Welby(ウエルビー)(4438)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


Welby(ウエルビー)(4438)の株価チャート Welby(ウエルビー)(4438)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】Welby(ウエルビー)グループは、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、糖尿病・高血圧症などの生活習慣病をはじめとする様々な疾患の治療分野において患者の自己管理をサポートするPHR※(Personal Health Record)プラットフォームサービス※を展開しております。※「PHR」とは、個人によって電子的に管理される自らの健康・医療情報のことを指します。また、個人のスマートフォン経由で記録された血圧、体重、血糖値等の数値情報や生活情報、医療機関と連携して取得された検査数値、薬剤処方記録など、システム上で収集された健康情報も含めたうえで、これを広義のPHRと表現することも近年では一般的となっており、Welby(ウエルビー)グループはこの考え方を援用し「PHR」を定義しています。※「プラットフォーム」とは、Welby(ウエルビー)グループが構築・運営する各疾患別のアプリを経由して、患者から提供された症状その他の医療情報等の記録、医療情報のデータベースへの保存・管理、Webサービスを利用した医療情報の医療機関等との共有などを可能にする、Welby(ウエルビー)グループが運営する一連サービスのこと。 Welby(ウエルビー)グループが構築・運営する各疾患別のアプリを、主に医療者もしくは医療機関が患者に対してパンフレットを通じてWelby(ウエルビー)グループのサービスであることを紹介し、患者が自らの意思により、アプリストア等から該当アプリをダウンロードして頂き、Welby(ウエルビー)グループの利用規約等に同意した上で、自らの健康・医療情報等をWelby(ウエルビー)グループのプラットフォームに保存して頂いております。当該プロセスにおいて、患者が不明点等生じる場合は、パンフレットに記載のWelby(ウエルビー)カスタマーサポート部門にて、電話もしくはメールにてサポートしています。 医療者と患者がPHRプラットフォーム上で患者の健康・医療情報等を共有することで、本PHRプラットフォームサービスは疾病管理ツールとして機能します。具体的には、患者がアプリに記録したデータを医療者が定期的に確認し、またアプリを通じて、医療者が患者へメッセージ送信を行なうことができるなど、双方向のコミュニケーションをもって患者の治療継続の支援と行動変容を促進することで、治療による臨床上の効果を高めることが可能となります。Welby(ウエルビー)グループが提供するPHRプラットフォームは、患者の「治療継続の支援」や「自己健康管理の促進」にフォーカスしたものであり、医療者によるアプリの推奨のほか、医療機器メーカーや医薬品卸事業者との提携、製薬企業との連携、ウェブマーケティングの実施等、様々なチャネルを活用して拡大施策を講じており、2025年12月末時点で、各アプリの合計ダウンロード数は、約123万回に達しております。 Welby(ウエルビー)グループは、医療分野におけるPHRプラットフォームの構築を目的とする事業並びにこれに付随する業務の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、個別サービスについて記載しております。 ① 疾患ソリューションサービス製薬企業からの依頼によるPHRプラットフォームの開発等となります。具体的には、Welby(ウエルビー)グループは、生活習慣病領域、がん及び特定慢性疾患領域において、製薬企業からの依頼を受けて、主に新薬の上市に伴う医薬品の適正使用促進と疾患啓発のために、当該疾患に関わる医療従事者や患者からの意見を頂きながら、当該疾患領域の患者及び医療従事者向けに、疾患治療における自己管理や治療継続を支援、また医療機関や臨床研究との連携を促進するためのPHRプラットフォームサービスを開発・運営しております。製薬企業にとっては当該プラットフォームサービスを活用した活動を通じて、自社医薬品の医療従事者間における知名度の向上と、患者の治療継続へのサポートによる医薬品の売上増加等の効果が期待されます。また、最近はPHRプラットフォームを臨床研究のためのPRO※情報収集ツール(ePRO)として活用する製薬企業も増えています。PHRプラットフォームサービスの構築に際しては、Welby(ウエルビー)グループは当該分野の患者及び医療従事者の実臨床上の意見を頂きながら開発・運営しており、製薬企業よりプラットフォームのサービス構築費用(開発費用)及び利用料を頂いております。また、開発されたPHRプラットフォームは主に製薬企業のブランド名で患者及び医療従事者に提供されることとなりますが、プラットフォームサービスの保守、運用、カスタマーサポートなどの運営はWelby(ウエルビー)グループで担っております。疾患ソリューションサービスの売上高は製薬企業からのサービス構築費用を中心に、Welby(ウエルビー)グループの売上高の約8割を占める状況となっており、プラットフォームサービスの導入製薬企業数、疾患数等と連動して、収益が変動する仕組みとなっております。また、Welby(ウエルビー)グループは疾患ソリューションサービスの各PHRプラットフォームサービスを通じて蓄積した患者のPRO※データについては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のため当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しております。製薬企業向けには、共同開発した対象サービスから取得された情報をマーケティング目的や臨床研究目的に、患者からの適切な同意取得を行ったうえで提供しています。※ 「PRO」(Patient Reported Outcome)とは、医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。なお、Welby(ウエルビー)グループが提供してきた(サービス終了含む)主なPHRプラットフォームサービスは以下のとおりです。 (生活習慣病領域)サービス名概要Welby血糖値ノート主に1型糖尿病患者の治療への取り組みをサポートするアプリケーションです。血糖値のほか、インスリン注射量、ブドウ糖の摂取量等1型糖尿病治療に関連する各データの記録管理をサポートします。塩分と血圧管理ノート食事の塩分量と血圧を一緒に計測する事が出来るアプリです。高血圧には塩分の影響を受けやすいタイプとそれ以外の2タイプが存在する事が判明しています。本アプリは食事の写真から塩分量を測定し血圧と合わせて記録をつける事ができるため、塩分の影響を受けやすい高血圧の方にお勧めのアプリになっています。 (がん領域)サービス名概要WelbyマイカルテONCがん患者向け治療支援プラットフォームです。通院時の医師からの説明のメモ、レントゲンやCTの画像記録、症状や食事、運動の記録とその振り返り、がんに関する疾患啓発情報の提供などを通して、医師と患者の情報ギャップの緩和、コミュニケーションを向上させ、がん診療及び治療体験の改善を図ります。Tダイアリー肺がん治療薬であるタグリッソ®(一般名:オシメルチニブ、以下、タグリッソ)による治療を受ける患者の治療管理をサポートするアプリです。服薬状況、体調の変化、症状などをアプリ上で一元管理できるとともに、症状に対するセルフケア法など、タグリッソによる治療を継続するにあたり必要となるさまざまなサポート情報をアプリから直接得ることが可能となります。NyuPage乳がん治療薬であるベージニオ®(一般名:アベマシクリブ、以下、ベージニオ)による治療を受ける患者が日々の体調を記録することで、ご自身で副作用の状況を把握し、対処することをサポートするアプリです。気になる症状や日々の体調の記録、体調データのグラフ化による振り返り、日々の記録内容の共有などを通して、ベージニオによる治療のサポートを図ります。 (その他の疾患領域)サービス名概要リウマチダイアリー関節リウマチ患者のための症状チェック、服薬管理、診察をサポートするアプリケーションです。服薬の習慣化や症状・体調の管理、診察時における医師とのコミュニケーションなどに役立てることができます。AOZORA成人期の注意欠陥・多動性障害(ADHD)当事者のためのスマートフォンアプリケーションです。日々の服薬サポート、通院などのスケジュールの管理、仕事や対人関係、日常生活をセルフチェックするなどの機能を備え、注意欠如・多動性障害等の症状による悩みをサポートします。いたみ連絡帳慢性的な肩・腰・膝の日々の痛みの状況をご自身でチェックし、治療や服薬をサポートするサービスです。痛みがあっても目標を設定、その活動状況を記録、データを見える化・レポート化して、病院で医師に見せて体調を共有できます。こころケア「こころケア」は、日々の服薬をサポートする機能と、睡眠状況や統合失調症の再発に関わる症状の自己管理をサポートする機能で、当事者のみなさんのリカバリーをサポートするスマートフォンアプリケーションです。IBDサプリ潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)患者のためのスマートフォンアプリケーションです。排便状況などの症状を見える化し、在宅時の状態・経過を、アプリケーションを介して医療従事者に伝えることで、医師=患者間の適切なコミュニケーションを促すことが期待されます。PAHケアノート肺動脈性肺高血圧症(PAH)の患者が、日々の症状(息切れ、だるさ、痛み、むくみ、めまい等)や服薬状況の記録・振り返りに、また診察時に治療医とのコミュニケーションツールとしてご活用頂けるアプリケーションです。服薬アドヒアランス向上や問診の効率化などに役立てることができます。リハビリ日誌パーキンソン病患者のリハビリテーションの継続や、日常の気になる症状を記録できる、パーキンソン病の治療をサポートするアプリケーションです。患者がご自身の症状に合わせたリハビリ活動の計画や進捗管理、ウォーキングの歩数管理等をアプリケーションを通じて行うことができ、また気になる症状の記録や振り返り、服薬記録と通院管理もできます。 サービス名概要HAEノート遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の症状の記録及び撮影サービスを提供するアプリケーションで、患者ご自身の症状をより具体的に把握できるようになり、受診しなかった時の症状を医療者に見せることで、医療者は患者の症状を的確に把握することができ、円滑なコミュニケーションにつながります。また、未診断を減らし、患者のご家族・ご親族を守ることを意図した「HAEを伝える」、「ファミリーツリーを作成する」の機能があります。アトピーノートアトピー患者の治療継続をサポートするスマートフォン用アプリです。かゆみ度合いの記録と患部の写真記録、グラフでの振り返り、患者向け疾患啓発ウェブサイトとの連動等により患者のスキンケアをサポートし、アトピー治療の質を向上します。LupusPRO全身性エリテマトーデス(SLE)の評価を目的としたPRO問診票の収集が可能な患者向けシステムとそれを診療の中で閲覧可能な医療者向けシステムをあわせて提供しています。ユーサポ過活動膀胱(OAB)患者の「生活習慣改善をサポート」するため、食事の画像解析、改善アドバイスに加え、症状チェックや尿検査からの塩分推計などの把握、OABに関する情報等を提供しています。「夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]」では、夜間多尿を伴う夜間頻尿患者に対する塩分制限の推奨について新たにCQ(Clinical Question)が作成され、その中で「ユーサポ」は「食生活の改善サポート」が期待できるスマートフォンアプリとして掲載されています。日本結節性硬化症レジストリ(JTSRIM)JTSRIMは結節性硬化症(TSC)の医療の質を向上し、各々の患者がより適切に検査・治療を受けられる様にすべく、Personal Health Record(PHR)を活用して構築したレジストリシステムです。患者・ご家族向け及び医療者のサービスより構成されており、「睡眠・てんかん発作」「TANDチェック」「服薬状況」を記録することができます。また、医療者サービスと連携することにより、医療者が記録した診察時の「検査記録」「医師の診療所見」を振り返ることが可能になるほか、医療者にタイムリーに記録した情報を共有することができます。患者・ご家族の方が連携した医療者同士は情報を共有することができます。心房細動ノート心房細動患者の治療についての理解を助け、日々の服薬忘れを防ぐリマインダー機能や、血圧・脈拍・症状を記録する機能があります。記録した内容は診察時に医師に提示することで、患者それぞれの症状に合わせた適切な治療継続をサポートします。痛レコ日記痛みを記録するアプリです。ヘルニアやがん性疼痛等治療が難しい痛みに対し痛みの種類や強さを記録することで医師による適切な治療へとつなげます。また歩数連携等も実装し自身でも気が付かない行動の変化等にも気が付けるような仕掛けもあります。LTFUポケット造血細胞移植を行った患者を対象に造血細胞移植後の長期フォローアップ外来ツールである「LTFU問診票」をデジタル化した医療サポートツールです。デジタル化することで医療従事者が問診票の内容を事前に確認することができ、受診時のコミュニケーションの質向上や診療の最適化を支援します。サイログ甲状腺疾患患者の健康管理を支援するために開発されたアプリです。甲状腺疾患に関する症状の記録や、写真を通じた顔貌の変化の追跡を可能にする機能を備えており、病状の進行を患者自身が把握しやすくすることを目的としています。また、薬剤管理、検査値記録、通院管理といった総合的なサポート機能を備え、患者の日常的な健康管理を支援します。 ② WelbyマイカルテサービスWelbyマイカルテサービスは、糖尿病や高血圧症等生活習慣病全般、及び生活習慣病予備軍の患者の自己管理をサポートするWelby(ウエルビー)グループ自社構築・運営のクラウドサービスです。通信機能を持つ血圧計、血糖測定器、及びウェアラブル機器等とのデータ連携により、血糖値・血圧・体重などの測定値や、食事、運動、睡眠やIHB(不規則脈波)などの疾患治療に必要なデータの記録を簡単にできます。また、患者が記録したデータを、ご自身の家族や、登録医療機関とデータを共有し、医師による治療サポートを受けることも可能です。2020年年初からの新型コロナウイルス感染症の蔓延に対応して、体温、風邪の症状、倦怠感、息苦しさなど、新型コロナウイルス感染が疑われる症状の有無を記録し、医療機関や企業と情報連携できる機能も付与されています。Welbyマイカルテサービスの売上高は、PHR基盤プラットフォームのOEM提供、健康保険組合、自治体の生活習慣病重症化予防ツールとしての利用料課金、製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業への月額利用料課金、及び有料機能を利用する医療機関へ利用料課金によって構成されています。PHR基盤プラットフォームのOEM提供の継続した案件受注により、Welby(ウエルビー)グループの売上高の約2割を占める状況となっています。健康保険組合、自治体及び一般企業向けには、近年、生活習慣病重症化予防におけるICT化の推進と各自治体、企業の地域住民及び従業員等への健康維持に対する意識の向上により、運動・血圧・食事・体重等記録データの自己モニタリング及び管理栄養士、保健師等の指導による生活習慣病の重症化予防サービス、及び重症化した場合に患者と医療機関をデータ連携して治療を受けるサービス、受診している医療機関から特定健診と同項目の検査結果を入手することで特定健診を受診したとみなす「みなし健診」サービスを提供しており、自治体及び一般企業にとっては、対象者の健診・生活習慣病重症化予防から治療まで一気通貫のサービスを住民及び従業員等へ提供することができます。製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業向けには、当該企業がWelbyマイカルテのプラットフォームを利用することで、マーケティング上において、広告等を通じて医療機関や患者へ生活習慣病の治療に役立つ情報の提供、及び当該企業の計測機器と検査データ等をWelbyマイカルテに連携し、医療機関及び患者と共有することで、自社製品の利便性を向上しております。医療機関向けには、大学病院や一般内科クリニックを中心に、「患者の継続治療への支援」、「患者治療アウトカム※の改善」、及び「診療業務の効率化」を主要な目的として導入を進めており、Welbyマイカルテを活用した治療事例が「日本糖尿病学会」や「日本高血圧学会」等の国内主要学会で紹介されております。また、徳島大学や福島県喜多方医師会等においては、地方公共団体及び医師会と共同して、市民を対象とした患者に血圧計を貸出し、糖尿病や高血圧症等の生活習慣病の自己管理、及びWelbyマイカルテを通じて担当医師に共有する地域連携のツールとしても導入されております。※ 「治療アウトカム」とは、治療や予防などの医学的介入から得られるすべての結末のことを指します。臨床研究においては、介入効果によって得られる判定項目をアウトカムといいます。 上記のような活動を通して普及が進むことにより、Welbyマイカルテのユーザーが登録したかかりつけ医療機関は33,010施設(無料利用施設を含み、重複を除く)あり、Welby各アプリの合計ダウンロード数は約123万回となっております。 Welbyアプリの普及状況項目2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月2025年12月Welbyアプリダウンロード数(千回)9249881,0401,1801,233 Welbyマイカルテを通じて蓄積した各種患者PROデータについては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証としての利用患者数、記録データ(血圧、体重の平均値等)の統計情報の提供、及び患者の個別同意を取得した上で、学術利用目的に限定して学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。また、Welby(ウエルビー)グループは学会、大学病院、医療機関、研究機関等からの依頼を受けて、学術利用目的に限定した臨床研究専用のPHRプラットフォームを構築・運営しており、患者の個別同意を取得した上で、患者PROデータを学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。Welby(ウエルビー)グループの事業系統図は、次のとおりであります。

有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】Welby(ウエルビー)の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下のとおりです。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本書提出日現在において判断したものです。 (1) 経営方針Welby(ウエルビー)は、「Empower the Patients」を事業ミッションとして掲げております。この事業ミッションに基づき、患者、医師をはじめとする医療従事者、医療業界を取り巻くプレーヤー(製薬企業、医療機器メーカー、自治体等)の方々とともに共同でサービスの開発・運営を行っており、今後も同分野における新規事業の開発等に積極的に取り組んでいく方針であります。 (2) 経営戦略等Welby(ウエルビー)は、PHRプラットフォームサービス事業及びデータポータビリティプラットフォームサービス事業に経営資源を集中してまいります。創業以来取り組んでいるPHRプラットフォームサービスは、各疾患領域でのサービスメニューを拡充しており、臨床現場におけるユーザー(患者)の行動変容による様々な効果が報告されつつあります。患者の行動変容が起こりやすい傾向がある疾患領域は多く存在しており、Welby(ウエルビー)が未だアプローチできていない領域については、より効果的な提案活動を推進するための施策を講じております。また、データポータビリティプラットフォームは、PHRデータの利活用を前提に設計され、プラットフォーム単体で医療ヘルスケアPaaSとして利用できるとともに、他プラットフォーム間をつなぐデータHubとしても利用できます。加えて、本プラットフォームが提供する機能別マイクロサービスを組み合わせることで、医療機器・マイナポータルの連携や他社サービス等との連携も容易となり、医療者や患者により利便性の高いサービスを提供いたします。各医療関連事業者との共同プラットフォーム開発など、各方面におけるサービス基盤の構築を引き続き進めてまいります。これらの取り組みにより、「医療×デジタル」の価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等Welby(ウエルビー)は、高い成長性及び生産性をもって収益に結びつけ、継続的に成長していくことを経営上の目標としております。収益性及び成長性などの各経営指標のバランスを重視し、外部環境やトレンドに左右されることのない財務基盤を構築することで、企業価値の向上を図ってまいります。具体的には、売上高、営業利益を重要な指標と考えております。 (4) 経営環境経営環境につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題Welby(ウエルビー)は、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、PHRプラットフォームサービスを提供しております。経営安定化及び業容拡大を図っていくうえで、以下の課題に積極的に取り組む方針であります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてWelby(ウエルビー)が判断したものであります。 ① サービス強化 患者及び医療者(ユーザー)の治療プロセスの中で、より良いサービスを利用していただくため、ユーザーニーズに基づく、機能改修、UX※/UI※の改修、データ連携計測機器の追加、及び検査値等各種医療データ連携を絶えず強化しております。加えて、新たに開始したプラットフォーム基盤サービスの機能拡張や活用スキーム拡大を実施し、データポータビリティ社会の実現に向け、取り組んでまいります。※ 「UX」とは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で、「ユーザーが製品・サービスを通じて得られる体験」を指します。※ 「UI」とは、ユーザーインターフェイス(User Interface)の略で、「ユーザーの目に触れる部分又は使用する部分」を指します。 ② サービス普及 Welby(ウエルビー)グループの持続的な企業価値向上には、PHRアプリのユーザー数および医療機関における利用拡大が不可欠な指標であると考えております。各ユーザーにとって魅力あるサービスを継続的に提供することはもとより、ブランド知名度の向上や強固な顧客基盤を持つパートナー企業との連携を通じた普及拡大に注力してまいります。その具体策として、主要学会でのクリニカル・エビデンスの発表、戦略的な広報・広告活動、さらには機動的な事業提携を推進し、さらなる市場浸透を図ってまいります。 ③ データの適正な取り扱い Welby(ウエルビー)グループが提供する患者向けPHRプラットフォームサービスにおいては、患者の様々なPROデータ(Patient Reported Outcome:医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。)やマイナポータルから得られる健診データや予防接種データ等が蓄積されておりますが、要配慮個人情報を含む医療情報であるため、事業推進に当たっては適正な利用を図る必要があります。 疾患ソリューションサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、患者のPROデータを医療従事者へ提供しております。製薬企業向けには、共同開発した対象サービスの利用患者数等の統計情報をマーケティング目的で提供しており、同意を得ない各患者の個人情報及び要配慮個人情報については提供しておりません。  Welbyマイカルテサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証として、同サービスの利用患者数、記録データの統計情報(血圧、体重の平均値等)の提供をしています。学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供するサービスにおいては、学術利用目的であることを明示し、患者の個別同意を取得したうえで実施しています。 MeDaCaサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、医療従事者から患者へ臨床検査結果等を返却しています。また、医療従事者からの指示に基づいて臨床検査会社から医療従事者に対して対象患者の臨床検査結果を返却し、その検査値を用いた疾患リスクシミュレーションのツールを提供しています。  上記のように要配慮情報含む個人情報の適正利用を担保することによりユーザーからの信頼を維持すると同時に、情報セキュリティの観点から安心してプラットフォームを活用いただけるよう、個人情報保護法、「3省2ガイドライン※」、「PHRサービス提供者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針※」、アメリカの「HIPAA法※」(Health Insurance Portability and Accountability Act of 1996)等により求められるデータセキュリティ課題にも引き続き対応してまいります。※ 「3省2ガイドライン」とは、医療機関や医療情報を取り扱う情報処理事業者等が準拠すべき総務省、厚生労働省、経済産業省各省が策定したガイドラインの総称を指します。※ 「PHRサービス提供者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針」とは、PHR(Personal Health Record)の適正な利活用が効率的かつ効果的に実施されることを目的に、経済産業省、厚生労働省、総務省各省がPHRサービス提供者のために策定したルールを指します。 ※ 「HIPAA法」とは、アメリカにおける医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律。医療情報の電子化の推進とそれに関係するプライバシー保護やセキュリティ確保について定めた法律を指します。 ④ 優秀な人材の確保及び育成 Welby(ウエルビー)グループの業容拡大に向けては、雇用形態を問わず優秀な人材の確保と、成長フェーズに応じた組織体制の強化が不可欠であると認識しています。そのため、優秀な人材の確保に向けて、ダイレクトリクルーティングの活用を含めた採用チャネルの多様化、専門領域に特化した人材紹介会社との連携強化を積極的に推進していきます。 人材育成においては、高い専門性と成長志向を持ち、自律的に行動できる人材を育成してまいります。特に、貢献意識が高く、Welby(ウエルビー)のミッションに強くコミットできる人材には、責任あるポジションへの登用やプロジェクトへのアサインを通じ、自己成長の機会を提供します。 また、専門的な知識やスキルの習得に対する意欲が高い社員には、積極的な支援を行い、さらなる成長を促進してまいります。⑤ コーポレート・ガバナンスの強化 Welby(ウエルビー)グループが持続的成長を維持していくためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要であると考えております。それらの実効性を高めるための環境を整備し、組織的な統制・管理活動を通じてリスク管理の徹底とともに、業務の標準化と効率化を目指しております。また、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に従い、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命とし、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。 ⑥ PHR市場の創出および基盤確立 Welby(ウエルビー)が注力するPHR領域は未だ発展途上にあり、市場の創出および基盤確立が重要課題であると認識しております。現状においては、PHR市場が十分に立ち上がっていないことから、事業機会の顕在化および安定的なマネタイズの実現には一定の時間を要する状況にあります。当該市場の持続的な拡大に向け、業界におけるWelby(ウエルビー)認知の向上を図るとともに、有効性・経済性に関するエビデンスおよび導入事例の蓄積・開示を重点施策として推進してまいります。これらの取り組みを通じ、市場の健全な発展を促進し、将来的な収益基盤の確立およびWelby(ウエルビー)の競争優位性の確立を図ってまいります。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づきWelby(ウエルビー)グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。 (事業環境に関するリスク)① 医療及びヘルスケア市場についてWelby(ウエルビー)グループの売上高の多くが、医療・ヘルスケア関連分野からのものとなっています。同業界は今後も市場の成長が見込まれますが、何らかの理由により、市場の成長が停滞し、あるいは市場が縮小するなどした場合や、新たな市場動向にWelby(ウエルビー)グループが対応できない場合には、Welby(ウエルビー)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、Welby(ウエルビー)グループの主要顧客である製薬企業においては、グローバルなレベルでの企業間競争及び再編の動きが続いており、これはWelby(ウエルビー)が提供するプラットフォームサービス展開を加速させる可能性がある一方、製薬企業の戦略方針の変更又は再編された既存顧客による契約見直しを要求されることも考えられます。その契約内容により、Welby(ウエルビー)グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 競合についてWelby(ウエルビー)グループは、「患者・家族が自己管理をする」ための支援サービス提供を主な事業としております。提供アプリの最適なUI/UXを追求した機能設計、特色あるサービスの提供、取引の安全性の確保やカスタマーサポート充実への取り組みなどにより、競争力の向上を図っております。しかし、Welby(ウエルビー)グループが継続的に優位性を高め、エンドユーザーの利用価値の維持向上を図ることの可否については不確実な面があります。今後、高い知名度、幅広い顧客基盤を有する先行同業他社による模倣や、資本力、マーケティング力、専門性を有する企業等の参入によって、Welby(ウエルビー)グループの競争優位性が低下または競争が激化する等の状況が発生した場合、Welby(ウエルビー)グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (事業運営に関するリスク)① 収益の季節変動性についてWelby(ウエルビー)グループの収益は主要顧客である大手製薬会社の決算期に納品・検収のタイミングが影響される傾向にあり、特に近年は外資系製薬企業の決算が集中する第4四半期会計期間における納品・検収が顕著に大きくなる傾向があるため、売上高及び利益がそれらの時期に集中する傾向があります。このため、特定の四半期業績をもってWelby(ウエルビー)グループの通期業績見通しを早期に判断することは困難な場合があります。また、Welby(ウエルビー)グループは顧客企業の検収をもって売上を計上しておりますので、期末月に売上計上を計画する案件については、予期せぬトラブルやスケジュール変更等により期ずれが生じる可能性があり、当該要因によりWelby(ウエルビー)グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、第15期連結会計年度における四半期別の売上高及び営業損益は、次のとおりであります。 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)120,569167,23792,700255,217635,724営業損失(△)(千円)△161,510△88,299△171,239△31,777△452,827 ② 個人情報の取り扱いについてWelby(ウエルビー)グループが展開する事業において、多くの患者及び利用者からの重要な個人情報を取り扱っております。Welby(ウエルビー)グループは、これら個人情報のセキュリティを十分に担保し、信頼性の高い情報として利用していただくことが責務であると考え、個人情報保護法を遵守するとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)であるISO27001及びクラウドセキュリティマネジメントシステムであるISO27017の認証を取得しております。加えて、EU一般データ保護規則(GDPR)等諸外国の個人情報保護法制についても、随時外部弁護士等専門家にも確認をしながら必要な検討及び取組みを進めております。しかしながら、個人情報取扱いに関する内外の法令の変化により、Welby(ウエルビー)グループの事業運営に支障をきたす可能性があります。また、個人情報流出等の不測の事態が生じて患者個人のプライバシーが侵害され、Welby(ウエルビー)グループが企業としての信用を失墜することにより業績の悪化や財務状況に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 情報セキュリティについてWelby(ウエルビー)グループは、顧客の新製品開発計画や営業上の機密情報等に接する機会があり、当然ながら守秘義務を負うこととなるため、顧客及び社外の専門スタッフとの取引時には機密情報の守秘義務契約を締結しております。またデータの授受にはセキュアなクラウド上のファイルサーバー等を利用するなどセキュリティ対策を講じております。過去に機密情報漏洩などの事象は発生しておりませんが、何らかの理由によりそれら機密情報等が漏洩し、顧客に重大な損害を与えた場合には、損害賠償請求や信用失墜等によりWelby(ウエルビー)グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ サービスに関する不具合、クレームについてWelby(ウエルビー)グループは、エンドユーザー(患者)からの意見やクレームに対応するセクションとしてカスタマーサポート窓口を設置しております。クレームに即時に対応することや、様々な意見などを関連部門にフィードバックすることで、サービス改善等に繋げる役割を果たしております。Welby(ウエルビー)グループが今後もエンドユーザーに信頼され、支持される企業として発展していくためには、満足度の向上が必要不可欠であり、かつクレームへの対応が重要と認識したうえで、さらに迅速な対応が出来る体制の強化を図ってまいります。しかしながら、結果的にWelby(ウエルビー)グループのサービスをめぐる重大なクレーム等が発生した場合は、Welby(ウエルビー)グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ PHRプラットフォームサービス事業等への先行投資についてWelby(ウエルビー)グループが提供するプラットフォームサービス事業及び株式会社Welbyヘルスケアソリューションズにおける保険者(健康保険組合・市町村国 保・共済組合・協会けんぽ)向け事業は、先行的に開発コスト及び医療機関等への普及活動が必要な事業であります。先行投資を継続的に実施することにより、Welby(ウエルビー)グループにおける収益基盤の拡大を見込んでおります。しかしながら、これらの先行投資が想定通りの成果に繋がらなかった場合、Welby(ウエルビー)グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (組織体制に関するリスク)① 人材の確保及び育成についてWelby(ウエルビー)グループは、業容拡大に向けた優秀な人材の確保及び育成が極めて重要な課題であると考えております。スタッフの業務スキルの底上げを図ると共に、新たな人材確保のための採用活動を強化し、さらに外部パートナーの開拓や育成、他業種との業務提携なども順次行なっております。しかし、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどして、十分な人材リソースを確保することができない場合には、Welby(ウエルビー)グループの業績又は将来的な事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)① 各種規制についてWelby(ウエルビー)グループが提供するPHRプラットフォームサービスは、現時点は薬機法規制対象である「医療機器プログラム」に該当しないことを管轄官庁の厚生労働省に確認しております。しかし、今後プラットフォームサービスにおける診断サポート機能の追加や医薬品とのセットでの提供(いわゆる「コンパニオンアプリ」)により、「医療機器プログラム」に認定され、Welby(ウエルビー)グループがこれに対応できない場合は、Welby(ウエルビー)グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、法的規制以外では、日本製薬工業協会が定める「製薬協コード・オブ・プラクティス」が存在します。製薬協コード・オブ・プラクティスとは、製薬企業が薬機法・独禁法等の関係法規と公正競争規約等の自主規制を遵守し、医薬情報を適正な手段で提供・収集・伝達するために定めている薬業界の自主ルールであり、Welby(ウエルビー)グループでは当該コードの遵守に努めております。しかしながら、業界では各種規制の見直しが進んでおり、関連法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われた際に、Welby(ウエルビー)グループが何らかの対応を余儀なくされた場合や、これらに対応できない場合には、Welby(ウエルビー)グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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