2,366,000株であり、発行済株式総数23,921,300株の9.9%に相当しております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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