プレステージ・インターナショナル(4290)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】プレステージ・インターナショナルグループは、プレステージ・インターナショナル、連結子会社36社、持分法適用関連会社2社により構成され、オートモーティブ事業、プロパティ事業、グローバル事業、カスタマー事業、金融保証事業、IT事業及びソーシャル事業を展開しております。セグメント別の区分は下記のとおりです。なお、プレステージ・インターナショナルは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 セグメント別区分会 社 名日本プレステージ・インターナショナル、株式会社プレステージ・コアソリューション、株式会社プレステージ・グローバルソリューション、株式会社プレステージ・ヒューマンソリューション、タイム・コマース株式会社、株式会社プレミアアシスト、株式会社プレミアアシスト・ネットワーク、株式会社プレミアライフ、株式会社イントラスト、株式会社プレミアIT&プロセスマネジメント、株式会社プレミア・クロスバリュー、株式会社プレミアロータス・ネットワーク、株式会社プレミア・エイド、株式会社プレミア・インシュアランスソリューションズ、株式会社PI・EISインシュアランステクノロジー、株式会社プレミア・ブライトコネクト、キャロルシステム株式会社、株式会社プライムアシスタンス、株式会社ファースト リビング アシスタンス米州・欧州PRESTIGE INTERNATIONAL USA INC.、PRESTIGE INTERNACIONAL DO BRASIL SERVICOS E CORRETORA DE SEGUROS LTDA.、Prestige International UK Ltd.、PRESTIGE INTERNACIONAL MÉXICO LTDAアジア・オセアニアPrestige International (S) Pte Ltd.、P.I. PHILIPPINES, INC.、JHD MED-AID INC.、JAPANESE HELP DESK INC.、PRESTIGE INTERNATIONAL CHINA CO., LTD.、PRESTIGE INTERNATIONAL (THAILAND) CO., LTD.、P.I.ASSISTANCE (THAILAND) CO., LTD.、Prestige International (HK) Co., Limited.、Prestige International (Taiwan) Co., Limited、PRESTIGE INTERNATIONAL AUSTRALIA PTY LTD、P.I.PRESTIGE INTERNATIONAL INDIA PRIVATE LIMITED、P.I. PRESTIGE INTERNATIONAL (CAMBODIA) CO., LTD.、P.I MYANMAR PTE LIMITED、PRESTIGE INTERNATIONAL (M) SDN. BHD.、PRESTIGE INTERNATIONAL VIETNAM Co.,Ltd、PI INSURANCE TECHNOLOGY SINGAPORE PTE. LTD. プレステージ・インターナショナルグループの事業は、損害保険会社、自動車会社、不動産管理会社、クレジットカード会社等を主要なクライアント企業とし、カスタマーコンタクト業務、アシスタンス業務、アフターサービスに関する業務、決済及び請求業務、損害調査業務、支払業務等のサービスを企画・提供するものであり、コンタクトセンターや関係会社をグローバルに展開しております。 プレステージ・インターナショナルグループの事業区分ごとの事業内容及び主要な関係会社名は以下のとおりです。 事業区分事業内容主要な関係会社名オートモーティブ[概要]損害保険会社、自動車会社(メーカー、販売会社)等を主なクライアント企業とし、エンドユーザー(被保険自動車の保有者、自動車購入者)に対してロードアシスタンスサービスや自動車延長保証等の幅広いサービス提供を行う。 [例]24時間年中無休のカスタマーコンタクトサービス、ディーラーサポート、自動車延長保証等、ロードアシスタンスサービスにおける手配システムの企画・開発・運用・保守等㈱プレステージ・コアソリューション㈱プレミアアシスト㈱プレミアアシスト・ネットワーク㈱プレミアロータス・ネットワーク㈱プレミア・エイド㈱プレミア・インシュアランスソリューションズ㈱プレミア・ブライトコネクト㈱プライムアシスタンス(注)1. ロードアシスタンスサービスは、①故障現場において30分程度で対処可能な緊急修理(バッテリーあがりの際にケーブルをつないでスタートさせるジャンピング、パンクタイヤの交換、車内に鍵を忘れたままの旋錠の開放等)、②現場修理が不可能な故障の場合におけるレッカー移動の手配、③故障が車両保有者の自宅から離れた場所で発生した場合における帰宅・宿泊・レンタカーの案内や手配、もしくは修理済み車両の託送手配等クライアント企業がお客様(被保険自動車の保有者、自動車購入者)に提供しているサービスであります。 事業区分事業内容主要な関係会社名プロパティ[概要]不動産管理会社や駐車場運営会社等を主なクライアント企業とし、マンション等の入居者や駐車場の利用者からの緊急要請に対応した24時間年中無休のアシスタンスサービスを提供する。また、ペットに関連したBPOサービス全般の開発・提供を行う。 [例]不動産会社向けアシスタンスサービス(水漏れ、電気設備、付帯設備の不具合の解決等)、駐車場管理会社向けアシスタンスサービス、住宅設備延長保証、カスタマーコンタクトサービス、ペット関連のアシスタンスサービス(相談・往診・搬送等のトータルケア)、手配システムの企画・開発・運用・保守等㈱プレステージ・コアソリューション㈱プレミアアシスト㈱ファースト リビング アシスタンスグローバル[概要]損害保険会社を主なクライアント企業とし、海外旅行保険の被保険者に対して、24時間日本語受付サービスやクレームエージェントサービスを提供する。そのノウハウ及びネットワークを活かし、日本人駐在員が多い事業会社をクライアント企業として、日本人駐在員の海外での傷害・病気に対処するヘルスケアプログラム(HCP)や現地法人向けメディカルサポートプログラム(MSP)、プレミアヘルスクリニック(プレステージ・インターナショナル直営クリニック)の運営を展開する。また、海外金融機関及び日系航空会社と提携し、米国において、主に日本人駐在員向けに現地通貨で決済できるクレジットカードを発行する。 [例]海外旅行保険の被保険者向けサービス(24時間日本語受付サービス、キャッシュレス・メディカルサービス等)、HCP、MSP、PREMIO CARDの発行及び運営等㈱プレステージ・グローバルソリューション㈱プレミアIT&プロセスマネジメント海外子会社19社(注)2. 24時間日本語受付サービスは、保険に加入したお客様(被保険者)からの電話等による傷害・疾病・事故等の受付、現地の医師・医療機関の紹介及び手配、保険契約の内容や保険金請求に関する照会、付添人・通訳の手配、警察への盗難届・事故証明書取付け等のサポート業務であります。 (注)3. クレームエージェントサービスは、海外旅行保険に加入したお客様(被保険者)の傷害・疾病・事故等に関する原因調査並びに損害等の査定、海外医療機関との医療費の減額交渉や折衝、医療費等(保険金)の立替払い、保険金請求に必要な書類及び証明書の取付け等を行うサポート業務であります。 4. ヘルスケアプログラムは、海外進出日系企業と国内で契約を結び、その日本人駐在員に対しサービスを提供いたします。(注)3にて構築した全世界の医療機関ネットワークを通して、赴任先における医療機関の紹介や健康保険組合に対する申請書類の翻訳・作成等の医療費精算サポートを行います。健康保険利用や受診時通訳サポート利用など、オーダーメイドでのサービス構築が可能となっております。 5. メディカルサポートプログラムは、プレステージ・インターナショナル海外子会社が日系企業の海外現地法人や日本人駐在員個人と直接契約を結び、医療費精算サポート等を行います。現地の医療情報などを海外子会社より発信することで、タイムリーな情報提供を行います。 6. プレミアヘルスクリニックは、海外現地総合病院の混雑や長い待ち時間などの課題に対し、軽い症状でも気軽に受診でき、透明性のある医療費で医療サービスを邦人向けに提供する海外子会社の直営クリニックであります。 事業区分事業内容主要な関係会社名カスタマー[概要]クレジットカード会社や通信販売会社、ポータルサイト運営会社、通信会社等を主なクライアント企業とし、CRMサービスを提供。また、損害保険会社等に対し、(被保険者からの緊急要請に対応して24時間年中無休の事故受付を提供する)事故受付業務や製品保証ビジネス等を行う。各種給付金のサポートセンターやDX推進サポート等、自治体に関連したビジネスも展開する。 [例]CRMサービス、事故受付、製品保証ビジネス、自治体向けビジネス、少額短期保険の事務受託業務、販売促進システムの開発及び提供、人材派遣・人材紹介サービス等㈱プレステージ・コアソリューション㈱プレステージ・グローバルソリューション㈱プレステージ・ヒューマンソリューションタイム・コマース㈱㈱プレミア・クロスバリュー金融保証[概要]不動産管理会社等をクライアント企業とし、家主に対して家賃滞納リスクを一定期間一定限度保証する家賃保証プログラムを行う。同スキームを応用した様々な金融保証サービスを展開する。 [例]家賃債務保証、医療費用保証、介護費用保証、養育費保証等㈱プレミアライフ㈱イントラストキャロルシステム㈱IT[概要]電話応対業務の高度化システムの提供やサプライチェーマネジメント(SCM)システム等の開発、グループ会社向けの業務システムの開発を行う。 [例]各事業の基幹システム・自動手配システム・査定システム等の開発・運用、SCMサービス、ビジネスプロセスのコンサルティング・開発・構築運用保守等タイム・コマース㈱㈱PI・EISインシュアランステクノロジーPI INSURANCE TECHNOLOGY SINGAPORE PTE. LTD.ソーシャル[概要]女子スポーツチーム「アランマーレ」、保育事業「オランジェリー」、及び地方創生に関連した社会貢献事業を行う。㈱プレステージ・インターナショナル㈱プレステージ・コアソリューション 2026年3月31日現在のプレステージ・インターナショナルグループの事業の系統図を示すと、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 プレステージ・インターナショナルグループは、「エンドユーザー(消費者)のお困りごとを解決する」という1986年の創業以来のコンセプトのもと、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業における日本発世界標準企業となることを目標としております。具体的には、クライアント企業のお客様(エンドユーザー)の声を直接聞き、適切なニーズを見つけ出すことによりクライアント企業へのロイヤリティを高める、独創的なサービスを創出することに努めており、クライアント企業より高い評価を得てまいりました。近年、プレステージ・インターナショナルグループを取り巻く環境は国内外においてめまぐるしく変化しております。このような環境に対して、プレステージ・インターナショナルグループは、「人」でしか問題を解決できないBPO事業に特化することにより、様々な高付加価値サービスを創出・提案し新市場の開拓に努めております。 これからも創業時から培ってきたホスピタリティ、経験と実績、そしてクライアント企業の目線でのサービス向上を担い、エンドユーザー(消費者)の感動・感謝を追求した付加価値サービスの提供を通して、BPO事業の世界標準企業を目指し、ステークホルダーと共に繁栄できる企業を目指します。 プレステージ・インターナショナルグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてプレステージ・インターナショナルグループが判断したものであります。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標プレステージ・インターナショナルグループは、2024年5月10日付けで、2025年3月期から2027年3月期までの3カ年の第8次中期経営計画「成長を繋ぐ~Origin/Next 50」を開示いたしました。2026年10月に迎える創業40周年をプレステージ・インターナショナルグループの「過去と未来の結節点」と位置付け、自分たちの「原点」「強み」「将来のビジョン」などを見つめ直す機会とし、これまで継続的に企業として成長してきたことを次の50年に繋げてまいります。 <全体戦略> 本計画においては、以下の3つの全体戦略を掲げており、最終年度である2027年3月期においても、引き続きこれらを中心に取り組んでまいります。 成長余力の創出徹底した受託業務(プロジェクト)別収支管理と低収益プロジェクトからの撤退を含む取捨選択、AI等を活用したDX推進による工数削減と生産性向上により、一人あたりの利益額を3年後に20%増とすることを目指しております。これまでに業務の選択と集中や委託料改定を着実に進めるとともに、2025年10月に新設したDX推進本部を中核として、CTI(高性能電話システム)へのAI機能の実装等によるオペレーションの効率化を一段と加速させております。 サービスプラットフォーム利用型収益モデルの開発従来のストック型ビジネスモデルを維持・拡大しつつ、人的資本に頼らないフロー型ビジネスモデルの開発に取り組んでおります。各事業セグメントを横断した次世代共通プラットフォームの開発に着手しており、これまでに蓄積されたデータやエージェンティックAIを活用した新たな収益モデルの創出を目指してまいります。 機動的な拠点展開機動的な拠点展開:大規模BPOセンターの新設や既存拠点の拡充、ロードアシストやホームアシストの駆けつけサービスの出動拠点拡大などの投資を継続しつつ、機動的にサテライト拠点を設置し、受託能力の拡大を進めております。2025年4月に開設した青森BPO三沢ブランチの運営を本格化させるとともに、2026年夏季には800席の受託能力を有する秋田BPO潟上キャンパス(仮称)の稼働開始を予定しております。 <2027年3月期の経営指標と進捗状況> 中期経営計画において目標とする経営指標、直近の実績及び2027年3月期の業績予想は、次のとおりであります。経営指標中期経営計画目標(2027年3月期)2026年3月期実績2027年3月期業績予想(注)売上高75,000百万円70,911百万円76,000百万円営業利益10,000百万円8,869百万円9,600百万円親会社株主に帰属する当期純利益6,500百万円5,920百万円5,920百万円ROE15%12.5%-配当性向60%以上55.4%59.2%総還元性向70%以上80.0%-(注)2027年3月期の業績予想は、2026年5月13日公表の「2026年3月期決算短信」に記載の数値であります。 総還元性向は、自己株式取得の実施状況等により変動いたします。 なお、当該中期経営計画は、以下のURLからご覧いただけます。 (プレステージ・インターナショナルウェブサイト)https://www.prestigein.com/IR/policy/plan.html (3)対処すべき課題(事業全般) プレステージ・インターナショナルグループを取り巻く経営環境は、引き続き多くの不確実性を抱えて推移しております。国内では、少子高齢化に伴う労働人口の減少が採用難と賃金上昇を招き、物価高と相まって企業経営の重い負担となっております。世界経済においても、米国の通商政策に起因するサプライチェーンの分断リスクが継続する一方、中東情勢の緊迫化を背景としたエネルギー価格の高騰が物流コストを押し上げております。主要各国のインフレ圧力は根強く、円安の進行も加わり、輸入コストの増加が国内企業の収益を圧迫している状況です。国内経済においては「賃金と物価の好循環」の兆しが見られるものの、2026年春闘における高水準の賃上げや原材料費高騰に伴う物価上昇圧力は依然として解消されておりません。加えて、生成AIをはじめとする技術革新が急速に進展しており、BPO事業においてもその活用が競争力を左右する重要なテーマとなっております。プレステージ・インターナショナルグループの主要なクライアント業界の状況は、以下のとおりであります。 (自動車業界)米国の関税政策や世界的な需要変動により生産・販売台数が減少に転じているほか、円安による海外調達コストの上昇も重なり、収益環境は厳しさを増しております。各自動車メーカー及び関連事業者においては抜本的なコスト削減が喫緊の課題となる一方、EV化や自動運転技術の進展、車両の予兆診断・コネクテッド技術を活用した新たなアフターサービスへの需要も急速に拡大しており、アフターサービスやロードサービスを含む周辺業務のアウトソーシングニーズが高まっております。 (損害保険業界)自然災害の頻発・激甚化が続くなか、自動車保険の収益性改善に向けた取り組みも進められております。一方で、損害査定をはじめとする専門業務を担う人材の高齢化と人手不足が深刻化しており、DXによる業務効率化やBPO活用への機運が一段と高まっております。 (不動産業界)建築資材や人件費の高騰を背景に分譲マンションの販売価格は上昇を続けており、購入者の負担増加に伴い、購入後の物件管理やアフターサポートの品質に対する関心も高まっております。こうしたなか、デベロッパーにとってカスタマーサポート体制の充実は差別化要素としての重要性を増しており、プレステージ・インターナショナルグループへのアウトソーシング需要の拡大に繋がっております。また賃貸市場においても、物価上昇による生活コストの増加を背景に家賃滞納リスクが高まり、オーナー及び管理会社における家賃保証ニーズが拡大しております。これに伴い、入居者審査・督促業務・保証関連オペレーションへの需要も増加しております。 (海外事業を展開する企業)各国のインフレや為替変動リスクの拡大、保護主義的通商政策の広がり等により、海外事業環境の不確実性は増しております。とりわけ現地インフレの進行は、駐在員の生活コスト及び現地スタッフの人件費を押し上げ、海外拠点の運営コストを増大させております。加えて、日中関係をめぐる政治的緊張の高まりは、中国に拠点を置く企業にとって事業継続上のリスク要因となっており、拠点の分散やサプライチェーンの再構築を検討する動きが広がっております。これらを背景に、海外拠点における危機管理体制の整備や多言語オペレーション支援へのニーズが一層高まっております。 このような環境下において、各企業はサプライチェーンの見直しやコスト削減等の事業体制再構築を進めており、コア業務を含めワンストップでアウトソースする機運はこれまで以上に高まっております。したがって、プレステージ・インターナショナルグループに対する潜在的な需要は引き続き高水準で推移するものと見込んでおります。一方、物価高騰や賃金上昇に伴う価格転嫁の動きは広がりつつあるものの、急速な価格転嫁はクライアント企業からの理解を得にくいケースも多く、委託料の引上げや業務の効率化・省力化にとどまらない対応が求められております。具体的には、AIを含むDXを活用した新たなビジネスモデルの創出やサービスの付加価値向上が不可欠であり、プレステージ・インターナショナルグループとしても、品質のさらなる向上に加え、デジタル技術への投資と開発体制の強化を通じて、既存事業の高度化と新たな価値創造の双方に取り組んでまいります。 (人員の採用と離職防止) 国内では人手不足が慢性化し深刻な社会問題となっているほか、社会全体における賃金水準の引き上げを受け、労務コストの増加が続いております。プレステージ・インターナショナルグループは、主力のオペレーション業務を地方のBPO拠点において展開していることから、首都圏と比較して安定的な人員採用を実現しておりますが、旺盛な需要に対してこれまで以上の人員体制の確保が求められております。加えて、プレステージ・インターナショナルグループのビジネスモデルは一般的な認知度が低く、この点も採用活動上の課題となっております。離職防止についても採用と並ぶ重点課題であると認識しており、以下の取り組みを推進しております。 ①採用活動においては、地方自治体と連携した学校訪問・企業説明会やハローワーク経由の募集に加え、SNS・Web・各種メディアを通じてターゲット層に直接アプローチし、プレステージ・インターナショナルグループの魅力訴求を強化しております。また、リファラル採用やジョブリターン制度等のアルムナイ採用も積極的に活用しております。2027年3月期においても、各拠点の特性や地域の採用環境に応じた施策を展開し、人員体制の一層の強化を図ってまいります。②従業員へのエンゲージメント調査を継続的に実施し、従業員の声を反映した働きやすい環境づくりに取り組んでおります。当連結会計年度に実施した第5回調査では、エンゲージメント向上プロジェクト発足から3年目を迎え、各拠点の取り組みが活性化した結果、指標であるeNPSスコアが同業平均を上回る水準に達しております。今後も、調査結果に基づく拠点別の改善施策の推進や社内コミュニケーションの活性化を通じて、従業員が働きがいを実感できる職場環境の整備に努めてまいります。あわせて、画一的な働き方から柔軟かつ多様な働き方への転換を可能とする人事制度の整備にも取り組んでおります。③当連結会計年度においては、持続可能な組織成長に向けた人事制度の抜本的改定に着手いたしました。事業規模の拡大に伴い、従業員一人ひとりが自らの役割と成長の道筋を明確に描ける制度の必要性が高まっていたことを踏まえ、全従業員を対象とした職務・役割定義書の導入により会社が期待する役割を明確化し、これと連動する納得感の高い評価制度への刷新を進めております。あわせて、役割と成果に応じた報酬体系の見直しを進めており、特定のポストに就かずとも専門性を高めることが正当に評価される仕組みの構築を目指しております。これらの制度改定は2026年7月より順次施行し、優秀な人材が長く活躍できる環境と、次世代リーダーの計画的な育成・輩出を実現してまいります。④福利厚生面では、所定休日の追加によるワークライフバランスの向上、従業員持株会の奨励金引き上げ、カフェテリアの改善等、従業員の資産形成と企業成長の連動を目指した施策を2026年4月より順次実施しております。⑤プレステージ・インターナショナルグループの海外子会社ネットワークを活用し、オフショア拠点におけるBPO運用を本格的に開始いたしました。当連結会計年度においては、ベトナム子会社にて日本語対応可能なオペレーターによるチャット対応を複数クライアント企業で展開し、電話対応からチャットへのチャネルシフトを推進しております。その結果、国内拠点の電話応答率が大幅に改善したほか、チャット対応における顧客満足度も高い水準を維持しております。また、国内拠点における研修プログラムを通じた品質教育の徹底により、国内と遜色のない対応品質と生産性を実現しております。2027年3月期においては、対応クライアント企業数のさらなる拡大と人員体制の増強を計画しており、国内の人手不足を補完する重要な戦力としてオフショアBPOの拡充を推進してまいります。あわせて、AIによる同時通訳を活用し海外から日本国内向けオペレーションを提供する等、外国人労働者の活用も積極的に進めてまいります。 (DX推進)プレステージ・インターナショナルグループにおけるDXは、単なるIT化やデジタル技術の導入にとどまらず、業務プロセスや組織文化・風土の根本的変革を通じて新たな価値を創造し、競争優位を確立することを目的としております。こうした認識のもと、2025年10月にDX推進本部を新設いたしました。本部長にはCEOが就任してトップダウンで全社DX戦略を推進し、本部長代理にはCFOが就任して投資判断や予算面からDX推進を支える体制を整えております。また、社内のIT関連部署及び各事業部門に配置されているIT関連担当者を一つの総合組織に集約し、全社横断で迅速かつ実効性のある取り組みを進めてまいります。プレステージ・インターナショナルグループのDX推進は、業務効率化やコスト削減にとどまらず、顧客体験の向上及び新たなデジタルビジネスの創出を通じた企業価値の向上を目的としております。具体的には、以下の取り組みを進めております。 ①これまで部門ごとに個別最適で運用されてきた既存システムを全社共通基盤として再構築し、データ活用基盤の整備とデータガバナンスの確立を進めてまいります。②顧客対応業務においては、CTI(高性能電話システム)にAI機能を実装させ、通話内容のリアルタイム要約、最適なFAQの自動生成、顧客感情分析によるアラート等、AIを活用したオペレーター支援を高度化し、省人化や業務効率の向上と品質の均一化を図ってまいります。③社内業務においては、コーディング支援、仕様書・報告書の作成、議事録作成、社内問い合わせ対応等のバックオフィス業務にAIを活用し、全社的な効率化を推進してまいります。④DX人材の不足が深刻な課題であることから、人事部門とDX推進部門が共同で「デジタル人材開発」を制度化し、デジタル人材育成プログラムを体系的に提供してまいります。専門人材の育成に加え、全従業員のデジタルリテラシー向上及び開発者育成を通じて、現場からの改善提案を活発化させるとともに、DXを全従業員が自分事として捉える組織文化の醸成に取り組んでまいります。⑤プレステージ・インターナショナルグループはBPO事業者として多くのクライアント企業の機密情報や個人情報をお預かりしており、情報セキュリティの確保は事業継続の根幹であると認識しております。近年、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃が高度化・巧妙化し、国内外の企業において深刻な被害が相次いでおります。こうした脅威に対し、ネットワークの監視体制やエンドポイントセキュリティの強化、データバックアップ体制の多重化、従業員へのセキュリティ教育の徹底等、技術面・運用面の双方から対策を講じております。また、万が一のインシデント発生時に備え、初動対応手順の整備や被害の最小化と早期復旧を図る体制を構築しております。今後もセキュリティ対策への継続的な投資を行い、クライアント企業からの信頼に応えてまいります。 これらの取り組みを通じて、コンタクトセンターの枠組みを超えたオンリーワンの付加価値を実現するとともに、持続可能な事業成長を支える基盤を構築してまいります。 (サービス品質の向上)プレステージ・インターナショナルグループは、クライアント企業の課題を解決するとともに、サービスをご利用いただくエンドユーザーの不便やお困りごとを解消することをコンセプトとしてグループ経営理念を掲げております。その実現を支える強みは、コンタクトセンター、フィールド、IT・DXの三位一体によるサービス提供にあります。各BPO拠点においては、応答品質のモニタリング、評価分析、改善活動、報奨制度、品質管理担当者のスキル向上等を通じて、品質向上に向けた体制の充実を図っております。当連結会計年度においては、ITサポートサービスにおけるメンバーシップ団体であるHDIの国際基準に基づき、プレステージ・インターナショナルグループより29名が最高評価である「クオリティ格付け(個人評価)」三つ星を獲得し、その内9名が満点評価を受けました。これは日々の品質向上活動の成果であり、今後も外部評価の活用を通じて品質の客観的検証と継続的改善に取り組んでまいります。あわせて、主要クライアント企業を対象とした満足度調査を実施した結果、営業及びオペレーションに関する評価は総じて高水準を維持しており、特に地方拠点展開によるBCP(事業継続計画)構築については調査開始以来継続して高い評価をいただいております。また、AIやチャット対応の導入をはじめとするDXの取り組みについても、業務効率化やコストパフォーマンス向上への貢献として高く評価されております。一方、単なる業務委託を超えた付加価値提供への期待が一層高まっていることも明らかとなり、これらの結果を踏まえ、サービスの総合的な品質向上と新たな価値創出に引き続き取り組んでまいります。このほか、品質管理の社内表彰式の開催やスキル認定に加え、全従業員を対象としたITパスポート資格取得推進プロジェクトを開始し、DXの共通言語となるデジタルリテラシーの底上げにも取り組んでおります。また、「人材」「オペレーションプロセス」「IT・DX等のテクノロジー」といった観点における外部評価機関からの評価を社内に取り入れ、継続的な成長に繋げる取り組みを推進しております。 (新たなBPO拠点の開設)プレステージ・インターナショナルグループは、これまで東北・北陸地方を中心にBPO拠点を展開してまいりました。今後も旺盛な需要に応えていくため、長期的には新たな大規模拠点の展開を進め、受託能力の拡大を図る必要があると認識しております。この方針のもと、2024年6月に岩手県一関市において500席規模の「岩手BPOフォートレス」を開設したほか、秋田県潟上市では800席規模の大規模拠点「秋田BPO潟上キャンパス(仮称)」を建設中であり、2026年夏季の開設を予定しております。「富山BPOタウン」においても、隣接地における新たなサテライト拠点の設置を検討しております。一方、資材高騰による建築費の上昇等を踏まえると、大規模拠点の設置には引き続き慎重な判断が求められる状況であるため、中規模のサテライト拠点を機動的に展開することで、プレステージ・インターナショナルグループに対するアウトソーシング需要に柔軟に対応してまいります。 (人材活用)プレステージ・インターナショナルグループは2018年に女性活躍推進プロジェクトを立ち上げ、現在はダイバーシティ推進プロジェクトとして運営しております。2026年度までに女性管理職比率50%の達成を目標に、人事制度や人材育成方法の見直しを通じて柔軟かつ多様な働き方を推進しております。この結果、当連結会計年度におけるプレステージ・インターナショナル従業員の女性管理職比率は42.7%(前年度45.2%)となりました。また、上場企業等を対象に実施する「企業の女性活躍度調査」の2026年版「女性が活躍する会社BEST100」(株式会社日経BPより公開)において総合ランキング43位に選出され、特に「管理職登用度」のカテゴリーで高い評価をいただいております。各BPO拠点では、キャリアパスに応じたスキル教育に加え、管理職登用後の従業員を対象とした思考力・リスクマネジメント力・モラルを養う継続的な育成プログラムを構築しており、次世代の幹部候補の輩出に繋げてまいります。あわせて、リスキリングとして公的資格・業界資格の取得促進、ITリテラシー向上を目的としたIT部門による社内研修とスキル認定も進めてまいります。ダイバーシティ推進の一環として、子の看護等休暇の対象範囲拡大、積立有給休暇の導入、不妊治療や婦人科検診等に利用可能なウェルネス休暇の新設等、従業員のライフスタイルに応じた休暇制度の拡充を検討しております。多様な人材が安心して働き続けられる環境を整備することにより、人材の定着と組織力の強化を図ってまいります。健康経営の取り組みとしては、従業員の健康状態の改善が生産性向上及び人材の確保・定着に繋がるとの考えのもと、定期健康診断の受診率向上、ストレスチェックに基づく職場環境の見直しと業務量調整、ウォーキングやヨガ等の運動イベント開催、健康運動に関する情報提供等を実施しております。また、女性や若年層が多い職場であることを踏まえ、女性特有の健康課題に着目し、全従業員向けのeラーニング実施等、未病対策の取り組みを強化しております。こうした取り組みが評価され、2022年から5年連続で「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されました。 (地域貢献)国内における地方都市の人口減少や地域活性化は、重要な社会課題であると認識しております。プレステージ・インターナショナルグループは、地域社会への貢献を重要な基本戦略として位置付け、地域活性化と女性活躍をビジネスの根幹に据えて事業を発展させてまいりました。働きやすい職場環境の構築に向けては、人材育成に関する各種取り組み・制度・研修機会の提供に加え、カフェテリアや企業内保育園といった施設整備も行っております。特に、企業内保育園の設置及び受入体制の拡大は、女性の労働参加において出産・育児による離職を防ぐ効果的な施策であります。プレステージ・インターナショナルグループの従業員のみならず、他社に勤務する地域住民にも開放することで、地域全体への間接的な就業環境整備及び子育て支援に寄与しており、今後もその拡大を進めてまいります。また、各BPO拠点では地域との繋がりを目的とした各種イベントを通じ、従業員による地域貢献活動を推進しております。地域の一員として貢献する実感はモチベーション向上に資するとともに、本業とは異なる活動に取り組むことで新たな刺激を受け、自らの特性や能力を再発見する機会にも繋がるものと考えております。このほか、地域活性化と女性が活躍できる場の拡充を目的として、秋田・富山のBPO拠点にて女子スポーツチーム「アランマーレ」を運営しております。山形県で活動してきた女子バレーボールチームについては、リーグのライセンス基準への対応を目的として、2026-27シーズンより活動拠点を秋田県へ移転いたします。長年にわたりチームを支えていただいた山形県酒田市につきましては、引き続きマザータウンと位置付け、公式戦の開催やアランマーレジュニアクラブ運営等を通じて地域との絆を大切にしてまいります。スポーツを通じた企業内保育園との交流等、地域に根差した活動を継続し、地域住民の皆様に感動をお届けできるよう取り組んでまいります。今後も、若い世代が安心して地元に戻れる環境と、女性が一層活躍できる場の整備を進めてまいります。 (内部統制全般) プレステージ・インターナショナルグループの従業員数は約6,000名規模に達しており、組織の隅々まで企業文化、法令順守、及び内部統制を浸透させることの重要性が一層高まっていると認識しております。また、中期経営計画のもとで「継続的・安定的な成長」を実現するため、責任と権限を明確化し、果断かつ迅速な意思決定と実行を徹底することが不可欠であると考えております。 こうした認識のもと、2025年4月に副社長をチーフガバナンスオフィサー(CGO)に任命し、グループ全体のガバナンス強化を統括する体制を整備いたしました。さらに、当連結会計年度においては「経営会議」を新設し、プレステージ・インターナショナル及びグループ各社の業務運営方針、リスクマネジメント、人材マネジメント、重要プロジェクトの進捗管理等を詳細に議論することで、経営上の意思決定を迅速かつ効果的に行う体制を構築しております。取締役会は、会社法に基づく重要な業務執行の決定及び取締役の監督に加え、時宜を得た経営課題についてより活発な議論を行う会議体と位置付け、経営会議との役割分担を通じてコーポレートガバナンス体制の一層の充実を図っております。また、経営会議の運営を通じて、構成員である役付執行役員(常務以上)が経営判断に直接関与する機会を増やすことで、次世代経営人材の育成にも繋げてまいります。 コロナ禍後、グローバル事業は回復・拡大基調にあり、これに伴い海外拠点の拡充を進めております。一方で、海外子会社は日本本社との地理的・心理的距離に起因しモニタリングが行き届きにくく、不正リスクが生じやすい傾向があると一般に指摘されております。そのため、国内で海外事業を管轄する子会社内に専任部署を設置してモニタリングを強化するとともに、本社を含めた定期的な会議の開催、情報共有、コミュニケーション機会の拡大、労務管理や現地法令・規制の把握等に努めております。さらに、2026年4月には海外ガバナンス担当の執行役員を配置し、海外子会社に対する統制体制を強化いたしました。加えて、内部監査体制を拡充して現地への往査頻度を高め、現地環境への理解と関係者との信頼関係を構築しながら、監査を通じて改善提案を行うことで、グループ全体のガバナンス強化に寄与してまいります。 プレステージ・インターナショナルグループは、2019年4月に持株会社体制へ移行し、経営責任と執行責任を明確化いたしました。2022年2月には、取締役会の諮問機関として「指名報酬委員会」を設置し、取締役及び監査役の指名・報酬に関する手続きの公正性・透明性・客観性の強化を図っております。指名報酬委員会においては、近い将来に見込まれる経営体制のサクセッションプランについて検討を進め、後継者育成の基本方針とスケジュールを策定しております。その一環として、当連結会計年度においても役付執行役員以上からのレポート提出と個別面談を実施し、後継候補者の評価・見極め・絞り込みを行ったほか、新たに幹部職に就任した人材についても面談を実施し、次世代の経営を担う人材の発掘と育成の裾野を広げております。今後もコーポレートガバナンス体制をより一層充実させ、継続的な成長を支える経営基盤を整えることにより、新たな価値創造への挑戦を推進してまいります。 以上の諸施策により経営資源を集中的に投下し、さらなる成長と株主価値の向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 以下において、プレステージ・インターナショナルグループ(プレステージ・インターナショナル、連結子会社36社、持分法適用関連会社2社)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から同様に開示しております。なお、プレステージ・インターナショナルグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末においてプレステージ・インターナショナルグループが判断したものであります。 (1)BPO事業の市場並びに業界の状況に係るリスク BPO市場の成長は、規制緩和等を背景としたアウトソーシング化の進展に大きく影響されることから、アウトソーシング化が進展しない場合は、プレステージ・インターナショナルグループの成長が鈍化する可能性があります。 日本及び海外においては、損害保険会社、自動車メーカー、クレジットカード会社等の大企業が自社グループのインハウス事業としてBPO業務を行っているケースが多いため、市場拡大が制約又は限定される可能性があります。また、クライアント企業において業界や業種ごとに共同でアウトソーシング会社を設立する場合、業界再編成やM&Aが進展する場合などにも、プレステージ・インターナショナルグループのような独立系BPO事業者にとって事業機会を喪失する可能性が想定されます。 プレステージ・インターナショナルグループはこれらのリスクに対して、クライアント企業との協業など新たなビジネスモデルの創出やIT投資による効率化等、独自性が高く訴求力のあるサービスを提供し続けることにより、クライアント企業の拡大及び契約更新に努めてまいります。その一環として、東北地方(秋田県5カ所、山形県2カ所、岩手県1カ所、青森県1カ所)、北陸地方(富山県1カ所、新潟県1カ所)にBPO拠点を開設しております。これはクライアント企業からの業務拡大要請や有事に備えたオペレーションの複数拠点化を求める声が多いことを鑑み実施された施策でありますが、競争の激化などマーケット環境が変化した場合や、先行投資による設備投資が回収できない等の事案が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)世界情勢等におけるリスク プレステージ・インターナショナルグループは、米国、英国、中国、シンガポール、タイ、豪州などに海外拠点を設置し、グローバルに事業活動を展開しております。 海外における事業展開には、以下のようないくつかのリスクが内在しております。万一、下記のような事象が発生しますと、クライアント企業の経営戦略や事業方針等に影響を与え、プレステージ・インターナショナルグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ・予期しない法律又は規制の変更、強化 ・不利な政治又は経済要因 ・税制又は税率の変更 ・テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等 (3)信用失墜や風評のリスク プレステージ・インターナショナルグループのクライアント企業は、損害保険会社、自動車メーカー、不動産管理会社など各業界における有力企業が多く、信用失墜や風評の影響を受けやすい傾向にあります。仮にクライアント企業に信用失墜や風評の問題が発生した場合、その影響はプレステージ・インターナショナルグループの業績に及ぶ可能性があります。また、プレステージ・インターナショナルグループのBPO業務に起因して重大なトラブルやクレームなどが発生した場合、クライアント企業との業務委託契約が解消される可能性があり、更に他のクライアント企業にまで契約解消の動きが波及する可能性もあります。 (4)為替リスク プレステージ・インターナショナルグループの海外売上高は、グローバル事業を中心に2025年3月期3,337百万円(連結売上高に占める割合5.2%)、2026年3月期3,674百万円(同5.2%)となっております。海外売上高の大部分は外貨建てであることから、為替相場の変動がプレステージ・インターナショナルグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)設備に係るリスク①情報ネットワークやシステムに係るリスク プレステージ・インターナショナルグループは、経営活動において機密データ及び人事・会計データ等の電子情報の処理に、第三者が管理するものを含む様々な情報技術ネットワーク・システムを活用しており、これらに係るサイバーリスクを重要な経営課題と認識しております。こうした認識のもと、高度化・巧妙化するサイバー攻撃の脅威に対し、ネットワーク監視やエンドポイントセキュリティの強化、データバックアップの多重化等の技術的対策に加え、インシデント発生時の早期復旧体制の構築や従業員教育等の組織的対策にも取り組んでおります。しかしながら、これらの情報技術ネットワーク・システムは、予期せぬ高度なサイバー攻撃のほか、アクセス権限を持つ者による不正・誤用、関係取引先のサービス停止、インフラ障害や天災等に加え、クラウドサービス事業者における障害・仕様変更やデータの越境移転に伴うリスク等により、被害・妨害を受け、又は停止する可能性があります。 万が一、データの破壊・改ざん・情報漏洩やシステム停止が生じた場合、事業継続に重大な支障を来すとともに、クライアント企業からの信用失墜や損害賠償請求等により、プレステージ・インターナショナルグループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。②AI利用によるリスク プレステージ・インターナショナルグループは、業務効率化及びサービス品質の向上を目的として、生成AIをはじめとするAI技術の業務利用を推進しております。一方で、AIの利用にあたっては、クライアント企業の機密情報・個人情報の適切な管理、AI出力の正確性・品質の確保、及びAIベンダーの利用規約変更やサービス終了等への対応を重要な課題と認識しております。こうした認識のもと、AI利用ガイドラインの策定・運用、社内教育の徹底、及びAI出力の品質検証プロセスの整備等を通じて、リスクの低減に努めております。 しかしながら、AIに起因するクライアント情報の意図せぬ漏洩やデータの削除、AI出力の誤りによる業務上の重大なエラー、又はAIベンダーのサービス停止等が生じた場合、業務遂行に支障が発生し、クライアント企業からの信用失墜や損害賠償請求等により、プレステージ・インターナショナルグループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③災害に係るリスク 台風・水害・大雪等の自然災害、火山噴火や疫病によるパンデミック等の不測の事態は、被害想定を超えた規模で発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、各BPO拠点や事業所の機能停止、設備の損壊、電力・水・ガス等の供給停止、公共交通機関や通信手段の停止など、プレステージ・インターナショナルグループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材マネジメントに係るリスク①プレステージ・インターナショナルグループの各コンタクトセンターでは、オペレーターなど人材の確保及び育成、業務量に応じた人員配置及びシフト編成、適正な労務管理に努めております。BPO業務の多様化・高度化・グローバル化が進むなか、こうした人材マネジメントの重要性はますます高まる状況にあります。プレステージ・インターナショナルグループが適切な人材マネジメントを行うことができなかった場合、業務品質や業務効率が低下するうえ、クライアント企業との業務委託契約が解消される可能性があります。②現在、国内では人手不足が慢性化しており、深刻な社会問題となっております。プレステージ・インターナショナルグループにおいては、主力のオペレーション業務を地方に設置した各BPO拠点で行っており、首都圏に比べると比較的安定した採用数を得られておりますが、採用活動が進まず、採用数が計画を大きく下回る場合やインフレ等により著しく賃金が上昇するなどの場合については、プレステージ・インターナショナルグループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (7)顧客情報漏洩のリスク プレステージ・インターナショナルグループは、クライアント企業との間で一定の秘密保持契約を取り交わし、膨大な量の顧客情報を扱っております。そのため、個人情報保護規程や情報セキュリティ管理規程を整備し、従業員に対する継続的なセキュリティ教育を徹底しております。ISOの認証を取得しているのは秋田BPOメインキャンパス等の主要拠点となりますが、認証未取得の比較的小規模なコンタクトセンターにおいても、それらの認証取得拠点と同等のセキュリティ基準に準じた運用を行っております。しかしながら、プレステージ・インターナショナルグループの従業員や関係者が顧客情報を何らかの方法により私的に流用、又は外部に漏洩した場合、クライアント企業との業務委託契約が解消される可能性や、クライアント企業又はエンドユーザーから損害賠償請求を受ける可能性があります。 (8)法規制等に係るリスク 現在、プレステージ・インターナショナルグループが関連する主要な業務において特定の許認可制度はないものの、今後、新たな自主規制が設けられたり、公的・準公的資格の取得が義務付けられたりする可能性があります。法規制等の動向については十分な注意を払っておりますが、プレステージ・インターナショナルグループの想定を超えた法的規制及び自主規制等が設けられた場合、プレステージ・インターナショナルグループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (9)訴訟・クレームに係るリスク 現在、プレステージ・インターナショナルグループが関連する主要な業務において訴訟・クレームは発生しておりません。今後、計画している事業展開において、プレステージ・インターナショナルグループの提供するサービスなどをめぐる訴訟やクレームなどが発生した場合、プレステージ・インターナショナルグループの事業活動及び財政状態並びに業績へ影響を及ぼす可能性があります。 (10)オートモーティブ事業におけるリスク①ロードサービスの収益構造 ロードサービスの業務受託料は、基本的に固定+変動の収支構造となっており、固定費部分の算出方法は主に以下の2つの方式に分類されます。なお、クライアント企業との契約は一定期間ごとに改定する内容となっております。(a)台数ワランティ方式 業務委託料を、クライアント企業の保険契約数(又は対象車両台数)×単価で決定する方式(b)単価ワランティ方式 業務委託料を、手配件数(想定手配件数)×単価で決定する方式 各種ロードサービスの提供件数すなわち当該費用は、行楽シーズンや年末年始など交通量が多くなる時期、大雨や降雪など天候が悪化する時期に増加する季節性があります。こうした季節的な要因に当部門の業績が左右されます。特に台風・大雪・地震など自然災害が例年以上に多く発生すると、故障や事故が大幅に増加し、一時的に業績が悪化する可能性があります。ただし、クライアント企業との契約内容により、想定を超えた当該費用については事後補填を行う付帯条項があり、業績の悪化を緩和できることがあります。 ②ロードサービスの品質 プレステージ・インターナショナルグループでは、各種ロードサービスを24時間年中無休で提供するため、関係会社(株式会社プレミアアシスト)をはじめ、全国各地の自動車整備会社やレッカー業者など、協力会社を含む全国ネットワークを整備しております。クライアント企業にとって、ロードサービスの品質はお客様満足度を左右する重要な要素であることから、プレステージ・インターナショナルグループでは協力会社と一体となって現場到着までの早さや接客態度などのレベルアップに取り組んでおります。しかし、こうしたプレステージ・インターナショナルグループの取り組みが十分であるとは限らず、協力会社との良好な関係を維持できなくなるなど何らかの理由によりロードサービスの品質が悪化した場合、クライアント企業との業務委託契約が解消される可能性があります。③保証業務 オートモーティブ事業において、保証業務として自動車延長保証・メンテナンスプログラムを提供しております。保証業務は、利用者から一定の料金を徴収することにより、定められた期間の特定の故障を保証するものであります。 プレステージ・インターナショナルグループでは、過去の実績などから適正な料金を算出すること、また、想定されるコストについては再保証を行うことなどの対応を行っております。 しかしながら、想定以上の故障が発生した場合、再保証料が上昇するなどの影響によりプレステージ・インターナショナルグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)プロパティ事業におけるリスク①不動産向けサービス(ホームアシスト)の収益構造 不動産向けサービス(ホームアシスト)の業務受託料は、基本的に固定+変動の収支構造となっており、固定費部分の算出方法は、クライアント企業の管理戸数(又は対象戸数)×単価となっております。なお、クライアント企業との契約は一定期間ごとに改定する内容となっております。 各種ホームアシストサービスの提供件数すなわち当該費用は、年末年始や夏季などに増加する季節性があります。こうした季節的な要因に当部門の業績が左右され、一時的に業績が悪化する可能性があります。ただし、クライアント企業との契約内容により、想定を超えた当該費用については事後補填を行う付帯条項があり、業績の悪化を緩和できることがあります。②不動産向けサービス(ホームアシスト)の品質 プレステージ・インターナショナルグループでは、各種ホームアシストサービスを24時間年中無休で提供するため、関係会社(株式会社プレミアアシスト)をはじめ、全国各地の水道修理業者、電気工事業者や鍵業者など、協力会社を含む全国ネットワークを整備しております。クライアント企業にとって、ホームアシストサービスの品質はお客様満足度を左右する重要な要素であることから、プレステージ・インターナショナルグループでは協力会社と一体となって現場到着までの早さや接客態度などのレベルアップに取り組んでおります。しかし、こうしたプレステージ・インターナショナルグループの取り組みが十分であるとは限らず、協力会社との良好な関係を維持できなくなるなど何らかの理由によりホームアシストサービスの品質が悪化した場合、クライアント企業との業務委託契約が解消される可能性があります。③保証業務 プロパティ事業において、住宅設備機器延長保証サービスを提供しております。本サービスにおいて、想定以上の故障が発生した場合、再保証料が上昇するなどの影響によりプレステージ・インターナショナルグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)グローバル事業におけるリスク①海外旅行保険のクレームエージェントサービスにおける有責無責の判断 海外旅行保険のクレームエージェントサービスでは、クライアント企業に代わって一定限度の医療費等(保険金)を保険約款に従ってプレステージ・インターナショナルグループ独自のノウハウにより有責無責の判断を行っておりますが、その判断が必ずしも適正であるとは限りません。クライアント企業による調査の結果、何らかの無責事由に該当した場合、プレステージ・インターナショナルグループは立て替えた医療費等を被保険者に請求いたしますが、当該債権を回収できない可能性があります。②保険金の立替払い 海外旅行保険のクレームエージェントサービス及び日本人駐在員向けヘルスケアプログラムにおいて、プレステージ・インターナショナルグループは医療費等(保険金)を現地通貨で立替払いしますが、その後、クライアント企業から保険金を受け取るまでの間に為替相場が大きく変動した場合、為替差損益が発生いたします。 ③日本人駐在員向けクレジットカード発行業務 米国における日本人駐在員向けクレジットカード“プレミオカード”等の発行については、プレステージ・インターナショナルグループ、現地金融機関及び日系航空会社との3社提携、現地金融機関に対する金融当局の許認可などが前提となっております。そのため、何らかの理由により3社提携の解消や取引条件の変更あるいは金融当局の許認可などが取り消された場合には、当部門の業績に影響が及び、事業継続が困難となる可能性もあります。 また、同カードの発行時における本人確認、与信審査、与信限度額の設定などは、プレステージ・インターナショナルグループ独自の基準及びノウハウにより実施しております。発生した延滞債権については、プレステージ・インターナショナルグループが現地金融機関との契約に基づいて買い取るとともに所要の貸倒引当金を計上し、カード会員本人に支払い要請を行います。このため、延滞債権が多額に発生した場合、当部門の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、カード決済時においては、代金を現地金融機関から加盟店に先に支払い、その後会員から代金を回収する仕組みとなっております。支払いのための資金調達には金利が発生しており、現地金融機関とプレステージ・インターナショナルグループの負担となっていることから、米ドル金利の上昇により金利コストが増加するリスクがあります。④海外拠点における内部統制 グローバル事業が拡大傾向にあり、それに併せて海外拠点の拡充などを行っております。一方で、海外子会社は地理的にも心理的にも日本の本社から距離があり、モニタリングが十分に効かず、不正などが起こりやすい体質であるとも一般的には言われております。そのため、本社に海外担当の専任部署を設置し、モニタリングの強化を行い、本社との定期的な会議の開催、情報共有や政策の整合性などコミュニケーション機会の拡大、労務管理など現地の法律や規制についての把握などに努めております。また、内部監査体制を拡充し現地への往査頻度を高め、現地の環境への理解と関係者との信頼関係を構築しながら、監査を通じて改善提案を行うことで、企業全体のガバナンス体制を強化する役割を果たしてまいります。 (13)金融保証事業におけるリスク①保証業務 金融保証事業において、家賃債務保証プログラムといった保証に関連する業務を提供しております。プレステージ・インターナショナルグループが提供する家賃債務保証プログラムは、保証委託者の債務不履行が発生した場合にプレステージ・インターナショナルが代位弁済を行うものであり、その性質上、代位弁済した立替債権の一部が未回収となる可能性があります。また、著しい経済環境の悪化等により、立替債権が増加し、貸倒引当金及び保証履行引当金が想定を超えて計上された場合には、プレステージ・インターナショナルグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②家賃債務保証プログラムの法令遵守 プレステージ・インターナショナルグループでは関係会社(株式会社イントラスト及び株式会社プレミアライフ)において家賃債務保証プログラムを提供しております。家賃保証業界に関しては、家賃滞納者に対して一部の業者が行き過ぎた転居対応を行う等の社会的な問題が生じており、業界における自主規制の制定や法的規制について検討が進められている状況であると認識しております。プレステージ・インターナショナルグループにおいては、法令遵守を徹底して事業を行う方針でありますが、法令違反等の社会的問題が生じた場合、事業の推進が困難となり、当部門の業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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