ランサーズ(4484)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】ランサーズグループは「個のエンパワーメント」をミッション、「人と経済の可能性をテクノロジーで解き放つ」をビジョンに掲げ、企業に対してはAX(AIトランスフォーメーション)の戦略策定から実装および人材提供まで一気通貫した統合ソリューションを、個人に対してはマッチングプラットフォームを通じた仕事機会や、AI時代に対応するためのリスキリング機会を提供しております。 ランサーズグループの事業は「マッチングプラットフォーム」「エージェント」「コンサルティング&ソリューション」の3つの事業モデルが存在します。「マッチングプラットフォーム」は、オンラインで企業が直接利用するサービスで構成されており、主力サービスは「ランサーズ」です。クライアントからの依頼(発注)に対してランサーから見積(納期や予算等)が提案され、その中から特定の1名(1社)を決定して案件を開始するプロジェクト方式、多数のランサーが同時に依頼作業を行い最終完成物に近い形でランサーからクライアントへ提案が行われ、クライアントが複数の中から意向に沿ったものを選ぶコンペ・タスク方式、ビジネスカテゴリにおいて個人のスキルに基づいた商品をパッケージとして出品し、クライアントは特定のランサーを決定して発注するパッケージ方式等の依頼方式があります。「エージェント」は、ランサーズグループが介在し、プロフェッショナル人材を紹介する事業であり、主力サービスは「ランサーズ テックエージェント」と「ランサーズ プロフェッショナルエージェント」です。「ランサーズ テックエージェント」においては、エンジニア、デザイナー、マーケターといった IT人材をランサーズグループを介してクライアントへ紹介し、クライアントからの業務委託内容や当該業務を再委託するランサーの要件やスキルレベルを明確にした上で、精度の高いマッチングを成立させています。「ランサーズ プロフェッショナルエージェント」は同様の形式で、経営課題に応じてIT系や戦略系といった各分野におけるフリーコンサルタントのマッチングを行っております。「コンサルティング&ソリューション」は、ランサーズが受注した案件に対して社員コンサルタントおよびエンジニアが直接プロジェクトに従事するサービスモデルです。大企業における戦略策定から開発・実装までを一気通貫で支援する体制に加え、外部フリーランスとのハイブリッドチームを編成することにより、プロジェクトの規模や期間に応じた柔軟なソリューションを提供しております。ランサーズ事業のビジネスモデルは下記の通りであり、「マッチングプラットフォーム」は依頼金額に伴うシステム手数料及びオプション利用料を売上として計上、「エージェント」は業務委託料とシステム手数料の総額を売上として計上、「コンサルティング&ソリューション」は受注金額を売上として計上しております。 (注)ランサーズグループの管理会計基準の事業区分であり、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントと異なります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてランサーズグループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針ランサーズグループは「個のエンパワーメント」をミッション、「人と経済の可能性をテクノロジーで解き放つ」をビジョンに、オンライン上で個人と法人をマッチングするプラットフォーム事業を中核として、フリーランス人材の活用支援を通じた企業の課題解決を推進してまいりました。しかしながら、昨今では、生成AIやAIエージェント等の革新的技術の急速な普及により、企業においては業務プロセスの抜本的な見直しが加速しています。また、企業におけるAI活用の加速は、同時に個人の働き方にも大きな影響を与えています。このような環境変化を受けて、ランサーズは経営の方向性を、従来の「フリーランス人材のマッチングプラットフォーム」から、企業のAX戦略策定から実装までを支援する「ハイブリッド型AXカンパニー」へ大きく転換いたしました。ランサーズグループは「日本の産業をAXでアップデートする」を経営コンセプトに掲げ、人材供給に留まらない包括的なAXサービスの提供を推進してまいります。 (2)成長戦略ランサーズグループでは、330万人の人材ネットワークを有するマッチングプラットフォームを中心とした生産性の高い事業構造を経営戦略の軸に据えております。経営方針の実現に向け、以下の事項を重要方針として取り組んで参ります。 (ⅰ)フリーランス人材ネットワークの拡張ランサーズグループの価値提供の根幹は、あらゆる業界、業種及び業務の知見を有する330万人のフリーランス人材ネットワークであります。昨今重要性を増しているAXの推進においても、各業界・業務に精通した専門的知見が不可欠であり、ランサーズの幅広いフリーランス人材ネットワークは、多様化する企業課題に対して最適化したソリューションを提案・実行する上で極めて重要な経営基盤となっております。今後もフリーランス人材ネットワークの更なる拡充を継続し、競争優位の確立と提供価値の向上を図ってまいります。 (ⅱ)AIエキスパートの獲得顧客企業の課題に応じたAX推進、及び実務へのAI実装に精通した「AIエキスパート」の獲得は、ランサーズグループの成長において不可欠な最重要施策の一つであります。現在、当該人材は労働市場における供給数が極めて限定的であり、その確実な確保が経営上の競争優位性となります。ランサーズの幅広い人材ネットワークと、希少性の高いAIエキスパートを組み合わせることで、企業の課題に真に最適化した独自のAXソリューションの提供を実現してまいります。 (ⅲ)AXコンサルティング&ソリューション機能の強化ランサーズグループは、企業のAX戦略の策定から実装まで一気通貫での支援体制の構築に注力しております。これにより、大手企業を含む幅広い顧客層に対して、経営課題をAIで解決する総合的な支援を可能とし、ランサーズが保有する多様な人材・ノウハウ・テクノロジーを統合した「実行力のある変革パートナー」としての提供価値を強化してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ランサーズグループは、更なる事業拡大と安定的な収益創出のために、以下の事項を重要な課題として認識し、対処してまいります。 ①事業の継続的な成長と発展ランサーズグループはこれまでオンライン上で個人と法人をマッチングするプラットフォーム事業を軸に企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援してまいりました。しかし、昨今では、生成AIやAIエージェントをはじめとする革新的技術の急速な普及により、企業の業務プロセスやビジネスモデルは抜本的な見直しが進められており、個人に求められるスキルも大きく変化しております。このような環境変化において、AX/DX人材不足による企業の採用課題は一層深刻化し、新たな手段としてフリーランスの活用や、AX/DX推進による業務効率化への需要が高まることが予想されます。そのため、ランサーズグループの抱えるプロフェッショナル人材とテクノロジーを組み合わせたソリューションを提供することで、クライアントのAX/DXを支援してまいります。 ②フリーランス及びAIエキスパート人材の確保ランサーズグループの主力事業であるプラットフォーム事業の拡大にはAI時代に付加価値が高い経験・知見・スキルを有するフリーランス及びAIエキスパート人材の確保が重要と考えております。そのため、従来の各種マーケティング活動の徹底に加え、教えたい人と学びたい人を繋ぐオンラインメンターサービスである「MENTA」、フリーランスのAIスキル習得を支援する「ランサーズAI大学」、フリーランスという働き方を応援する「ランサーズカードVisa」など独自の個人向けサービスを強化することで、人材ネットワークの拡充と定着を図ってまいります。 ③新規事業への投資ランサーズグループでは、生成AIやAIエージェントをはじめとする革新的技術の急速な普及で生じる新たな顧客ニーズに対応するための新規事業投資を行っておりますが、安定収益を生み出すまでに一定の投資が必要であり一時的に利益率を低下させる可能性があります。そのため、新規事業への投資にあたっては市場動向を十分に分析し、事業計画を慎重に精査したうえで実行判断をするほか、既存事業との収益のバランスを勘案して許容できるリスクの範囲内で投資を実行してまいります。 ④サイトの安全性と健全性の確保ランサーズグループのサイトにおいては、取引のプロセスにおいて、発注側の企業(クライアント)と受注側の個人(ランサー)の間で直接コミュニケーションが発生するため、双方のユーザーが安心してランサーズグループのサービスを利用できるように、サイトの安全性と健全性を確保する必要があります。そのため、専任の監視チームが24時間365日で全ての仕事依頼内容を確認しており、不適切な内容は非表示対応や修正していただくよう依頼をしております。また、ランサーズグループは第三者機関によるシステム監査(ペネトレーションテスト)を実施し、脆弱性の是正・監視体制を強化しております。今後もこの取り組みを維持・継続し、サイトの安全性と健全性の確保に努めてまいります。 ⑤システムの安定性強化と運用管理体制の構築ランサーズグループはインターネット上で重要な個人情報に係るサービスを展開しているため、サーバーレスポンスの観点のみならず、セキュリティの観点からも安定的なシステム体制を構築し運用していくことが重要であると考えております。そのため突発的なアクセス増加にも耐えられるサーバー設備強化を行っていくとともに、セキュリティ関連の規程・マニュアルを制定し、社員に対するセキュリティ研修を実施して、セキュリティ管理体制を強化しております。更に、個人情報関連法を厳格に遵守する体制を構築しております。なお、ランサーズは、2017年4月に一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)からプライバシーマーク制度の認証を受けており、2025年4月に更新を行っております。このようにシステムの安定性強化と運用管理体制の構築と改善に努めてまいります。 ⑥優秀な人材の採用と企業文化の醸成事業の継続的な成長を実現するためには、優秀な人材を採用すると同時に、全従業員が経営方針を理解して、強い企業文化を醸成していくことが重要であると考えております。ランサーズグループは、「すべてはユーザーのために」「101をやり切る」「あるべきで考え、大胆に行動する」「アクション・アジャイル」「チームクリエイター」という行動指針を掲げ、ユニークな企業文化をグループ全体で更に浸透・発展させるべく、時代に沿った新たな人事制度の構築を行ってまいりました。今後も優秀な人材を確保すべくランサーズグループのブランド向上と企業文化の浸透に努めると同時に、次期連結会計年度においては収益性を向上させ、筋肉質な組織基盤を構築してまいります。 ⑦経営管理と内部管理体制の強化ランサーズグループは、事業の継続的な成長を実現していくために、経営管理体制の更なる強化・充実が必要不可欠であると考えております。事業成長に伴って組織が拡大していく中で、経営指標のモニタリングや会議体の設計・運用等を通して、組織の健全かつ効率的なマネジメントを推進してまいります。また、今後更なる事業拡大を図るために、事業基盤を盤石にさせることが重要な課題であると認識しております。今後も継続してM&A等を実施しながら事業拡大を実施していくため、子会社管理体制の強化、連結グループとしての財務報告の信頼性確保並びにコンプライアンス体制や内部管理体制の強化を図ってまいります。そのために、従業員に対して業務フローやコンプライアンス、情報管理等を徹底認知させ、内部管理体制強化を図るとともに業務の効率化を行ってまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項をリスク要因として以下に記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてランサーズグループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に由来するリスク①景気動向の影響ランサーズグループはオンライン上で企業と個人をマッチングするプラットフォーム事業を展開しております。ランサーズグループでは、ユーザーのニーズに応じて機能を追加する等により事業展開をより一層進める計画であります。しかしながら、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により市場の成長が鈍化、もしくは市場環境が変化する場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、ランサーズグループでは市場の動向についての情報収集に努め、サービス内容の最適化やユーザーとの関係強化を進めており、当該リスクがランサーズグループに実際に大きな影響を及ぼす可能性は限定的と考えられます。 ②労働関連法規制及び労働人口の動向ランサーズグループはプラットフォーム事業を主たるサービスの1つとしておりますが、ランサーズグループ事業の発展のためには、主にインターネットを利用して働くフリーランス(副業・複業含む)人口の増加や関連市場の拡大が必要であると考えております。国内の労働力人口は減少が見込まれる中、広義のフリーランス人口は10年前と比較し39.1%増の1,303万人にのぼったという調査結果が出ております(「フリーランス実態調査2024年版」)。また、2023年4月にはフリーランス保護を目的としたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が成立する等、今後も市場拡大が見込まれることと想定しております。しかしながら、今後、国内の労働に係る法規制や人口動向等の理由によりフリーランス人口の増加が鈍化、副業が浸透しない、もしくは市場環境が変化する場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクシナリオが顕在化する可能性は比較的低いものと考えておりますが、かかるリスクに対応するため、ランサーズグループでは労働関連法規制等についての情報収集に努めております。 ③関連法規制ランサーズグループは「人と経済の可能性をテクノロジーで解き放つ」というビジョンのもと、事業主として働くフリーランスを支援するサービスを各種展開しておりますが、雇用の斡旋による収入はわずかであり、労働者派遣法の適用を受けるような事業も行っておりません。また、ユーザー間の商取引の円滑な決済のため、エスクロー方式によりランサーズグループが報酬を受け取るべきフリーランスの代理として仕事の依頼者から一時的に報酬を受領する等、決済の領域でもユーザーへの価値を提供しておりますが、出資法及び資金決済法の適用を受けてはおりません。ランサーズグループでは事業運営に当たり、これら法令に抵触することがないよう、顧問弁護士等の外部専門家と協議し、法改正等の情報収集を行い、従業員教育等を徹底するとともに法令順守体制の構築と強化を図っております。しかしながら、これらの法令の改正や新たな法令の制定、監督官庁の見解の変更、社会構造の変化等想定外の事態の発生等によりランサーズグループの展開する事業が法令に抵触した場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクシナリオが顕在化する可能性は比較的低いものと考えておりますが、かかるリスクに対応するため、ランサーズグループでは法規制についての情報収集に努めております。 ④技術革新への対応ランサーズグループが事業展開しているインターネット関連市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早く、インターネット関連事業の運営者はその変化に柔軟に対応する必要があります。しかしながら、ランサーズグループにおいて技術革新やユーザーニーズの変化に対応できない場合、または変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、ランサーズグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。特に昨今では生成AIの台頭を受けて文章作成や画像制作等一部のカテゴリを中心に個人顧客を中心としたニーズの変化が生じており、このような中、生成AIを活用する依頼カテゴリの新設や、生成AI等の技術を活用した新機能の実装、AI技術を活用したプラットフォーム上でのマッチング精度向上、生成AIを活用した制作物を可視化する機能の実装等、新技術を積極的に取り入れた開発と各サービスの付加価値向上を目指しております。ランサーズグループでは、急速な技術革新に対応すべく優秀な技術者の採用・育成等に積極的に取り組むほか、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築することにより、ユーザーニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。 (2)事業内容に由来するリスク①競争環境の変化ランサーズグループはプラットフォーム事業を主たる事業領域の1つとし、インターネットを活用した新しい働き方の創出を目指しておりますが、労働の分野においては昨今のクラウドソーシングサービスを含め多くの企業が事業展開をしております。そのため、ランサーズグループと同様のサービスを展開する企業等との競争激化や、十分な差別化が図られなかった場合、あるいは事業領域の構造自体に革新的な変化が発生した場合に、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。ランサーズグループでは、適切なユーザビリティを追求したサービスの構築、サイト利用時の安全性の確保やカスタマーサポート機能の充実、またフリーランスの活躍を第一に考えた行動規範に基づいた事業展開等の取り組みにより、競争力の向上を図っております。 ②新規事業の不確実性ランサーズグループの今後の事業展開として、「個のエンパワーメント」というミッションを達成するため、事業規模の拡大と高収益化を目指し、既存事業に留まらず新規事業開発に積極的に取り組んでいく方針ですが、とりわけ新規事業の立ち上げについては、既存事業よりリスクが高いことを認識しております。今後新たに展開する可能性のある各種サービスにおいて、入念な市場分析や事業計画の構築にもかかわらず、予測とは異なる状況が発生し、計画通りに進まない場合には、投資資金を回収できずランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。このように、新規事業の立ち上げに伴って当該リスクが顕在化した場合であっても、ランサーズグループの事業及び業績への影響を最小限とするべく、モニタリング体制を強化しております。 ③サービスの収益性ランサーズグループにおいては、IT技術の進展に伴う新たな機能の追加を継続して行い、サービスの活性化及びユーザビリティの強化等に積極的に取り組むとともに、常にユーザーにとって価値ある新しいサービスが提供できるよう努めております。しかしながら、予期せぬ事象の発生等により、想定していた収益が見込まれなくなった場合、あるいは当該開発におけるシステム投資費用及びそれに付随する人件費等のコストが想定以上に必要となった場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。そのため、新しいサービスや機能の開発を行う際には、当該新サービスの収益性について十分検討した上で進める体制を構築しております。 ④サイトの安全性・健全性ランサーズグループが運営するサイトでは、ユーザー間の取引が円滑に行われるために、仕事の依頼、提案、及び取引が実際に行われたユーザー間で評価を行う際には、自由に情報を発信できる機能を提供しておりますが、事実でない情報、誹謗中傷に当たるような情報等が記載されるリスクがあります。また、不適当な書き込みをランサーズグループが発見できなかった、あるいは発見が遅れたことにより、ランサーズグループが責任を問われる可能性があるほか、インターネット上の悪意のある口コミ投稿等により、ランサーズグループの運営するサイトまたはサイト運営者としてのランサーズグループについて、信用低下・イメージが悪化した場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。これらに対して、ランサーズグループでは、利用規約や各種ガイドラインを制定し定期的に見直しを行うとともに、ユーザー登録、仕事依頼及び投稿内容等の監視を行っております。具体的には、ユーザーが会員登録する際の情報、メッセージ、依頼に関わる情報、提案に関わる情報、その他ランサーズに投稿される情報を、AI活用や目視などで確認してから公開を行ったり、ユーザーが違反を発見した場合には、ランサーズグループ宛に通知が届く迷惑行為・違反報告制度の設置や悪質案件の検出機能により、健全性を損なう恐れのある案件に対して適切かつ効率的に対応できる体制を整備しております。 ⑤情報セキュリティランサーズグループは、運営するプラットフォーム事業において個人情報及び機密情報を保有しております。ランサーズグループでは、個人情報及び機密情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、情報の管理を事業運営上の重要事項と捉えております。しかしながら、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等により個人情報または機密情報が外部に流出し、ランサーズグループへの損害賠償請求があった場合、社会的信用が失墜した場合等には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。このようなリスクが顕在化しないために、ランサーズグループでは、情報セキュリティポリシーを制定し、個人情報及び機密情報を厳格に管理するとともに、セキュリティ関連の規程及びマニュアルを制定して役員及び従業員を対象とした社内教育を実施する等、情報管理を徹底する体制を構築しております。なお、ランサーズは、2017年4月に一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)からプライバシーマーク制度の認証を受けており、2025年4月に更新を行っております。 ⑥システム障害ランサーズグループが運営するプラットフォーム事業は、「ランサーズ」というシステムを通してサービスを提供しており、システム及びインターネット接続環境の安定的稼働は事業を行っていく上での大前提となっております。しかしながら、自然災害や事故、ユーザー数やトラフィックの急増、ソフトウエアの不具合、ネットワーク経由の不正アクセスやコンピュータウイルスの感染等の予期せぬ事態が発生した場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。ランサーズグループでは、サーバーの不測の事態による停止や蓄積されたデータの消失による事業への影響を防ぐため、データをクラウド上に保存しリスク回避を行っております。また、外部からの不正なアクセスを防ぐため、必要なセキュリティ体制を確保しております。 ⑦知的財産権の侵害ランサーズグループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っておりますが、ランサーズグループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、ランサーズグループが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、損害賠償請求や使用差止請求等により、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (3)その他のリスク①継続的な投資ランサーズグループは、継続的な成長のため、認知度の向上、ユーザー数の拡大、及び新規サービスの拡充に努めてまいりました。具体的には、ランサーズグループの知名度を高めるためのマーケティングや新規ユーザー獲得のための広告宣伝費の投資、及び新規サービス開発に向けた人件費の増加や外注費の発生があります。また、昨今、生成AIの台頭により、文章作成や画像制作等一部のカテゴリを中心に個人顧客を中心としたニーズの変化が生じつつあることや、フリーランスのキャリアも多様化する中で、ランサーズグループでは、フリーランスの安定的な案件獲得と報酬単価の増加を継続的に支援を続けるべく、市場の変化に併せて顧客価値を再定義し、対象市場・顧客を拡張していく動きが求められております。今後も新規サービス及び機能の開発・拡充に向けた投資や広告宣伝費の投資を行っていく予定ですが、想定通りに投資効果が得られず費用負担が拡大した場合には、ランサーズグループの業績に影響を与える可能性があります。ランサーズグループでは、予実管理体制を強化し、適宜投資効果をモニタリングしております。 ②特定人物への依存ランサーズの代表取締役社長 CEOである秋好陽介は、ランサーズの創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、ランサーズグループの経営方針や事業戦略の決定のみならず、営業、技術、財務の各方面の事業推進において極めて重要な役割を果たしております。しかしながら、何らかの理由により同氏がランサーズグループの業務を継続することが困難になった場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。ランサーズグループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。 ③少人数編成の組織ランサーズグループは業務執行上必要最低限の人数での組織編成となっております。しかしながら、施策が適時適切に遂行されなかった場合、又は従業員の予期せぬ退職があった場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。このような状況に陥らないためにも、今後は事業の拡大に応じて人材の確保及び育成を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針であります。 ④人材の獲得と育成ランサーズグループは、今後の継続的な成長及び事業規模拡大を実現するためにランサーズグループのミッション及びビジョンに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことが必要であると考えております。しかしながら、ランサーズグループの求める人材が十分に確保・育成できない場合や人材流出が進んだ場合には、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。そのため、ランサーズグループでは、継続的な事業拡大を見据えた人事制度の導入等、優秀な人材を確保し、適切に育成・配置していくための施策を実行し、当該リスクシナリオの顕在化の可能性を低減させることに努めております。 ⑤内部管理体制の強化ランサーズグループの継続的な成長のためには、内部管理体制について更なる強化・充実を図る必要があると認識しておりますが、事業が急拡大することにより、事業規模に合った内部管理体制の構築に遅れが生じた場合には、適切な業務運営が困難になり、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当該リスクを低減させるため、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令順守を徹底してまいります。また、今後も継続してM&A等を実施しながら事業拡大を実施していくため、子会社管理体制の強化、連結グループとしての財務報告の信頼性確保等、グループとしてのコンプライアンス体制や内部管理体制の強化を図ってまいります。 ⑥新株予約権行使による株式価値の希薄化ランサーズグループでは、役員及び従業員並びに事業支援者に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、2024年2月29日付で新株予約権及び新株予約権付社債を事業パートナーに発行しております。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は2,594,500株であり、発行済株式総数16,245,228株の16.0%に相当します。また、今後においても株式報酬制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 ⑦税務上の繰越欠損金ランサーズグループは、税務上の繰越欠損金を有しており、ランサーズグループの業績が順調に推移することにより期限内にこれら繰越欠損金の繰越控除を受けられる可能性があります。しかしながら、ランサーズグループの業績の下振れ等により繰越期限の失効する繰越欠損金が発生した場合には、課税所得からの控除が受けられなくなり、課税所得に対して通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、ランサーズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑧M&Aランサーズグループは、事業の成長加速のため、必要に応じてM&Aを実施しております。M&A前の段階において、対象会社の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行い、リスクを吟味した上で判断及び実行しております。しかしながら、投資後に偶発債務や未認識債務の判明等、事前の調査において認識できていなかったリスクが生じた場合や、投資後の事業の統合が計画通り進まない場合は、対象会社の株式価値や譲り受けた事業資産の減損処理を行う必要が生じる等、ランサーズグループの財政状況及び業績に大きな影響を与える可能性があります。また、ランサーズグループが過去に実行したM&Aに伴い、のれんを計上しておりますが、今後、株式取得時の業績計画が達成できない見込みとなり減損処理が必要となった場合、ランサーズグループの財政状況及び業績に大きな影響を与える可能性があります。当該リスクに対応するため、ランサーズグループでは適切なデューデリジェンスの実施及び各事業の戦略目的を達成するために適切な人材を配置し組織体制を整備してまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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