ユミルリンク(4372)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ユミルリンク(4372)の株価チャート ユミルリンク(4372)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

ユミルリンクグループは、ユミルリンク及び連結子会社1社(株式会社ROC)より構成されており、メッセージングソリューション事業を通じ、法人のデジタルコミュニケーション・マーケティング活動を「テクノロジー」と「サービス」で支援しております。

ユミルリンクグループは、「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。」という企業理念を掲げ、消費者や社員等とのエンゲージメント向上を目的とした法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を開発し、提供しております。

ユミルリンクグループでは、自社で開発したソフトウエアをデータセンターに設置したサービス基盤上で稼働させ、クラウドサービスとして提供するSaaS形式と、顧客が指定するサーバ機材にソフトウエアを設置し利用環境を提供するソフトウエア形式の2形式で主に企業や自治体(以降「顧客」と記載します)にサービスを提供しております。 SaaSとは「Software as a Service」の略でソフトウエアをインターネット経由でサービスとして提供するビジネスモデルまたはその活用方式で、利用者はインターネットに接続可能な端末とブラウザ(インターネット閲覧ソフト)があれば目的とするサービスや機能を短期間で利用開始でき、利用期間中においては提供者からシステム保守やソフトウエア更新など専門性の高いサービスが提供されます。
SaaSの収益は、利用開始時の初期設定売上と毎月のサービス利用売上により構成され、顧客がサービスを利用し続ける限りサービス利用売上が計上されるサブスクリプション型収益であり、新規顧客獲得や既存顧客のプラン追加等によるサービス利用売上の増加額が解約やプラン変更による減少額を下回らない限り、毎月の収益が増加し安定的な収益基盤となることから、定期契約額(SaaSのサービス利用売上や買取型ソフトウエアの保守売上など、一定期間の役務や利用を定めた契約に基づく収益:月次経常収益)を重要な経営指標として定め、この指標に影響する期末の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率の推移を管理しております。

なお、ユミルリンクグループがデータセンター事業者からデータセンターラック及びインターネット接続回線の供給を受けているデータセンターは、2024年12月31日現在において6箇所(東京都3箇所、大阪府2箇所、福岡県1箇所)となります。

 

<「Cuenote」とは>

「Cuenote」は、顧客のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するソフトウエアシリーズで、「安全・信頼性」「利便性」「経済的合理性」の向上を踏まえ、企画、設計、開発、運用、販売、保守を一気通貫でサービス提供できるノウハウを有する垂直統合型のビジネスモデルにより手掛けております。

 

 

「Cuenote」シリーズには、メールマガジンやニュース速報など数百万件~数千万件の宛先にもメールを高速配信する性能とマーケティングのための各種機能を搭載した「Cuenote FC」、ECサイトや会員サイトにおける通知や認証など即時性と確実性を求められるトランザクションメールに効果的な「Cuenote SR-S」、SMS(ショートメッセージサービス)による本人認証や通知、督促、プロモーションを実現する「Cuenote SMS」、「Cuenote SMS for LGWAN」、「Cuenote Auth」、マウスやキーボードの容易な操作でセキュリティに配慮されたWebアンケートやWebフォームを作成できる「Cuenote Survey」、地震・自然災害発生時に従業員やスタッフの安否確認や緊急参集をするための「Cuenote 安否確認サービス」などがあり、SaaSやソフトウエア形式で提供しております。

 

 

<「Cuenote」シリーズの主なサービスラインナップ>
「Cuenote」シリーズは、主に次のサービスによって構成されています。

製品名

特徴

主な用途

提供形式

(課金方式)

数百~数千万件の大規模なメール配信を高速・円滑に配信する性能とマーケティングのための各種機能を搭載したサービス。ユミルリンク売上の64.8%を占める主力製品(2024年12月期実績)。

販売・来店促進、リマインドメールマガジン、料金通知、防災防犯情報、株価通知など

SaaS

ソフトウエア

(定額・従量制)

顧客の既存システムから送信されるメールを受信し、通信キャリア毎の通信条件に応じ円滑に転送(SMTPリレー)する、暗号化通信(TLS)や送信者署名(DKIM)にも対応したサービス。

決済や約定、商品出荷通知など

 

SaaS

ソフトウエア

(定額制)

国内携帯電話事業者と直接接続し、企業から個人向けにSMS(ショートメッセージサービス)を確実に配信するサービス。

本人認証、料金通知や業務連絡、販売・来店促進、リマインドなど

SaaS

(従量制)

LGWAN(総合行政ネットワーク)と接続し、セキュアなネットワークからSMSを配信する自治体向けのサービス。

住民への通知や連絡、督促など

SaaS

(従量制)

SMSやIVRを利用し、APIにリクエストするだけで、確認コードの生成、通知、認証の処理を簡単に実装でき、電話番号による認証を行えるセキュアな認証サービス。

本人認証、ECサイトの転売対策、不正アクセス対策

SaaS

(従量制)

アプリ不要でユーザーのPCやスマートフォンにWebプッシュ通知を行うことができるサービス。

通知、販売・来店促進、

リマインドなど

SaaS

(従量制)

HTMLやプログラミングの知識がなくとも、比較的容易なマウス、キーボード操作でセキュリティに配慮されたWebアンケートやWebフォームを作成できるサービス。

アンケート(公開・限定)、資料請求や採用応募などの受付用フォーム

SaaS

(従量制)

気象情報と連動し、地震や自然災害発生時に従業員やスタッフの安否確認や緊急参集が行えるサービス。

緊急連絡網、安否確認、参集可否確認

SaaS

(従量制)

 

 

[Cuenoteの活用事例]
 

 

「Cuenote FC」(メール配信システム)

「Cuenote FC」は、企業がメールを活用して、消費者との関係を構築したり、販売促進を通じ消費者の購買意欲を高めたりといったマーケティング活動を行うために用いるメール配信システムで、SaaS形式及びソフトウエア形式で提供しております。
主な用途としては、ECサイトや会員サイトなど、消費者に対してプロモーション情報や商品の情報を伝えるためのメールマガジン、自治体が災害や防災情報等を住民のスマートフォンや携帯電話に対して、メールで一斉に伝える緊急速報メール、法人が潜在顧客に対して、見込み顧客の購買意欲を高めるためのリードナーチャリング(注1)など、大量のメール配信を行う場面に活用されております。
また、メールを「いつ・誰が開封・クリックしたか」、「メール経由で購入したか(コンバージョン)」といったメールマーケティング効果を測定・把握し、蓄積されたメールの行動データを次のマーケティング施策に活用することで、マーケティング活動を効果的、効率的に実施できると考えております。
さらに、メールの行動履歴(開封・クリックなど)やWebサイトでの行動、購入履歴データなどを利用したセグメントやシナリオメール、顧客属性に合わせたパーソナライズ配信に加え、メールの開封率やクリック率、コンバージョン率を高めるためのABテスト(注2)、お客様システムやマーケティングツールとのデータ連携を可能とするAPI(注3)を活用することで、より効果的なメールマーケティングを実現します。
主な特徴としては、メールを高速配信する処理性能を有することで、大量の会員に対してタイムリーかつ確実に情報を届けられること、豊富な機能でメールマーケティングを実行するうえで、幅広い業界や分野で利用できること、操作性が高く業務の効率化が可能であることなどがあります。
また、「Cuenote FC」の提供形式は、SaaSとソフトウエアがあり、どちらの形式においても提供できることが特徴です。SaaSには以下の提供形式があります。
 ・パブリック型
  アプリケーション及び稼働環境を複数の顧客で共有する方式です。システム資源を複数顧客で利用するた
  め、専用環境を利用する場合に比べ安価に利用いただけます。
 ・プライベート型
  顧客がアプリケーション及び稼働環境を専有する方式です。システムリソースの保証やメール送信時のIP
  アドレスの専有など安定した品質を利用できることから、大規模なメール配信に適しております。また、
  顧客固有ニーズに基づくカスタマイズ等も適用することが可能です。


 
 

「Cuenote SR-S」(メールリレーシステム)

「Cuenote SR-S」は、既存のメール配信システムからSMTPリレー(注4)し、メールを代行して配信することで、メールの遅延や不達を解消するメールリレーシステムです。
メールをSMTPリレーして配信するだけではなく、APIによるメール配信も可能とし、企業側のシステムでMTA(注5)を用意しなくとも円滑なメール配信を実現することも可能です。
主な用途として、ECサイトや会員サイトにおける商品発送、登録完了、購入完了などの重要な通知メールなど、トランザクションメールを高速・確実に届けるために活用されております。
大量の宛先に一斉に送るマーケティングメールには「Cuenote FC」、通知メールなどのトランザクションメールには「Cuenote SR-S」を活用することができ、企業から消費者に送るメールに関する幅広いソリューションを提供しています。

 

「Cuenote SMS」(SMS配信サービス)

「Cuenote SMS」は、企業から個人向けにSMSを配信するサービスです。SMSは、スマートフォンや携帯電話を所有する人に対して、個人が特定されている携帯電話番号へ送信することが可能であること、ナンバーポータビリティにより携帯電話番号自体の変更がされにくいことから、本人認証、重要な通知、業務連絡、督促通知、予約のリマインド、プロモーションなどの用途に利用されております。
ユミルリンクが提供するSMS配信サービスは、国内の4キャリアと直接接続し、携帯電話事業者が認める正規配信ルートを通じて配信することで、大量・確実にSMSを配信できます。
また、企業の利用用途に応じて、SMS配信サービスを管理画面から操作することで配信を行う手動配信、企業のシステムからAPIを通じて配信の指示を行う自動配信の双方で、SMSを配信できます。
SMSは、電話番号のみでメッセージを送信でき、開封率が高いことから、重要な通知や本人認証の用途において利用が広まっており、メールとSMS双方のメッセージチャネルに対応している「Cuenote」を利用する顧客においては、用途に応じて最適なメッセージチャネルを使って、消費者に情報を届けられるようになります。

 

「Cuenote SMS for LGWAN」

「Cuenote SMS for LGWAN」は、総合行政ネットワーク(LGWAN)から「Cuenote SMS」を利用できる行政・自治体向けサービスです。自治体内のセキュアなネットワークから住民へ通知、連絡など情報を届けることができます。

 

「Cuenote Auth」(認証サービス)

「Cuenote Auth」は、認証コードの自動生成、SMS・IVR(音声自動応答)を活用した認証をAPIで提供し、本人認証の仕組みを「簡単・短期間で」導入することができます。

Cuenote AuthのAPIにリクエストするだけで、「認証コードの生成」、「SMS・IVRによる認証コードの通知」、「認証画面の表示及び認証処理」、「認証結果の取得」など、一連のプロセスを実行させることができます。また、APIはRESTful形式(注6)を採用し、容易に連携可能なことから導入における開発工数が低減できます。

また、IVR連携機能(オプション)をご利用いただくことで、SMSの受信をサポートしない電話番号(固定電話回線)へ音声発信により認証コードを通知することができます。認証に利用する電話番号をCuenote Auth側で判定し、IVRによる音声通知に自動で切り替わるため、幅広いユーザー・端末における本人認証をサポートします。

さらに、最後に認証を行ってから一定期間は同一端末からの再度の認証手続(認証コードの発行~ユーザーでの番号入力)を不要とすることができます。認証コードの通知に利用するSMSやIVRは、送信数に応じてコストが掛かりますが、一定の期間「再認証不要」とすることで、ユーザービリティを低下させることなくコストを抑えることができます。

 

「Cuenote Push」(Webプッシュ通知)

「Cuenote Push」は、アプリ不要でユーザーのPCやスマートフォンにWebプッシュ通知を行うことができます。

120字程度の短い文章と画像を組み合わせ、サイトへの誘導や購買に繋げることができます。

メルマガやLINEなどと違い、専用アプリを開くことなくユーザーに通知が届くため気付かれやすいのが特徴です。

ユーザー側が「通知を許可」することで情報を受け取ることができる通知手段です。

 

「Cuenote Survey」(Webアンケートシステム)

「Cuenote Survey」は、HTMLやプログラミングなどの知識が不要で、比較的容易なマウスとキーボード操作でスマートフォンやPCに対応し、セキュリティに配慮されたWebアンケートや問い合わせWebフォームを作成できるシステムです。
主な用途として、消費者や企業に対する顧客満足度調査、消費者に対するアンケート、Webサイトで利用される問い合わせ・申し込みフォームなどで利用されております。

 

「Cuenote 安否確認サービス」(安否確認サービス)

「Cuenote 安否確認サービス」は、地震・自然災害発生時に従業員やスタッフに対して、自動で安否確認や緊急参集が行えるサービスです。地震や津波などの気象災害時に気象データと連携して、自動で安否確認メールを配信します。従業員やスタッフが回答した安否状況に関する情報は、管理者がリアルタイムに確認でき、従業員の安否確認や緊急参集などの用途で利用されております。

 

(注)1.リードナーチャリングとは獲得したリード(見込み顧客)に対してメールや電話などを利用し、有益な情報を提供することで見込み顧客の購買意欲を高めていく手法やプロセスであり、主にBtoB(法人向け)のマーケティング手法です。

2.ウェブサイトやメールなどにおいて、画像やコンテンツ、メールの件名など、AパターンとBパターンの2パターンを用意して、どちらがより良い成果を出せるのかを検証するための手法の一つです。
それぞれの成果を比較し、より高い成果を得られるパターンを見つけるために利用されます。

3.Application Programming Interfaceの略で、あるサービスの提供者が、そのサービスを利用するために提供するインターフェースです。APIを利用することで、同じ機能のサービスを開発する必要がないため、開発効率の向上・開発費用の低減が期待できます。

4.SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)リレーとはメールを中継して配信する方法です。

5.Message Transfer Agent。メールソフトより受信したメールを宛先ごとに振り分けて配送機能に渡す機能を持ちます。配送機能も含めたメールサーバ全体を指すこともあります。

6.APIの種類のひとつで、「REST」(レスト)と呼ばれる設計原則に従って策定されたものです。

 

[事業系統図]

ユミルリンクグループの事業系統図は以下のとおりであります。

ユミルリンクグループでは、事業拡大にあたり販売代理店を活用する場合があり、その際にはユミルリンクサービス提供の対価の受領は販売代理店を経由して行われております。

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてユミルリンクが判断したものであります。

(1)経営方針・経営環境

ユミルリンクは「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。」という企業理念の下、「技術と情熱をもってお客様に楽しさと満足を提供するサービスを創造するとともに、社員一人ひとりの個性を尊重し社員の成長を支援する。」ことを企業指針とし、メッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を、クラウドサービス(SaaS)形式、ソフトウエア形式で提供しております。
2023年5月29日に公表された総務省の「令和4年通信利用動向調査の結果」によりますと、調査対象企業におけるクラウドコンピューティングサービスの導入割合は引き続き7割を超えております。場所や機器を選ばない簡便さや、サーバ等の資産を持たず、保守体制のアウトソーシング化も可能であり、それらがメリットとして認識され、経営面で「非常に効果があった」又は「ある程度効果があった」とする評価は、導入企業全体の89.0%に上っていることが示されております。

また、ユミルリンクの推進するメッセージングソリューション事業は、継続率の高いサービス利用料が収入の大半を占めるストック型ビジネス(サブスクリプションモデル)であり、収益・投資等の計画を立てやすく、スケールメリットを得やすいビジネスモデルのため、基本的には堅調な事業推進が可能となっております。

 

(2)経営戦略等

このような経営方針・経営環境の下、「SaaS事業成長」「顧客価値向上」を通じて、健全な事業拡大のため、次のような取り組みを行っております。

① 提供サービスの拡充

「Cuenote SMS」については、2023年3月に総合行政ネットワーク(LGWAN)でのSMS送信を可能とする「CuenoteSMS for LGWAN」の提供を開始しております。このサービスはセキュアなネットワークから住民へSMSを送信できる行政・自治体向けのSMS配信サービスです。

また、2023年4月に双方向SMS機能をご利用いただく際に、携帯4社の共通番号(共通ショートコード)に対応を行い提供開始しております。これまで、企業と個人がSMSを送受信する場合には、企業側が携帯4社の利用者向けにそれぞれ個別の番号を用意する必要がありましたが、携帯4社の共通番号に対応することで、1つの番号で本人認証、重要な通知、業務連絡、プロモーションなどのSMSを送受信できます。また、共通番号は携帯4社が企業単位で発行する番号であり、企業の番号が認識しやすくなることから、送信者のなりすましやフィッシング詐欺を抑制し、企業と個人間における安心・安全なメッセージングサービスの利用にも繋がります。

更に、2023年6月にWebhook対応の配信結果コールバック機能を追加するほか、利便性の向上を目的に同サービスの機能を追加し、提供を開始しております。これまで、APIを用いてCuenote SMSから送信したSMSの配信結果を得るためには、定期的に配信結果を取得する必要がありましたが、今回、追加したWebhook対応の配信結果コールバック機能を利用することで、SMSの配信結果をリアルタイムに受け取ることが可能になります。

加えて、「Cuenote Survey」については、2023年5月にGoogleが提供するタグ管理システム「Google タグマネージャー」(以下GTM)に対応した最新版の提供を開始しております。GTMは、Googleが提供するタグ管理システムで、Webサイトの効果測定や分析などに欠かせないタグの管理を効率的に行うことができるシステムです。この対応により、アンケートやフォームの効果測定や分析を効率的に実施、管理できるようになります。

そのほか、「Cuenote 安否確認サービス」については、2023年7月に災害訓練メールを定期自動配信する機能を追加し、提供開始しております。

ユミルリンクでは2003年にMTAを独自に開発して以降、メッセージング領域における技術力とノウハウを蓄積し、顧客ニーズに応じたサービスや機能を拡充し続けてまいりました。
生活様式が多様化する現在において、情報通信技術やデジタルデバイスの進展により企業と消費者の
コミュニケーション手段もまた多様化しております。
複数のコミュニケーション手段を統合的に管理でき、個々に対し最適な手法を用いメッセージングする
基盤の構築は、マーケティング効果や業務効率の向上、良質な顧客体験の提供を実現する上で効果的
かつ不可欠な手段になると捉え、統合基盤(プラットフォーム)化を進めてまいります。

 

② 開発力の強化

安定的かつ着実な事業拡大を図る上では、既存顧客の契約を継続することのみならず、案件数等が増加した場合においても、収益率を高水準に維持し、かつ顧客サービスのパフォーマンスを維持・向上することが重要であると考えております。

当事業年度においても新規サービスやCuenoteサービスの機能開発など、開発力向上のため技術者の採用に注力いたしました。なお、優秀な技術者を採用するため、東京、大阪、福岡、沖縄及び北海道に拠点を有しており、継続的に開発力強化のための基盤整備を推進してまいります。

 

③ 基盤設備の増強

国内に新たなSaaS用のサービス基盤設備を2020年3月に開設いたしました。新基盤では新技術を採用し、システムの可用性、拡張性の向上にあわせ高いデータの堅牢性を実現しております。2018年12月期より提供するDR(ディザスタリカバリ)拠点間分散サービス(注1)とともに顧客からは事業継続の観点から高い評価を得られていると考えております。

なお、当事業年度における各サービスの稼働率(注2)は次のとおりとなりました。

Cuenote FC(注3)        : 99.9995%

Cuenote FC Premium(注4): 99.9999%

Cuenote SR-S              : 99.9999%

Cuenote Survey            :100.0000%

Cuenote SMS               :100.0000%

引き続き、適時適切な設備投資により基盤設備を強化し、データの堅牢性の維持確保、提供サービスの安定運用を図ってまいります。

 

④ サービスの認知・理解向上のためのプロモーション、セミナー活動

オンラインでのプロモーション活動の強化や展示会への出展、また、サービス活用セミナーの実施により、Cuenoteブランドの認知、営業機会の創出にあわせ、既存顧客に対してもサービスの効果的な活用方法を提示してまいりました。

今後も継続的に、ブランド力の維持・強化並びにメッセージングソリューションサービスの認知・理解の向上を推進してまいります。

⑤ 内部管理体制の強化

ユミルリンクは、適時適切なリスク管理並びに業務運営の効率化を通じた企業価値向上のため、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると考えております。

企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、効率性の優れた透明性の高い経営を実現させ、適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進することは、健全な企業統治体制の確立の視点からも極めて重要であると強く認識しており、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。

引き続き、企業価値の維持・向上を目指し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。

(注1)大規模災害などによるデータセンターの壊滅的被害を想定し、東京・北九州など遠隔拠点に設置する複数設備を用いサービスを提供するオプションサービスです。

(注2)稼働率とは、システムやサービスが稼働すべきであった時間の内、正常に稼働していた時間の割合を求めたもので、次の算式により求めます。
稼働率=(全時間-システム停止時間)/全時間

(注3)Cuenote FCは、プライベート型のSaaSとなります。

(注4)Cuenote FC Premiumは、パブリック型のSaaSとなります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 優秀な人材の確保

事業成長のため、優秀な人材の獲得は不可欠であると考えており、積極的な採用と共に研修等による人材の育成、職場環境の整備に取り組んでまいります。

 

② SaaSの付加価値の向上

ユミルリンク事業には競合する企業が存在しており、これまで性能面や機能面などにおいて競争力を高めてまいりましたが、今後も継続し機能開発や設備投資によりサービスの付加価値の向上に努めてまいります。

 

③ サービスの安定稼働

いつでも安心して利用できることは、SaaSにおいて不可欠であり、顧客が継続利用を判断する重要な要素であると考えております。今後も顧客増加や通信量の増加を見据え計画的な設備投資や増強、予防交換に取り組んでまいります。

 

          ④ ユミルリンク及びサービスの認知度の向上

ユミルリンクはこれまで販売促進を目的にインターネット広告を活用してまいりましたが、今後のサービス拡販や人材獲得のためさらなる認知度の向上が必要であると考えており、インターネット以外のメディア活用や出稿量の増加により露出を高め認知度の向上に努めてまいります。

 

⑤ 情報管理体制の強化

ユミルリンクではプライバシーマークやISMSなど外部認証を取得し、規程に基づく運用及び定期監査、見直しの実施や役職員への定期的な啓発、訓練、物理的・技術的対策への投資により情報管理体制を強化してまいります。

 

以上が、ユミルリンクが優先的に対処すべき主要な課題であると認識しております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ユミルリンクは持続的な成長と企業価値の向上を目標としており、主な経営指標として売上高、営業利益、営業利益率にあわせ定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率を重視しております。

 

以上のとおり、事業運営上必要な施策を適時適切に実行することにより定期契約額を増加させ、事業規模を拡大し経営の効率性を高めてまいります。

また、内部統制を有効的に機能させることによりコーポレート・ガバナンスを強化し、企業倫理を遵守しながら企業市民としての社会的責任を果たし、定量的にも定性的にも健全な経済活動を展開してまいります

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

ユミルリンクでは、事業等のリスクについて、リスク管理委員会を定期的及び必要に応じて臨時に開催しており、事業活動におけるリスクを抽出し、発生可能性と影響度から重点対策テーマを定め、その対応策の策定並びに対策状況の評価・検証を行っております。

以下、ユミルリンク事業においてリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した場合には、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。ユミルリンクはこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、又は問題が発生した場合の対応について最大限努めてまいりますが、ユミルリンク株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在においてユミルリンクが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業に係るリスク

① 経営環境の変化について

ユミルリンクはインターネット業界において、メッセージングソリューション事業を中心に、顧客企業に対し、ASP、SaaSを主要な基盤としたサービスを提供しております。現在は顧客企業のIT関連投資マインドの持続的な上昇を背景としてユミルリンク事業は順調に拡大しておりますが、今後国内外の政治・経済情勢を背景とした、顧客企業におけるIT関連投資を減退するような環境が発生した場合においては、ユミルリンクの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合他社による影響について

ユミルリンクのASP、SaaS事業では先行者メリットを活かしつつ、顧客のニーズに合ったサービスの開発を行うことで優位性を高めております。しかしながらASP、SaaSサービスの新規参入の法的規制や技術的な障壁は必ずしも高いものとは言えず、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社により類似したサービスが開発され価格競争が激化した場合には、ユミルリンクの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、顧客のニーズに合わせ、新機能の開発及び改善を進めていくことで、競合他社との差別化を図り、本リスクの低減に努めております。

 

③ 特定の製品への依存について

ユミルリンクの売上高のうち、主要製品であるメール配信システム「Cuenote FC」の売上高は、売上高全体の67.5%(当事業年度)と過半を占めております。ユミルリンクはメッセージングソリューションに関するサービスを提供する企業でありますが、競合製品との競争激化及び市場環境等の変化により「Cuenote FC」の売上が大幅に減少した場合には、ユミルリンクの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、引き続き、「Cuenote FC」の売上拡大を図る方針に変わりはありませんが、SMS配信サービス「Cuenote SMS」の売上拡大に取り組むことで、本リスクの低減に努めております。

④ 技術革新への対応について

ユミルリンクが各種サービスを提供するインターネット事業領域においては新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており、非常に変化の激しい業界となっております。そのため、ユミルリンクのこれまでの経験が生かせないような技術革新があり、適時に対応ができない場合、ユミルリンクが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のため予定していないシステムへの投資が必要となった場合、ユミルリンクの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、新機能開発やサービスの提供に関する新しい技術情報の収集及び習得を行い、積極的に導入することで、技術的優位性を維持することに努めております。

 

⑤ 取引先との取引が継続されないリスクについて

現在、売上高依存度が総売上実績の10%を超えるような顧客は無く、ユミルリンクの顧客層は分散されております。しかしながら、比較的取引額の大きな取引先との解約等が発生し、解約率が上昇した場合及び販売代理店との関係悪化が発生した場合、ユミルリンクの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、新機能の開発及び改善を進めサービスの市場価値を高めることにより、取引額の大きな取引先の解約を防ぐとともに、販売代理店との良好な関係を強化して顧客数の増加を図ることで、本リスクの低減に努めております。

 

⑥ システムトラブルによるサービス障害について

ユミルリンクのASP・SaaS事業はインターネットを通じサービスを提供しております。利用者に質の高いサービスを提供するためサービスの監視やバックアップ、定期的なメンテナンス等を実施し、高い稼働率を維持するよう努めておりますが、次のような障害やトラブルが生じた場合に一時的にサービスが停止し、収益の低下、ユーザーからの信用低下、ブランドイメージの毀損及び開発業務の停滞等により、ユミルリンクの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

a.インターネット回線の通信障害

ユミルリンクではサービスを提供する上でのインターネット回線は回線事業者より供給を受けております。インターネット接続回線の多重化や複数回線事業者を採用することで、一部のネットワークの通信切断による全サービスの停止リスクに備えております。また各回線事業者の保守など作業実施に際しては事前に実施日や内容を確認の上、ユミルリンクのシステムやネットワークの設定変更によりサービス停止などの影響を回避するよう努めておりますが、自然災害や事故等により広い範囲で通信が切断された場合には、サービスの提供に支障が生じる可能性があります。

b.ショートメッセージ送受信用回線・設備の障害

SMS(ショートメッセージ)配信サービスにおいては、携帯電話事業者の提供する通信経路を活用しております。ユミルリンクシステムと携帯電話事業者間の通信については、複数経路で通信できるよう対策を講じております。また各回線事業者の保守など作業実施に際しては事前に実施日や内容を確認の上、ユミルリンクのシステムやネットワークの設定変更によりサービス停止などの影響を回避するよう努めておりますが、携帯電話事業者の通信設備や通信網に障害が生じた場合には、ショートメッセージの送信が不能となりサービスの提供に支障が生じる可能性があります。

c.サービス機材の故障、停止

サービスを提供するためのサーバやネットワーク機器については、事前にその性能や安全性、安定性を評価の上採用し、システム構成時には機材を多重化することで単一機材故障時によるシステム障害に備えております。併せて定期的なバックアップや点検、増強、更新によりシステム稼働率の向上に努めておりますが、複数機材の故障や電源供給停止など予測不能な要因によりシステムが停止した場合にサービスの提供に支障が生じる可能性があります。

d.プログラム不具合

ユミルリンクでは新サービスや機能の開発にあたり、機能の企画設計から開発、テストまで十分に管理するとともに、プログラムのバージョンアップに際しては、複数システムに対して順次に適用することにより複数システムの同時トラブルの発生に対処しておりますが、しかしながら、想定しえない理由により予期せぬプログラムの不具合が生じた際にはサービスの提供に支障が生じる可能性があります。

e.外部からの不正アクセスやコンピューターウィルスの感染

サービスを提供するためのシステムやプログラムに対しては外部からの不正アクセスやコンピューターウィルスへの感染に対する物理的・技術的対策を講じるとともに定期的な脆弱性検査による点検を実施しております。しかしながら、オペレーションシステムにおける未知の脆弱性や未知のコンピューターウィルスへの感染等によりシステムが正常に機能しなくなる可能性があり、サービスの提供に支障が生じる可能性があります。

 

⑦ 法的規制について

ユミルリンクは電子メールを取り扱うASP、SaaS事業を営んでいることから、「電気通信事業法」に基づき電気通信事業者の届出を行っており、通信の秘密等の保護の義務を課せられております。
また、インターネットの普及に伴い「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」「特定商取引に関する法律」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」等を始め、インターネット事業領域に関する法令整備が進んでおり、今後新たに関連事業者を対象とした法的規制等が制定された場合、業務が一部制約を受け、ユミルリンクの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、万が一適用される法令等に違反した場合、ユミルリンクの業績、事業運営及び社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。

ユミルリンクシステムでは多数のメールアドレスや電話番号に対してプログラム処理を行うことから、2013年にISMS、2023年にISMSクラウドセキュリティの認証を取得し、全社的な情報管理・業務フローの適正化の監視監督を担う情報セキュリティ委員会の活動を通じて個人情報保護に関するフローの見直し、従業員教育、システムのセキュリティ強化、個人情報取扱状況の内部監査等を実施し、個人情報管理の強化に努めております。
また、ユミルリンクでは、関係諸法令を遵守する体制の整備及び役職員の研修を実施するとともに、事前の情報収集を実施することで、本リスクの低減に努めております。

 

・主要な事業活動の前提となる事項(電気通信事業者)の内容

 電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者)、2002年9月取得、届出番号:A-13-04991

・許認可等の有効期間

 届出についての有効期限の定めはありません。

・許認可等の取消解約事由

 届出についての取消解約の定めはありません。

・継続に支障を来たす要因が発生していない旨及び重大な影響を及ぼす旨

 届出の継続に支障を来たす要因の発生及び重大な影響を及ぼす事象はありません。

 なお、届出事項に変更があった場合に変更の届出を行わないと罰則(3年以下の懲役若しくは200万円 以下の罰金または両方)が科されます。(電気通信事業法 第9条、第177条)

 

⑧ 特定の人物への依存について

代表取締役社長である清水亘は、会社経営の最高責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、ユミルリンクの事業推進において重要な役割を果たしております。ユミルリンクは、同氏に過度に依存しない経営体制を整備するため、取締役会における役員間の相互の情報共有や社外取締役、社外監査役の積極参加による経営組織の強化を図っております。しかしながら、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難になった場合には、ユミルリンクの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 人材の採用・育成について

ユミルリンクは、持続的で長期的な事業発展のため、多様な専門技術に精通した人材の確保が重要であると認識しており、人材採用を積極的に実施しております。しかしながら、国内における少子高齢化に伴う労働人口の減少や産業構造の変化を背景に、必要な人材を継続的に確保するための環境は日々厳しさを増しております。同時に人材確保のための採用費及び人件費も高騰しております。今後の競争激化により、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合や人件費が高騰し続けた場合、また在職している技術者の社外流出が大きく生じた場合、ユミルリンクの事業展開、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、様々な媒体、手法による人材の採用及び育成を積極的に行うことで、本リスクの低減に努めております。

 

⑩ 情報管理体制について

ユミルリンクが提供するサービスは、顧客の有する個人情報や機密情報が登録されることがあります。重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、企業イメージの悪化、社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、ユミルリンクの事業展開、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

このためユミルリンクではこれらの情報資産を保護するために個人情報保護方針、情報取扱規程を定め、この方針、規程に従って情報資産を適切に管理、保護を図っております。また、ISMS及びISMSクラウドセキュリティ認証取得によるマネジメントプロセスを導入するとともに、ファイアウォールや対策機器等のシステム的な対策を施し、多層的な情報セキュリティ対策強化を推進しております。

⑪ 知的財産権の侵害について

ユミルリンクは、自社の事業活動が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。また、第三者の有する知的財産権の侵害を防ぐ体制として、自社及び外部専門家への委託等による事前調査を行っております。
既存のサービスについても調査可能な範囲で第三者の知的財産権侵害の可能性の調査を行っており、ユミルリンクが事業活動を行うプロセスにおいて使用しているシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、例えば外部に委託した調査の不備により第三者の知的財産権等の侵害が生じた場合、その紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性は否定できないものと認識しております。この場合、ユミルリンクの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、第三者の知的財産権等の侵害可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行うことで、本リスクの低減に努めております。

 

⑫ 訴訟リスクについて

ユミルリンクが事業の継続・拡大を行っていく上で、製品販売先若しくは各種取引先との間で紛争等が生じ、これにより訴訟等が提起され、ユミルリンクが想定外の損害賠償金を支払うような事態が生じる可能性は常に存在します。上記「⑪知的財産権の侵害について」に記載のとおり、ユミルリンクは第三者の知的財産権の侵害についての確認を実施しており、また、製品の開発等においても法的規制・製品の安全性の確認を実施することで、第三者の権利を侵害しないよう努めておりますが、第三者からの訴訟の提起を受ける可能性はゼロではなく、訴訟の提起を受けた場合、ユミルリンクの経営成績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

⑬ 自然災害等について

地震、台風、津波等の自然災害、火災、各種感染症の拡大等が発生した場合、ユミルリンクの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に大規模な自然災害が多発したような場合には、ユミルリンクの営業活動が制限されたり、取引先において正常な事業運営が行えなくなるなど悪影響が生じ、正常な事業運営が行えない場合、ユミルリンクの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ユミルリンクでは、サービスを提供するための重要な事業基盤である情報資産が格納されているサーバを複数の拠点で分散配置、運用を行うことで、本リスクの低減に努めております。

 

⑭ 配当政策について

ユミルリンクは財務体質の強化と事業の成長のための投資が重要であると考え、配当を実施しておりませんが、株主への利益還元は重要な経営課題と認識しております。
今後、将来の財務体質の強化と事業拡大のために必要な内部留保を確保しつつ、ユミルリンクを取り巻く事業環境を勘案して、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

⑮ 新型コロナウイルスをはじめとした感染症のまん延によるユミルリンク事業におけるリスクについて

ユミルリンクにおいてはリモート業務推進環境の整備やオンラインを中心とした販売、サポート体制への移行により、事業活動への悪影響を低減しております。しかしながら新型コロナウイルスをはじめとした感染症が今後まん延した場合、最終的な影響については予測が困難であることから、経済活動が停滞する場合には、新規受注の減少や延期、また既存顧客の解約など、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑯ 調達資金の使途について

株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、ユミルリンク事業のさらなる成長のための設備投資、採用活動費、広告宣伝費等による費用に充当する計画としております。しかしながらユミルリンクの属する業界の環境変化や、それに伴う今後の事業計画の見直し等により、投資による期待通りの効果が上げられなくなる可能性や、場合によっては充当先の変更が生ずる可能性があります。この場合、ユミルリンクの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)親会社との関係について

本書提出日現在、ユミルリンクの支配株主(親会社)であるアイテック阪急阪神株式会社は、ユミルリンク株式の51.8%を所有しておりますが、アイテック阪急阪神株式会社は阪神電気鉄道株式会社が55.7%及び阪急阪神ホールディングス株式会社が14.2%を保有する阪神電気鉄道株式会社の子会社であり、阪神電気鉄道株式会社は阪急阪神ホールディングス株式会社の完全子会社(連結対象)であることから、上記3社はいずれもユミルリンクの親会社に該当します。
なお、これら親会社とは法令等(東京証券取引所の定める有価証券上場規程を含む)に基づく開示に必要な情報のみを事前報告事項とする旨の契約を結び、独立性・自立性を確保しております。

 

① 親会社におけるユミルリンクの位置付けについて

アイテック阪急阪神株式会社は、阪急阪神ホールディングス株式会社の連結子会社であり、情報通信業としてインターネット、医療システム、社会システム等の事業を展開しています。ユミルリンクは、メッセージングプラットフォーム「Cuenote」を開発し、メール配信システムやSMS配信システム等をクラウドサービスとして展開しています。

現在、アイテック阪急阪神株式会社及び阪神電気鉄道株式会社を含む阪急阪神ホールディングス株式会社のグループ(以下、「親会社グループ」という。)においてユミルリンクと同じ業務を行う企業はなく、ユミルリンクと親会社グループ各社との間には事業の棲み分けがなされ、競合関係もありません。

 

② 取引関係について

ユミルリンクは現在アイテック阪急阪神株式会社との取引として、主にデータセンターの転借取引やCuenoteの代理店販売の委託を行っています。これらの取引については、親会社グループ各社からの独立性確保の観点も踏まえ、第三者である他社と同等の条件により取引を行っています。

ユミルリンクは、Cuenoteの代理店販売を除き、親会社グループとの取引削減を進める方針ですが、今後も継続する取引及び新たに取引を行う場合は、その取引の合理性及び条件の妥当性について事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較し検証を行った上で、ユミルリンクにとって不利益となる場合は条件の見直し、解約を親会社と交渉を行い、取締役会で承認を行うこととしています。

現在においてのユミルリンクと同社との間の主要な取引については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 (注記事項) 関連当事者情報」に記載のとおりであります。

また、ユミルリンクは、非常勤取締役として事業運営に知見を有する斎田 誠氏を、非常勤監査役として宇仁菅 亮介氏を同社から招聘しておりますが、出向者の受入れ等その他の人的関係はありません。ユミルリンクは同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、ユミルリンクの経営方針及び事業戦略等の重要事項の意思決定において、ユミルリンクは同社からの独立性・自立性は保たれているものと考えております。

同社は、今後も中長期的にユミルリンク株式を保有する方針ですが、将来的に、同社をその傘下に置く阪急阪神ホールディングス株式会社におけるコア事業体制の見直し等による、事業戦略変更・基盤事業再編を受け、市場で当該株式の売却が行われた場合や売却の可能性が生じた場合には、ユミルリンク株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数やユミルリンクに対する方針によっては、ユミルリンクの経営戦略等に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー