ビザスク(4490)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】(1)ミッション ビザスクグループは「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに掲げ、知見プラットフォーム事業を展開しております。 近年、驚異的なスピードでテクノロジーが進化し、将来の予測が難しく変化の激しい事業環境となっているなか、スピーディーな問題解決やイノベーション創出のため、大企業から中小企業、ベンチャー経営者など、多様な顧客層において、既に文字化されたインターネット上にある情報だけではなく、十分に文字化されていない、個々人の経験に基づく活きたビジネス知見へのニーズが高まっております。 そこで、ビザスクグループは、暗黙知であるためにこれまで共有は難しいとされてきたビジネス知見をデータベース化し、テクノロジーの力と高度なオペレーション・ノウハウを組み合わせることで、各業界・業務の実務経験を有し、現役世代からフリーランス・企業OB等多様なバックグラウンドを持つ国内外のエキスパート(注)の知見を、日米等のグローバルな顧客にマッチングするナレッジシェアのプラットフォーム(知見プラットフォーム)を提供しております。 ビザスクグループは、知見プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関連付けた記載はしておりません。(注)「エキスパート」は、ビザスクサービスにおいてビジネス知見を提供する個人のことを指しております。 (2)サービス概要 スタートアップから大企業まで、その規模に関わらず、企業活動においては新規事業や業務改革、投資等のための業界動向調査、ユーザーインタビュー、ベスト・プラクティス調査等の情報収集ニーズが常時発生しております。その際に、従来は、書籍や調査会社の発行するレポートを購入する、自社内の知見者にヒアリングする、あるいは知人経由で知見者にアプローチする等の手法が一般的でした。特に知見者へのヒアリングは情報収集において効果的であることは認識されつつも、自社の保有するネットワークには限界があるため、必要とされるスピードで適切な知見者にアプローチすることは容易ではないという課題が存在しておりました。 ビザスクグループでは、顧客のニーズに応じて、ビジネス知見を有するエキスパートと顧客をマッチングして知見提供取引が行われるプラットフォームを運営しております。知見提供取引は様々なシーンで活用されておりますが、具体例としては以下のとおりです。・コンサルティング会社が業界全体に対する理解を深め、市場動向を確認するための調査・投資ファンド・機関投資家などの金融機関が投資を検討する際の業界調査やデュー・デリジェンス・事業法人が新規事業や新商材の開発・検討の過程で、新技術などについて理解を深めるための情報収集 ビザスクグループのメインサービスである「ビザスクinterview」では、専任の担当者が顧客からの依頼事項(対象業界・エキスパートの属性・想定される質問・期限等)を確認し、ビザスクサービスの登録者や外部ネットワークから適任者をリサーチし、顧客の要望に適合するかを必要に応じてエキスパートにも直接確認したうえで、顧客に対してエキスパートを提案し、知見提供取引の実施に向けたアレンジまで全面的にサポートします。ビザスクは、このサービスを日本で本格的に開発・発展してきた先駆けであり、2012年3月の設立からこのサービスの普及に努め、市場を形成してまいりました。そうした中で、2020年4月にシンガポールにおいて子会社を設立、2021年11月に米国で同業を営むColeman Research Group, Inc.を買収し、グローバル展開を推し進めております。 また、ビザスクグループでは、これまでの事業運営で蓄積してきたエキスパートのデータベースを活用するべく、オンライン・アンケート形式で多数のエキスパートの知見を一度に収集することをサポートする「ビザスクexpert survey」「VISASQ/COLEMAN’s Expert Surveys」や、数か月といった中長期の期間にわたりエキスパートがクライアントを支援する「ビザスクpartner」、ビザスクグループのwebプラットフォーム上で利用者がエキスパート選定等のマッチングを自ら行い、エキスパートが知見提供取引を実施するセルフマッチング形式の「ビザスクdirect」、自社の製品や保有技術の新たな展開可能性を探るためのニーズ探索サービス「ビザスクweb展示会」、及び事業会社の調査設計からレポートの作成まで一貫した支援を提供する「ビザスクreport」、24時間以内に5名以上の有識者から回答を得ることができる「ビザスクnow」等、様々な形態で知見が共有・提供されるサービスを開発し、展開しております。 顧客は、ビジネス領域の知見を求める情報収集の際にビザスクサービスを活用することで、求めている情報にスピーディかつ効率的にアクセスし、ビザスクサービスを活用しない場合と比べ、より多くの経験者の知見に基づく情報を得た上で判断をすることが可能となります。一方、マッチングされたエキスパートは、スポットコンサルやオンライン・アンケート等の様々な形態を通じて知見を提供し、顧客の問題解決やイノベーションの創出に貢献すると共に、エキスパート自身が持つ知見を再確認し、人生百年時代と言われる現在におけるキャリア・プランの一助としてビザスクサービスを活用することができます。従って、ビザスクサービスは顧客とエキスパート双方にとって意義のある情報サービスとなっていると考えております。 ビザスクグループの「知見プラットフォーム事業」で提供している各サービスの概要は以下のとおりであります。ビザスクinterview顧客のニーズに応じて、ビジネス知見を有するエキスパートと顧客の1時間単位のインタビュー/電話会議を設営するサービスビザスクexpert surveyオンライン・アンケート形式で、多数のエキスパートの知見を一度に収集することをサポートするサービスビザスクnow業界動向や事例情報を有識者5名以上から原則24時間以内に得られるサービスビザスクpartner幅広い業界のエキスパートが柔軟な時間設定でご支援ビザスクproject顧客企業の新規事業社内提案制度等において、「ビザスクinterview」や「ビザスクexpert survey」等を活用し、ビザスクグループがプロジェクト型で顧客企業による新規事業の創出等を総合的に支援するサービスビザスクweb展示会登録エキスパート全体から募る「アイデア募集」サービスビザスクboard社外取締役、監査役のマッチング・サービスビザスクreport調査設計からデスクトップサーチ、インタビュー、レポートの作成まで一気通貫で支援ビザスクdirectビザスクのwebプラットフォーム上で、顧客がエキスパートの選定からマッチングまでを自ら行い、スポットコンサルや業務委託の依頼、さらには正社員採用までが可能なセルフマッチング形式のサービス (3)事業系統図 (注)1.ビザスクグループでは、サービス利用料を営業収益として計上しております。2.フルサポート形式「ビザスク」のスポットコンサルサービス「ビザスクinterview」を示した事業系統図でありますが、その他のサービスについても類似した商流であります。3.上記はビザスクの連結グループの商流を示しております。
有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点においてビザスクグループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 ビザスクグループは、「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに掲げ、グローバルなナレッジ・シェア・プラットフォーム「知見プラットフォーム事業」を展開しております。具体的には、1時間単位でピンポイントに知見提供を受けることができる「ビザスクinterview」の提供等の多様なサービスを通じて、各業界のエキスパートの知見を、新規事業やイノベーション、業務改善といったビジネス課題の解決のヒントを求める企業や個人へつなぐ、ビジネス知見に特化した知見プラットフォーム事業を運営しております。 グループ全体として、ビザスクグループのミッションを実現していくため、知見データベースと顧客基盤の双方を拡充し、テクノロジーの力を活用して効率性やUI/UX(注)を改善しつつ、様々な形態の知見提供取引を利用者が安心して活用できるプラットフォームを構築することを目指し、優秀な人材の確保・育成や組織体制の整備・拡充に注力して参ります。(注)UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーとサービスの接点であり、両者の間で情報をやり取りするための仕組みのことです。UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーがサービスを通じて受け取る体験やそれに伴う感情のことです。 (2)目標とする経営指標 ビザスクグループは中長期的な企業価値の向上を達成するために、強固なプラットフォームを構築すべく、知見プラットフォームの規模を示す指標である取扱高の成長と、事業の本質的な収益力を示す調整後EBITDA(注)を重視しております。2030年2月期には、取扱高300億円以上を目指しております。 (注)調整後EBITDA:営業利益+減価償却費+株式報酬費用-減損損失に計上したソフトウエア開発コスト (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略 ビザスクは、2012年3月の設立以来、一貫して知見プラットフォーム事業を展開してまいりました。この事業の中核となる「ビザスクinterview」は、ビザスクが日本において有力な地位を築いており、このサービスの開発・発展を通じて、ビザスク事業の市場を形成してまいりました。また、2021年11月には、米国で同業を営むColeman Research Group, Inc.を買収しております。これにより、日本と米国を中心とする顧客及びエキスパートのデータベースを活用することが可能となっております。 ビザスクの主力サービスである「ビザスクinterview」などを利用する主要な顧客層は、主に海外における同業他社のサービスを利用してきたコンサルティング・ファームやアクティブ投資家が従来型の顧客層である中、ビザスクは日本の製造・IT・ヘルスケア等の企業に顧客層を拡大させ、これらの企業群の様々な調査ニーズや施策等の実行段階において必要となる専門的な人的リソースに関するニーズを満たすプロダクトを開発し、展開しております。さらに、人的リソースに関するニーズは近年において特に高まっており、ビザスクのミッションである「知見と、挑戦をつなぐ」の実現のためには、新たなプロダクトを開発する必要性があると認識しており、昨今において検討を進めております。 こうした事業戦略の中、ビザスクグループでは、知見プラットフォーム事業のサービスを活用する事業領域を、2026年2月期から「国内事業法人」領域、「コンサル・金融(国内顧客)」領域、「コンサル・金融(海外顧客)」領域の3つに区分して、それぞれの事業領域や顧客特性に応じた事業戦略を展開しております。 ①国内事業法人における事業戦略 国内事業法人の主要な顧客層は、国内の製造業、SIer、ベンチャー企業等であり、特に、研究開発や事業開発を行っている大手製造業が中心であります。これらの顧客は、ビザスクグループのコア・サービスである「ビザスクinterview」のほか、「ビザスクexpert survey」、「ビザスクreport」、「ビザスクdirect」、「ビザスクpartner」など、多くのサービスを活用しております。 国内事業法人の事業環境は、ビザスク事業の関連市場である調査領域の市場規模が約3.7兆円(総務省統計局 2025年(令和7年)科学技術研究調査による社外研究費及び一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会によるインサイト産業売上高の合計)、コンサルティング市場の市場規模が約1兆円超(IDC Japan, 2025年12月「国内ビジネスコンサルティング市場予測、2024年〜2029年」のうち、2029年のビジネスコンサルティング市場の予測)となっており、このほか、人件費や採用費に関する市場の一部に対してビザスクの知見プラットフォームを活用する新たなプロダクトを展開しており、大きな潜在市場が存在しております。なお、ビザスク事業の市場規模については、ビザスクグループが自ら市場を発展・形成してきている過程にあり、ビザスクが有力な地位を築いているものと考えておりますが、投資者の投資判断に資する情報として、関連市場あるいは潜在市場を記載することとしております。 このような事業環境のもと、ビザスクグループは、日本における圧倒的なエキスパート網、多様なサービスラインナップ、海外調査ニーズに対応するグローバルな拠点網を強みとしており、他の国内プレイヤーのエキスパート網が限定的であることや小規模なプレイヤーが多く、また、海外プレイヤーにおいては、国内事業会社へのリーチが限定的であること、国内エキスパート網も限定的であること、インタビュー以外の主要サービスが十分発展していない状況であり、こうした他のプレイヤーと比較して、ビザスクグループは競争優位性を発揮して事業を展開しております。 こうした状況のもと、国内事業法人の業績推移は以下の通りであります。 取扱高営業収益2022年2月期1,837百万円995百万円2023年2月期3,143百万円1,758百万円2024年2月期4,034百万円2,349百万円2025年2月期4,478百万円2,677百万円2026年2月期4,793百万円2,988百万円(注)管理会計上の数値であり、会計監査の対象外 ②コンサル・金融(国内顧客)及びコンサル・金融(海外顧客) コンサル・金融(国内顧客)の主要な顧客層は、日本におけるコンサルティング・ファーム、機関投資家及びプライベート・エクイティであり、これらの顧客は、ビザスクグループの「ビザスクinterview」及び「ビザスクexpert survey」等を既に活用しております。 コンサル・金融(国内顧客)の事業環境は、ビジネスコンサルティング市場の力強い成長のもと堅調に成長しております。国内ビジネスコンサルティング市場の規模は、2024年に7,987億円に到達しており、こうした背景のもと、グローバルENSも拡大を継続しております(IDC Japanの公表データからビザスク作成)。 コンサル・金融(海外顧客)の主要な顧客層は、海外におけるコンサルティング・ファーム、機関投資家及びプライベート・エクイティであります。グローバルコンサルティング市場の規模は、2025年において5,110億米ドルに達しており(Customer Market Insightsの公表データからビザスク作成)、グローバルENS市場も直近では年間12%の成長があったとの調査もあります(Inex Oneによる調査。2023年から2025年のExpert Network Service市場の年平均成長率)。 このような事業環境のもと、ビザスクグループは、日・米をマザーマーケットとするエキスパート網、グローバルなリクエストに対応することのできる拠点網、並びに高度なオペレーションに基づくスピーディーな対応力を有している中、国内ではすでに強固なポジショニングがあり、海外では業界初期から活動していることによる知名度があります。特に国内では、他の欧米のプレイヤーが欧米市場を中心としたエキスパート網であることや日本に拠点が無い或いは小さいことと比較して、ビザスクグループはユニークなポジションを築いております。 このような強みを活かし、国内では既存の強みを生かしていくとともに、海外エキスパートに対する需要を獲得してシェアを高めていく戦略としております。海外では、アクティブユーザー数の増加に向けた営業活動の再強化、生成AI活用のための投資、インセンティブ設計の見直しや生産性向上のためのトレーニング実施等を進めてまいります。 こうした状況のもと、コンサル・金融(国内顧客)の業績推移は以下の通りであります。 取扱高営業収益2022年2月期2,051百万円1,412百万円2023年2月期2,769百万円1,982百万円2024年2月期3,331百万円2,401百万円2025年2月期3,650百万円2,622百万円2026年2月期4,051百万円2,933百万円(注)1.ビザスクがこれまで取引を行ってきた海外機関投資家等の収益が含まれております2.管理会計上の数値であり、会計監査の対象外 次に、コンサル・金融(海外顧客)の業績推移は以下の通りであります。 取扱高営業収益2022年2月期6,797百万円4,901百万円2023年2月期6,471百万円4,639百万円2024年2月期5,743百万円4,215百万円2025年2月期6,248百万円4,435百万円2026年2月期5,693百万円4,056百万円(注)1.上記に含まれるColeman社の業績は各会計期間における期中平均の為替レートを用いて日本円換算2.管理会計上の数値であり、会計監査の対象外 直近では地政学リスクの高まり、金融市場のボラティリティの高まりや雇用環境の変化など、特に米国において事業環境が不透明であります。こうした中、サービスデリバリー体制の強化により中長期的な競争優位性を確保することを通じて、収益性を向上させてまいります。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題① 人材獲得及び人材育成 人材の確保はビザスクグループの成長の基礎であり、優秀な経営陣及び従業員の獲得や、在籍しているメンバーのスキル向上は、高い事業成長を維持していくために必要かつ、重要な課題の一つであります。採用市場は近年逼迫しておりますが、知人紹介や人材紹介会社等の多様な採用チャネルを活用し、従業員の獲得を推進して参ります。また、人員の拡大とともに組織化を進め、事業における中核的な人材を育成すると共に、教育制度等を拡充し、人材の成長をサポートして参ります。 ② 業務プロセスの改善と、これによる収益性の向上 ビザスクグループの各業務は、プロセス・ルールの高度化やシステム投資を進めることにより、効率化できる余地があると考えております。今後、システム開発メンバーの採用、情報システムへの投資による各業務システムの機能向上と共に、内部統制を具備した業務の標準化を推進することで、各業務の効率化を進め、ビザスク事業の収益性の向上を図って参ります。 ③ 個人情報保護の対応 大規模プラットフォーム事業者の個人情報の取り扱いと保護に対し、近年世界中で高い関心が寄せられています。ビザスクは、情報そのものの保護の観点から情報セキュリティ・システムを強化するとともに、欧州GDPR(注)に代表される各国の個人情報保護に対する法体制の整備に留意し、個人情報保護の社内体制整備を進めて参ります。(注)「欧州GDPR」とは、EU一般データ保護規則(General Data Protection Regulation:GDPR)のことであり、これは欧州連合(EU)における新しい個人情報保護の枠組みであり、個人データ(personal data)の処理と移転に関するルールを定めた規則です。 ④ 海外展開の対応 ビザスクグループは、「知見と、挑戦をつなぐ」というミッションの実現に向け、今後、投資効率を意識しつつ、積極的に海外展開を図っていく方針であります。海外展開にあたっては、ビザスクグループが国内で培ったオペレーションやシステム等のノウハウと、Coleman Research Group, Inc.の買収の経験を活かしつつ、各地域の文化や法規制等を踏まえてサービスをカスタマイズし、事業の拡大を図って参ります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 ビザスクグループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項について、以下に記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。 ビザスクグループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、ビザスク株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に判断した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載事項は、本書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は本書提出日現在においてビザスクグループが判断したものであります。また、以下の事業等のリスクは、全ての事業活動上又は投資判断上のリスクを網羅しているものではありませんのでご留意下さい。 (1)経済環境について ビザスクグループの知見プラットフォーム事業においては、ビジネス領域の知見を求める顧客に対して、エキスパートの知見提供が行われるプラットフォームを国内外で展開しております。日本経済とビザスク事業の関係では、我が国における構造的な課題である少子高齢化に端を発する働き方改革の促進や、イノベーションなどの活発化を背景としたビジネス領域の知見へのニーズの高まりは今後も継続していくものと想定しております。米国経済とビザスク事業の関係においても、ビジネス領域の知見に対するニーズは高く、日本に比べて米国ではビザスクと類する事業を営む企業が複数あり、すでに一定の市場性が確立しております。また、ビザスクグループでは、登録者の増加やデータベースの拡充及び顧客体験の向上等により顧客満足度を高め、経済環境に左右されないように努めております。しかしながら、経済環境が急激に悪化した場合には、顧客の需要が想定以上に減少し、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)知見プラットフォーム事業への依存について ビザスクグループの営業収益は、知見プラットフォーム事業のみによる収益となっております。今後も積極的な営業施策や広告宣伝による顧客や登録者の増加、提供サービスの拡充、事業規模拡大を通じた認知度向上等により、収益規模は拡大していくものと考えておりますが、新たな法的規制の導入や改正、その他予期せぬ要因によって、想定通りに知見プラットフォーム事業が発展しない場合には、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)競合について ビザスクグループの知見プラットフォーム事業は、同種のビジネスを展開している国内外の企業と競合が生じております。 ビザスクグループは、国内外を合わせて80万人超の各業界や各業務において実務経験を有しているエキスパート層を有し、その幅広い領域の知見やノウハウを取りまとめた更新頻度の高いデータベースを活用し、様々なサービスを提供しております。質・量ともに充実したデータベースを保有していることは、ビザスクグループの競争優位性の源泉となっております。 特に、日本人エキスパートの知見のデータベース化は難易度が高く、ビザスクグループが優位にあるものと考えております。こうした点から、日本における知見データベースの構築に関してはビザスクグループが先行しており、有意な参入障壁を築いているものと認識しております。また、海外で同種の事業を展開している企業は、ビザスクグループ以上の収益規模を有する企業がありますが、ビザスクグループが有する日本人エキスパート・日本企業の顧客基盤はビザスクグループに固有の経営資源であり、この点でビザスクグループが独自の価値提供を行うことが可能であります。そのほか、世界的規模で顧客の良好な体験に資する人的投資・システム開発投資を行っていることも、ビザスクグループの市場における競争優位性につながるものと考えております。 しかしながら、今後、競合他社による新たな付加価値の提供等によりビザスクグループの競争力が低下した場合には、価格競争や取引量の減少等によりビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)サービスの安全性、健全性について ビザスクグループは、電話や対面での面談等を通じてビジネス知見の提供を受けることができるプラットフォームを提供しておりますが、エキスパートが意図せず、守秘義務に服している情報(注)を顧客に提供してしまう可能性があります。そのためビザスクでは、ビザスクの担当者が顧客から依頼を受領した際に、依頼内容において不適切と思われる事項があれば指摘・確認する等の対応を行うとともに、エキスパートへの定期的なトレーニングを行い、知見提供取引において取扱いに留意すべき情報について注意喚起をし、さらに、マッチング時には守秘義務の遵守に留意するようエキスパートに申し添える等の対策を講じることで、不適切な情報の授受の未然防止に努めております。また、「ビザスクdirect」のスポットコンサルでは、Web掲示板への投稿により顧客とエキスパートが直接コミュニケーションを図りマッチングが行われておりますが、キーワードによる自動検出を含め、ビザスクの担当チームがすべての投稿内容を事後的に検閲し、不適切な投稿を発見した場合には削除を行う等、健全なサービス運営に努めております。その他のサービスにおいても、サービスの安全性や健全性を維持するために必要と思われる体制を整備しております。 また、ビザスクグループでは、Webサイト上に掲示する利用規約において、第三者の権利を侵害する行為や虚偽の情報の登録、エキスパートが所属する企業・団体等の内部規則等に違反する行為の禁止を明記するとともに、違反者に対してはサービスの利用停止や登録の抹消等の厳正な対応を講じる方針であることを明確にしております。さらに、健全なプラットフォームの維持・運用にあたり、謝礼はエキスパートの実名で登録された本人名義の銀行口座へ振込を行うこととしております。 上記のようにビザスクグループでは、提供するサービスの安全性、健全性を維持するために十分な体制を整えていると考えており、また、サービスの構築時においては外部の弁護士を通じて関連する法規制への該当性に関して検証して参りました。しかしながら、これらの施策を講じたにもかかわらず、ルールを逸脱したコミュニケーションが行われることにより情報漏洩や不適切な情報の授受等が行われた場合には、ビザスクサービスの信用力低下等により、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(注)一般的には、就業規則や秘密保持契約等で定められている情報や、秘密として管理することが明示されている情報等が該当すると考えられます。例えば、事業戦略、事業計画、財務情報、取引先情報、顧客名簿、及び個人情報等があげられます。 (5)システムトラブルについて ビザスクの事業は、インターネット接続環境の安定的な稼働を前提として行われております。ビザスクグループでは、継続的かつ安定的な事業運営を行うため、システム強化及びセキュリティ対策を行っておりますが、自然災害や事故等何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)法的規制について ビザスクグループは、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」等の法的規制を受けております。 ビザスクグループは、これらの法規制等を遵守した運営を行ってきており、今後も法令等の遵守を徹底する体制及び社内教育を行って参りますが、今後、新たな法令の制定や既存法令における規制強化等がなされ、ビザスクの事業が制約を受ける場合、もしくは万が一法令等遵守体制が機能しなかった場合、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)個人情報について ビザスクグループは、事業運営にあたり多くの個人情報を保有しております。それを踏まえ、「個人情報の保護に関する法律」(平成17年4月施行)の規定に則って作成したプライバシーポリシー等の社内規程に沿って個人情報を管理し、また、従業員に対する個人情報の取り扱いに関する教育を行い、個人情報の適切な取り扱いに努めております。 しかしながら、何らかの原因により個人情報が外部に流出した場合は、ビザスクグループの信用低下を招くとともに損害賠償請求訴訟の提起等により、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)知的財産権について ビザスクグループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、ビザスクの認識していない知的財産権が既に成立していることによりビザスクの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)人材の確保・育成について ビザスクグループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用するとともに人材の育成に取り組んでいく方針であります。 しかしながら、ビザスクグループが求める人材を適切な時期に確保、育成できなかった場合、また、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)特定の経営者への依存について ビザスクの代表取締役CEO端羽英子は、ビザスクの創業者であり、経営方針や事業戦略等について、ビザスクの経営の重要な役割を果たしております。現在、ビザスクグループでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、人材の育成を行うなど体制の整備に努めておりますが、現在の状況においては、何らかの理由により、同氏がビザスクグループの業務を遂行することが困難となった場合には、ビザスクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)社歴が浅いことについて ビザスクは2013年10月にサービスを正式リリースした社歴の浅い会社であります。ビザスクは現在、成長過程にあると認識しており、今後もビザスクの成長のための投資が必要となり、一時的に損益が悪化する可能性があります。その過程で、第6期(2018年2月期)以前の業績は、事業の立ち上げ段階であったことなどから当期純損失を計上しており、また、第10期(2022年2月期)ではColeman Research Group, Inc.の買収に伴い生じた買収関連費用等により、第12期(2024年2月期)では同社に関するのれん等の無形資産を減損したことにより当期純損失を計上しております。ビザスクは、今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、過年度の経営成績のみでは、今後のビザスクグループの業績や成長性を判断するためには不十分である可能性があります。 (12)配当政策について ビザスクグループは、現在成長過程にあると認識しており、事業の拡充や組織体制の整備への投資のため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当を実施しておらず、現時点において配当の実施時期等については未定であります。 しかしながら、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や投資計画、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを検討していく方針であります。 (13)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について ビザスクはビザスクグループの役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しております。今後においてもストック・オプション制度を活用することが考えられることから、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。また、Coleman Research Group, Inc.の買収を目的として発行する種類株式の普通株式への転換及び新株予約権の行使が行われた場合にも、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 なお、当連結会計年度末現在、Coleman Research Group, Inc.の買収を目的として発行する種類株式及び新株予約権並びにビザスク役職員向けに発行している新株予約権を含む潜在株式数は3,380,349株であり、発行済株式総数(種類株式及び自己株式を含む)9,353,317株の約36%に相当しております。 (14)新規サービスについて ビザスクグループは、知見プラットフォーム事業において、知見を提供しているエキスパートの経歴や知見等のデータベースを構築しており、そのデータベースを活かして、新たなサービスを開発し、顧客の多様なニーズを取り込み、収益源の複線化を進めております。具体的には、2018年1月より「ビザスクexpert survey」、2019年6月より「ビザスクweb展示会」、2020年12月より「ビザスクboard」、2022年4月より「ビザスクnow」、2025年6月より「ビザスクtech」、2025年7月より「ビザスクdirect」の提供を開始いたしました。また、ビザスクグループは、今後も事業規模の拡大と収益の多様化を図るため、同様にビザスクグループのデータベースを活用し、積極的に新規サービスに取り組んでいく方針であります。 しかしながら、新規サービスが計画通りに進まない場合、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15)海外展開について ビザスクグループは国内、米国、英国、シンガポール、香港において事業を展開しておりますが、今後も継続してこれらの国における事業成長を企図した取り組みを進め、また、他の国または地域における事業展開も検討して参ります。海外展開においては、為替変動、進出国の経済動向、政情不安、法規制の変更など多岐にわたるリスクが存在し、ビザスクグループはこれらのリスクを最小限にすべく十分な対策を講じたうえで事業展開を進めていく方針ですが、予測困難なリスクが発生した場合には、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16)M&A等の投資について ビザスクグループは、今後の事業拡大等を目的として、国内外を問わずM&A、出資、子会社設立等の投資を事業展開の選択肢の一つとして考えております。これらの投資の実行に際しては、ビジネス・財務・法務等に関する詳細な検討を行い、各種リスクの低減に努める方針であります。 これらの投資の実行のための検討費用が発生する場合、または、これらの調査で確認・想定されなかった事象がこれら投資の実行後に判明あるいは発生することや、市場環境の変化等により投資先の事業展開が計画どおりに進まないことにより投資を回収できない場合や、減損を計上することになる場合等には、ビザスクグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、Coleman Research Group, Inc.の買収時に計上したのれん等の無形資産について、2024年2月期においてその全額を減損損失により減額しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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