大日本塗料グループは大日本塗料(大日本塗料株式会社)、子会社28社及び関連会社6社で構成され、塗料、照明機器及び蛍光色材等の製造・販売を主な内容とし、更に各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。
なお、大日本塗料は新たに神東塗料株式会社の株式を取得したため、同社と同社の連結子会社であるジャパンカーボライン株式会社、シントーファミリー株式会社、株式会社早神、シントーサービス株式会社、株式会社九州シントー、PT.Shinto Paint Manufacturing Indonesiaの7社を連結の範囲に、同社の持分法適用会社である神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社、神東艾仕得塗料系統股份有限公司、PT. SHINTO PAINT INDONESIA、TOA-SHINTO (THAILAND) CO.,LTD.、他1社の5社を関連会社に含めております。
大日本塗料グループの事業内容及び大日本塗料と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、セグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(国内塗料事業)
国内では、大日本塗料と神東塗料株式会社が塗料の製造・販売を行っているほか、子会社の千葉化工株式会社、日東三和塗料株式会社、岡山化工株式会社に塗料の製造を委託しており、日塗化学株式会社は自社製品の製造・販売を行っております。また、子会社のDNTサービス株式会社、シントーサービス株式会社が塗料の調色加工を行い、大日本塗料と神東塗料株式会社が全量を仕入れております。販売面では、国内の地域や顧客の特色に応じ、子会社の大日本塗料北海道株式会社、DNT山陽ケミカル株式会社、ジャパンカーボライン株式会社、株式会社早神、株式会社九州シントー、株式会社宇部塗料商会、関連会社の神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社が塗料の販売を行い、家庭用塗料については子会社のシントーファミリー株式会社、サンデーペイント株式会社が塗料の販売を行っております。
(海外塗料事業)
海外では、タイで子会社のTHAI DNT PAINT MFG.CO.,LTD.、関連会社のTOA-SHINTO (THAILAND) CO.,LTD.が、マレーシアで子会社のDNT PAINT(MALAYSIA)SDN.BHD.が、インドネシアで子会社のPT. DNT INDONESIAが、中国で子会社の迪恩特塗料(浙江)有限公司、関連会社の神東艾仕得塗料系統股份有限公司が、メキシコで子会社のDAI NIPPON TORYO MEXICANA,S.A. DE C.V.が塗料の製造・販売を行っております。また、インドネシアで子会社のPT.Shinto Paint Manufacturing Indonesiaが塗料の製造を行い、シンガポールで子会社のDNT SINGAPORE PTE.,LTD.が、メキシコで子会社のDNT KANSAI MEXICANA S.A. DE C.V.が、インドネシアで関連会社のPT. SHINTO PAINT INDONESIAが、中国で関連会社の他1社が塗料の販売を行っております。
(照明機器事業)
子会社のDNライティング株式会社が各種照明機器の製造・販売、店舗工事等を行っております。また、同社は子会社の秋田DNライティング株式会社へ一部の部品及び製品の製造を委託しており、全量を仕入れております。
(蛍光色材事業)
子会社のシンロイヒ株式会社が蛍光顔料及び特殊コーティング材の製造・販売を行っております。
(その他事業)
子会社の日塗エンジニアリング株式会社は、塗装工事を行っております。
また、子会社のニットサービス株式会社が大日本塗料グループの製品等の物流業務を行っております。関連会社の友美工業株式会社は建材の製造・販売を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
大日本塗料グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日本塗料グループが判断したものであります。
(1)経営方針
大日本塗料は、「新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献できる企業を目指します。」という経営理念のもと、持続的成長力をもつ企業たるべく事業展開を図っております。
この度、2024年度を初年度とする『2026中期経営計画』の策定において、この経営理念を改めて見つめなおし、DNTグループの重要視するマテリアリティを刷新のうえ、創立100周年となる2029年度に向けてありたい姿(ビジョン2029、経営戦略項目にて後述)を明確化いたしました。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
大日本塗料グループでは企業価値の向上に向けて、持続的な事業成長を果たすための指標として売上高を、資本コストを踏まえた本業における利益成長を推進するための指標として営業利益およびNOPAT-ROE(税引後営業利益ベースROE)を設定することといたしました。また、株価を意識した経営の観点から、株主還元方針としてはDOE(株主資本配当率)を採用することといたしました。ビジョン2029及び2026中期経営計画における各指標の連結目標値は下記のとおりであります。
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2026年度 |
2029年度 |
参考:2023年度実績 |
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売上高 |
800億円 |
1,000億円 |
719億円 |
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営業利益 |
80億円 |
100億円 |
49億円 |
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NOPAT-ROE |
8%程度 |
8%程度 |
6.1% |
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DOE |
3%以上 |
5%以上 |
2.2% |
(3)経営環境
外部環境
2024年3月期におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が期待されるものの、不安定な国際情勢に伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰、円安の常態化による急激な物価上昇などが景気の下押しリスクとして存在し、依然として先行きは不透明な状況にあります。
国内塗料市場は一般用分野では堅調な需要環境が見込まれ、工業用分野では新設住宅着工件数の減少影響が懸念される一方、金属製品や産業機械向けにおいては緩やかなや需要回復を予測し、総じて前期並みの需要環境と見通しております。海外塗料市場は自動車産業向けの需要回復を見通しております。照明機器市場は都市部を中心とした再開発案件の継続を背景に堅調な需要を見通しております。
中長期的な見通しとしましては、塗料市場は国内において大きな伸長を期待することは難しく、市場の成長が見込まれる新興国を中心とした海外における比重を高めていく必要があります。国内においてはサステナビリティ分野を成長市場かつ先駆的領域と位置づけ取り組んでまいります。
内部環境
大日本塗料は2020年度から2023年度までの2023中期経営計画において、持続的成長の実現に向けた基盤整備と成長軌道の確立を目指し、5つの重点施策「提供価値の強化」「価格競争力の強化」「販売体制の強化」「労働生産性の向上」「海外事業の強化」を掲げて遂行してまいりました。各施策の振り返りは下記のとおりであります。この振り返りを生かし、事業セグメントや塗料部門ごとの戦略を明確にした上で、それにふさわしい人材育成と組織体制を再構築すると同時に、メリハリをつけた資源配分を行っていく必要があると認識しております。
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重点施策 |
成果 |
課題 |
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提供価値の強化 |
•防食、コーティングの両技術センター活用による顧客リレーションの強化、ソリューション営業の深化 |
•新たな成長領域の育成、探索 |
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価格競争力の強化 |
•原材料コスト低減施策によって原材料価格高騰影響の緩和に貢献•拠点集約による固定費削減の進展 |
•原材料コストの抜本的改善には至らず •生産工場・設備の老朽化問題が残存 |
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販売体制の強化 |
•市場開発部の新設により、市場・製品横断の営業活動が活性化 |
•部門ごとの個別最適にとどまり、技術開発を含めた総合力を発揮しきれず |
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労働生産性の向上 |
•「働き方改革」や「ウィズコロナ」をキーワードとして柔軟な勤務体系が定着化 |
•人的資本経営への本格的な取組みは検討段階に留まる |
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海外事業の強化 |
•製造現法を浙江に移転し、外部への上海現法譲渡を完了 |
•中国事業の合理化が大幅に遅延 •攻めへのリソースの配分未実施 |
(4)経営戦略
大日本塗料が設定する各マテリアリティの実現に向けて、創立100周年となる2029年度におけるDNTグループのありたい姿として、前記の「(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、従前より掲げていた連結財務目標「売上高1,000億円、営業利益100億円」を明確な目標に再設定いたしました。さらに、資本コストと株価を意識した経営を推進すべく「NOPAT-ROE(税引後営業利益ベースROE)8%程度の確保、DOE(株主資本配当率)5%」という2つのKPIを新たに追加しました。これらをグループ共通の中長期目標「ビジョン2029」と位置づけることで、全てのセグメントを通じて企業価値の向上に邁進してまいります。
2026中期経営計画の初年度となる2024年4月以降の展望としましては、ビジョン2029からのバックキャストと2023中期経営計画の振り返りに基づき、2024年度からの3年間で遂行すべき3つの基本方針を定めました。
・成長市場と先駆的領域への注力
持続性ある事業成長に向けて、サステナビリティ分野を中心とする成長市場や先駆的領域に対して、社内リソースの多くを配分し注力してまいります。
・外部リソース獲得・活用による事業基盤拡大
市場成長が見込まれる海外において外部リソースの活用を前提とした事業基盤の拡大を推進してまいります。国内においては大きな市場拡大が見込めないものの、効率化を図る上で外部との連携が重要と考えております。
・人材及び事業活動の全社最適化
設備刷新やDXを絡めた職場環境改善を推し進め、照明機器や蛍光色材も扱う総合塗料メーカーとしての優位性を発揮してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営理念と経営環境を踏まえ、事業活動を通じた社会への貢献、その事業活動の持続性確保という視点から、大日本塗料グループの重要課題を下記の通り、6つのマテリアリティとして再定義いたしました。詳細は後記の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。
①安全・快適な社会と社会インフラへの貢献
②未来を見据えた製品及び技術開発による社会への貢献
③気候変動対策・脱炭素社会への貢献
④資源の循環・サーキュラーエコノミーへの貢献
⑤多様な人材の確保と能力を発揮できる環境づくり
⑥コーポレート・ガバナンスの強化、社会的責任の遂行
(品質に関する不適切行為)
大日本塗料は2023年10月26日付で、大日本塗料の連結子会社である岡山化工株式会社において製造するJIS製品について、社内で定めた検査規格に係る検査値の改ざん等の不適切行為が行われていたことが判明し、一般財団法人日本塗料検査協会よりJISマーク表示の一時停止の通知を受けたこと及び、2023年10月27日付で外部の弁護士、大日本塗料独立社外取締役及び独立社外監査役から構成される特別調査委員会の設置を公表いたしました。大日本塗料は、特別調査委員会の調査に全面的に協力し、事実関係の解明、原因分析、再発防止策の策定等を進めております。一方で、JISマーク表示の一時停止の通知を受けて以降、一時停止の原因となった行為の是正及び品質管理体制の改善に取り組み、2024年3月7日付で一般財団法人日本塗料検査協会よりJISマーク表示の一時停止の解除通知を受領いたしました。今後は、特別調査委員会の指摘を踏まえ、再発防止に向けて取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日本塗料グループが判断したものであり、また、本記載は将来発生しうる全てのリスクを網羅したものではありません。
(1)事業展開に係るリスク
① 市場環境変化に関するリスク
大日本塗料グループの事業は、1)国内塗料事業、2)海外塗料事業、3)照明機器事業、4)蛍光色材事業、5)その他事業で構成され、売上の拡大や生産性の向上を図るとともに、原材料費用の低減並びに販売費及び一般管理費の抑制等のコスト削減に注力し、事業環境の変化に影響されにくい高い収益性を維持できる収益体質を確立すべく事業を展開しております。これらの関連業界市場の需要減少や販売地域での景気後退により、地政学的な問題(戦争、テロ、社会的不安等)及び自然災害(地震、台風、大雨等)の要因で販売数量の減少や価格の下落が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
事業ごとの状況は以下のとおりであります。
1)国内塗料事業では、国内市場において広範囲な産業に製品を提供しております。製品の高付加価値化の拡大を図っておりますが、これらの市場において需要の低迷、競争の激化等が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
特に創業以来培ってきた防食技術の需要分野は多方面に亘り、売上の重要部分を占めておりますが、防食塗料の需要は公共投資の動向に多大な影響を受けます。また、外装建材用塗料については民間住宅投資の動向やそれに係わる法的規制等に多大な影響を受けます。
2)海外塗料事業では、東南アジア、中国、メキシコに製造・販売拠点を構築し、グローバルに製品を提供しております。新規顧客の開拓や製品の高付加価値化の拡大を図っておりますが、為替レートの変動に加え、法律・規制の変更、不利な影響を及ぼす租税制度の変更や政治・経済状況の激変、テロ・戦争等海外特有の社会的混乱、その他予期せぬリスクが生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
3)照明機器事業では、建設業許可を受け、電気工事業者として登録し、主として当事業の製品である照明器具について、商業施設の内装に係る工事を受注しております。LEDをはじめとした新しい光源の発達に対応すべく今まで培ってきた技術力・ノウハウ・人材を活かして事業の拡大を図っておりますが、販売競争の激化等が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
4)蛍光色材事業では、蛍光顔料、蛍光塗料、特殊コーティング材等で、蛍光色材の国内唯一の総合メーカーとして、国内外市場において広範囲な産業に製品を提供しております。製品の高付加価値化の拡大を図っておりますが、これらの業界市場において需要の低迷が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
5)その他事業では、塗装工事及び塗料製品の運送・保管等で、需要の低迷が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 原材料調達に関するリスク
大日本塗料グループの塗料事業に用いる原材料は、ナフサ等からなる石油化学製品であり、原材料の調達においては複数購買、代替品調査等の施策により安価で安定した調達を図っておりますが、石油関連製品の世界的需要構造の変化及び為替レートの変動により原材料価格が大幅に上昇した場合や、需給バランスの逼迫や遅延により原材料の調達が困難になった場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 販売価格に関するリスク
大日本塗料グループは、原材料価格の高騰に対し販売価格に転嫁すべく努力しておりますが、販売競争の激化等により価格転嫁が充分に進まない場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 為替レート変動に関するリスク
大日本塗料グループの海外展開する連結会社等は、財務諸表項目の円換算額が為替レートの変動による影響を受けるため為替レートに大幅な変動が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報セキュリティに関するリスク
大日本塗料グループは、事業活動の基盤である情報システム・情報ネットワークに対し、様々なセキュリティ対策を実施しておりますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセス等により情報システム等に改ざんや障害が生じた場合、企業情報及び個人情報等が社外に流出した場合は、事業活動の停滞や社会的評価・信用の低下等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 退職給付に関するリスク
大日本塗料グループの退職給付費用及び債務は、年金数理計算上使用される各種の基礎率と年金資産の運用利回り等の前提に基づき計算されておりますが、年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合は、積立不足等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 固定資産の減損に関するリスク
大日本塗料グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下又は市場価格の下落等により、減損損失が発生した場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 繰延税金資産の取崩しに関するリスク
大日本塗料グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産が減額された場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)法律及び規制に係るリスク
① 法的規制等に関するリスク
大日本塗料グループは、事業活動を行う上で、商取引、環境、安全、保安、品質保証、化学物質管理、労働、特許、会計基準及び租税等の様々な法規制の適用を受けており、法令遵守を基本として事業活動を行っております。
特に環境・安全・健康を確保するための責任ある自主活動「レスポンシブル・ケア」のほか、ISO14001の認証取得による全事業所での環境マネジメントシステムを実施し、環境汚染の防止に関する各種法律の遵守、重防食塗装を全て水性塗料で可能とする「DNT水性重防食システム」や、低臭気の室内用水性塗料「COZY PACK(コージーパック)」をはじめとする環境対応形各種塗料、抗菌・抗ウイルス塗料「COZY PACK Air」を開発しておりますが、今後の法改正や法規制強化のあり方次第では、生産・研究施設の改善あるいは製品設計・開発に多大な投資を必要とし、新製品開発の遅延による機会損失が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、大日本塗料グループは、競争力基盤の強化のため、様々な知的財産権を保有し、維持・管理しておりますが、第三者による侵害や訴訟を提起された場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 製品品質に関するリスク
大日本塗料グループは、製品の特性に応じて品質保証及び環境保全を最優先課題として製品を製造しておりますが、様々な技術上、あるいはそれ以外の要因により不良品が発生し、クレームを受ける場合があります。大規模なクレームや製造物責任を問われる事態が生じた場合は、これらの補償、対策費用が発生し、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
特に住宅建材メーカーに納入する外装建材用塗料については、1999年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されて以降、住宅建材メーカー各社がこれを契機に高級外装材の拡販戦略として10年あるいはそれ以上の長期保証を打ち出し、塗料メーカーにも同様の塗膜保証を求めてきております。同塗料のトップメーカーである大日本塗料としては、製品の開発・製造には万全の注意を払い、損害賠償保険等による対策をとっておりますが、保証期間が伸長され、新製品発売により、大日本塗料のクレーム発生件数増加や補償負担の発生リスクを伴うものであります。
(3)災害等に係るリスク
① 災害、事故に関するリスク
大日本塗料グループは、災害や事故発生時の被害を最小限にとどめ、速やかな復旧により事業を円滑に継続できる体制の整備と維持に努めておりますが、予想を上回る規模の地震や台風等の自然災害に見舞われた場合、火災等の事故が発生した場合は、人的、物的損害のほか、事業活動の停止、制約等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
特に大日本塗料グループの事業拠点について、塗料事業の生産拠点は分散化を図っておりますが、照明機器事業の生産拠点として、蛍光ランプ類は神奈川県秦野市に、安定器・照明器具類は秋田県潟上市に、蛍光色材事業の生産拠点は神奈川県鎌倉市にあり、自然災害等の外的要因により生産活動を停止せざるを得ないケースでは、代替する生産拠点を有しておりません。
各事業の生産拠点のいずれかが地震等の災害に罹災し稼働困難となった場合、コンピュータの基幹システムに重大な障害が発生した場合、あるいは電力需要調整の必要が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 感染症に関するリスク
大日本塗料グループの従業員への新型コロナウイルス、インフルエンザ等の感染症に対しては、手洗い、うがい、アルコール消毒等の感染予防対策を講じておりますが、感染者が発生し一時的に操業を停止した場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 気候変動対応に関するリスク
大日本塗料グループは、環境対応形各種塗料の開発に注力するなど、事業活動を通じてCO2排出量の削減等に取り組み、環境改善や気候変動リスクの低減に努めております。また、以下の気候変動リスクを識別及び評価しております。
・脱炭素化に向けたクリーンエネルギー及びCO2排出削減設備を導入することによるコスト増加
・環境負荷の低い原材料を購入することによる購入コストの増加
・気候変動による異常気象がもたらすサプライチェーンや事業活動停止によるコスト増加
・環境対応形製品への需要シフトといった市場ニーズの変化による大日本塗料の既存製品の陳腐化による事業悪化
・温室効果ガスの排出に関する新たな税負担が発生した場合のコスト増加
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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