メックグループは、メックおよび連結子会社6社で構成されております。連結子会社は、台湾・中国・欧州(ベルギー)・タイ・インドにあり、世界の電子基板・電子部品市場を包括できる体制をとっております。メックグループの事業内容は、電子基板・電子部品用薬品の製造販売および電子基板用機械、電子基板用資材の販売であります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。連結の範囲から除外いたしました MEC(HONG KONG)LTD.は清算中であることから、従来「香港(香港、珠海)」としていた報告セグメントの名称を「珠海(中国)」に、また従来「中国(蘇州)」としていた報告セグメントの名称を「蘇州(中国)」に変更しております。
報告セグメント名称変更のみのため、清算中であるMEC(HONG KONG)LTD.の財務諸表は「珠海(中国)」に含めております。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」をご参照ください。
メックグループの事業の系統図は、以下のとおりであります。
タイ子会社(MEC SPECIALTY CHEMICAL(THAILAND)CO.,LTD.)は、MEC TAIWAN COMPANY LTD.が0.009%出資しております。
MEC EUROPE NV.のインド子会社(MEC INDIA SPECIALTY CHEMICALS PRIVATE LTD.)は重要性がないため上記系統図には含めておりません。
メック取締役会は、2024年10月22日、香港子会社(MEC(HONG KONG)LTD.) の解散を決議いたしました。2025年12月末日現在、現地の法令に従い清算手続きを進めております。そのため、上記事業系統図から除外しております。
メックグループの事業内容は、電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売および関連機械、資材の販売であります。
電子基板・電子部品用薬品は主に金属の表面処理剤であります。金属の表面を溶かしたり改質することで、付加価値を与え、その金属と接合する樹脂や他の金属との界面を創造いたします。
メック薬品はコンピューター用の半導体パッケージ基板やディスプレイ用のCOF基板製造用に高いシェアを獲得しており、その他高機能端末での使用も拡大しております。メックの薬品が使用される電子基板・部品は、次世代通信システム、IoT、AIの多様化、クルマの電動化・自動化・コネクテッド化やDX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)の進展等の技術の広がりを背景に、高密度化や技術革新が進んでおります。これらの関連市場は引き続き高い成長が見込まれ、特に、高まる半導体需要による半導体パッケージ基板の個数増加や、高性能化による大型・高多層化によるメック製品需要の伸びが期待されます。
メックグループは市場ニーズに合った製品の開発、製品・サービスを提供することにより、事業を通じた社会課題の解決に取り組み、世界中のどの地域の顧客に対しても高付加価値で高品質な製品を生産し、世界中の顧客に対し営業を行うことで事業の拡大を目指しております。
メックグループの主な製商品の詳細は以下のとおりであります。
密着向上剤は主に電子基板の分野で使用されております。特に半導体を搭載する半導体パッケージ基板は半導体の発熱によって、銅と樹脂が剥がれる不具合が発生いたします。メックの密着向上剤のCZシリーズは、銅の表面に凹凸の形状(粗化形状)を形成し、密着性を飛躍的に向上することが可能で剥がれが発生しません。そのため、世界中の半導体パッケージ基板メーカーで採用されております。また、銅の表面を粗化せず樹脂との密着を向上させる化学密着技術についても開発を進めております。
銅箔の種類を選ばず表面を粗化することができるUTシリーズは、フレキシブル基板や半導体パッケージ基板メーカーに販売を進めております。
一般的な多層基板向けの密着向上剤にはVボンドシリーズを展開しております。
金属表面を溶かすことをエッチングといいます。メックのエッチング剤は、主に銅用の薬品で、電子基板やディスプレイ向けに使用されております。
EXEシリーズはディスプレイで半導体を搭載するCOF基板で高いシェアを獲得しております。また、スマートフォンの高機能化によるHDI基板の細線化に伴い需要の拡大が期待されます。SFシリーズは銅だけを溶かす選択エッチング剤で一部のタッチパネルセンサーの製造に使用されています。その他エッチング剤は高い品質が必要なスマートフォン、タブレットPC用のフレキシブル基板や電子基板向けに薬品の販売を進めております。
その他表面処理剤は、半田関連の薬品や銅以外の金属を溶かす薬品があります。
メックグループは、メック薬品を使用するために最適な処理・分析装置を販売しております。
メックグループは、自社薬品・機械の販売のほかに、銅箔、感光性フィルム(ドライフィルム)や研磨材等の関連資材を取り扱っております。
⑥ その他
その他には機械装置の修理が含まれております。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメックグループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
メックグループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針として事業を展開しております。
それぞれの人生で大切な時間をかける仕事を、精一杯楽しみ、どのような仕事も自分たちのこととして真剣に取り組み、その成果が人々の豊かな暮らしに役立つ。私たちは、仕事を楽しむ自分たちの手で楽しい社会の実現に寄与し、自らの心豊かで幸ある人生と、明るく楽しい社会への貢献を同時に追い求めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
メックグループは、連結ベースにおける事業経営を念頭に置き、積極的に事業の拡充、技術力の向上を図っております。それにより、独創的で価値が高く市場ニーズに合った製品を開発し続け、これまで培ったコア技術を、IoT端末を始めとする電子機器の高機能化、信頼性向上に貢献しております。世界中のどの地域の顧客に対しても高付加価値で高品質な製品を生産し、営業を行うことで事業の拡大を目指し、また、企業価値向上や株主への積極的な利益還元、持続的成長に取り組んでおります。
2022年12月期を初年度とする2024年12月期までの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画「2030年ビジョン Phase 1」における目標は次のとおりです。
(経営指標)
(資本政策)
メックグループは、持続的な成長に向け、収益性の観点からは、営業利益率を重要視しており、具体的にはメック連結営業利益率を主要指標と定め、その向上に努力しております。
また、効率性の観点からは、資本コストを的確に把握した上で、ROE(自己資本当期純利益率)を意識した経営を行っております。
詳細は、メックウェブサイトに掲載しております「中期経営計画策定に関するお知らせ」(2022年2月14日発表)をご覧ください。
(3)経営環境
メックグループの主要事業は、電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売および関連機械、資材の販売であり、その薬品の売上および営業利益がいずれも9割超を占めております。
また、主な顧客は世界中の電子基板・電子部品メーカーであり、メックおよび「3 事業の内容(1)メックグループの事業内容について」に記載した連結子会社7社でそれらの市場を包括できる体制を取っております。
メックグループの主要市場であるエレクトロニクス業界は、技術革新のスピードが速く、昨今、積極的な研究開発・設備投資が行われております。IoTやAI、5G、クルマの電動化・自動化・コネクテッド化やDX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)の進展等の社会的動向を背景に、新しい社会が出現する転機を迎える等、技術革新が進んでおり、中長期的にメック関連市場は拡大すると予測しております。
(4)経営戦略と対処すべき課題
メックグループは、エレクトロニクス関連の界面処理を核とする技術開発力を最大の特長として、高付加価値のある製品をグローバルに顧客に提供する研究開発型企業です。市場のニーズに的確に応え、革新的なテクノロジーの実用化に貢献できるようなシーズを生み出し育めるよう、独創的な技術開発力にさらに磨きをかけるとともに、エレクトロニクス業界および関連する業界、参入が可能な事業領域についてのグローバルな動向把握と潜在需要の掘り起こしに努め、高い品質の製品と技術サービスの提供を図ります。また、環境・安全への配慮とワーク・ライフ・バランスの実現等により、事業推進力の強化を図ってまいります。
また、さらなる成長路線を実現すべく、メックグループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針とし、中期経営計画に沿って、次のとおり、各種施策に取り組んでおります。
2030年への指針
「創造と変革」
~「つくる」を変える~
~「うる」を変える~
目指す企業像
・独創の技術で新たな価値を創造する真のグローバルカンパニーになる
・研究開発型企業であり続ける
・独創のAI企業としての顔を持つ
目指す人財像と組織
(人財像)
・各自自立自走し、連帯できる人財を目指す
・熱意をもち、挑戦を続ける人である
・基本的なデジタルリテラシーをもつ
(組織)
・役割に応じて優秀な人財の確保を行い、適正に配置し、十分に活躍できる環境を準備するよう最善を尽くす
対処すべき課題は、次のとおりです。
メックグループの顧客はその大半が電子基板・電子部品メーカーです。技術・マーケティングの強化が製品開発の迅速化にも寄与すると考えております。メックのコア技術をより全面に出したグローバルなマーケティングにより、技術変化への対応や既存技術の応用展開を強化してまいります。また、新規市場への進出、新規事業の創出に取り組んでまいります。
生産・ロジスティクスに関しましては、「優れた人財」「グローバル生産ネットワークの拡充」「高度な品質・化学物質管理」「SDGs観点での取り組み」による強みのシナジーで圧倒的な優位性を発揮すべくグローバル生産戦略を構築し、安定した調達、生産、供給体制の確立に努めてまいります。
競争力があり、社会に価値を生み出し続ける企業であるためには人財が非常に重要であると認識しております。「人的資源マネジメント」に加えて「人的資本マネジメント」による人事戦略を実行することで、短期・中期・長期の視点で、経営に資する人的価値創出を図ってまいります。
E:Environment環境、S:Social社会、G:Governance企業統治の頭文字からなるESG戦略は、会社事業の礎となるものです。
メックグループは、「独創の技術で新たな価値を創造し、お客様とともに持続可能な社会の実現に挑戦する」という2030年ビジョンのもと、事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献するために、事業運営にとって大切な6つのマテリアリティ(重要課題)を策定し、事業が関わるSDGsからの観点を見据えながら進めております。6つの重要課題「未来を切り拓く研究開発」、「適正な調達、生産、物流」、「環境保全」、「品質と安全」、「多様な人財の活用」、「経営基盤の強化」の取り組みの成果がお客様の利益や生産工場にもつながっていくと考えています。
さらには、気候変動問題を重要な経営課題と位置づけ、気候変動を含めた環境対応への取り組みをより強化してまいります。
メックは化学薬品事業会社として、これらマテリアリティに対する取り組みを通じ、着実にESGを推進し、社会と産業全体、お客様の持続可能な発展に寄与してまいります。
メックグループは、これらの課題を克服することにより、オンリーワンまたはナンバーワンの領域を複数保有する地位の獲得を目標とし、継続的に高い成長を実現し続けるべく全力を尽くしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメックグループが判断したものであります。
メックグループは電子基板・部品資材事業を行っておりますが、電子基板向けの比重が大きいため、電子基板業界の動向に大きく影響されます。このため、今後の電子基板の生産動向によっては、メックグループの業績に影響を受ける可能性があります。
メックは、電子基板製造用薬品を中心に積極的な新製品開発を行っております。電子基板製造における技術革新は著しく、これに対応した製品を供給するためには充分な研究開発活動が不可欠であり、そのためメックは連結売上高の約10%を目安として研究開発投資を行っております。
今後もメックは、研究開発の成果である新製品の販売については、需要の喚起や販売の強化を図る方針でありますが、十分な収益を上げるに至らなかった場合は、研究開発費の負担がメックの損益に影響を与える可能性があります。
また、研究開発活動についてメックが市場ニーズの分析を誤ることにより市場動向への対応が遅れたり、技術革新に対応できない場合には、製品の販売減に繋がり、メックグループの業績に影響を与える可能性があります。
メックグループは、メックおよび連結子会社7社で構成され、世界の主要な電子基板市場を包括すべく体制を整備しております。
近年中国における事業の重要性が増しており、同地区における様々なカントリーリスクがより一層顕在化した場合には、メックグループの業績に影響を受ける可能性があります。
メックグループは研究開発体制のさらなる強化と海外展開をはじめとする販売力の強化に重点を置き、従来から優秀な人材の採用と教育研修・配置・ローテーションを含めた『戦略人事』に積極的に取り組んでおりますが、今後メックの求める人材を十分に確保・育成できない場合には、メックグループの損益に影響を与える可能性があります。
メックグループは、日本国内だけでなく世界的に事業活動を展開しており、海外売上高の比率は過半数を占めます。そのため、為替相場の変動は損益に影響を与える可能性があります。
一般に円高は減収・減益の要因となります。
メックグループの主要製品である電子基板・部品製造用薬品の主な原料は無機材料でありますが、一部薬品には原油をベースとする材料と銅をベースとする材料を使用しております。
さらにメックグループの薬品の運搬に原油価格に影響されるポリエチレン容器を使用しております。
メックグループは製品原材料の見直しや一括大量購入等様々な製品コストダウンに取り組んでおりますが、原材料価格が高騰した場合、あるいは原料素材の世界的需要増加等にともなう枯渇状況が発生した場合には、メックグループの損益に影響を与える可能性があります。
メックではリスクマネジメントの観点から知的財産管理が経営上重要であるとの認識をもっており、社内に専任部署を設置し、メックの知財戦略に基づいて各国において権利を取得・管理しておりますが、メックの想定の範囲外で第三者から知的財産権を侵害したと主張されることが全く無いとは言い切れません。そのような場合には、メックグループの損益に影響を与える可能性があります。
(8) 情報セキュリティについて
メックグループは、事業運営に関する顧客情報、個人情報および技術上の秘密情報を保有しております。これらの情報の秘密保持、情報管理には細心の注意を払い、社内規程の整備、従業員教育等の対策、また、コンピューターウイルスへの感染、サイバー攻撃等による不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩および滅失等を防ぐための管理体制を構築し、安全措置を講じております。しかし、故意、過失の如何に関係なく、外部に情報が流出する事故が起きた場合には、メックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
メックグループの電子基板・部品製造用薬品は様々な化学物質を使用しております。日本をはじめ世界中には、化学物質による人の健康や環境への影響を最小化するための法規制があります。
メックグループでは、このような法規制を確認し順守に努めておりますが、改正等による法規制への対応やメックグループの製品開発が計画通りに進まなかった場合には、メックグループの損益に影響を与える可能性があります。
メックグループは、地震、洪水等の自然災害、事故、感染症の流行およびその他の災害により生産活動が妨げられないようにするために、生産拠点を分散して設置し、被災時の影響を最小化するべくBCP(事業継続計画)を策定するなど、活動を行っておりますが、災害等による影響を受けた場合、またサプライチェーンの分断により電子機器等の最終製品の生産量が減少し、電子基板・部品もその影響を受けた場合には、メックグループの損益および財政状態に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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