ステラファーマ(4888)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ステラファーマ(4888)の株価チャート ステラファーマ(4888)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 ステラファーマは、企業理念として『ひとりのかけがえのない命のために、ステラファーマは世界の医療に新たな光を照らします。』を掲げ、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針としております。 ステラファーマは、この企業理念に基づき、がん患者に対する新たな治療の選択肢としてBNCTを実用化するため、創業以来、BNCT用ホウ素薬剤の研究及び開発に取り組んでまいりました。 (1)事業の特徴① BNCTの医療技術 BNCTとは、ホウ素の安定同位体であるB-10(天然ホウ素に約20%含まれる)とエネルギーの小さな熱中性子の核分裂反応を利用して、がん細胞を選択的に破壊する放射線治療の一つの手法であります。 ホウ素の安定同位体であるB-10の原子核はエネルギーの低い低速の中性子(熱中性子)をよく吸収し、直ちにヘリウム原子核(4He核(α粒子))とリチウム原子核(7Li核)に分裂します。これら原子核は細胞を破壊する能力が非常に大きい一方で、影響を及ぼす範囲が4~9ミクロン(μm)と極めて短く、また、熱中性子自体の細胞破壊能力は小さいため、B-10を含む物質が、がん細胞に選択的に集積し、そこに熱中性子が照射されると、そのがん細胞は選択的に破壊されます。この原理に基づいて考案された医療技術がBNCTであります。 BNCTは、その特徴として、『がん細胞を選択的に破壊』することができる治療法であることから、がん細胞と入り組む正常組織への影響が少なく、術後のQOL(Quality Of Life/生活の質)も従来の治療に比べて良好であることが期待されます。 [BNCTの治療イメージ] ② ビジネスモデルについて ステラファーマは、2020年3月に切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌※1を効能・効果として、ステボロニン®の医薬品製造販売承認を取得しました。それに伴い、既に加速器を設置している総合南東北病院、大阪医科薬科大学病院の2つの医療施設においてBNCTによる治療が実施されており、医薬品卸売業者を介した自販モデルによる収益化を実現しております。 今後も加速器メーカーとの共同でステボロニン®の適応拡大に向けた研究開発及び臨床試験を継続していくと同時に、ステラファーマの製品は加速器メーカーとのコンビネーションプロダクトをベースとしていることから、BNCTの認知度向上と加速器の普及に向けた事業展開も並行的に進めることで、収益拡大を実現していくビジネスモデルであります。 (2)開発品の特徴① 開発品の概要についてステラファーマが、開発、製造及び販売するステボロニン®(開発品名:SPM-011)は、厚生労働省の実施する先駆け審査指定制度※2の対象品目に指定されており、2020年3月にBNCT用ホウ素薬剤として世界初となる医薬品製造販売承認を取得しております。BNCTは、その性質上、中性子の発生装置となる医療機器と医薬品を組み合わせた治療法であり、患部に高い選択性で集積し、かつ効果的な反応が得られるホウ素薬剤が必要となります。 [ステボロニン®点滴静注バッグ 9000 mg/300 mL]② 開発品の作用機序について 天然ホウ素には、中性子数の異なるホウ素10(B-10)とホウ素11(B-11)の2種類が存在し、B-10は約20%の割合で存在しています。BNCTにおいて核分裂反応を起こすホウ素はB-10のみであるため、効果的なホウ素薬剤とするためには、B-10を高純度に濃縮し、より多く含有する製剤を作る必要があります。 ステラファーマの開発品であるステボロニン®は、この高純度(99%以上)B-10を含むボロファラン(10B)※3を原薬として製造しております。ボロファラン(10B)は、必須アミノ酸であるフェニルアラニン※4又はチロシン※5と構造が似ているため、がん細胞特有のアミノ酸トランスポーターであるLAT-1※6を介してアミノ酸要求性の高いがん細胞に取り込まれます。これにより、がん細胞に選択的にB-10が集積し、かつ中性子線を照射した際により大きな効果を得ることが可能となります。 [ボロファラン(10B)の構造式とがん細胞への取込みの作用機序]   ③ 開発品の競争優位性について B-10を高純度(99%以上)に濃縮する技術は、ステラケミファ株式会社(以下、「ステラケミファ」という。)が国内で唯一(世界でも2社のみ)保有しているものと認識しております。 ステラファーマは、高純度(99%以上)まで濃縮されたB-10を原料として、原薬ボロファラン(10B)を製造し、さらにステボロニン®に製剤加工しております。原料についてはステラケミファとの間で独占期間を定めた取引基本契約を締結し、安定的に原料供給を受ける調達体制をとっております。また製剤処方にかかる特許権を複数取得しており、今後も周辺特許の申請を積極的に行っていく方針であります。ステボロニン®は臨床研究において従来使用されていたフルクトース製剤に比べ安定性に優れ、さらに36ヶ月という長期の品質有効期間を保ち、治療毎に製剤を調製する必要もなく、また「医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMPgrade)」に適合した製剤でもあります。 この特徴に加え、ステラファーマにおける長年の研究開発期間と相当程度の投資は後発事業者にとっては大きな参入障壁になると考えております。またステラファーマの開発品であるBNCT用ホウ素薬剤「SPM-011」は、厚生労働省の実施する先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、2020年3月にステボロニン®として医薬品製造販売承認を取得したことは、後発事業者が同制度の対象品目に指定されるには治療薬の画期性が要件として求められるため参入障壁になると考えられることから、ステラファーマの競争優位性は一定程度維持できると認識しております。 この競争優位性を維持しながら、ステボロニン®を「世界初、日本発」の医薬品として、治療を待つ患者様に一日でも早くお届けできることを目標として事業を推進してまいります。 [ステボロニン®の製造フロー] (3)事業戦略 ステラファーマは、BNCTの医療技術を軸に加速器メーカーと共同でステボロニン®の適応拡大に向けた研究開発及び臨床試験を実施し、開発パイプラインの拡充を進めてまいります。また、ステボロニン®の医薬品製造販売承認を取得したことに伴い、国内ではBNCTによる医療技術や治療実績の認知度向上と加速器の普及を目指して事業を展開してまいります。認知度の向上に向けては医療施設や大学等の研究機関への訪問活動を通じて、ステボロニン®の有効性や安全性に係る医療情報の提供を充実させていくとともに、学会や講演会を通じて、より効果的な事業活動を展開してまいります。 海外では日本で承認を得た疾患を対象に、米国、欧州及びアジアを中心に承認取得を目指すとともに、各国のレギュレーションに通じた製薬企業等との連携によるアライアンスモデルを計画しており、パートナー企業の選定に取り組んでまいります。そして、特に成長が見込まれる海外のオンコロジー領域におけるステボロニン®の適応拡大はステラファーマにおける重要な成長戦略と位置づけ、経営資源の重点配分を行ってまいります。  ステラファーマは医薬品開発事業のみの単一セグメントであり、事業の系統図は下記のとおりです。 (4)開発戦略 ステラファーマでは、研究開発拠点であるさかい創薬研究センターでステボロニン®の適応拡大等に向けた研究開発に取り組んでおります。またBNCTの拡張戦略として、[18F]-FBPA-PETに使用するPET薬剤の開発についても加速器メーカーと共同で取り組んでおります。[18F]-FBPA-PETは核医学検査の一つで、BNCTの有効成分であるボロファラン(10B)をPET核種である18Fで標識化することで、腫瘍の位置や範囲を画像として得ることができるだけでなく、ホウ素薬剤が腫瘍にどの程度取り込まれているかを検知することでBNCTの有効性をあらかじめ確認することが期待できます。 今後、BNCTの適応疾患の拡大を図るうえで、[18F]-FBPA-PETの開発は重要な役割を担っております。 <語句説明>※1「頭頸部癌」 頭頸部とは、脳の下側の顔面から鎖骨までの部分を指し、頭頸部癌とは、この範囲に含まれる鼻、口、のど、上あご、下あご、耳等にできるがんのことです。頭頸部癌は全てのがんの約5%程度と考えられており、がんが発生する部位の種類が多く、発生原因、治療法、予後が異なることが特徴とされています。頭頸部には人間が生きるうえで必要な器官が集中しており、その機能を温存できる治療法の確立が求められています。 ※2「先駆け審査指定制度」  一定の要件を満たす新薬等について、厚生労働省が、開発の比較的早期の段階から薬事承認に係る相談・審査 等において優先的な取扱いを行う制度です。具体的には、「①治療薬の画期性、②対象疾患の重篤性、③対象疾 患にかかる極めて高い有効性、④世界に先駆けて日本で早期開発・申請する意思」の4つの要件を満たす画期的 な新薬等を開発段階で対象品目に指定し、新たに整備された相談の枠組みを優先的に適用し、かつ優先審査を適 用することにより、審査期間を6ヶ月(通常は12ヶ月)まで短縮することを目指すものとされています。  なお、先駆け審査指定制度においては、対象品目の指定時に予定される効能又は効果も指定されることから、 製造販売承認取得後に適応疾患を拡大する際には同制度の対象外となります。ステラファーマは、再発悪性神経膠腫と切除 不能な局所再発頭頸部癌並びに局所進行頭頸部癌(非扁平上皮癌)について、対象品目の指定を受けています。 ※3「ボロファラン(10B)」 「4-ボロノ-L-フェニルアラニン(L-BPA)」と呼ばれるホウ素化合物であり、分子内にホウ素原子を一つ持っています。 ※4「フェニルアラニン」 タンパク質を構成するアミノ酸で、食品中のタンパク質に多く含まれている必須アミノ酸の一つです。 ※5「チロシン」 タンパク質を構成するアミノ酸で、動物の体内ではフェニルアラニンから合成されます。 ※6「LAT-1」 L-type amino acid transporter-1(L型アミノ酸トランスポーター1)の略称です。 細胞の増殖等に必要なアミノ酸の輸送に関わるタンパク質をアミノ酸トランスポーターと呼びます。アミノ酸トランスポーターは正常細胞にも存在しますが、LAT-1は多くのがん細胞に選択的かつ高発現するアミノ酸トランスポーターであり、フェニルアラニンやチロシンを輸送します。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ステラファーマの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてステラファーマが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 企業理念『ひとりのかけがえのない命のために、ステラファーマは世界の医療に新たな光を照らします。』  ステラファーマは、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針としております。 この企業理念を実現するため、ステラファーマは会社設立時よりBNCTの実用化に取り組んでおり、がん患者へ新たな医療の選択肢を提供することを、経営の基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 ステラファーマは、新規医薬品の上市を目指して研究開発を先行して行う、いわゆるバイオベンチャー企業であり、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、ステボロニン®の製造販売承認を取得いたしました。また同年5月からステボロニン®の販売を開始しております。 当面の経営上の目標は、新たな医療としてBNCTの認知度を向上させることによる上市後の安定的な収益の獲得及びそれに伴い事業基盤を確立させることであります。そこでBNCTの実施症例数の伸長に基づく月次売上高(ステボロニン®の受注数量)を上記目標の達成状況を判断するための主要な経営指標としております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 ステラファーマは、国内では適応疾患の拡大を図り、さらに米国、欧州及びアジアを中心にグローバルに事業を展開し、新たながん治療の選択肢として各国にステボロニン®を提供することを中長期の経営戦略としております。 適応拡大については、未だ有効な標準的治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ、いわゆる「アンメットメディカルニーズ」の分野での適応拡大を目指し、CSRの観点からも社会に貢献していく方針であります。 また、海外展開においては、グローバルの製薬企業等をはじめとしたパートナー企業との連携を深め、海外案件の早期実現を目指してまいります。 (4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ステラファーマが属する製薬業界は、国内市場が横ばいで推移する一方、がん患者数は緩やかな増加傾向にあり、医療費の増加とともに今後も一定の市場規模を維持することが予測されます。 また、海外では、世界人口の増加や高中所得国における少子高齢化の進行、地球規模での気候変動等の環境変化、それらに伴う疾病構造及びヘルスケアニーズの変化など、製薬業界を取り巻く外部環境は急速に変化しておりますが、ステラファーマが属するがん治療分野においては、新薬承認及びオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の増加等により、米国をはじめとした主要市場での成長が見込まれております。 がん治療分野においては、新薬の研究開発が活発に行われており、潜在的な競合相手に先行するためには、開発から承認に至るまでの計画を迅速に進める必要があります。 このような経営環境の下、ステラファーマは、2024年度よりスタートした「中期経営計画2027」において「BNCT医薬品の世界でフロントランナーであり続ける」を目指す姿として掲げ、世界で初めてBNCT医薬品の薬事承認を取得した企業としてBNCTを広く普及させるため、以下の項目を対処すべき課題として取り組んでまいります。 ① 適応疾患の拡大 ステラファーマは、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、ステボロニン®の製造販売承認を取得いたしました。これに続く適応拡大として、2026年3月に厚生労働省に再発髄膜腫及び血管肉腫の製造販売承認事項の一部変更申請を行いました。再発髄膜腫については、ランダム化比較試験として実施された国内第Ⅱ相試験において主要評価項目である無増悪生存期間で統計学的に有意な改善が認められ、血管肉腫については国内第Ⅱ相試験において主要評価項目を達成し、有効性及び安全性が示されました。いずれも希少疾病用医薬品の指定を受けており、優先審査の対象として早期承認を目指しております。 胸部悪性腫瘍については、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院、住友重機械工業株式会社(以下、「住友重機械工業」という。)及び株式会社CICS(以下、「CICS」という。)と共同で、標準治療の実施が困難かつ切除不能な再発の胸部固形悪性腫瘍を対象とする国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を進めております。本治験は、BNCTとして世界初となる胸部に発生する複数のがんを対象とする治験であり、複数の胸部がんを一つの枠組みで評価することにより、個別に治験を実施する場合と比較して開発期間の短縮が期待されます。加えて、BNCT施行前に[18F]FBPA-PET検査による適否判定を組み込むことで、患者様ごとに最適な治療選択につながる可能性があるものと考えております。 当該治験の対象疾患の一つである食道がんについては、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」という。)の令和8年度「創薬支援推進事業・希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業」に採択され、切除不能な進行再発食道がんを対象とするBNCT用ホウ素医薬品の開発支援を受けることとなりました。食道がんは、既承認疾患である頭頸部がんと腫瘍生物学的特徴に類似性が認められることから、胸部悪性腫瘍領域における重要な適応拡大テーマとして開発を推進しております。 再発悪性神経膠腫については、学校法人大阪医科薬科大学及び住友重機械工業と、再発膠芽腫患者を対象としたBNCTのランダム化比較試験として設計された国内第Ⅲ相臨床試験に係る契約を締結し、医師主導治験に協力する体制を整備しております。本治験は2026年春の開始を予定しており、ステラファーマは、本治験を踏まえて承認申請を目指す方針であります。初発膠芽腫についても、国立大学法人筑波大学(以下、「筑波大学」という。)が実施する第Ⅰ相医師主導治験への協力を通じて開発を進めております。 ステラファーマは、これらの疾患の患者様にBNCTという新たな治療の選択肢を一日でも早くお届けできるよう、早期の承認取得を目指して取り組んでまいります。 ② 海外展開の推進 ステラファーマは、日本で承認を得た製剤を米国、欧州及びアジアに早期に供給し、BNCT市場を拡大することで、がん治療における新たな選択肢を世界に広げていきたいと考えております 欧米展開については、2024年11月に米国バイオテクノロジー企業TAE LIFE SCIENCES US, LLCと、欧米における臨床試験の実施を含む共同開発及び商業化に関する基本合意契約を締結いたしました。今後、開発対象地域及び対象疾患を順次拡大し、中長期的な事業成長につなげてまいります。 また、中国展開については、海南島医療特区の鵬博(海南)BNCTセンターにおいて、2026年3月に頭頸部癌を対象としたBNCTの治療が開始されました。ステラファーマが供給するBNCT用ホウ素医薬品ステボロニン®と、住友重機械工業のBNCT治療システムを組み合わせた治療が中国で実施されたことは、海外におけるBNCTの社会実装に向けた重要な進展であると認識しております。 今後は、海南島医療特区における治療実績及び実臨床データの蓄積を通じて、中国本土での承認申請に向けた基盤整備を進めるとともに、日本国内で開発中の適応疾患についても海外展開を視野に入れ、欧州及びアジアにおけるBNCTの普及と事業拡大に取り組んでまいります。 ③ 新規パイプラインの拡充 医薬品事業においては、開発パイプラインの充実が中長期的な成長に重要であることから、新規パイプラインの拡充を重要課題と認識しております。 ステラファーマは、従来のBNCTでは治療対象が比較的浅い部位の腫瘍に限定されていたことを踏まえ、より深部のがんへの適応拡大を目指した研究開発を進めております。その一環として、学校法人藤田学園 藤田医科大学における研究開発拠点の整備が進められており、住友重機械工業と学校法人藤田学園 藤田医科大学との間で、2026年1月に深部がん治療の研究開発を目的としたBNCT治療システム及びBNCT線量計算プログラムの導入に関する契約が締結されております。 ステラファーマは、これまで蓄積した医薬品研究開発の知見を活用し、関係先と連携しながら、FBPA-PET評価、非臨床試験及び臨床試験等を通じて深部がん治療の実現に向けた取り組みを推進し、新たなパイプラインの創出につなげてまいります。 ④ 財務体質の強化 ステラファーマは、事業拡大フェーズへの移行に向け、成長投資を本格化していく方針であり、これに伴い研究開発費及び事業基盤構築に係る投資は段階的に拡大する見込みです。持続的な事業運営基盤の確立に向けて、損益への影響を勘案しつつ、十分な流動性及び資本バッファーを確保していく必要があります。 ステラファーマの事業は、開発パイプラインの収益化まで研究開発費が先行するため、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが生じる可能性があります。また、医薬品の安定供給責任を果たすための在庫確保や、海外展開に伴う供給体制整備にも継続的な資金需要があります。 このような状況のもと、ステラファーマは、2022年12月に発行した第4回新株予約権の行使完了後、資金使途の見直しを行うとともに、2025年2月にはシンジケートローン契約を締結いたしました。さらに2026年3月には、成長投資及び事業基盤整備に必要な資本を確保するため、株式及び新株予約権発行プログラムを導入いたしました。本プログラムは、単なる短期的な資金補填を目的とするものではなく、複数の成長施策を同時並行で推進するため、必要なタイミングで段階的に資金を確保する資本政策として位置付けております。 ステラファーマは、引き続き研究開発活動及び投資計画を適切にコントロールしつつ、資本性資金と負債性資金のバランスを意識した財務運営を進め、成長投資を支える安定的な財務基盤の強化に努めてまいります。⑤ 優秀な人材の確保及び育成 ステラファーマは、事業の持続的成長及び中長期的な企業価値向上のためには、各分野における専門的知識及び経験を有する優秀な人材の確保及び育成が重要であると認識しております。 今後、適応疾患の拡大、海外展開、製造・供給体制の強化等を推進していくにあたり、研究開発、薬事、品質保証、製造、事業開発及び管理部門等において、必要な専門人材の確保を進めるとともに、事業規模の拡大に応じた組織体制の整備を図ってまいります。 また、各従業員の能力向上を図るため、導入教育及び継続教育を含む各種研修を実施し、専門性の向上と次世代人材の育成に取り組んでまいります。今後も、優秀な人材の確保と育成を通じて組織力を高め、持続的な成長を支える経営基盤の強化に努めてまいります。 ⑥ 安定供給の維持・確保 ステラファーマは、治療を必要とする患者様のもとに高品質な医薬品を確実かつ安定的に供給することが、医薬品メーカーとして極めて重要な使命であると認識しております。このため、厳格な基準に基づく製造管理及び品質管理を徹底し、品質の維持向上と安定供給の確保に努めております。 また、需要予測の精査や適正在庫の確保に加え、原材料については代替調達が困難なものもあることから、災害その他の不測の事態に備え、長期保管が可能な中間体等の形で一定期間の販売に対応可能な在庫を確保してまいりました。 2025年9月に発生した主要な製造委託先の準自己破産に伴い、ステラファーマは新たな製造委託先への生産移管が必要な状況となっております。現在、新たな製造委託先に対して技術移管及び製造所変更に必要な対応を進めており、試作品を用いた評価、商業プラントでの製造試作、プロセスバリデーション及び安定性試験等の実施を経て、製造所変更に係る承認手続を進めることで、翌事業年度中の本格的な製造開始を目指し、安定供給体制の再構築を最優先課題として取り組んでおります。 加えて、今後の海外展開や販売地域の拡大に対応するためには、国内供給にとどまらず、各国のレギュレーションに適合した製造、梱包、保管及び輸送体制の整備、並びに複数の製造拠点の確保を含む供給体制の強化が重要であると認識しております。ステラファーマは、こうした観点から、海外展開及び安定供給体制構築のための製造開発を着実に推進し、国内外において継続的かつ安定的に製品を供給できる体制の整備に努めてまいります。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 ステラファーマの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。また、ステラファーマが必ずしも事業上の重要なリスクであると認識していない事項も含まれておりますが、投資判断上若しくはステラファーマの事業活動を十分に理解するうえで重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。 ステラファーマは、これらのリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針でありますが、その対策の成否には不確実性を伴うため、ステラファーマ株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えます。また、ステラファーマの事業は、これら以外にも様々なリスクを伴っており、下記の記載は投資判断のためのリスクを全て網羅するものではありません。 ステラファーマは、医薬品等の開発、製造及び販売を行っておりますが、医薬品等の開発には長い年月と多額の研究開発費用を要し、全ての開発が成功するとは限りません。特に研究開発段階のパイプラインを有するバイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者が投資対象とするには相対的にリスクが高いと考えられており、ステラファーマへの投資はこれに該当します。 なお、文中の将来に関する記載は、当事業年度末現在においてステラファーマが判断したものであります。 (1)医薬品等の研究開発事業及び医薬品業界に関するリスク ① 研究開発の不確実性について 適応疾患の拡大を含む医薬品等の研究開発は、一般的に基礎研究から承認取得まで長期間を要し、相当規模の研究開発投資が必要となります。その一方で、新規医薬品の安全性及び有効性の評価は臨床試験による検証を要し、その成功の可能性は、他の産業と比較して相対的に低いものとされております。 従って、新規医薬品の開発過程においては、臨床試験の結果等に起因して開発が遅延し又は中止となる場合があることから、研究開発活動の将来性は不確実性を伴っております。 新規医薬品の開発は、製薬企業のほか、臨床試験を実施する医師及び医療機関、各国の薬事関連法規等に基づき実施されます。製薬企業が策定した臨床試験計画等について、臨床試験を実施する医師の見解あるいは医療機関における意思決定等の内容によっては、計画の変更を余儀なくされる場合があります。また、承認取得には厳格な審査を受ける必要があり、審査過程において規制当局からの要望又は指導等により、計画の変更を余儀なくされる場合があります。また、医薬品業界を規制する医薬品医療機器等法や他の関連法令の改定により、計画の変更を余儀なくされる場合があります。これらの要因により、開発が遅延し又は中止となる場合があり、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 副作用及び製造物責任について 医薬品は、臨床試験段階から上市後まで、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。医薬品の安全性は、非臨床試験及び臨床試験において十分に検討されますが、少数例での臨床試験では検出されなかった発現頻度の低い副作用が当該医薬品の上市後において検出される可能性があります。 ステラファーマでは、これらの副作用発生による補償又は賠償に対応するために、想定し得る範囲で治験保険あるいは製造物責任保険に加入又は加入を予定しておりますが、保険契約でカバーされる補償の範囲を超えた賠償責任を問われる可能性は否定できません。また、重篤な副作用や死亡例の発現は、製品及び企業のイメージ・ブランドを損ねることとなり、当該製品以外の事業への影響が生じる可能性があります。重篤な副作用や死亡例の発現により、製品の回収、製造販売の中止、薬害訴訟の提起、製造物責任賠償及び他の事業への影響等が生じた場合は、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医薬品業界特有の競合関係について 医薬品の開発は、国際的な巨大企業からバイオベンチャー企業まで国内外の数多くの企業又は研究機関等により、激しい競争環境の下で行われております。ステラファーマの開発パイプラインは、特に競争が激しいとされるがん治療の分野であり、新薬等の研究成果あるいはその開発結果によっては、ステラファーマ開発品の優位性が低下する可能性があります。従って、新薬等の開発、上市又は上市後の販売における競争結果により、ステラファーマの製品開発や販売計画等の事業計画が計画どおりに進捗しない場合は、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 薬事関連法規及び医療保険制度による規制について ステラファーマの属する医薬品業界は、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の薬事関連法規、医療保険制度及びその他関係法令等により、様々な規制を受けており、国内における医薬品の製造販売に関しては、以下の許認可を取得しております。ステラファーマは、当該許認可を受けるための関連法規及び諸条件の遵守に努めており、当事業年度末現在において当該許認可が取り消しとなる事由は発生していないものと認識しております。しかし、法令違反等により当該許認可が取り消された場合には、医薬品の回収又は製造及び販売を中止することを求められる可能性があります。 また、日本国内では医療費の増加により、定期的な薬価引下げ等の医療費抑制のための施策が実施される傾向にあり、薬価改定等で想定している保険価格が付されない可能性があります。 これらの事象が生じた場合は、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(主たる許認可の状況)許認可の名称所轄官庁等有効期限主な許認可等の取消事由第一種医薬品製造販売業許可(医薬品医療機器等法第12条)大阪府2028年6月(5年ごとの更新)薬事関連法規に関する法令若しくはこれに基づく処分等に違反する行為があったとき又は役員等が欠格条項に該当したときは許可の取り消し(医薬品医療機器等法第75条第1項) (2)事業遂行上のリスク ① 販売体制及び販売計画について ステラファーマは自社販売モデルを採用しておりますが、加速器の設置状況の進捗や想定する患者数の見積りの精度により実績と計画に相違が生じる可能性があります。また、BNCTは臨床研究として実施した症例数を含めても、その治療実績数は限定的であります。BNCTによる治療が適した症例の数及びその施術数は未知であることに起因し、販売計画が想定どおりに進捗しない可能性もあります。 これらの場合には、ステラファーマの棚卸資産及び固定資産の収益性の低下に伴う評価損及び減損損失の計上等が検討され、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、ステラファーマはBNCTの適応疾患の拡大を計画しておりますが、適応疾患の拡大が想定どおりに進捗しない場合においても、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② BNCT事業の特異性について ステラファーマが開発するBNCTは、ホウ素薬剤を投与した患者に中性子線を照射することで効果を得るものであり、医薬品と医療機器の双方を使用するコンビネーションプロダクトによる治療法となります。医療機器については、住友重機械工業において、医療機関に設置可能な小型加速器が開発され、ステラファーマと共同で世界初となるBNCTの臨床試験を実施し、2020年3月に製造販売承認を取得されております。また、同社以外においても加速器の研究開発が進められておりますが、将来、加速器の研究開発や製造販売の遅延又はその他の何らかの事由の発生により、医療機関への機器の設置が進まない場合や、医療機関に設置された加速器に不具合が生じた場合等においては、医療機関でのBNCTによる治療が制限され、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 仕入先に対する依存度について ステラファーマ開発品であるステボロニン®の原薬ボロファラン(10B)の製造には、その原材料となるホウ素の安定同位体であるB-10を高純度まで濃縮する必要があり、ステラファーマは、唯一その技術を国内で有しているステラケミファから独占的に仕入れを行っております。 原材料の代替性の確保のため、新たな研究開発をおこなう、相当期間分の販売に対応できる在庫数量を保有するなどを検討して取り組んでおりますが、現状においては、当該原材料は代替性が無いものであり、将来、災害等を含む何らかの事由の発生により、同社との関係で取引や生産が停止した場合は、ステラファーマにおけるステボロニン®の製造販売が困難となり、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、同社との原材料の仕入取引に関して、医療用途に限定した独占的取引基本契約を締結しておりますが、同契約の有効期間は医薬品製造販売承認取得日から10年間(以後、1年間ごとに特段の意思表示がない限りは自動的に継続)であります。10年経過以降、同契約の解除又は独占権が付与されない場合、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 製造委託について 2025年9月9日付で公表した「主要取引先との取引停止に関するお知らせ」のとおり、ステラファーマ開発品ステボロニン®の製造委託企業が2025年9月5日付で破産手続きに入ったため、同社との取引を停止いたしました。ステラファーマは、早期に製品の安定供給体制を再構築すべく、新たな製造委託企業として選定した国内事業会社と協議を進め、2025年10月2日付で公表した「新たな製造委託先との契約締結に関するお知らせ」のとおり、同事業会社との間で長期的な安定供給を目的とした製造体制の構築に向けて開発委受託契約を締結しております。ステラファーマでは安定供給体制の再構築を最優先課題と位置づけ、新たな製造委託企業への生産移管を迅速に進めており、市場での欠品を回避するための具体的な生産再開までのスケジュールを策定し、その対応に全力を挙げておりますが、生産移管の進捗状況等によっては、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、今期の進捗については、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの分析 ②経営成績」をご参照ください。 ⑤ 海外展開について ステラファーマは、米国、欧州及びアジアを中心とした海外市場への展開を計画しております。海外市場への展開においては、適切なパートナー企業との提携が想定どおりに進まない可能性や、提携先での製造や販売に支障が生じる可能性があるほか、法令や規制の変更、政情不安、経済動向の不確実性、税制の変更や解釈の多様性、為替相場の変動、商習慣の相違等に直面する場合があり、これらに伴うコンプライアンスに関する問題の発生を含め、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 会社組織についてイ.小規模組織及び少数の事業推進者への依存 ステラファーマは、当事業年度末現在、取締役(社外取締役除く)4名及び従業員47名の小規模な組織であり、現在の内部管理体制は組織規模に応じたものとなっております。今後、業容の拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針ですが、体制の整備が予定どおり進捗しない可能性があります。 また、ステラファーマの事業活動は、現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、ステラファーマの事業活動に支障が生じ、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ロ.社歴について ステラファーマは、2007年6月に設立された社歴の浅い企業であります。従って、ステラファーマの過去の業績からステラファーマの将来の業績等を推測することは難しい状況にあります。また、企業として未経験のトラブル等が発生する可能性は否定できず、それへの組織としての対応能力については、未知のリスクがあります。 ⑦ 知的財産権について ステラファーマは、研究開発活動等において様々な知的財産権を使用しており、これらはステラファーマ所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利のみであると認識しております。ステラファーマは、製剤処方にかかる特許権を複数取得又は出願しており、今後周辺特許の出願を積極的に行っていく方針であります。しかしながら、出願中の特許が登録に至らない、又はその一部のみしか登録に至らない可能性があります。また、ステラファーマが所有又は使用許諾を受けた知的財産権に比して優位な知的財産権が第三者によって産み出される可能性や、第三者の知的財産権の侵害に基づく将来の紛争の可能性を完全に回避することは困難であり、これらの事象が生じた場合は、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、ステラファーマでは他社の知的財産権の侵害を未然に防止するため、ステラファーマとして必要と考える特許の調査を実施しております。しかしながら、ステラファーマのようなバイオベンチャー企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 訴訟等について ステラファーマは、当事業年度末現在において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来何らかの事由の発生により、訴訟等による請求を受ける可能性を完全に回避することは困難であり、そのような事態が生じた場合は、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 重要な契約等について ステラファーマの重要な契約等は、「5 重要な契約等」に記載のとおりです。事業環境の変化、契約の相手方の方針の変更等何らかの事由により契約が終了する場合、契約の履行に支障が生じる場合には、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 情報管理について ステラファーマは、事業を展開するうえで技術、営業に関しての機密情報を保持し、また一定の個人情報を有しています。これらの機密情報の外部への流出を防止するため、セキュリティシステムを継続的にアップデートするとともに、情報管理に関する社員教育を実施し、機密情報へのアクセス管理等の管理体制についても強化を図っております。しかしながら、何らかの事由により機密情報が流出する可能性は存在し、そのような事態が生じた場合は、社会的信用の失墜を招き、ステラファーマの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)業績等に関するリスク ① 財務状況について ステラファーマは、適応疾患の拡大を含む医薬品の研究開発を先行して行う、いわゆるバイオベンチャー企業であります。医薬品の研究開発には多額の先行投資を要し、その投資資金回収にかかる期間も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、バイオベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、当期純損失が先行して計上され、一般的に繰越利益剰余金がマイナスとなる傾向にあります。 ステラファーマは、開発パイプラインを進捗させるとともに、製品上市後の利益計上及び利益拡大を目指しております。しかしながら、開発計画及び販売計画が計画どおりに進捗しない場合には、将来において当期純利益を計上する時期が遅延する可能性もあります。また、計画どおりに当期純利益を計上できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期も遅延し、配当による株主還元の実施時期が遅れる可能性があります。 ② 業績見通しについて ステラファーマは、事業年度ごとに業績予想を公表しております。しかしながら、経営環境の変化及び上記の不確実性等に伴う予測不可能な要因により、業績予想や目標を期限内に達成すること、また目標を維持することが困難になる可能性があります。 ③ 資金繰りについて ステラファーマは、研究開発費用の負担により長期にわたって先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなる可能性があります。 このため、ステラファーマ製品の上市後も安定的な収益源が確保されるまでの期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、ステラファーマ事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 ④ 有利子負債についてステラファーマの借入金には、財務制限条項が設定されております。取引銀行との間では良好な関係を築いておりますが、同条項に抵触した場合には、期限の利益の喪失により、ステラファーマ事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。また、ステラファーマの総資産に対する有利子負債合計の構成は、2023年3月期25.3%、2024年3月期24.4%、2025年3月期14.2%、2026年3月期16.7%であり、有利子負債の構成比は前事業年度末までは減少傾向にありましたが、当事業年度において追加借入を行ったため増加に転じております。 今後、事業規模の拡大に伴い借入金が増加する可能性があり、金利の急激な変動や金融情勢の変化等により、計画どおり資金調達ができない場合においてもステラファーマ事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 借入金に係る財務制限条項についての詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表」の注記事項をご参照下さい。 また、有利子負債合計の構成についての詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表⑤附属明細表 借入金等明細表」をご参照下さい。 ⑤ 調達資金の使途について 上場時の公募増資等により調達した資金は、ステボロニン®の適応疾患の拡大のための国内外における研究開発資金、長期借入金の返済原資並びに事業運営及び開発のために必要な人件費等に充当する計画であります。ただし、研究開発活動等の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益には結びつかない可能性があります。 また、がん治療の分野においては、外部環境が急速に変化する可能性があります。新薬の上市の動向、法令等の改正、ステラファーマの研究開発活動の進捗状況及び結果によっては、上記の資金使途以外の事象に資金を充当する可能性があります。 ⑥ 新株発行による資金調達について ステラファーマは、医薬品のバイオベンチャー企業であり、将来の研究開発活動の拡大に伴い、増資等の新株発行を伴う資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、ステラファーマの発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑦ ステラファーマ取締役及び従業員に対する新株予約権について ステラファーマは、ステラファーマ取締役及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を高めるほか、優秀な人材を確保するための施策として、ストック・オプション制度を採用しております。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、ステラファーマ取締役及び従業員に対して、新株予約権の付与を行っております。 当事業年度末現在におけるステラファーマの発行済株式総数は34,034,100株、ステラファーマ取締役及び従業員に対する新株予約権による潜在株式数は888,800株(発行済株式総数に対する割合2.61%)であり、これらの新株予約権の権利が行使された場合は、ステラファーマの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、ステラファーマの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑧ 配当政策 医薬品の研究開発には多額の先行投資が必要であり、その投資回収までの期間も長期に及ぶ傾向にあり、ステラファーマにおいても繰越利益剰余金がマイナスとなっております。 2026年3月期においては、会社法の規定上、配当可能額がありませんが、株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、製品上市後、医薬品事業の収益力が安定し、継続的に当期純利益が計上され、相当の財政状態になった場合は、配当による利益還元の実施を検討したいと考えておりますが、予測不可能な要因による経営環境の変化や研究開発計画の遅延等により想定どおりに配当を実施できない可能性があります。 (4)大株主(ステラケミファ)との関係について ① 資本関係について ステラケミファは、当事業年度末現在、ステラファーマ議決権の33.66%を所有する大株主であります。ステラファーマは同社の100%子会社として設立されましたが、現在は同社の関連会社に該当しております。 ② 同社との取引関係について ステラファーマが開発している医薬品の主となる原材料は、ホウ素の安定同位体であるB-10を高純度まで濃縮する必要があり、唯一その技術を国内で有している同社から独占的に仕入を行っております。当該原材料は代替品が無いものであり、取引の合理性及び取引条件の妥当性を慎重に検討したうえで、今後も継続的に取引を行う方針であります。 ③ 同社との取引条件について ステラファーマと同社は「②同社との取引関係について」に記載しております原材料の仕入取引に関して、医療用途に限定した独占的取引基本契約を締結しております。同契約の有効期間は、医薬品製造販売承認の取得日から10年間(以後、1年間ごとに特段の意思表示がない限りは自動的に継続)であります。なお、同契約においては、①同契約又は同契約に基づく個別契約に定める個別の条項に違反し、催告しても是正されなかった場合、②反社会的勢力の排除に係る条項に違反した場合、③破産手続、民事再生手続又は会社更生手続開始の申し立てがあった場合、④手形や小切手の不渡り処分を受けた場合、⑤合併(存続会社となる場合を除く)、会社分割、事業全部若しくは重要な一部の譲渡又は解散を決議した場合、⑥監督官庁より営業許可若しくは営業登録の取消処分を受けた場合、⑦その他財政状態が著しく悪化したと認められる相当の事由がある場合は、相互に同契約及び同契約に基づく個別契約の一部又は全部を解除できることとなっております。ステラファーマは、当事業年度末現在において同契約の継続に支障をきたす要因は存在しておりません。 同契約において定められている取引価格については、第三者間で通常行われる取引に準じ、製造原価に適正な利益率を付加して、取引価格を決定しております。取引価格の基礎となる製造原価(直接費)は、設備投資にかかる減価償却費及びメンテナンス費用等の固定費が大部分を占めております。同契約においては、経済情勢の変動又は製造原価の大幅な変動等があった場合には取引価格が変更できる旨定めておりますが、取引価格の改定時に同社の恣意性が働かないようにするため、取引価格の改定は大規模な設備投資が追加的に必要になった場合等に限定しており、その場合にはステラファーマに対し数値的根拠の開示及び改定後の取引価格についてのステラファーマの承諾が必要な旨を定めております。さらに、ステラファーマの業容拡大に応じ、取引量が増加した場合には、一定の値引きが行われる旨を定めております。なお、取引価格については、監査等委員会及び取締役会で慎重に検討のうえ、適切な水準で決定しております。 また、ステラファーマのホウ素製剤に使用している同社の原材料が売上原価に占める構成割合は相対的に低く、取引価格の改定が及ぼす影響は限定的であります。今後の取引においても第三者取引に準じた公正な取引価格及び取引条件を継続する旨、同社から意見表明を得ております。 ④ 同社からの独立性の確保について ステラファーマと同社との間に競合関係はなく、同社からの出向者はおらず、原材料取引以外にステラファーマの事業活動に影響を与えるものはありません。 ステラファーマの経営判断については、同社の承認を必要とする事項はなく、ステラファーマが独自に検討したうえで決定し、独立性は確保していると認識しております。 現在、同社との関係について大きな変更を想定しておりませんが、将来において、同社との関係に大きな変化が生じた場合は、ステラファーマの経営に影響を及ぼす可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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