大日本塗料(4611)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】大日本塗料グループは大日本塗料(大日本塗料株式会社)、子会社29社及び関連会社5社で構成され、塗料、照明機器及び蛍光色材等の製造・販売を主な内容とし、更に各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。なお、当連結会計年度において、大日本塗料はボンフロン株式会社の全株式を取得したことにより、同社を連結子会社として連結の範囲に含めております。大日本塗料グループの事業内容及び大日本塗料と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、セグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (国内塗料事業)国内では、大日本塗料が塗料の製造・販売を行っているほか、子会社の千葉化工株式会社、日東三和塗料株式会社、岡山化工株式会社に塗料の製造を委託しており、神東塗料株式会社、日塗化学株式会社、ボンフロン株式会社は自社製品の製造・販売を行っております。また、子会社のDNTサービス株式会社、シントーサービス株式会社が塗料の調色加工を行い、大日本塗料と神東塗料株式会社が全量を仕入れております。販売面では、国内の地域や顧客の特色に応じ、子会社の大日本塗料北海道株式会社、DNT山陽ケミカル株式会社、ジャパンカーボライン株式会社、株式会社早神、株式会社九州シントー、株式会社宇部塗料商会、関連会社の神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社が塗料の販売を行い、家庭用塗料については子会社のサンデーペイント株式会社、他1社が塗料の販売を行っております。 (海外塗料事業)海外では、タイにおいては子会社のThai DNT Paint Mfg.Co.,Ltd.、関連会社のTOA-SHINTO (THAILAND) CO.,LTD.が、マレーシアにおいては子会社のDNT Paint(Malaysia)Sdn.Bhd.が、インドネシアにおいては子会社のPT.DNT INDONESIAが、中国においては子会社の迪恩特塗料(浙江)有限公司が、台湾においては関連会社の神東艾仕得塗料系統股份有限公司が、メキシコにおいては子会社のDAI NIPPON TORYO MEXICANA,S.A. de C.V. が、それぞれ塗料の製造・販売を行っております。インドネシアにおいては子会社のPT.Shinto Paint Manufacturing Indonesiaが塗料の製造を行っております。シンガポールにおいては子会社のDNT Singapore Pte.,Ltd.が、メキシコにおいては子会社のDNT KANSAI MEXICANA S.A. de C.V.が、インドネシアにおいては関連会社のPT. SHINTO PAINT INDONESIAが、それぞれ塗料の販売を行っております。 (照明機器事業)子会社のDNライティング株式会社が各種照明機器の製造・販売、店舗工事等を行っております。また、同社は同社子会社の秋田DNライティング株式会社へ一部の部品及び製品の製造を委託しており、その全量を仕入れております。 (蛍光色材事業)子会社のシンロイヒ株式会社が蛍光顔料及び特殊コーティング材の製造・販売を行っております。 (その他事業)子会社の日塗エンジニアリング株式会社が、塗装工事を行っております。また、子会社のニットサービス株式会社が、大日本塗料グループの製品等の物流業務を行っております。関連会社の友美工業株式会社が建材の製造・販売を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】大日本塗料グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日本塗料グループが判断したものであります。 (1)経営方針大日本塗料は「新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献できる企業を目指します。」という経営理念のもと、持続的成長力をもつ企業たるべく事業展開を図っております。2024年度を初年度とする『2026中期経営計画』の策定においては、この経営理念を改めて見つめなおし、大日本塗料グループが重視するマテリアリティを刷新のうえ、創立100周年となる2029年度に向けてありたい姿(ビジョン2029)を明確化しました。マテリアリティについての詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等大日本塗料グループでは企業価値の向上に向けて、持続的な事業成長を果たすための指標としては売上高を、資本コストを踏まえた本業における利益成長を推進するための指標としては営業利益及びNOPAT-ROE(税引後営業利益ベースROE)を、それぞれ設定しております。ビジョン2029及び2026中期経営計画における各指標の連結目標値は下記のとおりであります。 参考:2023年度実績(2023中期経営計画最終年度)2026年度目標(2026中期経営計画最終年度)2029年度目標(2029中期経営計画最終年度)売上高719億円800億円1,000億円営業利益49億円80億円100億円NOPAT-ROE6.1%8.0%程度8.0%程度DOE2.4%3.0%以上5.0%以上他方で、足元の大日本塗料グループを取り巻く事業環境の変化や、2024年度及び2025年度に実施した2件のM&Aに伴うグループ体制の刷新を踏まえ、2026年度の業績予想は売上高960億円、営業利益55億円、NOPAT-ROE 5.6%程度としております。また、株価を意識した経営の観点から、安定的かつ積極的な株主還元を通じて株主価値の向上を目指すべく、株主還元指標としてはDOE(株主資本配当率)を採用しております。大日本塗料のDOEの分母は、原則として前期末の株主資本を基準としております。 (3)経営環境、対処すべき課題及び経営戦略大日本塗料グループを取り巻く事業環境としましては、国際的な政治・経済の不確実性が増しており、とりわけ地政学リスクの高まりに伴うエネルギー価格の変動や原材料供給の逼迫など、サプライチェーンの混乱やコスト上昇圧力に対し、引き続き強い警戒が必要な状況です。国内塗料事業においては、建築・土木分野での人手不足や住宅着工件数の長期的な低迷という構造的な課題を抱えており、大日本塗料グループにおいては生産体制の最適化が重要課題として挙げられます。一方、各種の金属製品や機械向けの工業用分野では安定的な需要が期待され、各用途に適した塗料及び塗装工程の提案を通じて顧客訴求力を強化してまいります。海外塗料事業においては、業績低迷が続いておりました中国事業について、2027年3月期中に予定する中国製造子会社の連結除外をもって、構造改革には一定の区切りがつく見通しです。今後は、神東塗料グループの海外事業活用も視野に入れ、事業成長に向けたリソースの再配分を進めてまいります。照明機器事業については、都市部の再開発案件を背景に堅調な需要環境の継続が見込まれており、2024年度に竣工した新本社内に設立した技術センターを活用し、様々な空間に対応する製品ラインナップや顧客ニーズを実現するカスタマイズ力をさらに強化するとともに、生産効率化及び将来的な能増を視野に入れた工場の増改築に着手しております。このような情勢の中、大日本塗料グループは変化に強い企業体質の確立を進めるとともに、全てのステークホルダーの皆さまからの信頼回復に向け、品質管理を中心としたガバナンス体制の徹底・強化を最優先課題として取り組んでおります。コンプライアンスの徹底はもとより、全社員が自律的に正しく判断できる組織風土の再構築を急ぎ、ガバナンスの実効性を高める具体的な取組みを全社一丸となって推進してまいります。この組織変革を戦略遂行の実効性を高めるための原動力とし、将来の持続的な成長に向けた施策を力強く推し進めてまいります。大日本塗料グループは、ビジョン2029の実現に向けた第1フェーズとして、2024年度から2026年度までの3か年を事業戦略と基盤の深化に注力する期間と位置づけた「2026中期経営計画」を推進しております。本計画では、従来の経営戦略や事業ポートフォリオを見直し、以下の3つの基本方針に基づいた諸施策に取り組んでおります。基本方針概 要成長市場と先駆的領域への注力・各事業の有機成長の推進と、新たな成長ドライバの育成に向けた、リソース配分の最適化と戦略投資の実行・顧客ニーズに沿ったサステナビリティ貢献製品・海外製品等、開発力の強化外部リソース獲得・活用による事業基盤の拡大・M&Aや業務提携等のアライアンス活動を通じた塗料事業の基盤拡大及び抜本的効率化・自立的な事業推進に向けた外部リソース獲得による海外事業基盤の拡大人材及び事業活動の全社最適化・採用、育成強化及び人材・組織の最適化、職場環境の整備・製品開発力と総合提案力を最大化する組織・グループ間協働の強化・適時かつ適切な設備更新及びDXの活用による、生産性の更なる向上 こうした事業戦略の遂行と並行し、大日本塗料グループでは資本効率の改善と適切な株価形成を経営の重要課題と捉え、「資本コストや株価を意識した経営」の高度化を推進してまいります。現状の株価水準及びPBR(株価純資産倍率)を真摯に受け止め、事業ポートフォリオの最適化による収益力の強化を通じて、資本効率の指標であるNOPAT-ROE 8.0%程度の確立・維持を目指します。資金面につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの創出に加え、政策保有株式や遊休資産の整理・売却を通じた資産の効率化を積極化することで、成長投資と株主還元の原資を確保してまいります。確保した資金は、図のキャッシュアロケーション方針に基づき、中長期的な成長の源泉となる設備投資や外部リソースの獲得に向けて積極的に投下する方針です。株主の皆様への還元につきましては、将来の成長に向けた投資との両立を図りつつ、DOE(株主資本配当率)を基準に据えることで、配当の安定性と成長性を両立した積極的な還元を継続してまいります。 (品質に関する不適切行為)大日本塗料は、一部の日本産業規格(以下、JISという)認証製品について、検査結果を改ざんし製品を出荷、社内で定めた検査規格から逸脱した製品を出荷していることが確認されました。本事案につきましては、2023年10月26日付でJISマーク表示の一時停止を受領しておりましたが、2024年3月7日付で解除されております。また、一部のJIS認証製品において、一般財団法人日本塗料検査協会に申請を行っていない外注先製造会社に対して製造を委託し、JISマークを表示して製品を出荷する等、外注管理の不備があることが確認されました。加えて、社内で定める検査手順や条件を遵守せずに製品を出荷した事案が確認されました。本事案は、2024年11月29日付でこれらの不適切事案について一般財団法人日本塗料検査協会に報告を行い、同協会の審査を受審し、JISマーク表示の一時停止の通知を受領しました。上記の事案の対象製品の組成及び品質に問題がないと判断しております。そのうえで、お客様に対しては、謝罪とともに事案の内容及び当該製品の品質が担保されていることについて、ご説明し、適切に対応しております。なお、2023年10月26日に公表した不適切行為及び2024年11月29日付で公表したJISマーク表示の一時停止について、外部弁護士を中心とする特別調査委員会の調査結果を踏まえ、2025年5月12日付で調査報告書を公表いたしました。また、2024年11月29日付で受領したJISマーク表示の一時停止通知は、2025年11月14日付で解除されております。大日本塗料では、今回の事態を重大なものとして受け止め、特別調査委員会の指摘を踏まえ、引き続き全力を挙げて信頼回復に向けて取り組んでまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日本塗料グループが判断したものであり、また、本記載は将来発生しうる全てのリスクを網羅したものではありません。 (1)事業展開に係るリスク① 市場環境変化に関するリスク大日本塗料グループの事業は、1)国内塗料事業、2)海外塗料事業、3)照明機器事業、4)蛍光色材事業、5)その他事業で構成され、売上の拡大や生産性の向上を図るとともに、原材料費用の低減並びに販売費及び一般管理費の抑制等のコスト削減に注力し、事業環境の変化に影響されにくい高い収益性を維持できる収益体質を確立すべく事業を展開しております。これらの関連業界市場の需要減少や販売地域での景気後退により、地政学的な問題(戦争、テロ、社会的不安等)及び自然災害(地震、台風、大雨等)の要因で販売数量の減少や価格の下落が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。事業ごとの状況は以下のとおりです。1)国内塗料事業では、国内市場において広範囲な産業に製品を提供しております。新規顧客の開拓や製品の高付加価値化を図っておりますが、これらの市場において需要の低迷、競争の激化等が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に創業以来培ってきた防食技術の需要分野は多方面に亘り、売上の重要部分を占めておりますが、防食塗料の需要は公共投資の動向に多大な影響を受けます。また、外装建材用塗料については民間住宅投資の動向やそれに係わる法的規制等に多大な影響を受けます。2)海外塗料事業では、東南アジア、中国、メキシコに製造・販売拠点を構築し、グローバルに製品を提供しております。新規顧客の開拓や製品の高付加価値化を図っておりますが、為替レートの変動に加え、法律・規制の変更、不利な影響を及ぼす租税制度への変更や政治・経済状況の激変、テロ・戦争等の海外特有の社会的混乱のほか、その他予期せぬリスクが生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。3)照明機器事業では、建設業許可を受け、電気工事業者として登録し、主として当事業の製品である照明器具について、商業施設の内装に係る工事を受注しております。LEDをはじめとした新しい光源の発達に対応すべく今まで培ってきた技術力・ノウハウ・人材を活かして事業の拡大を図っておりますが、販売競争の激化等が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。4)蛍光色材事業では、蛍光色材の国内唯一の総合メーカーとして、国内外市場において広範囲な産業に蛍光顔料、蛍光塗料、特殊コーティング材等の製品を提供しております。新たな用途開拓や製品の高付加価値化を図っておりますが、これらの業界市場において需要の低迷が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。5)その他事業では、塗装工事及び塗料製品の運送・保管等で、需要の低迷が生じた場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。② 原材料調達に関するリスク大日本塗料グループの塗料事業に用いる原材料は、ナフサ等からなる石油化学製品であり、原材料の調達においては複数購買、代替品調査等の施策により安価で安定した調達を図っております。しかしながら、石油関連製品の世界的需給構造の変化及び為替レートの変動、地政学的な問題により原材料価格が大幅に上昇した場合や、需給バランスの逼迫や遅延により原材料の調達が困難になった場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。③ 販売価格に関するリスク大日本塗料グループは、原材料価格の高騰に対し販売価格に転嫁すべく努力しておりますが、販売競争の激化等により価格転嫁が十分に進まない場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。④ 為替レート変動に関するリスク大日本塗料グループの海外展開する連結会社等は、財務諸表項目の円換算額が為替レートの変動による影響を受けるため為替レートに大幅な変動が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 情報セキュリティに関するリスク大日本塗料グループは、事業活動の基盤である情報システム・情報ネットワークに対し、様々なセキュリティ対策を実施しておりますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセス等により情報システム等に改ざんや障害が生じた場合、企業情報及び個人情報等が社外に流出した場合は、事業活動の停滞や社会的評価・信用の低下等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 退職給付に関するリスク大日本塗料グループの退職給付費用及び債務は、年金数理計算上使用される各種の基礎率と年金資産の運用利回り等の前提に基づき計算されておりますが、年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合は、積立不足等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 固定資産の減損に関するリスク大日本塗料グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下又は市場価格の下落等により、減損損失が発生した場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 繰延税金資産の取崩しに関するリスク大日本塗料グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産が減額された場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法律及び規制に係るリスク① 法的規制等に関するリスク大日本塗料グループは、事業活動を行う上で、商取引、環境、安全、保安、品質保証、化学物質管理、労働、特許、会計基準及び租税等の様々な法規制の適用を受けており、法令遵守を基本として事業活動を行っております。特に環境・安全・健康を確保するための責任ある自主活動「レスポンシブル・ケア」のほか、ISO14001の認証取得による全事業所での環境マネジメントシステムを実施し、環境汚染の防止に関する各種法律の遵守、重防食塗装を全て水性塗料で可能とする「DNT水性重防食システム」や、低臭気の室内用水性塗料「COZY PACK」をはじめとする環境対応形各種塗料を開発しておりますが、今後の法改正や法規制強化のあり方次第では、生産・研究施設の改善あるいは製品設計・開発に多大な投資を必要とし、新製品開発の遅延による機会損失が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、大日本塗料グループは、競争力基盤の強化のため、様々な知的財産権を保有し、維持・管理しておりますが、第三者による侵害や訴訟を提起された場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。② 製品品質に関するリスク大日本塗料グループは、製品の特性に応じて品質保証及び環境保全を最優先課題として製品を製造しておりますが、様々な技術上、あるいはそれ以外の要因により不良品が発生し、クレームを受ける場合があります。大規模なクレームや製造物責任を問われる事態が生じた場合は、これらの補償、対策費用が発生し、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に住宅建材メーカーに納入する外装建材用塗料については、1999年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されて以降、住宅建材メーカー各社がこれを契機に高級外装材の拡販戦略として10年あるいはそれ以上の長期保証を打ち出し、塗料メーカーにも同様の塗膜保証を求めてきております。同塗料のトップメーカーである大日本塗料としては、製品の開発・製造には万全の注意を払い、損害賠償保険等による対策をとっておりますが、保証期間が伸長され、新製品発売により、大日本塗料のクレーム発生件数増加や補償負担の発生リスクを伴うものであります。③ 品質不適切行為に関するリスク大日本塗料グループは、2023年10月26日に公表した大日本塗料連結子会社である岡山化工株式会社における不適切行為(改ざん)及び2024年11月29日付で公表したJISマーク表示の一時停止(規格外出荷、外注管理に係る不備)について、JIS認証機関より処分を受けました。大日本塗料グループにおいては、再発防止策の推進及びコンプライアンス遵守の徹底に取り組んでまいりましたが、同活動を進めるなかで新たな不適切事案を確認いたしました。これを受け、大日本塗料は当事案に該当するJIS認証製品の出荷を自粛し、2024年11月29日付で該当製品はJISマーク表示の一時停止となり、外部弁護士を中心とする特別調査委員会の調査結果を踏まえ、2025年5月12日付で調査報告書を公表させていただきました。その後、2025年11月14日付で、日本塗料検査協会よりJISマーク表示の一時停止の解除について通知を受けました。大日本塗料は一連の不適切行為を重く受け止め、特別調査委員会の提言に基づいた再発防止策をグループ一体となって取り組むとともに、信頼回復に向けて最大限努力してまいりますが、お客様への補償費用の発生や本件に起因する販売数量の減少等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)災害等に係るリスク① 災害、事故に関するリスク大日本塗料グループは、災害や事故発生時の被害を最小限にとどめ、速やかな復旧により事業を円滑に継続できる体制の整備と維持に努めておりますが、予想を上回る規模の地震や台風等の自然災害に見舞われた場合、火災等の事故が発生した場合は、人的、物的損害のほか、事業活動の停止、制約等により、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に大日本塗料グループの事業拠点について、塗料事業の生産拠点は分散化を図っておりますが、照明機器事業の生産拠点として、蛍光ランプ類は神奈川県秦野市に、安定器・照明器具類は秋田県潟上市に、蛍光色材事業の生産拠点は神奈川県鎌倉市にあり、自然災害等の外的要因により生産活動を停止せざるを得ないケースでは、代替する生産拠点を有しておりません。各事業の生産拠点のいずれかが地震等の災害に罹災し稼働困難となった場合、コンピュータの基幹システムに重大な障害が発生した場合、あるいは電力需要調整の必要が生じた場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。② 感染症に関するリスク大日本塗料グループの従業員へのインフルエンザ等の感染症に対しては、手洗い、うがい、アルコール消毒等の感染予防対策を講じておりますが、感染者が発生し一時的に操業を停止した場合は、大日本塗料グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。③ 気候変動対応に関するリスク大日本塗料グループは、環境対応形各種塗料の開発に注力するなど、事業活動を通じてCO2排出量の削減等に取り組み、環境改善や気候変動リスクの低減に努めております。また、以下の気候変動リスクを識別及び評価しております。・脱炭素化に向けたクリーンエネルギー及びCO2排出削減設備を導入することによるコスト増加・環境負荷の低い原材料を購入することによる購入コストの増加・気候変動による異常気象がもたらすサプライチェーンや事業活動停止によるコスト増加・環境対応形製品への需要シフトといった市場ニーズの変化による大日本塗料の既存製品の陳腐化による事業悪化・温室効果ガスの排出に関する新たな税負担が発生した場合のコスト増加
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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