セーフィー(4375)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


セーフィー(4375)の株価チャート セーフィー(4375)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

セーフィーグループは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、家から街まであらゆるビジネスシーンの映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」を開発・運営しております。「Safie」は、高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマートフォンやパソコンで使うことができ、防犯カメラサービスとして、小売・飲食・サービス・建設・物流・製造・インフラ・公共・医療などのあらゆる業界で活用いただいております。

 

「Safie」は自社開発のソフトウエアをカメラ機器をはじめとするハードウエアに組み込んだサービスであり、映像などのデータをクラウドにアップロードするだけではなく、クラウドからの指示に従ったデバイスの制御やデバイス上での画像処理を柔軟に行うことができます。具体的には、対応デバイスによりカメラの首振りやズーム操作、高精細な静止画の取得、GPS情報の取得、接続された外部デバイスの情報取得ができます。一部のタブレット型デバイスにおいては、顔認証の際に、デバイス側で顔検知や特徴点を抽出する処理を行い、クラウドにアップロードして照合することも可能です。

 

さらに「Safie」はサブスクリプション型サービスとして、録画機能以外にさまざまな映像分析や連携サービスを追加できるプラットフォームです。2015年のサービス提供開始以来、屋内向けクラウドカメラ「Safie PRO(セーフィー プロ)」、屋外向けクラウドカメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket(セーフィー ポケット)」などのラインナップの他、付帯する多様なオプションサービスやソリューションを提供・開発しています。これらのサービスは、直販および多くの販売パートナーを通じて、法人・個人のお客様に提供されています。2024年12月末時点で、課金カメラ台数は29.3万台に達し、2024年のクラウドモニタリング・録画サービス市場では、稼働台数ベースで約55.3%(注)のシェアを獲得しています。

 

「Safie」のソフトウエアモジュールはカメラに限らず、さまざまなハードウエアに組み込むことができ、それぞれのハードウエアメーカーに対して、モノ売りから脱却し、サブスクリプション型のビジネスモデルへの移行を支援しています。通信事業者・サーバー事業者と連携し、固定通信、モバイル通信インフラ、5G、データストレージを活用することで、拡張性が高く、セキュアで安定した映像インフラの構築とサービス提供を実現することができます。

 

カメラやサービスの提供に関しては、パートナー企業とともに事業成長することを目指しており、自社の直販販売網による販売のほかに、「Safie」のサービスをより迅速に拡大するために、大手企業を中心に100社以上の販売パートナー網を構築しております。特にNTTグループ、Canonグループ、SECOMグループ、関西電力グループなどの企業グループとは資本・業務提携を行い、販売パートナーとしてセーフィーグループサービスをOEM提供することで先方のブランド力を生かした「Safie」サービスの拡大を担っていただいております。2024年12月末時点でOEM提供パートナーは9社あり、残りの販売パートナーは「Safie」ブランドのまま再販する販売パートナーとなり、合わせて販売パートナーと称しております。加えて、約20社の工事事業者パートナーと連携することで、大規模な工事を要するエンタープライズ顧客向けのカメラ設置案件にも対応することが可能となっております。

近年高まる防犯カメラとしての用途にとどまらず、遠隔での状況確認や業務ツールとの連携による業務効率化、AIを活用した映像解析による異常検知・予測などのニーズが急速に拡大しており、社会的な課題を解決できるソリューションの開発、提供を進めております。常に変わり続ける多種多様な顧客のニーズに応えるために、セーフィーグループが開発した画像解析サービスを追加したり、他社のサービスや機器と連携したりすることで、新たなソリューションを生み出すことができる「映像プラットフォーム」として進化し続けております。

 

今後も、映像データを活かし、あらゆる業種業界の現場に最適なカメラデバイスやソリューションを提供し、「現場DX」を推進してまいります。

 

(注)Techno Systems Research Co.,Ltd.「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2024)」。調査対象は、ネットワークカメラを利用したクラウドサービスであり、モニタリングもしくは録画サービス機能を提供している有料サービス。OEM提供を含むカメラ登録台数ベースでのシェア。

 

[事業系統図]

 

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

セーフィーグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてセーフィーグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

セーフィーグループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、社会の誰もが活用できるクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・提供しております。セーフィーグループは、「映像」でリアルとインターネットをつなぎ、今いるその場から世界を見渡せる次の時代のインフラづくりに挑戦しております。映像、クラウド、そしてAI技術を駆使し、またAPIを通じて様々な開発パートナーがデータ連携を行うことができるオープン・エコシステムを構築することで、世界中の様々な映像デバイスとインターネットを繋ぎデータ化し、一人一人の日々の意思決定を迅速かつ効果的に行うことができる世界の実現を目指しております。

この実現のため、セーフィーグループでは、優位性のある商品を開発し、様々なパートナー経由で、多くの顧客に展開すると同時に、各業界の課題を解決することのできるアプリケーション、ソリューションを提供することで、様々な業界の「現場DX(デジタルトランスフォーメーション 注)」を支援してまいります。

 

(注)Digital Transformationの略語であり新しいデジタル技術を活用し企業におけるこれまでの組織やシステムビジネスモデル業務オペレーション等をより付加価値の高いものへ変貌させ利益や生産性の向上を図ることをいいますセーフィーグループでは特に現場のオペレーションの変革を「現場DX」と称しております

 

(2)セーフィーグループの強み

① 商品の優位性とそれを支える技術力

「Safie」は従来の防犯カメラサービス(注)に比べ、高画質、高セキュリティで低価格なサービスとして、多様な用途で、様々な業界の顧客に活用いただいております。

このサービスを支えるのは、ユーザー視点を考慮したUI/UXとそれを支える技術力です。ウェブサービス・アプリのエンジニアのみならず、膨大なデータを効率的かつ安全に処理するサーバーエンジニア、様々なデバイスを「Safie」とつなげる組み込みソフトを開発するデバイスエンジニア、AIを用いた画像解析を開発する役割や他社のAIソリューションを「Safie」につなげる役割を担うAIエンジニアと多様な異才が一体となってサービスを開発・提供しております。創業以来、膨大な映像データをクラウドに安定的に保存し、効率的に配信し、APIを活用して他社との連携を構築してきた技術力と独自の仕組みが競争力の源泉であり、継続的なサービス品質・競争力の向上に向けて、新技術の開発や製品・サービスの改善を追求し続けております。

(注)アナログデータを出力するアナログカメラや、設置場所に録画装置を必要とするネットワークカメラを用いた防犯カメラサービス。

 

② 販売力

セーフィーグループによるwebマーケティング等を通じて流入したユーザー企業への営業を中心とする直販営業網と、販売パートナー各社による営業網の双方を活用することで、クラウドモニタリング・録画サービス市場における稼働台数のシェアはNo.1(注)となっております。

販売パートナーはNTTグループ、Canonグループ、SECOMグループ、関西電力グループを筆頭に、全国数千人規模の営業員や顧客ネットワークをもつ大企業の強みを活用した効率的な営業網を構築しております。セーフィーグループが直販営業で培った顧客セグメントごとの販売ノウハウを販売パートナーに共有をしたり、販売パートナーのブランド力を活かして販売パートナー独自の名称でサービス展開をしたり、販売パートナー各社の商材ともAPIで連携して独自商材をつくるなど、お互いの強みを活かして補完し合う協業を行っております。

販売パートナーとの収益モデルは、セーフィーグループから販売パートナーへカメラやクラウドサービスを販売し、販売パートナーがそれぞれの顧客へ再販するモデルとなっており、当連結会計年度のセーフィーグループ売上高における販売パートナーへの売上高割合は56%となっております。

(注)Techno Systems Research Co.,Ltd.「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2022)」。

 

③ 顧客基盤と拡張性

セーフィーグループのサービスは大手企業も含む様々な業界で活用されており、「Safie」は多くの顧客において、防犯用途だけではなく、日常の業務オペレーションの改善や効率的な現場の管理に使われております。

例えば、飲食チェーンにおいて、各店舗に設置したカメラを本社で一元管理し、複数の店舗映像を比べることで各店舗の接客オペレーションの実態把握と改善のために活用されております。また建設現場やハウスメーカーにおいて、全国各地の施工現場の様子をカメラで中継し、リアルタイムにベテランの社員が現場に指示をすることで、移動時間や作業時間の短縮と施工品質の維持に活用いただいております。

セーフィーグループのサービスは幅広い業界での活用が見込まれていますが、各業界で解決すべき課題は異なります。よってセーフィーグループとしては、業界ごとへの提供価値を高めていき、様々な業界の「現場DX(デジタルトランスフォーメーション)」を推進することで、事業の拡大を進めていきます。

また、導入済みの顧客からセーフィーグループサービスの利便性と拡張性が高く評価されており、数店舗の導入からの全国の店舗への導入拡大や、防犯用途で導入されたのちにマーケティング用途での追加導入など、多様なリピートオーダーが生まれております。

 

顧客の膨大な録画映像はセーフィーグループが契約するクラウドサービス上で管理されておりますが、セーフィーグループの利用規約において録画映像の知的財産権はそれぞれの顧客に帰属し、セーフィーグループはこの映像を閲覧することはできない仕組みになっており、顧客の映像データは安全に管理されております。ただし、顧客からの個別の同意のもと、適切な認証プロセスを経た上で、セーフィーグループや開発パートナーに映像を共有いただくことで、様々な新サービスの開発検討に活かすことがあります。またAPIを通じて様々な会社のサービスと連携を行うことや、「Safie」の組み込みソフトをデバイスメーカー等に提供することで多様な他社機器と連携することが可能です。2022年9月に提供開始した「Safie One(セーフィー ワン)」、2024年3月に提供開始した「Safie GO PTZ AI(セーフィー ゴー ピーティーゼット エーアイ)」のようにエッジAIを搭載しているカメラは、単純な防犯カメラとしてのサービスではなく「賢くなるカメラ」として後から追加機能を付加することができ、様々な社会課題を解決するためのソリューションへ進化させていくことが可能となります。

さらに、セーフィーグループは2021年2月にAPIを公開しました。これにより様々な開発パートナーが「Safie」サービスとデータ連携を行うためのアプリケーションの開発を行うことができ、これらの活動を通じてクラウドとAPIを使ったオープン・エコシステムの構築を進めております。

 

④ 高い安定性を誇る財務・収益モデル

セーフィーグループの中核サービスであるクラウド録画サービス「Safie」の課金モデルは、継続収入が見込めるリカーリング型の収益モデルとなっておりますが、このサービスの起点となるカメラは顧客に販売されるため、セーフィーグループの売上高の構成は、リカーリング収益のみならず、スポット収益も伴います。スポット収益にはカメラ等の機器販売や設置作業費などが含まれ、リカーリング収益には、クラウド録画サービス、画像解析サービス、一部のカメラのレンタルサービスや、LTE通信費などが含まれております。

カメラ1台当たりの収益構造として、導入時にスポット収益が発生し、その後毎月クラウド録画サービスや画像解析サービスなどのリカーリング収益が発生するので、カメラが継続利用されると最終的な収益はリカーリング収益のほうがスポット収益よりも大きくなる構造になっております。

セーフィーグループはリカーリング収益をより重視しており、その達成状況を判断するための経営上の指標はARR(注1)とし、2022年12月末は7,528百万円、2023年12月末は9,370百万円となっております。また、ARRに関連する指標として、MRR(注2)及び課金カメラ台数(注3)を注視しております。課金カメラ台数は2022年12月末時点で18.6万台、2023年12月末時点で23.4万台と増加しております。

またセーフィーグループの顧客からは、追加のカメラ導入や画像解析サービスが発生しており、2023年12月期においてセーフィーグループの直販NRR(注4)は110.9%、販売パートナーNRR(注4)は118.3%、全社平均月次解約率(注5)は1.3%になっております。

 

(注)1.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。該当月のMRRを12倍して算出。

2.MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額(販売代理店経由の売上含む)。

3.課金カメラ台数:各四半期に販売したカメラ台数ではなく、各四半期末時点で稼働・課金しているカメラ台数。

4.NRR:Net Revenue Retentionの略称。直販NRRは、「2022年12月末時点における直販課金顧客から生じる2023年12月末時点における直販MRR」を「2022年12月末時点の直販MRR」で除して算出(販売パートナーからのMRRは含まない)。販売パートナーNRRは「2022年12月末時点における販売パートナーから生じる2023年12月末時点におけるMRR」を「2022年12月末時点の販売パートナーから生じるMRR」で除して算出。

5.平均月次解約率:前月末における課金カメラ台数に占める、当月中に解約に伴い減少した月額課金台数の割合の過去12ヶ月平均値

⑤ 企業文化

セーフィーグループは「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、それを実現するための、7つのSafie cultureを行動指針として定義し、このcultureに共感する社員が集まり、個々人が高い自律性を持ちながらも強い一体感を持つ組織を実現しております。

7つのculture

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

セーフィーグループは、中長期的に安定して売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しており、2022年12月末は7,528百万円、2023年12月末は9,370百万円となっております。また、ARRに関連する指標として、MRR及び課金カメラ台数を増やしていくことが重要であると考えております。

 

(4)経営環境

我が国は、少子高齢化を背景に生産年齢人口は2018年から2040年にかけて20.5%の減少が見込まれ(注1)、2017年3月に政府が働き方改革実行計画を発表するなど、労働生産性の向上が要求される局面を迎えております。

このような環境下において、労働力を機械やロボットで代替する省力化やセルフサービスが促進されると同時に防犯や検知などにおけるカメラ活用や映像分析が広がりを見せております。また移動に手間や時間がかかる出張や現地訪問、現地調査の代わりとしての遠隔臨店、遠隔臨場(注2)などの現場の見える化や、現場のオペレーションをDX(デジタルトランスフォーメーション)して効率化していくという新しいニーズは現在も継続しております。

さらに様々な産業において、大容量の映像をAIで分析する動きがでてきており、他拠点・大容量の映像を即時に共有し、APIで他社のシステムや開発環境とつなげることができる映像プラットフォームの活用余地が広がっております。

セーフィーグループでは2024年の日本国内における監視/モニタリングカメラ稼働台数は660万台程度(注3)、グローバルでは4億台程度になると推計(注4)しており、今後もさらに成長していくと考えております。

またドライブレコーダーやドアホン、ロボットなど様々な映像デバイスに「Safie」を搭載し、また接続することができるため、潜在的な市場はカメラ以外にも見込まれており、2025年時点でグローバルに約141.4億台が存在すると推計(注5)されている産業用IoTデバイスの一部での「Safie」の利用や連携が可能になることを見込んでおります。

(注)1.国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年4月)」(出生中位・死亡中位推計)

2.遠隔臨場とは、建設現場においてウェアラブルカメラやネットワークカメラを活用し、現場に行かずとも離れた場所から立会などを行うこと。

3.日本国内における監視/モニタリングカメラ稼働台数は、矢野経済研究所「2020年度版監視カメラ市場予測と次世代戦略」において監視/モニタリングカメラの使用年数を5~7年と仮定しつつ、取材で得た情報を基に算出された矢野経済研究所による推計値。

4.グローバル総稼働台数は、国内の総稼働台数に係る矢野経済研究所の算出方法を参考に、その年を含む過去5年間の矢野経済研究所の推定による出荷台数の合計値として算出したセーフィーグループ試算値。

5.総務省「令和五年版 情報通信白書」に記載の産業用IoTデバイス数。

 

(5)中長期的な会社の経営戦略

① ユーザー基盤のさらなる拡大

セーフィーグループは、2023年12月末における課金カメラ台数を23.4万台とし、創業以来順調に拡大し続けております。しかしながら、日本国内に存在するカメラ台数だけで見ても、「Safie」の導入率は未だ低水準であり、潤沢な開拓余地が残されていると考えております。加えて、グローバル及び他の映像デバイスへの広がりを考えると「Safie」の接続デバイス数及び課金カメラ台数の増加余地は膨大に存在しております。

「Safie」が活用されている業界は、現時点では小売/サービス業、建設業が中心ですが、2020年から工場などの製造業の現場のIoT化、安心安全なスマートシティの構築のための公共や警備、より高度なマーケティングが求められる金融市場など新しい業界へ広がっております。

特に建設業や物流業では、2024年4月から適用される「時間外労働の上限規制」により、生産性向上が喫緊の課題となっている状況において、ウェアラブルカメラ「Safie Pocket」シリーズが、遠隔からの現場の見える化や現場の映像データを活用した現場オペレーションのDX(デジタルトランスフォーメーション)というニーズとともに需要を急拡大しております。他にも、現場全体の進捗管理のために「Safie GO」、現場巡回管理のために「Safie Pocket2」、現場の入退管理のために「Safie Entrance2」、安全管理のために「ドボレコJK」などの新しいソリューションを次々と展開し、それらを活用した現場DXが進んでおります。

また、小売業では労働力不足だけでなく、生産性向上や万引きによるロスや需要予測に基づくロス削減、生活者の購買体験の価値向上など多岐にわたる課題が浮上しています。働き手がますます少なくなる中、2022年9月にはセーフィーグループ初となるエッジAI搭載カメラ「Safie One」を発売しました。ユーザーが使用したいアプリケーションをインストール可能な設計になっており、ユーザーのニーズに即した活用が可能になります。将来的には、多種多様なビジネスへの展開を目指していきます。

国内の販売戦略は、直販営業による顧客ニーズの把握とそれに即した販売手法の確立を行い、その手法を業界ごとの販売パートナーと協議して洗練して展開することで、セーフィーグループ単独で行うよりも、はるかに早く、また多くのお客様にアプローチすることが可能です。また顧客ニーズを直接把握することで、製品開発へのフィードバックを効率的に働かせ、より使いやすいサービスとなるように継続的なアップデートを行うことで、より長くお客様に活用されるように努めております。今後は、対象となる業界を広げ、様々な現場ごとにソリューションやアプリケーションを増やし、それを販売パートナーへも展開することで成長を加速させていきます。

 

② クラウド録画型映像プラットフォームとしての価値向上

拡大したカメラユーザー基盤からセーフィーグループのクラウドに保存される膨大な映像データを活用して、さらに便利なサービスをお客様に提供する好循環(ネットワーク効果)を生み出すことができます。

セーフィーグループのクラウドに保存される映像データは、映像データの知的財産権を有する顧客からの適切な承諾を得ることで、画像解析を行うAIにとって貴重な教師データとなり、このデータを活用することでAIによる新しい画像解析サービスを生み出したり、画像解析の精度を向上させることが可能です。これにより商用利用可能なレベルの精度になったAI画像解析サービスをエンドユーザーに提供できるようになります。

「Safie」に、継続的に新しい画像解析などの機能が追加されて、簡単に利用できるようになることで、より多くのエンドユーザーがこの拡張性に魅力を感じ増えていき、より多くの映像データが集まる好循環を生み出しております。

お客様は「かしこくなるカメラ」として追加機能を簡単に利用でき、開発・ソリューションサプライヤーにはOpen APIでの簡単なデータアクセスを提供し、セーフィーグループにとっては客単価の増加と解約防止が見込まれています。このエコシステムがネットワーク効果をもち、ユーザーの拡大がソリューションの拡大につながり、それがさらなるユーザーの拡大につながるという好循環をもたらし、「Safie」の成長を支えていく想定です。

さらに、ネットワークカメラにとどまらずマルチデバイスのデータを取得し、映像に加えて、音声や自然言語時系列データなどの様々な種類のデータの解析基盤としていくことも可能であり、今後も社会におけるIoTやAI活用の進展とともに「Safie」が活用される機会は増大していくと考えております。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

セーフィーグループの対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

① 優秀な人材の採用と育成

セーフィーグループの持続的な成長のためには、多岐にわたる経歴を持つ優秀な人材を多数採用し、営業体制や開発体制、管理体制等を整備していくことが重要であると捉えております。特に経営戦略の実現の中で、業界ごとの顧客ニーズを正確に把握し、業界別のソリューションを開発していくことが重要と考えており、顧客ニーズを適切に把握できる営業や開発の人員を強化していくことが必要であります。セーフィーグループのミッションや事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を進めるとともに、高い意欲を持って働ける環境や仕組みの構築に取り組んでまいります。

 

② 情報管理体制の継続的な強化

セーフィーグループは多くの個人情報を扱っており、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要であると考えております。経営方針に従って「映像から未来をつくる」ため、セーフィーグループは膨大な顧客の映像データを管理することになり、プラットフォーマーとしての健全性を強く求められると認識しております。セーフィーグループで取り扱う映像データは個人が特定できる鮮明な画像であることが多く、原則として個人情報に該当するため、現在も個人情報保護に係る施策には万全の注意を払っておりますが、今後も社外有識者との会議を含め、社内体制や管理方法の強化・整備を行ってまいります。

 

③ 技術力の強化と追加サービスの展開

大量の映像データの処理及び解析に係る技術力はセーフィーグループの競争力の源泉であり、事業の成長を支える基盤でもあることから、継続的な改善、強化が重要であると考えております。優秀な技術者の採用や先端技術への投資・モニタリング等を通じて、技術力の向上に取り組んでまいります。

また映像プラットフォームとしての価値向上のために、自社サービスの追加開発や、他社のソリューションが提供しやすい仕組みを継続的に開発し続けてまいります。

 

④ 利益及びキャッシュ・フローの創出(収益化)

セーフィーグループは、事業拡大を目指し、開発投資や広告宣伝活動等に積極的に投資を進めており、2023年12月期の営業損失を計上しております。

セーフィーグループの収益の中心は、サブスクリプション方式でユーザーに提供しており、継続して利用されることで収益が積みあがるストック型の収益モデルになります。一方で開発費用やユーザーの獲得費用が先行して計上される特徴があり、中長期的なキャッシュ・フロー、利益の最大化のために短期的には赤字が先行することが一般的です。セーフィーグループでは事業の拡大に伴い、ストック収益が順調に積みあがることで、先行投資として計上される開発費用やユーザーの獲得費用が売上高に占める割合は低下し、将来的には持続的にキャッシュ・フロー、利益を創出できる体質に改善すると見込んでおります。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。セーフィーグループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、セーフィーグループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

また、以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化したときにセーフィーグループの経営成績等の状況に与える影響について合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記述は行っておりません。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在においてセーフィーグループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

<セーフィーグループ事業の前提となる外部環境に関するリスク>

(1)インターネットの利用環境について

セーフィーグループはインターネット関連事業を主たる事業対象としているため、インターネットの利用環境はセーフィーグループ事業の基本的な条件であります。インターネットの利用に関する新たな規制の導入や弊害の発生、その他予期せざる要因により、今後、インターネットの利用環境に大きな変化が生じた場合、セーフィーグループの業績に広範囲にわたり影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)クラウド事業について

クラウドとは、アプリケーション機能をインターネット経由で提供するサービスで、ソフトウエア販売における新しい方法・概念として認知され、浸透が進みつつあります。その一方で、今後クラウドを扱う企業レベルの競争も激化する可能性があります。このような事業環境のもとで、他社においてより画期的なコンセプトをもった商品・サービスが出現した場合、又はクラウド自体の需要がセーフィーグループの予測を大きく下回る場合には、セーフィーグループの業績に広範囲にわたり影響を及ぼす可能性があります。

 

<ビジネスモデル等に関するリスク>

(3)競合について

セーフィーグループは、創業以来、日々進化するテクノロジーによって安全にかつ効率的な映像の大量保存と配信及び分析を行う独自のシステムの開発・運営をし続けてきたことが競争力の源泉となっております。またすでに市場シェアNo.1(注)となっており、それを支える販売網を構築しており、新規の参入者を含む競合に対抗できる事業環境を構築しております。しかしながら、既存事業者との競争の激化や、新たな参入事業者がセーフィーグループのシステムに類似する仕組みを構築する場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(注)Techno Systems Research Co.,Ltd.「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2022)」。

 

(4)先行投資と事業の拡大に伴うリスクについて

セーフィーグループは「Safie」録画サービスのオプションや、ソリューションとして様々な画像解析サービスや機器連携サービス及び他社との連携ソリューションを開発しております。これにより新たな顧客業界の開拓と将来の収益拡大を狙っておりますが、これらの開発及び収益化はまだ初期段階にあります。エンジニアを積極的に採用し開発にあたっておりますが、現時点では収益貢献は少なく、先行投資の位置づけとなっております。今後も、収益化が上手く進まない場合や、当該分野に関係する法規制に新たに服することになる場合、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)研究開発活動と広告宣伝活動等の先行投資について

セーフィーグループの手掛ける事業では、先行者メリットを活かしつつ売上高拡大を目指すため、新機能の拡充や新機種対応などの研究開発投資や広告宣伝活動や営業体制の強化等において一定の先行投資が必要となります。しかしながら、その結果として、設立以来営業損失を計上しているほか、累積損失を抱えております。また、今後の研究開発投資及び広告宣伝活動について、その費用対効果を見ながら慎重に行っていく方針ではありますが、先行投資を縮小する場合には、新規受注や新規ユーザーの獲得に影響が出る可能性があり、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)特定の販売先への依存について

セーフィーグループは、販売パートナーとともにセーフィーグループサービスの拡大を進めており、主要な販売パートナーとの資本業務提携を含めて緊密な関係を構築しております。セーフィーグループの主要取引先は東日本電信電話株式会社です。

当該取引先とは良好な関係を築いており、現時点において取引関係等に支障を来たす事象は生じておらず、セーフィーグループとしては今後も継続的な取引が維持されるものと見込んでおります。しかしながら、販売パートナーにおける経営方針、販売方針・販売施策の変更及び取引条件の変更が生ずる場合等には、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

セーフィーグループといたしましては、今後も主要取引先との取引拡大に加え、他社への売上高の拡大にも努めることで、当該特定取引先への依存度低下を図り、リスク低減に努める方針です。

 

(7)技術革新への対応について

セーフィーグループは新技術の積極的な投入を行い、適時に独自のサービスを構築していく方針ではありますが、技術革新等への対応が遅れた場合や、予想外に開発費等の費用が発生した場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<コンプライアンスに関連するリスク>

(8)知的財産権の侵害等について

セーフィーグループで開発・設計しているソフトウエアやプログラムは、セーフィーグループが独自に開発・設計したものであり、セーフィーグループ内に知財の専門組織を設立し、特許権侵害の調査及び出願等を行っております。さらに、セーフィーグループはサービスの名称等について商標の出願、登録を行う等、第三者の商標権を侵害しないように留意しております。

しかしながら、セーフィーグループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であるため、他社の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。この場合、特許権侵害や商標権侵害を理由とする損害賠償請求や差止請求を受けたり、知的財産権の使用に対する対価の支払い等が発生する可能性があり、これらの場合にはセーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、セーフィーグループが保有している知的財産権が第三者により侵害された場合には、法的措置を含めた対応を要するなど、セーフィーグループの事業運営に影響が及ぶ可能性があります。

 

(9)訴訟等について

本書提出日現在においてセーフィーグループを当事者とする訴訟手続はありません。しかしながら、将来訴訟等による請求を受け又はその他の形でセーフィーグループを当事者とする訴訟等の手続が行われる可能性はあり、このような事態が生じた場合、セーフィーグループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(10)個人情報の取扱いについて

セーフィーグループは、セーフィーグループ従業員の個人情報に加えて、セーフィーグループが提供するサービスにおいて顧客の住所、氏名等の個人情報を保持しており、さらには顧客が保有する録画映像や、限定的ではありますが顔認証を用いたサービスにおいては録画映像に映り込んだ第三者の映像などの個人情報に関与するケースがあります。セーフィーグループは個人情報の取扱いに関する重要性を十分に認識し、個人情報の管理に最大限の注意を払っており、また、2005年4月に全面施行された「個人情報の保護に関する法律」や、当局となる個人情報保護委員会が制定した「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」の要求事項の遵守に努めております。セーフィーグループは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」の認証を2016年5月、ISMSクラウドセキュリティの国際規格「ISO/IEC 27017:2015」及びプライバシー情報マネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27701:2019」を2022年5月に取得しております。なお、それぞれの認証の登録範囲については、「ISO/IEC27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」はクラウド映像プラットフォーム開発及びそれを用いたサービスの運営・保守・カスタマーサポート、「ISO/IEC 27017:2015」はSafieクラウド録画サービスの影響に係るサービスプロバイダとしてのシステム開発・運用及び保守並びにアマゾンウェブサービスのクラウドサービスカスタマとしての利用に関わるISMSクラウドセキュリティマネジメントシステム、「ISO/IEC 27701:2019」はクラウド映像プラットフォームの運用・保守及びサービスに関するカスタマーサポート、となっております。加えて、情報セキュリティ委員会の定期的な開催等、様々なセキュリティ対策を行う個人情報保護マネジメントシステムを構築・運用しております。

セーフィーグループのサービスの提供に際しては、カメラの設定、送付、設置工事など顧客の個人情報を用いる業務の一部をセーフィーグループの責任において第三者となる業務委託先に再委託する場合があります。その場合においても、国内の法令等を遵守し、適切かつ合理的な方法で業務委託先の安全管理を行っております。

しかしながら、上記の取り組みにも関わらず、自然災害や事故、外部からの悪意による不正アクセス行為及び内部の故意又は過失による顧客情報の漏洩、消失、改ざん又は不正利用等、万一セーフィーグループ又はセーフィーグループの業務委託先から個人情報が漏洩した場合には、信用の失墜又は損害賠償による損失が生じ、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)映像等の流出について

顧客からの膨大な録画映像はセーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォーム上で管理されておりますが、セーフィーグループの利用規約において、録画映像の知的財産権はそれぞれの顧客に帰属し、セーフィーグループはこの映像を閲覧することはできない仕組みになっており、顧客の映像データは安全に管理されております。ただし、顧客からの個別の同意のもと、適切な認証プロセスを経た上で、セーフィーグループや開発パートナーに映像を共有いただき、様々な新サービスの開発検討に活かすことがあります。またカメラ設置時や設置後のサポートの中で、一部の社員に限定して顧客からの同意の元、顧客の映像を共有いただく場合があります。さらに、顔認証を用いた一部のサービスで生成される顔の特徴点などのデータ等については、個人情報保護法に基づき、当該個人情報の運用を受託されております。

これらの映像データ等の外部への流出を防止するため、録画映像データはカメラからクラウドへの送信時、クラウド上での保管時、クラウドから顧客への配信時にそれぞれ暗号化を実施しており、万一、第三者が違法に映像データをその録画、配信経路上、もしくはクラウド上から入手したとしても暗号化されているのでデータを再生して見ることができない設計になっております。また顧客が映像を共有する場合においても、共有相手ごとに映像のアクセス権を個別に設定できる仕組みにしており、IDやパスワードの共有による映像流出事故が起きにくい仕組みにしております。その上で社員教育等様々な対策を講じております。

それに加え、膨大なデータを預かるプラットフォームの健全性を保つ取り組みとして、データ憲章の策定・公表、変化する社会情勢の中でプラットフォーマーとしての責務を果たすために必要な取り組みを継続的に議論するため、外部有識者会議を開催しております。会議の参加者は個人情報保護やITに詳しい弁護士、AIの利活用に詳しく憲法学を専門とする大学教授、社外取締役、セーフィー取締役等となっており、年に数回開催し、セーフィーグループでの研究開発や顧客におけるデータ活用に対する啓蒙活動などを協議しております。

以上の取り組みにも関わらず、不測の事態によりこれらの情報の漏洩や映像データに関するトラブルが発生した場合、セーフィーグループの企業価値の毀損、社会的信用の失墜、流出の影響を受けた顧客その他関係者への補償等により、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)法令について

セーフィーグループは、電気通信事業法等、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。セーフィーグループは、コンプライアンス体制の充実が重要であると考えており、コンプライアンスに関する社内規程類を策定し、適宜研修を実施して周知徹底を図っております。しかしながら、今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備が行われる可能性があります。さらに、インターネットは国境を超えたネットワークであるため、海外諸国からの法的規制による影響を受けることも想定されることから、それらが将来的にセーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<一般外部環境及びインフラ整備等に関するリスク>

(13)設備及びネットワークの安定性について

セーフィーグループの事業を支えるサーバーは、セーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォームで管理されており、複数のサーバーによる負荷の分散、冗長化、定期的なバックアップの実施等を図り、システム障害を未然に防ぐべく取り組みを行っております。障害が発生した場合に備え、リアルタイムのシステムの稼働状況、ログチェック機能やソフトウエア障害を即時にスタッフに通知する仕組みを整備しており、また、障害が発生したことを想定した復旧訓練も実施しております。

上記取り組みには地域上の負荷の分散、冗長化も含まれており、限定的な火災、地震等の自然災害や外的破損の発生時にもサービスの維持が可能となるよう設計されております。

しかしながら、上記取り組みにも関わらず、例えば日本全土に渡るような大規模災害、人的ミスによるシステム障害、その他予期せぬ事象の発生により、万一、セーフィーグループが契約するクラウドサービスプラットフォームやネットワークの利用に支障が生じた場合には、サービスの停止等を余儀なくされることとなり、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)サービス等の不具合について

一般的に、高度なソフトウエアは不具合の発生を完全に解消することは不可能であると言われており、セーフィーグループのアプリケーション、ソフトウエアやシステムにおいても、各種不具合が発生する可能性があります。

セーフィーグループは、すべての新サービスの開始及び更新前に、専任の品質保証チームによるテストを行うなど、信頼度の高いサービス提供をするための開発体制を維持・構築しておりますが、セーフィーグループ事業の運用に支障をきたす致命的な不具合が発見され、その不具合を適切に解決できない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)ハードの不具合について

セーフィーグループは、販売・貸与する製品の品質保証体制を確立し、製品の安全性確保及び事故発生防止に努めております。また、万一に備え、賠償責任保険も付保しております。しかし、セーフィーグループが製造・販売した製品に起因する損害が発生した場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります

 

(16)製造物責任について

セーフィーグループは、販売・貸与する製品の品質保証体制を確立し、製品の安全性確保及び事故発生防止に努めた上で、各種製品を販売及び製造委託しておりますが、すべての製品に欠陥がなく、将来的にクレーム等が発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらにセーフィーグループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模な製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストやセーフィーグループの評価に影響を与え、その結果、売上が減少し、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)大規模な感染症の発生による影響について

将来的に新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症が再び発生し、経済活動の停滞によって飲食・小売業などの休業・閉店に伴う受注減によるマイナス影響が、遠隔業務需要の高まりを上回るような場合は、セーフィーグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)サプライチェーン、自然災害、事故、感染症等について

セーフィーグループはカメラ在庫を保有して迅速にサービス提供ができる体制を構築しております。自然災害、事故、感染症の発生等に備え、BCPを策定し、トラブル発生時の迅速な復旧体制を構築しております。また顧客へ提供しているサービス及び社内の管理システムはすべてクラウドサービスとなっており、故障機器の交換などの一部のハードウエアに関連する業務を除き、基本的なサービスはすべてリモート勤務体制でも提供が可能です。

しかしながら、セーフィーグループ、セーフィーグループが在庫管理を業務委託している株式会社バン・ソフト・コミュニケーション(所在地:福井県)及びその倉庫近辺において、大地震や洪水等の大規模自然災害が発生した場合、セーフィーグループが保有する商品在庫の損壊やインターネットアクセスの制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<内部環境等に関するリスク>

(19)経営管理体制の確立について

セーフィーグループは、業容の拡大及び従業員の増加に合わせて内部管理体制の整備を進めており、今後も一層の充実を図る予定ですが、適切な人的・組織的な対応ができずに、事業規模に応じた事業体制、内部管理体制の構築が追いつかない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)人材の育成及び確保について

セーフィーグループは、積極的に優秀な人材を採用し、社内教育等を行うことによって体制の拡充を図っております。しかし、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどした場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の事業拡大に向け、特にエンジニア人員の確保が必要となりますが、採用が計画どおり進まなかった場合、あるいはエンジニア人員の流出が生じた場合には、事業拡大の制約となり、セーフィーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)特定の人物への依存について

セーフィー代表取締役社長CEOである佐渡島隆平は、セーフィーグループの設立者であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。このため、セーフィーグループは、佐渡島隆平に過度に依存しない体制を作るために、取締役会等における役員間の相互の情報共有や経営組織の強化を図っております。しかし、現状において、何らかの理由により佐渡島隆平がセーフィーグループの業務を継続することが困難になった場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<その他のリスク>

(22)資金使途について

株式上場時の公募増資による調達資金の使途につきましては、事業拡大に伴い増加する人件費、広告宣伝費等の運転資金及びオフィス増床等の設備資金に充当する予定であります。しかしながら、経営環境の急激な変化等により、上記の資金使途へ予定どおり資金を投入したとしても、想定通りの投資効果をあげられない可能性があります。

また、今後の事業環境の変化や、セーフィーグループ事業戦略等の変更等により、将来において調達資金に係る資金使途に変化が生じる可能性があります。

 

(23)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

セーフィーは、役員及び従業員のモチベーション向上のためストック・オプションを付与しており、本書提出日の前月末現在、その数は1,936,000株、発行済株式総数の3.5%となっております。なお、これらストック・オプションが行使された場合、既存株主の株式価値を希薄化させる可能性があります。

 

(24)配当政策について

セーフィーは創業以来、株主に対する剰余金の分配を実施しておりません。株主への利益還元については、重要な経営課題と認識しており、将来は経営成績及び財務状況を勘案しつつ剰余金の分配を検討する所存であります。現時点においては、研究開発資金等への投資を優先していくことが企業価値向上、ひいては株主利益の最大化につながるものと考えております。

 

(25)過年度における継続的な損失計上について

セーフィーグループは、過年度において、継続的な事業成長を図るため、積極的な人材採用と既存のソリューションの強化と新しいソリューション開発への投資、顧客基盤拡大のための積極的な広告宣伝活動を実施しており、2018年12月期(第5期)から当連結会計年度である2023年12月期(第10期)において、継続的な売上高拡大が図られたものの、先行投資と位置付けられる研究開発費や人件費、広告宣伝費の計上により、利益面では損失計上が継続しておりました。

セーフィーグループ主力事業である映像プラットフォーム事業は、サブスクリプション型課金モデルであり、継続して利用されることで収益が積みあがるストック型の収益モデルになります。一方で、広告宣伝費などの顧客獲得費用や研究開発費用は先行して計上されるため、短期的には赤字が先行することが一般的です。今後もユーザー獲得や組織規模拡大のための費用負担が拡大した場合には、継続した利益計上が実現できない可能性があります。

 

(26)海外展開について

セーフィーグループは、高い成長を実現するため今後は海外展開を進めていく方針です。海外における商習慣や事業環境の差異等を含め、国内における事業展開以上に高いリスクが存在することは否めず、そのリスクに対応しきれない場合や国内と比較してマーケットの開拓や収益化が想定通り進まない場合には、セーフィーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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