サイバーソリューションズ(436a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


サイバーソリューションズ(436a)の株価チャート サイバーソリューションズ(436a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

(1)サービス概要

 サイバーソリューションズは、デジタルコミュニケーション&サイバーセキュリティ事業の単一セグメントでありますが、サービスの特徴から、メールの無害化、脅威防御、情報漏洩対策などと関連するセキュリティ、リスクマネジメントの製品・サービスの企画・販売事業を行うセキュリティソリューション事業、及びビジネスコミュニケーション(メール・ビジネスチャット・グループウェア)に関連する製品・サービスの企画・販売事業を行うコミュニケーションソリューション事業の2つの事業に区分しております。

 

事業

各事業を構成するサービス内容

セキュリティ

ソリューション事業

メールセキュリティ「Cloud Mail SECURITYSUITE」、「MailGates」、「CyberMail-ST」、「Cybermail-CDR」、メッセージングアーカイブ「Enterprize Audit」といったメールセキュリティの製品・サービスの企画・販売

コミュニケーション

ソリューション事業

メールサービス「CyberMail」「CYBERMAILΣ」(注)、ビジネスチャット「CYBERCHAT」、セカンダリメール「EMERGENCYMAIL」、クラウドストレージサービス「SecureDrive」、クラウドグループウェアサービス「SecureBoard」、統合コラボレーションサービス「SecureCommunicationONE」(注)といったビジネスコミュニケーション製品・サービスの企画・販売

サイバーソリューションズサービス導入に向けた導入に向けた支援サービスの販売

 

(注)メールサービス、ビジネスチャット、メールセキュリティ等を統合してサービス提供している「CYBERMAIL Σ」及び「SecureCommunicationONE」については、サービスの比率に応じて、コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業に収益を配分しております。

 

(2)ビジネスモデルの特徴

 サイバーソリューションズのビジネスモデルの特徴としては、①ファブレス経営、②ハイブリッド経営、③No.3論理に基づく日本No.1戦略、の3つがあります。

 

①ファブレス経営

 サイバーソリューションズは、創業時より「ファブレス経営」(注1)を掲げ、製品・サービスの企画、開発、検証、販売、サポートの中で、製品開発(カスタマイズ開発は除く)を自社では行わず、提携する会社に委託する体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の提携会社に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。

 

②ハイブリッド経営

 コミュニケーションソリューション事業の対象となるメールサービス等の市場は、大きな成長は見込まれないものの、縮小傾向も見られない成熟した市場領域であり、開発人材の確保が困難であることから新規参入もなく、同業他社の撤退も進んでいることから、サイバーソリューションズは安定的な収益基盤および残存者利益を確保しております。一方、セキュリティソリューション事業の対象となるメールセキュリティやリスクマネジメント等の市場は、成長性の高い市場領域となっております。サイバーソリューションズは、これら2つの事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進することで、売上高の成長と収益性の確保の両立を図っております。

 

③No.3論理に基づく日本No.1戦略

 サイバーソリューションズは、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」(注2)を掲げ、サイバーソリューションズがターゲットとしているメールサービス等のコミュニケーションソリューション事業領域において、ニッチ戦略により業界トッププレイヤーとの直接的な競争を回避し、価格優位性の確保を図っております。具体的には、業界大手がクラウドサービス(注3)を中心としたサービス展開をしている中、サイバーソリューションズはクラウドサービスに加えてパッケージソフトウェアも提供しており、更には顧客の要望に応じた柔軟なカスタマイズにも対応可能な体制を整えております。また、業界大手がメール、チャット、Web会議、ストレージ等をオールインワンパッケージとして提供しているのに対し、サイバーソリューションズは分野ごとに最適な他社製品を選定し、組み合わせて提供することで差別化を図っております。このように、同業他社が行わないサービスを提供する戦略により、価格競争に陥らず、顧客がスイッチしづらい構造を確立し、継続的な取引関係を構築できているものと考えております。

 

 以上のビジネスモデルの特徴により、サイバーソリューションズの売上高は、月額利用料を主とするサブスクリプション形式(注4)が大半を占めております。また、主要な売上高であるクラウドサービスの実質解約率(注5)は0%以下、つまり解約金額を既存顧客へのクロスセルやアップセルによる売上高の増加が上回るネガティブチャーンの状況となっており、安定的なストックビジネスを実現しております。

 過去のクラウドサービス売上高の実質解約率の推移(注6)は以下となっております。

 

 

(注1)サイバーソリューションズでは、自社で製品・サービスの開発を行わない体制とすることをファブレス経営と称しております。サイバーソリューションズ主力製品については、製品の基本機能については開発会社が知的財産権を保有し、サイバーソリューションズが日本での販売にあたりライセンス料を支払っております。尚、サイバーソリューションズが企画・発注した機能は、サイバーソリューションズが知的財産権を保有しております。

(注2)「No.3論理に基づく日本No.1戦略」とは、世の中の多くの市場が成熟期を迎える頃には業界No.4以下は淘汰されていき、Top3に集約されていくというサイバーソリューションズの考察に基づいて、業界大手であるMicrosoftやGoogleがやらないことをやるというニッチ戦略によって競争を回避し、価格優位性を向上させることで国内コミュニケーションソリューション市場における業界No.3、日本企業としてはNo.1を目指すという方針を意味しております。

(注3)クラウドサービスとは、ユーザー自身が用意したハードウェア上でソフトウェアを利用する販売形態であるパッケージソフトウェアに対して、サイバーソリューションズがネットワーク経由でサービスとしてユーザーに提供する販売形態をいいます。

(注4)サイバーソリューションズでは、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。

(注5)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。

(注6)グラフ中にある四半期数値及び年度数値は、月次数値を平均化することで算定しております。

 

[事業系統図]

 サイバーソリューションズは、提携会社へ仕様書に基づいた開発委託しており、サイバーソリューションズで成果物に対する検証をした上で、エンドユーザーに向けて直販及び販売代理店経由でサービスを提供しております。

(注)直接販売及び販売代理店の割合は、2025年4月期における割合を記載しております。

 


有価証券届出書の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 サイバーソリューションズの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 サイバーソリューションズは、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念として掲げ、「従業員、顧客、株主にとって最高の会社を目指します」、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)の2つを経営目標に事業拡大を図っております。

 

(2)経営環境と中長期的な経営戦略

 セキュリティソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる国内のネットワークセキュリティビジネス市場全体の規模は、株式会社富士キメラ総研「2024 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」から2023年度は6,526億円と推計されております。このうち、サイバーソリューションズ事業のターゲットとなるメールフィルタリング、メール暗号化/誤送信対策ツール、メールアーカイブ、ウイルス監視サービス、ウイルス対策ツール、シングルサインオンといったメールセキュリティ関連の市場に絞ると1,075億円(2023年度)となっております。近年、国際情勢の変化などによって海外からのサイバー攻撃の高度化や頻度も高まる中、セキュリティに対する意識が高まっており、成長していくことが見込まれております。

 セキュリティソリューション事業においては、セキュリティ意識の高まりなどを踏まえて市場の拡大が見込まれており、メールセキュリティ機能の拡充などによりサービスを充実させることで成長を図っていく方針です。

 

 コミュニケーションソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる統合コミュニケーションサービスとグループウェアの市場規模の合計は、株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」によれば、2023年度は3,214万ID、5,585億円あると推計されております。

 コミュニケーションソリューション事業においては、情報漏洩対策、メール監査やセカンダリメール等同業他社の補完サービスの提供やサービスリプレイスに加え、クラウドストレージやグループウェア等、ユーザーからのニーズがある機能をパッケージ化した製品を低価格で中堅企業向けに提供することにより、新たな市場の開拓を進めていく方針です。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 サイバーソリューションズは、安定的な事業成長とともに収益率の向上をはかっていく為に、IFRSに基づく①売上高成長率、②税引前利益率、③実質解約率、④ストック売上比率を重要な経営指標としております。

 

①売上高成長率

 サイバーソリューションズは、メールセキュリティやリスクマネジメント等の成長性の高い市場領域を対象としたセキュリティソリューション事業と、成熟した市場領域において安定的な収益基盤と残存者利益を享受できるコミュニケーションソリューション事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進しております。その結果、サイバーソリューションズは継続的な売上高の成長を実現しており、2025年4月期は14%の売上高成長率となっております。今後も、事業環境に応じて最適な事業ポートフォリオを維持発展させていくために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付けております。また、クラウドサービス契約アカウント数についても参考指標として継続的に把握しております。

 

②税引前利益率

 サイバーソリューションズは、創業時より「ファブレス経営」を掲げ、自社で製品開発を行わない体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の開発元に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。その結果、サイバーソリューションズが重要指標として位置付けている税引前利益率は、2025年4月期において39%となっております。

 今後も、「ファブレス経営」により変動費比率を低水準で維持し、データセンターコストや人件費等の固定費の増加率を売上高成長率以下に抑えるなど、サイバーソリューションズがコントロール可能なコストの低減に努めていくために、税引前利益率を重要な経営指標として位置付けております。

 

③実質解約率

 サイバーソリューションズは、トッププレイヤーとの直接的な競争を回避するため、カスタマイズ対応などの柔軟性及び価格優位性を確保する「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を実践し、顧客がスイッチしづらい構造を構築してまいりました。その結果、2024年4月期及び2025年4月期において、解約金額を既存顧客に対するクロスセルやアップセルによる売上高増加が上回る状況となり、主要な売上高を占めるクラウドサービス売上高の実質解約率(注2)は、0%以下、すなわちネガティブチャーンとなっております。

 今後も、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」に従って柔軟性や価格優位性のさらなる向上に努めるとともに、クロスセルやアップセルの推進により安定的な顧客基盤の維持発展を図っていくために、実質解約率を重要な経営指標として位置付けております。

 

④ストック売上比率

 サイバーソリューションズは、売上高に占めるサブスクリプション形式の売上高(注3)の比率であるストック売上高比率が2025年4月期において95%と大半を占めており、実質解約率の低さと相まって、安定的なストックビジネスを形成しております。

 今後も、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現していくため、ストック売上比率を重要な経営指標として位置付けております。また、ARR(注4)についても参考指標として継続的に把握しております。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

①認知度の向上及び販売力の強化

 サイバーソリューションズは、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)といった目標を掲げており、更に新規顧客獲得、販売代理店網の拡充等を図り、売上高成長率を向上させていくためには、知名度の向上、販売力の強化が重要と認識しております。

 その対処として、活用事例の積極的な訴求、マーケティング等のイベント出展、Web広告などの販売促進などを強化していくことで認知度の向上を図ってまいります。

 

②クロスセル・アップセルの強化

 サイバーソリューションズは、売上高のストック性を更に高めていく為に、既存顧客に対するクロスセル・アップセルの強化が重要と認識しております。

 その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。

 

③新サービス提供に向けた事業連携及びM&Aの取り組み

 サイバーソリューションズは、メール及びメールセキュリティサービスを基盤とし、ユーザーの多様なニーズに対応するため、コミュニケーションソリューション事業においてグループウェアやセキュアドライブ等の新たなサービスを企画・提供していくことで、ターゲット市場の拡大と売上高の成長を実現してきております。今後も、ユーザーの要望に的確に応える新サービスの継続的な提供及び新サービスの拡販体制の構築が、サイバーソリューションズの持続的な成長および売上高のさらなる拡大において重要であると認識しております。

 このような認識のもと、サイバーソリューションズは他社との事業連携やM&Aを積極的に推進していく方針です。その一環として、2024年9月に株式会社TKCによる資本参加、2024年12月には株式会社日立システムズとの業務資本提携を実施しております。

 

④組織体制の強化

 上記の課題に対処していくためには、その土台となる組織体制を更に強化していくことが重要と認識しております。今後も、更に優秀な人材の確保に努めるとともに、生産性向上や組織活性化のための環境づくり、人材育成のための教育支援制度の拡充に、なお一層取り組んでまいります。

 

(注1)「日本オンリーワン」とは、サイバーソリューションズのビジネスモデルの特徴であるファブレス経営、ハイブリッド経営、ならびにNo.3論理に基づく日本No.1戦略を継続的に強化することにより、顧客満足度の向上を図り、日本国内において唯一無二の存在となることを目指すものであります。

(注2)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。

(注3)サイバーソリューションズでは、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。

(注4)Annual Recurring Revenue の省略表記で、年次経常収益のことをいいます。導入支援等の一過性の売上高を除いた決算月の売上高を12倍して算出した数値となっております。

有価証券届出書の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 サイバーソリューションズの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 サイバーソリューションズは、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念として掲げ、「従業員、顧客、株主にとって最高の会社を目指します」、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)の2つを経営目標に事業拡大を図っております。

 

(2)経営環境と中長期的な経営戦略

 セキュリティソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる国内のネットワークセキュリティビジネス市場全体の規模は、株式会社富士キメラ総研「2024 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」から2023年度は6,526億円と推計されております。このうち、サイバーソリューションズ事業のターゲットとなるメールフィルタリング、メール暗号化/誤送信対策ツール、メールアーカイブ、ウイルス監視サービス、ウイルス対策ツール、シングルサインオンといったメールセキュリティ関連の市場に絞ると1,075億円(2023年度)となっております。近年、国際情勢の変化などによって海外からのサイバー攻撃の高度化や頻度も高まる中、セキュリティに対する意識が高まっており、成長していくことが見込まれております。

 セキュリティソリューション事業においては、セキュリティ意識の高まりなどを踏まえて市場の拡大が見込まれており、メールセキュリティ機能の拡充などによりサービスを充実させることで成長を図っていく方針です。

 

 コミュニケーションソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる統合コミュニケーションサービスとグループウェアの市場規模の合計は、株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」によれば、2023年度は3,214万ID、5,585億円あると推計されております。

 コミュニケーションソリューション事業においては、情報漏洩対策、メール監査やセカンダリメール等同業他社の補完サービスの提供やサービスリプレイスに加え、クラウドストレージやグループウェア等、ユーザーからのニーズがある機能をパッケージ化した製品を低価格で中堅企業向けに提供することにより、新たな市場の開拓を進めていく方針です。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 サイバーソリューションズは、安定的な事業成長とともに収益率の向上をはかっていく為に、IFRSに基づく①売上高成長率、②税引前利益率、③実質解約率、④ストック売上比率を重要な経営指標としております。

 

①売上高成長率

 サイバーソリューションズは、メールセキュリティやリスクマネジメント等の成長性の高い市場領域を対象としたセキュリティソリューション事業と、成熟した市場領域において安定的な収益基盤と残存者利益を享受できるコミュニケーションソリューション事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進しております。その結果、サイバーソリューションズは継続的な売上高の成長を実現しており、2025年4月期は14%の売上高成長率となっております。今後も、事業環境に応じて最適な事業ポートフォリオを維持発展させていくために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付けております。また、クラウドサービス契約アカウント数についても参考指標として継続的に把握しております。

 

②税引前利益率

 サイバーソリューションズは、創業時より「ファブレス経営」を掲げ、自社で製品開発を行わない体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の開発元に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。その結果、サイバーソリューションズが重要指標として位置付けている税引前利益率は、2025年4月期において39%となっております。

 今後も、「ファブレス経営」により変動費比率を低水準で維持し、データセンターコストや人件費等の固定費の増加率を売上高成長率以下に抑えるなど、サイバーソリューションズがコントロール可能なコストの低減に努めていくために、税引前利益率を重要な経営指標として位置付けております。

 

③実質解約率

 サイバーソリューションズは、トッププレイヤーとの直接的な競争を回避するため、カスタマイズ対応などの柔軟性及び価格優位性を確保する「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を実践し、顧客がスイッチしづらい構造を構築してまいりました。その結果、2024年4月期及び2025年4月期において、解約金額を既存顧客に対するクロスセルやアップセルによる売上高増加が上回る状況となり、主要な売上高を占めるクラウドサービス売上高の実質解約率(注2)は、0%以下、すなわちネガティブチャーンとなっております。

 今後も、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」に従って柔軟性や価格優位性のさらなる向上に努めるとともに、クロスセルやアップセルの推進により安定的な顧客基盤の維持発展を図っていくために、実質解約率を重要な経営指標として位置付けております。

 

④ストック売上比率

 サイバーソリューションズは、売上高に占めるサブスクリプション形式の売上高(注3)の比率であるストック売上高比率が2025年4月期において95%と大半を占めており、実質解約率の低さと相まって、安定的なストックビジネスを形成しております。

 今後も、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現していくため、ストック売上比率を重要な経営指標として位置付けております。また、ARR(注4)についても参考指標として継続的に把握しております。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

①認知度の向上及び販売力の強化

 サイバーソリューションズは、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)といった目標を掲げており、更に新規顧客獲得、販売代理店網の拡充等を図り、売上高成長率を向上させていくためには、知名度の向上、販売力の強化が重要と認識しております。

 その対処として、活用事例の積極的な訴求、マーケティング等のイベント出展、Web広告などの販売促進などを強化していくことで認知度の向上を図ってまいります。

 

②クロスセル・アップセルの強化

 サイバーソリューションズは、売上高のストック性を更に高めていく為に、既存顧客に対するクロスセル・アップセルの強化が重要と認識しております。

 その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。

 

③新サービス提供に向けた事業連携及びM&Aの取り組み

 サイバーソリューションズは、メール及びメールセキュリティサービスを基盤とし、ユーザーの多様なニーズに対応するため、コミュニケーションソリューション事業においてグループウェアやセキュアドライブ等の新たなサービスを企画・提供していくことで、ターゲット市場の拡大と売上高の成長を実現してきております。今後も、ユーザーの要望に的確に応える新サービスの継続的な提供及び新サービスの拡販体制の構築が、サイバーソリューションズの持続的な成長および売上高のさらなる拡大において重要であると認識しております。

 このような認識のもと、サイバーソリューションズは他社との事業連携やM&Aを積極的に推進していく方針です。その一環として、2024年9月に株式会社TKCによる資本参加、2024年12月には株式会社日立システムズとの業務資本提携を実施しております。

 

④組織体制の強化

 上記の課題に対処していくためには、その土台となる組織体制を更に強化していくことが重要と認識しております。今後も、更に優秀な人材の確保に努めるとともに、生産性向上や組織活性化のための環境づくり、人材育成のための教育支援制度の拡充に、なお一層取り組んでまいります。

 

(注1)「日本オンリーワン」とは、サイバーソリューションズのビジネスモデルの特徴であるファブレス経営、ハイブリッド経営、ならびにNo.3論理に基づく日本No.1戦略を継続的に強化することにより、顧客満足度の向上を図り、日本国内において唯一無二の存在となることを目指すものであります。

(注2)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。

(注3)サイバーソリューションズでは、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。

(注4)Annual Recurring Revenue の省略表記で、年次経常収益のことをいいます。導入支援等の一過性の売上高を除いた決算月の売上高を12倍して算出した数値となっております。

有価証券届出書の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 サイバーソリューションズの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 サイバーソリューションズは、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念として掲げ、「従業員、顧客、株主にとって最高の会社を目指します」、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)の2つを経営目標に事業拡大を図っております。

 

(2)経営環境と中長期的な経営戦略

 セキュリティソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる国内のネットワークセキュリティビジネス市場全体の規模は、株式会社富士キメラ総研「2024 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」から2023年度は6,526億円と推計されております。このうち、サイバーソリューションズ事業のターゲットとなるメールフィルタリング、メール暗号化/誤送信対策ツール、メールアーカイブ、ウイルス監視サービス、ウイルス対策ツール、シングルサインオンといったメールセキュリティ関連の市場に絞ると1,075億円(2023年度)となっております。近年、国際情勢の変化などによって海外からのサイバー攻撃の高度化や頻度も高まる中、セキュリティに対する意識が高まっており、成長していくことが見込まれております。

 セキュリティソリューション事業においては、セキュリティ意識の高まりなどを踏まえて市場の拡大が見込まれており、メールセキュリティ機能の拡充などによりサービスを充実させることで成長を図っていく方針です。

 

 コミュニケーションソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる統合コミュニケーションサービスとグループウェアの市場規模の合計は、株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」によれば、2023年度は3,214万ID、5,585億円あると推計されております。

 コミュニケーションソリューション事業においては、情報漏洩対策、メール監査やセカンダリメール等同業他社の補完サービスの提供やサービスリプレイスに加え、クラウドストレージやグループウェア等、ユーザーからのニーズがある機能をパッケージ化した製品を低価格で中堅企業向けに提供することにより、新たな市場の開拓を進めていく方針です。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 サイバーソリューションズは、安定的な事業成長とともに収益率の向上をはかっていく為に、IFRSに基づく①売上高成長率、②税引前利益率、③実質解約率、④ストック売上比率を重要な経営指標としております。

 

①売上高成長率

 サイバーソリューションズは、メールセキュリティやリスクマネジメント等の成長性の高い市場領域を対象としたセキュリティソリューション事業と、成熟した市場領域において安定的な収益基盤と残存者利益を享受できるコミュニケーションソリューション事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進しております。その結果、サイバーソリューションズは継続的な売上高の成長を実現しており、2025年4月期は14%の売上高成長率となっております。今後も、事業環境に応じて最適な事業ポートフォリオを維持発展させていくために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付けております。また、クラウドサービス契約アカウント数についても参考指標として継続的に把握しております。

 

②税引前利益率

 サイバーソリューションズは、創業時より「ファブレス経営」を掲げ、自社で製品開発を行わない体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の開発元に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。その結果、サイバーソリューションズが重要指標として位置付けている税引前利益率は、2025年4月期において39%となっております。

 今後も、「ファブレス経営」により変動費比率を低水準で維持し、データセンターコストや人件費等の固定費の増加率を売上高成長率以下に抑えるなど、サイバーソリューションズがコントロール可能なコストの低減に努めていくために、税引前利益率を重要な経営指標として位置付けております。

 

③実質解約率

 サイバーソリューションズは、トッププレイヤーとの直接的な競争を回避するため、カスタマイズ対応などの柔軟性及び価格優位性を確保する「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を実践し、顧客がスイッチしづらい構造を構築してまいりました。その結果、2024年4月期及び2025年4月期において、解約金額を既存顧客に対するクロスセルやアップセルによる売上高増加が上回る状況となり、主要な売上高を占めるクラウドサービス売上高の実質解約率(注2)は、0%以下、すなわちネガティブチャーンとなっております。

 今後も、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」に従って柔軟性や価格優位性のさらなる向上に努めるとともに、クロスセルやアップセルの推進により安定的な顧客基盤の維持発展を図っていくために、実質解約率を重要な経営指標として位置付けております。

 

④ストック売上比率

 サイバーソリューションズは、売上高に占めるサブスクリプション形式の売上高(注3)の比率であるストック売上高比率が2025年4月期において95%と大半を占めており、実質解約率の低さと相まって、安定的なストックビジネスを形成しております。

 今後も、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現していくため、ストック売上比率を重要な経営指標として位置付けております。また、ARR(注4)についても参考指標として継続的に把握しております。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

①認知度の向上及び販売力の強化

 サイバーソリューションズは、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)といった目標を掲げており、更に新規顧客獲得、販売代理店網の拡充等を図り、売上高成長率を向上させていくためには、知名度の向上、販売力の強化が重要と認識しております。

 その対処として、活用事例の積極的な訴求、マーケティング等のイベント出展、Web広告などの販売促進などを強化していくことで認知度の向上を図ってまいります。

 

②クロスセル・アップセルの強化

 サイバーソリューションズは、売上高のストック性を更に高めていく為に、既存顧客に対するクロスセル・アップセルの強化が重要と認識しております。

 その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。

 

③新サービス提供に向けた事業連携及びM&Aの取り組み

 サイバーソリューションズは、メール及びメールセキュリティサービスを基盤とし、ユーザーの多様なニーズに対応するため、コミュニケーションソリューション事業においてグループウェアやセキュアドライブ等の新たなサービスを企画・提供していくことで、ターゲット市場の拡大と売上高の成長を実現してきております。今後も、ユーザーの要望に的確に応える新サービスの継続的な提供及び新サービスの拡販体制の構築が、サイバーソリューションズの持続的な成長および売上高のさらなる拡大において重要であると認識しております。

 このような認識のもと、サイバーソリューションズは他社との事業連携やM&Aを積極的に推進していく方針です。その一環として、2024年9月に株式会社TKCによる資本参加、2024年12月には株式会社日立システムズとの業務資本提携を実施しております。

 

④組織体制の強化

 上記の課題に対処していくためには、その土台となる組織体制を更に強化していくことが重要と認識しております。今後も、更に優秀な人材の確保に努めるとともに、生産性向上や組織活性化のための環境づくり、人材育成のための教育支援制度の拡充に、なお一層取り組んでまいります。

 

(注1)「日本オンリーワン」とは、サイバーソリューションズのビジネスモデルの特徴であるファブレス経営、ハイブリッド経営、ならびにNo.3論理に基づく日本No.1戦略を継続的に強化することにより、顧客満足度の向上を図り、日本国内において唯一無二の存在となることを目指すものであります。

(注2)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。

(注3)サイバーソリューションズでは、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。

(注4)Annual Recurring Revenue の省略表記で、年次経常収益のことをいいます。導入支援等の一過性の売上高を除いた決算月の売上高を12倍して算出した数値となっております。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

 サイバーソリューションズでは、「リスク・コンプライアンス規程」を定め、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、全社的なリスクマネジメントの体制を整備しております。また実際にリスクが発生した場合は、速やかに代表取締役社長への報告を行い、代表取締役社長の指示の下、当該リスクへの対応を行うこととしております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

 (1)事業環境に関するリスク

① 情報セキュリティ

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、インターネットを活用したサービスを提供しており、外部からのサイバー攻撃のリスクに常に晒されております。近年、サイバー攻撃はますます高度化・巧妙化しており、事業継続性やお客様からの信頼に重大な影響を及ぼすおそれのある深刻な脅威であると認識しております。

 2024年3月にお客様のID及びパスワードが盗用されたことを発端とする不正アクセスによる情報漏洩事案が発生しましたが、サイバーソリューションズの監視体制により早期に検知し、直ちに調査・対応を実施すると共に、該当顧客には個別に報告及び対応依頼を行いました。その結果、二次被害は発生しておらず、所定の手続に従い関係当局等への報告も速やかに行っております。

 この経験を踏まえ、サイバーソリューションズは情報セキュリティを経営上の最重要課題の一つと位置付け、組織的・技術的両面からセキュリティ対策の強化を継続的に推進しております。具体的には、24時間365日のシステム監視体制の強化、定期的な脆弱性診断や従業員へのセキュリティ教育の実施、外部専門機関との連携強化など、多層的な対策を講じております。

 今後も、最新の脅威動向を注視し、万が一の際にも迅速かつ適切に対応できる体制を整えることで、サイバーソリューションズサービスを安心してご利用いただけるよう努めてまいります。

 しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃により情報漏洩、改ざん等のセキュリティ事故が発生した場合には、サイバーソリューションズの信用低下や損害賠償責任の発生など、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。そのため、今後も情報セキュリティの継続的な強化と、万全のリスク管理に取り組んでまいります。

対応策

・ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)取得

・ISO27017(クラウドサービスセキュリティ)取得

・ISO27018(パブリッククラウドにおける個人情報保護)取得

・情報セキュリティ委員会の設置および認証維持のための継続的モニタリング

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

・セキュリティインシデント発生時の対応手順の事前策定

 

 なお、情報セキュリティにおいて、特に重要である「個人情報保護」、「サイバーセキュリティ」につきましては、下記のように個別に対応策を検討しております。

a.個人情報保護

・個人情報保護規程の制定

・個人情報へのアクセス権の限定付与および秘密保持契約の締結

b.サイバーセキュリティ

・システム構成管理およびセキュリティ対策機器の設置

・ソフトウェアアップデート前の脆弱性チェックの実施

・セキュリティ更新プログラムの速やかな適用

・定期的な脆弱性スキャンおよび新たな脅威への対応

・最大7世代のデータバックアップの実施による迅速な復旧への備え

・不正侵入検知システムおよびログ管理、不正プロセス監視の確立

 

 

② 製品の不具合(バグ)等

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 プログラムの不具合であるバグを無くすことは重要な課題ですが、ハードウェアや基本ソフトなどの環境との相性もあり、皆無にすることは一般的に難しいと考えられています。不具合の発生を抑えるよう下記の対応策を講じておりますが、それでもなおサイバーソリューションズが販売した製品に予期し得ない重大な不具合(バグ)が内在し、これが発生した場合、追加的に発生する対応作業、顧客への補償や機会損失等の発生、サイバーソリューションズや製品の信用力の低下により、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サービス利用規約、ソフトウェア利用許諾等での補償範囲の明確化

・リリース前にサイバーソリューションズにて事前試験の実施、ならびに自社システム環境にて一定期間ステージング(本番環境に近い環境での試験運用)を行うことによる不具合検知

・事前試験の結果、発見した不具合に対するプログラム修正を新機能に限らず、既存機能まで含めた不具合検知を全自動で実施

・テスト結果等を責任者が総合判断し、リリース可否を判定

・不具合発生時の対応手順の事前策定

 

③ システムトラブルによるサービスの中断

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズクラウドメッセージングサービスにおける品質保証制度(SLA)として、対象サービスに関し、お客様に「月間稼働率99.9%」(注1)を保証しており、万が一実績値がそれを下回った場合にはサイバーソリューションズ品質保証制度に従い補償を行います。

 「月間稼働率99.9%」以上を保つための監視と迅速な対応を実施しておりますが、人為的なミスや設備・システム上の問題(自然災害など予測困難な事情に起因するものも含みます)、第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどに起因して各種サービスを継続的に提供できなくなること、または各種サービスの品質が低下することなどの重大なトラブルが発生することにより、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注1)月間稼働率とは、「各月の合計分数」から、「合計ダウンタイム(注2)分数」を減算し、「各月の合計分数」で割った数値でございます。

(注2)ダウンタイムとは、サイバーソリューションズ監視システムにてSimple Mail Transfer Protocol(注3)を利用したメール送信およびHyperText Transfer Protocol(注4)・HyperText Transfer Protocol Secure(注5)を利用したWEBアクセスを監視し、10分以上連続して停止を検知した時間をダウンタイムとみなします。(10分未満の断続的な停止は、ダウンタイムとして計測いたしません。)

(注3)Simple Mail Transfer Protocolとは、電子メールを送信するための通信プロトコル(手順や規約)です。

(注4)HyperText Transfer Protocolとは、Webページなどの情報をやり取りするための通信プロトコルです。

(注5)HyperText Transfer Protocol Secureとは、Webページなどの情報を安全にやり取りするための通信プロトコルです。

対応策

・監視システムによる稼働状況の継続的な監視と迅速な対応

・システムの冗長化(予備の装置や構成の準備)

・重要なデータやシステム設定を定期的にバックアップし、遠隔地に位置する複数のデータセンターに保管

・品質保証制度(SLA)による品質保証と保証範囲の設定

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

 

 

④ 特定の取引先への依存

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは「ファブレス経営」を採用し、製品・サービスの企画、検証、販売、サポートは自社で行い、製品開発(カスタマイズ開発は除く)は提携する会社に委託する事業モデルを特徴としております。また、この戦略に基づきサイバーソリューションズが提供する大部分のサービスにつきましては、台湾のOpenfind Information Technology,Inc.(以下「OF社」という。)から日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与を受けて事業展開を行っており、2025年4月期におけるサイバーソリューションズのロイヤリティ費用全体に対するOF社へのロイヤリティの比率は80.2%となっております。

 サイバーソリューションズは、当該サービスの持続的な提供を確保するため、下記対応策により同社との契約終了によるリスク低減を図っております。しかしながら、万が一、同社との契約が終了した場合には、当該サービスに関する既存契約については引き続きサービスの提供が可能であるものの、新規契約に対するサービスの提供が不可能となり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

 また、ライセンス料率を変更する必要がある場合には、毎年の会議において変更を協議することができる旨が契約で定められており、ライセンス料率が上昇した場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・下記事項に関する同社との契約締結

(契約期間:2022年12月12日から2027年12月11日まで 5年毎の自動更新)

 a.サイバーソリューションズへの日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与

 b.契約終了要件(注1)の限定

 c.サイバーソリューションズ独自カスタマイズ部分に関する知的財産権の確保

 d.契約終了後もライセンス料支払いによる既存顧客へのサービス提供継続

・人的、資本的関係性による協力関係強化

 a.同社との役員相互派遣や、同社社員出向受入れによるコミュニケーション円滑化

 b.同社によるサイバーソリューションズ株式(4.8%)の政策保有

 

(注1)契約終了要件

1.OF社及びサイバーソリューションズは、相手方に以下の各号のいずれかに該当する事由が生じた場合には、何らの催告なしに直ちに本契約の全部又は一部を終了させることができる。

(1)本契約に違反し、相当期間を定めてなした催告後も当該違反が是正されない場合

(2)支払いの停止若しくは仮差押え、差押え、競売、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算開始の申立てがあった場合

(3)手形交換所の取引停止処分を受けた場合

(4)公租公課の滞納処分を受けた場合

(5)その他前各号に準ずる様な本契約を継続しがたい重大な事由が発生した場合

2.サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標(注3)を達成できない場合、両当事者は本契約を終了することができる。ただし、サイバーソリューションズが当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払う場合はこの限りではなく、サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払わない場合に限り、両当事者は本契約を終了することができる。

3.OF社又はサイバーソリューションズは、前2項に基づき相手方より本契約の全部又は一部が終了された場合には、相手方に対し負担する一切の金銭債務につき当然に期限の利益を喪失し、直ちに弁済しなければならない。

 

(注2)上記の契約終了要件について、契約開始時より該当した事例はなく、現時点においても要件に該当するような事例も発生しておらず、発生する見込みもありません。

 

(注3)本年(2025年1月から2025年12月)についても、OF社とサイバーソリューションズで協議の上、業績目標を定めており、販売権付与の対価は前年の支払実績の109%となっております。なお、翌年の業績目標について何らかの理由で会議を実施できない、または当事者間で合意ができない場合には、年間業績目標は前年の業績目標と同一の値とすることが定められております。

 

 

 

⑤ 新サービス展開の不確実性

発生可能性:中

発生可能性のある時期:中期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、強固な財務基盤を基礎として、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。この安定した財務基盤を活かし、将来的な売上拡大に向け、サイバーソリューションズの技術や製品を活用した新サービスの開発に積極的に取り組んでおります。

 しかしながら、新サービス展開にあたって、サービスに関する品質や機能が当初の想定に達しておらずリリースできない場合や、製品開発やシステム構築への対応が人員不足等により計画通り進捗せず収益化が遅れる場合、新サービスの拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・市場調査により顧客ニーズを把握し、既存顧客の追加需要や、競合他社との比較による差別化ポイントの明確化

・新サービスの導入規模や販売代理店経由の売上をシナリオ別に試算し売上計画に反映

・顧客セグメントを明確化し、最適なマーケティング戦略の立案

・顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善・機能追加への即時改善

・売上高連動型の設定による開発会社への対価設定

・新サービスに必要なスキルセットを定義し、人材の確保やトレーニング計画の立案

・既存事業の収益力強化を通じた財務基盤の盤石化

 

 

⑥ 契約件数急増に伴うカスタマーサポート体制

発生可能性:低

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズメールサービスおよびメールセキュリティサービスの契約件数が増加していることにより、サイバーソリューションズサービスに関するサポート業務の対応工数が増加しております。サイバーソリューションズはサポート体制の強化を図ることが顧客満足度向上のために重要であると認識しており、対応を進めておりますが、契約件数急増によるサポート業務への対応遅延が生じた場合には、顧客満足度が低下し、解約に繋がることでサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・新卒社員早期即戦力化プログラムの実行

・対応遅延案件に対する経営会議での報告及び改善検討

・AIによる顧客対応を導入し、顧客の自己解決率向上による問い合わせ件数の削減および対応工数の低減

・AIによる社内対応者支援ツールを活用し、問い合わせ内容の要約、類似ケースの参照、回答作成支援等による対応精度の向上と対応工数の低減

 

 (2)事業環境の変化に関するリスク

① 特定製品への依存、及び業界における技術変化等

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの主力製品であるクラウドメールサービス「CYBER MAILΣ」(注)は、2025年4月期において、サイバーソリューションズの売上高の過半を占めております。

 メールは依然として多くの人々に利用され、特に企業活動において不可欠な通信手段となっておりますが、サイバーソリューションズが展開する事業における技術の進歩及び著しい変化によるサービスの陳腐化、競争力の低下、技術革新への対応の遅れが生じた場合には、新規契約の伸び悩みや解約の増加が生じる可能性があり、ひいてはサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注)メールサービス、メールセキュリティ等を統合してサービス提供している「CYBERMAIL Σ」については、サービスの比率に応じて、コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業に収益を配分しております。

対応策

・技術トレンドや市場動向の継続的監視、競合他社の動向分析による最新技術への対応

・体系的な顧客ニーズの収集・分析によるサービスの品質向上と機能拡充

・技術分野におけるリスクの定期的評価と、対応策の検討

・売上構成を多様化し安定的な収益基盤を築くための新サービスラインナップ拡充、及びセキュリティソリューション事業の強化

 

 

 

② 市場規模の縮小によるサイバーソリューションズ事業規模の縮小

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、現在国内市場に特化した事業展開を行っており、着実に契約件数を増加させております。しかしながら、日本の人口動態変化、特に労働人口の減少傾向が今後のユーザー数に影響を与える可能性があり、結果としてサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

 一方で、上記(2)①にも記載のとおりメールは企業活動において不可欠な通信手段であります。また、新規参入企業も比較的少なく、サイバーソリューションズは価格競争力を有していることから、サイバーソリューションズのコミュニケーションソリューション事業は一定の安定性を有しているものと認識しております。加えて、サイバーソリューションズが展開するセキュリティソリューション事業は市場規模の拡大が期待されており、同事業がサイバーソリューションズ全体の成長を牽引することで、当該リスクの発生可能性は相対的に低いものと見込んでおります。

対応策

・標準クラウドサービスだけでなく、パッケージ製品、カスタマイズ対応、個別クラウド環境、OEMサービス等、提供形態の多様化

・メールサービスを核として、クラウドストレージやグループウェア機能等を提供することによる、包括的ソリューション展開

・コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業によるハイブリッド経営の展開

・運用、サポート、検証プロセスの自動化によるコスト削減

・高品質なカスタマーサポートの提供による顧客満足度向上と維持

・成長性の低い事業領域から戦略的に撤退し、高成長分野へのリソース再配分

 

 (3)事業運営体制に関するリスク

① 小規模組織であることによる人材の流動性リスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは事業規模に応じた組織体制を志向しており、現在は比較的小規模の体制で事業運営を行っておりますが、今後のさらなる成長に向けて、サイバーソリューションズ事業における専門知識、技術及び資格等を有する人材の確保・育成が必要不可欠なもとの認識しており、優秀な人材の獲得と定着、能力開発に注力しております。

 しかしながら、採用難や労働市場全体の流動性の高まり、あるいはサイバーソリューションズの就業環境の悪化や育成計画の未達成により、人材が社外流出した場合や、高い専門性を持つ人材を十分に確保できない場合、生産性や競争力の低下に繋がり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・求人サイト、ダイレクトリクルーティング、リファラル(従業員紹介)、大学との連携など、多面的な人材獲得戦略の展開

・学生向けインターンシップ制度による将来の採用候補者育成

・新入社員の円滑な職場統合を目的とした特別研修プログラムの実行

・高度な専門性を持つ人材の獲得と定着を目的としたストック・オプション制度の導入

・年2回賞与の他、従業員の貢献に対する感謝と評価を示すことを目的とした決算賞与支給(予算超過利益に対し一定割合を支給)

・次世代経営人材の育成を目指した戦略的リーダーシップ・プログラムの展開

 

 

 

② 特定人物への依存度

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズ代表取締役社長の林 界宏は、経営方針や事業戦略の策定において中核的な役割を担っております。サイバーソリューションズでは、経営の安定性と継続性を確保するため、後継者育成や権限委譲を含む経営体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、不測の事態により林 界宏が職務を遂行できなくなった場合、一時的にサイバーソリューションズの事業運営に影響を及ぼす可能性がございます。このリスクに対し、サイバーソリューションズでは経営層の多様化や意思決定プロセスの分散化を進め、特定の個人に依存しない強固な経営基盤の構築を目指しております。

対応策

・指名報酬委員会を中心とした後継者人材の戦略的発掘・育成

・執行役員制度導入による経営層の多様化や権限委譲の推進

・不測の事態に備えた体制整備(役員間の相互情報共有、代行順位の設定等)

・組織全体で一貫した価値観やビジョンを掲げ、一貫した行動が行えるよう、全体集会等を通じた組織文化の醸成

 

 (4)その他のリスク

① コンプライアンスリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 企業の社会的責任に対する関心の高まり、企業活動に影響を及ぼす新しい法制度の制定や改正などを背景として、法令のみならず企業倫理も対象とするコンプライアンスに関連したリスクが増大しつつあります。こうしたリスクへの対策を図り、コンプライアンス向上に取り組んでおりますが、諸施策を講じてもコンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、サイバーソリューションズの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、サイバーソリューションズの事業活動や、経営成績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・リスク・コンプライアンス委員会を開催し法令遵守への意識を高め、適正な職務執行を徹底

・内部通報窓口の設置と周知

・規程・マニュアル類の整備、教育研修の実施、規程等遵守状況のモニタリング

・内部監査室による内部監査の実施

・顧問契約を締結している法律事務所等への相談

 

 

② 知的財産の保護及び侵害

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、常に注意を払うとともに、必要に応じてサイバーソリューションズの知的財産権の登録を申請することで、当該リスクの回避を図っております。

 しかしながら、サイバーソリューションズが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に判断できない可能性があり、また、サイバーソリューションズが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを提起される可能性があります。そのような場合、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・顧問弁護士や弁理士等との連携

・特許権、商標権等の知的財産権を積極的に取得し、保護範囲を明確化

・新製品やサービスの開発・販売前に、他社の知的財産権を侵害しないか事前調査を行い、侵害リスクを評価

・他社の知的財産権を使用する場合には、適切なライセンス契約を締結し、ライセンス料や使用範囲、契約期間を明確化

 

 

 

③ 支配株主との関係によるリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの代表取締役社長である林 界宏は支配株主に該当し、二親等内の親族との合算分を含めて、本書提出日現在、サイバーソリューションズ株式の50%超を保有しております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

 サイバーソリューションズといたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、今後、市場で当該株式の売却が行われた場合、又は売却の可能性が生じた場合には、サイバーソリューションズ株式の市場価格に影響を及ぼす可能性がございます。さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数やサイバーソリューションズに対する方針によっては、サイバーソリューションズの経営戦略等に影響を与える可能性がございます。

対応策

 

④ 固定資産の減損による損失発生

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、有形固定資産及び企業結合により生じたのれん等の無形固定資産を計上しております。2025年4月期において、日本基準によるのれん963,132千円、顧客関連資産2,104,741千円(参考数値:IFRSによるのれん1,091,549千円、顧客関連資産2,104,741千円)が計上されており、のれん及び顧客関連資産の総資産に占める割合は日本基準では62.0%(参考数値:IFRS では58.8%)であります。

 これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、サイバーソリューションズの経営成績に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・会計基準に従い、のれん等に対して定期的に減損テストを実施し、減損の兆候を早期に発見

・経済状況や市場動向、業界の変化を常に把握し、これらが資産価値に与える影響を評価

 

 

⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化

発生可能性:高

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズは役員及び従業員、外部協力者に対して、モチベーションの向上を目的としたストック・オプションを付与しております。今後、新株予約権の行使がなされた場合には、既存株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性がございます。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は1,413,100株であり、発行済株式総15,000,150株の9.42%に相当します。

対応策

・希薄化を一定範疇にとどめるよう新株予約権の発行数の検討

・一度に大量の権利行使が行われないよう、権利行使期間の設定

・株主や機関投資家に向けて、希薄化する以上の価値向上が見込めること等、適切な説明の実施

 

⑥ 株式の流動性に関するリスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、株式会社東京証券取引所グロース市場への上場に際しては、本公募及び売出しによってサイバーソリューションズ株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率について、新規上場時において約25.5%にとどまる見込みです。

 今後は、下記対応策の組み合わせにより株式の流動性の向上を図っていく方針でありますが、何らかの事情により流動性が向上しない場合には、サイバーソリューションズ株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりサイバーソリューションズ株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サイバーソリューションズ主要株主による一部売出しの検討

・事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達

・ストック・オプションの行使による流通株式数の増加

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

 サイバーソリューションズでは、「リスク・コンプライアンス規程」を定め、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、全社的なリスクマネジメントの体制を整備しております。また実際にリスクが発生した場合は、速やかに代表取締役社長への報告を行い、代表取締役社長の指示の下、当該リスクへの対応を行うこととしております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

 (1)事業環境に関するリスク

① 情報セキュリティ

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、インターネットを活用したサービスを提供しており、外部からのサイバー攻撃のリスクに常に晒されております。近年、サイバー攻撃はますます高度化・巧妙化しており、事業継続性やお客様からの信頼に重大な影響を及ぼすおそれのある深刻な脅威であると認識しております。

 2024年3月にお客様のID及びパスワードが盗用されたことを発端とする不正アクセスによる情報漏洩事案が発生しましたが、サイバーソリューションズの監視体制により早期に検知し、直ちに調査・対応を実施すると共に、該当顧客には個別に報告及び対応依頼を行いました。その結果、二次被害は発生しておらず、所定の手続に従い関係当局等への報告も速やかに行っております。

 この経験を踏まえ、サイバーソリューションズは情報セキュリティを経営上の最重要課題の一つと位置付け、組織的・技術的両面からセキュリティ対策の強化を継続的に推進しております。具体的には、24時間365日のシステム監視体制の強化、定期的な脆弱性診断や従業員へのセキュリティ教育の実施、外部専門機関との連携強化など、多層的な対策を講じております。

 今後も、最新の脅威動向を注視し、万が一の際にも迅速かつ適切に対応できる体制を整えることで、サイバーソリューションズサービスを安心してご利用いただけるよう努めてまいります。

 しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃により情報漏洩、改ざん等のセキュリティ事故が発生した場合には、サイバーソリューションズの信用低下や損害賠償責任の発生など、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。そのため、今後も情報セキュリティの継続的な強化と、万全のリスク管理に取り組んでまいります。

対応策

・ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)取得

・ISO27017(クラウドサービスセキュリティ)取得

・ISO27018(パブリッククラウドにおける個人情報保護)取得

・情報セキュリティ委員会の設置および認証維持のための継続的モニタリング

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

・セキュリティインシデント発生時の対応手順の事前策定

 

 なお、情報セキュリティにおいて、特に重要である「個人情報保護」、「サイバーセキュリティ」につきましては、下記のように個別に対応策を検討しております。

a.個人情報保護

・個人情報保護規程の制定

・個人情報へのアクセス権の限定付与および秘密保持契約の締結

b.サイバーセキュリティ

・システム構成管理およびセキュリティ対策機器の設置

・ソフトウェアアップデート前の脆弱性チェックの実施

・セキュリティ更新プログラムの速やかな適用

・定期的な脆弱性スキャンおよび新たな脅威への対応

・最大7世代のデータバックアップの実施による迅速な復旧への備え

・不正侵入検知システムおよびログ管理、不正プロセス監視の確立

 

 

② 製品の不具合(バグ)等

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 プログラムの不具合であるバグを無くすことは重要な課題ですが、ハードウェアや基本ソフトなどの環境との相性もあり、皆無にすることは一般的に難しいと考えられています。不具合の発生を抑えるよう下記の対応策を講じておりますが、それでもなおサイバーソリューションズが販売した製品に予期し得ない重大な不具合(バグ)が内在し、これが発生した場合、追加的に発生する対応作業、顧客への補償や機会損失等の発生、サイバーソリューションズや製品の信用力の低下により、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サービス利用規約、ソフトウェア利用許諾等での補償範囲の明確化

・リリース前にサイバーソリューションズにて事前試験の実施、ならびに自社システム環境にて一定期間ステージング(本番環境に近い環境での試験運用)を行うことによる不具合検知

・事前試験の結果、発見した不具合に対するプログラム修正を新機能に限らず、既存機能まで含めた不具合検知を全自動で実施

・テスト結果等を責任者が総合判断し、リリース可否を判定

・不具合発生時の対応手順の事前策定

 

③ システムトラブルによるサービスの中断

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズクラウドメッセージングサービスにおける品質保証制度(SLA)として、対象サービスに関し、お客様に「月間稼働率99.9%」(注1)を保証しており、万が一実績値がそれを下回った場合にはサイバーソリューションズ品質保証制度に従い補償を行います。

 「月間稼働率99.9%」以上を保つための監視と迅速な対応を実施しておりますが、人為的なミスや設備・システム上の問題(自然災害など予測困難な事情に起因するものも含みます)、第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどに起因して各種サービスを継続的に提供できなくなること、または各種サービスの品質が低下することなどの重大なトラブルが発生することにより、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注1)月間稼働率とは、「各月の合計分数」から、「合計ダウンタイム(注2)分数」を減算し、「各月の合計分数」で割った数値でございます。

(注2)ダウンタイムとは、サイバーソリューションズ監視システムにてSimple Mail Transfer Protocol(注3)を利用したメール送信およびHyperText Transfer Protocol(注4)・HyperText Transfer Protocol Secure(注5)を利用したWEBアクセスを監視し、10分以上連続して停止を検知した時間をダウンタイムとみなします。(10分未満の断続的な停止は、ダウンタイムとして計測いたしません。)

(注3)Simple Mail Transfer Protocolとは、電子メールを送信するための通信プロトコル(手順や規約)です。

(注4)HyperText Transfer Protocolとは、Webページなどの情報をやり取りするための通信プロトコルです。

(注5)HyperText Transfer Protocol Secureとは、Webページなどの情報を安全にやり取りするための通信プロトコルです。

対応策

・監視システムによる稼働状況の継続的な監視と迅速な対応

・システムの冗長化(予備の装置や構成の準備)

・重要なデータやシステム設定を定期的にバックアップし、遠隔地に位置する複数のデータセンターに保管

・品質保証制度(SLA)による品質保証と保証範囲の設定

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

 

 

④ 特定の取引先への依存

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは「ファブレス経営」を採用し、製品・サービスの企画、検証、販売、サポートは自社で行い、製品開発(カスタマイズ開発は除く)は提携する会社に委託する事業モデルを特徴としております。また、この戦略に基づきサイバーソリューションズが提供する大部分のサービスにつきましては、台湾のOpenfind Information Technology,Inc.(以下「OF社」という。)から日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与を受けて事業展開を行っており、2025年4月期におけるサイバーソリューションズのロイヤリティ費用全体に対するOF社へのロイヤリティの比率は80.2%となっております。

 サイバーソリューションズは、当該サービスの持続的な提供を確保するため、下記対応策により同社との契約終了によるリスク低減を図っております。しかしながら、万が一、同社との契約が終了した場合には、当該サービスに関する既存契約については引き続きサービスの提供が可能であるものの、新規契約に対するサービスの提供が不可能となり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

 また、ライセンス料率を変更する必要がある場合には、毎年の会議において変更を協議することができる旨が契約で定められており、ライセンス料率が上昇した場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・下記事項に関する同社との契約締結

(契約期間:2022年12月12日から2027年12月11日まで 5年毎の自動更新)

 a.サイバーソリューションズへの日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与

 b.契約終了要件(注1)の限定

 c.サイバーソリューションズ独自カスタマイズ部分に関する知的財産権の確保

 d.契約終了後もライセンス料支払いによる既存顧客へのサービス提供継続

・人的、資本的関係性による協力関係強化

 a.同社との役員相互派遣や、同社社員出向受入れによるコミュニケーション円滑化

 b.同社によるサイバーソリューションズ株式(4.8%)の政策保有

 

(注1)契約終了要件

1.OF社及びサイバーソリューションズは、相手方に以下の各号のいずれかに該当する事由が生じた場合には、何らの催告なしに直ちに本契約の全部又は一部を終了させることができる。

(1)本契約に違反し、相当期間を定めてなした催告後も当該違反が是正されない場合

(2)支払いの停止若しくは仮差押え、差押え、競売、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算開始の申立てがあった場合

(3)手形交換所の取引停止処分を受けた場合

(4)公租公課の滞納処分を受けた場合

(5)その他前各号に準ずる様な本契約を継続しがたい重大な事由が発生した場合

2.サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標(注3)を達成できない場合、両当事者は本契約を終了することができる。ただし、サイバーソリューションズが当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払う場合はこの限りではなく、サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払わない場合に限り、両当事者は本契約を終了することができる。

3.OF社又はサイバーソリューションズは、前2項に基づき相手方より本契約の全部又は一部が終了された場合には、相手方に対し負担する一切の金銭債務につき当然に期限の利益を喪失し、直ちに弁済しなければならない。

 

(注2)上記の契約終了要件について、契約開始時より該当した事例はなく、現時点においても要件に該当するような事例も発生しておらず、発生する見込みもありません。

 

(注3)本年(2025年1月から2025年12月)についても、OF社とサイバーソリューションズで協議の上、業績目標を定めており、販売権付与の対価は前年の支払実績の109%となっております。なお、翌年の業績目標について何らかの理由で会議を実施できない、または当事者間で合意ができない場合には、年間業績目標は前年の業績目標と同一の値とすることが定められております。

 

 

 

⑤ 新サービス展開の不確実性

発生可能性:中

発生可能性のある時期:中期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、強固な財務基盤を基礎として、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。この安定した財務基盤を活かし、将来的な売上拡大に向け、サイバーソリューションズの技術や製品を活用した新サービスの開発に積極的に取り組んでおります。

 しかしながら、新サービス展開にあたって、サービスに関する品質や機能が当初の想定に達しておらずリリースできない場合や、製品開発やシステム構築への対応が人員不足等により計画通り進捗せず収益化が遅れる場合、新サービスの拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・市場調査により顧客ニーズを把握し、既存顧客の追加需要や、競合他社との比較による差別化ポイントの明確化

・新サービスの導入規模や販売代理店経由の売上をシナリオ別に試算し売上計画に反映

・顧客セグメントを明確化し、最適なマーケティング戦略の立案

・顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善・機能追加への即時改善

・売上高連動型の設定による開発会社への対価設定

・新サービスに必要なスキルセットを定義し、人材の確保やトレーニング計画の立案

・既存事業の収益力強化を通じた財務基盤の盤石化

 

 

⑥ 契約件数急増に伴うカスタマーサポート体制

発生可能性:低

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズメールサービスおよびメールセキュリティサービスの契約件数が増加していることにより、サイバーソリューションズサービスに関するサポート業務の対応工数が増加しております。サイバーソリューションズはサポート体制の強化を図ることが顧客満足度向上のために重要であると認識しており、対応を進めておりますが、契約件数急増によるサポート業務への対応遅延が生じた場合には、顧客満足度が低下し、解約に繋がることでサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・新卒社員早期即戦力化プログラムの実行

・対応遅延案件に対する経営会議での報告及び改善検討

・AIによる顧客対応を導入し、顧客の自己解決率向上による問い合わせ件数の削減および対応工数の低減

・AIによる社内対応者支援ツールを活用し、問い合わせ内容の要約、類似ケースの参照、回答作成支援等による対応精度の向上と対応工数の低減

 

 (2)事業環境の変化に関するリスク

① 特定製品への依存、及び業界における技術変化等

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの主力製品であるクラウドメールサービス「CYBER MAILΣ」(注)は、2025年4月期において、サイバーソリューションズの売上高の過半を占めております。

 メールは依然として多くの人々に利用され、特に企業活動において不可欠な通信手段となっておりますが、サイバーソリューションズが展開する事業における技術の進歩及び著しい変化によるサービスの陳腐化、競争力の低下、技術革新への対応の遅れが生じた場合には、新規契約の伸び悩みや解約の増加が生じる可能性があり、ひいてはサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注)メールサービス、メールセキュリティ等を統合してサービス提供している「CYBERMAIL Σ」については、サービスの比率に応じて、コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業に収益を配分しております。

対応策

・技術トレンドや市場動向の継続的監視、競合他社の動向分析による最新技術への対応

・体系的な顧客ニーズの収集・分析によるサービスの品質向上と機能拡充

・技術分野におけるリスクの定期的評価と、対応策の検討

・売上構成を多様化し安定的な収益基盤を築くための新サービスラインナップ拡充、及びセキュリティソリューション事業の強化

 

 

 

② 市場規模の縮小によるサイバーソリューションズ事業規模の縮小

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、現在国内市場に特化した事業展開を行っており、着実に契約件数を増加させております。しかしながら、日本の人口動態変化、特に労働人口の減少傾向が今後のユーザー数に影響を与える可能性があり、結果としてサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

 一方で、上記(2)①にも記載のとおりメールは企業活動において不可欠な通信手段であります。また、新規参入企業も比較的少なく、サイバーソリューションズは価格競争力を有していることから、サイバーソリューションズのコミュニケーションソリューション事業は一定の安定性を有しているものと認識しております。加えて、サイバーソリューションズが展開するセキュリティソリューション事業は市場規模の拡大が期待されており、同事業がサイバーソリューションズ全体の成長を牽引することで、当該リスクの発生可能性は相対的に低いものと見込んでおります。

対応策

・標準クラウドサービスだけでなく、パッケージ製品、カスタマイズ対応、個別クラウド環境、OEMサービス等、提供形態の多様化

・メールサービスを核として、クラウドストレージやグループウェア機能等を提供することによる、包括的ソリューション展開

・コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業によるハイブリッド経営の展開

・運用、サポート、検証プロセスの自動化によるコスト削減

・高品質なカスタマーサポートの提供による顧客満足度向上と維持

・成長性の低い事業領域から戦略的に撤退し、高成長分野へのリソース再配分

 

 (3)事業運営体制に関するリスク

① 小規模組織であることによる人材の流動性リスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは事業規模に応じた組織体制を志向しており、現在は比較的小規模の体制で事業運営を行っておりますが、今後のさらなる成長に向けて、サイバーソリューションズ事業における専門知識、技術及び資格等を有する人材の確保・育成が必要不可欠なもとの認識しており、優秀な人材の獲得と定着、能力開発に注力しております。

 しかしながら、採用難や労働市場全体の流動性の高まり、あるいはサイバーソリューションズの就業環境の悪化や育成計画の未達成により、人材が社外流出した場合や、高い専門性を持つ人材を十分に確保できない場合、生産性や競争力の低下に繋がり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・求人サイト、ダイレクトリクルーティング、リファラル(従業員紹介)、大学との連携など、多面的な人材獲得戦略の展開

・学生向けインターンシップ制度による将来の採用候補者育成

・新入社員の円滑な職場統合を目的とした特別研修プログラムの実行

・高度な専門性を持つ人材の獲得と定着を目的としたストック・オプション制度の導入

・年2回賞与の他、従業員の貢献に対する感謝と評価を示すことを目的とした決算賞与支給(予算超過利益に対し一定割合を支給)

・次世代経営人材の育成を目指した戦略的リーダーシップ・プログラムの展開

 

 

 

② 特定人物への依存度

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズ代表取締役社長の林 界宏は、経営方針や事業戦略の策定において中核的な役割を担っております。サイバーソリューションズでは、経営の安定性と継続性を確保するため、後継者育成や権限委譲を含む経営体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、不測の事態により林 界宏が職務を遂行できなくなった場合、一時的にサイバーソリューションズの事業運営に影響を及ぼす可能性がございます。このリスクに対し、サイバーソリューションズでは経営層の多様化や意思決定プロセスの分散化を進め、特定の個人に依存しない強固な経営基盤の構築を目指しております。

対応策

・指名報酬委員会を中心とした後継者人材の戦略的発掘・育成

・執行役員制度導入による経営層の多様化や権限委譲の推進

・不測の事態に備えた体制整備(役員間の相互情報共有、代行順位の設定等)

・組織全体で一貫した価値観やビジョンを掲げ、一貫した行動が行えるよう、全体集会等を通じた組織文化の醸成

 

 (4)その他のリスク

① コンプライアンスリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 企業の社会的責任に対する関心の高まり、企業活動に影響を及ぼす新しい法制度の制定や改正などを背景として、法令のみならず企業倫理も対象とするコンプライアンスに関連したリスクが増大しつつあります。こうしたリスクへの対策を図り、コンプライアンス向上に取り組んでおりますが、諸施策を講じてもコンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、サイバーソリューションズの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、サイバーソリューションズの事業活動や、経営成績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・リスク・コンプライアンス委員会を開催し法令遵守への意識を高め、適正な職務執行を徹底

・内部通報窓口の設置と周知

・規程・マニュアル類の整備、教育研修の実施、規程等遵守状況のモニタリング

・内部監査室による内部監査の実施

・顧問契約を締結している法律事務所等への相談

 

 

② 知的財産の保護及び侵害

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、常に注意を払うとともに、必要に応じてサイバーソリューションズの知的財産権の登録を申請することで、当該リスクの回避を図っております。

 しかしながら、サイバーソリューションズが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に判断できない可能性があり、また、サイバーソリューションズが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを提起される可能性があります。そのような場合、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・顧問弁護士や弁理士等との連携

・特許権、商標権等の知的財産権を積極的に取得し、保護範囲を明確化

・新製品やサービスの開発・販売前に、他社の知的財産権を侵害しないか事前調査を行い、侵害リスクを評価

・他社の知的財産権を使用する場合には、適切なライセンス契約を締結し、ライセンス料や使用範囲、契約期間を明確化

 

 

 

③ 支配株主との関係によるリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの代表取締役社長である林 界宏は支配株主に該当し、二親等内の親族との合算分を含めて、本書提出日現在、サイバーソリューションズ株式の50%超を保有しております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

 サイバーソリューションズといたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、今後、市場で当該株式の売却が行われた場合、又は売却の可能性が生じた場合には、サイバーソリューションズ株式の市場価格に影響を及ぼす可能性がございます。さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数やサイバーソリューションズに対する方針によっては、サイバーソリューションズの経営戦略等に影響を与える可能性がございます。

対応策

 

④ 固定資産の減損による損失発生

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、有形固定資産及び企業結合により生じたのれん等の無形固定資産を計上しております。2025年4月期において、日本基準によるのれん963,132千円、顧客関連資産2,104,741千円(参考数値:IFRSによるのれん1,091,549千円、顧客関連資産2,104,741千円)が計上されており、のれん及び顧客関連資産の総資産に占める割合は日本基準では62.0%(参考数値:IFRS では58.8%)であります。

 これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、サイバーソリューションズの経営成績に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・会計基準に従い、のれん等に対して定期的に減損テストを実施し、減損の兆候を早期に発見

・経済状況や市場動向、業界の変化を常に把握し、これらが資産価値に与える影響を評価

 

 

⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化

発生可能性:高

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズは役員及び従業員、外部協力者に対して、モチベーションの向上を目的としたストック・オプションを付与しております。今後、新株予約権の行使がなされた場合には、既存株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性がございます。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は1,413,100株であり、発行済株式総15,000,150株の9.42%に相当します。

対応策

・希薄化を一定範疇にとどめるよう新株予約権の発行数の検討

・一度に大量の権利行使が行われないよう、権利行使期間の設定

・株主や機関投資家に向けて、希薄化する以上の価値向上が見込めること等、適切な説明の実施

 

⑥ 株式の流動性に関するリスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、株式会社東京証券取引所グロース市場への上場に際しては、本公募及び売出しによってサイバーソリューションズ株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率について、新規上場時において約25.5%にとどまる見込みです。

 今後は、下記対応策の組み合わせにより株式の流動性の向上を図っていく方針でありますが、何らかの事情により流動性が向上しない場合には、サイバーソリューションズ株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりサイバーソリューションズ株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サイバーソリューションズ主要株主による一部売出しの検討

・事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達

・ストック・オプションの行使による流通株式数の増加

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

 サイバーソリューションズでは、「リスク・コンプライアンス規程」を定め、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、全社的なリスクマネジメントの体制を整備しております。また実際にリスクが発生した場合は、速やかに代表取締役社長への報告を行い、代表取締役社長の指示の下、当該リスクへの対応を行うこととしております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてサイバーソリューションズが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

 (1)事業環境に関するリスク

① 情報セキュリティ

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、インターネットを活用したサービスを提供しており、外部からのサイバー攻撃のリスクに常に晒されております。近年、サイバー攻撃はますます高度化・巧妙化しており、事業継続性やお客様からの信頼に重大な影響を及ぼすおそれのある深刻な脅威であると認識しております。

 2024年3月にお客様のID及びパスワードが盗用されたことを発端とする不正アクセスによる情報漏洩事案が発生しましたが、サイバーソリューションズの監視体制により早期に検知し、直ちに調査・対応を実施すると共に、該当顧客には個別に報告及び対応依頼を行いました。その結果、二次被害は発生しておらず、所定の手続に従い関係当局等への報告も速やかに行っております。

 この経験を踏まえ、サイバーソリューションズは情報セキュリティを経営上の最重要課題の一つと位置付け、組織的・技術的両面からセキュリティ対策の強化を継続的に推進しております。具体的には、24時間365日のシステム監視体制の強化、定期的な脆弱性診断や従業員へのセキュリティ教育の実施、外部専門機関との連携強化など、多層的な対策を講じております。

 今後も、最新の脅威動向を注視し、万が一の際にも迅速かつ適切に対応できる体制を整えることで、サイバーソリューションズサービスを安心してご利用いただけるよう努めてまいります。

 しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃により情報漏洩、改ざん等のセキュリティ事故が発生した場合には、サイバーソリューションズの信用低下や損害賠償責任の発生など、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。そのため、今後も情報セキュリティの継続的な強化と、万全のリスク管理に取り組んでまいります。

対応策

・ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)取得

・ISO27017(クラウドサービスセキュリティ)取得

・ISO27018(パブリッククラウドにおける個人情報保護)取得

・情報セキュリティ委員会の設置および認証維持のための継続的モニタリング

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

・セキュリティインシデント発生時の対応手順の事前策定

 

 なお、情報セキュリティにおいて、特に重要である「個人情報保護」、「サイバーセキュリティ」につきましては、下記のように個別に対応策を検討しております。

a.個人情報保護

・個人情報保護規程の制定

・個人情報へのアクセス権の限定付与および秘密保持契約の締結

b.サイバーセキュリティ

・システム構成管理およびセキュリティ対策機器の設置

・ソフトウェアアップデート前の脆弱性チェックの実施

・セキュリティ更新プログラムの速やかな適用

・定期的な脆弱性スキャンおよび新たな脅威への対応

・最大7世代のデータバックアップの実施による迅速な復旧への備え

・不正侵入検知システムおよびログ管理、不正プロセス監視の確立

 

 

② 製品の不具合(バグ)等

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 プログラムの不具合であるバグを無くすことは重要な課題ですが、ハードウェアや基本ソフトなどの環境との相性もあり、皆無にすることは一般的に難しいと考えられています。不具合の発生を抑えるよう下記の対応策を講じておりますが、それでもなおサイバーソリューションズが販売した製品に予期し得ない重大な不具合(バグ)が内在し、これが発生した場合、追加的に発生する対応作業、顧客への補償や機会損失等の発生、サイバーソリューションズや製品の信用力の低下により、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サービス利用規約、ソフトウェア利用許諾等での補償範囲の明確化

・リリース前にサイバーソリューションズにて事前試験の実施、ならびに自社システム環境にて一定期間ステージング(本番環境に近い環境での試験運用)を行うことによる不具合検知

・事前試験の結果、発見した不具合に対するプログラム修正を新機能に限らず、既存機能まで含めた不具合検知を全自動で実施

・テスト結果等を責任者が総合判断し、リリース可否を判定

・不具合発生時の対応手順の事前策定

 

③ システムトラブルによるサービスの中断

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズクラウドメッセージングサービスにおける品質保証制度(SLA)として、対象サービスに関し、お客様に「月間稼働率99.9%」(注1)を保証しており、万が一実績値がそれを下回った場合にはサイバーソリューションズ品質保証制度に従い補償を行います。

 「月間稼働率99.9%」以上を保つための監視と迅速な対応を実施しておりますが、人為的なミスや設備・システム上の問題(自然災害など予測困難な事情に起因するものも含みます)、第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどに起因して各種サービスを継続的に提供できなくなること、または各種サービスの品質が低下することなどの重大なトラブルが発生することにより、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注1)月間稼働率とは、「各月の合計分数」から、「合計ダウンタイム(注2)分数」を減算し、「各月の合計分数」で割った数値でございます。

(注2)ダウンタイムとは、サイバーソリューションズ監視システムにてSimple Mail Transfer Protocol(注3)を利用したメール送信およびHyperText Transfer Protocol(注4)・HyperText Transfer Protocol Secure(注5)を利用したWEBアクセスを監視し、10分以上連続して停止を検知した時間をダウンタイムとみなします。(10分未満の断続的な停止は、ダウンタイムとして計測いたしません。)

(注3)Simple Mail Transfer Protocolとは、電子メールを送信するための通信プロトコル(手順や規約)です。

(注4)HyperText Transfer Protocolとは、Webページなどの情報をやり取りするための通信プロトコルです。

(注5)HyperText Transfer Protocol Secureとは、Webページなどの情報を安全にやり取りするための通信プロトコルです。

対応策

・監視システムによる稼働状況の継続的な監視と迅速な対応

・システムの冗長化(予備の装置や構成の準備)

・重要なデータやシステム設定を定期的にバックアップし、遠隔地に位置する複数のデータセンターに保管

・品質保証制度(SLA)による品質保証と保証範囲の設定

・サイバー保険への加入(情報漏洩やサイバー攻撃に起因する賠償損害、費用損害、利益損害等への補償)

 

 

④ 特定の取引先への依存

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは「ファブレス経営」を採用し、製品・サービスの企画、検証、販売、サポートは自社で行い、製品開発(カスタマイズ開発は除く)は提携する会社に委託する事業モデルを特徴としております。また、この戦略に基づきサイバーソリューションズが提供する大部分のサービスにつきましては、台湾のOpenfind Information Technology,Inc.(以下「OF社」という。)から日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与を受けて事業展開を行っており、2025年4月期におけるサイバーソリューションズのロイヤリティ費用全体に対するOF社へのロイヤリティの比率は80.2%となっております。

 サイバーソリューションズは、当該サービスの持続的な提供を確保するため、下記対応策により同社との契約終了によるリスク低減を図っております。しかしながら、万が一、同社との契約が終了した場合には、当該サービスに関する既存契約については引き続きサービスの提供が可能であるものの、新規契約に対するサービスの提供が不可能となり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

 また、ライセンス料率を変更する必要がある場合には、毎年の会議において変更を協議することができる旨が契約で定められており、ライセンス料率が上昇した場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・下記事項に関する同社との契約締結

(契約期間:2022年12月12日から2027年12月11日まで 5年毎の自動更新)

 a.サイバーソリューションズへの日本国内におけるソフトウェアの独占販売権の付与

 b.契約終了要件(注1)の限定

 c.サイバーソリューションズ独自カスタマイズ部分に関する知的財産権の確保

 d.契約終了後もライセンス料支払いによる既存顧客へのサービス提供継続

・人的、資本的関係性による協力関係強化

 a.同社との役員相互派遣や、同社社員出向受入れによるコミュニケーション円滑化

 b.同社によるサイバーソリューションズ株式(4.8%)の政策保有

 

(注1)契約終了要件

1.OF社及びサイバーソリューションズは、相手方に以下の各号のいずれかに該当する事由が生じた場合には、何らの催告なしに直ちに本契約の全部又は一部を終了させることができる。

(1)本契約に違反し、相当期間を定めてなした催告後も当該違反が是正されない場合

(2)支払いの停止若しくは仮差押え、差押え、競売、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算開始の申立てがあった場合

(3)手形交換所の取引停止処分を受けた場合

(4)公租公課の滞納処分を受けた場合

(5)その他前各号に準ずる様な本契約を継続しがたい重大な事由が発生した場合

2.サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標(注3)を達成できない場合、両当事者は本契約を終了することができる。ただし、サイバーソリューションズが当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払う場合はこの限りではなく、サイバーソリューションズが2年連続して当該年度の業績目標に応じた販売権限付与の対価を支払わない場合に限り、両当事者は本契約を終了することができる。

3.OF社又はサイバーソリューションズは、前2項に基づき相手方より本契約の全部又は一部が終了された場合には、相手方に対し負担する一切の金銭債務につき当然に期限の利益を喪失し、直ちに弁済しなければならない。

 

(注2)上記の契約終了要件について、契約開始時より該当した事例はなく、現時点においても要件に該当するような事例も発生しておらず、発生する見込みもありません。

 

(注3)本年(2025年1月から2025年12月)についても、OF社とサイバーソリューションズで協議の上、業績目標を定めており、販売権付与の対価は前年の支払実績の109%となっております。なお、翌年の業績目標について何らかの理由で会議を実施できない、または当事者間で合意ができない場合には、年間業績目標は前年の業績目標と同一の値とすることが定められております。

 

 

 

⑤ 新サービス展開の不確実性

発生可能性:中

発生可能性のある時期:中期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、強固な財務基盤を基礎として、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。この安定した財務基盤を活かし、将来的な売上拡大に向け、サイバーソリューションズの技術や製品を活用した新サービスの開発に積極的に取り組んでおります。

 しかしながら、新サービス展開にあたって、サービスに関する品質や機能が当初の想定に達しておらずリリースできない場合や、製品開発やシステム構築への対応が人員不足等により計画通り進捗せず収益化が遅れる場合、新サービスの拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合には、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・市場調査により顧客ニーズを把握し、既存顧客の追加需要や、競合他社との比較による差別化ポイントの明確化

・新サービスの導入規模や販売代理店経由の売上をシナリオ別に試算し売上計画に反映

・顧客セグメントを明確化し、最適なマーケティング戦略の立案

・顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善・機能追加への即時改善

・売上高連動型の設定による開発会社への対価設定

・新サービスに必要なスキルセットを定義し、人材の確保やトレーニング計画の立案

・既存事業の収益力強化を通じた財務基盤の盤石化

 

 

⑥ 契約件数急増に伴うカスタマーサポート体制

発生可能性:低

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズメールサービスおよびメールセキュリティサービスの契約件数が増加していることにより、サイバーソリューションズサービスに関するサポート業務の対応工数が増加しております。サイバーソリューションズはサポート体制の強化を図ることが顧客満足度向上のために重要であると認識しており、対応を進めておりますが、契約件数急増によるサポート業務への対応遅延が生じた場合には、顧客満足度が低下し、解約に繋がることでサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・新卒社員早期即戦力化プログラムの実行

・対応遅延案件に対する経営会議での報告及び改善検討

・AIによる顧客対応を導入し、顧客の自己解決率向上による問い合わせ件数の削減および対応工数の低減

・AIによる社内対応者支援ツールを活用し、問い合わせ内容の要約、類似ケースの参照、回答作成支援等による対応精度の向上と対応工数の低減

 

 (2)事業環境の変化に関するリスク

① 特定製品への依存、及び業界における技術変化等

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの主力製品であるクラウドメールサービス「CYBER MAILΣ」(注)は、2025年4月期において、サイバーソリューションズの売上高の過半を占めております。

 メールは依然として多くの人々に利用され、特に企業活動において不可欠な通信手段となっておりますが、サイバーソリューションズが展開する事業における技術の進歩及び著しい変化によるサービスの陳腐化、競争力の低下、技術革新への対応の遅れが生じた場合には、新規契約の伸び悩みや解約の増加が生じる可能性があり、ひいてはサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

(注)メールサービス、メールセキュリティ等を統合してサービス提供している「CYBERMAIL Σ」については、サービスの比率に応じて、コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業に収益を配分しております。

対応策

・技術トレンドや市場動向の継続的監視、競合他社の動向分析による最新技術への対応

・体系的な顧客ニーズの収集・分析によるサービスの品質向上と機能拡充

・技術分野におけるリスクの定期的評価と、対応策の検討

・売上構成を多様化し安定的な収益基盤を築くための新サービスラインナップ拡充、及びセキュリティソリューション事業の強化

 

 

 

② 市場規模の縮小によるサイバーソリューションズ事業規模の縮小

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、現在国内市場に特化した事業展開を行っており、着実に契約件数を増加させております。しかしながら、日本の人口動態変化、特に労働人口の減少傾向が今後のユーザー数に影響を与える可能性があり、結果としてサイバーソリューションズの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がございます。

 一方で、上記(2)①にも記載のとおりメールは企業活動において不可欠な通信手段であります。また、新規参入企業も比較的少なく、サイバーソリューションズは価格競争力を有していることから、サイバーソリューションズのコミュニケーションソリューション事業は一定の安定性を有しているものと認識しております。加えて、サイバーソリューションズが展開するセキュリティソリューション事業は市場規模の拡大が期待されており、同事業がサイバーソリューションズ全体の成長を牽引することで、当該リスクの発生可能性は相対的に低いものと見込んでおります。

対応策

・標準クラウドサービスだけでなく、パッケージ製品、カスタマイズ対応、個別クラウド環境、OEMサービス等、提供形態の多様化

・メールサービスを核として、クラウドストレージやグループウェア機能等を提供することによる、包括的ソリューション展開

・コミュニケーションソリューション事業とセキュリティソリューション事業によるハイブリッド経営の展開

・運用、サポート、検証プロセスの自動化によるコスト削減

・高品質なカスタマーサポートの提供による顧客満足度向上と維持

・成長性の低い事業領域から戦略的に撤退し、高成長分野へのリソース再配分

 

 (3)事業運営体制に関するリスク

① 小規模組織であることによる人材の流動性リスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは事業規模に応じた組織体制を志向しており、現在は比較的小規模の体制で事業運営を行っておりますが、今後のさらなる成長に向けて、サイバーソリューションズ事業における専門知識、技術及び資格等を有する人材の確保・育成が必要不可欠なもとの認識しており、優秀な人材の獲得と定着、能力開発に注力しております。

 しかしながら、採用難や労働市場全体の流動性の高まり、あるいはサイバーソリューションズの就業環境の悪化や育成計画の未達成により、人材が社外流出した場合や、高い専門性を持つ人材を十分に確保できない場合、生産性や競争力の低下に繋がり、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・求人サイト、ダイレクトリクルーティング、リファラル(従業員紹介)、大学との連携など、多面的な人材獲得戦略の展開

・学生向けインターンシップ制度による将来の採用候補者育成

・新入社員の円滑な職場統合を目的とした特別研修プログラムの実行

・高度な専門性を持つ人材の獲得と定着を目的としたストック・オプション制度の導入

・年2回賞与の他、従業員の貢献に対する感謝と評価を示すことを目的とした決算賞与支給(予算超過利益に対し一定割合を支給)

・次世代経営人材の育成を目指した戦略的リーダーシップ・プログラムの展開

 

 

 

② 特定人物への依存度

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズ代表取締役社長の林 界宏は、経営方針や事業戦略の策定において中核的な役割を担っております。サイバーソリューションズでは、経営の安定性と継続性を確保するため、後継者育成や権限委譲を含む経営体制の強化に取り組んでおります。

 しかしながら、不測の事態により林 界宏が職務を遂行できなくなった場合、一時的にサイバーソリューションズの事業運営に影響を及ぼす可能性がございます。このリスクに対し、サイバーソリューションズでは経営層の多様化や意思決定プロセスの分散化を進め、特定の個人に依存しない強固な経営基盤の構築を目指しております。

対応策

・指名報酬委員会を中心とした後継者人材の戦略的発掘・育成

・執行役員制度導入による経営層の多様化や権限委譲の推進

・不測の事態に備えた体制整備(役員間の相互情報共有、代行順位の設定等)

・組織全体で一貫した価値観やビジョンを掲げ、一貫した行動が行えるよう、全体集会等を通じた組織文化の醸成

 

 (4)その他のリスク

① コンプライアンスリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 企業の社会的責任に対する関心の高まり、企業活動に影響を及ぼす新しい法制度の制定や改正などを背景として、法令のみならず企業倫理も対象とするコンプライアンスに関連したリスクが増大しつつあります。こうしたリスクへの対策を図り、コンプライアンス向上に取り組んでおりますが、諸施策を講じてもコンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、サイバーソリューションズの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、サイバーソリューションズの事業活動や、経営成績・財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・リスク・コンプライアンス委員会を開催し法令遵守への意識を高め、適正な職務執行を徹底

・内部通報窓口の設置と周知

・規程・マニュアル類の整備、教育研修の実施、規程等遵守状況のモニタリング

・内部監査室による内部監査の実施

・顧問契約を締結している法律事務所等への相談

 

 

② 知的財産の保護及び侵害

発生可能性:低

発生可能性のある時期:短期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズは、事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、常に注意を払うとともに、必要に応じてサイバーソリューションズの知的財産権の登録を申請することで、当該リスクの回避を図っております。

 しかしながら、サイバーソリューションズが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に判断できない可能性があり、また、サイバーソリューションズが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを提起される可能性があります。そのような場合、サイバーソリューションズの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・顧問弁護士や弁理士等との連携

・特許権、商標権等の知的財産権を積極的に取得し、保護範囲を明確化

・新製品やサービスの開発・販売前に、他社の知的財産権を侵害しないか事前調査を行い、侵害リスクを評価

・他社の知的財産権を使用する場合には、適切なライセンス契約を締結し、ライセンス料や使用範囲、契約期間を明確化

 

 

 

③ 支配株主との関係によるリスク

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:高

リスク認識

 サイバーソリューションズの代表取締役社長である林 界宏は支配株主に該当し、二親等内の親族との合算分を含めて、本書提出日現在、サイバーソリューションズ株式の50%超を保有しております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

 サイバーソリューションズといたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、今後、市場で当該株式の売却が行われた場合、又は売却の可能性が生じた場合には、サイバーソリューションズ株式の市場価格に影響を及ぼす可能性がございます。さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数やサイバーソリューションズに対する方針によっては、サイバーソリューションズの経営戦略等に影響を与える可能性がございます。

対応策

 

④ 固定資産の減損による損失発生

発生可能性:低

発生可能性のある時期:長期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、有形固定資産及び企業結合により生じたのれん等の無形固定資産を計上しております。2025年4月期において、日本基準によるのれん963,132千円、顧客関連資産2,104,741千円(参考数値:IFRSによるのれん1,091,549千円、顧客関連資産2,104,741千円)が計上されており、のれん及び顧客関連資産の総資産に占める割合は日本基準では62.0%(参考数値:IFRS では58.8%)であります。

 これらの資産について、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、サイバーソリューションズの経営成績に影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・会計基準に従い、のれん等に対して定期的に減損テストを実施し、減損の兆候を早期に発見

・経済状況や市場動向、業界の変化を常に把握し、これらが資産価値に与える影響を評価

 

 

⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化

発生可能性:高

発生可能性のある時期:中期

影響度:低

リスク認識

 サイバーソリューションズは役員及び従業員、外部協力者に対して、モチベーションの向上を目的としたストック・オプションを付与しております。今後、新株予約権の行使がなされた場合には、既存株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性がございます。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は1,413,100株であり、発行済株式総15,000,150株の9.42%に相当します。

対応策

・希薄化を一定範疇にとどめるよう新株予約権の発行数の検討

・一度に大量の権利行使が行われないよう、権利行使期間の設定

・株主や機関投資家に向けて、希薄化する以上の価値向上が見込めること等、適切な説明の実施

 

⑥ 株式の流動性に関するリスク

発生可能性:中

発生可能性のある時期:短期

影響度:中

リスク認識

 サイバーソリューションズは、株式会社東京証券取引所グロース市場への上場に際しては、本公募及び売出しによってサイバーソリューションズ株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率について、新規上場時において約25.5%にとどまる見込みです。

 今後は、下記対応策の組み合わせにより株式の流動性の向上を図っていく方針でありますが、何らかの事情により流動性が向上しない場合には、サイバーソリューションズ株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりサイバーソリューションズ株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性がございます。

対応策

・サイバーソリューションズ主要株主による一部売出しの検討

・事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達

・ストック・オプションの行使による流通株式数の増加

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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