アテクト(4241)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】 アテクトの企業集団は、アテクト及び連結子会社3社(㈱アテクトエンジニアリング、㈱アテクトコリア、安泰科科技股份有限公司)により構成されており、樹脂特性及び生体物質の制御をコア技術として、主に以下の事業を運営しております。なお、安泰科科技股份有限公司は現在休眠会社であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)1.報告セグメントの概要」をご参照ください。 (1) 半導体資材事業:フラットパネルディスプレイ(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ駆動用LSI(注1)、ICカード用LSI(注2)といった情報電子機器部品の実装に用いられるTAB(注3)テープやCOF(注4)テープといったテープ部材の保護資材であるスペーサーテープ(注5)の製造及び販売を行っております。製品は、原則として直接電子部品メーカーに販売しております。(注1)フラットパネルディスプレイ(液晶ディスプレイ及びプラズマディスプレイ)、有機ELディスプレイ駆動用LSI...液晶ディスプレイには、データを表示するために、表示すべきデータを電圧の量に変えてLCDを駆動するLSIが用いられます。プラズマディスプレイには、色と明るさを表現するために、画面全体に配置された微小な蛍光体部(画素)ひとつひとつの発光をコントロールするLSIが用いられます。(注2)ICカード用LSI...データ保存用メモリーやCPU、非接触通信回路、暗号回路等を組み込んだ専用LSI。(注3)TAB(Tape Automated Bonding)...LSI等の半導体チップを回路に接続(実装)するための方法の一つ。耐熱性プラスチックフィルム上にエッチングにより形成された微細なリード線と半導体チップを直接圧着(ボンディング)することにより、フィルム状のリード線を介して回路に電気的に接続できるようにする技術。 リードフレームに金線を用いてワイヤーボンディングする一般の実装方法に比べて、連続的にボンディングが可能となる。 主にフラットパネルディスプレイの駆動用LSIの実装に用いられる。(注4)COF(Chip On Film)...前項同様、LSI等の半導体チップを回路に接続(実装)するための方法の一つ。耐熱性プラスチックフィルム上にエッチングにより形成された微細なリード線と半導体チップを直接圧着(ボンディング)することにより、フィルム状のリード線を介して回路に電気的に接続できるようにする技術。 前項のTAB技術との違いは、半導体チップを接続するリード線(インナーリード)がフィルムに裏打ちされており、インナーリードの変形などが起こりにくく、取り扱いが簡便なことである。 現在はTAB技術に代わってフラットパネルディスプレイの駆動用LSIの実装では主流を占めている。(注5)スペーサーテープ...TABやCOFの製造・搬送工程でのリールに巻かれた製品同士が擦れ合うことを防止するエンボススペーサーテープ、モールドスペーサーテープ、フラットテープやTABやCOFの製造でリーダー(引き出し部)として使用されるリーダーテープ等があります。 (2) 衛生検査器材事業:食品、医薬品、化粧品等を製造する際、衛生に直結する微生物汚染を確認するための試薬や培地類およびディスポシャーレ等の容器類を製造および販売しております。製品及び商品は、原則として、食品メーカー、臨床検査会社、製薬会社、環境試験会社、病院等の顧客に直接販売しております。 (3) PIM事業:PIMとは粉末射出成形(Powder Injection Molding)の略称(以下省略)で、金属あるいはセラミックスの粉末とバインダーと呼ばれる結着剤とを混練したものを射出成形した後、脱脂・焼結工程を経て金属あるいはセラミックスの成形体を得る生産技法であります。 金属あるいはセラミックスに通常適用される加工方法に比べて、加工の難しい超硬金属や超硬セラミックスを複雑な形状に量産加工することにメリットのある技術です。 自動車に用いられる超耐熱金属の加工や、セラミックス製の高性能な放熱部品(ヒートシンク)などへの応用が期待されている技術です。 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針アテクトグループは昨今の目まぐるしく変化する事業環境を踏まえ、中長期的経営課題を総合的に勘案し、2026年5月より新たな経営戦略の下、5年後の「ありたい姿」を実現すべく、中期経営計画『VISION30S』を立案しました。中期経営計画『VISION30S』の基本方針及び経営目標は以下の通りです。(基本方針)1)衛生検査器材事業:売上30億円(海外売上3億円)2)半導体資材事業:売上15億円3)PIM事業:売上5億円4)経営管理本部:経営体質強化の実現5)業務ソリューション:自前化(2030年度経営目標)1)連結売上高 :50億円 以上2)連結営業利益 :5億円3)連結営業利益率 : 10%なお、将来に関する事項は、当連結会計年度の提出日現在においてアテクトグループが判断したものであります。 (2)経営環境及び対処すべき課題等アテクトグループでは、原材料価格及びエネルギーコストの高騰、液晶パネルの在庫動向、PIM製品の生産効率及び品質の向上の3点が今後における不確定要素への対応として喫緊の課題となっております。 特に昨今の中東情勢の影響による資材価格の高騰や供給不安について、その収束時期が依然不透明であり、市場動向を注視し機敏な判断を行う必要があります。このように目まぐるしく変化する経営環境下において中長期的経営課題を総合的に勘案し、現有の経営資源である「ヒト・モノ・時間」を最大限に活用し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。① 半導体資材事業アテクトスペーサーテープの出荷数量はサプライチェーン上の在庫状況に大きな影響を受け、近年の業績は不安定な状況となっております。当連結会計年度において出荷数量は安定的に推移しましたが、米国の通商政策や中東情勢等の地政学リスクをはじめ、不確定要素も多く、為替の動向も含め引き続き市場の動向を注視してまいります。 また、PETフィルム等の原材料やその他副資材については、当面の生産活動に支障のない程度の在庫を確保していることから、戦略的な調達活動を行い利益への影響を最小限に留めてまいります。② 衛生検査器材事業インバウンド需要の継続的な回復により外食需要はコロナ禍以前を上回る水準で推移し、また、内食・デリバリー及びテイクアウト需要も底堅く推移いたしました。今後も目まぐるしく変化する市場環境において、産業構造の変化を注視したきめ細やかな営業活動と柔軟な生産体制を構築すべく、社内の体制を一層強化してまいります。また、シャーレ製品用のPS(ポリスチレン)材やその他副資材は、当面の生産活動に支障のない程度の在庫を確保していることから、戦略的な調達活動を行い利益への影響を最小限に留めてまいります。③ PIM事業当連結会計年度においては自動車用ターボ部品及び高機能部品についても販売は順調に推移しました。今後については生産効率の向上及び品質の安定化に向けた量産技術を構築し、安定供給が可能な体制の強化を最重要課題として、改善に取り組んでまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】アテクトグループの経営成績及び財政状態は、今後事業を行っていく上で起こりうる種々のリスクによって影響を受ける可能性があり、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、特に、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項について、以下に記載しております。 なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアテクトグループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1) 半導体資材事業に関するリスク① 経済環境、景気動向について当該事業におきましては、アテクト製品を日本国内の企業及び主にアジアに所在する海外の企業に対して販売しております。そのため、アテクト製品の需要は、日本経済及び世界経済の景気動向、特に液晶テレビ、スマートフォン等の生産水準・消費の動向の影響を強く受けるため、これらがアテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の販売先に対する売上高への依存について当該事業におきましては、顧客数が少ないため、国内外ともに特定の販売先に片寄る傾向があります。また、顧客基盤の拡大余地が大きくないために、受注状況が悪化した場合、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 販売先の動向について当該事業におきましては、販売先の事業戦略転換や販売動向による影響を受ける場合があります。販売先における事業戦略の見直しにより、競合他社に対する生産委託、販売先自らの社内生産、販売先における生産拠点の海外移転等が行われた場合にはアテクトの受注数量が減少する可能性があります。また、販売先において業績不振等による生産縮小が行われた場合にもアテクトの受注数量が減少する可能性があります。これらの場合には、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 代替の可能性について当該事業におきましては、アテクトが製造しているスペーサーテープは、主に、TABテープ及びCOFテープの製造及び搬送工程に使用されておりますが、技術革新等によりこれらのテープによらない半導体部品の製造方法等が確立された場合には、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 衛生検査器材事業に関するリスク① 販売先について当該事業におきましては、販売先の社内検査方法等の見直しがあった場合には、当該事業の製品及び商品の需要が減少する可能性があり、その時に、新規取引先を開拓できず、また、既存客への販売を拡大できない場合には、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 法的規制当該事業におきましては、食品衛生法関連法規に則り、厳格な品質管理のもとに製品の製造を行っております。しかし全ての製品に品質問題が発生しないという保証はありません。もし重大な品質問題が発生した場合には売上高の減少、コストの増加等によりアテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) PIM事業に関するリスク 販売先の動向について当該事業におきましては、販売先の事業戦略転換や研究開発・販売動向による影響を受ける場合があります。また、販売先において業績不振等による生産縮小が行われた場合にもアテクトの受注数量が減少する可能性があります。これらの場合には、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 貸倒れについてアテクトの取引先信用不安により予期せぬ貸倒れが発生し、追加的な損失や引当金の計上が必要となる場合は、アテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 原料価格の変動について半導体資材事業及び衛生検査器材事業ともに製品の原材料は、各種プラスチック等の石油化学製品が多いため、原油・ナフサの価格変動や石油化学製品の市況変動がアテクトの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 特定の生産拠点及び物流拠点への依存について現在、衛生検査器材事業及びPIM事業の生産拠点及び物流拠点は、本社がある東近江市に集中しております。アテクトの想定を超える天災その他の事変により、工場の生産能力が減少若しくは生産が不能となった場合、または物流拠点に損害を被った場合にはアテクトの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 経営組織の拡大への対応についてアテクトの役職員数は、必要最小限の人員であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。アテクトの経営組織については事業規模に応じて内部管理体制を拡充していく方針でありますが、適切かつ十分な組織対応ができない場合には、組織の一時的な機能低下が発生する可能性があります。 (8) ストック・オプションについてアテクトは役職員の士気を高め、また優秀な人材を獲得するためのインセンティブプランとして、新株予約権を付与する可能性がありますが、将来的にこれらの新株予約権が行使されれば、アテクトの1株当たりの株式価値は希薄化し今後の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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