IPSホールディングス(4335)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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IPSホールディングス(4335)の株価チャート IPSホールディングス(4335)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

IPSホールディングスグループは、IPSホールディングス並びに連結子会社2社、非連結子会社1社、関連会社1社で構成されており、販売、物流、購買、会計等の基幹業務機能をコンピュータソフトウェアの機能上に統合するERP(Enterprise Resource Planning)用パッケージソフトウェアの導入及び保守を主たる業務としております。なお、その他の関係会社である有限会社ファウンテンは持株会社であり、IPSホールディングスグループと営業上の取引はありません。また、IPSホールディングスグループはERP導入関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。

  IPSホールディングスグループの事業内容は、次のとおりです。

 

(1)ERP導入事業

SAP ERPはドイツに本社をもつソフトウェア開発販売会社であるSAP SE社の代表的製品であり、ERPのためのパッケージソフトウェアです。日本の大手・準大手・中堅企業(年商100億円以上の企業)以上のERP市場においてSAPのシェアは圧倒的なものとなりました。その要因としては、顧客のビジネスがグローバルに広がったため、グローバルビジネスに対応できるパッケージが求められることが背景にありますが、新たな顧客ニーズに対応する為の製品やサービスの圧倒的な変革・成長がその本質であります。

IPSホールディングスグループはSAP SE社の日本法人であるSAPジャパン株式会社(以下、「SAP社」という)のパートナーとして、ERPの導入支援サービスを行っております。

SAP社の成長と共に、過去20年に渡ってSAP導入元請け企業は厳しい競争環境にさらされ、且つ峻別されて、現在は20社程度の代表的な企業が生き残っている状況です。IPSホールディングスもその代表的な一社であり、パートナーとして最上位クラスのプラチナパートナーに認定されています。

IPSホールディングスグループの特徴は以下のとおりです。

・IPSホールディングスは年商100億円~2,000億円の中堅及び準大手企業向けのSAP導入ビジネスをターゲットとして、その顧客規模の専業ベンダーとしてのノウハウを蓄積しています。特に年商100億円~1,000億円規模の顧客向けにはSAP社と共に市場を開発してきた実績があります。

・EasyOneテンプレートを確立・維持・成長

  過去20年以上に渡るSAPのノウハウ、お客様の業務に対する知見、導入方法論、独自開発のAddonプログラムのSAPサービスの総合的なライブラリー製品として確立しており、今なおSAPの新たなソリューションを組み込み、成長を続けています。

・SAP専業ベンダーとして、先進的なSAPソリューションに積極的に取り組み独自の製品やサービスを開発し、現状もパブリッククラウドに注力して取り組んでいます。

・顧客のグローバルなビジネス活動を支えるべくUnitedVARsに参画し、グローバル約70か国のSAPベンダーとアライアンスして顧客サポートを可能とする体制を築いています。

 

(2)保守その他事業

IPSホールディングスグループは、すでにSAP ERPを導入したIPSホールディングスのお客様に対し、SAP ERPの保守運用、IPSホールディングスグループが開発した周辺アプリケーションソフトウェアとインターフェイスの保守運用、導入済みのSAP ERPに一部改善機能を付与するプログラム開発等を目的として、総合的な保守業務を行っております。

SAP ERPを既に導入した事業会社はSAP社と直接保守契約を結ぶことにより、SAP社が常時行っている追加機能開発によるSAP ERPの新バージョンを得る権利を取得しておりますが、事業会社は既存バージョンからの更新を保守業者に委託するのが一般的となっており、IPSホールディングスグループはこのようなSAP ERPのバージョンアップサービスも保守業務の一環として提供しております。

IPSホールディングスグループは、お客様のシステム投資が成功するために、様々な業務改革を狙って構成された新しい業務運用やシステム操作の定着から始まり、より高度な管理会計やシステム利用技術を、段階的に学び・習得いただくサービスメニューを揃えております。お客様自らERPを運用する技術を学び、習得することで、より自律的なIT活用組織が築かれます。なお、IPSホールディングス開発グループは、このような保守運用サービスとともに上記のSAP ERP新バージョンの機能検証や、ERP導入事業の項目で示しましたSAP ERPにはない個々の企業に適した業務機能について調査研究することやIPSホールディングス独自の開発商品の研究開発も行っております。

 

事業の系統図は、以下のとおりであります。

 

 


有価証券報告書(2024年6月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 IPSホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、IPSホールディングスグループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 IPSホールディングスグループの経営方針は、

① SAP ERPの導入支援を通じてお客様の経営革新、ビジネス革新を支援すること。

② 導入品質、コスト、納期(以下QCDと呼ぶ)及び顧客に対する付加価値の醸成を顧客満足の4大要素と考えて、それらをより高次元に引き上げて提供すること。

③ 陳腐化した技術、付加価値の低いサービスを廉価に提供するのではなく、先進的な技術を背景に、IPSホールディングスにしか出来ないサービスを追求し提供することにより、高い収益性を得ること。

④ ビジネスにおいてお客様に上記のサービスを提供することと共に、新しい技術の習得や開発、従来の技術の研鑚、製品開発や標準化、教育等の研究開発が極めて重要であり、全社を挙げてこれらに取り組むこと。

 以上を基本方針としております。

 

 IPSホールディングスグループの経営理念は、

“お客様の驚きと満足、IPSホールディングス社員並びに株主の皆様の喜びを実現すること”であります。

 IPSホールディングスグループが提供する新しい技術やサービスによってお客様がビジネスにおいて新たな成果を得ることで、お客様に驚きや満足を感じて頂き、また、同時にそれらを達成することを通して、全社員が目標達成や自己の成長の喜びを感じ、結果として社員並びに株主の皆様と利益配分の喜びを共有することであります。

 これらを念頭に、創業以来SAP ERPを導入販売することを通して、お客様が市場環境において迫られている経営革新、ビジネス革新を情報システムの面から支援すること、その為に技術、品質、納期、コスト、利益を徹底して追求し、最大のサービスを顧客に提供することに邁進しております。

 

(2)目標とする経営指標

 IPSホールディングスグループは、着実な健全経営を主眼としており、経営指標としては売上高経常利益率、自己資本比率を重視しております。具体的な達成目標値は定めておりませんが、売上高経常利益率で15~20%、自己資本比率で70%を基準として運営しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 IPSホールディングスグループの基幹ビジネスであるSAPビジネスは現在堅調であります。お客様である企業においては、厳しさを増す市場環境や技術革新、働き方改革を背景に、今後より一層の生産性向上が求められます。従って、企業にとってERPは益々重要・不可欠な存在となり、SAP市場も中長期にわたり堅調に推移すると思われます。しかしながら、企業の競争環境の変化やIT技術の変化に応じて、企業のニーズはより高度かつ多様に変化していくことが想定されます。

 そこでIPSホールディングスグループは以下の二つの取り組みを推進しております。

① デリバリー体制及び製品開発体制の強化

  2023年度から140人体制へと体制増強を進めると共に組織改革を推進し、デリバリー体制の強化を図ると同時にサービスや製品の開発・改善を行う体制の強化を図ることで、QCDの一層の向上に努め、新たな技術への対応を進めます。

② 新しい技術の研究開発の推進

  RPAやAI、IoTは新たなビジネスチャンスを生み、今後10年が普及期となり、より大きな市場になると想定しています。そこでこれらの分野の研究開発に取り組み、利用技術やソリューションを開発し、実ビジネスを確立すると共に、上記SAPビジネスと連携することで相乗効果を狙ってまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)及び(3)に記載の経営の基本方針及び中長期的な会社の経営戦略を実行していくうえで、IPSホールディングスグループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

現在、国内顧客企業はITの面で二つの大きな潮流に吞み込まれています。それはパブリック・クラウドとデジタル・トランスフォーメンション(以下DX)です。これは個々の企業のニーズに関わらず、顧客のビジネスにおける市場やIT市場の大きな波であり、顧客企業はこの波を泳いで競争力に変えていくことが求められています。よって、我々は事業の継続と発展に向けて、これらの本質を受け止め、顧客企業を適切に導きサポートする技術を確立することが求められます。そこで、我々は以下の課題を解決していく必要があります。

 

① 社会基盤としてのERPパブリッククラウドへの対応
 SAPをはじめERPの提供は従来の顧客向けシステムから、パブリッククラウドとして皆が活用する社会基盤へ変化し始めています。よって、完全に個別企業向けシステムでは無く、社会基盤として提供されるシステムを使いこなす技術が顧客企業に求められ、それに応えることがIPSの使命です。具体的には、

(ア)Fit To Standardの為の導入方法論とサービスの開発
パブリック・クラウドサービスにおいては、従来のSAPと一線を画して、完全にSAPの標準機能に合わせた業務手順の変更が求められます。SAPに合わせて業務設計を行い業務手順を変更する、あるいはSAPに合わせる為に補完する業務手順の設計と実現が必要になります。よって、より顧客業務側に踏み込んだコンサルティングサービスの提供やソリューションが必要になり、その開発に取り組んで参ります。

(イ)開発環境の変化への追随
パブリッククラウドでは従来のSAPと全く異なる開発環境が提供され、そこでしか拡張開発と呼ばれる顧客業務に合わせ得た業務機能を実現するプログラムの開発が出来ません。その開発環境における開発技術の習得とそれに合わせた拡張開発プログラムの製品化に取り組んで参ります。

(ウ)顧客のIT活用技術の育成
パブリッククラウドの有効活用は”導入”の一時点だけでなく、継続して顧客に求められる課題です。従って、顧客の中にIT活用力を育成して確立する必要があります。ところが国内中堅・準大手企業では内部にIT人材をほとんど抱えてません。顧客企業内部におけるIT人材の育成と確立、これに向けてのサービスの開発と提供に取り組んで参ります。

② DXによる真の効率化の実現
 DX流行りの昨今ですが、新しい技術を適用した効率化やコストダウンの取組は良く見られますが、個別業務に対する取組がほとんどです。DXと呼ばれるに相応しい企業全体、経営そのものにインパクトがあるような取組は極わずかです。企業内部にはITを活用して企業変革・改革を実現することを推進する人材も方法論も無く、同様にそのようなサポートを行えるITコンサルティングファームもほとんどいないことが実態です。DXのみでなくERP導入効果を創出していく為にも、企業内部でITを活用した変革を推進することが不可欠です。そのような本質的な顧客価値の創出に向けて、サービスの開発に取組んでいく所存です。

③  人材開発育成
 IT市場は恒常的に人材難に喘いでいます。今や市場に人材を求めてもそこで需要を満たすことは困難であることがここ何年もの実態です。そこで、海外の人材を活用すると共に、改めて、新卒採用を中心に人材の育成に努め、企業に対する十分なロイヤリティーを獲得すべく従業員満足度を高めていくことで充実した体制を構築していくことを本筋として取組んで参ります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてIPSホールディングスグループが判断したものであります。

(1)SAP社との契約について

IPSホールディングスグループの主要な事業であるERP導入事業において、SAP社と「SAP Japan PartnerEdgeチャネル契約VAR」を締結しております。

今後、SAP社との契約において、何らかの理由で条項の変更または契約の解消がなされるなどの事情が発生した場合は、IPSホールディングスグループの業績に重大な影響を与える可能性があります。

なお、SAP社との契約は非独占的契約となっており、IPSホールディングスグループと同様の契約を締結している企業は他にも国内に存在しております。また、SAP ERPが国内市場に浸透していくにつれ、パートナー間の競争が厳しくなる可能性があります。

(2)SAP社製品への依存度について

IPSホールディングスグループの主要事業であるERP導入事業の2024年6月期の売上高に占める割合は75.3%となっており、同社製品に対する依存度が高くなっております。また、保守その他事業につきましてもSAP ERPに関連するものであり、同社への依存度は高くなっております。そのため、同社製品の市場競争力の動向や、同社の新製品開発に対するIPSホールディングスグループの対応力によっては、IPSホールディングスグループの業績に重大な影響を与える可能性があります。

(3)業績の変動要因について

一般企業にERPソフトの導入支援を請け負う場合、カットオーバー(完成納入)を納期どおり安定的に行う必要があります。IPSホールディングスグループの責任によりカットオーバーの時期が延びる場合は、業績に影響を与えます。

また、請負業としてカットオーバー後のIPSホールディングスグループ独自開発部分については瑕疵担保責任を負っていることから、瑕疵が重大な場合はIPSホールディングスグループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)人材の確保について

IPSホールディングスは、現在IPSホールディングスグループの主力事業であるERP導入事業を推進するうえでサービスの品質、開発力の双方から、優秀な技術者の養成、確保並びにIPSホールディングスへの定着が重要であると認識しております。今後IPSホールディングスの事業を拡大する上では、人材の質・量を確保することが不可欠であり、IPSホールディングスが必要とする優秀な技術者が確保できない場合には、IPSホールディングスの事業展開が制約される可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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