THECOO(ザクー)(4255)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


THECOO(ザクー)(4255)の株価チャート THECOO(ザクー)(4255)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

THECOO(ザクー)は、一般ユーザー向けのファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の提供を行う「ファンビジネスプラットフォーム事業」及びクライアント企業向けにインフルエンサーを用いたマーケティング施策支援やデジタル広告コンサルティングを行う「デジタルマーケティング事業」を展開しております。

THECOO(ザクー)は、「“できっこない”に挑み続ける」ことを掲げ、インフルエンサーセールスやデジタル広告、ファンコミュニティビジネスに限定することなく、テクノロジーの力を最大限に活かして、公序良俗に反することなく“できっこない”に立ち向かい、挑戦し続ける企業・組織・人を目指します。

「Fanicon」は2017年12月の提供開始以降、インフルエンサーだけでなく、アーティストや著名人の方々に幅広く利用いただき、ファンコミュニティだけでなく、EC、チケットなどを統合して扱えるファンビジネスプラットフォーム事業へと拡大してまいりました。

 

各事業の詳細は以下のとおりです。

(1)ファンビジネスプラットフォーム事業

当事業は、ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の提供及び運営管理を行っております。

「Fanicon」はアーティスト、インフルエンサー、タレント等(ファンコミュニティのオーナーであり、ファンの熱量の対象となるもので、以下「アイコン」という。)とそのファンが集い、アイコンとしての「価値」を提供したいアイコン側のニーズと、アイコンや共通の目的を持ったファンと「つながりたい」というファン側のニーズをマッチングさせるプラットフォームであります。「Fanicon」は従来のアイコン側(所属事務所も含む)からの一方通行のコミュニケーションがメインのファンクラブとは異なり、ファンコミュニティのオーナーであるアイコンと、そのファンコミュニティに属するファンが一緒になってコミュニティを盛り上げ、ファンコミュニティを通じて共感したファン同士も繋がり、アイコンとファン、ファンとファンが双方向でコミュニケーションを可能にしたアイコンとファンのためのサービスです。ファンビジネスプラットフォーム事業のSAM(ファンクラブ市場規模)は1.6兆円、TAM(ファンクラブ市場規模を含むエンタメビジネス市場規模)は12.6兆円とそれぞれ推定しており、今後も拡大余地のある広大なマーケットポテンシャルがあるとTHECOO(ザクー)は考えております。

「Fanicon」はセルフサインアップ型のサービスで、THECOO(ザクー)はアイコンやアイコンの所属事務所とともにコミュニティの運営やコンテンツの提供を行っております。カスタマーサクセスチームを設置し、ファンとアイコンがより良い関係を築けるよう、魅力的なコミュニティの場を提供するとともに、ファンの熱量を維持・向上させるための機能を開発・運営しております。

現在、国内においてはインフルエンサーやタレントだけでなく、アーティストや俳優、スポーツ選手といった幅広いジャンルのファンコミュニティが存在しており、また韓国でもいくつかのアイコンがコミュニティを開設しております。

 

 

 

「Fanicon」の主な機能は、以下となります。

・「シーン投稿」や「ライブ配信」といった「Fanicon」限定の情報発信

「シーン投稿」は、オープンなSNSでは見ることのできない特別な画像・映像をコメント付きでアイコンが投稿する、タイムライン投稿です。アイコンが近況やつぶやき等を投稿することで、クローズドなコミュニティの中で普段他のSNSでは聞けないような本音や、アイコンのプライベートな素顔を見ることができます。

「ライブ配信」は、アイコンがスマートフォンやPC等を使用し、カメラを使用した映像LIVE配信と、音声のみを使用したRADIO配信の2つから配信方法を選択することができます。

・「1on1チャット」や「グループチャット」

アイコンとファンが1対1でチャットできる「1on1チャット」やアイコンと複数のファン又はファン同士がチャットできる「グループチャット」の機能を提供しております。また、THECOO(ザクー)はこれらの機能を活用し、ファンの皆様がより楽しめるコミュニティをアイコンとともに運営しております。

・「スクラッチくじ」

ファニポイント(アプリ内課金にて購入することで様々な機能の対価として使用できる。)を使用することでスクラッチくじをすることができ、くじに当たればアイコンの限定グッズなどを入手することができます。THECOO(ザクー)はスクラッチくじの企画・実施をアイコンとともに運営し、景品の発送まで一貫して提供しております。

・「EC(Eコマース)機能」

アイコンの関連グッズを販売しており、グッズの作成やデザイン・配送等のサポートに加え、Faniconプラットフォーム上でデザインを制作・販売登録ができ、ユーザーが購入したタイミングで生産工場に制作・配送指示が行われるオンデマンド製造(無在庫)を行っております。

・「チケッティング」

アイコンが出演するライブや舞台などのチケットを購入できるサービスを提供しております。THECOO(ザクー)はアイコンがアプリ内でチケット販売を行うための販売機能の提供等を行っております。

・「音楽配信等のイベント」

THECOO(ザクー)はスタジオを所有しており、スタジオには照明、カメラ、映像などの設備を完備しているため、音楽配信やミュージックビデオ撮影など様々な用途に利用することが可能となっております。

アイコンになることでスタジオ及び最新の機材を利用できます。ファンがアイコンとの距離をより身近に感じることのできるインフラをTHECOO(ザクー)は整えております。

 

当事業の収益構造としては、サブスクリプション型の月額料金及び購入されたファニポイントの利用分の売上を収益として認識しております。なお、クレジットカード決済に対応しており、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月といった期間設定(期間に応じて割引率が異なる)で前払いによる月額料金の一括支払いにも対応しております。

その他収益が生じる機能として、以下の機能があります。

・EC(Eコマース)機能では、THECOO(ザクー)が販売したグッズ等の販売額に応じ、一定の販売手数料を受領しております。

・チケッティングでは、THECOO(ザクー)が販売したチケットの販売金額に応じた一定の管理手数料を受領しております。

 

(2)デジタルマーケティング事業

当事業は、広告主に対し、インフルエンサーを用いたマーケティング施策の実施支援及びデジタルマーケティングに関する支援を行っております。

インフルエンサーとは「influence」(影響、感化、効果作用の意)を語源とする言葉で、YouTube、X(旧Twitter)、TikTok、InstagramといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)において、他者の購買行動に強い影響力を及ぼす者を指します。インフルエンサーを用いたマーケティング施策とは、広告主の製品やサービスをインフルエンサーが制作する動画等を通じてプロモーションする手法となり、インフルエンサーを用いたマーケティング施策は、インフルエンサーの持つ属性(コスメ系、ゲーム系など)によってフォロワー(インフルエンサーのファン)にターゲティングしやすく、広告主の商品のブランディングや認知度向上、購買意欲の向上を効率的に行うことが期待できるため、その手法の活用に対するニーズが高まっております。

デジタルマーケティングとは、形式を問わず、オンライン上で行われる広告活動やマーケティングを指し、自社のブランド、製品・サービス等に関するメッセージを潜在的な顧客に広めることを目的としております。

 

当事業では、広告主や広告代理店からプロモーションの依頼を受けて、最適なインフルエンサーの提案・選定及び施策内容の企画立案を行い、インフルエンサーが作成するクリエイティブ(制作物)の進捗や内容確認を実施して、インフルエンサーによるSNSへの投稿、その後の効果測定及び広告主に対しての施策結果の報告を行っております。特にTHECOO(ザクー)が強みとしているのがデータを活用した提案であり、特定のメディアを持たず、またあらゆる分野をカバーする膨大なインフルエンサーネットワークを用いることで、広告主の課題に寄り添った最適なソリューションを提供しております。

当事業の収益は、主に広告主並びに広告代理店より、契約に基づき収受する手数料等となります。

 

(事業系統図)

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

THECOO(ザクー)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてTHECOO(ザクー)が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

THECOO(ザクー)は同じ想いを持つ仲間が集まって創業しました。THECOO(ザクー)は「”できっこない”に挑み続ける」を会社として最も重要な価値観と捉えおります。これは、創業者達が「失敗するかもしれない」と不安になることで挑戦を諦めてしまい、一歩を踏み出せば物事が進むにも関わらず、踏み出すことを止めてしまっている現状を多く見てきたためです。人々が自分自身で可能性の芽をつむことをやめ、第一歩を踏み出すことで自ずと道は開ける、という想いを広く実現するため、THECOO(ザクー)は存在しております。

THECOO(ザクー)はインフルエンサーセールスやデジタル広告、ファンコミュニティビジネスに限定することなく、テクノロジーの力を最大限に活かして、公序良俗に反することなく“できっこない“に立ち向かい、挑戦し続ける企業・組織・人を目指します。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

THECOO(ザクー)の中長期的な経営戦略は、デジタルマーケティング事業に加え、成長事業としてファンビジネスプラットフォーム事業を中心に据え、エンターテインメント市場において、アイコンとファンにとってなくてはならないプラットフォーマーとしての地位を国内、そして国外(特に韓国)において築きあげることです。そのために、スポーツなどのより広いカテゴリーにおいてアイコン獲得を進めるだけでなく、魅力的なプラットフォーマーであり続けるために積極的に開発を進め、また、カスタマーサクセスをより強化してマネタイズの機会を創出してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ファンビジネスプラットフォーム事業においては、ストック型の収益モデルとなっており、主な収益はファン(ユーザー)からの月額課金によるストック売上と購入されたポイントの消費によるフロー売上から構成されております。ファン(ユーザー)数については、「Fanicon」の売上構成要素のひとつではありますが、アイコン自身が行うコミュニティ開設の告知活動に影響される傾向があります。そのため、THECOO(ザクー)がファン(ユーザー)のコミュニティ加入に直接的に関わる機会が少ないため、ファン数同様にアイコン数も主要なKPIとして位置付けております。加えて、「Fanicon」のもうひとつの売上構成要素である、ARPU(Average Revenue Per Userの略称であり、1ファンあたりの平均売上金額を指します)は主要な経営指標と位置付けております。

また、デジタルマーケティング事業においては、インフルエンサーセールス事業の取扱件数及び案件単価を重要な経営指標として捉えております。

 

(4)経営環境・市場の拡大について

THECOO(ザクー)の主要なビジネスであるファンビジネスプラットフォーム事業では、ファンコミュニティアプリ「Fanicon」を提供し、アーティストや俳優、インフルエンサー、スポーツ選手など幅広いジャンルのアイコンが、熱量の高いコアなファンとオンライン上の安心できる空間で交流できるサービスを提供しております。

ファンビジネスプラットフォーム事業の市場環境としては、株式会社矢野経済研究所の調査「ファンコミュニティビジネス2022」によると、月額課金型オンラインコミュニティプラットフォームサービス市場規模(会員費取扱高ベース)は、2020年度は24,800百万円(実績)、2021年度は41,500百万円(見込)(前期比167.3%)、2022年度は58,000百万円(前期比139.8%)と予測されております。新型コロナウイルス感染症による行動制限や海外渡航制限が解除されたことから個人の消費活動や企業による設備投資を中心に経済活動は持ち直しの方向に向かい始めたことやプラットフォーム上で全て一元管理できるサービスが増加し、コミュニティ開設者が芸能活動や創作活動に専念できるようになったことにより、年々市場が大きく成長しております。

ファンビジネスプラットフォーム事業においては、スマホアプリである「Fanicon」は、ライブ配信機能、グループチャット機能、シーン投稿機能、スクラッチ(オンラインくじ)機能等、アイコンとファンとの双方向のコミュニケーションを促進する機能を有しております。また、従来のファンクラブが有していた機能として、グッズ、チケット販売などの機能も併設した完全会員制、完全有料制のファンビジネスプラットフォームとなっております。当プラットフォームは、ファンがいる方であればファン数の大小に左右されることなく誰でも(Fanicon利用規約の遵守が前提条件)「Fanicon」を開設することができ、多数の機能の中から、自分のファン層にあった機能だけを選択してファンコミュニティを運営することができます。なお、「Fanicon」を利用中のアイコンであれば大型の4面LEDパネルと最新の音楽配信機材をそろえ、アイコンとファンのコミュニケーションをデジタル・リアルの両面からサポートしております配信スタジオ「BLACKBOX³」を、無料で利用可能です。

コミュニティごとにその規模や特色は異なりますが、有名無名を問わず、アイコンの世界観をファンとともに分かち合う場を提供することはファン拡大につながるものであり、THECOO(ザクー)の成長のためにはアイコンに対する収益化のサポートだけでなく、アイコンの活躍の場を広げていくことが重要であると考えております。

THECOO(ザクー)のもう一つの主要事業であるインフルエンサーセールス事業は、クライアント企業に対して、影響力のあるインフルエンサーを活用したマーケティング施策のサポートを提供しています。株式会社電通が発表した「2023年日本の広告費」によると、2023年のインターネット広告市場は前年比107.8%の3兆3,330億円と堅調に増加を示し、その中で総広告費に占める媒体構成比は前年比2ポイント増の45.5%に達しています。この市場の動向から、THECOO(ザクー)は今後も同市場が着実に推移すると予測しています。また、サイバー・バズ/デジタルインファクトの調査によれば、2023年の国内インフルエンサーマーケティング市場は前年比120.5%の741億円と推計されており、ここ数年で市場規模が著しく成長しています。この背景から、インフルエンサーのソーシャルメディア上の影響力が増している中、クライアント企業もますますインフルエンサーを活用したマーケティング手法に注目しています。しかしながらインフルエンサーセールス事業においては、THECOO(ザクー)従業員の不祥事により、業績と信用力が大きく落ちてしまいました。これを受けてマーケティングやインサイドセールスの取組みを強化しつつ、従業員の不祥事により毀損した信用を回復すべく従業員の倫理と透明性に焦点を当てることで、既存案件の取引再開に留まらず、国内外の顧客との新規案件も獲得を目指してまいります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① サービスと保守運用人材の強化

THECOO(ザクー)が今後も高い成長率を持続していくためには、ファンビジネスプラットフォーム事業においては、ファンコミュニティアプリ「Fanicon」の認知度を向上させ、ファンにとって魅力ある新規アイコンの獲得に継続して取り組むことが必要不可欠であると考えております。そのためには、「Fanicon」でのサービスをより魅力的なものとし、保守運用体制の強化を通じて、顧客満足度を高めていくことが重要と考えております。

また、THECOO(ザクー)がファンビジネスプラットフォーム事業で築いた芸能事務所やレーベル、テレビ局、制作会社などとの人脈、さらにはデジタルマーケティング事業で築いたネットワークを活かして、ジャンルやカテゴリー、年代を問わず、多くの方々に「Fanicon」を楽しんでいただけるように、より多くの新規アイコンを獲得し、更なるサービス成長を図ります。

デジタルマーケティング事業においては、インフルエンサーセールス事業をさらに強化し、THECOO(ザクー)のインフルエンサーセールス事業の強みであるサービスのクオリティを高く維持しながら、変化する市場にてクライアントのニーズを満たすべく邁進してまいります。人員・組織体制を継続して強化し、メンバー各々がデジタルマーケティングのプロフェッショナルとして成長・変化し続けることで、新しい価値の創造を実現いたします。

 

② 機能とユーザビリティ向上のための開発体制の構築

アプリ開発の技術革新のスピードは非常に早く、消費者の嗜好も日々変化し、また新たなサービスや競合他社が次々と現れます。THECOO(ザクー)では、競合優位性の確保及び事業の拡大を図り、よりクリエイティブなサービスを展開するために、「Fanicon」において新機能の追加開発、ユーザビリティの向上のために投資を継続してまいります。当該開発に際しては、システム開発や開発プロジェクトの指揮管理役であるプロダクトマネージャー、そして保守運用体制の強化が必要不可欠と考えており、優秀な人材の確保を行ってまいります。

 

③ 情報管理体制の強化

THECOO(ザクー)は、インフルエンサーの個人情報に加え、「Fanicon」を利用する多数の会員の個人情報を取り扱っており、その数はサービスの拡大に比例して増加しております。そのため、今後個人情報の管理体制をより一層厳格に行うことを重要な課題として認識しており、対策として、プライバシーマークを取得し、情報の取扱いに関する社内規程を定めております。情報セキュリティに関する社内教育・研修を定期的に実施し、引き続き従業員の情報管理意識を高めてまいります。

 

④ 組織体制の整備

THECOO(ザクー)の継続的な成長には、事業拡大に応じて優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。THECOO(ザクー)の理念に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を確保し、その人材が活躍するために、THECOO(ザクー)は従業員が働きやすい環境の整備を促進し、人事制度の構築を進めてまいります。

 

⑤ グローバルな事業展開

「Fanicon」は国内外のアイコンが運営するコミュニティ開設が進んでおり、現在アプリ内でのコミュニケーションは日本語だけでなく多言語での対応が可能となっております。また、現在グローバルなエンターテインメント市場にて大きな影響力を持つ、韓国アイコンが開設するコミュニティも徐々に増加しております。今後は更に多くのアイコンとファンに国境を越えて「Fanicon」を楽しんでいただけるように、現地法人設立の検討、採用、パートナー企業の選定等も重要な経営課題として認識しております。

デジタルマーケティング事業は、近年、国外のクライアントからのニーズも高まりつつあり、特に中国及び米国のクライアントとの取引が大きく拡大しております。今後は継続して国内外のクリエイターの起用が可能なネットワークの構築と、ボーダレスでの支援が可能な社内体制を構築してまいります。

 

⑥ 財務上の課題

2023年12月期においても営業損失を計上しております。そのため、利益剰余金がマイナスとなっており、全社での黒字化が課題と認識しております。一方、資金繰りに関しては、ファンビジネスプラットフォーム事業において前受金収入の割合が大きいことから、現時点において財務上の課題は認識しておりません。

 

⑦ 利益及びキャッシュ・フローの創出(収益化)

THECOO(ザクー)は、事業拡大を目指し、人材獲得等への先行投資を積極的に進めており、継続して営業損失を計上しております。THECOO(ザクー)の収益は、デジタルマーケティング事業の法人顧客を取引先とした収益と、ファンビジネスプラットフォーム事業においては、ユーザーが利用期間に応じて利用料金を支払うサブスクリプション方式等による継続的な収益、ポイント使用に応じて認識する収益によっております。今後は売上高の拡大を目指す一方で、オペレーション改善や収支管理に取り組み、収益性の改善に努めてまいります。

 

⑧ 内部管理体制の強化

2023年5月8日付「THECOO(ザクー)従業員による不正行為及び特別調査委員会の設置に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、THECOO(ザクー)元従業員3名が、2019年度以降、自身らと関連を有する会社等に対して架空発注や水増発注による不適切な発注(以下「本件不正発注行為」といいます。)を行っていたことが発覚しました。THECOO(ザクー)は、本件不正発注行為の事実関係の全容解明、原因究明、類似事案の有無の確認及び再発防止策の検討を行うことを目的として特別調査委員会を設置し(その後、委員の構成を変更して独立調査委員会を組成しております。)、2023年6月26日に独立調査委員会より調査報告書を受領しました。

THECOO(ザクー)では、独立調査委員会による再発防止策の提言等を踏まえ、法令遵守・コンプライアンス意識の向上や内部監査の強化、部門間の相互チェック機能の強化、社内規程の改訂や内部通報制度の実効性確保等をTHECOO(ザクー)の最優先事項として2023年第3、4四半期に注力してまいりました。特に、不正問題を招いたインフルエンサーへの発注・納品のプロセス、取引先の登録プロセスについては販売管理システムの設定と運用を一から見直し、3線防御による強固な内部統制を導入致しました。また、特にデジタルマーケティング事業本部所属のスタッフへの教育や提案活動の強化を進め、組織を変更し、顧客に対してより質の高いサービスの提供を可能とする体制を構築してまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてTHECOO(ザクー)が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。THECOO(ザクー)は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。

 

(1)事業環境に関するリスク

① 業界動向について

(ファンビジネスの業界動向)

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、ファンビジネスプラットフォーム事業において、オンラインのファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」を提供しております。当事業が関連するファンビジネスの市場は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境・市場の拡大について」に記載のとおり、大きく広がっていることが想定され、「Fanicon」の今後の成長余地も大きいものと考えております。

また、THECOO(ザクー)は、「Fanicon」のアイコンの獲得及びファン数の拡大に向けた取り組みを継続的に実施・強化しております。特に「Fanicon」の特徴でもある、そのコミュニティの大きさに関係なく、あらゆる人がアイコンとしてファンと一緒に楽しめ、またファン同士も繋がることで、アイコンとファン双方が楽しんでいただけるオンラインのコミュニティを作ることの出来るユニークな仕組みを構築しております。そのために、従業員一人一人を中心とした組織力を強化し、創業以来培ってきたノウハウを生かすことでサービス機能の追加・強化に取り組んでいくほか、THECOO(ザクー)の強みでもある、ネイティブアプリ(注)の特徴を生かした技術力及び企画力で、アイコンとファン双方の満足度を高めるサービスを引き続き開発することで差別化を図ってまいります。その一方で、THECOO(ザクー)と同様のサービスを提供する事業者の参入増加や、資本力、ブランド力、技術力を持つ大手企業等の参入やコアコンピタンスを掛け合わせた企業間の事業提携、価格競争、サービス開発力または全く新しいビジネスモデルや技術によるサービスを提供する事業者の参入等により、THECOO(ザクー)が「Fanicon」の特徴をアイコン並びにファンに伝えきれず、優位的に事業を展開出来ない場合、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。加えて、アイコンの所属する芸能事務所等の変更、アイコンの引退、活動休止、グループの場合は解散といった事象が生じた場合や、ファンの嗜好の変化等によりアイコンの人気低下が発生した場合、当事業に係る収益が減少し、THECOO(ザクー)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

(注)ネイティブアプリとは、スマートフォン等にアプリケーションストアを介してインストールして使用するアプリのこと

 

(インフルエンサーマーケティングの業界動向)

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)のインフルエンサーセールス事業が関連するインフルエンサーマーケティングの市場は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境・市場の拡大について」に記載しましたように、今後も堅調に推移すると予想しております。また、株式会社博報堂DYメディアパートナーズが発表した「メディア定点調査2023」によると、携帯電話/スマートフォンのメディア接触時間が、メディア総接触時間の1/3を初めて超え、テレビとの差が昨年度の調査と比較し、更に広がっております。加えて、高速・低遅延の5G通信の普及に伴い、スマートフォン向けのオンライン動画コンテンツはさらに増加し、当事業において用いられる主要なマーケティング施策であるインフルエンサーによる動画プロモーションに関しても、今後より身近なコンテンツになると予想しております。

THECOO(ザクー)はこうした市場及び業界のトレンドについて、第三者の客観的な市場調査結果及び海外での動向などを注視することに加え、クライアント、インフルエンサー双方からのヒアリングを通して随時キャッチしながら、クライアント企業へのインフルエンサーを用いたプロモーションの提案に活かしております。しかしながら、消費者行動の変化により、視聴するサービスへの嗜好の変化や、それによって消費者の動画視聴回数や視聴時間の変化、また、当市場が立脚するSNSユーザーの増加傾向の鈍化などが生じた場合、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

② サービスの陳腐化について

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)のデジタルマーケティング事業が関連するインターネット広告業界においては、日々新たな技術革新や新サービスの提供が行われており、競合する各社から、よりクオリティの高いアウトプットを提供する商品や新しい技術を採用したサービスが生まれています。このような状況に対し、THECOO(ザクー)では常にサービス機能の追加・強化や、優秀な人材の確保に努めておりますが、THECOO(ザクー)サービスが陳腐化し、市場の求める変化への十分な対応が困難となった場合、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2)事業展開または事業体制に関するリスク

① 「Fanicon」コミュニティ内でのトラブルの発生と炎上の可能性について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)の「Fanicon」は、Apple Inc.が運営するApp Store及びGoogle Inc.が運営するGoogle Playといったプラットフォーム上で提供されるアプリケーションであるため、App Store及びGoogle Playにて定められた厳しいコンテンツガイドラインを遵守する必要があり、また、そのコンテンツガイドラインに抵触しないよう監視も行われております。加えて、THECOO(ザクー)では、コミュニティのオーナーであるアイコン及びそのコミュニティに入会するファンに対して、公序良俗違反や反社会的活動の禁止及びそのような活動をするグループへの加担、関わりを持つことを禁止し、さらにコミュニティ内でのアイコンもしくは他のユーザーへの誹謗中傷を禁止する規約への同意を求めております。またTHECOO(ザクー)は「Fanicon」のプラットフォーム運営者として、社内に「コミュニティガイドライン違反の場合の対応フロー(アイコン側)」と「コミュニティガイドライン違反の場合の対応フロー(ファン側)」を設け、ファンビジネスプラットフォーム事業本部がコミュニティ内のコンテンツ及びチャット内容のチェック・管理を定期的に行う体制を敷いております。さらに、コミュニティ内のファンから直接THECOO(ザクー)に報告ができるようになっており、THECOO(ザクー)が報告を受け調査した結果によっては、不適切な発言等をするユーザーをコミュニティから排除できるようにしております。

しかしながら、これらの対策を講じているにも拘らず、コミュニティ内で何らかのトラブルが発生し、さらにTHECOO(ザクー)の対応が遅れ、また不十分だった場合等によりトラブルの収拾がつかない所謂炎上状態となった場合、「Fanicon」及びその運営者であるTHECOO(ザクー)のレピュテーションの低下や、アイコン及びファンが「Fanicon」から離れることに繋がり、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② インフルエンサーとの関係について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)のインフルエンサーセールス事業は、クライアント企業のマーケティングに関する多種多様なニーズや市場の変化に応えるために、影響力のあるインフルエンサーや、特定の分野で著名なインフルエンサーと、安定した信頼に基づくネットワークを確保・維持する必要があります。そのために、THECOO(ザクー)と専属の取引を行うインフルエンサーの場合は、THECOO(ザクー)の「各種法令遵守等に関するガイドライン」の理解を特に周知徹底し、イー・ガーディアン株式会社と密に連携し、当該インフルエンサーのSNS上での言動や風評などに問題がないかのリスクモニタリングを実施するなどの社内体制を整えております。しかしながら、様々な要因の変化により、インフルエンサーとのネットワークを確保・維持することが難しくなった場合や、インフルエンサーの不祥事等により、インフルエンサーマーケティング自体の信頼性が低下したり、THECOO(ザクー)の広告案件以外において炎上したりするなど、THECOO(ザクー)が管理することのできない事態が発生した場合、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 個人情報管理について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、ファンビジネスプラットフォーム事業においてはアイコン及びファンの、インフルエンサーセールス事業においてはインフルエンサーであるクリエイターの個人情報を保有しております。THECOO(ザクー)は、個人情報漏洩による企業経営・信用への影響を十分に認識した上で、全社的な取り組みとして、プライバシーマークを取得し(2023年8月に更新)、コーポレート本部を中心に、個人情報保護等取扱規程及び特定個人情報等取扱規程やPMS(個人情報保護マネジメントシステム)マニュアルを整備するとともに、これら規程及びマニュアルの役職員への周知徹底を行っております。その上で、ファンビジネスプラットフォーム事業本部及びデジタルマーケティング事業本部は、これら規程・マニュアル等に従い、個人情報保護担当者である各部門長が個人情報の特定及びリスク分析等を行い、取り扱う社員を限定した上で、それぞれの事業に関する個人情報の管理を行っております。

しかしながら、万が一、個人情報漏洩が発生した場合、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜等により、THECOO(ザクー)の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

④ 機密情報の取り扱いについて

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、ファンビジネスプラットフォーム事業のアイコン及びデジタルマーケティング事業のクライアント企業などの顧客より機密情報を受領することがあります。THECOO(ザクー)では、これらの機密情報の取り扱いについて「情報セキュリティ規程」に定めるとともに、情報管理統括責任者を取締役CFO、情報セキュリティ担当を情報システム部、情報セキュリティ管理責任者を各部門長とした管理体制を整備しております。情報セキュリティ環境として、Google Workspace(アメリカ合衆国に本社を置くGoogle LLCが提供するグループウェアツール)等の社内情報システムにおいては、所属部門や役職等に応じてアクセスできる情報を個別に制御すると共に、社外とのファイル共有については、いつ誰とどのようなファイルを共有しているかを把握・管理できる状態にしております。加えて、役職員に対し、定期的な研修を通して情報セキュリティの周知徹底を図っております。

しかしながら、万が一、故意又は過失によって事前に知り得た情報が外部に流出した場合、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜等により、THECOO(ザクー)の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑤ 法的リスクやレピュテーションリスクについて

(知的財産権を侵害するリスク及び侵害されるリスク)

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

THECOO(ザクー)のインフルエンサーセールス事業において、THECOO(ザクー)のクリエイターが制作する動画や著作権を保有する動画について、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があります。THECOO(ザクー)は、THECOO(ザクー)の事業に関する知的財産権の獲得に努めるとともに、第三者が保有する知的財産権を侵害することのないよう、第三者の商標権や著作権等の知的財産権への抵触の有無について必要と考えられる調査を実施しておりますが、当該侵害のリスクを完全に排除することは極めて困難であると考えられます。

THECOO(ザクー)において、第三者が保有する知的財産権の侵害が生じた場合には、当該第三者より使用差止及び損害賠償等の訴えを起こされる可能性や知的財産権の使用にかかる対価等の支払いが発生する可能性等があり、そうした場合、THECOO(ザクー)の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(インターネット、アプリ等についての法令の解釈適用に関するリスク)

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)のファンビジネスプラットフォーム事業及びインフルエンサーセールス事業は、著作権法のほか、肖像権・プライバシー権、特定商取引に関する法律、景品表示法、個人情報の保護に関する法律、電気通信事業法、動画配信事業に係る租税法、資金決済法の規制対象となります。THECOO(ザクー)はこれら法令を遵守するため、コーポレート本部が中心となり、各部署と連携して法令に抵触しない実務運用を整備する他、関連法令等の改廃動向についても常に情報収集を行うとともに、適宜顧問弁護士と連携する体制を整備しております。また、代表取締役CEOを委員長とし、四半期に最低1回開催されるリスク管理委員会においても、これら法令遵守に関するリスクの管理・把握を行っております。

THECOO(ザクー)は上記のような取り組みを行っておりますが、ファンビジネスプラットフォーム事業及びインフルエンサーセールス事業は新しい業態の事業であるため、現行の法令及び権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果としてTHECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 重要な訴訟等について

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、本書提出日現在において、THECOO(ザクー)の経営成績等に重要な影響を与えうる訴訟等には関与しておりません。しかしながら、THECOO(ザクー)の事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となった場合、その結果によっては、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ システム障害について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)の「Fanicon」は、自社でサーバーを持たず、Google Cloud Platform(アメリカ合衆国に本社を置くGoogle LLCが提供するクラウドコンピューティングサービス)及びAmazon Web Services(アメリカ合衆国に本社を置くAmazon Web Services Inc.が提供するクラウドコンピューティングサービス)を利用して、24時間365日安定したサービスを提供しております。

しかしながら、災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合、急激なアクセス数の増大によりサービス提供のためのサーバーが一時的に作動不能になった場合、又はサーバーハードウェアに不具合が発生した場合には、安定したサービス提供ができなくなる可能性があります。この場合、「Fanicon」のアイコン及びファンに直接的な障害が及び、「Fanicon」及びその運営者であるTHECOO(ザクー)のレピュテーションの低下や、アイコン及びファンが「Fanicon」から離れることに繋がり、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑧ Apple及びGoogleの動向について

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)の「Fanicon」は、ユーザー向けにスマートフォンアプリを提供しており、Apple Inc.が運営するApp Store及びGoogle Inc.が運営するGoogle Playといったプラットフォームを通じてアプリを提供することが、同事業にとって重要な前提条件となっております。従って、これらの事業者の動向、事業戦略及びTHECOO(ザクー)との関係等により、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑨ 決済代行事業者が提供する決済プラットフォームのリスク

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)の「Fanicon」は、決済代行事業者が提供する決済プラットフォームを利用して、サービスの利用料や販売代金等の回収を行っております。THECOO(ザクー)は決済代行事業者との良好な関係を維持しておりますが、決済代行事業者の経営方針等が変更された場合や、THECOO(ザクー)と決済代行事業者との関係が悪化した場合などにより、THECOO(ザクー)の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑩ 固定資産の減損に係るリスク

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

THECOO(ザクー)は、有形固定資産等の固定資産を保有しています。これらの資産については、減損会計を適用し、減損の兆候がある場合には当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。

しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合、THECOO(ザクー)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑪ 損失の継続計上について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)の注力事業「Fanicon」の成長の鍵は、アイコンの獲得及びファン数の拡大、コミュニティ開設後のアイコンへのサポート、そして「Fanicon」の機能の拡充やユーザビリティなどのサービスの向上と考えております。そのためには、優秀な人材の確保が重要と捉え、「Fanicon」のローンチ以降、システム開発人員の採用及びコミュニティ開設後のコンサルティングとサポートを担当するカスタマーサクセスチームスタッフの採用を継続的に進めてまいりました。これらの活動を積極的に進め、継続的に投資を行ってきたこともあり、創業以来、当事業年度である2023年12月期(第10期)まで損失を計上しております。

今後においては、事業計画上必要な人員は概ね充足しており、既存の経営リソースを効率よく運用し、収支管理を徹底してまいります。

しかしながら、想定通りに事業展開が進まず、先行投資を上回る収益が十分に創出できない場合は、THECOO(ザクー)の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑫ 新規事業創出について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、「“できっこない”に挑み続ける」ことを掲げ、挑戦し続ける企業・組織・人を目指しております。従って、特に人と組織の成長を会社として後押しするためにも、新規事業を継続して創出してまいります。

費用対効果及び収支予測を立てた上で、新しく生まれる事業を適切に管理してまいりますが、これらの新規事業が想定通りに推移しなかった場合、中長期的な経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3)会社組織に関するリスク

① 特定人物への依存について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

代表取締役CEOである平良真人は、THECOO(ザクー)の創業者であり、創業以来代表を務めております。同氏は、THECOO(ザクー)の事業領域に関する豊富な経験と知識を有しており、THECOO(ザクー)の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。THECOO(ザクー)は、取締役会等における役員及び幹部社員との情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏がTHECOO(ザクー)の業務を継続することが困難となった場合、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② 優秀な人材の確保・育成について

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

THECOO(ザクー)は、今後の企業規模の拡大に伴い、THECOO(ザクー)の理想とする考え方やマインドに共感し高い意欲をもった優秀な人材を継続的に活用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えており、以下のような取り組みを行っております。

・優秀な人材の確保のため、正社員雇用を基本として、即戦力人材を中途採用にて採用し、次代を担うコア人材を新卒採用にて採用するとともに、ダイレクト・リクルーティング、リファラル(社員紹介)、人材紹介など複数のチャネルを組み合わせた採用アプローチを採っております。

・採用のミスマッチを防ぐため、明確な採用基準を策定して採用活動を行っております。特に全てのポジションに共通して、どんなにスキル・経験において優秀な人材であっても、THECOO(ザクー)の企業文化と価値観を十分理解し、候補者がTHECOO(ザクー)の企業文化にフィットするであろうとの判断を採用関連部門の部長以上が複数名判断した上で採用合否をつけております。

しかしながら、THECOO(ザクー)の求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 内部管理体制の構築について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

THECOO(ザクー)は、継続的な成長のために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが必要不可欠であると認識しております。特に、2023年第3、4四半期では優先事項として、法令遵守・コンプライアンス意識の向上や内部監査の強化、部門間の相互チェック機能の強化、社内規程の改訂や内部通報制度の実効性確保等に注力してまいりました。しかしながら、事業の急拡大等によりコーポレート・ガバナンスが有効に機能しなかった場合、適切な業務運営を行うことができず、THECOO(ザクー)の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(4)その他のリスクについて

① 税務上の繰越欠損金について

発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中

THECOO(ザクー)は、2023年12月期末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。THECOO(ザクー)の経営成績が事業計画に比して順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

② ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について

発生可能性:大、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中

THECOO(ザクー)では、取締役、従業員等に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。当事業年度末における新株予約権における潜在株式数は34,250株であり、発行済株式総数2,075,955株の1.6%に相当しますが、権利行使期間において段階的に行使が可能となる条件を付与することで、希薄化の影響が分散するようにしております。なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。

また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

 

③ ベンチャーキャピタル等のTHECOO(ザクー)株式保有割合について

発生可能性:大、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中

当事業年度末におけるTHECOO(ザクー)の発行済株式総数は2,075,955株であり、このうちベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は324,129株と、THECOO(ザクー)株式の発行済株式総数に対する割合は15.6%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、VC等が保有するTHECOO(ザクー)株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、THECOO(ザクー)株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を与える可能性があります。

 

④ 配当政策について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

株主への利益還元の重要性を認識しておりますが、THECOO(ザクー)は成長過程にあると考えていることから、競争力の確保とさらなる成長の継続を経営上の最重要課題としております。また、内部留保の充実を図り、それを原資として中長期的な事業拡大のための投資に充当していくことが、将来的な株主への利益還元に繋がると考えております。以上の理由から、THECOO(ザクー)は創業以来配当を実施しておりません。

将来的には、財政状態、経営成績、事業計画等を勘案し、株主への利益還元策を決定していく所存でありますが、配当実施の可能性及びその時期等については現時点で未定であります。

 

⑤ 海外との取引について

発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

THECOO(ザクー)の「Fanicon」は、日本語を含む多言語で提供しており、海外のファンにも利用されております。また、韓国のアイコンが開設する等、アイコン側においても海外展開が徐々に広がってきております。デジタルマーケティング事業においては、海外クライアントとの取引が近年増えております。

このような状況において、景気変動等の経済情勢、社会情勢及び地政学的な状況によって事業運営に支障をきたす事態が生じた場合やTHECOO(ザクー)の事業に係る法規制等の成立・改正が行われた場合に、THECOO(ザクー)事業の海外展開に一定の影響が及び、THECOO(ザクー)の経営成績に影響を与える可能性があります。

このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しており、THECOO(ザクー)は、当該リスクに対する迅速な情報収集と適切な対応を検討する体制を構築し、リスクの軽減を図ってまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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