日本ケミファ(4539)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


日本ケミファ(4539)の株価チャート 日本ケミファ(4539)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

日本ケミファグループは、連結財務諸表提出会社(以下、日本ケミファという)と連結子会社4社及び関連会社1社の6社で構成されており、医療用医薬品を中核として、医療・健康・美容関連事業を行っております。

日本ケミファグループが営んでいる主な事業内容と、日本ケミファグループを構成している各社の事業に係る位置付けの概要及びセグメントとの関係は次のとおりであり、セグメントと同一の区分であります。

 

医薬品事業………………医療用医薬品の製造・販売を主に行っております。

<関係会社>

日本薬品工業株式会社、Nippon Chemiphar Vietnam Co., Ltd.、
ジャパンソファルシム株式会社

その他……………………安全性試験の受託等、ヘルスケア事業及び不動産賃貸事業を行っております。

<関係会社>

株式会社化合物安全性研究所、シャプロ株式会社

 

事業の系統図は次のとおりであります。



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

  (1) 会社の経営の基本方針

日本ケミファグループは「医薬品を中核としたトータルヘルスケアで人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを経営理念とし、国内外において存在価値のある企業グループとして発展することを目指しております。

 

  (2) 中長期的な会社の経営戦略

(1)の経営理念の下、2000年以降掲げてきた成長戦略「3つのミッション」について、それぞれのミッションをさらに発展させるべく、「ジェネリック医薬品」、「臨床検査薬」、「新薬開発」という「3つの事業ドメイン」の構成とし、それらの事業ドメインを積極的に海外へ展開してまいります。

 

  (3) 日本ケミファグループをめぐる業界や市場の動向等の経営環境

国内の医薬品業界においては、2023年4月に2度目となる薬価の中間年改定が実施され、薬剤費ベースで約3,100億円の削減が行われました。また、ジェネリック医薬品については安定供給の確保に向けた議論が進み、2024年度の薬価制度改革では、不採算品再算定の特例適用や安定供給体制が薬価に反映される新たな評価制度が導入されることとなりました。

このような環境下で、日本ケミファグループは引き続き「信頼できるジェネリック医薬品」の普及に貢献するべく、ジェネリック医薬品の品質向上と安定供給に注力するとともに、生産性及び効率性の向上に資する施策を推し進めてきました。

また、ジェネリック医薬品事業と並行して取り組んでいる、「アルカリ化療法剤」や「新薬開発」に関しては、他社とのアライアンスを活用した革新的な創薬テーマへのチャレンジや、国内外企業への導出活動に努めています。日本ケミファグループは、まだ十分な治療薬がない病気に苦しむ患者さんのために、画期的新薬の開発に取り組んでいます。

 

  (4) 会社の対処すべき課題

 日本ケミファグループは2000年以降掲げてきた成長戦略「3つのミッションプラス1」について、それぞれのミッションが事業として立ち上がるフェーズとなり、「ジェネリック医薬品」、「臨床検査薬」、「新薬開発」という「3つの事業ドメイン」を構成するに至っており、それらの成果を「プラス1」として引き続き「海外に展開」してまいります。

 

 ① ジェネリック医薬品

 2024年度の薬価制度改革ではジェネリック医薬品メーカーの供給体制や供給実績をポイント化して評価(企業指標)し、それに基づいて薬価に差をつける仕組みが試行的に導入されており、これまで以上に安定供給の確保が事業運営の重要なポイントとなっています。また、厚生労働省は新たなジェネリック医薬品のシェア目標として「金額シェアを2029年度末までに65%以上」とする新たな「副次目標」を示しており、今後も一定の市場拡大が見込まれる一方で、オーソライズドジェネリックも含めた市場競争は激しさを増していくことが予想されます。

 日本ケミファグループは品質を第一に、製造人員の増強や勤務体系の見直しによる体制の整備や設備投資の実施などにより増産に努めている一方、販売面ではグループ全体の営業活動を一元管理する「グループ医薬営業本部」のもと、多様な販路へ効率的に営業活動を行うため、B to B対応の強化やSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)を活用したMR活動におけるPDCAサイクルの最適化や高速化、AIを使った顧客管理・MR活動計画の立案などに取り組んでまいります。

 

② 臨床検査薬

臨床検査薬の主力品であるアレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップスクリーン」は、わずか1滴の血液で、41項目のアレルゲンを、30分という短時間で測定することができ、これまで検査センターに外注していたアレルギー検査を院内で測定することを可能にした製品であり、導入された医療機関からは高い評価をいただいています。2023年度は当期の目標である国内累計設置台数1,000台を突破、2025年度には累計設置台数2,000台を目指してまいります。今後も販売体制の拡充や製品の改良、製造コストの低減など、さらなる顧客満足度の向上や収益性の改善に努めていきます。また、ドロップスクリーンは、海外からも注目されており、引き続き製品開発、各国法規制対応、パートナー選定など、海外での発売に向けて取り組んでまいります。

 

③ 新薬開発

(イ)アルカリ化療法剤

 日本ケミファグループがウラリットでその技術とノウハウを培ってきたアルカリ化療法剤については、がん領域、CKD(慢性腎臓病)領域などで開発を進めており、加えて、健康食品への展開も図っています。

 そのうち、がん領域については、抗がん剤開発に特化した創薬系バイオベンチャー企業であるDelta-Fly Pharma株式会社(以下、DFP社)とライセンス契約を締結している抗がん剤候補化合物「DFP-17729」が、本剤と他の抗がん剤の併用群、ならびに他の抗がん剤単独群との比較によるフェーズⅡ試験を2022年度中に終了し、現在次のフェーズに向けた準備が進められています。またCKD領域については、日本ケミファグループが協力を行いながら東北大学で進められていた臨床研究「CKOALA Study」において、CKDに対するウラリットの有用性が示唆されており、現在は試験で得た結果について責任医師による論文化が進められています。

 アルカリ化療法剤の新領域での展開は、ウラリット発売以来の歴史で培った日本ケミファならではの独自のテーマであり、この画期的なテーマで医療と社会への貢献を果たしてまいります。

(ロ)自社開発創薬

 自社での新薬開発については、有望化合物の探索研究に重点を置き、得られた成果を早期段階で導出することで、開発上のリスクを軽減しつつ効率的に開発を進めていきます。また、パイプラインの拡充やAIなどの新技術を活用した研究開発を進めるため、各分野において最先端の研究を行っている企業・研究機関とのアライアンスにも積極的に取り組んでいます。

 「NC-2600」(P2X4受容体拮抗薬)は神経障害性疼痛に加え、新たに複数の疾患への適応可能性が期待されています。そのうち慢性咳嗽に対しては、新規の作用機序を有する薬剤として開発を進め早期の導出を目指しています。

 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「CiCLE事業」に採択されている、抗うつ・抗不安薬NC-2800(オピオイドδ受容体作動薬)は、2023年度にフェーズⅠが終了し、今後はフェーズⅡa実施に向けて準備を進めていきます。また、フェーズⅡbに移行する時点で、全世界をテリトリーとした開発・販売権を得られるオプション権を住友ファーマ株式会社に対して付与しており、オプション権を行使してライセンス契約に至った場合には、開発の進展に伴うマイルストーン及びロイヤリティ収入が期待できると考えています。

 DFP社と日本国内における独占的販売権を取得するライセンス契約を締結している「DFP-14323」(抗がん剤候補化合物)については、DFP社が実施したフェーズⅡ試験において、DFP-14323と標準用量の半量のアファチニブを併用した場合の無増悪生存期間が、アファチニブやオシメルチニブの単剤にて報告されている期間より長いという結果がでました。この結果を基にDFP社は独立法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談を重ねてまいりましたが、EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん患者(ステージⅢ/Ⅳ)を対象に、DFP-14323 とアファチニブ半量の併用群とアファチニブ単独群とのフェーズⅢ比較試験(優越性検証)を開始しました。

 

④ 海外展開

海外での展開状況は、2024年4月時点で 中国など4ヵ国において8品目の承認を取得し販売を行っており、2026年度までに5ヵ国 14 品目の展開を目指しています。

ベトナムでは、Nippon Chemiphar Vietnam Co., Ltd.が2022年9月に承認を取得したレバミピドが、品質を評価されベトナム入札制度下で一番高い薬価での販売が認められる“Group1”を取得していることから、その優位性を活かし、現地卸を通じて病院・薬局チェーン等にマーケティングを行っています。

また中東・アフリカ等においては、2022年3月に世界銀行グループの国際金融公社(IFC)とのアドバイザリー契約を締結し、これまでIFCの助言とネットワークを活用し、中東・アフリカ地区の現地調査を進めてまいりました。現在は進出を図る対象国およびパートナーを絞り込み、現地で販売する具体的な複数品目について交渉を進めています。

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 (薬価制度・医療保険制度変更に関するリスク)

 薬価については、2年に一度の診療報酬改定の際に行われた薬価改定が、通常改定の中間年にも実施されることとなり、2021年4月の初回に続き2023年4月にも実施され、これまで以上のスピードで取扱い品目の薬価が引き下げられることによって、原価率の上昇が予想されます。また、増大する医療費の抑制を目的として医療保険制度の見直しも行われており、その内容によっては日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性がありますので、薬価制度改革及び医療保険制度の動向を注視し、経営戦略に反映したいと考えております。

 (医薬品の研究開発に関するリスク)

  日本ケミファグループの新薬の研究開発は探索研究に重点を置き、早期段階の導出や、他社とのアライアンス、外部組織からの支援等により、開発リスクの軽減を図っております。しかしながら、臨床試験で新薬の候補品が期待どおりの効果を得られなかったり、安全性が危惧される結果となった場合など、研究開発が計画どおり進行しない場合には、開発期間の延長、開発の中断あるいは中止する場合があります。また、臨床試験が計画どおりの結果となった場合でも、その後の導出交渉において導出条件交渉が長引いたり、条件がまとまらないことにより、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらは臨床試験結果をより確実に予想するバイオマーカーの導入や、ターゲットエンゲージメントの取得などを早期から実施するとともに、導出候補先のニーズを的確に情報収集する等のリスク回避を試みています。

 日本ケミファグループでは、ジェネリック医薬品についても積極的に開発投資を行い、研究開発活動を進めております。ジェネリック医薬品の研究開発活動は、製造販売承認を取得し開発品目を上市する時期から数年間遡って開始されます。この開発期間においては、各段階のリスクを最小限にする取り組みを種々行っているところですが、必ずしも期待通りに上市を果たし収益獲得に結びつかない可能性があります。その場合には、日本ケミファグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 (原材料・商品の仕入に関するリスク)

  仕入先会社及び製造国において、規制上の問題、製造上のトラブル、又は火災、地震その他の災害及び輸送途中の事故等により、原材料及び商品の仕入が不可能と判断した場合、日本ケミファグループ内関係部門と密接な連携を図り対策を講じていきますが、その仕入が停止しその代替が困難である場合には、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するために、日本ケミファグループでは常に市場の動向を把握し、重要な原材料・商品については適切な在庫管理を行い、また原薬については複数ソースから購買を行うなど、サプライチェーンリスクの管理・対応に努めております。

 (製造の遅滞又は休止に関するリスク)

  日本ケミファグループは有事の際のBCP対応として、製品の安定供給に関する規定、災害対応に関する規定等に従った対応を図っております。また、日本ケミファグループは国内2工場、海外1工場を有しており、各工場における製造機器の共通化を進めると共に、各製品を複数の工場で製造できる体制(バックアップ体制)を整えるなどのリスク分散を図っております。しかしながら、技術的もしくは規制上の問題、又は火災、地震その他の災害により、製品を製造する製造施設において操業停止又は混乱が発生した場合、当該製品の供給が停止し、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (ジェネリック医薬品の競争に関するリスク)

  日本ケミファグループは毎年の薬価引き下げによって、利益確保が難しくなっている中で、販売している製品が不採算とならないよう、適正利潤を含めた販売に努めております。また、他社競合品の市場価格が日本ケミファ製品を含めて、翌年の薬価に反映されるケースや、納入している医療機関・保険薬局との競争により、日本ケミファ製品も思わぬ価格の低下を強いられることがあります。さらに近年ではオーソライズドジェネリックの浸透により、ジェネリック医薬品市場のシェアに大きな変化が起きており、その動向次第では日本ケミファグループが計画していた売上高を確保することが困難となり、それにより安定供給を見据えて製造した製品の在庫が過多となる可能性があります。その場合には、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (医薬品の品質に関するリスク)

 適正な製造管理及び品質管理の確保について、全ての製造業者とGQP取決めを締結し、グループ工場をはじめ、原薬や製剤の製造業者に対する定期的な監査実施や、承認書と製造実態の整合性に係る点検を毎年実施しており、また、省令に規定された「三役会議」(総括製造販売責任者、品質保証責任者、安全管理責任者)の定期的な開催をはじめ、品質保証部門と安全管理部門の緊密な連携により健康被害の防止に努めております。しかしながら、日本ケミファグループ工場や製造委受託先等における品質や安全性に関する問題等の発生により、製造の中止、製品の回収、あるいは販売の中止を余儀なくされる可能性があります。その場合には、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (医薬品の副作用に関するリスク)

 先発医薬品、ジェネリック医薬品ともに製造販売後安全管理について、省令に則り安全確保措置を適正に遂行できるよう努めております。日本ケミファグループが主に取り扱うジェネリック医薬品は、先発品で長年の使用実績があり安全性が確認されているため予期せぬ副作用が多発するリスクは小さい一方で、先発医薬品、体外診断用医薬品においては予期せぬ副作用または健康被害が発生するリスクはゼロではありませんが、このようなことが生じれば、製造の中止、製品の回収、あるいは販売の中止を余儀なくされる可能性があります。その場合には、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (海外に関するリスク)

  日本ケミファグループは、医薬品の輸出、開発、製造、販売等で海外においても積極的に事業を展開しておりますが、当該国の政治不安や経済情勢などの悪化、法規制や行政指導等への抵触、現地の労使関係等に関するリスク等が存在します。これらのリスクが顕在化した場合には、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本ケミファグループでは、現地子会社や提携企業と定期的に情報収集・情報交換を実施し、問題が発生した場合には連携して迅速な問題解決を行うことにより、リスクの軽減に努めております。

 (「医薬品医療機器等法」等に関するリスク)

 日本ケミファグループは、「医薬品医療機器等法」等関連法規の規制を受けており、事業所所在地の各都道府県の許可・登録・免許及び届出を必要としております。日本ケミファグループは、十分な法令遵守体制をとっておりますが、医薬品製造販売業の許可等に法令違反があった場合には、監督官庁から業務停止、許可等の取り消し等が行われ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (訴訟等に関するリスク)

  日本ケミファグループが継続して事業活動を行う過程において、製造物責任、環境、労務、その他の事項に関する訴訟を提起される可能性があります。また、日本ケミファグループは新薬に加え、ジェネリック医薬品を販売しておりますが、先発医薬品等の特許等については徹底した調査を行った上で販売しているものの、先発医薬品メーカーから特許訴訟を提起される可能性があり、そのような場合には日本ケミファグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

法令違反に関するリスク

  法令違反等が発生した場合には、行政処分等による日本ケミファグループの社会的信用やブランドイメージの低下、損害賠償義務等により、日本ケミファグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本ケミファグループでは、法令等の遵守及びコンプライアンスの徹底を図っており、このために「日本ケミファグループ法令等遵守行動基準」や「法令等遵守の推進に関する規程」を制定し、全役職員を対象としたコンプライアンス教育や研修の実施や、内部通報制度及び内部監査の強化などの対策を講じております。

(感染症に関するリスク)

 新型コロナウイルス感染症をはじめ、新興・再興の感染症の地域的な流行や世界的なパンデミックにより、日本ケミファグループの本社・工場・研究所等でのクラスター発生による閉鎖または事業活動の停止、原材料調達先であるサプライヤーの操業停止や物流への影響が発生する可能性があります。また医療機関に混乱が生じた場合には製品の安定供給や安全性情報の収集に支障が発生、医療従事者への製品の情報提供や臨床試験の進行が遅延する可能性があり、そのような場合には日本ケミファグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 日本ケミファグループでは、行動指針を策定して感染症拡大防止および予防を徹底し、製造ラインの稼働を維持し医薬品の安定供給に支障が出ることが無いように取り組んでおります

 

上記の他、金融市況・為替変動・原材料価格高騰によるリスク、コンプライアンスを含むコーポレート・ガバナンス関連リスク、システムトラブルによるリスク、情報漏洩によるリスクなど、様々なリスクが存在しており、ここに記載されたものが日本ケミファグループの全てのリスクではありません。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー