セーフィー(4375)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】セーフィーグループは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、家から街まであらゆるビジネスシーンで活用されている映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」を開発・提供しております。「Safie」は高画質・安価・安全で、いつでもどこでも誰もが簡単にスマートフォンやパソコンで利用でき、小売・飲食・サービス・建設・物流・製造・インフラ・公共・医療などの幅広い業界にて活用いただいております。 「Safie」は自社開発のソフトウエアをカメラ機器等のハードウエアに組み込んだサービスであり、映像データをクラウドにアップロードするだけではなく、クラウドからの指示に従ったデバイスの制御やデバイス上での画像処理を柔軟に行うことができます。具体的には、対応デバイスによりカメラの首振りやズーム操作、高精細な静止画の取得、GPS情報の取得、接続された外部デバイスの情報取得ができます。 さらに「Safie」はサブスクリプション型サービスとして、録画機能以外にさまざまな映像分析や連携サービスを追加できるプラットフォームです。2015年のサービス提供開始以来、屋内向けクラウドカメラ「Safie PRO(セーフィー プロ)」、屋外向けクラウドカメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket(セーフィー ポケット)」などのラインナップの他、付帯する多様なオプションサービスやソリューションを提供・開発しています。これらのサービスは、直販および多くの販売パートナーを通じて、法人・個人のお客様に提供されています。2025年12月末時点で、課金カメラ台数は35.4万台に達し、2024年のクラウドモニタリング・録画サービス市場では、稼働台数ベースで約55.3%(注1)のシェアを獲得しています。 「Safie」のソフトウエアモジュールは汎用性が高く、さまざまなハードウエアに組み込むことができ、サブスクリプション型のビジネスモデルへの移行を支援します。通信事業者・サーバー事業者と連携し、固定通信、モバイル通信インフラ、5G、データストレージを活用することで、拡張性が高く、セキュアで安定した映像インフラの構築とサービス提供を実現することができます。また、拡大戦略としてパートナー企業とともに事業成長することを目指しており、NTTグループ、Canonグループ、SECOMグループなどの企業グループとは資本・業務提携を行い、販売パートナーとしてセーフィーグループサービスをOEM提供することで先方のブランド力を生かした「Safie」の拡大を担っていただいております。加えて、工事事業者パートナーとも連携することで、大規模な工事を要するエンタープライズ顧客向けのカメラ設置案件にも対応することが可能となっております。 セーフィーグループが日々向き合う深刻な労働力不足という社会課題に対して、AI活用の需要は高まっていきます。セーフィーグループは、これまで現場をDXして参りましたが、AIを活用した「AX(注2)」への歩みを加速させていきます。セーフィーグループが持つ映像プラットフォームと、膨大な映像データを活用し自社開発のみならず、外部開発者も活用可能なオープンなAIプラットフォーム「Safie AI Studio(セーフィー エーアイ スタジオ)」を構築することで、あらゆる現場へのAIの社会実装を推進します。将来的には、自律的に連携する「AIエージェント」が現場で働く人々を支え、フィジカルAI時代の不可欠なインフラ企業としての地位を確立するとともに、現場で働く人々をエンパワーメントしてまいります。 (注1)Techno Systems Research Co.,Ltd.「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2024)」。調査対象は、ネットワークカメラを利用したクラウドサービスであり、モニタリングもしくは録画サービス機能を提供している有料サービス。OEM提供を含むカメラ登録台数ベースでのシェア。(注2)AI Transformationの略語。AI技術を活用し、企業におけるこれまでの組織やシステム、ビジネスモデル、業務オペレーション等をより付加価値の高いものへ変貌させ、利益の増加や生産性の向上を図ることをいう。セーフィーグループでは特に現場のオペレーションの変革をAIで加速させることを現場AXと称している。 [事業系統図]
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】セーフィーグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてセーフィーグループが判断したものであります。 (1)経営方針セーフィーグループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、家から街まであらゆるビジネスシーンの映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・提供しております。「Safie」は高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマートフォンやパソコンで使える防犯カメラサービスであり、優位性の高い製品・サービスやアプリケーション、ソリューションが開発・提供されることで、小売・飲食・サービス・建設・物流・製造・インフラ・公共・医療などの幅広い業界の「現場DX」を支援しています。加えて、映像、クラウド、AI技術を駆使し、またAPIを通じて様々な開発パートナーがデータ連携をできるオープンなプラットフォームを構築することで、一人一人の日々の意思決定を迅速かつ効果的に行える世界の実現を目指してまいります。 (2)セーフィーグループの強み① 商品の優位性とそれを支える技術力「Safie」は従来の防犯カメラサービス(注)に比べ、高画質、高セキュリティ、そして優れたコストパフォーマンスを兼ね揃えたクラウド録画サービスとして、あらゆる業界の顧客に活用されております。このサービスを支えるセーフィーの競争力の源泉は、ユーザー視点を考慮したUI/UX開発力に加え、それを下支えする多層的な技術スタックにあります。膨大な映像トラフィックを遅延なく処理し、スケーラビリティと堅牢性を両立させるクラウドネイティブなバックエンド技術、多様なエッジデバイスをシームレスに統合する高度な組み込みソフトウェア開発能力、そして映像データを価値あるインテリジェンスへと変換する独自のAIパイプライン構築力。これら各領域の専門知を融合させることで、他社の追随を許さないサービス基盤を開発・提供しております。創業以来、膨大な映像データを安定的にクラウド保存・配信するインフラ構築技術、および外部連携を最適化するAPIなどの技術力と独自の仕組みが本質的な強みであり、映像プラットフォームとしての圧倒的な優位性を追求し続けております。(注)アナログデータを出力するアナログカメラや、設置場所に録画装置を必要とするネットワークカメラを用いた防犯カメラサービス。 ② あらゆる業界の顧客基盤セーフィーグループのサービスは、多種多様な業界の大手から中小企業まで幅広く活用されています。従来の「防犯」用途に留まらず、現場運営の生産性向上を目指した業務改善や、売上向上を目的としたマーケティング施策など、経営の根幹を支えるソリューションとして進化を続けています。例えば、大手アパレルチェーン企業においては、各店舗に設置したカメラを本社で一元管理し、複数の店舗映像を同時に確認・比較することで、接客オペレーションの実態を把握し、改善にセーフィーグループのサービスを活かしています。また、建設会社やハウスメーカーでは、本社のベテラン社員が、全国の施工現場に設置されたカメラを使って、現場の状況をリアルタイムで確認し、指示を出すことで、移動時間や作業時間の短縮、そして施工品質の維持を実現しています。さらに、映像データをAIで解析することにより、不安全行動や危険エリアへの立ち入りをリアルタイムに検知し、属人的な監視に頼らない高精度な安全管理体制などを実現しています。セーフィーグループのサービスは小売・飲食・サービス・建設・物流・製造・インフラ・公共・医療などのさまざまな業界での活用が見込まれていますが、各業界が抱える課題は異なります。そこでセーフィーグループとしては、業界ごとの課題に対する理解を深め、その課題を解決するために膨大な映像データと最新のAI技術を掛け合わせることで、各業界固有の課題を解決する高付加価値なソリューションを展開し、さまざまな業界の「現場AX」を推進してまいります。 ③ プラットフォームの拡張性と豊富なサービス・ソリューションラインナップセーフィーグループが提供するプラットフォーム上には既に約35万台のクラウドカメラから送られる膨大なデータが集約され、簡単かつセキュアにデータ連携やAI活用が可能となっております。顧客の膨大な映像データはセーフィーグループが契約するクラウドサービス上で管理されておりますが、セーフィーグループの利用規約において録画映像の知的財産権はそれぞれの顧客に帰属し、セーフィーグループはこの映像を閲覧することはできない仕組みになっており、顧客の映像データは安全に管理されております。ただし、顧客からの個別の同意のもと、適切な認証プロセスを経た上で、セーフィーグループや開発パートナーに映像を共有いただくことで、様々な新サービスの開発検討に活かすことがあります。またAPIを通じて開発パートナーが「Safie」とデータ連携を行うためのアプリケーションの開発や連携を行うことや、「Safie」の組み込みソフトをデバイスメーカー等に提供することで多様な他社機器と連携することが可能です。また、映像データをAIで解析したソリューションを生み出すことが容易にしやすくなり、クラウドとAPIやAIを活用したプラットフォーム基盤の構築が進んでいます。セーフィーグループは創業以来、あらゆる業界の異なるニーズに応えるため、顧客からのフィードバックを活かしながら、デバイスおよびソリューションラインナップを拡充し続けてきました。主に、建設業界の顧客の声から生まれたウェアラブルカメラ「Safie Pocket」では、現場の遠隔化を実現するなど、セーフィーは常に現場起点の開発を続けてきました。また、2022年9月に提供開始した「Safie One(セーフィー ワン)」、2024年3月に提供開始した「Safie GO PTZ AI(セーフィー ゴー ピーティーゼット エーアイ)」をはじめとしたエッジAI搭載モデルは、導入後も機能をアップデートできる「賢くなるカメラ」として、単なる防犯の枠を超え、変化する社会課題に応えるソリューションとして進化しています。また、業界特化型ソリューションを迅速かつ多数量産するための基盤として、セーフィーは2026年2月にAI開発・運用プラットフォーム「Safie AI Studio」の提供を開始しました。本プラットフォームは、現場ごとに異なる多様なニーズに応じたAIソリューションを効率的に開発・実装する環境を提供し、高付加価値サービスの展開スピードを飛躍的に高めるものです。これにより、顧客ニーズにあったAIソリューションを素早く、大量に生み出せるようになります。セーフィーグループのサービスを導入済みの顧客からはそのサービスの利便性と拡張性を高く評価されております。数店舗の導入からの全国店舗への導入拡大や、防犯用途で導入されたのちに、マーケティング用途やオペレーション改善を目的とした追加導入など、既存顧客からの多様なリピートオーダーが創出されております。 ④ 販売力と強固なデリバリー体制セーフィーグループでは、展示会やWebサイトを活用したデジタルマーケティング等を通じて流入した企業への営業を中心とする直販営業網と、販売パートナー各社を通じた拡販が可能な営業網を有しております。双方の商流を活用することでクラウドモニタリング・録画サービス市場における稼働台数のシェアNo.1を獲得しています。直販営業網では、営業組織の強化を進め各業界の大手顧客とのリレーションを築き取引を拡大させてきたことで、2022年以降は毎年約30%の成長率を誇っています。販売パートナーとしてはNTTグループ、Canonグループ、SECOMグループを筆頭に、全国数千人規模の営業員や顧客ネットワークをもつ大企業の強みを活用した効率的な営業網を構築しております。販売パートナーと密に連携し、販売パートナーの事業成長にもコミットすることでセーフィーグループの安定成長も実現しています。また、セーフィーグループが直販営業で培った顧客セグメントごとの販売ノウハウを販売パートナーに共有をしたり、販売パートナーのブランド力を活かして販売パートナー独自の名称でサービス展開をしたり、販売パートナー各社の商材ともAPIで連携して独自商材をつくるなど、お互いの強みを活かして補完し合う協業を行っております。販売パートナーとの収益モデルは、セーフィーグループから販売パートナーへカメラやクラウドサービスを販売し、販売パートナーがそれぞれの顧客へ再販するモデルとなっております。大手企業や中小企業からの多様なニーズに応えるためのデリバリー体制も強化しています。セーフィーグループでのカメラの導入に伴う設置工事件数は年々増加しておりますが、大規模な大型案件の受注にも耐えられる体制を整えております。こうした中、当連結会計年度においては、カメラの設置工事・保守を専門とする子会社「セーフィーフィールドワークス株式会社」を設立し、カメラ販売からメンテナンスまで一気通貫のワンストップサービスを開始しました。多角的な専門知見と自社施工インフラを融合させることで、顧客体験の向上と自社収益向上の両立を図り、周辺機器販売を含む現場のトータルサポートを推進しています。さらに、セーフィーグループのセーフィーベンチャーズ株式会社からの出資企業をはじめとするスタートアップ企業との協業により、クラウドカメラ以外のデバイスやサービスまで、セーフィーグループが提供可能なサービスラインナップを拡充し、顧客が有する個別のカスタマイズニーズにも対応可能なシステムインテグレーション機能も強化しています。 ⑤ 高い安定性を誇る財務・収益モデルセーフィーグループの中核サービスであるクラウド録画サービス「Safie」の課金モデルは、継続収入が見込めるリカーリング型の収益モデルとなっておりますが、このサービスの起点となるカメラは顧客に販売されるため、セーフィーグループの売上高の構成は、リカーリング収益のみならず、スポット収益も伴います。スポット収益にはカメラ等の機器販売や設置工事費などが含まれ、リカーリング収益には、クラウド録画サービス、画像解析サービス、一部のカメラのレンタルサービスやLTE通信費などが含まれております。カメラ1台当たりの収益構造として、導入時にスポット収益が発生し、その後毎月クラウド録画サービスや画像解析サービスなどのリカーリング収益が発生するため、カメラが継続利用されると最終的にはリカーリング収益のほうがスポット収益よりも大きくなる構造になっております。セーフィーグループはリカーリング収益をより重視しており、その達成状況を判断するための経営上の指標はARR(注1)とし、2024年12月末は11,937百万円、2025年12月末は14,523百万円となっております。また、ARRに関連する指標として、MRR(注2)及び課金カメラ台数(注3)を注視しております。課金カメラ台数は2024年12月末時点で29.3万台、2025年12月末時点で35.4万台と増加しております。またセーフィーグループの顧客からは、追加のカメラ導入や画像解析サービスが発生しており、2025年12月期においてセーフィーグループの直販NRR(注4)は109.9%、販売パートナーNRR(注4)は117.0%、全社平均月次解約率(注5)は0.8%になっております。(注)1.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。該当月のMRRを12倍して算出。2.MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額(販売代理店経由の売上含む)。3.課金カメラ台数:各四半期に販売したカメラ台数ではなく、各四半期末時点で稼働・課金しているカメラ台数。4.NRR:Net Revenue Retentionの略称。直販NRRは、「2024年12月末時点における直販課金顧客から生じる2025年12月末時点における直販MRR」を「2024年12月末時点の直販MRR」で除して算出(販売パートナーからのMRRは含まない)。販売パートナーNRRは「2024年12月末時点における販売パートナーから生じる2025年12月末時点におけるMRR」を「2024年12月末時点の販売パートナーから生じるMRR」で除して算出。5.平均月次解約率:前月末における課金カメラ台数に占める、当月中に解約に伴い減少した月額課金台数の割合の過去12ヶ月平均値 ⑥ 企業文化セーフィーグループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、それを実現するため、7つのSafie Cultureを行動指針として定義しております。このCultureに共感する社員が集まり、個々人が高い自律性を持ちながらも強い一体感を持つ組織を実現しております。 7つのCulture(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等セーフィーグループは、中長期的に安定して売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しており、2024年12月末は11,937百万円、2025年12月末は14,523百万円となっております。また、ARRに関連する指標として、MRR及び課金カメラ台数を増やしていくことが重要であると考えております。 (4)経営環境現在、日本が抱える少子高齢化・労働人口減少の問題は地方でも都市部でも顕在化しており、2040年には働き手が現在の8割になるという「8掛け社会」が到来する(注1)と推定され、人々の生活に多大なる影響を及ぼすと考えられています。特に現場を持つ業界では顕著であり、建設業界では必要な労働力が22.0%、小売業界の販売職では24.8%不足(注2)すると予測されています。このような背景から、人的リソースを補完するAI技術の社会実装に大きな期待が寄せられています。例えば、経済産業省はデジタル社会の実現を目指し、半導体やAI技術への積極的な政策資源の投資を行い(注3)、北海道や熊本県に設立された半導体工場に対し1兆円を超える支援やAI向けの計算資源を国内に整備し提供を行う事業者への支援、生成AIの基盤モデルの開発者に対して計算資源の提供を支援しています。こうした潮流の中、AIの活用は従来のWeb空間だけでなく、リアル空間へも拡がっており、非構造化データである映像・音声・センサー情報を活用する「フィジカルAI」の時代が到来しました。この変革において、AIの「眼」となるカメラは、現場AXを実現する上で不可欠なインフラとして位置付けられています。(注)1.出典元:リクルートワークス研究所:「未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる」2.労働供給不足率=2040年時点での労働供給÷2040年時点での労働需要3.出典元:経済産業省:「デジタル社会の実現に向けて」(2024年1月) (5)中長期的な会社の経営戦略① ユーザー基盤のさらなる拡大セーフィーグループは、2025年12月末における課金カメラ台数を35.4万台とし、創業以来、順調に売上を拡大し続けております。しかしながら、日本国内に存在するカメラ台数だけで見ても、「Safie」の導入率は未だ低水準であり、潤沢な開拓余地が残されていると考えております。加えて、グローバル及び他の映像デバイスへの広がりを考えると「Safie」の接続デバイス数及び課金カメラ台数の増加余地は膨大に存在しております。近年の防犯や安心・安全ニーズの高まりを受け、ネットワークカメラの設置需要も拡大してまいりました。日本国内における既設(オンプレミス)カメラ市場は2028年には900万台程度の稼働台数(注1)と試算され、現時点で弊社にて見積もれるネットワークカメラの国内市場は約4,000万台、グローバルでは2028年には約5億台程度になると推計(注2)しており、今後もさらに成長していくと考えております。またドライブレコーダーやドアホン、ロボットなど様々な映像デバイスに「Safie」を搭載し、また接続することができるため、潜在的な市場はカメラ以外にも見込まれております。「Safie」はあらゆる業界で活用されていますが、特に、小売・サービス業と建設業での利用が進んでいます。建設業では、2024年4月から適用された「時間外労働の上限規制」を受け生産性向上が喫緊の課題となっており、屋外向けクラウドカメラ「Safie GO」シリーズとウェアラブルカメラ「Safie Pocket」シリーズの導入が拡大しております。これらを活用することで、現場全体の進捗管理や現場巡回管理を遠隔から実施でき、現場業務の効率化を進めています。加えて、今後は映像×AIによる常時監視体制を確立することで、不安全行動や立ち入り制限区域への侵入を即時に検知できるようになり、現場の目視確認に依存しない仕組みを構築し、高精度かつ均質な安全管理を実現することが可能になります。また、店舗運営の効率化、危機管理、顧客行動の把握といった課題の解決策としてクラウドカメラの活用が進んでいます。既設(オンプレミス)カメラのクラウド化を可能にするネットワーク接続型ストレージ製品「Safie Trail Station(セーフィー トレール ステーション)」の導入により、既設(オンプレミス)カメラのクラウド移行を手軽かつコストをかけずに実現でき、課金カメラ台数の非連続的な増加を実現できます。これによりセーフィーグループが従来得意領域としていた小規模店舗の少数台のカメラ導入に加え、中・大規模店舗の多台数のカメラ導入も進行できます。さらに、AIソリューション「AIApp」や遠隔接客サービス「RURA(SF)」、コミュニケーション支援インカム「BONX」などの映像データを活用した各種ソリューションと組み合わせることで、カメラ単独では応えられない店舗領域における省人化・無人化ニーズにも対応可能になります。個別導入(点)、多店舗展開(線)、店舗全体の映像データ一元管理(面)を目指す点線面 戦術を展開することで、小売・サービス業の多拠点の店舗を持つエンタープライズ企業において「店舗まるごとセーフィー化」を実現し、セーフィーグループのサービス活用のさらなる加速が期待されます。小売業以外にも、倉庫や工場現場のIoT化が進む物流・製造業、安心安全なスマートシティ構築のための公共やインフラ業界、現場の見守りや安全管理が必要となっている介護・医療業界など新しい業界でのセーフィーグループのサービス導入が広がっております。国内販売戦略においては、まず直販営業を通じて顧客ニーズを把握し、最適な販売手法を確立することから始めます。蓄積された知見を業界特化型の販売パートナーと共有・洗練させることで、セーフィーグループ単独の展開よりもはるかに迅速かつ多くのお客様にアプローチすることが可能になります。また、顧客ニーズを直接把握することで、製品開発へのフィードバックを効率的に行う体制を構築しており、継続的な機能拡充と操作性の向上を通じて、長期的な顧客エンゲージメントの維持向上に努めております。今後は、対象業界のさらなる拡大を図るとともに、各現場に合わせたソリューションやアプリケーションのラインナップも拡充いたします。これらを販売パートナー網にも迅速に展開することで、事業成長をより一層加速させていきます。(注)1.日本国内における監視/モニタリングカメラ稼働台数は、矢野経済研究所「2024年度版監視カメラ市場予測と次世代戦略」において監視/モニタリングカメラの使用年数を5~7年と仮定し、取材で得た情報を基に算出したセーフィーグループ試算の推計値。2.グローバル総稼働台数は、国内の総稼働台数に係る矢野経済研究所の算出方法を参考に、その年を含む過去5年間の矢野経済研究所の推定による出荷台数の合計値として算出したセーフィーグループ試算の推定値。 ② クラウド録画型映像プラットフォームとしての価値向上セーフィーグループは、拡大したカメラユーザー基盤を通じてクラウドに保存される膨大な映像データを活用し、お客様へ高付加価値なサービスを提供する好循環を構築しています。クラウドに保存される映像データは、知的財産権を有する顧客からの適切な承諾を得ることを前提として、AIによる画像解析を実現するための希少性の高い教師データとなり、これらを活用することで、新しい画像解析サービスや画像解析の精度向上が可能です。これにより、商用利用可能なレベルの精度を備えたAI画像解析サービスをお客様に提供できるようになります。機能拡充による利便性の向上がさらなる利用者増を呼び、蓄積されるデータがまた新たな価値を生むという、強固な好循環を構築しております。特に、映像×AIプラットフォーム「Safie AI Studio」の提供は、この循環を強力に加速させます。35万台を超える設置済みカメラを基盤とし、顧客にはアプリケーション導入のような簡易なAI実装を、開発者にはOpen APIを通じた自由な開発・再販の場を同時に提供いたします。これにより、従来不可避であった個別開発に伴う重いプロセスを省略し、現場のニーズに即したAIソリューションの迅速な量産と社会実装が可能となりました。このネットワーク効果を伴うエコシステムは、顧客単価の向上および解約率の低減に寄与し、セーフィーの持続的な成長を支える根幹となります。今後はカメラ映像のみならず、音声や自然言語を含む様々なデータの解析基盤へと領域を拡張し、IoT・AI技術の進展とともに、「Safie」が活用される機会をあらゆる産業現場へと拡大していく所存です。(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題セーフィーグループの対処すべき主な課題は以下のとおりであります。① 優秀な人材の採用と育成セーフィーグループの持続的な成長のためには、多岐にわたる経歴を持つ優秀な人材を多数採用し、営業体制や開発体制、管理体制等を整備していくことが重要であると捉えております。特に経営戦略の実現の中で、業界ごとの顧客ニーズを正確に把握し、業界別のソリューションを開発していくことが重要と考えており、顧客ニーズを適切に把握できる営業や開発の人員を強化していくことが必要であります。セーフィーグループのミッションや事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を進めるとともに、高い意欲を持って働ける環境や仕組みの構築に取り組んでまいります。 ② 情報管理体制の継続的な強化セーフィーグループは多くの個人情報を扱っており、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要であると考えております。経営方針に従って「映像から未来をつくる」ため、セーフィーグループは膨大な顧客の映像データを管理することになり、プラットフォーマーとしての健全性を強く求められると認識しております。セーフィーグループで取り扱う映像データは個人が特定できる鮮明な画像であることが多く、原則として個人情報に該当するため、現在も個人情報保護に係る施策には万全の注意を払っておりますが、今後も社外有識者との会議を含め、社内体制や管理方法の強化・整備を行ってまいります。 ③ 技術力の強化と追加サービスの展開大量の映像データの処理及び解析に係る技術力はセーフィーグループの競争力の源泉であり、事業の成長を支える基盤でもあることから、継続的な改善、強化が重要であると考えております。優秀な技術者の採用や先端技術への投資・モニタリング等を通じて、技術力の向上に取り組んでまいります。また映像プラットフォームとしての価値向上のために、自社サービスの追加開発や、他社のソリューションが提供しやすい仕組みを継続的に開発し続けてまいります。 ④ 利益及びキャッシュ・フローの創出(収益化)セーフィーグループは、事業拡大を目指し、開発投資や広告宣伝活動等に積極的に投資を進めており、2025年12月期は、営業損失を計上しております。セーフィーグループの収益の中心は、サブスクリプション方式でユーザーに提供しており、継続して利用されることでリカーリング収益が積みあがるストック型の収益モデルになります。一方で、開発費用やユーザーの獲得費用が先行して計上される特徴があり、中長期的なキャッシュ・フロー、利益の最大化のために短期的には赤字が先行することが一般的です。セーフィーグループでは事業の拡大に伴い、ストック収益が順調に積みあがることで、先行投資として計上される開発費用やユーザーの獲得費用が売上高に占める割合は低下し、将来的には持続的にキャッシュ・フロー、利益を創出できる体質に改善すると見込んでおります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。セーフィーグループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、セーフィーグループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化したときにセーフィーグループの経営成績等の状況に与える影響について合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記述は行っておりません。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在においてセーフィーグループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 <セーフィーグループ事業の前提となる外部環境に関するリスク>(1)インターネットの利用環境についてセーフィーグループはインターネット関連事業を主たる事業対象としているため、インターネットの利用環境はセーフィーグループ事業の基本的な条件であります。インターネットの利用に関する新たな規制の導入や弊害の発生、その他予期せざる要因により、今後、インターネットの利用環境に大きな変化が生じた場合、セーフィーグループの業績に広範囲にわたり影響を及ぼす可能性があります。 (2)クラウド事業についてクラウドとは、アプリケーション機能をインターネット経由で提供するサービスで、ソフトウエア販売における新しい方法・概念として認知され、浸透が進みつつあります。その一方で、今後クラウドを扱う企業レベルの競争も激化する可能性があります。このような事業環境のもとで、他社においてより画期的なコンセプトをもった商品・サービスが出現した場合、又はクラウド自体の需要がセーフィーグループの予測を大きく下回る場合には、セーフィーグループの業績に広範囲にわたり影響を及ぼす可能性があります。 <ビジネスモデル等に関するリスク>(3)競合についてセーフィーグループは、創業以来、日々進化するテクノロジーによって安全にかつ効率的な映像の大量保存と配信及び分析を行う独自のシステムの開発・運営をし続けてきたことが競争力の源泉となっております。またすでに市場シェアNo.1となっており、それを支える販売網を構築しており、新規の参入者を含む競合に対抗できる事業環境を構築しております。しかしながら、既存事業者との競争の激化や、新たな参入事業者がセーフィーグループのシステムに類似する仕組みを構築する場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)先行投資と事業の拡大に伴うリスクについてセーフィーグループは「Safie」録画サービスのオプションや、ソリューションとして様々な画像解析サービスや機器連携サービス及び他社との連携ソリューションを開発しております。これにより新たな顧客業界の開拓と将来の収益拡大を狙っておりますが、これらの開発は常に継続しており、収益化はまだ初期段階にあります。エンジニアを積極的に採用し開発にあたっておりますが、現時点では収益貢献は少なく、先行投資を継続しております。今後も、収益化が上手く進まない場合や、当該分野に関係する法規制に新たに服することになる場合、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)研究開発活動と広告宣伝活動等の先行投資についてセーフィーグループの手掛ける事業では、先行者メリットを活かしつつ売上高拡大を目指すため、新機能の拡充や新機種対応などの研究開発投資や広告宣伝活動や営業体制の強化等において一定の先行投資が必要となります。しかしながら、その結果として、設立以来営業損失を計上しているほか、累積損失を抱えております。また、今後の研究開発投資及び広告宣伝活動について、その費用対効果を見ながら慎重に行っていく方針ではありますが、先行投資を縮小する場合には、新規受注や新規ユーザーの獲得に影響が出る可能性があり、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)販売パートナー経由での販売と売上高比率についてセーフィーグループは、多くの販売パートナーとともにセーフィーグループサービスの拡大を進めており、主要な販売パートナーとの資本業務提携を含めて緊密な関係を構築しており、売上高全体のうち一定の比率は、販売パートナー経由で売上高を獲得しております。主要な販売パートナーとは良好な関係を築いており、現時点において取引関係等に支障を来たす事象は生じておらず、セーフィーグループとしては今後も継続的な取引が維持されるものと見込んでおります。しかしながら、販売パートナーにおける経営方針、販売方針・販売施策の変更及び取引条件の変更が生ずる場合等には、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。セーフィーグループといたしましては、今後も主要販売パートナーとの取引拡大に加え、新規顧客からの売上高拡大にも努めることで、特定パートナーへの依存度を低減し、経営リスクの分散に努める方針です。 (7)技術革新への対応についてセーフィーグループは新技術の積極的な投入を行い、適時に独自のサービスを構築していく方針ではありますが、技術革新等への対応が遅れた場合や、予想外に開発費等の費用が発生した場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 <コンプライアンスに関連するリスク>(8)知的財産権の侵害等についてセーフィーグループで開発・設計しているソフトウエアやプログラムは、セーフィーグループが独自に開発・設計したものであり、セーフィーグループ内に知財の専門組織を設立し、特許権侵害の調査及び出願等を行っております。さらに、セーフィーグループはサービスの名称等について商標の出願、登録を行う等、第三者の商標権を侵害しないように留意しております。しかしながら、セーフィーグループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であるため、他社の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。この場合、特許権侵害や商標権侵害を理由とする損害賠償請求や差止請求を受けたり、知的財産権の使用に対する対価の支払い等が発生したりする可能性があり、これらの場合にはセーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、セーフィーグループが保有している知的財産権が第三者により侵害された場合には、法的措置を含めた対応を要するなど、セーフィーグループの事業運営に影響が及ぶ可能性があります。 (9)訴訟等について本書提出日現在においてセーフィーグループを当事者とする訴訟手続はありません。しかしながら、将来訴訟等による請求を受け又はその他の形でセーフィーグループを当事者とする訴訟等の手続が行われる可能性はあり、このような事態が生じた場合、セーフィーグループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 (10)個人情報の取扱いについてセーフィーグループは、セーフィーグループ従業員の個人情報に加えて、セーフィーグループが提供するサービスにおいて顧客の住所、氏名等の個人情報を保持しており、さらには顧客が保有する録画映像や、限定的ではありますが顔認証を用いたサービスにおいては録画映像に映り込んだ第三者の映像などの個人情報に関与するケースがあります。セーフィーグループは個人情報の取扱いに関する重要性を十分に認識し、個人情報の管理に最大限の注意を払っており、また、2005年4月に全面施行された「個人情報の保護に関する法律」や、当局となる個人情報保護委員会が制定した「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」の要求事項の遵守に努めております。セーフィーグループは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」の認証を2016年5月、ISMSクラウドセキュリティの国際規格「ISO/IEC 27017:2015」及びプライバシー情報マネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27701:2019」を2022年5月に取得しております。なお、それぞれの認証の登録範囲については、「ISO/IEC27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」はクラウド映像プラットフォーム開発及びそれを用いたサービスの運営・保守・カスタマーサポート、「ISO/IEC 27017:2015」はSafieクラウド録画サービスの影響に係るサービスプロバイダとしてのシステム開発・運用及び保守並びにアマゾンウェブサービスのクラウドサービスカスタマーとしての利用に関わるISMSクラウドセキュリティマネジメントシステム、「ISO/IEC 27701:2019」はクラウド映像プラットフォームの運用・保守及びサービスに関するカスタマーサポート、となっております。加えて、情報セキュリティ委員会の定期的な開催等、様々なセキュリティ対策を行う個人情報保護マネジメントシステムを構築・運用しております。セーフィーグループのサービスの提供に際しては、カメラの設定、送付、設置工事など顧客の個人情報を用いる業務の一部をセーフィーグループの責任において第三者となる業務委託先に再委託する場合があります。その場合においても、国内の法令等を遵守し、適切かつ合理的な方法で業務委託先の安全管理を行っております。しかしながら、上記の取り組みにも関わらず、自然災害や事故、外部からの悪意による不正アクセス行為及び内部の故意又は過失による顧客情報の漏洩、消失、改ざん又は不正利用等、万一セーフィーグループ又はセーフィーグループの業務委託先から個人情報が漏洩した場合には、信用の失墜又は損害賠償による損失が生じ、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)映像等の流出について顧客からの膨大な録画映像はセーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォーム上で管理されておりますが、セーフィーグループの利用規約において、録画映像の知的財産権はそれぞれの顧客に帰属し、セーフィーグループはこの映像を閲覧することはできない仕組みになっており、顧客の映像データは安全に管理されております。ただし、顧客からの個別の同意のもと、適切な認証プロセスを経た上で、セーフィーグループや開発パートナーに映像を共有いただき、様々な新サービスの開発検討に活かすことがあります。またカメラ設置時や設置後のサポートの中で、一部の社員に限定して顧客からの同意の元、顧客の映像を共有いただく場合があります。さらに、顔認証を用いた一部のサービスで生成される顔の特徴点などのデータ等については、個人情報保護法に基づき、当該個人情報の運用を受託されております。これらの映像データ等の外部への流出を防止するため、録画映像データはカメラからクラウドへの送信時、クラウド上での保管時、クラウドから顧客への配信時にそれぞれ暗号化を実施しており、万一、第三者が違法に映像データをその録画、配信経路上、もしくはクラウド上から入手したとしても暗号化されているのでデータを再生して見ることができない設計になっております。また顧客が映像を共有する場合においても、共有相手ごとに映像のアクセス権を個別に設定できる仕組みにしており、IDやパスワードの共有による映像流出事故が起きにくい仕組みにしております。その上で社員教育等様々な対策を講じております。それに加え、膨大なデータを預かるプラットフォームの健全性を保つ取り組みとして、データ憲章の策定・公表、変化する社会情勢の中でプラットフォーマーとしての責務を果たすために必要な取り組みを継続的に議論するため、外部有識者会議を開催しております。会議の参加者は個人情報保護やITに詳しい弁護士、AIの利活用に詳しく憲法学を専門とする大学教授、社外取締役、セーフィー取締役等となっており、年に数回開催し、セーフィーグループでの研究開発や顧客におけるデータ活用に対する啓蒙活動などを協議しております。以上の取り組みにも関わらず、不測の事態によりこれらの情報の漏洩や映像データに関するトラブルが発生した場合、セーフィーグループの企業価値の毀損、社会的信用の失墜、流出の影響を受けた顧客その他関係者への補償等により、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)法令についてセーフィーグループは、電気通信事業法等、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。セーフィーグループは、コンプライアンス体制の充実が重要であると考えており、コンプライアンスに関する社内規程類を策定し、適宜研修を実施して周知徹底を図っております。しかしながら、今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備が行われる可能性があります。さらに、インターネットは国境を超えたネットワークであるため、海外諸国からの法的規制による影響を受けることも想定されることから、それらが将来的にセーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 <一般外部環境及びインフラ整備等に関するリスク>(13)設備及びネットワークの安定性についてセーフィーグループの事業を支えるサーバーは、セーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォームで管理されており、複数のサーバーによる負荷の分散、冗長化、定期的なバックアップの実施等を図り、システム障害を未然に防ぐべく取り組みを行っております。障害が発生した場合に備え、リアルタイムのシステムの稼働状況、ログチェック機能やソフトウエア障害を即時にスタッフに通知する仕組みを整備しており、また、障害が発生したことを想定した復旧訓練も実施しております。上記取り組みには地域上の負荷の分散、冗長化も含まれており、限定的な火災、地震等の自然災害や外的破損の発生時にもサービスの維持が可能となるよう設計されております。しかしながら、上記取り組みにも関わらず、例えば日本全土に渡るような大規模災害、人的ミスによるシステム障害、その他予期せぬ事象の発生により、万一、セーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォームやネットワークの利用に支障が生じた場合には、サービスの停止等を余儀なくされることとなり、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)サービス等の不具合について一般的に、高度なソフトウエアは不具合の発生を完全に解消することは不可能であると言われており、セーフィーグループのアプリケーション、ソフトウエアやシステムにおいても、各種不具合が発生する可能性があります。セーフィーグループは、すべての新サービスの開始及び更新前に、専任の品質保証チームによるテストを行うなど、信頼度の高いサービス提供をするための開発体制を維持・構築しておりますが、セーフィーグループ事業の運用に支障をきたす致命的な不具合が発見され、その不具合を適切に解決できない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)ハードの不具合についてセーフィーグループは、販売・貸与する製品の品質保証体制を確立し、製品の安全性確保及び事故発生防止に努めております。また、万一に備え、賠償責任保険も付保しております。しかし、セーフィーグループが製造・販売した製品に起因する損害が発生した場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)製造物責任についてセーフィーグループは、販売・貸与する製品の品質保証体制を確立し、製品の安全性確保及び事故発生防止に努めた上で、各種製品を販売及び製造委託しておりますが、すべての製品に欠陥がなく、将来的にクレーム等が発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらにセーフィーグループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模な製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストやセーフィーグループの評価に影響を与え、その結果、売上が減少し、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)大規模な感染症の発生による影響について将来的に新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症が再び発生し、経済活動の停滞によって飲食・小売業などの休業・閉店に伴う受注減によるマイナス影響が、遠隔業務需要の高まりを上回るような場合は、セーフィーグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (18)サプライチェーン、自然災害、事故、感染症等についてセーフィーグループはカメラ在庫を保有して迅速にサービス提供ができる体制を構築しております。自然災害、事故、感染症の発生等に備え、BCPを策定し、トラブル発生時の迅速な復旧体制を構築しております。また顧客へ提供しているサービス及び社内の管理システムはすべてクラウドサービスとなっており、故障機器の交換などの一部のハードウエアに関連する業務を除き、基本的なサービスはすべてリモート勤務体制でも提供が可能です。しかしながら、セーフィーグループ、セーフィーグループが在庫管理を業務委託している株式会社バン・ソフト・コミュニケーション(所在地:福井県)及びその倉庫近辺において、大地震や洪水等の大規模自然災害が発生した場合、セーフィーグループが保有する商品在庫の損壊やインターネットアクセスの制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 <内部環境等に関するリスク>(19)経営管理体制の確立についてセーフィーグループは、業容の拡大及び従業員の増加に合わせて内部管理体制の整備を進めており、今後も一層の充実を図る予定ですが、適切な人的・組織的な対応ができずに、事業規模に応じた事業体制、内部管理体制の構築が追いつかない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)人材の育成及び確保についてセーフィーグループは、積極的に優秀な人材を採用し、社内教育等を行うことによって体制の拡充を図っております。しかし、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどした場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の事業拡大に向け、特にエンジニア人員の確保が必要となりますが、採用が計画どおり進まなかった場合、あるいはエンジニア人員の流出が生じた場合には、事業拡大の制約となり、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (21)特定の人物への依存についてセーフィー代表取締役社長CEOである佐渡島隆平は、セーフィーグループの設立者であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。このため、セーフィーグループは、佐渡島隆平に過度に依存しない体制を作るために、取締役会等における役員間の相互の情報共有や経営組織の強化を図っております。しかし、現状において、何らかの理由により佐渡島隆平がセーフィーグループの業務を継続することが困難になった場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 <その他のリスク>(22)資金使途について株式上場時の公募増資による調達資金の使途につきましては、事業拡大に伴い増加する人件費、広告宣伝費等の運転資金及びオフィス増床等の設備資金に充当する予定であり、順次充当しております。しかしながら、経営環境の急激な変化等により、上記の資金使途へ予定どおり資金を投入したとしても、想定通りの投資効果をあげられない可能性があります。また、今後の事業環境の変化や、セーフィーグループ事業戦略等の変更等により、将来において調達資金に係る資金使途に変化が生じる可能性があります。 (23)新株予約権の行使による株式価値の希薄化についてセーフィーは、役員及び従業員のモチベーション向上のためストック・オプションを付与しており、本書提出日の前月末現在、その数は1,863,800株、発行済株式総数の3.34%となっております。なお、これらストック・オプションが行使された場合、既存株主の株式価値を希薄化させる可能性があります。 (24)配当政策についてセーフィーは創業以来、株主に対する剰余金の分配を実施しておりません。株主への利益還元については、重要な経営課題と認識しており、将来は経営成績及び財務状況を勘案しつつ剰余金の分配を検討する所存であります。現時点においては、研究開発資金等への投資を優先していくことが企業価値向上、ひいては株主利益の最大化につながるものと考えております。 (25)過年度における継続的な損失計上についてセーフィーグループは、過年度において、継続的な事業成長を図るため、積極的な人材採用と既存のソリューションの強化と新しいソリューション開発への投資、顧客基盤拡大のための積極的な広告宣伝活動を実施しており、2018年12月期(第5期)から当連結会計年度である2025年12月期(第12期)において、継続的な売上高拡大が図られたものの、先行投資と位置付けられる研究開発費や人件費、広告宣伝費の計上により、営業損失の計上が継続しております。セーフィーグループの映像プラットフォーム事業は、サブスクリプション型課金モデルであり、継続して利用されることで収益が積みあがるストック型の収益モデルになります。一方で、広告宣伝費などの顧客獲得費用や研究開発費用は先行して計上されるため、短期的には赤字が先行することが一般的です。今後もユーザー獲得や組織規模拡大のための費用負担が拡大した場合には、継続した利益計上が実現できない可能性があります。 (26)海外展開についてセーフィーグループは、高い成長を実現するため今後は海外展開を進めていく方針です。海外における商習慣や事業環境の差異等を含め、国内における事業展開以上に高いリスクが存在することは否めず、そのリスクに対応しきれない場合や国内と比較してマーケットの開拓や収益化が想定通り進まない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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