免疫生物研究所(4570)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


免疫生物研究所(4570)の株価チャート 免疫生物研究所(4570)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3【事業の内容】

1.免疫生物研究所グループの事業概要について

(1)免疫生物研究所グループの概要

免疫生物研究所グループ(免疫生物研究所及び免疫生物研究所の関係会社)は、株式会社免疫生物研究所(免疫生物研究所)及び連結子会社2社で構成されております。

免疫生物研究所グループの事業内容及び免疫生物研究所と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 

①抗体関連事業

主要なサービスは、診断試薬サービス、検査サービス及びTGカイコサービスを展開しております。診断試薬サービスは、主に抗体を基盤とした研究用試薬、体外診断用医薬品、及び体外診断用医薬品原料の製造・販売並びに試薬関連受託サービスの提供、さらに、医薬シーズライセンス導出事業を行っております。検査サービスは主にLipoSEARCH®を中核事業とし、臨床研究、基礎研究、動物医療及び自由診療領域でのリポタンパク質プロファイリング詳細解析サービスを提供しております。また、藤岡研究所内に登録衛生検査所「IBL解析センター」を開設し、免疫生物研究所独自のELISA測定キットを用いた研究検査の受託測定を実施しております。TGカイコサービスは、カイコの繭中に目的タンパク質や抗体を効率よく大量生産できる技術による受託サービスや試薬原料並びに、ヒト型コラーゲンの製造・販売を行っております。

・・・株式会社免疫生物研究所

・・・株式会社AI Bio(連結子会社)

 

②化粧品関連事業

化粧品原料「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅠ」を配合した化粧品の製品開発、販売が主な事業となっております。

・・・株式会社ネオシルク化粧品(連結子会社)

 

免疫生物研究所グループの事業内容を図示すると以下のようになります。


 

 

2.免疫生物研究所グループの事業セグメントについて

(1)抗体関連事業

抗体関連事業は、診断試薬サービス、検査サービス及びTGカイコサービスから構成されております。その各々の事業内容は次のとおりであります。

①診断試薬サービス

診断試薬サービスは、研究用試薬販売、試薬関連受託サービス、医薬シーズライセンス及び体外診断用医薬品並びに体外診断用医薬品原料の製造・販売から構成されております。研究用試薬販売は、抗体関連試薬販売及びその他の試薬販売に分類されます。抗体関連試薬販売では、ELISA測定キット及び抗体を販売しております。また、その他の試薬販売では、合成ペプチドその他を販売しております。

 

 

・抗体関連試薬販売

主に抗体を基盤にした研究用試薬を販売しており、当事業の主力製品であります。抗体試薬は、抗原の定性及び定量、単離・精製など幅広く利用されており、現在では生命科学の研究に欠かせないツールとなっております。当事業では様々な研究に使用する抗体試薬を供給できる体制を整えております。また、免疫反応を利用した体外診断用医薬品及び体外診断用医薬品原料では抗体試薬は大量に使用されますが、このような需要に対しても、バルク及びOEM供給できる体制を整えております。これらの事業を適正に遂行するために、診断薬を含む医療機器に関する品質マネジメントシステムISO13485を取得しております。

イ  ELISA測定キット

抗原を定性あるいは定量するための研究用キットであります。抗体、酵素、反応液、反応をさせるためのプレートなど測定に必要な試薬が全てセットになっており、血液や尿中等に存在する目的の抗原物質の濃度を簡便に測定することができます。

ロ  抗体

生化学、分子生物学及び病理学等の基礎研究に広く使用されております。例えば免疫組織染色用の抗体は、薄切された組織を染色することで、病因となる抗原の有無や組織中での局在状態など、多くの情報を得ることができます。その他、抗原抗体反応を利用した多くの技術が広く研究を行う現場で使用されております。

 

・その他の試薬販売

イ  細胞培養関連試薬

細胞の栄養源となる細胞培養液など、細胞を培養するために必要な試薬であります。

ロ  合成ペプチド

抗体を作製するために、抗原として使用するペプチドであり、有機化学の手法によって合成されるものであります。

ハ  その他

細胞の分離に必要な試薬や研究用キットの部品などであります。

 

・試薬関連受託サービス

製薬企業の多くは、経営の効率化から研究開発をアウトソーシングする方針を打ち出しております。一方、公的研究機関や国立大学においても、法人化への移行に伴い研究の効率化が求められております。このような環境の下、研究開発に対する支援事業の需要は高まっております。一方、確実に成果の得られる支援先企業の選択が行われております。免疫生物研究所グループは「抗体作製に関する技術力の高さ」を強みとして、公的研究機関、大学、製薬企業などに対して、以下に掲げるサービスを主に提供しております。

イ  抗体の作製、精製、標識

ロ  細胞培養によるタンパク質製造

ハ  抗体による測定系の開発

ニ  受託試験

 

・医薬シーズライセンス

免疫生物研究所では、抗体作製技術を基盤として、治療用医薬品あるいは診断用医薬品に適した抗体の創製に取り組んでおります。治療用医薬品開発においては、製薬企業各社がパイプラインを充実させるために医薬シーズに係る権利の譲渡又は許諾を受ける活動を積極的に展開していることを受けて、免疫生物研究所の人的資源と効率を鑑み、創薬ターゲットの探索及びそのターゲットに対する各種抗体の作製とそれらの抗体の薬効評価に特化しております。

イ  免疫生物研究所はABCONTEK社との間で合弁企業の株式会社AI Bioを設立し、ダニ媒介性感染症であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)を治療するための抗体医薬品候補「ACT101」を共同開発し、早期導出を目指しておりました。しかしながら、ABCONTEK社より同社の経営事情において、今後AI Bioへの研究開発費の負担が困難となる旨の通知を受け、取締役及び監査役の員数の変更などにより、免疫生物研究所のAI Bioの経営における実質的な支配権が増加したため、AI Bioを子会社化することといたしました(2023年3月14日発表)。AI Bioは、SML Biopharm Co., Ltd.と、SFTSウイルスに対する抗体遺伝子配列を治療薬目的にて使用する独占的実施許諾契約を締結いたしました。(2024年6月20日公表の「抗重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス抗体遺伝子の独占的実施許諾契約締結に関するお知らせ」を参照)

 

ロ  国立大学法人徳島大学との共同開発によって、胃や腸の消化管壁の粘膜下にある未熟な間葉系細胞に由来する「肉腫」の一種とされるGIST(消化管間質腫瘍)を診断、治療するための抗体医薬品を開発し、製薬企業等への導出等を目指しております。現在は、日本国内における「c-KIT陽性腫瘍特異的抗体断片」に関する特許を取得(2024年4月4日公表の「特許取得に関するお知らせ」参照)し、今後について、提携先と協議を進めております。

 

・体外診断用医薬品販売及び体外診断用医薬品原料

今までに研究用試薬として販売していたELISA測定キットのうち、診断に向け測定価値の認められるものを体外診断用医薬品や体外診断用医薬品原料登録に向けて開発を行ってまいります。既に国内外での登録を視野に入れ、海外他社との連携も開始しており、今後、生産量に応じた収益を見込んでまいります。

イ  外リンパ瘻患者は突発性難聴やメニエール病などの症候学的に診断されている疾患に潜伏していることも多く、似通った症候を示す外リンパ瘻が見落とされるケースが発生しております。その患者数は正確には算出されておりませんが、潜在的に外リンパ瘻患者が含まれていると考えられる、めまいなどの有訴者数は約400万人にものぼると算出されており、外リンパ瘻の疑われる患者に対して、免疫生物研究所が製造を担当しているCTP(cochlin-tomoprotein) ELISA「コスミック」を用いることにより正確な診断が可能になることが期待されます。
免疫生物研究所は、学校法人埼玉医科大学と簡便性・迅速性に優れたイムノクロマト法によるCTP測定試薬の開発を共同で行っております。

ロ  グルカゴンは、膵臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌されるホルモンで、血糖調節因子として知られておりますが、ELISA法による測定は類似ペプチドの交叉による影響を受けやすく、正確な測定が難しいとされてきました。両断端に特異的な2抗体を用いた膵グルカゴン特異的測定系の開発により、血中グルカゴン濃度の正確な評価が可能となり、今後、糖尿病の病態や病気を診断するための独立した新しい指標となる可能性が示唆されています。
当抗体を使用したELISAキットは、株式会社コスミック・コーポレーションが製造販売元、免疫生物研究所が製造元となり、体外診断用医薬品(製品名:Glucagon ELISA「コスミック」Ⅱ)の製造販売の届出を行い、受理されました(2024年8月6日公表の「体外診断用医薬品の製造販売届出に関するお知らせ」を参照)。また、当抗体は、体外診断用医薬品原料として海外診断薬メーカーへの販売を開始致しました。

ハ  神経筋疾患患者の尿中に存在するタイチンというタンパク質に対するELISA測定キットを開発し、神経筋疾患の病気診断・病態のモニタリングマーカーとして、2026年3月期の販売承認申請を目指し、研究開発を行ってまいります。また、販売承認の申請までの間、研究用試薬として販売をするために、認定検査試薬としての確認申請を行い、承認されましたので、認定検査試薬として販売を開始しております。タイチンは神経筋疾患のみならず、老化に伴うサルコペニア、フレイル等の疾患との関係も示唆されており、対象疾患の広がりが期待されています。

ニ  赤痢アメーバ症は赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)という寄生性の原虫が原因となって引き起こされる病気で、日本国内において、2012年以降、感染症法に基づく報告数は900例を超えてきており、増加傾向にあります。
そこで免疫生物研究所は、簡便な血液検査で赤痢アメーバ感染の有無をチェックできる体外診断用医薬品(製品名:赤痢アメーバ抗体 ELISA-IBL)の製造販売承認を取得し、現在、保険申請を第1四半期に予定しており、2025年12月までに保険適用される見込みとなっております。

ホ  シスメックス株式会社との業務提携により、両社の診断薬開発技術の相互利用を進めることで、より独創的で高品質な製品を開発し全世界に向けて提供することを目指しております。本業務提携によりIBLは、自社の特長ある抗体ライブラリをシスメックスのHISCLTMをはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給することが可能になります。またIBLの強みである抗体開発技術を活かしてグローバル市場の様々な診断ニーズに対応した抗体を開発し、シスメックスへの供給を通じて診断薬市場向け事業を拡大します。
現在、数品目の診断薬原料候補の抗体やタンパク質の共同開発を行っております。詳細につきましては、守秘義務があるため、開示しておりません。

ヘ  海外診断薬メーカーとの共同研究
免疫生物研究所が保有する有用な抗体を体外診断用医薬品原料として提供するために評価・検討を行っております。なお、現在、1品目の体外診断用医薬品用の原料提供が決定しており、今後も数品目の採用を予定しております。(詳細につきましては、守秘義務があるため、開示しておりません。)

 

②検査サービス

当サービスは、「LipoSEARCH®」を主とした研究検査と登録衛生検査所「IBL解析センター」による検査で構成されております。「LipoSEARCH®」を主とした研究検査では、生活習慣病領域での創薬・研究支援に加え予防・診断支援などに特化した事業を行っております。特に、世界で唯一の高感度ゲルろ過高速液体クロマトグラフィーを用いた血中リポタンパク質詳細プロファイリングサービス「LipoSEARCH®」は、最先端のリポタンパク質解析技術として、当領域の専門研究機関・製薬企業・食品企業における研究・開発及び創薬支援として広く利用されております。

本「LipoSEARCH®」は、血中の各リポタンパク質の粒子サイズにより分画した波形データ(クロマトグラム)と、各分画におけるコレステロール量と中性脂肪量を提供する事により、病態や薬剤投与の影響によるリポタンパク質プロファイルの全体的かつ詳細な変化をとらえることができます。

さらに、伴侶動物(ペット)向けの脂質代謝関連疾患検査サービス「LipoTEST」を動物病院の獣医師を経由して飼い主様に提供しております。

また、IBL解析センターでは、診断試薬サービスで開発された独自のELISA測定キットを用いた研究検査の受託測定を実施しており、生活習慣病関連疾患や老化関連疾患領域での総合的な支援を推進しております。

このように、免疫生物研究所グループはヒトから伴侶動物に至るまで、豊富な研究ネットワークを有して、総合的な支援を通じた医療貢献を目指しております。

 

③TGカイコサービス

当サービスは、目的とするタンパク質を遺伝子組換え手法によりカイコの繭に産生させる技術を有しております。この産生技術は、下記の図に示しますように、目的とするタンパク質の元になる遺伝子を用意することから始まります。用意した遺伝子を、ベクターと呼ばれる遺伝子の運び屋に組み込み、次にそのベクターをカイコの卵に注入することで、目的タンパク質の遺伝子が組み込まれた遺伝子組換えカイコを作出します。この遺伝子組換えカイコは、目的タンパク質を繭の中に吐き出すように工夫されており、そのため繭から簡便にタンパク質を回収することが可能です。


当サービスは、遺伝子組換え手法によりカイコの繭に産生させた各種抗体等のタンパク質の販売を行っております。また、株式会社ニッピとの共同研究により、iPS細胞等の培養足場材として有効であるラミニン511-E8の生産にも成功し、研究用試薬としての販売も実現しております。遺伝子組換えカイコで生産したラミニン511-E8(iMatrix-511 silk)は、機能および価格的優位性から、多くの研究者の皆様に利用いただいております。また、化粧品原料「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅠ」につきましても、美容機器製品等の開発に成功したイタリア法人の303 Pharmaとの間でOEM契約を締結し、同社の自社ブランド製品として提供しております。

 

また、当サービスにおいては、ヒト感染性の病原体を持たないカイコを用い、組換え型の血漿フィブロネクチン(Fibronectin Neosilk®, Plasma)と細胞性フィブロネクチン(Fibronectin Neosilk®, Cellular)の生産技術を開発し、研究用試薬として販売しております。

フィブロネクチンは、代表的な細胞外マトリックスタンパク質の一つであり、細胞の接着・伸展、移動、増殖および分化等を制御することから、間葉系幹細胞をはじめとする各種培養細胞の足場材として再生医療領域での研究等に使用可能です。また、本製品は、遺伝子組換えカイコの繭から精製するために動物由来成分の混入が無い、いわゆるXeno-freeであることから、安全性の高い製品としても期待されています。一方で、化粧品原料「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅢ」の販売が開始されましたが、産生効率が不均等なため、産生効率向上の改善を図っております。

 

(2)化粧品関連事業

当事業は、免疫生物研究所グループの遺伝子組換えカイコサービスにおいて開発した化粧品原料「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンI」及びネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅠ配合化粧品「フレヴァン」を化粧品業界や美容業界に広く販売するため、連結完全子会社の株式会社ネオシルク化粧品が事業を展開しております。「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンI」は、遺伝子組換えカイコの繭に生産させたもので、現在使用されている魚や豚等の異種動物から生産されるコラーゲンとは異なる、今までにない全く新しい化粧品原料です。また、繭から精製したネオシルク®-ヒト型コラーゲンIには、組換え遺伝子は含まれておらず、純粋にヒトのコラーゲンと同等なアミノ酸骨格を有するものであることから、安全性が高く、消費者の皆様に安心してお使いいただける化粧品原料であると考えております。

 

(注)用語解説については、「第4提出会社の状況  4コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に記載しております。

 

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において免疫生物研究所グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

免疫生物研究所グループは、生物の生命維持に不可欠である免疫機構「抗体」について研鑽することによって、人類が病気から安全に免れるような治療用医薬品、診断用医薬品の開発や生活習慣病領域での検査サービスができるよう、独自の研究開発と大学・研究機関などとの共同研究の成果を製品の品質向上に結びつけるべく、研究開発活動を行っております。また、カイコ繭中に、抗体を始めとした様々な安全性の高いタンパク質を発現させる技術を用いて製品化を行っております。

このように、世界で難病に苦しむ人々が、1日も早く病気を克服し、明るく豊かな暮らしを営めるよう社会に貢献することを経営理念としております。

 

(2)目標とする経営指標

免疫生物研究所グループは、40年以上抗体を開発し抗体作製のノウハウが蓄積され、コア技術として確立されており、国内外の医薬品関連市場において開発・製造・販売を行ってまいりました。

免疫生物研究所グループは、以下の取り組みにより、収益の拡大をはかり財務を安定化し、株主の皆様への還元の早期実現を目指してまいります。

①市場規模が大きい診断用医薬品市場へ本格参入

②海外における研究用試薬市場の拡大

③医薬品シーズ関連の開発コストの選択と集中

④不採算事業の黒字化

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

免疫生物研究所グループのセグメント別中長期経営戦略は、次のとおりであります。

・抗体関連事業

(診断試薬サービス)

製薬企業や大学等の研究用で使用する試薬サービスの領域は、非常に流動的であり、競争が激しいグローバル社会において、安定した収益を生み出すことが困難な領域ですが、Digital Marketingの強化をおこない、SNS等を活用した情報戦略を構築し、免疫生物研究所の独自技術について、日本をはじめ世界へ広め、販売拡大を目指してまいります。また、安定した収益を生み出すため、有用な協業先との連携により、体外診断用医薬品領域の製品化に注力してまいります。

当事業の研究開発の状況につきましては、下記の通りです。

〇医薬品シーズとしての可能性がある研究開発

・ABCONTEK社と、ダニ媒介性感染症であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)を治療するための抗体医薬品候補「ACT101」の共同開発について

⇒予定していたカニクイザルを使用した非臨床試験を一旦中止し、現時点で取得済みの試験結果を用いて早期の導出に注力してまいります(2023年3月14日公表の「連結持分法適用会社株式会社AI Bioの子会社化に関するお知らせ」を参照)。また、SFTSにおける動物用(ネコやイヌ等のペット)体外診断用医薬品について、検討を進めてまいりましたが、開発コストや開発期間等を総合的に勘案し、中止いたしました。

・国立大学法人徳島大学と胃や腸の消化管壁の粘膜下にある未熟な間葉系細胞に由来する「肉腫」の一種とされるGIST(消化管間質腫瘍)を診断、治療するための抗体医薬品の研究開発について

⇒日本国内における「c-KIT陽性腫瘍特異的抗体断片」に関する特許を取得(2024年4月4日公表の「特許取得に関するお知らせ」参照)し、今後について、提携先と協議を進めております。

 

〇下記の体外診断用医薬品の上市を目指します。(開発中の主なテーマと進捗状況)

・学校法人埼玉医科大学が所有する、難聴・めまいの原因を生化学的に診断できる世界初のバイオマーカー「CTP(cochlintomo-protein)」に関する発明を元に、体外診断用医薬品としての薬事申請・販売の権利を株式会社コスミックコーポレーションに譲渡しました。その後、2020年6月に体外診断用医薬品承認され、さらに、2022年7月1日付で、外リンパ瘻を疑う患者に対して、診断の補助を目的として保険収載(保険点数:460点)されました(2022年8月3日発表)。免疫生物研究所は本品の製造を担当いたします。
外リンパ瘻患者は突発性難聴やメニエール病などの症候学的に診断されている疾患に潜伏していることも多く、似通った症候を示す外リンパ瘻が見落とされるケースが発生しております。その患者数は正確には算出されておりませんが、潜在的に外リンパ瘻患者が含まれていると考えられる、めまいなどの有訴者数は約400万人にものぼると算出されており、外リンパ瘻の疑われる患者に対して本CTP ELISA「コスミック」を用いることにより正確な診断が可能になることが期待されます。
さらに、免疫生物研究所は、学校法人埼玉医科大学と簡便性・迅速性に優れたイムノクロマト法によるCTP測定試薬の開発を共同で行っております。

・グルカゴンは、膵臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌されるホルモンで、血糖調節因子として知られておりますが、ELISA法による測定は類似ペプチドの交叉による影響を受けやすく、正確な測定が難しいとされてきました。両断端に特異的な2抗体を用いた膵グルカゴン特異的測定系の開発により、血中グルカゴン濃度の正確な評価が可能となり、今後、糖尿病の病態や病気を診断するための独立した新しい指標となる可能性が示唆されています。
免疫生物研究所は、群馬大学と共同で、血清中グルカゴン値を測定する体外診断用医薬品として、2025年3月期の承認申請に向けて研究開発を行っております。

・神経筋疾患患者の尿中に存在するタイチンというタンパク質に対するELISA測定キットを開発し、神経筋疾患の病気診断・病態のモニタリングマーカーとして、2025年3月期の販売承認申請を目指し、研究開発を行ってまいります。また、販売承認の申請までの間、研究用試薬として販売をするために、認定検査試薬としての確認申請を行い、承認されましたので、認定検査試薬として販売を開始しております。タイチンは神経筋疾患のみならず、老化に伴うサルコペニア、フレイル等の疾患との関係も示唆されており、対象疾患の広がりが期待されています。

・赤痢アメーバ症は赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)という寄生性の原虫が原因となって引き起こされる病気で、日本国内において、2012年以降、感染症法に基づく報告数は900例を超えてきており、増加傾向にあります。
そこで免疫生物研究所は、簡便な血液検査で赤痢アメーバ感染の有無をチェックできる体外診断用医薬品の開発を行っておりましたが、体外診断用医薬品(製品名:赤痢アメーバ抗体 ELISA-IBL)の製造販売承認を取得いたしました。現在、保険適用に向けて準備をしており、保険適用後、販売を開始致します。

・シスメックス株式会社との業務提携

両社の診断薬開発技術の相互利用を進めることで、より独創的で高品質な製品を開発し全世界に向けて提供することを目指しております。本業務提携によりIBLは、自社の特長ある抗体ライブラリをシスメックスのHISCLをはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給することが可能になります。またIBLの強みである抗体開発技術を活かしてグローバル市場の様々な診断ニーズに対応した抗体を開発し、シスメックスへの供給を通じて診断薬市場向け事業を拡大します。
現在、数品目の診断薬原料候補の抗体やたんぱく質の共同開発を行っております。詳細につきましては、守秘義務があるため、開示しておりません。

 

(検査サービス)

秋田解析センターでは、生活習慣病領域での創薬・研究支援に加え予防・診断支援などに特化した事業を行っております。特に、世界で唯一の高感度ゲルろ過高速液体クロマトグラフィーを用いた血中リポタンパク質詳細プロファイリングサービス「LipoSEARCH」は、最先端のリポタンパク質解析技術として、当領域の専門研究機関・製薬企業・食品企業における研究・開発及び創薬支援として広く利用されております。

本「LipoSEARCH」は、血中の各リポタンパク質の粒子サイズにより分画した波形データ(クロマトグラム)と、各分画におけるコレステロール量と中性脂肪量を提供する事により、病態や薬剤投与の影響によるリポタンパク質プロファイルの全体的かつ詳細な変化をとらえることができます。

さらに、伴侶動物(ペット)向けの脂質代謝関連疾患検査サービス「LipoTEST」を動物病院の獣医師を経由して飼い主様に提供しております。

また、IBL解析センターでは、診断試薬サービスで開発された独自のELISA測定キットを用いた研究検査の受託測定を実施しており、生活習慣病関連疾患や老化関連疾患領域での総合的な支援を推進しております。

(TGカイコサービス)

遺伝子組換え手法によりカイコの繭に生産させた各種抗体等のタンパク質の販売を行っております。また、株式会社ニッピとの共同研究により、iPS細胞等の培養足場材として有効であるラミニン511-E8の生産にも成功し、研究用試薬としての販売も実現しております。遺伝子組換えカイコで生産したラミニン511-E8(iMatrix-511 silk)は、機能および価格的優位性から、多くの研究者の皆様に利用いただいております。また、化粧品原料「ネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンⅠ」につきましても、美容機器製品等の開発に成功したイタリア法人の303 Pharma との間でOEM契約を締結し、同社の自社ブランド製品として提供してまいります。

また、当サービスにおいては、ヒト感染性の病原体を持たないカイコを用い、組換え型の血漿フィブロネクチン(Fibronectin Neosilk®,Plasma)と細胞性フィブロネクチン(Fibronectin Neosilk®, Cellular)の生産技術を開発し、研究用試薬として販売を開始しました。

フィブロネクチンは、代表的な細胞外マトリックスタンパク質の一つであり、細胞の接着・伸展、移動、増殖および分化等を制御することから、間葉系幹細胞をはじめとする各種培養細胞の足場材として再生医療領域での研究等に使用可能です。また、本製品は、遺伝子組換えカイコの繭から精製するために動物由来成分の混入が無い、いわゆるXeno-freeであることから、安全性の高い製品としても期待されています。

 

・化粧品関連事業

免疫生物研究所グループの遺伝子組換えカイコサービスにおいて開発した化粧品原料「ネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンI」及びネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンⅠ配合化粧品「フレヴァン」を化粧品業界や医療業界に広く販売するため、連結完全子会社の株式会社ネオシルク化粧品が事業を展開しております。「ネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンI」は、遺伝子組換えカイコの繭に生産させたもので、現在使用されている魚や豚等の異種動物から生産されるコラーゲンとは異なる、今までにない全く新しい化粧品原料です。また、繭から生成したネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンIには、組換え遺伝子は含まれておらず、純粋にヒトのコラーゲンと同等なアミノ酸骨格を有するものであることから、安全性が高く、消費者の皆様に安心してお使いいただける化粧品原料であると考えております。また、化粧品原料「ネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンⅢ」の販売が開始され、今後は、「ネオシルクⓇ-ヒト型コラーゲンⅢ」を使用した高級化粧品の開発に取り組み、幅広いユーザーに提供できる製品を開発してまいります。

 

 

(4)免疫生物研究所グループをめぐる業界や市場の動向等の経営環境

・医薬品業界

世界の医薬品関連事業を取り巻く環境は大きく変化し、高齢化社会、高ストレス社会の進展により、医薬品や診断薬に対する需要が伸び続けております。さらに、重症熱性血小板減少症候群やコロナウイルスなどの、治療法がない、もしくは治療満足度の低い疾患が多数あり、そのような疾患に対する治療薬の開発が待たれており、医薬品事業の重要性は、ますます高まっているといえます。

しかしながら、創薬技術の高度化や医薬品承認要件の厳格化などにより、治療用医薬品あるいは診断用医薬品の開発には、多額の研究開発費と長い年月が必要であり、経営環境は厳しさを増しています。従って、これら医薬品や診断薬の開発には、免疫生物研究所グループの人的資源と効率を鑑み、自社では製品化するまでの全過程を行うことが可能かどうか注意深く検討し、製品開発においては、選択と集中により積極的な投資によって、抗体に付加価値を付け、パイプラインを充実させることで企業価値の最大化を追求いたします。

・化粧品業界

化粧品市場は、コロナ禍においてマスク着用の定着やテレワークの普及により化粧品の消費が減少しましたが、外出規制緩和に伴い口紅などのメイク用品の需要が伸びつつあります。さらに、訪日外国人の受け入れが再開され、インバウンド消費に期待が高まっています。また、新たなビジネスチャンスとして、ECサイトへのシフトチェンジやインフルエンサーマーケティングを活用して、異業種参入が増えております。

免疫生物研究所グループが販売する化粧品「フレヴァン」シリーズにつきましては、スキンケア製品を中心に安全・安心をコンセプトに製造販売を行っております。

一方で、高齢社会や人口縮小の日本では今後市場の縮小が懸念されていることから、日本の化粧品メーカーは生き残りを賭けて海外進出を図っておりますが、免疫生物研究所グループにおきましても中国や欧州を中心に海外販路の開拓を行っております。

 

(5)会社の対処すべき課題

・研究開発の重点投資

免疫生物研究所グループは、遺伝子組換えカイコによる医薬品原料生産に向けた新規開発を中止することといたしましたが、治療用医薬品及び診断用医薬品のさらなるパイプラインの充実が、事業の安定化のためには必要となります。そのため、資源投入の集中と研究開発の効率化を図り、また、現行の共同研究先である大学などに加え、優秀な人材を採用し、研究開発のスピードアップを図ってまいります。さらに、海外企業が保有する有用なシーズの発掘も積極的に行ってまいります。

・体外診断用医薬品関連への取り組み

診断・試薬事業の領域は、非常に流動的であり、競争が激しいグローバル社会において、安定した収益を生み出すことが困難な領域となっております。安定した収益を生み出すためには、体外診断用医薬品関連の領域の製品化が必要であると認識し、体外診断用医薬品の研究開発に注力してまいります。

・シスメックス株式会社との取り組み

免疫生物研究所とシスメックス株式会社は、両社の診断薬開発技術の相互利用を進めることで、より独創的で高品質な製品を開発し全世界に向けて提供することを目指しております。免疫生物研究所は、自社の特長ある抗体ライブラリをシスメックス株式会社のHISCLTMをはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給することが可能になります。また免疫生物研究所の強みである抗体開発技術を活かしてグローバル市場の様々な診断ニーズに対応した抗体を開発し、シスメックス株式会社への供給を通じて診断薬市場向け事業を拡大します。

・遺伝子組換えカイコへの取り組み

遺伝子組換えカイコによる医薬品原料生産に向けた新規開発を中止することといたしましたが、カイコの繭中に目的タンパク質を産生する生産技術により遺伝子組換えカイコの繭より産生される抗体やタンパク質は、非特異反応が低いことや動物愛護の対象とならないことから、短期的には、研究用試薬・体外診断用医薬品関連にて使用する抗体をはじめとした目的タンパク質の置換え利用や化粧品原料等への産業利用を推進し、具体的な生産拡大や製造方法の改良を目指してまいります。

 

・化粧品関連事業における販売の取り組み

中国市場におけるBtoB販売は、コロナ禍の鎮静化により、販売を見込んでおりましたが、依然として、中国市場への展開が進まず、直接現地代理人との情報交換が出来ず、目途がついておりません。今後は、人材を採用し、SNSを活用して、中国国内のバイヤーの方々に直接情報発信し、販路拡大の準備をすすめてまいります。本事業については、既存製品での利益創出を重要課題ととらえ、販売拡大を目指してまいります。また、販売拡大の目途が立ち次第、遺伝子組換えカイコ事業が開発した、化粧品原料「ネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅢ」を使用した高級化粧品の開発に取り組み、幅広いユーザーに提供できる製品を開発してまいります。

・人材の確保及び教育

免疫生物研究所グループは、各事業に精通した研究員及びプロジェクトを推進できる人材の確保が必要不可欠と考えており、研究開発の効率を上げるため、ハード面とソフト面の両面から研究開発に適した環境作りを行い、企業価値の最大化を目指してまいります。

研究開発型企業である免疫生物研究所グループにおいては、自由な発想が生み出される柔軟な組織がふさわしいと考えております。組織が硬直化し、研究開発活動が滞ることがないように、常に問題意識をもって物事に対処する集団として組織を維持運営いたします。

・財務安定性の確保

免疫生物研究所グループは、研究開発型企業として、選択と集中により積極的かつ継続的に研究開発に投資していく方針であります。投資の源泉は事業からの収益をもって行われることが望ましいと考えております。免疫生物研究所グループは、引き続き、収益確保のため、新製品の開発やコストの効率化に努めてまいります。また、研究テーマの選択を行い、経営資源を集中して効率的な経営を行うことが重要であると認識しております。

・経営管理体制の強化

既存事業に加え、新規事業やサービスの展開が加速し、多角期を迎える免疫生物研究所グループにおきましては、経営の公正性・透明性・継続性を確保するためのさらなる管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。特に昨今におきましては、世界情勢の悪化や新型コロナウイルス感染症の影響により、物流の停滞・各種コストの増大・急激な為替の変動等、社会環境が不安定・不透明な状況となっております。その状況下においても着実に事業を継続するため、各種社内規程や関係法令等の遵守を積極的に推進し、内部統制に資する業務プロセスの整備・運用、必要に応じた是正活動を定常的に行うことで、より透明性が高く健全な経営管理体制を構築してまいります。

 

(注)用語解説については、「第4提出会社の状況  4コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に記載しております。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

免疫生物研究所グループの事業活動において、リスクとなる可能性があると考えられる主な事項について記載しております。また、免疫生物研究所グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは免疫生物研究所グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示いたします。

免疫生物研究所グループは、これらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、免疫生物研究所グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において免疫生物研究所グループが判断したものであり、免疫生物研究所グループで想定される範囲で記載したものであります。また、以下の記載は免疫生物研究所株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

 

(1)他社との業務提携、合弁会社設立等について

免疫生物研究所グループは、戦略を実行していく上で、合弁企業の設立や子会社化(持分法適用会社化を含む)を行うなど、他社の買収やその他の株式投資を行う可能性があります。その際、各投資の実行の検討に際し、リスクの大きさに応じ、必要十分なデュー・ディリジェンスを実施した上で、定められた承認プロセスを経て投資判断を行っております。

 

免疫生物研究所グループの業務提携先や合弁先と共同事業を行う場合には、当局の許認可が必要となったり、当該業務提携先や合弁先と共同事業の内容について合意できることが前提となります。また、免疫生物研究所グループの業務提携先や合弁先に対して免疫生物研究所グループが支配権を有するとは限らず、これらの会社が、免疫生物研究所グループの意向にかかわらず、事業戦略を大幅に変更する可能性があります。さらに、第三者割当増資や免疫生物研究所グループ以外の株主がコールオプションを行使したことにより免疫生物研究所グループの持株比率が低下したり、その経営成績や財政状態が大幅に悪化する可能性もあります。これらの場合、その業務提携、合弁事業などが期待通りの成果を生まない可能性や、継続が困難となる可能性があります。また、特定の第三者との業務提携や合弁事業などを実施したことにより、他の者との業務提携や合弁事業などが制約される可能性もあります。その結果、免疫生物研究所グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)知的財産権に関連するリスクについて

免疫生物研究所グループの事業を遂行していく中で、他者が所有している知的財産権を使用する場合、ライセンス契約等の締結を行い、当該知的財産権を使用する事としておりますが、免疫生物研究所の認識外で他者の知的財産権を侵害してしまうこともあります。当該侵害に対して訴訟が提起された場合は、免疫生物研究所の事業戦略や業績に重大な影響を与える可能性があります。

そのため、免疫生物研究所グループでは、他者の知的財産権への抵触が判明した時は、遅滞なく当該抵触について検討の上、当該他社とライセンス契約を締結する等の対応策を講じております。また、事業の拡大とともにこのようなリスクは増大するものと思われますので、知的財産権に関する管理体制をより強化していく方針であります。

 

(3)機密情報の流出について

免疫生物研究所グループの事業を遂行する上で、社外の研究者や研究機関との情報交換は有益であると考えております。今後も積極的に情報交換を行っていく方針であり、商品・サービスの提供や営業活動に必要となる顧客氏名・性別・住所・電話番号等の個人情報、その他業務上、必要となる各種情報をシステム上で管理しております。第三者に当該機密情報を窃取された場合、企業にとって致命傷となりかねません。そのため、免疫生物研究所グループでは、基幹システムやサーバーのセキュリティー強化に加え、情報を外部に開示する際の手続を明確化して組織の末端まで周知徹底させております。しかしながら、万が一機密情報が流出した場合には、多大な損害を被るおそれがあります。

 

(4)個人情報に対する漏洩リスク

免疫生物研究所グループは、個人情報を保有しておりますが、個人情報の漏洩防止のため社内規程を整備し、セキュリティー対策を行っております。

しかしながら、昨今の企業情報漏洩に関しては、悪質化する犯罪の増加に伴い個人情報が流出するなどの不測の事態が起こっております。このような場合企業の信用は失墜し、社会的制裁を受ける事となり、「個人情報漏洩保険」に加入していますが、免疫生物研究所グループの業績の悪化と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)特定人物への依存について

代表取締役社長である清藤勉は、免疫生物研究所グループの創業以来の最高経営責任者であり、事業の立案や運営、開発活動の遂行等についてリーダーシップを発揮しています。また、免疫生物研究所グループは、小規模な組織であり、人的資源に限りがあるため、個々の役職員の働きに依存している面があります。こうした属人的な事業体制を見直すために、権限の委譲や業務分掌に取り組んでおります。今後の事業展開に必要な役職員が、不慮の事故等何らかの理由により免疫生物研究所グループの事業展開に関与することが困難になった場合には、免疫生物研究所グループの事業および業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(6)海外展開による影響について

免疫生物研究所グループの活動の範囲は、世界各地に及んでおり、各々の地域における経済状況等により影響を受ける可能性があります。具体的には、以下に掲げるいくつかのリスクが内在しています。

・政治的又は経済的要因

・事業・投資許可、租税、為替管制、独占禁止、通商制限など公的規制の影響

・他社と合弁・提携する事業の動向により生じる影響

・戦争、暴動、テロ、海賊、伝染病、ストライキ、コンピューターウイルス、その他の要因による社会的混乱の影響

・地震、津波、台風等の自然災害の影響

これらリスクに対しては、グループ内での情報収集、外部コンサルタント起用等を通じ、その予防・回避に努めてまいりますが、これらの事象が発生した場合には、免疫生物研究所グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

(注)用語解説については、「第4提出会社の状況  4コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に記載しております。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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