鳥居薬品の企業集団は、鳥居薬品及び親会社で構成され、主な事業内容と当該事業に係る位置付けは次のとおりです。
1.鳥居薬品の主たる事業は医薬品の製造販売であり、主要な製商品は次のとおりです。
(注) 自社品には、製商品名に※を付しております。
2.親会社であるJTは国内グループ会社を対象としたキャッシュ・マネージメント・システムを統括しており、鳥居薬品は資金決済等の手段として資金の預託を行っております。
(1) 会社の経営の基本方針
<企業理念「鳥居薬品の志」>
鳥居薬品は、長い歴史の中で培ってきた企業風土や各ステークホルダーからの信頼を受け継ぎつつ、将来へ向けても変わらない鳥居薬品の志を「鳥居薬品の志」と定め、企業理念としております。
また、鳥居薬品従業員が中心となり策定した「TORII’s POLICY」を「鳥居薬品の志」の実現のために大切にする価値観として位置づけるとともに、各ステークホルダーへの責任をバランスよく果たし、満足の総和を高めていくことを表す「4Sモデル」を経営の基本的考え方と位置づけ、「鳥居薬品の志」の実現に向けて取り組んでおります。
1)企業理念:鳥居薬品の志
2)大切にする価値観:TORII’s POLICY
3)経営の基本的考え方:4Sモデル
<中長期事業ビジョン「VISION2030」>
鳥居薬品は、企業理念である「鳥居薬品の志」を実現するために、2030年に向けて鳥居薬品が目指す姿として「VISION2030」を策定しております。
(中長期事業ビジョン:VISION2030)
(計数目標の更新)
既存製品及びJTE-061の売上予測の見直し、並びに新規導入品の獲得及び新薬開発が順調に進捗していることから、以下のとおり、「VISION2030」の売上高については、上方修正するとともに、営業利益については、2030年時点で、2032年の過去最高益(133億円)更新が射程に入っている状態を目指します。
※1:過去最高の売上高 641億円(2017年12月期)
※2:過去最高の営業利益 133億円(2001年3月期)
「VISION2030」の実現と、以降の持続的成長を確実なものとすべく、導入に向けた事業投資に従来以上に積極的に取り組むとともに、製品の価値を正しく医療関係者や患者さんに伝えるための社内体制整備や能力向上に取り組んでいく考えです。
以下2点を事業戦略とし、これに基づき中期経営計画の各施策を実施しております。
1)導入活動の強化
2)製品価値最大化のための仕組み作り
<「中期経営計画2023-2025」2023年度の進捗状況>
鳥居薬品は、2023年度から2025年度までの3ヶ年を対象期間とする「中期経営計画2023-2025」を策定し、中長期事業ビジョン「VISION2030」の実現に向けて、成長戦略の各施策とステークホルダーからの信頼維持策に取り組んでおります。進捗状況は、以下のとおりです。
計数指標の進捗状況
※中期経営計画の利益面の計数指標としては、将来の導入品獲得に向けて、当面は研究開発投資を積極的に実施することから、研究開発費控除前営業利益を設定しております。
医薬品業界を取り巻く事業環境は、研究開発の高度化・難化による投資リスクが増大する中で、ウクライナ・中東情勢等地政学リスクの高まりに伴う資源・原材料価格の高騰、円安を背景とした物価上昇に加え、薬価制度の改革(毎年薬価改定等)、後発品の使用促進の影響等、厳しい事業環境が継続しましたが、「中期経営計画2023-2025」において計画していた各諸施策を着実に遂行し、売上高は546億円、営業利益(研究開発費控除前)は85億円とそれぞれ当初計画を上回ることができました。
また、新規導入品を新たに2件(NAC-GED-0507、GRAZAX)獲得するとともに、新薬開発の推進(JTE-061、TO-208)が計画通り進捗する等、中長期事業ビジョン「VISION2030」目標の達成、そして以降の持続的成長に向けた各施策についても着実に取り組んでおります。
主要施策の主なトピック(2024年2月9日時点)
<「中期経営計画2024-2026」の概要>
1)「中期経営計画2024-2026」の策定
鳥居薬品は、中長期事業ビジョン「VISION2030」の達成に向け、2024年度から2026年度を対象期間とする「中期経営計画2024-2026」を策定しました。「VISION2030」の実現に向けて、前中期経営計画に引き続き成長戦略の各施策とステークホルダーからの信頼維持策に取り組んでまいります。
2)「中期経営計画2024-2026」主要施策
3)計数指標
「VISION2030」の目指す姿の実現に向け、「中期経営計画2024-2026」の計数指標としては、引き続き売上高及び研究開発費控除前の営業利益を設定します。
※1:中期経営計画の利益面の計数指標としては、将来の導入品獲得に向けて、当面は研究開発投資を積極的に実施することから、研究開発費控除前営業利益を設定しております。
※2:現時点での会社としての概算額を示す参考値であり、達成を目指す目標として位置づけるものではありません。
※3:中長期的な業績に影響を与えるリスクとして、シダキュア、ミティキュアについて、直近の売上高の伸長が続いた場合、今後数年以内に市場拡大再算定(薬価引き下げ)を受ける可能性がございます。当該リスクについては2026年度ガイダンス及び「VISION2030」に一定の想定の上、織り込み済みです。
※4:「VISION2030」計数目標としては、2030年以降も研究開発投資を継続的に実施するものの、集中的な投資は一定程度完了している予定であることから、営業利益を指標として設定しております。過去最高の営業利益133億円(2001年3月期)
<企業価値向上に向けた取り組み>
1)企業価値向上に向けた目標と取り組みについて
2023年12月28日付「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を含む企業価値向上に向けた取り組みについて」にて開示のとおり、鳥居薬品は、更なる企業価値向上を実現するために、以下の目標を設定し、中長期事業ビジョン「VISION2030」の目指す姿の実現、ROE(自己資本利益率)の改善、株主還元、コーポレートガバナンスの充実等、様々な取り組みを実施しております。
※具体的な取り組みについては鳥居薬品ホームページの「企業価値向上に向けた取り組み」
(https://www.torii.co.jp/ir/value/)をご参照ください。
2)株主還元について
鳥居薬品は、株主の皆様に対する適正な利潤の還元を経営の重要課題と認識しております。株主還元については、継続的かつ安定的な配当の実施を基本方針としつつ、事業投資を通じた中長期的な企業価値の向上を実現することが株主の期待に応えることになると認識しております。
2023年度の配当につきましては、「中期経営計画2023-2025」の2023年度の主要施策の進捗として、新薬開発の推進が順調に進捗(JTE-061の製造販売承認申請の実施、TO-208の第Ⅲ相臨床試験の試験速報結果)、新規導入品を2件獲得(NAC-GED-0507、GRAZAX)したこと等により、中長期の業績の見通しとして将来の成長確度が上昇したことを踏まえ、株主還元の充実を図るという考えの下、1株当たり年間120円といたしました。
また、2024年度の配当につきましても、上記方針・考え方の下、1株当たり年間120円の配当を実施する予定です。
なお、株主還元につきましては、引き続き継続的かつ安定的な配当の実施を基本方針としつつ更なる充実を図る考えであり、今後、業績や投資の進捗等を勘案しながら中長期的なDOEの向上に努め、将来的に同業他社と遜色のないDOE水準(現時点では3.5%程度)を目指してまいります。
鳥居薬品の業績は、今後起こりうる様々な要因により影響を受ける可能性があります。鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとしては、以下のようなものが考えられます。
なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年3月27日)現在において、鳥居薬品が判断したものです。
医療用医薬品は、開発・製造・販売等において医薬品医療機器法等関連法規の規制を受けており、規制が強化された場合、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の医療制度改正、後発品使用の促進及び薬価基準の改定等の行政施策の動向によっては、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、各種規制、医療制度、行政制度に関する最新の情報を収集するとともに、各種規制等に対して適切に対応を行っております。
新薬の研究開発は、長期に亘りかつ多額な費用の投入を必要としますが、上市までの過程で、遅れや変更が生じる可能性や、断念しなければならない可能性があります。さらには、製造販売承認申請を行っても承認されない可能性もあります。このような場合には、将来の成長性・収益性が低下することとなり、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、開発ステージ移行時期において各種会議体を通じて研究開発の継続を確認し、適切にポートフォリオの管理を行うことにより、様々な不確実性への対応を行っております。
医薬品には副作用発現の可能性があります。重篤な副作用が発現した場合には、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、製商品に関する副作用などの安全性に関する情報を収集し、集積された安全性情報を評価・分析し、その結果から適正使用情報の追加が必要な場合は、RMP(医薬品リスク管理計画)や添付文書を改訂し、医薬品の情報を更新するとともに、医療関係者に情報提供することにより、製商品の安全性の確保や適正使用の推進を行います。
鳥居薬品の販売する製商品は、国内又は海外における特定の製造元で生産しております。また、特定の製造元等から調達している原材料、スギ花粉等の天然由来の原材料から生産している製商品もあります。このため、技術上もしくは規制上の問題、又は火災、地震その他の災害等により、これらの製造元が閉鎖又は操業停止となった場合、あるいは、気候変動等の理由により原材料や光熱等の調達に支障が生じ生産の継続が困難となった場合、及び、物流機能等が停滞した場合には、製商品の供給が停止し、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、鳥居薬品の製商品に関し、品質上の問題等が発生した場合、国又は地方自治体からの命令に基づき、あるいは鳥居薬品が自主的に判断し、回収を行う場合があります。この場合、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、災害に対する事業継続計画(BCP)を定めることにより製商品の安定供給を確保する体制を整備し、原薬や原材料を複数社から調達可能にするなどの取り組みを進めるとともに、大規模災害の発生などを想定し、東日本・西日本の2拠点に物流センターを置き、一方が被災した場合に備えた体制を敷いております。また、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)に基づいた品質管理体制の下、工程ごとに品質を確認しながら製商品の製造を行うとともに、製商品の製造元を定期的に訪問し、製造管理及び品質管理の状況を確認しています。なお、製商品の回収が必要となる品質不良が発生した場合には、患者様の安全確保を最優先とし、総括製造販売責任者の指示の下、行政当局への報告、医療機関などへの情報提供及び当該製商品の回収を迅速に行うとともに、原因究明と改善措置を行い、供給スケジュールの見直しや代替品の情報提供などを行います。
鳥居薬品が販売する製商品に関して、競合品や後発品の上市、新規治療法や新技術の登場等により、製商品を取り巻く環境が変化した場合、製商品に関する売上減少により、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、競合状況や薬価制度等の情報をもとに製品ポートフォリオの見直しを図るとともに、製商品の効能追加、剤形等の開発に取り組むことにより影響の低減を図っております。
鳥居薬品は、研究開発、製造、販売等において、他社と様々な形で業務提携を行っております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、業務提携に関する契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、リスクを低減する契約の締結に努めております。また、鳥居薬品は提携先との連携を密にとり、提携におけるリスクの把握と管理を行っております。
鳥居薬品は、親会社であるJTとの業務提携により、医療用医薬品事業における新薬の研究開発機能をJTへ集中化し、製造、販売機能は鳥居薬品が担っております。また、JTと連携して新規導入品の探索及び共同開発も実施しております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、JTとの新規導入品の探索、共同開発等を通じて、提携関係の維持・発展に努めております。
また、親会社との提携関係に変更等が生じる場合には、必要に応じて外部の有識者から見解を入手したうえ、親会社と利害関係を有しない社外取締役に意見を求める等の措置を講じます。
鳥居薬品は、各種ITシステムを利用しているため、システムの障害やコンピューターウイルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有しており、予期せぬ事態によりその情報が社外に流出した場合、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、ITセキュリティ及び情報管理に関する社内規則・マニュアル等の制定及び継続的な見直しを行うとともに、社内教育を継続的に実施することにより適切な管理、運用を行っております。
鳥居薬品は、事業活動を継続して行っていく過程において、製造物責任(PL)、副作用の発現、特許侵害等に関わる訴訟を提起される可能性があります。これにより、鳥居薬品の業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、弁護士等の専門家と連携、協議のうえで適切な対応を講じます。
(10) コンプライアンスに関するリスク
鳥居薬品は、事業活動を行うにあたって、労務関連、独占禁止法、製造物責任等の様々な法令等の規制の適用を受けております。重大な法令等の違反が発生した場合、鳥居薬品の社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、コンプライアンスの推進を、企業理念実現のための重要な経営課題の一つと位置づけ、取締役、グループリーダーで構成するコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス推進事項の審議等を行うほか、コンプライアンス推進部による、社員に対するコンプライアンスアンケートの実施、コンプライアンス研修、勉強会等を行い、コンプライアンスの徹底を図っています。また、社内通報・社外通報窓口(弁護士)を設置し、法令違反等の事実を早期認識し、違法行為等による鳥居薬品のリスクの極小化に努めております。
(11) 感染症に関するリスク
鳥居薬品は、感染症の大流行等により、製商品の供給停止や医療関係者への情報提供に支障をきたす等、事業活動に様々な影響を及ぼす可能性があります。
鳥居薬品は、感染症に対する事業継続計画(BCP)を定めることにより、従業員の安全確保、製商品の安定供給の確保、事前に選定した重要業務(医療関係者への情報提供等を含む)を遂行するための体制を整備する等、必要な対応を行っております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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