サイプレス・ホールディングス(428a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 サイプレス・ホールディングスグループは、サイプレス・ホールディングス及び連結子会社1社で構成されており、主に飲食事業並びにこれに付帯する業務を行っております。 現在、サイプレス・ホールディングスグループは、「外食企業としてより多くの人々に信頼され、地域に必要とされる店舗を創造し、社会に貢献する」というコンセプトのもと、「食の喜びをすべての人へ、特別ではなく、毎日食べる食事に感動や喜びを提供出来る事を目指す」を企業理念として、主力ブランド「築地食堂源ちゃん」の海鮮系の和食業態を基軸に、マルチブランド戦略を推進し、主に自社開発ブランドを東京23区内を中心に東北から九州にかけ計36ブランド、126店舗の直営店舗(2025年8月末時点)にて展開しております。 なお、サイプレス・ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 また、サイプレス・ホールディングスグループは、飲食事業の単一セグメントであり、セグメントごとの記載をしておりません。 サイプレス・ホールディングスグループの主な店舗ブランドと各店舗数(図1)及び過年度における店舗数の推移(図2)は、以下になります。 (図1) サイプレス・ホールディングスグループの主な店舗ブランドブランド名ブランドコンセプト・特徴店舗数美味しく、手頃に、楽しい直球勝負の「魚河岸食堂」。豊洲・各地方市場直送の新鮮な魚介を盛り込んだ海鮮丼や定食が楽しめる種類豊富な食堂です。地域ごとの特徴に合わせた店舗設計、商品作りをマーケットインの考えをもとに出店しております。店舗形態としては、主に「路面型」「都市複合型」(注1)「SC・郊外型」(注2)の3形態で展開しております。なお、2025年8月末時点における店舗形態ごとの出店数は以下のとおりでありますが、コロナ禍前後の比較では「SC・郊外型」、「都市・複合型」の出店が増加しております。 2019年8月末2025年8月末SC・郊外型20店32店都市複合型13店11店路面型7店4店※東京ビッグサイト店は都市複合型に含まれております。※出店店舗の増加には業態変更が含まれております。47店舗「炙り寿司」がコンセプトのグルメ回転寿司(注3)であり、豊富な炙りメニューを取り揃えております。寿司職人の「技」が織り込まれ江戸前寿司を楽しむのも良し、家族とテーブルを囲みながらゆったりとお寿司を楽しむのも良し、様々なシーンでご利用いただける”グルメ回転寿司”の店舗となっております。店舗形態としては、「都市複合型」(注1)「SC・郊外型」(注2)の2形態で展開しております。11店舗炭火焼き鳥の業態。炭火・串打ち・手焼きにこだわり、ジューシーで旨味あふれる「持ち帰りでも美味しい」焼き鳥を提供しております。なお、同ブランドはすべて㈱KSフロンティア(注4)のフランチャイズ業態となっております。15店舗 (注)1.都市複合型とは、都心部における商業施設、オフィス街のビル等に隣接する店舗です。2.SC・郊外型とは、地方や郊外のショッピングセンター(SC)等の商業施設における店舗です。3.グルメ回転寿司とは、従来の回転寿司よりも高級なネタや品質、サービスを提供する回転寿司とし、ファミリー層だけでなく大人も楽しめる店作りが特徴です。4.炭火焼き鳥、鶏惣菜、お弁当の専門店を運営、またのれん分けフランチャイズ方式で独立開業の支援を行っております。 (図2) 店舗数の推移 サイプレス・ホールディングスグループの事業の特徴としては、以下が挙げられます。a 実績豊富な店舗開発力 サイプレス・ホールディングスグループは、居酒屋「串えもん」の創業以降、数多くの業態の店舗開発を行ってまいりました。1995年5月には鮮魚居酒屋の「魚屋源兵衛」、1997年11月には、宅配寿司「すし屋の源さん」、2006年3月にはサイプレス・ホールディングス主力ブランドである「築地食堂源ちゃん」を開設し、同年以降、ショッピングセンター、商業施設、路面等の様々な立地に出店してまいりました。 現在は、マルチブランド戦略を進める中で、和食・寿司・洋食・麺・カフェ軽食等の業態に加え、フードコートの運営や惣菜事業、ケータリングと寿司職人の出張サービスまで幅広く手掛けており、東京23区内を中心に東北から九州にかけ計36ブランド、126店舗の直営店舗にて展開しております。 特に「築地食堂源ちゃん」、「回転ずしABURI百貫」、「炭火焼鳥銀座惣菜店」を主力ブランドと位置づけて店舗開発を行っており、2020年初からのコロナ禍においても順調に店舗数を増加させております。2021年8月末時点から2025年8月末時点までのサイプレス・ホールディングスグループ全体の店舗数及び主力ブランドにおける店舗数の推移は以下のとおりです。 2021年8月末2022年8月末2023年8月末2024年8月末2025年8月末新規出店数12店16店15店7店9店全体の店舗数100店112店118店119店126店主力ブランドの店舗数48店52店61店65店73店 築地食堂源ちゃん44店44店45店45店47店 回転ずしABURI百貫4店7店9店10店11店 炭火焼鳥銀座惣菜店0店1店7店10店15店 b 幅広い顧客に受け入れられる高品質かつリーズナブルな商品提供を実現する体制 サイプレス・ホールディングスグループの主力である「築地食堂源ちゃん」におきましては、ショッピングセンターや商業施設であれば家族連れでの来店、路面店であれば会社員等、年齢層、性別を問わず多様な顧客に来店いただいております。また、新鮮な魚を提供出来るように各市場からの直送で店舗に仕入れる体制、そして、その日の漁獲量等に応じた仕入商品の変更、当該仕入商品に応じた日替わり商品の提供を行う体制を整備しております。 具体的には、各店舗からの発注に基づき、サイプレス・ホールディングスグループの仕入本部が主に東京豊洲市場を始め全国の各市場での買い付けを行い、都内店舗については豊洲市場に設置している自社加工場での加工、自社配送、店舗での仕込み等を行っております。豊洲市場以外での買い付けの場合は各取引仲卸が加工等を行う体制となっておりますが、地域にかかわらず、長年の業務経験や業務知識を備えた従業員がお客様へ美味しい食事を提供するための体制を構築出来ているものと考えております。 この体制があるため、「築地食堂源ちゃん」で提供している海鮮丼や定食は、その日に市場で競り・買い付けを行ってすぐの鮮魚を使用することが可能であり、常に新鮮な商品を提供することに加えて、その日の漁獲量や旬に応じて仕入食材を柔軟に変更し、当該仕入商品に応じて、仕入本部・商品開発本部・各店舗が協働し店舗で日替わりのメニューを考案することで、高品質な商品をお客様へ提供することができているものと考えております。 また、「築地食堂源ちゃん」やグルメ回転寿司ブランド「ABURI百貫」では海鮮を主力商品としているため、一定の仕入量を確保することによるスケールメリットや、加えて上記日替わりメニュー等仕入魚種をフレキシブルに選定出来るメニュー作りによって仕入単価を抑制し、リーズナブルな商品の提供が可能になっているものと考えております。 これらの取り組みの結果として、当連結会計年度の原価率は34.5%と同業他社対比でも遜色ない水準で高品質な商品をお客様へ提供することが出来ていると考えております。 c 効率的な店舗オペレーション サイプレス・ホールディングスグループの店舗においては、現場レベルで商品提供スピードを徹底的に管理し、稼働率の向上を日々追求しており、提供スピードが遅い商品については、原因を分析し、商品提供の方法や調理方法等について改善しております。 また、店舗スタッフの教育にも力を注いでおります。具体的には、店舗責任者をトレーナーとして定めOJTを通じて社員教育をしております。OJTでは、接客・ホール業務、レジ・会計業務、キッチン・調理業務等について、トレーナーが手順等を説明、実演、店舗スタッフが実際に業務を行い、その業務に対する適切なフィードバックや改善指導を繰り返し行っております。トレーナーのミッションとしては、以下の事項を定めており、これに基づき、”人財”教育を行っております。 ①従業員の精神的成長を促し、自己成長力と社会人としての基礎力を教える、指導する。②直接仕事に必要な作業、知識、技術、経験を教える、指導する。 教育によって育まれた店舗スタッフは、全国各地に配置されており、効率的運営のための最適シフト配置も徹底し、店舗スタッフの過不足が発生した場合は店舗間での融通に関しても対応しております。具体的には、ピークタイムとアイドルタイムを把握することで最適なシフト配置を実現しております。また、同一施設内や近隣に複数の店舗を出店することにより、店舗間での移動が比較的早く出来るため、店舗間で人材の融通を行うことにより効率的な店舗運営を行うことが可能であり、大井競馬場や東京ビッグサイト等の施設で行われる、展示会等の突発的なイベントにおいても、東京都内の店舗スタッフをヘルプとして派遣する等、サイプレス・ホールディングスグループとしての人員配置の効率化を行うことが可能となっております。 加えて、現場レベルでの徹底した店舗利益管理と従業員へのインセンティブ設計を行っていることが、効率的な店舗運営を可能にしております。「店長自らが経営者」との考えのもと、店長自らが店舗の損益計算書に基づき日々店舗利益の管理を行っております。その結果、タイムリーに店舗ごとの利益構造の改善活動を行うことが出来ております。また店舗利益をベースに従業員へのインセンティブが付与されるため、各従業員が店舗利益の向上に意欲的に取り組めるような仕組みが構築されております。 これらの効率的な店舗オペレーションの結果として、当連結会計年度においては、人件費率(注1)は31.5%と減少傾向にあります。 (注1) 人件費率=人件費÷売上収益 人件費=給与手当+役員報酬+賞与引当金繰入額+パート費+雑給 d ディベロッパーとの強固なリレーションを構築 サイプレス・ホールディングスグループでは、上述した「a 実績豊富な店舗開発力」に記載のとおり、これまで多種多様な店舗ブランドを開発しておりますが、当該開発力及び豊富なブランド数を活かして、商業施設のニーズに合わせた出店を店舗開発戦略として徹底しております。 上記戦略の徹底及び店舗運営実績等を踏まえ、サイプレス・ホールディングスグループはディベロッパーとの強固なリレーション構築が出来ていると考えており、好立地での出店依頼等、強固なリレーションを活かした出店活動を行うことが出来ております。 加えて、店舗開発力及び豊富なブランド数を活かして、同一の商業施設へ異なる業態を複数出店することが可能であり、これらの結果として継続的な店舗増加を実現出来ているものと考えております。 (図3) 同一施設への出店例(2025年8月末時点) 施設名店舗ブランドイオンモール豊川イオンモール土岐品川シーズンテラス有明ガーデン晴海トリトン、汐留シティーセンターイオンモール鹿児島/羽生/福岡/宮崎/大牟田/盛岡南、五所川原ELM (事業系統図)
有価証券報告書(2025年8月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 サイプレス・ホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイプレス・ホールディングスグループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 サイプレス・ホールディングスグループは、「食の喜びをすべての人へ、特別ではなく、毎日食べる食事に感動や喜びを提供出来る事を目指す」を企業理念として掲げております。すべての人に信頼され、その地域になくてはならない一番店を目指してまいります。 (2)経営環境外食産業市場規模推計の推移出典:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場規模の推移」 2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、外食市場は一時的に縮小したものの、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に位置づけられて以降は、行動制限の緩和等により国内需要やインバウンド需要が回復してきております。 同時に、外食市場ではお客様ニーズの多様化、テクノロジーの急速な進化等日々経営環境は変化しております。具体的には、実店舗に足を運ばずに商品等の購入が可能になる出前型アプリ等の出現や、大手飲食店チェーンが配膳ロボットを導入する等、技術革新によって従来の事業運営の形が変わっております。 一方、新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、コンビニエンスストアやスーパー等で弁当や惣菜を購入し、自宅へ持ち帰って食事を行う中食等の利用も増加傾向にあり競争が激化、さらに、物価高騰による消費者購買行動の変化、原材料価格の高騰、人手不足による店舗運営の圧迫等により、外食産業では厳しい経営環境が継続しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 国内外食市場は、人口減少による市場の鈍化はあるものの、政府による訪日外国人観光客のさらなる増加を目指したインバウンド戦略もあり、微増ながら右肩上がりをキープしております。このような市場環境の中、「築地食堂源ちゃん」を始めとした「お客様に求められるお店」「なくてはならないお店」の開発を進め、サイプレス・ホールディングスグループの運営するお店がお客様にとっての「食のインフラ」となり、持続的な成長を図るため、以下の戦略を進めてまいります。①新店開発の強化 サイプレス・ホールディングスグループの成長加速のため、社内の店舗開発体制を強化し、これまで基軸としておりました商業施設への出店に加え、路面店やロードサイドへの出店チャンネルの拡大を進めてまいります。 ②人財育成の強化 サイプレス・ホールディングスグループの戦略や持続的な成長を実現していくためには、人財を確保し活躍を推進することが重要だと考えております。人財資本への投資として、待遇面の向上やインセンティブ制度の拡充、外国人採用の強化に取り組み、多様な人材にとり、「働きやすい、働き甲斐のある職場」を実現出来る環境や制度を整えてまいります。 ③M&A サイプレス・ホールディングスグループの持続的な事業拡大のために、自立成長だけではなく、サイプレス・ホールディングスグループの事業基盤を活用したシナジー効果を生み出すことが出来るM&Aを積極的に検討してまいります。 ④フランチャイズの推進 サイプレス・ホールディングスグループの持続的な事業拡大のために、主要ブランドのフランチャイズ化に向けて検討してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 サイプレス・ホールディングスグループは、店舗出店等の投資効率性を示す指標としてROIC(投下資本利益率(Return On Investment Capital))を重視しており、またサイプレス・ホールディングスグループの成長性を判断する指標として売上収益及び売上収益成長の要素となる既存店売上高成長率、既存店客数成長率、既存店顧客単価成長率、新規出店数及び累計店舗数の推移、そして収益性を表す指標として、売上原価率、人件費率、地代家賃比率、EBITDA及びEBITDAマージンを重要な経営指標としております。以下は過年度におけるサイプレス・ホールディングスグループの重要経営指標の推移となります。 2024年8月期2025年8月期売上収益10,256,796千円11,288,362千円既存店売上高成長率(注1)111.6%106.3%既存店顧客数成長率(注1)106.3%105.2%既存店顧客単価成長率(注1)104.9%101.1%新規出店数7店舗9店舗累計店舗数119店舗126店舗売上原価率(注2)33.3%34.5%人件費率(注3)31.7%31.5%地代家賃比率(注4)11.2%10.6%ROIC(注5)24.1%33.3%EBITDA(注6)931,980千円1,032,255千円EBITDAマージン(注7)9.1%9.1% (注1) 既存店は、開店から18ヶ月以上経過した店舗と定義しております。 (注2) 売上原価率=売上原価÷売上収益 (注3) 人件費=給与手当+役員報酬+賞与引当金繰入額+パート費+雑給 人件費率=人件費÷売上収益 (注4) 地代家賃比率=地代家賃(日本会計基準)÷売上収益 (注5) ROICの算出方法は以下となります。ROIC=(営業利益-法人税等)÷(有利子負債+株主資本-のれん)(期首期末平均)のれんは株式会社丸の内キャピタルの資本参画に伴う組織再編により計上されたものであるため全額控除しております。 (注6) EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費(使用権資産の減価償却を除く)+減損損失 (注7) EBITDAマージン=EBITDA÷売上収益 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 サイプレス・ホールディングスグループでは、持続的な成長の実現と収益基盤強化のため、以下の課題について重点的に取り組んでまいります。① 既存店売上収益の維持向上 サイプレス・ホールディングスのブランドイメージ、商品の評価、収益性を維持するためには、日々品質の向上と、お客様を飽きさせない仕組みの構築が重要であると考えております。サイプレス・ホールディングスグループにおいては、「第二部 企業情報 3 事業の内容 b 幅広い顧客に受け入れられる高品質かつリーズナブルな商品提供を実現する体制」に記載のとおり、新鮮な魚を提供出来るように各市場からの直送で店舗に仕入れる体制、そして、その日の漁獲量等に応じた仕入商品の変更、当該仕入商品に応じた日替わり商品の提供を行う体制を整備しており、またグランドメニューの更新、季節ごとの限定商品の開発にも力を入れております。これらの取り組みを今後も継続していくことにより、お客様が常に満足のいく商品提供や、機会提供に努めてまいります。 ② 新規出店の継続 サイプレス・ホールディングスグループにおいては、主に自社開発ブランドを、東京23区内を中心に東北から九州にかけ計36ブランド、126店舗の直営店舗(2025年8月末時点)を展開しております。現在、サイプレス・ホールディングスの主力ブランドは「築地食堂源ちゃん」、「回転ずしABURI百貫」、「炭火焼鳥銀座惣菜店」となっており、今後においてはこれらの主力ブランドを筆頭に店舗展開を継続してまいりたいと考えております。また、全国の郊外型ショッピングセンターに出店するSC・郊外型の店舗、及び全国の都市部に出店する都市複合型の店舗展開を主に考えております。サイプレス・ホールディングスグループと既にお付き合いがあるディベロッパーが保有する総施設数は約850施設(注)であり、サイプレス・ホールディングスグループでは未だ総施設数の約5%のみの出店にとどまっております。今後においては、これら既存ディベロッパーに加えて、より広範な業者や関係者と接点を築いていくことで、より多くの物件情報の獲得を図り、新規出店数を増加させていきたいと考えております。(注)サイプレス・ホールディングスグループと取引のあるイオングループ、株式会社イズミ、住商アーバン開発株式会社、三菱地所グループ、NTT都市開発株式会社、株式会社東京ビッグサイト、株式会社福田屋百貨店、株式会社サンシャインシティが運営する施設のうち、SC/郊外型・都市複合型の施設数を2025年8月18日時点の各社HP・開示資料より集計。 ③ 優秀な人材の確保 サイプレス・ホールディングスグループにおいては、以下図のとおり正社員数、正社員入社人数、各役職保有者数も順調に推移をしている状況ですが、サイプレス・ホールディングスグループの経営戦略実現のためには、引き続き厳しい採用環境の中での他社との差別化、及び人材のリテンションを図る必要があると認識をしております。このため、サイプレス・ホールディングスグループにおいては、外国人材の採用推進等の採用戦略を強化するとともに、既存の従業員がサイプレス・ホールディングスグループで働くことに誇りを持ち、成長を実感出来る環境・制度を整備してまいります。 (単位:人) 2021/8期2022/8期2023/8期2024/8期2025/8期正社員入社人数789989123124正社員数315359359393411内、役職保有者数116135139147154 店長5868706871 料理長1717181615 主任4150516368 (注) 各役職の定義は以下のとおりです。・店長 :主に店舗運営や店舗損益にかかる業務全般について管理能力・問題改善能力などが独自に設けられた基準に達していると認められた場合に認定される役職・料理長:主に厨房内の業務について管理能力・問題改善能力などが独自に設けられた基準に達していると認められた場合に認定される役職・主任 :ホール・調理それぞれの業務に加え、管理能力・問題改善能力などが独自に設けられた基準に達していると認められた場合に認定される役職 また、上記戦略を支える土台として、下記課題に取り組んでまいります。 ④ 衛生・品質管理の強化 外食産業においては、食中毒事故や異物混入事故の発生、偽装表示の問題等により、食品の安全性担保に対する社会的な要請が強くなっております。サイプレス・ホールディングスグループにおいては、営業部門による毎月の臨店チェック、内部監査部門による年一回の監査、そして外部衛生管理業者による年一回の衛生検査を行っており、今後も法令改正等に対応しながら衛生・品質管理体制のさらなる強化を図ってまいります。 ⑤ 経営管理体制の強化 お客様に安定してサービスを提供し、業容の拡大を図るためには、経営管理体制の強化は重要な課題であると考えております。そのためサイプレス・ホールディングスでは、多様化するリスクを的確に把握し、事業規模に合わせて管理部門の体制強化を図る等、コーポレート・ガバナンスを充実させていくことで経営基盤を強化してまいります。 ⑥ 財務基盤の強化 サイプレス・ホールディングスグループはサイプレス・ホールディングスの連結子会社である㈱サイプレスへの資本参画のため金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、2025年8月末におけるネット有利子負債比率(注)は1.72倍であります。サイプレス・ホールディングスグループでは、金利上昇によるリスクを軽減するため、金銭消費貸借契約の変更によるスプレッドの引き下げなどの施策を講じております。なお、上記「(3) 中長期的な会社の経営戦略」で記載のとおり、サイプレス・ホールディングスグループは新規出店やM&Aを成長戦略と位置づけており、これらの資金調達について当面は負債を活用していく予定ですが、当該比率を注視しながら、企業経営の健全化に努めてまいります。(注)ネット有利子負債比率=(借入金-現預金)÷資本合計
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 サイプレス・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 リスクマネジメントの体制につきましては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 a 内部統制システムの整備状況 3.損失の危機の管理に関する規程その他の体制」に記載しております。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイプレス・ホールディングスグループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)経済情勢の変化に伴うリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループの店舗は日本国内に所在しているため、日本国内の景気変動や、消費税率引上げを含む政府の経済政策により、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。特に、雇用水準等の変化による消費者の可処分所得の減少、外食又はテイクアウトへの支出の減少、為替相場の変動(主に円安)による鮮魚類等の仕入コストの増加は、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 経済情勢の動向に関する情報収集につとめ、情勢変化に対応した商品・サービス開発に取り組んでいくことに加えて、サイプレス・ホールディングスグループでは、国内多数のサプライヤーと取引を維持することで、その時々においてより有利な取引条件を確保することで、仕入コストの大幅な上昇を抑制してまいります。 (2)感染症の流行に関するリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大(リスクの概要) 新型コロナウイルス感染症の流行により、行政の要請による休業や営業時間短縮など計画どおりの店舗運営が困難な状況となりました。また、感染者及び濃厚接触者の行動が制限されたため、店舗運営に不可欠な従業員を確保できない店舗が発生する等、サイプレス・ホールディングスグループの事業運営に大きな影響を生じさせました。 サイプレス・ホールディングスグループは、お客様・従業員の安全を最優先に感染症の予防対策を講じておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症の再流行、又は同様の感染症の流行等により、外出禁止、自粛による移動制限等を始めとした行政の対応策が講じられた場合は、計画どおりの店舗運営が困難となりサイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、政府、行政の方針に則り、お客様、従業員等の安全を最優先に、衛生管理の徹底、店舗の営業時間の短縮や店内客席ご利用の制限等、営業形態の見直しを図ってまいりました。今後も同様の感染症拡大が発生した際には、政府や自治体の方針や発表を注視し、行政が定める基準に応じた店舗運営を行う方針でありますが、行動制限等発令時にも売上を維持出来るよう、商品をご自宅にお届けするデリバリーサービス、レジを通さない注文を可能にするモバイルオーダー等をはじめ、サービスの開発にも取り組んでまいります。 (3)外食産業全体における競合に関するリスク発生可能性:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループは、ファミリーレストラン、ファストフード店等の飲食店、個人経営及び家族経営の飲食店といった同業他社に加え、テイクアウト店等とも競合関係にあります。 サイプレス・ホールディングスグループの事業における最も重要な競争要因は、品質、味及び価格であると考えておりますが、立地、利便性及びアクセスのしやすさ、メニューの幅、サイプレス・ホールディングスグループのブランド認知度といった他の要因も重要であると考えております。サイプレス・ホールディングスグループは、商品の品質及び味において競合他社との差別化を図ることに努めており、厳選した素材を調達し、新鮮で高品質な商品を提供することに努めております。価格に基づく競争は、飲食業界においては特に熾烈であり、サイプレス・ホールディングスグループは、商品の質及び品数の豊富さの確保にも重点を置きつつ、競合他社の価格に対抗することが求められる可能性があります。 さらに、日本の人口減少により、日本のレストラン及び飲食業界の全体的な規模の成長が鈍化する可能性があり、それにより競争が激化する可能性があります。これに加えて、飲食業界における店舗数の増加は、1店舗当たりの来店客数の減少につながる可能性があります。サイプレス・ホールディングスグループは、メニューの改善により、顧客に提供する価値を上げることが、競争力を維持するために重要であると考えておりますが、競争力を維持することができなかった場合、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 競争において優位に立つためには、マーケティングに経営資源を投入する必要があります。しかしながら、かかるマーケティング戦略は成功しない可能性があります。例えば、来店客数増加を目的とした新しい種類のメニューの導入や、季節限定、地域限定又は販促目的のキャンペーンは成功しない可能性があり、その場合、収益が減少する可能性があります。加えて、サイプレス・ホールディングスグループの競合他社の中には、サイプレス・ホールディングスグループに比べ、マーケティング及び広告宣伝活動により多くの資源を投入出来る企業が存在する可能性があります。また、レストラン及び飲食業界全体の統合又はサイプレス・ホールディングスグループの主要な競合他社がより大きなレストラン・チェーンに買収されることにより、かかる競合他社がサイプレス・ホールディングスグループよりも大きな購買力及びマーケティング力を得る可能性もあります。もしサイプレス・ホールディングスグループの競合他社がマーケティング及び広告宣伝活動への支出をサイプレス・ホールディングスグループに比べて増加させた場合、サイプレス・ホールディングスグループの来店客数の減少及び店舗当たり売上高の減少を招く可能性があり、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループでは、国内の多数のサプライヤーと取引を維持することによりその時々においてより有利な取引条件を確保することで、競合他社との優位性を築いております。また、その日の仕入食材に合わせた日替わりのメニューなど商品開発を積極的に行い、新鮮さを強みとした商品力の強化、フレキシブルな仕入による原価抑制等により差別化を図ってまいります。 (4)食品の衛生管理に関するリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループの基本メニューは、海産物をはじめとする各種食材によって構成されており、それらが適切に調達、保管、輸送、調理又は提供されなかった場合には、食の安全の問題が発生する可能性があります。食の安全は、サイプレス・ホールディングスグループの最重要事項と認識しております。 しかしながら、ノロウイルス、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌、その他要因による食中毒事故や、食品表示法違反等による製品回収が発生する可能性を完全に排除することは困難であります。サイプレス・ホールディングスグループが海産物等の原材料について第三者である供給業者に依存していることに伴い、サイプレス・ホールディングスグループがコントロールできない要因によって食中毒事故が発生するリスクもあり、その場合にはサイプレス・ホールディングスグループの多数の店舗が影響を受ける可能性があります。また、予防策に対する耐性を持つ新たなもしくは異なる系統の疾病又は潜伏期間の長い疾病が発生する可能性があり、これによって、原因を迅速に特定し、改善措置をとることが困難となる可能性があります。 さらに、サイプレス・ホールディングスグループ又は飲食業界全体の食の安全性(食中毒、異物混入又は汚染の事故を含みます。)や感染症の拡大に関連する報道、風評又は苦情(根拠の有無を問いません。)により、サイプレス・ホールディングスグループに対する信用に悪影響が及ぶ可能性があり、その場合、サイプレス・ホールディングスグループの評判並びに事業、財政状態及び経営成績が重大な悪影響を受ける可能性があります。 また、サイプレス・ホールディングスグループは食中毒事故を対象とする保険に加入しておりますが、サイプレス・ホールディングスグループの食品在庫のうち一部に汚染があった場合、汚染が確認されていない部分についても在庫を処分することが必要となる可能性があり、その結果、一時的に膨大なコストが発生する可能性があります。 加えて、サイプレス・ホールディングスグループは食品衛生法をはじめとする数多くの健康及び食の安全に関する法的規制に服しております。サイプレス・ホールディングスグループが健康又は食の安全に関する法規制を遵守しなかった場合には、店舗の営業許可の取消しや営業停止を含む行政処分、罰金その他制裁を受ける可能性があります。また、健康及び食の安全に関連する法律、規則又は規制の導入又は改定により、サイプレス・ホールディングスグループ全体の運営コストが増加する可能性があり、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、調達、保管、輸送、調理及び提供の全過程において、食品衛生法等の食の安全に関する適用法令を遵守し、食の安全に関連する事故のリスクを減少させるよう努めております。具体的には極力生の魚を使わずに、3D冷凍等の技術を用いて急速冷凍してから店舗に納品、提供しております。また、お客様のサイプレス・ホールディングスグループ商品に対する信頼を高めるため、商品がどこで製造され、どのように品質や安全性を確保しているかを監視する必要があると考え、最終加工国、主要原材料の主要原産国の情報を収集しております。 店舗においては、自主衛生チェック・店舗巡回指導の実施、HACCP制度に沿った衛生管理体制の整備、異物混入時のフロー体制の構築、店舗スタッフの月1回の検体提出(検便)、定期健康診断の実施等、衛生管理体制の強化を図ってまいります。(注) 3D冷凍とは、全方位からの冷気で急速冷凍を行うことを指します。 (5)食材等の調達困難・価格高騰に伴うリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループの事業の採算性を維持するためには、鮮魚類等の食材及び店舗用品の価格変化を正しく予測し、適切に対応することが重要となります。鮮魚類等の食材及び店舗用品の価格は、例えば、国内外のインフレーションの進行、天候不順・異常気象・自然災害の発生、新興国の継続的な成長による急激な需要の増加及び価格の高騰、物流上の障害、政府による輸入制限処置の発動、国際的な漁獲制限、取引先の倒産又は事故・災害による供給停止、食品衛生上の問題又は放射能汚染等による出荷制限・風評被害、為替の変動、増税等の影響を受けます。これら事象はサイプレス・ホールディングスグループがコントロールできず、予測の困難な要因により原材料等の調達不安や価格高騰が発生した場合には、売上原価率の上昇等により、サイプレス・ホールディングスグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、サイプレス・ホールディングスグループの使用する鮮魚、米その他の生鮮食材の価格が将来的に高騰し、サイプレス・ホールディングスグループがかかる価格の高騰を商品価格に転嫁することができない場合には、サイプレス・ホールディングスグループの営業利益は減少します。さらに、日本におけるインフレーション又は為替相場の変動により、生鮮食材の調達コストがさらに上昇する可能性があります。これらのコスト上昇を効果的に調整することができない場合には、売上及び顧客基盤に影響を与えない方法により調達業務の効率化又はコスト上昇分の価格転嫁を行うとしても、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループでは、国内多数のサプライヤーと取引を維持することで、その時々においてより有利な取引条件を確保、そしてサイプレス・ホールディングスが求める数量を安定的に調達出来る体制を整えることで、食材等の調達や価格高騰に伴うリスクが最小限となるように努めてまいります。 (6)新規出店計画に関するリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 小(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループは、中期経営計画のもと、着実な新規出店の継続を通じた成長を目指しております。サイプレス・ホールディングスグループは、店舗開発本部を主体とし、売上予測並びに店舗賃貸借及び立地の選択に係るシミュレーションを改善すること等により、店舗開発能力の向上に努めております。 サイプレス・ホールディングスグループの出店に要する初期コストは出店場所により異なり、想定される該当コストの回収に長期間を要する場合、また、出店余地の減少により出店計画どおりの出店が困難となる可能性があります。 また、サイプレス・ホールディングスグループの将来の店舗業績は、サイプレス・ホールディングスグループとしてどのような新規市場及び店舗立地を選定するか、サイプレス・ホールディングスグループの店舗のコンセプトがどの程度当該市場に受け入れられるか、といった様々な要因の影響を受けます。郊外エリア又は都市部に向けたサイプレス・ホールディングスグループの店舗のコンセプトは、サイプレス・ホールディングスグループのブランド認知度が低い地域の顧客に対しては十分に魅力的でない可能性があり、また、既存市場においてもサイプレス・ホールディングスグループの店舗のコンセプトの人気に陰りが生じる可能性があり、1店舗当たり売上高を維持できない可能性もあります。 加えて、入居施設指定工事の影響や、出店に必要な建築資材、機器が外部情勢の変化により入手困難及び施工担当者の確保が困難となる場合等の要因により、出店が遅延することで新規出店数を達成できない可能性があり、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、日々、市場分析能力の向上等により社内の店舗開発力を強化して計画どおりの出店を実現するとともに、出店にあたっては建築・設備コスト及びランニングコストを削減して新店の収益力を高めることで、収益悪化のリスク発現可能性の軽減を図っております。また業績を上げることでディベロッパーとの良好な関係を構築、維持することにより、新たな案件紹介につなげていき、さらなる出店拡大に努めてまいります。 (7)自然災害等の予期できない事象に関するリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループは、全国に店舗を展開しており、サイプレス・ホールディングスグループが事業を展開する地域において、大規模な地震や洪水、台風、感染症の大流行等の自然災害、又は大惨事、社会・政治的な事件もしくは動乱が発生した場合、原材料の調達の阻害、本社機能の停止、店舗の損壊、顧客の外食離れ等の悪影響をもたらし得ることから、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。上記自然災害等により影響を受ける地域では日常生活が打撃を受け、その結果、サイプレス・ホールディングスグループの店舗において機会損失が生じ、また、サイプレス・ホールディングスグループの本社、店舗及び設備を含む資産、又は材料が運搬される物流施設が損傷する可能性や、水道、電気、ガス等のライフラインの利用が制限され、サイプレス・ホールディングスグループの店舗運営が停止する可能性があります。さらに、サイプレス・ホールディングスグループの仕入先が同様の状況に陥り、その結果、サプライ・チェーンが寸断される可能性があります。また、感染症の流行も、顧客の外食傾向及びサイプレス・ホールディングスグループの従業員の労働能力の双方に悪影響を及ぼす可能性があります。サイプレス・ホールディングスグループの店舗運営コストには、固定費及び準固定費が含まれるため、上記要因による売上の減少は営業利益を減少させ、営業損失につながる可能性があります。また、サイプレス・ホールディングスグループが加入する災害保険で回復に要するコストをカバーできない可能性があり、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 災害時における従業員の出退勤や店舗の営業継続に関する判断基準の作成、従業員の安否確認・連絡網と避難場所の周知等により、お客様と従業員の安全を最優先とし、さらに、食材仕入れ先の分散化等、事業継続又は早急な事業再開につなげる体制作りを行ってまいります。 (8)人材の確保に関するリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 小(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループの事業運営においては、十分な人数の店長を確保することが重要であります。店長は、各店舗の従業員の勤務スケジュールの決定に加え、各店舗の鮮魚その他の生鮮食材及び店舗用品の必要量を判断する責任者となっており、その結果、販売コスト及び人件費に係る直接の管理を通じて店舗運営費を管理することが可能になっております。サイプレス・ホールディングスグループは、これらの職位を全うするために必要な技術及び経験を有する有能な人材の人数を十分に確保できない可能性があります。こうした有能な人材の確保は、採用市場における競合関係により、サイプレス・ホールディングスグループはより高額な給料を支払い、また、より充実した福利厚生を提供することが求められる可能性があります。サイプレス・ホールディングスが現時点で提示している雇用条件で有能な人材の採用及び継続雇用ができない場合は、離職者数ないし人件費の増加につながる可能性があり、また、サイプレス・ホールディングスグループのサービスの質を落とす可能性があり、これらはいずれもサイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、こうした場合は、計画した新規出店時期の遅延をもたらす可能性もあります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、評価制度やインセンティブ制度を充実させるとともに、労務管理を徹底することで、魅力的な職場環境の提供に努めております。また今後店舗オペレーションのDX化やプライベートブランド開発を通じた調理工程の簡略化等、業務の効率化を図ってまいります。 (9)インターネット等による風評被害に伴うリスク発生可能性:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループが保有する商標等の不正利用、商品への異物混入や苦情等、インターネット上での様々な書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員又は第三者が関与する不適切行為その他の事故によってもブランドイメージ及び社会的信用は損なわれる可能性があります。 風評被害は、違法、不公平又は一貫性のない従業員の行為の申立て、従業員の不満、病気、傷害、メディア報道又はインターネットもしくはSNSサイトへの不適切な書き込み、犯罪行為、データプライバシー侵害、内部統制の不備、又はサイプレス・ホールディングスグループの従業員もしくは同一もしくは類似の業界における他社の従業員が関与するスキャンダルによって発生する可能性があります。申立てや苦情が認められるか否かにかかわらず、サイプレス・ホールディングスグループの店舗、競合他社の店舗、外食市場又はより広範な日本の食品サービス業界に関する好意的ではない評判は、サイプレス・ホールディングスグループの全店舗に関する信用性に悪影響を及ぼす可能性があります。また、サイプレス・ホールディングスグループ又はその業界に関する風評(食の安全、食品に関する政府もしくは業界団体の調査結果、魚の乱獲に関する環境問題又はサイプレス・ホールディングスグループの店舗における業務上の問題に関するものを含みます。)は、サイプレス・ホールディングスグループの評判を毀損し、サイプレス・ホールディングスグループの集客及び売上に悪影響を及ぼし、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、危険な兆候の早期発見に努めると同時に不適切な投稿が確認された場合は、迅速かつ適切な対応を図ってまいります。 (10)訴訟その他の法的手続に伴うリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループには、通常の業務において発生する製造物責任、契約違反、人身被害並びに労働及び雇用等に関する請求に関し、顧客、賃貸人、納入・供給業者及び従業員を含む第三者からの訴訟のリスクが存在します。サイプレス・ホールディングスグループに対する請求が有効であるか否か、またサイプレス・ホールディングスグループが最終的に責任を負うこととされるか否かにかかわらず、かかる請求があった場合には防御に費用がかかる可能性があり、また、時間と費用がかかり、結果として、サイプレス・ホールディングスグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。かかる請求が、サイプレス・ホールディングスグループが加入する保険の対象とされていない場合又は保険の担保範囲を大きく超える判決があった場合には、サイプレス・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。これらの申立てから生じる風評もまた、サイプレス・ホールディングスグループの評判又は見通しに悪影響を及ぼし、サイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、商取引においては書面でのやりとりや契約書の締結により曖昧な点をなくして、訴訟等の発生の未然防止を図るとともに、利害関係者と十分な意思確認を行うことで、リスク発現可能性の軽減を図ってまいります。 (11)システム障害に伴うリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 小(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループでは、各店舗の売上高や勤怠情報、食材の発注等をシステム連携することで管理をしております。万が一、大災害、停電や機器の故障、コンピューターウィルス等の事態によりシステム障害が発生した場合には、食材調達、勤怠管理等店舗運営に支障をきたすことになりサイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、店舗運営に関する基幹システムは安定稼働及びセキュリティを重視し選定しております。また、システム外部業者の管理体制を確認するとともに、データのバックアップ体制を図っており、リスクの低減に努めております。システム障害が発生した場合には、臨機応変に状況に応じた店舗運営を行うことにより、営業の継続に努めてまいります。 (12)減損会計の適用に伴うリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大(リスクの概要) 新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、サイプレス・ホールディングスグループの業績に大きな影響を与え、多額の店舗資産の減損損失を計上しております。現時点で合理的と考えられる業績回復の想定に基づき店舗資産の評価を実施しておりますが、想定に大きな影響を与える事象が発生した場合には、新たな店舗資産の減損損失が発生し、サイプレス・ホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 サイプレス・ホールディングスグループでは2024年8月期より国際会計基準(IFRS)を適用しております。現在の日本の会計基準と異なり、IFRSではのれん計上額について定額償却は行わず、のれんの価値がないと判断した場合に減損処理をすることとなっております。後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 14.非金融資産の減損」に記載のとおり、足許では事業収益性が低下し減損処理を行うような状況にはありませんが、今後サイプレス・ホールディングスグループの経営計画が悪化した場合は、減損を認識することによりサイプレス・ホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループでは、減損の兆候である営業活動から生ずる損益が継続してマイナスであるサイプレス・ホールディングスグループの店舗及び子会社の運営を迅速に立て直し、投資額の回収を図っております。 また、月次で全店舗業績について取締役会にて検証しており、過年度実績又は利益計画と著しく乖離がある店舗については対応策を検討して、減損損失の発生防止に努めてまいります。 加えてサイプレス・ホールディングスグループにおいては、のれんの減損に係るリスクを低減するため、事業の収益力強化に努めており、中期経営計画に基づく成長戦略の取組みを通じ、営業収益の拡大に取り組んでまいります。なお、サイプレス・ホールディングスグループののれんは、2019年9月にサイプレス・ホールディングスが㈱サイプレスへ資本参画した際の企業結合取引により発生し、2025年8月期におけるのれん計上額は連結財政状態計算書上5,365,820千円となっております。 (13)多額の有利子負債及び財務制限条項への抵触に伴うリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループは、店舗の出店資金や運転資金、また、サイプレス・ホールディングスの連結子会社である㈱サイプレスへの資本参画のため金融機関を貸付人とする借入契約を締結し借入れを行っております。そのため、資金調達を機動的に実施出来るか否かはサイプレス・ホールディングスグループの事業に重要な影響を与える可能性があります。 また、サイプレス・ホールディングスグループが将来リファイナンスをすることが出来るかについては、金融市場及び資本市場並びにその時点のサイプレス・ホールディングスグループの財政状態より影響を受けます。サイプレス・ホールディングスグループが良い条件でリファイナンスすることが出来る保証はなく、そのことによりサイプレス・ホールディングスグループの財政状態及び事業運営は悪影響を受ける可能性があります。 サイプレス・ホールディングスグループの借入金の一部については、元本が円建ての変動金利となっているため、市場金利の変動の影響を受けます。金利政策に変更等があり、円金利が上がった場合には、サイプレス・ホールディングスグループの変動金利による借入に適用される金利は上昇し、当該借入にかかる金利の支払い額はヘッジがなされない限りにおいて増加します。なお借入金残高は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.借入金」に記載しております。 さらに、借入契約の一部には、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば同契約上の期限の利益を失うため、直ちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、サイプレス・ホールディングスグループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。サイプレス・ホールディングスグループは、利息等の返済原資は主に営業キャッシュ・フローによるものと考えており、サイプレス・ホールディングスグループがこれらの支払いを行うことが出来るか否かは、サイプレス・ホールディングスグループの将来の業績により左右されます。サイプレス・ホールディングスグループに十分な資金がない場合、サイプレス・ホールディングスグループは、既存の借入れの全部又は一部のリファイナンス、資産の売却又はさらなる金銭の借入れが必要となる可能性があります。サイプレス・ホールディングスグループは、これらの代案をサイプレス・ホールディングスグループが受入可能な条件によって行うことができず、又は全く行うことができない可能性があります。 なお、財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.借入金」に記載しております。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、利益の確保や運転資金の圧縮による自己資金の創出により有利子負債依存度の軽減を図るほか、金融政策動向のモニタリングの実施や資金調達先の多様化の推進、取引金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達リスクの低減を図ってまいります。 (14)新株予約権の行使による株式価値の希薄化に関するリスク発生可能性:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 小(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスは、サイプレス・ホールディングス及びサイプレス・ホールディングス子会社の役員及び従業員等に対しインセンティブ付与のため、新株予約権の発行及びストック・オプション制度を採用しております。 また、今後も優秀な人材を確保するために、ストック・オプション制度を活用していく可能性があり、現在付与している新株予約権に加えて、今後付与する新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は562,869株であり、発行済株式総数の4.4%に相当しております。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、既存株主の株式価値が著しく希薄化しないように、発行のタイミング等に関しては、適宜状況を見極めながら進めてまいります。 (15)経営陣人材に関するリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループの経営は、創業者でありサイプレス・ホールディングス代表取締役社長兼㈱サイプレス代表取締役会長の東稔哉をはじめとする経営陣に依存しております。当該経営陣がビジネス、経済、健康、家庭その他の理由からサイプレス・ホールディングスグループ事業から離脱する場合、サイプレス・ホールディングスグループは有能な代替的人材を迅速に確保することができないか、又は同水準のコストで確保できない可能性があり、これによりサイプレス・ホールディングスグループの事業は悪影響を受ける可能性があります。 (リスクへの対応) 現在、サイプレス・ホールディングスグループでは、経営の意思決定および業務執行が特定の経営人材に依存することのないよう、チームによる経営執行体制に構築を進めております。 当該リスクが顕在化する可能性や業績への影響については、現時点では認識しておりませんが、経営陣に不測の事態が発生した場合における意思決定プロセスへの影響を最小限に留めるため、行動指針や事前対応策を含め、コンティンジェンシープランを策定しております。また、指名・報酬委員会において、中長期の方針やサクセッションプランについても定期的に議論して、他の役員による職務の代行が可能な体制構築を推進してまいります。 (16)株主に関するリスク発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスグループは、㈱丸の内キャピタルが運営するファンドから、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、丸の内キャピタル第二号投資事業有限責任組合及びMarunouchi Global Fund II L.P.は、合わせてサイプレス・ホールディングス普通株式を19.5%保有しております。また、サイプレス・ホールディングス取締役である福﨑昇平及び奥見昌彦は当該ファンドを運営する㈱丸の内キャピタルから派遣されております。福﨑昇平及び奥見昌彦については引き続き社外役員として、ガバナンス強化、各知見等を活かした客観的な経営への助言等の役割を担う方針でありますが、株式の売却等による持分比率の低下等を勘案しながら、将来的には退任を想定しております。当該ファンドが保有する株式の将来的な売却時期や方法については未定であるものの、市場動向等を見ながら市場価格への影響を極力抑えた形で売却していく旨聴取しておりますが、今後の保有・処分方針によっては、サイプレス・ホールディングス株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、需給悪化によるサイプレス・ホールディングス株式の株価形成に与える影響を鑑みて、株式の将来的な処分時期や方法、タイミング等に関しては、㈱丸の内キャピタルと適宜状況を見極めながら交渉を進めてまいります。 (17)サイプレス・ホールディングス株式の流動性について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中(リスクの概要) サイプレス・ホールディングスの株主構成は、代表取締役社長及び代表取締役社長の資産管理会社により議決権の半数程度を所有されている状況であり、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において27.96%となっております。何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、サイプレス・ホールディングス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりサイプレス・ホールディングス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) サイプレス・ホールディングスグループは、上記株主への一部売出の要請、上場後における公募による成長資金の調達、ストックオプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、一層の流動性の向上を図ってまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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